JPH05280571A - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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JPH05280571A
JPH05280571A JP10605392A JP10605392A JPH05280571A JP H05280571 A JPH05280571 A JP H05280571A JP 10605392 A JP10605392 A JP 10605392A JP 10605392 A JP10605392 A JP 10605392A JP H05280571 A JPH05280571 A JP H05280571A
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electromagnet coil
diaphragm
fluid
recess
vibration
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Akira Ide
明良 井出
Katsuhiro Goto
勝博 後藤
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Tokai Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防振特性の制御が容易で、且つ製作が容易な
流体封入式マウント装置を提供すること。 【構成】 振動が入力される流体室32の壁部の一部を
振動板27にて構成すると共に、該振動板27を、その
背後に配した電磁石コイル48の磁力により加振するよ
うにした流体封入式防振装置において、前記電磁石コイ
ル48の周りに磁路を形成するヨーク50,54に対し
て、電磁石コイル48の内孔に向って延びる凹部58を
設け、該凹部58の形成部位においてヨーク50,54
を実質的に分断せしめる一方、前記振動板27に、かか
るヨーク50,54の凹部58内に入り込み、該凹部5
8の底面および内周面に対して、それぞれ、所定間隙を
隔てて対向位置せしめられる被吸引体70を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は流体封入式マウント装置に係り、
特に流体室の壁部の一部を加振して内圧を制御すること
により防振特性を切換制御することのできる流体封入式
防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、
互いに連結されるべき各一方の部材に対して取り付けら
れる第一の支持金具と第二の支持金具とを、それら両金
具間に介装されたゴム弾性体によって連結せしめてなる
構造のマウント装置が知られており、例えば自動車用エ
ンジンマウント等として用いられている。
【0003】また、近年では、より高度な防振特性を実
現するための一つの手法として、かかるマウント装置に
対して、壁部の一部がゴム弾性体にて構成された、内部
に所定の非圧縮性流体が封入されてなる流体室を設け、
振動入力時に惹起される流体室の内圧を制御することに
より、防振特性を入力振動等に応じて切換制御するよう
にした流体封入式のマウント装置が、提案されている。
【0004】例えば、特開昭60−8540号公報や実
開昭60−139939号公報等には、流体室の壁部の
一部を、第二の支持金具によって弾性的に支持された振
動板にて構成する一方、かかる振動板の背後に電磁石コ
イルを配設せしめて、該電磁石コイルにて生ぜしめられ
る磁界の作用にて、振動板を加振することにより、流体
室の内圧を制御せしめて、マウント防振特性を入力振動
等に応じて切換制御するようにしたものが提案されてい
る。
【0005】ところで、それら公報に開示されている如
き、従来構造の流体封入式防振装置における振動板の駆
動機構にあっては、何れも、図5にモデル図が示されて
いるように、振動板2が、その背後に配設された電磁石
コイル4に対して、軸方向に所定距離を隔てて対向配置
されていると共に、電磁石コイル4の周りに配されて磁
路を形成するヨーク6が、かかる振動板2との対向面上
で分断されていることにより、振動板2に対して磁界、
即ち吸引力:Fが及ぼされ得るようになっている。
【0006】ところが、このような構造の駆動機構にお
いては、振動板2に対して及ぼされる吸引力:Fが、ヨ
ーク6と振動板2との間の対向面間距離:xに大きく依
存してしまうという特性がある。そのために、かかる駆
動機構を、上述の如きマウント装置に適用すると、高精
度な振幅制御が難しく、要求される防振特性を安定して
得ることが、極めて困難であるという不具合があったの
である。
【0007】しかも、振動板2に及ぼされる吸引力:F
の、ヨーク6と振動板2との間の対向面間距離:xに対
する依存性が大きいが故に、所期の防振制御特性を実現
するためには、マウント製作時における寸法精度を高く
する必要があり、そのために、マウントの製作が難し
く、高コスト化してしまうことが避けられないという問
題もあったのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、振動板に及ぼされる加振力の制御が容易
で、かかる振動板を安定して加振制御することができる
と共に、製作が容易な流体封入式マウント装置を提供す
ることにある。
【0009】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、互いに所定距離を隔てて配
された第一の支持金具と第二の支持金具とを、それらの
間に介装されたゴム弾性体にて連結すると共に、内部に
所定の非圧縮性流体が封入された流体室を、該ゴム弾性
体にて壁部の一部を構成して形成する一方、かかる流体
室の壁部の一部を、前記第二の支持金具に対して所定の
弾性部材を介して弾性支持せしめられた振動板にて構成
すると共に、かかる振動板の背後に電磁石コイルを配設
せしめて、該電磁石コイルにて生ぜしめられる磁界の作
用により、前記振動板を加振するようにした流体封入式
防振装置において、前記電磁石コイルを囲むように配さ
れて、該電磁石コイルの周りに磁路を形成するヨークを
設けると共に、該ヨークにおける前記振動板との対向面
側に、前記電磁石コイルの内孔に向って延びる凹部を設
け、該凹部形成部位において前記ヨークを実質的に分断
せしめる一方、前記振動板に、かかるヨークの凹部内に
入り込み、該凹部の底面および内周面に対して、それぞ
れ、所定間隙を隔てて対向位置せしめられる被吸引体を
設けたことにある。
【0010】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0011】先ず、図1には、本発明に従って製作され
た自動車用エンジンマウントの具体例が示されている。
かかる図において、10は第一の支持金具、12は第二
の支持金具であり、互いに所定距離を隔てて対向配置さ
れていると共に、それらの間に介装されたゴム弾性体1
4にて、互いに弾性的に連結されている。そして、かか
るエンジンマウントにあっては、第一の支持金具10お
よび第二の支持金具12の各一方が、パワーユニット側
またはボデー側に取り付けられることにより、パワーユ
ニットをボデーに対して防振支持せしめることとなる。
【0012】より詳細には、第一の支持金具10は、そ
れぞれ開口周縁部に外フランジ部20,22が設けられ
た略有底円筒形状を呈する上金具16と下金具18と
が、開口側において互いに重ね合わされて、外フランジ
部20,22においてボルト連結されることにより構成
されている。なお、上金具16の底壁部には、取付ボル
ト19が、外方に突出して立設されており、この取付ボ
ルト19により、かかる第一の支持金具10が、パワー
ユニット側またはボデー側に取り付けられるようになっ
ている。
【0013】また、この第一の支持金具10の内部に
は、上下金具16,18間において、それら上下金具1
6,18の凹部23,25により、空所が形成されてい
る。そして、この空所内に、略薄肉の円板形状を呈する
可撓性膜24が収容配置されており、外周縁部を、上下
金具16,18の外フランジ部20,22間で挟持され
ることにより装着されている。即ち、この可撓性膜24
により、かかる空所が、上金具16の凹部23側と下金
具18の凹部25側とに流体密に二分されているのであ
る。
【0014】一方、第二の支持金具12は、略大径の円
環ブロック形状を呈しており、第一の支持金具10の下
金具18に対して、軸方向に所定距離を隔てて対向位置
せしめられている。そして、これら第一の支持金具10
と第二の支持金具12との間には、ゴム弾性体14が介
装されており、該ゴム弾性体14にて、それら両金具1
0,12が、弾性的に連結されている。かかるゴム弾性
体14は、テーパが付された円筒形状を呈しており、そ
の小径側の開口端面に対して下金具18の筒壁部外周面
が固着されている一方、大径側の開口端面に対して第二
の支持金具12の軸方向端面が固着されている。即ち、
このゴム弾性体14は、下金具18と第二の支持金具1
2とを有する一体加硫成形品として形成されているので
ある。
【0015】また、かかるゴム弾性体14にて、第一の
支持金具10と第二の支持金具12とが連結されること
により、それらの間に、第二の支持金具12の内孔を通
じて外部に開口する凹所26が形成されている。
【0016】さらに、第二の支持金具12の内部には、
前記凹所26の開口部に位置して、振動板27が配設さ
れている。また、この振動板27の外周縁部には、径方
向外方に広がる円環板状の連結ゴム28を介して、取付
リング30が取り付けられており、この取付リング30
が第二の支持金具12に対して、複数本のボルト31に
て固定されることにより、かかる振動板27が、第二の
支持金具12に装着されている。即ち、この振動板27
は、第二の支持金具12に対し、連結ゴム28の弾性変
形に基づいて変位可能に、取り付けられているのであ
る。
【0017】また、かかる振動板27の第二の支持金具
12への装着により、前記凹所26の開口部が流体密に
覆蓋されている。そして、そこに所定の非圧縮性流体が
封入された受圧室32が形成されている。なお、かかる
封入流体としては、例えば水やアルキレングリコール、
ポリアルキレングリコール、シリコーン油等が、好適に
用いられる。
【0018】すなわち、この受圧室32にあっては、そ
の壁部の一部がゴム弾性体14にて構成されており、第
一の支持金具10と第二の支持金具12との間への振動
入力時に、かかるゴム弾性体14の弾性変形に基づい
て、内圧変動が惹起されるようになっているのである。
なお、このことから明らかなように、本実施例では、か
かる受圧室32にて流体室が構成されている。
【0019】また一方、前記第一の支持金具10の内部
に形成された空所のうち、下金具18の凹部25側に
も、受圧室32と同一の非圧縮性流体が封入されてい
る。それによって、かかる下金具18の凹部25によ
り、可撓性膜24の変形に基づいて容易に容積変化が許
容される平衡室34が形成されている。なお、可撓性膜
24を挟んで、平衡室34と反対側に位置する、上金具
16の凹部23側の空所は、かかる可撓性膜24の変形
を許容する空気室36とされている。
【0020】更にまた、それら受圧室32と平衡室34
とを仕切る隔壁を構成する下金具18の底壁部には、円
板金具38が重ね合わされて、ボルト固定されている。
この円板金具38には、下金具18に対する重ね合わせ
面上に、周方向に延びる周溝40が設けられている。そ
れによって、下金具18に重ね合わされた際、それら円
板金具38と下金具18との重ね合わせ面間において、
周方向に所定長さで延び、その周方向両端部が、下金具
18および円板金具38に設けられた連通孔を通じて、
受圧室32および平衡室34に連通せしめられたオリフ
ィス通路46が形成されている。
【0021】そして、振動入力時に受圧室32に内圧変
動が惹起された際、受圧室32と平衡室34との間で、
オリフィス通路46を通じての流体の流動が生ぜしめら
れることにより、かかる流体の流動作用乃至は共振作用
に基づいて、所定の防振効果が発揮されることとなるの
である。なお、本実施例では、オリフィス通路46を通
じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、シェ
イク等の低周波大振幅振動の入力時に高減衰効果が発揮
され得るように、オリフィス通路46の長さや断面積等
が、チューニングされている。
【0022】さらに、前記受圧室32の壁部の一部を構
成する振動板27の背後には、電磁石コイル48が、配
設されている。この電磁石コイル48は、鉄等の強磁性
材料にて形成されたヨーク50の内部に収容配置されて
いる。なお、図中、56は、ボビンである。
【0023】そこにおいて、ヨーク50は、底部中央に
突出する中央芯部52を備えた有底円筒形状を呈してお
り、電磁石コイル48を、かかる中央芯部52への外挿
状態下に収容せしめた後、筒壁開口部を内方に屈曲変形
せしめて、コイル48の軸方向端面に重ね合わせること
によって、該コイル48の周りを取り囲む磁路を形成す
るようになっている。また、かかるヨーク50の筒壁開
口部が重ね合わされる軸方向端面上には、強磁性材料に
て形成された円環板形状の補助ヨーク54が重ね合わさ
れており、かかる部位における磁路の有効断面積が充分
に確保され得るようになっている。
【0024】また、かかるヨーク50にあっては、その
中央芯部52が、電磁石コイル48(ボビン56を含
む)の軸方向長さと略同一か、或いはそれよりも短い軸
方向長さをもって形成されている。それにより、ヨーク
50,54によって電磁石コイル48の周りに形成され
た磁路が、かかる中央芯部52の突出先端部と、電磁石
コイル48の軸方向一端面上に重ね合わされた部分との
間で、実質的に遮断されているのである。そして、かか
る遮断部位には、中央芯部52によって底面が形成され
ると共に、電磁石コイル48の軸方向一端面上に重ね合
わされたヨーク50,54の内周面によって内壁面が形
成されて成る凹部58が、電磁石コイル48の軸方向一
端面から、その内孔60に向って、軸方向に形成されて
いる。
【0025】そして、かくの如き、ヨーク50,54が
組み付けられた電磁石コイル48は、第二の支持金具1
2に対して軸方向に重ね合わされてボルト61にて固定
された、それぞれ略円環形状を呈する第一及び第二の取
付金具62,64によって、それら両取付金具62,6
4間で挟持された環状板金具66と、第二の取付金具6
4に設けられた内フランジ部68とを介して支持されて
いる。それによって、かかる電磁石コイル48は、前記
振動板27の背後に所定距離を隔てて位置して、そのヨ
ーク50,54に設けられた凹部58が振動板27側に
向って開口する状態で、第二の支持金具12に対して固
定的に取り付けられているのである。
【0026】なお、これら電磁石コイル48およびヨー
ク50,54を保持する第一及び第二の取付金具62,
64や環状板金具66、ボルト61は、ヨーク50,5
4における磁束密度の低下を防止するために、アルミニ
ウム等の非磁性材料にて形成することが望ましい。
【0027】また一方、この電磁石コイル48に対向位
置せしめられた振動板27には、該電磁石コイル48側
に向って突出し、ヨーク50,54によって形成された
凹部58内に入り込む被吸引体70が、固設されてい
る。そして、この被吸引体70が、凹部58内に入り込
んで、該凹部58の底面および内壁面に対して、それぞ
れ、所定距離を隔てて対向位置する状態に、保持せしめ
られている。
【0028】さらに、かかる被吸引体70の基部側に
は、軸直角方向に広がってヨーク50,54よりも外方
にまで延び出す大径の円板形状を呈する支持部72が、
一体的に形成されている。そして、この支持部72の外
周縁部が、前記環状板金具66上に設けられた円筒状の
弾性支持体74の突出先端面に当接されて、保持せしめ
られている。即ち、それによって、上述の如き被吸引体
70を備えた振動板27が、第二の支持金具12に対し
て、連結ゴム28と弾性支持体74とにより、弾性的に
支持されているのである。なお、かかる弾性支持体74
には、座屈変形等を防止する拘束リング76が、固着さ
れている。
【0029】従って、上述の如き構造とされたエンジン
マウントにおいては、電磁石コイル48に対して通電す
ることにより、ヨーク50,54を磁化せしめて、かか
るヨーク50,54が遮断された凹部58内に磁場を生
ぜしめることができるのであり、それによって、かかる
凹部58内に挿入配置された被吸引体70に対して、軸
方向下方に向かう吸引力が及ぼされ得るのである。
【0030】そして、そのように電磁石コイル48の磁
力によって吸引された被吸引体70は、かかる電磁石コ
イル48の磁力と、振動板27を支持する連結ゴム28
および弾性支持体74の弾性力とが、互いに釣り合う位
置にまで変位せしめられることとなり、更に、電磁石コ
イル48に対する通電を中止すると、連結ゴム28およ
び弾性支持体74の弾性力に基づいて、もとの位置にま
で復帰変位せしめられることとなる。
【0031】それ故、電磁石コイル48に対して交番電
流を通電することによって、被吸引体70が取り付けら
れた振動板27を、軸方向に加振することができると共
に、その振動周波数および振幅は、電磁石コイル48に
対して通電する電流の周波数および大きさによって、制
御することができるのである。そして、かかる電磁石コ
イル48に対する通電を制御し、入力振動によって生ぜ
しめられる受圧室32の内圧変動に応じて、振動板27
を加振することにより、受圧室32の内圧を制御するこ
とができるのであり、それによってマウントの防振特性
を、適宜、変更することが可能となるのである。
【0032】具体的には、例えば、低周波振動の入力時
には、振動板27を、入力振動と同位相で振動させて、
受圧室32の内圧を積極的に発生せしめ、オリフィス通
路46を通じて流動せしめられる流体量の増大を図るこ
とにより、高減衰特性を発揮せることができるのであ
り、また、中乃至高周波振動の入力時には、振動板27
を、入力振動と逆位相で振動させて、受圧室32の内圧
を吸収乃至は軽減せしめることにより、低動ばね特性を
発揮させることができるのである。
【0033】しかも、そこにおいて、前記被吸引体70
にあっては、ヨーク50,54によって形成された磁場
(凹部58)の内部に挿入された状態で配設されている
ことから、該被吸引体70に対する吸引力が、安定して
及ぼされ得るのであり、それによって、振動板27の加
振制御を、優れた精度をもって行なうことが可能となる
のである。
【0034】より詳細には、図2にモデル図が示されて
いるように、被吸引体70が、ヨーク50,54の凹部
58内に配設されているところから、該被吸引体70の
軸方向先端面と凹部58の底面との軸方向対向面間だけ
でなく、被吸引体70の外周面と凹部58の内壁面との
径方向対向面間にも、磁気ギャップが形成されることと
なり、それら両対向面間で作用せしめられる磁界によっ
て、被吸引体70に対する駆動力が及ぼされることとな
る。
【0035】そして、そこにおいて、被吸引体70と凹
部58との径方向対向面間に形成された磁気ギャップの
大きさ:yは、被吸引体70の変位量に拘わらず、略一
定に保たれ得ることから、被吸引体70が変位して、該
被吸引体70と凹部58との径方向対向面間距離:xが
大きくなった場合にも、かかる被吸引体70に対して及
ぼされる吸引力(磁力)が、著しく低下してしまうよう
なことがない。
【0036】それ故、このような電磁駆動機構によれ
ば、電磁石コイル48に対する通電制御により、被吸引
体70、延いては振動板27の変位量を、高い精度をも
って容易に制御することができるのであり、それによっ
て、所期の防振特性を、有利に且つ安定して得ることが
可能となるのである。
【0037】また、このような電磁駆動機構によれば、
製作誤差等に起因して惹起されるヨーク50,54と被
吸引体70との間の対向面間距離:x,yのばらつきに
よって、振動板27の制御性に対して及ぼされる影響
が、有利に抑えられることから、マウント製作時に要求
される寸法精度が緩和され得て、マウント製作性の向上
も、有利に達成され得るのである。
【0038】なお、特に、本実施例においては、被吸引
体70に対して一体的に設けられた支持部72も、ヨー
ク50,54の軸方向端面に対して、所定距離を隔てて
対向位置せしめられており、かかる支持部72に対して
も磁力が及ぼされるようになっているところから、電磁
石コイル48による磁力が、振動板27に対して、より
一層効率的に及ぼされ得ることとなる。
【0039】次に、図3には、ヨーク50,54に対し
て形成された凹部58の、別の具体的構造例が示されて
いる。なお、本実施例では、前記第一の実施例と同様な
構造とされた部材および部位に対して、それぞれ、第一
の実施例と同一の符号を付することにより、その詳細な
説明は省略することとする。
【0040】すなわち、本実施例においては、ヨーク5
0,54に形成された凹部58の底面が、略すり鉢形状
とされている一方、被吸引体70の先端部が、該凹部5
8の底面に対応した逆円錐台形状をもって形成されてい
る。
【0041】そして、前記第一の実施例と同様、かかる
被吸引体70が、凹部58内に挿入されて、該凹部58
の内面に対して所定間隙を隔てて、対向位置せしめられ
ている。
【0042】このような構造の電磁駆動機構において
は、凹部58の底面と被吸引体70先端面とが、テーパ
状傾斜面をもって対向位置せしめられているところか
ら、かかる被吸引体70が変位せしめられた際における
凹部58の底面に対する対向面間距離の変化量が、前記
第一の実施例よりも、実質的に小さく抑えられるのであ
り、それによって、被吸引体70、延いては振動板27
に対して及ぼされる加振力を、より一層容易に且つ安定
して制御することが可能となるのである。
【0043】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0044】例えば、前記実施例では、振動板27が、
連結ゴム28および弾性支持体74によって、弾性支持
されていたが、弾性支持体74の代わりに、コイルバネ
や板バネ等の他の弾性部材を用いることも可能であり、
或いは、連結ゴム28だけで弾性支持せしめるようにし
ても良く、更には、かかる連結ゴム28の代わりに板バ
ネ等を用いることも可能である。
【0045】また、前記実施例では、被吸引体70に対
して、ヨーク50,54の軸方向端面に対向位置せしめ
られる支持部72が一体形成されていたが、かかる支持
部72は、必ずしも必要なものではない。
【0046】さらに、ヨーク50,54に形成される凹
部58の深さは、特に限定されるものではなく、例え
ば、図4にモデル的に示されているように、かかる凹部
58を、電磁石コイル48の内孔60内にまで達する長
さの被吸引体70が配設可能な程の深さをもって形成す
ることも、可能である。
【0047】加えて、前記実施例では、本発明を自動車
用エンジンマウントに対して適用したものの具体例を示
したが、その他、本発明は、自動車用ボデーマウント
等、或いは自動車以外の各種装置における防振装置に対
しても、同様に適用され得ることは、勿論である。
【0048】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【0049】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式マウント装置において
は、振動板に設けられた被吸引体が、磁場を形成するヨ
ークの凹部の内面に対して、加振方向だけでなく、加振
方向に対して直角な方向でも対向位置せしめられている
ことから、かかる被吸引体が変位せしめられた際にも、
該被吸引体に対して磁力が有効に及ぼされるのである。
【0050】それ故、被吸引体、延いては振動板に対し
て及ぼされる磁力(加振力)の、ヨークに対する位置依
存性が、効果的に軽減され得て、かかる振動板の加振制
御を容易に且つ高精度に行なうことが可能となるのであ
り、それによって、所期のマウント防振特性が有利に且
つ安定して発揮され得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのエンジンマウントを
示す縦断面図である。
【図2】図1に示されているエンジンマウントにおける
電磁駆動機構をモデル的に示す説明図である。
【図3】本発明の別の実施例としてのエンジンマウント
を示す縦断面図である。
【図4】図1に示されているエンジンマウントにおいて
採用され得る電磁駆動機構の別の具体例をモデル的に示
す説明図である。
【図5】従来のマウント装置において採用されていた電
磁駆動機構をモデル的に示す説明図である。
【符号の説明】
10 第一の支持金具 12 第二の支持金具 14 ゴム弾性体 24 可撓性膜 27 振動板 28 連結ゴム 32 受圧室 34 平衡室 46 オリフィス通路 48 電磁石コイル 50 ヨーク 52 中央芯部 54 補助ヨーク 58 凹部 60 内孔 70 被吸引体 72 支持部 74 弾性支持体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定距離を隔てて配された第一の
    支持金具と第二の支持金具とを、それらの間に介装され
    たゴム弾性体にて連結すると共に、内部に所定の非圧縮
    性流体が封入された流体室を、該ゴム弾性体にて壁部の
    一部を構成して形成する一方、かかる流体室の壁部の一
    部を、前記第二の支持金具に対して所定の弾性部材を介
    して弾性支持せしめられた振動板にて構成すると共に、
    かかる振動板の背後に電磁石コイルを配設せしめて、該
    電磁石コイルにて生ぜしめられる磁界の作用により、前
    記振動板を加振するようにした流体封入式防振装置にお
    いて、 前記電磁石コイルを囲むように配されて、該電磁石コイ
    ルの周りに磁路を形成するヨークを設けると共に、該ヨ
    ークにおける前記振動板との対向面側に、前記電磁石コ
    イルの内孔に向って延びる凹部を設け、該凹部形成部位
    において前記ヨークを実質的に分断せしめる一方、前記
    振動板に、かかるヨークの凹部内に入り込み、該凹部の
    底面および内周面に対して、それぞれ、所定間隙を隔て
    て対向位置せしめられる被吸引体を設けたことを特徴と
    する流体封入式マウント装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0637642U (ja) * 1992-10-23 1994-05-20 エヌオーケー株式会社 振動体アクチュエータ
JPH0649836U (ja) * 1992-12-11 1994-07-08 エヌオーケー株式会社 アクティブマウント
JP2007057074A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Honda Motor Co Ltd 能動型防振支持装置

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