JPH0529040B2 - - Google Patents

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JPH0529040B2
JPH0529040B2 JP60163230A JP16323085A JPH0529040B2 JP H0529040 B2 JPH0529040 B2 JP H0529040B2 JP 60163230 A JP60163230 A JP 60163230A JP 16323085 A JP16323085 A JP 16323085A JP H0529040 B2 JPH0529040 B2 JP H0529040B2
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protein
chlorophyll
gel
surfactant
electrophoresis
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Kanenobu Kubo
Masahiro Fukuda
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Lion Corp
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、薬学、医学、工学等の各分野におい
て注目され、有用性が認められつつある生体膜蛋
白質を、生体機能を損うことなく分離精製する方
法に関するものである。 〔従来の技術〕 生体膜は、極性脂質と膜蛋白質を主成分として
構成されるものである。このうち、膜蛋白質が生
体機能を維持しているが、これは極性脂質、特に
その大部分を占めるリン膜質の2重膜中の挿入さ
れた状態にある。そこで、生体膜蛋白質、例えば
大腸菌外膜ポーリン、チトクロムb5、(Na+
K+)−ATPase、(Ca2+)−ATPase、(H+)−
ATPaseなどを分離精製する場合には、これらの
多くがそれ自身難水溶性であり、水溶性球状蛋白
質とは異なるので、分離精製の第一段階として膜
蛋白質を可溶化する必要がある。 膜蛋白質の可溶化には、脂質二重層と類似の環
境を持つ媒質が必要であり、各種の有機溶媒、界
面活性剤水溶液が用いられている。有機溶媒の代
表例としてはアセトン、ブタノール、エタノール
およびピリジン等であり、界面活性剤としては、
ドデシル硫酸ナトリウムに代表されるアニオン性
界面活性剤、トリメチルドデシルアンモニウムク
ロリドに代表されるカチオン性界面活性剤、ポリ
オキシエチレンドデシルエーテルに代表される非
イオン性界面活性剤がある。 しかし有機溶媒の多くは蛋白質に対して強力な
変性剤として働くために、生体機能を損なうこと
なく膜蛋白質を分離精製することが困難になる場
合が多い。又、従来から生化学分野で用いられて
いるアニオン性界面活性剤の一つであるドデシル
硫酸ナトリウム(以後SDSと略称する)は強力な
蛋白質変性剤として働くので、この界面活性剤を
用いても生体機能を損なうことなく膜蛋白質を分
離精製するのが困難になる場合が多い。 そこで、蛋白質性能の低い非イオン性界面活性
剤を、可溶化のための媒質として用いることが試
みられている。しかし多くの非イオン性界面活性
剤は、臨界ミセル濃度が低く、分離精製後蛋白質
に結合した界面活性剤を、透析によつて除去する
ことが困難になるという欠点がある。 一方、蛋白質変性能の低いアニオン性界面活性
剤として、胆汁酸塩類を用いることは可能である
が、これらは生体界面活性剤物質に属するもので
高価であり、工業的に多量使用できないという致
命的欠陥がある。又、カチオン性界面活性剤は、
むしろ生体膜を構成する脂質との結合が他の界面
活性剤より強く、蛋白質に対する変性作用も弱く
ないので、殺菌剤として用いられることは多い
が、膜蛋白質の分離製に成功した例は少なく適用
範囲の広い界面活性剤とはいえない。 これらに対して、蛋白質自身の物理的化学的特
性に着目した分離精製法として、熱あるいはPH処
理法、分画沈澱法、吸脱着法、イオン交換体によ
るクロマトグラフイー法、等電点分画法、密度勾
配遠心法、電気泳動法、アフイニテイクロマトグ
ラフイー法、分子ふるい法、二層分配法、結晶化
法があるがこれらは、いずれも一長一短があつて
満足すべきものではなかつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、生体膜蛋白質を変性させることなく
可溶化し、生体機能を損なうことなく、純度よく
分離精製する方法を提供するものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、対イオンとして分子内に少なくとも
1個の窒素原子を有する陽イオンをもつアルキル
(アルキルフエニル)硫酸エステル塩型アニオン
性界面活性剤の存在下、低温でゲル電気泳動を行
うと、特有な現象として上記の問題点を解消でき
るとの知見に基づくものである。 すなわち、本発明は、一般式ROSO3M(式中R
は炭素数6〜22のアルキル基又はアルキルフエニ
ル基であり、Mは窒素原子を少なくとも1個以上
有する陽イオンである)で示されるアニオン性界
面活性剤の共存下、15℃以下でゲル電気泳動を行
うことを特徴とする生体蛋白質の分離精製法を提
供する。 本発明で用いるアニオン性界面活性剤は上記一
般式で表わされるものであるが、式中、Rとして
は炭素数8〜16の直鎖状アルキル基又は炭素数6
〜14の分枝状アルキルフエニル基が好ましく、特
に好ましくは炭素数10〜14の直鎖状アルキル基又
は炭素数8〜12の分枝状アルキルフエニル基であ
る。一方、式中、Mとしてはアンモニウム又は炭
素数1〜6の炭化水素基を分子内に少なくとも1
個を有する第4級アンモニウム(各々、界面活性
能を有しないもの)が好ましい。Mとして具体的
には、アンモニウム、モノメチルアンモニウム、
ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウム、モノエチルアン
モニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルア
ンモニウム、テトラエチルアンモニウム、モノエ
タノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウ
ム、トリエタノールアンモニウム、テトラエタノ
ールアンモニウム、トリス(ヒドロキシメチル)
メチルアンモニウム、トリス(ヒドロキシエチ
ル)メチルアンモニウム、モノイソプロパノール
アンモニウム、ジイソプロパノールアンモニウ
ム、トリイソプロパノールアンモニウム、テトラ
イソプロパノールアンモニウム、ピリジニウム、
モルホリニウムが例示される。 本発明のアニオン性界面活性剤として特に好ま
しくは、デシル硫酸、ドデシル硫酸、テトラデシ
ル硫酸、ヘキサデシル硫酸のトリス(ヒドロキシ
メチル)メチルアンモニウム塩、トリエタノール
アミン塩、トリイソプロパノールアミン塩であ
る。 尚、本発明で用いるアニオン性界面活性剤は、
式中Rの炭素数が6〜22である必要があるが、こ
れはRの炭素数が未満の場合には界面活性能が劣
り、膜蛋白質を効率よく可溶化できないからであ
り、一方、炭素数が22を越えると水溶性が悪くな
り、目的を達することが困難になるからである。 本発明は、上記アニオン性界面活性剤の存在
下、15℃以下において、ゲル電気泳動法を用いる
ことを特徴とするものである。ゲル電気泳動法と
しては、公知の方法が使用されるが、次の方法に
よるのがよい。 (イ) ゲル電気泳動法の支持体 デンプンゲル、アガロースゲル、ポリアクリ
ルアミドゲルなどが使用できる。ポリアクリル
アミドゲルは化学的に安定なこと、ゲル濃度、
架橋度を自由にコントロールすることができる
こと、即ちポアサイズを目的に応じて自由に変
えられること、電気浸透性がなくPHおよび温度
変化による変形も少なく、自由な型に成型でき
ること及び再現性が非常によいことなど多くの
利点を有しているので好ましい。 (ロ) 装置と器具 ポリアクリルアミドゲルなどのゲルを支持す
る容器と、その両端に緩衝液を満たすための槽
を使用するのがよく、その容量、長さ等は分離
精製する蛋白質の種類、量により任意に設定す
ることができる。尚、ゲル電気泳動を0〜15℃
で行う場合には、空冷又は水冷装置を使用する
のが望ましい。 (ハ) 電源装置 直流電流を用い、定電流・定電圧発生装置を
用いると分離精製能およい再現性が向上するの
で特に好ましい。 (ニ) 泳動用ポリアクリルアミドゲルの調整 アクリルアミドを1〜30重量%、N,N′−
メチレンビスアクリルアミドをアクリルアミド
に対し0.05〜10重量%および本発明の界面活性
剤を0〜1重量%含有する水溶液を調製した
後、重合反応により上記水溶液をゲル化させて
用いるのがよい。好ましいゲル濃度は、アクリ
ルアミドとN,N′−メチレンビスアクリルア
ミドの総量が3〜15重量%(以下、%と略称す
る)でしかもN,N′−メチレンビスアクリル
アミドがアクリルアミドに対して1〜5%の範
囲である。又、界面活性剤濃度は0.05〜0.2%
が特に好ましい。なお上記水溶液に重合用触
媒、重合促進剤、PH緩衝剤、防腐剤等を混合し
てゲル化することも可能である。光重合用触媒
としてリボフラビンなどを、あるいはラジカル
重合用触媒として、過硫酸アンモニウムなどを
任意の量で、好ましくは0.04〜0.12%で使用で
きる。重合促進剤として、例えばN,N,N′,
N′−テトラメチルエチレンジアミンを任意の
量で、好ましくは0.03〜5%、特に好ましくは
0.03〜0.12%で使用することができる。溶存酸
素がゲル化を阻害する場合があるので、脱気あ
るいはゲル化時にアクリルアミド水溶液の上部
を水で覆い、空気を遮断するのが望ましい。PH
緩衝剤としては、本発明で用いるアニオン性界
面活性剤の対イオンMと同一のイオン種を含む
ものが使用でき、目的とするPHでゲル電気泳動
をすることができる。又、リン酸ナトリウム系
などのPH緩衝剤も使用できるが、本来の効果は
減少する傾向にある。PH緩衝剤濃度は10〜500
mM、好ましくは50〜200mM、特に好ましく
は100mMである。 (ホ) 分離精製時の温度及びPH 分離精製における温度は、0〜15℃が好まし
く、特に好ましくは0〜10℃であり、PHは4〜
9が好ましく、特に好ましくは7である。温度
が0℃より低くなるとゲル中の水分が凍る場合
があり、泳動が出来なくなり、又15℃を越える
と膜蛋白質集合体が変性し機能を損なう場合が
あるので好ましくないからである。又、PHが4
未満や9を越えると、酸・アルカリ変性が起き
る場合があり、やはり好ましくないからであ
る。本発明のアニオン性界面活性剤は、低温、
つまり0゜〜15℃で用いても析出することがない
ので、この温度でゲル電気泳動を行うと蛋白質
集合体の変性を抑えることができる。特に好ま
しくは0℃でゲル電気泳動を行うのがよい。 (ヘ) 緩衝液槽内の水溶液 泳動用ポリアクリルアミドゲルの両端を緩衝
液で満たすのがよい。この緩衝液は、ポリアク
リルアミドゲル作成用の水溶液に含まれる緩衝
剤、界面活性剤および水から構成される。緩衝
剤濃度は、ポリアクリルアミドゲル作成用水溶
液におけるものと同一であることが望ましい。 (ト) 分離精製される膜蛋白質を含む水溶液 本水溶液中には、膜蛋白質以外に本発明の界
面活性剤が0.01〜5%、好ましくは0.1〜3%、
特に好ましくは0.5〜2%含まれる。又、分離
精製能を向上させる目的でグリセリン等の粘稠
な液を1〜30%加えることができるが、好まし
くは5〜20%である。 又、この水溶液には、ゲルおよび緩衝液中の
緩衝剤を含むことができ、その濃度は、500m
M以下でしかも緩衝液中の緩衝剤濃度如何であ
ることが好ましい。特に好ましくは緩衝液中の
緩衝剤濃度の1/2〜1/20の濃度である。 更にこの水溶液には、相対移動度を算出する
ため水溶性の陰イオン性染料、色素例えばブロ
モフエノールブルー等を、又、界面活性剤ミセ
ルの位置を示すために、ミセルに可溶で水不溶
性の色素、例えば油溶性色素であるイエロー
OB等を混合することも可能である。又、陽イ
オン性の色素、例えばマラカイトグリーン等は
ドデシル硫酸イオンと不溶性の複合体を作り、
ドデシル硫酸ミセルに可溶化されてミセルとと
もに泳動するのでミセルの移動度を求めるには
好都合である。これらの濃度は任意の範囲で使
用できるが、好ましくは前者の場合0.001〜
0.05%、後者の場合0.01〜0.5%である。 この水溶液を、泳動用ポリアクリルアミドゲ
ル上端部に置くことにより、電気泳動が開始さ
れる。膜蛋白質はゲル中でデイスク状に分離精
製される。デイスク状に分離された膜蛋白質は
染料によつて染色され、着色したバンドとして
認められる。ここで用いられる染料は、例えば
アミドブラツク、クマシーブリリアントブルー
などであり常法(例えば林勝哉著、瓜谷郁三・
志村憲助・中村道徳・船津勝二編集、“生化学
実験法−蛋白質の電気的性質”学会出版センタ
ー)に従つて膜蛋白質の分離精製の確認するこ
とができる。又、チラコイド膜蛋白質をクロロ
フイルを含むので染料による染色をなくして
も、緑色のバンドとして確認することができ
る。 (チ) 対象物 本発明の方法によつて分離精製できる対象物
は、動物臓器、培養細胞、微生物細胞、植物細
胞等から抽出、可溶化される生体膜蛋白質すべ
てを包含する。 (リ) 分離精製 可溶化された膜蛋白質成分すべてを含む上清
を、そのまま本発明の方法によつて分離精製す
ることができる。また、さらに可溶化液に対し
て除核酸等の通常行われる処理を施した溶液あ
るいはさらに分画沈澱、密度勾配遠心法等、目
的に応じて精製の初期段階を経た溶液を高度に
分離精製することも可能である。この場合、本
発明の分離精製を行う前段階の粗い分離精製に
おいては、膜蛋白質が生体機能を損なうことな
く又たとえ変性が生じても変性を引き起こす要
因を取り除いて可逆的に活性を取り戻させ得る
方法を採用するのが望ましい。以上のように本
発明による生体膜蛋白質の分離精製法は、あら
ゆる生体膜蛋白質に対し適用可能であるととも
にいずれの精製段階においても適用可能である
ので、商業上有利である。 〔発明の効果〕 (1) 本発明に用いるアニオン性界面活性剤は、胆
汁酸塩類とは異なり、工業的に安価でかつ容易
に合成されるので商業上有利である。 (2) 本発明に用いるアニオン性界面活性剤は低温
で析出することなく使用でき、膜蛋白質に作用
させるとそれらを構成する成分(サブユニツ
ト)に分解させない特性を有するので、生の状
態のまま分離精製できて有利である。 (3) 上記アニオン性界面活性剤によつて可溶化さ
れた膜蛋白質にはそれぞれ固有量のアニオン性
界面活性剤が結合しており、それぞれ異なる陰
電荷数を有する蛋白質−界面活性剤複合体とな
つている。これらが電気泳動支持体中を陽極に
向つてそれぞれ固有の速度で移動する。その際
支持体による分子ふるい効果も加わるので、単
なる分子ふるい効果しか期待できないゲル濾過
法に較べて、はるかに分離精製能が向上する。 (4) 界面活性剤で可溶化された膜蛋白質のゲル濾
過法による分離精製の第二の欠点は、大量の溶
媒が必要なことである。本発明による分離精製
法ではその必要がなく有利である。 (5) 非イオン性界面活性剤は臨界ミセル濃度が低
いため、膜蛋白質に結合した非イオン性界面活
性剤を透析によつて除去することが困難な場合
が多い。本発明による分離精製法では、使用す
る界面活性剤の臨界ミセル濃度が非イオン性界
面活性剤に較べ高いために透析、さらには電気
透析によつて容易に界面活性剤の除去がいおこ
なえる。 次に実施例により本発明を説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。 〔実施例〕 ホウレン草チラコイド膜蛋白質に対し、本発明
による方法を適用したので以下に実施例、比較例
をあげて説明する。尚、ゲル電気泳動は下記のよ
うにして行つた。 Γゲル電気泳動 ゲル電気泳動は報文・成書に解説されている
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法に準
じて行つた。〔例えば、J.V.Maizel、Jr.、
“Methods in Virology”、Academic Press.
(1971)、P.179:高木俊夫、三宅淳、“新実験化
学講座 20巻 生物化学(日本化学会編)”
丸善(1978)、P.109〕但し、SS結合解裂剤は
加えず、SDSを本発明における界面活性剤に、
又緩衝液は本発明における界面活性剤の対イオ
ンを含むものに読み替えた。ゲル組成、及び緩
衝液組成を表−1、表−2に示した。電気泳動
中のゲル内温度は、ゲルの周囲を氷泳で冷却す
ることにより、ほぼ0℃に制御した。 表−1 ゲル組成 アクリルアミド 5% N,N′−メチレンビスアクリルアミド(アク
リルアミドに対して) 2.7% 過硫酸アンモニウム 0.07% N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ン 0.12% 緩衝液(PH7) 100mM 界面活性剤 0.1% 水 バランス 表−2 緩衝液組織 緩衝液(PH7) 100mM 界面活性剤 0.1% 水 バランス 実施例 1 ホウレン草から分画したチラコイド膜懸濁液
(クロロフイルとして1.5mg/ml濃度)を6%の
【式】で可溶 化し、直接ポリアクリルアミドゲル電気泳動にか
けた。チラコイド膜の可溶化および電気泳動は0
℃で行つた。その結果、5本(以後移動度の順に
CP1、CP2、CP3、CP4、CP5と略す)のシヤー
プな緑色のクロロフイルバンドと1本の幅広い遊
離クロロフイルバンドが得られた。5本のクロロ
フイルバンドを切り取り、切り取つたそれぞれの
バンドについて、SDSより強力な蛋白質変性剤で
あるリチウムドデシル硫酸(以後LDSと略す)
存在下でさらにポリアクリルアミドゲル電気泳動
を行つた。LDSはポリアクリルアミドに対して
親和性(結合)を示すので、蛋白質に正常に電気
泳動させるため、ゲル組成および緩衝液組成中の
LDS濃度はそれぞれ1%、0.4%とした。その結
果、CP1とCP2では10〜13本の、CP3では1本
の、CP4では5〜6本の、CP5では5本の主な蛋
白質ポリペプチドバンドが得られた。また切り取
つた5本のクロロフイルバンドについて、再度
【式】存在下 でポリアクリル電気泳動を行つたところ、CP4以
外のそれぞれのクロロフイルは一本のバンドとし
て、一回目の電気泳動と同じ移動度を示し、クロ
ロフイルの解離は殆んど認められなかつた。即
ち、本発明による方法で得られたクロロフイルバ
ンドは、クロロフイル−蛋白質分子集合体のバン
ドであり、さらに再度の電気泳動の結果から明ら
かなように0℃において蛋白質分子集合体を変性
させないことがわかつた。緑色植物の光合成の構
造単位は、これまでの研究で光化学系、光化学
系、そして光化学的に不活性な集光性クロロフ
イル−蛋白質複合体(LHCP)の3者に大別され
ている。(佐藤公行、“蛋白質・核酸・酵素、別冊
No.21光合成の機作”共立出版(1979)、p.40−51)
光化学系のクロロフイル−蛋白質分子集合体の
構築についてはよく研究されており(C.Bengin
and N.Nelson、J.Biol.Chem.、252、4564−4569
(1977);J.E.Mullet、J.J.Burke and C.J.
Arntzen、Plant Physiol.、65、814−822、823−
827(1980))、本発明で得られたCP1は蛋白質ポリ
ペプチド鎖組成、クロロフイルa/b比および吸
収スペクトルの測定から、光化学系のクロロフ
イル−蛋白質分子集合体であると確認できた。 LHCPについては、これを構成するポリペプチ
ド鎖が1種(R.R.J.Hoarau and J.C.Leclerc、
Photochem.Photobiol.、26、151−158(1977);
K.Satoh、Plant Cell Physiol.、20、499−512
(1979))であるとする報文と3〜5種(J.J.
Burke、K.E.Steinback and C.J.Arntzen、
Plant Physiol.、63、237−243(1979);B.
Andersson、J.M.Anderson and I.J.Ryrie、Eur.
J.Biochem.、123、465−472(1982))であるとす
る報文が見られる。しかし本発明の結果からする
とLHCPに相当するポリペプチド鎖は二種存在
し、ポリペプチド鎖数、クロロフイルa/b比そ
して吸収スペクトル測定からCP3が前者に、CP5
が後者に対応すると考えられる。 光化学系については、現在のところ統一的な
記述はないが、ポリペプチド組成からCP4が光化
学系のクロロフイル−蛋白質分子集合体である
可能性が強い。 比較例 1 実施例1の界面活性剤をLDSに置き換えて、
ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行つたとこ
ろ、全てのクロロフイルは一本の幅広いバンドと
して泳動した。この結果は全てクロロフイルが蛋
白質分子集合体から解離したことを示している。
又、染色によつて検出した蛋白質バンドの泳動パ
ターンは、あらかじめ熱変性させた試料に対する
泳動パターンと同一であつた。これは0℃におい
てもLDSによつてクロロフイル−蛋白質分子集
合体が完全に変性していることを示すものであ
る。LDSの使用では、クロロフイル−蛋白質分
子集合体状態(生の状態)での分離精製は不可能
である。 比較例 2 実施例1と同様の操作を25℃で行つた。その結
果を3種類のクロロフイル−蛋白質分子集合体と
して分離された。実施例1で得られたクロロフイ
ル−蛋白質分子集合体CP1は全く変性され解離し
て、これに相当するクロロフイルバンドおよび蛋
白質バンドは消失した。変性解離したCP1はCP2
とCP5の位置にほとんどが泳動していた。即ち本
操作によつて得られるバントは本来の姿から大き
く掛け離れたクロロフイル−蛋白質分子集合体の
寄り集まりといえる。従つて純度よい分離精製は
不可能である。
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