JPH05290852A - ポリマー二次電池 - Google Patents
ポリマー二次電池Info
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- JPH05290852A JPH05290852A JP4087128A JP8712892A JPH05290852A JP H05290852 A JPH05290852 A JP H05290852A JP 4087128 A JP4087128 A JP 4087128A JP 8712892 A JP8712892 A JP 8712892A JP H05290852 A JPH05290852 A JP H05290852A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polypyrrole
- anion
- molded body
- secondary battery
- electrode
- Prior art date
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 高い電流密度での充放電を可能にし、かつ高
い充放電容量を得る。 【構成】 電解酸化重合法で製造したポリピロール成形
体を正電極とし、白金を負電極とし、かつリチウム金属
を参照電極とし、LiClO4 を電解質として三電極電
池を構成し、電流密度10mA/cm2 での放電、および
3.6Vで定電位充電を行ったときに、充電完了時には {(Imax −Imin )/Imax }×100(%) (ここで、Imax は成形体の厚さ方向のアニオン濃度最
大値であり、Imin は成形体の厚さ方向のアニオン濃度
最小値である。)の式による成形体の厚さ方向のアニオ
ン濃度の分布が50%以下であり、放電完了時には成形
体中のアニオン濃度が充電完了時の30%以下であるポ
リマー二次電池。
い充放電容量を得る。 【構成】 電解酸化重合法で製造したポリピロール成形
体を正電極とし、白金を負電極とし、かつリチウム金属
を参照電極とし、LiClO4 を電解質として三電極電
池を構成し、電流密度10mA/cm2 での放電、および
3.6Vで定電位充電を行ったときに、充電完了時には {(Imax −Imin )/Imax }×100(%) (ここで、Imax は成形体の厚さ方向のアニオン濃度最
大値であり、Imin は成形体の厚さ方向のアニオン濃度
最小値である。)の式による成形体の厚さ方向のアニオ
ン濃度の分布が50%以下であり、放電完了時には成形
体中のアニオン濃度が充電完了時の30%以下であるポ
リマー二次電池。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良されたポリピロー
ル成形体を正極活物質として用いるポリマー二次電池に
関するものである。
ル成形体を正極活物質として用いるポリマー二次電池に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に導電性高分子は、高い導電度を示
すことに加えて、電気化学的に酸化・還元される性質を
有することが知られている。そして、導電性高分子の酸
化・還元反応に伴って、それに含まれる対イオンの出入
りが起こることが知られている。この機能を用いること
により電極として利用され、ポリピロール、ポリチオフ
ェン、ポリアニリンなどを用いた電極が提案されてい
る。
すことに加えて、電気化学的に酸化・還元される性質を
有することが知られている。そして、導電性高分子の酸
化・還元反応に伴って、それに含まれる対イオンの出入
りが起こることが知られている。この機能を用いること
により電極として利用され、ポリピロール、ポリチオフ
ェン、ポリアニリンなどを用いた電極が提案されてい
る。
【0003】しかしながら、従来提案されている導電性
高分子をこれらの電極として用いる場合、高い電流密度
での充放電の程度が少なかったり、高い充放電容量が得
られなかったりする問題点を有している。例えば、活物
質が厚くなる高容量タイプの電池用電極に対して放電電
流密度が高い場合は単位重量当たりの放電容量が低く高
出力を得にくく、さらに充電に要する時間も長くなると
いう問題がある。これらはいずれも導電性ポリマー中の
対イオンの移動、出入りが円滑に行われないためであ
る。
高分子をこれらの電極として用いる場合、高い電流密度
での充放電の程度が少なかったり、高い充放電容量が得
られなかったりする問題点を有している。例えば、活物
質が厚くなる高容量タイプの電池用電極に対して放電電
流密度が高い場合は単位重量当たりの放電容量が低く高
出力を得にくく、さらに充電に要する時間も長くなると
いう問題がある。これらはいずれも導電性ポリマー中の
対イオンの移動、出入りが円滑に行われないためであ
る。
【0004】これらの問題点を解決する目的で特開昭6
3―48749号公報に全波整流電圧の印加により重合
して得た電極が開示され、特開昭63―48750号公
報に非対称電圧の印加により重合して得た電極が開示さ
れている。これらの提案においては、従来の定電流、定
電位重合では生成した導電性高分子の各部における性状
が均一性を欠き、これを電池の電極に用いた場合、電池
反応が電極の一部に集中して生じることから、充電電圧
が早期に上昇しやすく、電池の充放電容量の低下を招く
のに対して、これらの方法を用いて重合した導電性高分
子ではこのような欠点が除かれるとしている。
3―48749号公報に全波整流電圧の印加により重合
して得た電極が開示され、特開昭63―48750号公
報に非対称電圧の印加により重合して得た電極が開示さ
れている。これらの提案においては、従来の定電流、定
電位重合では生成した導電性高分子の各部における性状
が均一性を欠き、これを電池の電極に用いた場合、電池
反応が電極の一部に集中して生じることから、充電電圧
が早期に上昇しやすく、電池の充放電容量の低下を招く
のに対して、これらの方法を用いて重合した導電性高分
子ではこのような欠点が除かれるとしている。
【0005】しかしながら、この方法でも薄いフイルム
の場合には有効であるが、厚い場合では効果が充分では
ない。すなわち、充放電は対イオンの出入りを伴うた
め、フイルム表面近傍の充放電は円滑に進行するが、フ
イルム内部では対イオンの拡散が円滑に進行しないため
充放電が表面近傍に集中する欠点は充分には改善されて
いるとはいい難い。一般に二次電池では小さい面積で高
い充放電容量を得たいために、厚い成形体フイルムとし
て100μm以上、場合によっては1mmの厚さのフイル
ムを用いている。従って、このような成形体フイルムの
厚さを用いる二次電池では、たとえ上記のような改良さ
れた電極を用いても充分な充放電容量を得ることは難し
い。特に、高い電流密度で放電する場合は、高い充放電
容量が得られにくいという傾向が著しい。
の場合には有効であるが、厚い場合では効果が充分では
ない。すなわち、充放電は対イオンの出入りを伴うた
め、フイルム表面近傍の充放電は円滑に進行するが、フ
イルム内部では対イオンの拡散が円滑に進行しないため
充放電が表面近傍に集中する欠点は充分には改善されて
いるとはいい難い。一般に二次電池では小さい面積で高
い充放電容量を得たいために、厚い成形体フイルムとし
て100μm以上、場合によっては1mmの厚さのフイル
ムを用いている。従って、このような成形体フイルムの
厚さを用いる二次電池では、たとえ上記のような改良さ
れた電極を用いても充分な充放電容量を得ることは難し
い。特に、高い電流密度で放電する場合は、高い充放電
容量が得られにくいという傾向が著しい。
【0006】一方、特開昭62―2468号公報に、あ
らかじめイオン半径の大きいイオンを有する導電性高分
子フイルムを作成し、電池に組み込むに当たりイオン半
径の小さいイオンを電解質として用いる提案がなされて
いる。この方法は、対イオンのサイズを小さくすること
によりイオンの出入りを円滑にし、その結果充放電を円
滑にする目的で提案されたものである。
らかじめイオン半径の大きいイオンを有する導電性高分
子フイルムを作成し、電池に組み込むに当たりイオン半
径の小さいイオンを電解質として用いる提案がなされて
いる。この方法は、対イオンのサイズを小さくすること
によりイオンの出入りを円滑にし、その結果充放電を円
滑にする目的で提案されたものである。
【0007】しかしながら、この場合でも該明細書に開
示されているポリアセチレンのようにフィブリル状で空
隙率の高い粗なフイルムの場合は電解質が内部まで容易
に拡散・浸透するためある程度は有効であるが、ポリピ
ロールのように密なフイルムでは充分な効果が得られな
い。該明細書実施例に開示されているようにピロール環
あたり10モル%の低いドーピングレベルでは、充放電
のクーロン効率100%が得られても、ポリピロールの
理論ドーピングレベルにあたるピロール環あたり30モ
ル%程度の高ドーピングレベルの充放電は困難である。
すなわち、膜表面では30モル%ドーピング量に対応す
る充放電が起こったとしても、内部は殆んど充放電が起
こらず平均すると約10モル%のドーピングレベルに対
応する充放電が起こるに過ぎない。この傾向は、成形体
フイルムが厚くなればなるほど顕著になる。言い換えれ
ば厚くなればなる程、ポリマー成形体フイルム単位重量
あたりの充放電容量は低下する。これをさらに改良した
ものとして、特開平2―119051号公報記載の発明
がある。この公報においてはピロールの重合時に前述の
特開昭62―2468号公報で使われているサイズより
さらに大きいイオンを用いて合成したポリピロールの放
電容量の向上について提案している。しかしこれでも未
だ厚い成形体フイルムでの高放電電流密度時の放電容量
は、ドープされたポリマーの理論値から計算される値よ
りもかなり低いものである。
示されているポリアセチレンのようにフィブリル状で空
隙率の高い粗なフイルムの場合は電解質が内部まで容易
に拡散・浸透するためある程度は有効であるが、ポリピ
ロールのように密なフイルムでは充分な効果が得られな
い。該明細書実施例に開示されているようにピロール環
あたり10モル%の低いドーピングレベルでは、充放電
のクーロン効率100%が得られても、ポリピロールの
理論ドーピングレベルにあたるピロール環あたり30モ
ル%程度の高ドーピングレベルの充放電は困難である。
すなわち、膜表面では30モル%ドーピング量に対応す
る充放電が起こったとしても、内部は殆んど充放電が起
こらず平均すると約10モル%のドーピングレベルに対
応する充放電が起こるに過ぎない。この傾向は、成形体
フイルムが厚くなればなるほど顕著になる。言い換えれ
ば厚くなればなる程、ポリマー成形体フイルム単位重量
あたりの充放電容量は低下する。これをさらに改良した
ものとして、特開平2―119051号公報記載の発明
がある。この公報においてはピロールの重合時に前述の
特開昭62―2468号公報で使われているサイズより
さらに大きいイオンを用いて合成したポリピロールの放
電容量の向上について提案している。しかしこれでも未
だ厚い成形体フイルムでの高放電電流密度時の放電容量
は、ドープされたポリマーの理論値から計算される値よ
りもかなり低いものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、二次電池の
かかる欠点に鑑み、高い電流密度での充放電を可能に
し、かつ高い充放電容量を得ることのできるポリピロー
ル成形体を用いるポリマー二次電池の提供を目的とする
ものである。
かかる欠点に鑑み、高い電流密度での充放電を可能に
し、かつ高い充放電容量を得ることのできるポリピロー
ル成形体を用いるポリマー二次電池の提供を目的とする
ものである。
【0009】ポリピロールのような密な厚い成形体を用
いた場合の電極でも円滑に充放電が進行する方法につい
て鋭意検討した結果、充放電に伴う対イオンの出入り、
すなわちアニオンの成形体中の拡散を円滑に進行させる
ためには、単にポリピロールを用いて対イオンの移動が
均一にできるというだけでは不充分であり、また、単に
大きい対イオンを小さい対イオンと交換するだけでも不
充分であることがわかった。そして、あらかじめ大きい
対イオンを含むポリピロールを電解重合を繰り返しなが
ら、言い換えれば対イオンを出し入れしながら合成を行
い、しかる後、電気化学的あるいは化学的方法によって
小さいイオンに置き換えてやるとこれらの問題が解決で
きることを見出し本発明を完成するに至ったものであ
る。
いた場合の電極でも円滑に充放電が進行する方法につい
て鋭意検討した結果、充放電に伴う対イオンの出入り、
すなわちアニオンの成形体中の拡散を円滑に進行させる
ためには、単にポリピロールを用いて対イオンの移動が
均一にできるというだけでは不充分であり、また、単に
大きい対イオンを小さい対イオンと交換するだけでも不
充分であることがわかった。そして、あらかじめ大きい
対イオンを含むポリピロールを電解重合を繰り返しなが
ら、言い換えれば対イオンを出し入れしながら合成を行
い、しかる後、電気化学的あるいは化学的方法によって
小さいイオンに置き換えてやるとこれらの問題が解決で
きることを見出し本発明を完成するに至ったものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は電池用正極活物
質に電解酸化重合法で製造したポリピロール成形体を用
いるポリマー二次電池において、当該ポリピロール成形
体が、当該ポリピロール成形体を正電極とし、白金を負
電極とし、かつリチウム金属を参照電極とし、LiCl
O4 を電解質として三電極電池を構成し、電流密度10
mA/cm2 での放電、および3.6Vで定電位充電を行
ったときに、放電完了時には成形体中のアニオン濃度が
充電完了時の30%以下であり、充電完了時には下式で
定義される成形体の厚さ方向のアニオン濃度の分布が5
0%以下であるものであることを特徴とするポリマー二
次電池である。
質に電解酸化重合法で製造したポリピロール成形体を用
いるポリマー二次電池において、当該ポリピロール成形
体が、当該ポリピロール成形体を正電極とし、白金を負
電極とし、かつリチウム金属を参照電極とし、LiCl
O4 を電解質として三電極電池を構成し、電流密度10
mA/cm2 での放電、および3.6Vで定電位充電を行
ったときに、放電完了時には成形体中のアニオン濃度が
充電完了時の30%以下であり、充電完了時には下式で
定義される成形体の厚さ方向のアニオン濃度の分布が5
0%以下であるものであることを特徴とするポリマー二
次電池である。
【0011】
【数2】 {(Imax −Imin )/Imax }×100(%) …(1) (ここで、Imax は成形体の厚さ方向のアニオン濃度最
大値であり、Imin は成形体の厚さ方向のアニオン濃度
最小値である。)
大値であり、Imin は成形体の厚さ方向のアニオン濃度
最小値である。)
【0012】本発明のポリマー二次電池用の正極活物質
のポリピロール成形体の厚さは50μm以上、2,00
0μm以下である。厚さが50μm未満では小さい体積
であり高い充放電容量が得られない。厚さが2,000
μm以上では成形体内部での対イオンの拡散が円滑に進
行しないため、高い電流密度での充放電が困難になる。
ポリマー二次電池用ポリピロール成形体の好ましい厚さ
は100〜2,000μmである。
のポリピロール成形体の厚さは50μm以上、2,00
0μm以下である。厚さが50μm未満では小さい体積
であり高い充放電容量が得られない。厚さが2,000
μm以上では成形体内部での対イオンの拡散が円滑に進
行しないため、高い電流密度での充放電が困難になる。
ポリマー二次電池用ポリピロール成形体の好ましい厚さ
は100〜2,000μmである。
【0013】三電極電池とは、正電極と負電極および参
照電極の三つの電極から構成される電池である。放電時
に酸化状態にあるポリピロール成形体が還元されること
により、正電極から負電極に電流が流れる。逆に充電時
には還元状態にあるポリピロール成形体に電流が流れ込
むことにより、ポリピロール成形体は酸化される。充電
の際参照電極を置くことにより、正電極電位をポリピロ
ール成形体の酸化に必要な固有の電位(酸化電位)に一
定に保つことが可能であり、不必要に高い電位(過電
圧)になることを防ぐことが可能である。
照電極の三つの電極から構成される電池である。放電時
に酸化状態にあるポリピロール成形体が還元されること
により、正電極から負電極に電流が流れる。逆に充電時
には還元状態にあるポリピロール成形体に電流が流れ込
むことにより、ポリピロール成形体は酸化される。充電
の際参照電極を置くことにより、正電極電位をポリピロ
ール成形体の酸化に必要な固有の電位(酸化電位)に一
定に保つことが可能であり、不必要に高い電位(過電
圧)になることを防ぐことが可能である。
【0014】この三電極電池において、正電極に用いら
れた本発明のポリピロール成形体には電流密度10mA
/cm2 で放電したとき、放電完了時にはポリピロール成
形体中のアニオン濃度が充電完了時の30%以下、好ま
しくは25%以下である。すなわち、放電時には、ポリ
ピロール成形体は還元されるために、カチオン型から中
性型に変化する。それに伴って、カチオンを相殺してい
たアニオン(対イオン)のClO4 - はポリピロール成
形体中から電解液に放出される。また3.6Vで定電位
充電を行ったとき、充電完了時には(1)式で定義され
る成形体の厚さ方向のアニオン濃度の分布が50%以
下、好ましくは30%以下である。すなわち、充電時に
は、ポリピロール成形体は酸化されるために、中性型か
らカチオン型に変化する。それに伴って、電解液中に存
在するClO4 - が成形体へ拡散する。従って、充電が
円滑に進行するためには、ClO4 - が成形体内部まで
円滑に拡散する必要がある。その結果、成形体中の塩素
元素濃度分布は平坦となる。本発明のポリピロール成形
体は三電極電池を構成し前記定電位充電を行ったとき、
厚さ方向のアニオン濃度の分布が50%以下と平坦であ
る。拡散が円滑に進行しない場合は成形体表面のみ充電
され、その結果、表面近傍のハロゲン濃度のみ高くなり
その分布は平坦にならない。
れた本発明のポリピロール成形体には電流密度10mA
/cm2 で放電したとき、放電完了時にはポリピロール成
形体中のアニオン濃度が充電完了時の30%以下、好ま
しくは25%以下である。すなわち、放電時には、ポリ
ピロール成形体は還元されるために、カチオン型から中
性型に変化する。それに伴って、カチオンを相殺してい
たアニオン(対イオン)のClO4 - はポリピロール成
形体中から電解液に放出される。また3.6Vで定電位
充電を行ったとき、充電完了時には(1)式で定義され
る成形体の厚さ方向のアニオン濃度の分布が50%以
下、好ましくは30%以下である。すなわち、充電時に
は、ポリピロール成形体は酸化されるために、中性型か
らカチオン型に変化する。それに伴って、電解液中に存
在するClO4 - が成形体へ拡散する。従って、充電が
円滑に進行するためには、ClO4 - が成形体内部まで
円滑に拡散する必要がある。その結果、成形体中の塩素
元素濃度分布は平坦となる。本発明のポリピロール成形
体は三電極電池を構成し前記定電位充電を行ったとき、
厚さ方向のアニオン濃度の分布が50%以下と平坦であ
る。拡散が円滑に進行しない場合は成形体表面のみ充電
され、その結果、表面近傍のハロゲン濃度のみ高くなり
その分布は平坦にならない。
【0015】充放電時のアニオン濃度の測定は、X線マ
イクロアナライザーによりアニオンに含まれる塩素元素
を分析して行うことが可能である。
イクロアナライザーによりアニオンに含まれる塩素元素
を分析して行うことが可能である。
【0016】かくして本発明においてポリピロール成形
体の厚さ方向におけるアニオンの濃度分布は前記したよ
うに(1)式によって定義づけられた値(%)が50%
以下である。
体の厚さ方向におけるアニオンの濃度分布は前記したよ
うに(1)式によって定義づけられた値(%)が50%
以下である。
【0017】X線マイクロアナライザーによるポリピロ
ール成形体の厚さ方向におけるアニオンに含まれる塩素
の濃度は図2、(図4)、図6、図7および図8に示さ
れるような分布図として示される。上記図4は比較例で
あり、それ以外は本発明に属するポリピロール成形体の
塩素の分布図である。
ール成形体の厚さ方向におけるアニオンに含まれる塩素
の濃度は図2、(図4)、図6、図7および図8に示さ
れるような分布図として示される。上記図4は比較例で
あり、それ以外は本発明に属するポリピロール成形体の
塩素の分布図である。
【0018】これらX線マイクロアナライザーによる厚
さ方向の塩素の分布図は、ポリピロール成形体の膜の両
表面(図面における右側および左側)部分は、電子線照
射の測定上の問題により、図面上は塩素の濃度が零また
は極めて小さい値を示している。しかし、膜の両表面近
傍では実際には約20〜30μm深部における塩素の濃
度と同じ濃度であると推定される。そこで本発明におい
て、ポリピロール成形体の厚さ方向における塩素を含む
アニオンの濃度分布はX線マイクロアナライザーによる
Imax およびImin を読み取って前記(1)式に基づい
て求められる。その際、分布図における膜の両表面近傍
の塩素濃度は、前記した理由に基づいて読み取らないこ
ととする。
さ方向の塩素の分布図は、ポリピロール成形体の膜の両
表面(図面における右側および左側)部分は、電子線照
射の測定上の問題により、図面上は塩素の濃度が零また
は極めて小さい値を示している。しかし、膜の両表面近
傍では実際には約20〜30μm深部における塩素の濃
度と同じ濃度であると推定される。そこで本発明におい
て、ポリピロール成形体の厚さ方向における塩素を含む
アニオンの濃度分布はX線マイクロアナライザーによる
Imax およびImin を読み取って前記(1)式に基づい
て求められる。その際、分布図における膜の両表面近傍
の塩素濃度は、前記した理由に基づいて読み取らないこ
ととする。
【0019】本発明においては、現実的には分布図中、
ポリピロール成形体の膜の厚さ方向に従って、膜厚を1
00%としたとき表面から約30%〜約70%の間の塩
素濃度を読み取り求められたImax およびImin の値か
らアニオンの濃度分布を算出する。好適にはほとんどの
場合表面から約20%〜約80%の間の塩素濃度を読み
取ってもよい。本発明のポリピロール成形体は充電完了
時には上記アニオンの濃度分布が50%以下であって図
面に示されているように、厚さ方向に従ってほぼ平坦で
かつ高い濃度で分布している。
ポリピロール成形体の膜の厚さ方向に従って、膜厚を1
00%としたとき表面から約30%〜約70%の間の塩
素濃度を読み取り求められたImax およびImin の値か
らアニオンの濃度分布を算出する。好適にはほとんどの
場合表面から約20%〜約80%の間の塩素濃度を読み
取ってもよい。本発明のポリピロール成形体は充電完了
時には上記アニオンの濃度分布が50%以下であって図
面に示されているように、厚さ方向に従ってほぼ平坦で
かつ高い濃度で分布している。
【0020】本発明のポリマー二次電池用ポリピロール
成形体を得るためには、ピロールとアニオンの分子量が
150以上でイオンサイズの大きなアニオンとその対カ
チオンとからなる支持塩とが均一に溶解した溶液中に電
極基板を浸漬し、電解重合を行って薄いフイルムを形成
し、しかる後、還元電位以下でアンドーピング処理を行
い、この薄いフイルムの電解重合による作成およびアン
ドーピング処理を少なくとも2回以上繰り返して行う。
この際の電解重合を行って得られる薄いフイルムの厚さ
は0.1〜50μmである。これにより前記支持塩のイ
オンがポリピロールから抜け易いアニオンと、抜けにく
いアニオンとの不均一ドーピング状態でドープしたポリ
マー二次電池の電極に供するに適した厚さの重合体成形
体が形成される。しかる後、必要に応じ前記支持塩のア
ニオンよりイオンサイズの充分小さいアニオン(対イオ
ン)を前記成形体内に導入・交換させることによって最
終的に本発明のポリピロール成形体が得られる。
成形体を得るためには、ピロールとアニオンの分子量が
150以上でイオンサイズの大きなアニオンとその対カ
チオンとからなる支持塩とが均一に溶解した溶液中に電
極基板を浸漬し、電解重合を行って薄いフイルムを形成
し、しかる後、還元電位以下でアンドーピング処理を行
い、この薄いフイルムの電解重合による作成およびアン
ドーピング処理を少なくとも2回以上繰り返して行う。
この際の電解重合を行って得られる薄いフイルムの厚さ
は0.1〜50μmである。これにより前記支持塩のイ
オンがポリピロールから抜け易いアニオンと、抜けにく
いアニオンとの不均一ドーピング状態でドープしたポリ
マー二次電池の電極に供するに適した厚さの重合体成形
体が形成される。しかる後、必要に応じ前記支持塩のア
ニオンよりイオンサイズの充分小さいアニオン(対イオ
ン)を前記成形体内に導入・交換させることによって最
終的に本発明のポリピロール成形体が得られる。
【0021】本発明のポリピロール成形体を構成するポ
リピロールは複素五員環の無置換あるいは置換ピロール
からなる共役系導電性高分子である。置換基を有するも
のとして、3位および/または4位がアルキル基、アル
コキシ基、カルボキシ基、カルボキシメチル基などで置
換されているものが挙げられる。また、ピロールの共重
合成分として、アズレン、アルキル、フェニレン置換
体、ターチオフェン化合物を使ってもよい。また、カー
ボン粒子、二酸化マンガンなどの金属酸化物などを懸濁
共存化で重合することもできる。
リピロールは複素五員環の無置換あるいは置換ピロール
からなる共役系導電性高分子である。置換基を有するも
のとして、3位および/または4位がアルキル基、アル
コキシ基、カルボキシ基、カルボキシメチル基などで置
換されているものが挙げられる。また、ピロールの共重
合成分として、アズレン、アルキル、フェニレン置換
体、ターチオフェン化合物を使ってもよい。また、カー
ボン粒子、二酸化マンガンなどの金属酸化物などを懸濁
共存化で重合することもできる。
【0022】次に、ポリピロールはアニオンの分子量が
150以上でイオンサイズの大きなアニオンとカチオン
とを含む支持塩とピロールとを均一に溶解させた溶液中
で重合用電極基板を浸漬し、電解重合させて得られる。
イオンサイズの大きなアニオンはポリピロール成形体の
製造の際に対イオンとして成形体中に取り込まれるが、
アンドーピング処理により除去されるものである。
150以上でイオンサイズの大きなアニオンとカチオン
とを含む支持塩とピロールとを均一に溶解させた溶液中
で重合用電極基板を浸漬し、電解重合させて得られる。
イオンサイズの大きなアニオンはポリピロール成形体の
製造の際に対イオンとして成形体中に取り込まれるが、
アンドーピング処理により除去されるものである。
【0023】電解重合に用いられる支持塩のアニオンの
イオンサイズは、8オングストローム以上が好ましい。
ここでアニオンのイオンサイズは、イオン化原子を含ん
で、その分子の長軸方向の長さである。
イオンサイズは、8オングストローム以上が好ましい。
ここでアニオンのイオンサイズは、イオン化原子を含ん
で、その分子の長軸方向の長さである。
【0024】また支持塩の陰イオンの分子量は150以
上であることが必要であり、好ましくは分子量が170
以上、さらに好ましくは分子量が200以上であること
が必要である。アニオンの分子量が150未満ではイオ
ンサイズが充分大きくなく、ポリピロール成形体中のア
ニオンの拡散速度が充分に大きくならない。
上であることが必要であり、好ましくは分子量が170
以上、さらに好ましくは分子量が200以上であること
が必要である。アニオンの分子量が150未満ではイオ
ンサイズが充分大きくなく、ポリピロール成形体中のア
ニオンの拡散速度が充分に大きくならない。
【0025】これらのイオンサイズの大きな支持塩のア
ニオンとしては、Cn F2n+1SO3 - (n=4〜12)
で示されるパーフルオロアルカンスルホン酸イオン、一
般式Cn H2n+1SO3 - (n=4〜12)で示されるア
ルカンスルホン酸イオン、一般式Cn F2n+1OSO3 -
(n=4〜12)で示されるパーフルオロアルキル硫酸
エステルイオン、一般式Cn H2n+1OSO3 - (n=4
〜12)で示されるアルキル硫酸エステルイオン、無置
換および置換ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン
酸などのスルホン酸類の各イオンなどが挙げられる。ま
た、カルボン酸としては、無置換および置換安息香酸が
挙げられる。これらのうち、より好ましくは、イオンサ
イズおよびその形状から、ベンゼンスルホン酸、トルエ
ンスルホン酸、p―tert―ブチルベンゼンスルホン
酸、2,4,6―トリイソプロピルベンゼンスルホン
酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンス
ルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸、メトキシ
ベンゼンスルホン酸、5―スルホイソフタル酸、5―ス
ルホイソフタル酸ジメチルエステル、5―スルホイソフ
タル酸ジヒドロキシエチルエステル、ナフタレンスルホ
ン酸などの各イオンが挙げられる。
ニオンとしては、Cn F2n+1SO3 - (n=4〜12)
で示されるパーフルオロアルカンスルホン酸イオン、一
般式Cn H2n+1SO3 - (n=4〜12)で示されるア
ルカンスルホン酸イオン、一般式Cn F2n+1OSO3 -
(n=4〜12)で示されるパーフルオロアルキル硫酸
エステルイオン、一般式Cn H2n+1OSO3 - (n=4
〜12)で示されるアルキル硫酸エステルイオン、無置
換および置換ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン
酸などのスルホン酸類の各イオンなどが挙げられる。ま
た、カルボン酸としては、無置換および置換安息香酸が
挙げられる。これらのうち、より好ましくは、イオンサ
イズおよびその形状から、ベンゼンスルホン酸、トルエ
ンスルホン酸、p―tert―ブチルベンゼンスルホン
酸、2,4,6―トリイソプロピルベンゼンスルホン
酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンス
ルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸、メトキシ
ベンゼンスルホン酸、5―スルホイソフタル酸、5―ス
ルホイソフタル酸ジメチルエステル、5―スルホイソフ
タル酸ジヒドロキシエチルエステル、ナフタレンスルホ
ン酸などの各イオンが挙げられる。
【0026】これらを構成成分とする支持塩としては、
これらのアニオンの対カチオンであるテトラメチルアン
モニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テ
トラプロピルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモ
ニウムイオンなどのテトラアルキルアンモニウムイオン
との塩、Li、Na、Kなどのアルカリ金属イオンの塩
などが挙げられる。
これらのアニオンの対カチオンであるテトラメチルアン
モニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テ
トラプロピルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモ
ニウムイオンなどのテトラアルキルアンモニウムイオン
との塩、Li、Na、Kなどのアルカリ金属イオンの塩
などが挙げられる。
【0027】本発明のポリピロール成形体の製造は、ま
ず成形体の厚さが0.1〜50μm、好ましくは0.3
〜30μmの薄いポリピロールフイルムを形成し、しか
る後、還元電位以下でアンドーピング処理を行う。当初
から50μm以上の厚い成形体を形成した場合、成形体
表面近傍の充放電は円滑に進行するが成形体内部では対
イオンの拡散が円滑に進行しないため、薄いフイルムを
合成しアンドーピング処理を行い、この操作を少なくと
も2回以上繰り返しながら電極に供しうる厚さのフイル
ムを合成するものである。
ず成形体の厚さが0.1〜50μm、好ましくは0.3
〜30μmの薄いポリピロールフイルムを形成し、しか
る後、還元電位以下でアンドーピング処理を行う。当初
から50μm以上の厚い成形体を形成した場合、成形体
表面近傍の充放電は円滑に進行するが成形体内部では対
イオンの拡散が円滑に進行しないため、薄いフイルムを
合成しアンドーピング処理を行い、この操作を少なくと
も2回以上繰り返しながら電極に供しうる厚さのフイル
ムを合成するものである。
【0028】本発明の電解重合は溶媒中で行われ、溶媒
としては、一般に電気化学反応に用いられる溶媒、例え
ばアセトニトリル、ベンゾニトリル、水、プロピレンカ
ーボネート、エチレンカーボネート、ニトロベンゼン、
テトラヒドロフラン、ニトロメタン、スルホラン、ジメ
トキシエタン、さらにエチレングリコール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテルなどおよびそれらの混合溶媒が用いられ
る。
としては、一般に電気化学反応に用いられる溶媒、例え
ばアセトニトリル、ベンゾニトリル、水、プロピレンカ
ーボネート、エチレンカーボネート、ニトロベンゼン、
テトラヒドロフラン、ニトロメタン、スルホラン、ジメ
トキシエタン、さらにエチレングリコール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテルなどおよびそれらの混合溶媒が用いられ
る。
【0029】また、電解重合に用いられる電極も特に限
定はないが、電気化学反応に用いられる白金、パラジウ
ム、金、銅、ニッケル、ステンレス鋼などの金属、また
はこれらに類した導電性材料や炭素材料の電極などが用
いられる。
定はないが、電気化学反応に用いられる白金、パラジウ
ム、金、銅、ニッケル、ステンレス鋼などの金属、また
はこれらに類した導電性材料や炭素材料の電極などが用
いられる。
【0030】本発明において電解重合は、例えば「導電
性高分子材料」(雀部博之監修、シーエムシー、昭和5
8年発行)、「新・導電性高分子材料」(雀部博之監
修、シーエムシー、1987年発行)、「Handbook of
Conducting Polymers 」(T.A.Skotheim(ed.)、Marcel
Dekker, New York,1986)に開示されている方法に
よることができる。
性高分子材料」(雀部博之監修、シーエムシー、昭和5
8年発行)、「新・導電性高分子材料」(雀部博之監
修、シーエムシー、1987年発行)、「Handbook of
Conducting Polymers 」(T.A.Skotheim(ed.)、Marcel
Dekker, New York,1986)に開示されている方法に
よることができる。
【0031】本発明における電解重合は、両極間の電位
差、すなわち電圧値が時間と共に正と負との間を交互に
反復して変化しかつ正電圧値である期間が大なる対称電
圧を印加した電解重合法によることができる。非対称電
圧の印加によってもよい。この場合、電解時の電流は零
→正→零→負→零というサイクルを繰り返し、零→正→
零の期間で電解重合がおこる。この期間では、電解重合
が進行すると共にその前の期間でアンドーピングされた
ポリピロール重合体のドーピングが進行する。従って、
正電圧期間を大とすると、この間に重合、ドーピングの
両反応が充分進行することができる。零→負→零の期間
では上記の重合は起こらず、アンドーピングが起きる。
上記の操作により、以上の支持塩のアニオンがアンドー
ピングとドーピングを繰り返し、ポリピロール成形体中
にイオンの拡散通路が形成される。
差、すなわち電圧値が時間と共に正と負との間を交互に
反復して変化しかつ正電圧値である期間が大なる対称電
圧を印加した電解重合法によることができる。非対称電
圧の印加によってもよい。この場合、電解時の電流は零
→正→零→負→零というサイクルを繰り返し、零→正→
零の期間で電解重合がおこる。この期間では、電解重合
が進行すると共にその前の期間でアンドーピングされた
ポリピロール重合体のドーピングが進行する。従って、
正電圧期間を大とすると、この間に重合、ドーピングの
両反応が充分進行することができる。零→負→零の期間
では上記の重合は起こらず、アンドーピングが起きる。
上記の操作により、以上の支持塩のアニオンがアンドー
ピングとドーピングを繰り返し、ポリピロール成形体中
にイオンの拡散通路が形成される。
【0032】電解重合時に加える電位は、単量体の酸化
還元電位以上を上限として、また重合体の還元電位以下
を下限としてその間で行う。印加電位の上限は、好まし
くは単量体、溶媒、支持塩などの副反応が併発しない範
囲の、重合酸化電位以上の電位が用いられる。また、印
加電位の下限は、好ましくは、ポリマーの還元電位以下
の電位が用いられる。電解時に印加される上限電位は、
0.7〜1.5V(対Ag/AgCl)、好ましくは
0.8〜1.2Vが用いられ、下限電位は−1.5〜−
0.3V、好ましくは−1.0〜−0.4Vが用いられ
る。陽極に印加する電位を、ポリマーの酸化電位よりも
高い電位と還元電位よりも低い電位の間で昇降させれば
イオンの出入りがおこり、単量体の酸化電位の下限以上
になれば重合が起こる。従って、ポリマー生成とイオン
の出入りのバランスを考えて電位とその保持時間を設定
すればよい。以下このように陽極に印加する電位を時間
とともに上限電位と下限電位との間で変えさせる操作
を、電位を昇降するとよぶ。
還元電位以上を上限として、また重合体の還元電位以下
を下限としてその間で行う。印加電位の上限は、好まし
くは単量体、溶媒、支持塩などの副反応が併発しない範
囲の、重合酸化電位以上の電位が用いられる。また、印
加電位の下限は、好ましくは、ポリマーの還元電位以下
の電位が用いられる。電解時に印加される上限電位は、
0.7〜1.5V(対Ag/AgCl)、好ましくは
0.8〜1.2Vが用いられ、下限電位は−1.5〜−
0.3V、好ましくは−1.0〜−0.4Vが用いられ
る。陽極に印加する電位を、ポリマーの酸化電位よりも
高い電位と還元電位よりも低い電位の間で昇降させれば
イオンの出入りがおこり、単量体の酸化電位の下限以上
になれば重合が起こる。従って、ポリマー生成とイオン
の出入りのバランスを考えて電位とその保持時間を設定
すればよい。以下このように陽極に印加する電位を時間
とともに上限電位と下限電位との間で変えさせる操作
を、電位を昇降するとよぶ。
【0033】陽極に印加する電位の波形には特に制限は
ないが、一般には矩形波、三角波、正弦波あるいはそれ
らを重畳した波形が用いられる。
ないが、一般には矩形波、三角波、正弦波あるいはそれ
らを重畳した波形が用いられる。
【0034】また、本発明における電解重合は、両極間
に通電する電流を時間とともに正と負との間を交互に反
復して変化しかつ正電流を通電する期間が大なる電流を
通電した電解重合法によることができる。非対称電圧の
印加によってもよい。この場合、電解時の電流は零→正
→零→負→零というサイクルを繰り返し、正電流の通電
期間で電解重合がおこる。この期間では、電解重合が進
行するとともにその前の負電流期間でアンドーピングさ
れたポリピロール重合体のドーピングが進行する。従っ
て、正電流期間を大とすると、この間に重合、ドーピン
グの両反応が充分進行することができる。零→負→零の
期間では上記の重合は起こらず、アンドーピングが起こ
る。上記の操作により、以上の支持塩のアニオンがアン
ドーピングとドーピングを繰り返し、ポリピロール成形
体中にイオンの拡散通路が形成される。
に通電する電流を時間とともに正と負との間を交互に反
復して変化しかつ正電流を通電する期間が大なる電流を
通電した電解重合法によることができる。非対称電圧の
印加によってもよい。この場合、電解時の電流は零→正
→零→負→零というサイクルを繰り返し、正電流の通電
期間で電解重合がおこる。この期間では、電解重合が進
行するとともにその前の負電流期間でアンドーピングさ
れたポリピロール重合体のドーピングが進行する。従っ
て、正電流期間を大とすると、この間に重合、ドーピン
グの両反応が充分進行することができる。零→負→零の
期間では上記の重合は起こらず、アンドーピングが起こ
る。上記の操作により、以上の支持塩のアニオンがアン
ドーピングとドーピングを繰り返し、ポリピロール成形
体中にイオンの拡散通路が形成される。
【0035】電解重合時の正電流は、陽極での電流密度
として0.01mA/cm2 〜100mA/cm2 、好まし
くは0.05mA/cm2 〜50mA/cm2 である。正電
流の電流密度が大き過ぎる場合には、陽極電位が上がり
過ぎて単量体、溶媒、支持塩などの副反応が併発する恐
れがある。また電流密度が小さすぎる場合には、重合に
要する時間が長くなり生産性が極端に低下する。電解重
合時の負電流は、陽極での電流密度として0.01mA
/cm2 〜100mA/cm2 、好ましくは0.05mA/
cm2 〜50mA/cm2 である。負電流の電流密度が大き
すぎる場合には、陰イオンのアンドーピングが不十分と
なる。また、負電流の電流密度が小さすぎる場合にはア
ンドーピングに要する時間が長くなり生産性が極端に低
下する。従って、電位を昇降する場合と同様に、ポリマ
ー生成とイオンの出入りのバランスを考えて電位とその
保持時間を設定すればよい。電極間に通電する電流の波
形には特に制限はないが、一般には矩形波、三角波、正
弦波あるいはそれらを重畳した波形が用いられる。
として0.01mA/cm2 〜100mA/cm2 、好まし
くは0.05mA/cm2 〜50mA/cm2 である。正電
流の電流密度が大き過ぎる場合には、陽極電位が上がり
過ぎて単量体、溶媒、支持塩などの副反応が併発する恐
れがある。また電流密度が小さすぎる場合には、重合に
要する時間が長くなり生産性が極端に低下する。電解重
合時の負電流は、陽極での電流密度として0.01mA
/cm2 〜100mA/cm2 、好ましくは0.05mA/
cm2 〜50mA/cm2 である。負電流の電流密度が大き
すぎる場合には、陰イオンのアンドーピングが不十分と
なる。また、負電流の電流密度が小さすぎる場合にはア
ンドーピングに要する時間が長くなり生産性が極端に低
下する。従って、電位を昇降する場合と同様に、ポリマ
ー生成とイオンの出入りのバランスを考えて電位とその
保持時間を設定すればよい。電極間に通電する電流の波
形には特に制限はないが、一般には矩形波、三角波、正
弦波あるいはそれらを重畳した波形が用いられる。
【0036】次に、重合温度は、−50〜+50℃、好
ましくは−40〜+40℃の範囲が用いられる。それ未
満の温度では系の粘度が上がるため極間電圧が上がり過
ぎて副反応が起こり易くなるため好ましくなく、それを
越える温度では副反応が起こるため好ましくない。
ましくは−40〜+40℃の範囲が用いられる。それ未
満の温度では系の粘度が上がるため極間電圧が上がり過
ぎて副反応が起こり易くなるため好ましくなく、それを
越える温度では副反応が起こるため好ましくない。
【0037】電解重合とアンドーピング処理の繰り返し
周期の1サイクル当たりで形成されるフイルムの厚さ
は、0.1〜50μm、より好ましくは0.3〜30μ
m、特に好ましくは0.5〜15μmである。
周期の1サイクル当たりで形成されるフイルムの厚さ
は、0.1〜50μm、より好ましくは0.3〜30μ
m、特に好ましくは0.5〜15μmである。
【0038】このような電解重合とアンドーピング処理
を繰り返して行うことにより、前記支持塩のアニオンが
ポリピロールに不均一にドープしているポリマー二次電
池の電極に供するに適した厚さのポリマー成形体を形成
することができる。
を繰り返して行うことにより、前記支持塩のアニオンが
ポリピロールに不均一にドープしているポリマー二次電
池の電極に供するに適した厚さのポリマー成形体を形成
することができる。
【0039】電解重合とアンドーピング処理を繰り返す
ことにより二次電池の活物質内部まで対イオンの拡散が
容易なポリピロール成形体を得ることができる。
ことにより二次電池の活物質内部まで対イオンの拡散が
容易なポリピロール成形体を得ることができる。
【0040】電解重合とアンドーピング処理の繰り返し
周期は10〜10,000秒/サイクルであることが好
ましい。電解重合とアンドーピング処理の繰り返し周期
が10秒/サイクル未満ではアニオンの交換反応が追い
つかず、充分な対イオンの出入りが起こらない。一方こ
の周期が10,000秒/サイクルを越える場合、1サ
イクル当たりの酸化電位に保持される時間が長くなるた
めに、1サイクル当たりの重合フイルム厚さが厚くなり
ポリマー中のアニオンの出入りが困難となる。
周期は10〜10,000秒/サイクルであることが好
ましい。電解重合とアンドーピング処理の繰り返し周期
が10秒/サイクル未満ではアニオンの交換反応が追い
つかず、充分な対イオンの出入りが起こらない。一方こ
の周期が10,000秒/サイクルを越える場合、1サ
イクル当たりの酸化電位に保持される時間が長くなるた
めに、1サイクル当たりの重合フイルム厚さが厚くなり
ポリマー中のアニオンの出入りが困難となる。
【0041】支持塩のアニオンはアンドーピング処理に
よってポリピロール成形体中から放出される。その放出
のされ易さは、成形体中におけるポリピロールの微細構
造に依存し、必ずしも全分子が同じ状態ではなく抜け易
いアニオンが放出される。
よってポリピロール成形体中から放出される。その放出
のされ易さは、成形体中におけるポリピロールの微細構
造に依存し、必ずしも全分子が同じ状態ではなく抜け易
いアニオンが放出される。
【0042】ここで得られるポリマー成形体は、二次電
池の電極に供するに適した厚さ、すなわち50μm以
上、好ましくは50〜2,000μmである。
池の電極に供するに適した厚さ、すなわち50μm以
上、好ましくは50〜2,000μmである。
【0043】次に得られたポリマー成形体を前記支持塩
のアニオンよりイオンサイズの小さいアニオン(対イオ
ン)を前記成形体内に導入・交換させて本発明のポリマ
ー二次電池用のポリピロール成形体を得る。
のアニオンよりイオンサイズの小さいアニオン(対イオ
ン)を前記成形体内に導入・交換させて本発明のポリマ
ー二次電池用のポリピロール成形体を得る。
【0044】支持塩のアニオンとそれよりイオンサイズ
の小さい対イオンは、そのサイズの差が大きいほど好ま
しい。
の小さい対イオンは、そのサイズの差が大きいほど好ま
しい。
【0045】支持塩のアニオンよりイオンサイズの小さ
いアニオンは、サイズが8オングストローム以下で分子
量150以下のイオンであり、NO3 - 、HSO4 - 、
BF 4 - 、PF6 - 、CF3 SO3 - 、ClO4 - など
を挙げることができる。特に二次電池に用いられる電解
質を考慮した場合、BF4 - 、PF6 - およびClO 4
- が特に好適である。
いアニオンは、サイズが8オングストローム以下で分子
量150以下のイオンであり、NO3 - 、HSO4 - 、
BF 4 - 、PF6 - 、CF3 SO3 - 、ClO4 - など
を挙げることができる。特に二次電池に用いられる電解
質を考慮した場合、BF4 - 、PF6 - およびClO 4
- が特に好適である。
【0046】支持塩のアニオンをそれよりイオンサイズ
の小さいアニオン(対イオン)でイオン交換する方法と
しては、交換用アニオンを含む電解液中でポリピロール
成形体に印加する電位を昇降させる方法と単に浸漬する
方法との2つの方法が挙げられる。
の小さいアニオン(対イオン)でイオン交換する方法と
しては、交換用アニオンを含む電解液中でポリピロール
成形体に印加する電位を昇降させる方法と単に浸漬する
方法との2つの方法が挙げられる。
【0047】電位を昇降させる方法は前記重合時の方法
に準じた方法、条件で行えばよい。
に準じた方法、条件で行えばよい。
【0048】浸漬処理方法については、ポリマー成形体
を交換用イオンを含む電解液中に単に浸漬することによ
って行われる。浸漬液中の電解質量は、浸漬したポリマ
ー中に含まれるアニオン以上の量が少なくとも必要であ
るが、好ましくは5倍以上、さらに好ましくは10倍以
上の範囲である。浸漬溶液の攪拌は浸とう器、超音波発
振器などで行ってもよいし、無攪拌でもよい。浸漬温度
は、イオンの交換を促進するため高い方が好ましい。し
かし温度が高すぎると副反応などの好ましくない反応が
起きるので100℃以下、さらに好ましくは50℃以下
がよい。重合体中のイオンがすべて交換するための浸漬
時間は、上記浸漬条件で決まってくる。一般的には1時
間〜100時間、好ましくは2時間〜40時間が用いら
れる。
を交換用イオンを含む電解液中に単に浸漬することによ
って行われる。浸漬液中の電解質量は、浸漬したポリマ
ー中に含まれるアニオン以上の量が少なくとも必要であ
るが、好ましくは5倍以上、さらに好ましくは10倍以
上の範囲である。浸漬溶液の攪拌は浸とう器、超音波発
振器などで行ってもよいし、無攪拌でもよい。浸漬温度
は、イオンの交換を促進するため高い方が好ましい。し
かし温度が高すぎると副反応などの好ましくない反応が
起きるので100℃以下、さらに好ましくは50℃以下
がよい。重合体中のイオンがすべて交換するための浸漬
時間は、上記浸漬条件で決まってくる。一般的には1時
間〜100時間、好ましくは2時間〜40時間が用いら
れる。
【0049】このようにしてポリピロール中のアニオン
がそれよりイオンサイズの小さい対イオンによってイオ
ン交換される。これは重合時の電位の昇降でポリマー中
でのアニオンの拡散が強制的に何回も繰り返し行われる
ために、アニオンの大きさに対応するイオンの移動通路
が成形体の厚さ全体にわたって形成されるからと考えら
れる。従って、この形成された通路により、よりイオン
サイズの小さい対イオンでイオン交換は起きやすくなる
ので、本発明のポリピロール成形体は前記電気化学的あ
るいは化学的処理におり少なくとも50%以上置き換え
られるものである。この交換量は、重合電位の印加条件
に依存し、還元電位を低くしたり、1サイクル当たりの
重合フイルムの厚さを薄くすれば大きくすることが可能
である。または、電解重合サイクルで電極間に通電する
負電流の時間を長くとることによっても、イオンの交換
量を大きくすることができる。
がそれよりイオンサイズの小さい対イオンによってイオ
ン交換される。これは重合時の電位の昇降でポリマー中
でのアニオンの拡散が強制的に何回も繰り返し行われる
ために、アニオンの大きさに対応するイオンの移動通路
が成形体の厚さ全体にわたって形成されるからと考えら
れる。従って、この形成された通路により、よりイオン
サイズの小さい対イオンでイオン交換は起きやすくなる
ので、本発明のポリピロール成形体は前記電気化学的あ
るいは化学的処理におり少なくとも50%以上置き換え
られるものである。この交換量は、重合電位の印加条件
に依存し、還元電位を低くしたり、1サイクル当たりの
重合フイルムの厚さを薄くすれば大きくすることが可能
である。または、電解重合サイクルで電極間に通電する
負電流の時間を長くとることによっても、イオンの交換
量を大きくすることができる。
【0050】本発明のポリマー二次電池は、以上のよう
にして得られた重合時にポリピロールに取り込まれた支
持塩のアニオンをそれよりイオンサイズの小さな対イオ
ンでイオン交換したポリピロールを正電極として用い
る。本発明において、ポリマー二次電池の負電極には種
々の物質が用いられるが、1〜2価のカチオンとなりう
る金属であって、具体的にはリチウム、ナトリウム、カ
リウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウ
ム、バリウム、亜鉛等およびそれらを含む合金(リチウ
ム―アルミニウム合金、リチウム―アルミニウム―鉛合
金等)などが好適に用いることができる。さらに、電解
液との間に可逆的なカチオンの出入りができるような物
質を用いることができ、例えばポリアセチレン、ポリ―
p―フェニレン、ポリチオフェン、ポリアセンなどの導
電性高分子材料やグラファイトなどが用いられる。本発
明の二次電池に用いる電解質は、重合時にポリピロール
に取り込まれた支持塩のアニオンよりもイオンサイズの
小さなアニオンとカチオンの組み合わせよりなる化合物
であって、アニオンの例としては、サイズが8オングス
トローム以下で分子量150以下のイオンであり、NO
3 - 、HSO4 - 、BF 4 - 、PF6 - 、CF3 SO3
- 、ClO4 - 、I- (I3-)、Br- 、Cl-などを
挙げることができる。特に好適には、BF4 - 、PF6
- およびClO4 - が挙げられる。また、二次電池の電
解質のカチオンとしてはLi+ 、Na+ 、K+ などのア
ルカリ金属イオン、,Mg2+、Ca2+、Ba2+などのア
ルカリ土類金属のほかZn2+、Al2+なども挙げられ
る。これらのアニオンとカチオンからなる電解質は溶媒
に溶解した状態で二次電池に用いられる。具体的な溶媒
の例としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル、水、
プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ニト
ロベンゼン、テトラヒドロフラン、ニトロメタン、スル
ホラン、ジメトキシエタン、さらにエチレングリコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテルなどおよびそれらの混合
溶媒が挙げられる。ただし負電極に水との反応性が強い
アルカリ金属を用いる場合には、水を含まない非水溶媒
を用いる必要がある。さらに、本発明の二次電池では、
上記電解質をポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン
オキサイド、ポリビニルアルコール、ポリパラバン酸な
どに溶解させた高分子固体電解質、Li3 N、LiBC
l4 などの無機イオン導電体、Li4 SiO4 、Li3
BO3等のリチウムガラスなどの無機固体電解質を用い
ることもできる。
にして得られた重合時にポリピロールに取り込まれた支
持塩のアニオンをそれよりイオンサイズの小さな対イオ
ンでイオン交換したポリピロールを正電極として用い
る。本発明において、ポリマー二次電池の負電極には種
々の物質が用いられるが、1〜2価のカチオンとなりう
る金属であって、具体的にはリチウム、ナトリウム、カ
リウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウ
ム、バリウム、亜鉛等およびそれらを含む合金(リチウ
ム―アルミニウム合金、リチウム―アルミニウム―鉛合
金等)などが好適に用いることができる。さらに、電解
液との間に可逆的なカチオンの出入りができるような物
質を用いることができ、例えばポリアセチレン、ポリ―
p―フェニレン、ポリチオフェン、ポリアセンなどの導
電性高分子材料やグラファイトなどが用いられる。本発
明の二次電池に用いる電解質は、重合時にポリピロール
に取り込まれた支持塩のアニオンよりもイオンサイズの
小さなアニオンとカチオンの組み合わせよりなる化合物
であって、アニオンの例としては、サイズが8オングス
トローム以下で分子量150以下のイオンであり、NO
3 - 、HSO4 - 、BF 4 - 、PF6 - 、CF3 SO3
- 、ClO4 - 、I- (I3-)、Br- 、Cl-などを
挙げることができる。特に好適には、BF4 - 、PF6
- およびClO4 - が挙げられる。また、二次電池の電
解質のカチオンとしてはLi+ 、Na+ 、K+ などのア
ルカリ金属イオン、,Mg2+、Ca2+、Ba2+などのア
ルカリ土類金属のほかZn2+、Al2+なども挙げられ
る。これらのアニオンとカチオンからなる電解質は溶媒
に溶解した状態で二次電池に用いられる。具体的な溶媒
の例としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル、水、
プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ニト
ロベンゼン、テトラヒドロフラン、ニトロメタン、スル
ホラン、ジメトキシエタン、さらにエチレングリコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテルなどおよびそれらの混合
溶媒が挙げられる。ただし負電極に水との反応性が強い
アルカリ金属を用いる場合には、水を含まない非水溶媒
を用いる必要がある。さらに、本発明の二次電池では、
上記電解質をポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン
オキサイド、ポリビニルアルコール、ポリパラバン酸な
どに溶解させた高分子固体電解質、Li3 N、LiBC
l4 などの無機イオン導電体、Li4 SiO4 、Li3
BO3等のリチウムガラスなどの無機固体電解質を用い
ることもできる。
【0051】ポリマー二次電池の充放電機構は、充電時
には、正電極のポリピロール成形体が電気化学的に酸化
されて、電解液中に存在するアニオンがポリピロール中
にドーピングされる。一方、放電時には、正電極のポリ
ピロール成形体が還元されて、ポリピロール中にドーピ
ングされたアニオンが電解液に放出されるアンドーピン
グがおきる。本発明のポリピロール成形体を正電極に用
いたポリマー二次電池は、前記の方法により重合時にポ
リピロールに取り込まれた支持塩の陰イオンをそれより
イオンサイズの小さな対イオンでイオン交換することに
より、充放電にともなうアニオンのドーピングおよびア
ンドーピング反応が円滑に進行できる。そのため、該成
形体を正電極に用いたポリマー二次電池は、高い電流密
度での充放電が可能であり、かつ高い充放電容量を得る
ことができる。
には、正電極のポリピロール成形体が電気化学的に酸化
されて、電解液中に存在するアニオンがポリピロール中
にドーピングされる。一方、放電時には、正電極のポリ
ピロール成形体が還元されて、ポリピロール中にドーピ
ングされたアニオンが電解液に放出されるアンドーピン
グがおきる。本発明のポリピロール成形体を正電極に用
いたポリマー二次電池は、前記の方法により重合時にポ
リピロールに取り込まれた支持塩の陰イオンをそれより
イオンサイズの小さな対イオンでイオン交換することに
より、充放電にともなうアニオンのドーピングおよびア
ンドーピング反応が円滑に進行できる。そのため、該成
形体を正電極に用いたポリマー二次電池は、高い電流密
度での充放電が可能であり、かつ高い充放電容量を得る
ことができる。
【0052】ポリピロール成形体の充放電時のアニオン
濃度分布の評価は次のように行った。すなわち、前記の
方法で得られたポリピロールを正電極とし、白金を負電
極とし、リチウム金属を参照極(補助参照極としてAg
/AgCl極)として、1MのLiClO4 をプロピレ
ンカーボネートに溶かした液を電解液として、三電極電
池を構成した。充電は、3.6V(対Li/Li+ 、こ
の値は対Ag/AgClの場合、0.6Vに相当する)
での定電位充電を行い、この時のアニオンの厚さ方向の
分布をX線マイクロアナライザーにより塩素元素を分析
して調べた。放電は、電流密度10mA/cm2 での放電
を行い、同様にアニオンの厚さ方向の分布を調べた。
濃度分布の評価は次のように行った。すなわち、前記の
方法で得られたポリピロールを正電極とし、白金を負電
極とし、リチウム金属を参照極(補助参照極としてAg
/AgCl極)として、1MのLiClO4 をプロピレ
ンカーボネートに溶かした液を電解液として、三電極電
池を構成した。充電は、3.6V(対Li/Li+ 、こ
の値は対Ag/AgClの場合、0.6Vに相当する)
での定電位充電を行い、この時のアニオンの厚さ方向の
分布をX線マイクロアナライザーにより塩素元素を分析
して調べた。放電は、電流密度10mA/cm2 での放電
を行い、同様にアニオンの厚さ方向の分布を調べた。
【0053】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0054】
【実施例1】0.1Mのピロール単量体および0.1M
のp―トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム塩
((Et)4 NTsO)を1体積%の水を含むプロピレ
ンカーボネートに溶かして電解液を調製した。この電解
液に、陽極として白金板、対極として白金ホイルをそれ
ぞれ用いて重合セルとした。
のp―トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム塩
((Et)4 NTsO)を1体積%の水を含むプロピレ
ンカーボネートに溶かして電解液を調製した。この電解
液に、陽極として白金板、対極として白金ホイルをそれ
ぞれ用いて重合セルとした。
【0055】次に図1に示した波形で、1サイクル当た
り上限電位1.0V(対Ag/AgCl)で300秒保
持して重合を行い、電位昇降速度を5mV/秒で電位を
掃引し、下限電位を−1.0V(対Ag/AgCl)、
保持時間0秒とし、電位上昇速度を5mV/秒で再び上
限電位まで電位を掃引して、陽極電位を昇降しながら白
金板上にポリピロールを膜厚100μm(昇降回数10
サイクル)となるまで電解酸化重合を行った。
り上限電位1.0V(対Ag/AgCl)で300秒保
持して重合を行い、電位昇降速度を5mV/秒で電位を
掃引し、下限電位を−1.0V(対Ag/AgCl)、
保持時間0秒とし、電位上昇速度を5mV/秒で再び上
限電位まで電位を掃引して、陽極電位を昇降しながら白
金板上にポリピロールを膜厚100μm(昇降回数10
サイクル)となるまで電解酸化重合を行った。
【0056】次いで重合に使用した電解液を1.0Mの
過塩素酸リチウム(LiClO4 )を含むプロピレンカ
ーボネートにより置き換え、電気化学的方法によりポリ
ピロール成形体中の対イオンであるTsO- を電池用の
ClO4 - に置き換える対イオン交換操作を行った。イ
オン交換は、電位昇降の波形として三角波を用いて、1
サイクルの上限電位1.5V(対Ag/AgCl)、下
限電位−1.5V(対Ag/AgCl)で、電位昇降速
度は5mV/秒で行った。電位昇降サイクルは5回繰り
返した。
過塩素酸リチウム(LiClO4 )を含むプロピレンカ
ーボネートにより置き換え、電気化学的方法によりポリ
ピロール成形体中の対イオンであるTsO- を電池用の
ClO4 - に置き換える対イオン交換操作を行った。イ
オン交換は、電位昇降の波形として三角波を用いて、1
サイクルの上限電位1.5V(対Ag/AgCl)、下
限電位−1.5V(対Ag/AgCl)で、電位昇降速
度は5mV/秒で行った。電位昇降サイクルは5回繰り
返した。
【0057】次いで、対イオン交換して得られたポリピ
ロールフイルムを白金板ととも切り出して正電極とし、
白金ホイルを負電極とし、リチウム金属を参照電極(補
助参照電極としてAg/AgCl電極)として、1Mの
LiClO4 をプロピレンカーボネートに溶かした液を
電解液とした三電極電池を構成し、電流密度10mA/
cm2 で正電極電位が−1.0V(対Ag/AgCl)と
なるまで放電後、電解液からポリピロールフイルムを取
り出して乾燥した。同様に、対イオン交換して得られた
ポリピロールフイルムを白金板ととも切り出して正電極
とし、三電極電池を構成し、0.6V(対Ag/AgC
l)で定電位充電を行った後、電解液からポリピロール
フイルムを取り出して乾燥した。
ロールフイルムを白金板ととも切り出して正電極とし、
白金ホイルを負電極とし、リチウム金属を参照電極(補
助参照電極としてAg/AgCl電極)として、1Mの
LiClO4 をプロピレンカーボネートに溶かした液を
電解液とした三電極電池を構成し、電流密度10mA/
cm2 で正電極電位が−1.0V(対Ag/AgCl)と
なるまで放電後、電解液からポリピロールフイルムを取
り出して乾燥した。同様に、対イオン交換して得られた
ポリピロールフイルムを白金板ととも切り出して正電極
とし、三電極電池を構成し、0.6V(対Ag/AgC
l)で定電位充電を行った後、電解液からポリピロール
フイルムを取り出して乾燥した。
【0058】得られたフイルムの対イオンの厚さ方向の
分布をX線マイクロアナライザーにより塩素を分析して
調べた結果、充電完了時のフイルムの厚さ方向の塩素分
布は図2に示すとおり膜の厚さ方向に中に均一に存在
し、塩素の分布は13%であった。放電完了時のフイル
ムの塩素濃度は、充電完了時の濃度の14%以下であっ
た。この結果から重合時に取り込まれた陰イオンである
p―トルエンスルホン酸イオンは約85%ClO4 - に
置換されていると考えられる。
分布をX線マイクロアナライザーにより塩素を分析して
調べた結果、充電完了時のフイルムの厚さ方向の塩素分
布は図2に示すとおり膜の厚さ方向に中に均一に存在
し、塩素の分布は13%であった。放電完了時のフイル
ムの塩素濃度は、充電完了時の濃度の14%以下であっ
た。この結果から重合時に取り込まれた陰イオンである
p―トルエンスルホン酸イオンは約85%ClO4 - に
置換されていると考えられる。
【0059】次に、前記の対イオン交換を行ったポリピ
ロール成形体を正電極とし、リチウム金属を負電極と
し、1MのLiClO4 をプロピレンカーボネートに溶
解した電解液に正電極と負電極を浸漬した二次電池を作
成して電池特性を調べた。また正電極電位を測定するた
めAg/AgCl電極を参照電極として用いた。
ロール成形体を正電極とし、リチウム金属を負電極と
し、1MのLiClO4 をプロピレンカーボネートに溶
解した電解液に正電極と負電極を浸漬した二次電池を作
成して電池特性を調べた。また正電極電位を測定するた
めAg/AgCl電極を参照電極として用いた。
【0060】ポリピロールの電池特性の測定は正電極電
位0.6V(対Ag/AgCl)の定電位で1時間充電
し、続いて1〜10mA/cm2 の定電流で放電して正電
極電位が−1.0V(対Ag/AgCl)となるまで放
電して、放電容量の変化を調べた。結果を図3に示す。
図3から明らかなように、放電電流密度1mA/cm2に
おける単位重量当たりの放電容量(放電容量密度)は、
91Ah/kgであり極めて高い値を示した。また、10
mA/cm2 の高い放電電流密度でも放電容量密度82A
h/kgを維持した。ただし、放電容量密度の計算におけ
る重量は、ポリピロール成形体の対イオンがピロールモ
ノマー1ユニット当たり0.33個含まれると仮定し
て、重合電気量から計算した重量を用いた。
位0.6V(対Ag/AgCl)の定電位で1時間充電
し、続いて1〜10mA/cm2 の定電流で放電して正電
極電位が−1.0V(対Ag/AgCl)となるまで放
電して、放電容量の変化を調べた。結果を図3に示す。
図3から明らかなように、放電電流密度1mA/cm2に
おける単位重量当たりの放電容量(放電容量密度)は、
91Ah/kgであり極めて高い値を示した。また、10
mA/cm2 の高い放電電流密度でも放電容量密度82A
h/kgを維持した。ただし、放電容量密度の計算におけ
る重量は、ポリピロール成形体の対イオンがピロールモ
ノマー1ユニット当たり0.33個含まれると仮定し
て、重合電気量から計算した重量を用いた。
【0061】
【比較例1】実施例1に示した重合系を用いて、1.0
V(対Ag/AgCl)の陽極電位をかけてポリピロー
ル成形体の厚さが100μmになるまで低電位重合を行
い、その他は実施例1と同じ条件でポリピロールの対イ
オン交換を行った。
V(対Ag/AgCl)の陽極電位をかけてポリピロー
ル成形体の厚さが100μmになるまで低電位重合を行
い、その他は実施例1と同じ条件でポリピロールの対イ
オン交換を行った。
【0062】このフイルムのX線マイクロアナライザー
分析の結果、重合時に導入されたTsO- に由来するイ
オウ元素は大量に確認されたが、交換したはずのClO
4 -に由来する塩素元素は成形体表面およびその近傍に
多く存在し、TsO- の一部分しか交換されていないこ
とが示された。
分析の結果、重合時に導入されたTsO- に由来するイ
オウ元素は大量に確認されたが、交換したはずのClO
4 -に由来する塩素元素は成形体表面およびその近傍に
多く存在し、TsO- の一部分しか交換されていないこ
とが示された。
【0063】また、この成形体について実施例1と同様
にして三電極電池を構成し充電時および放電時の成形体
中の塩素元素濃度の分析からClO4 - の分布を調べた
ところ、充電完了時には、表面近傍が高く、50μm以
上の深さでは殆んど認められなかった。充電完了時の塩
素元素濃度分布を図4に示す。
にして三電極電池を構成し充電時および放電時の成形体
中の塩素元素濃度の分析からClO4 - の分布を調べた
ところ、充電完了時には、表面近傍が高く、50μm以
上の深さでは殆んど認められなかった。充電完了時の塩
素元素濃度分布を図4に示す。
【0064】次に、実施例1と同様にして二次電池を作
成して電池特性を調べたところ、放電電流密度1mA/
cm2 における放電容量密度は28Ah/kgと低く、10
mA/cm2 の大電流放電ではさらに21Ah/kgまで容
量が低下した。これらの結果は印加電位を昇降させず
に、通常行われている定電位法で重合した場合は、対イ
オンは僅少量しか交換しておらず、対イオンの出入りに
伴う充放電も効果的に起っていないことを示している。
但し単位重量あたりの放電容量は小さかったが、その範
囲での充電容量に対する放電容量の比、すなわち充放電
のクーロン効率はほぼ100%を保った。これは出入り
が可能な対イオンの割合は少ないが、その範囲での充放
電は100%起こっていることを示している。
成して電池特性を調べたところ、放電電流密度1mA/
cm2 における放電容量密度は28Ah/kgと低く、10
mA/cm2 の大電流放電ではさらに21Ah/kgまで容
量が低下した。これらの結果は印加電位を昇降させず
に、通常行われている定電位法で重合した場合は、対イ
オンは僅少量しか交換しておらず、対イオンの出入りに
伴う充放電も効果的に起っていないことを示している。
但し単位重量あたりの放電容量は小さかったが、その範
囲での充電容量に対する放電容量の比、すなわち充放電
のクーロン効率はほぼ100%を保った。これは出入り
が可能な対イオンの割合は少ないが、その範囲での充放
電は100%起こっていることを示している。
【0065】
【比較例2】実施例1における重合法で得たTsO- を
対イオンとして含むポリピロール成形体を、その対イオ
ンを交換することなく白金板と共に切り出して正電極と
し、リチウム金属を負電極とし、1.0Mのリチウムp
―トルエンスルホン酸(LiTsO)をプロピレンカー
ボネートに溶かした液を電解液とした二次電池を作成し
て電池特性を調べた。また正電極電位を測定するためA
g/AgCl電極を参照電極として用いた。ポリピロー
ルの電池特性の測定は、正電極電位0.6V(対Ag/
AgCl)の定電位で30分間充電し、続いて1〜10
mA/cm2 の定電流で放電して正電極電位が−1.0V
となるまで放電して、放電容量の変化を調べた。その結
果、放電電流1mA/cm2 での放電容量は22Ah/k
g、10mA/cm2 では16Ah/kgであり低い放電容
量のものしか得られなかった。
対イオンとして含むポリピロール成形体を、その対イオ
ンを交換することなく白金板と共に切り出して正電極と
し、リチウム金属を負電極とし、1.0Mのリチウムp
―トルエンスルホン酸(LiTsO)をプロピレンカー
ボネートに溶かした液を電解液とした二次電池を作成し
て電池特性を調べた。また正電極電位を測定するためA
g/AgCl電極を参照電極として用いた。ポリピロー
ルの電池特性の測定は、正電極電位0.6V(対Ag/
AgCl)の定電位で30分間充電し、続いて1〜10
mA/cm2 の定電流で放電して正電極電位が−1.0V
となるまで放電して、放電容量の変化を調べた。その結
果、放電電流1mA/cm2 での放電容量は22Ah/k
g、10mA/cm2 では16Ah/kgであり低い放電容
量のものしか得られなかった。
【0066】
【比較例3】実施例における重合に用いた(Et)4 N
TsOの代わりに(Et)4 NClO4 を用いて、実施
例1と同様の条件でポリピロールを厚さ100μmにな
るまで電解酸化重合を行った。
TsOの代わりに(Et)4 NClO4 を用いて、実施
例1と同様の条件でポリピロールを厚さ100μmにな
るまで電解酸化重合を行った。
【0067】次に前記と同様にして三電極電池を構成
し、この三電極電池の実施例1と同じ条件下における塩
素元素の分析からClO4 - の分布を調べた。ClO4
- の濃度分布は放電完了時にフイルム表面のみ低下して
いて、充電完了時には膜厚全体にわたってほぼ均一に分
布していた。この場合は、実施例1および比較例1、2
の場合とは異なり、重合時にアニオンとしてClO4 -
を用いているために、充電時では当然厚さ全体にわたっ
て平坦なClO4 - の分布が認められる。しかし、放電
時には、このアニオンの濃度は充電時に比べ低下しては
いたが、その低下の程度は少なかった。これは充分にア
ニオンが抜けていないことを意味している。
し、この三電極電池の実施例1と同じ条件下における塩
素元素の分析からClO4 - の分布を調べた。ClO4
- の濃度分布は放電完了時にフイルム表面のみ低下して
いて、充電完了時には膜厚全体にわたってほぼ均一に分
布していた。この場合は、実施例1および比較例1、2
の場合とは異なり、重合時にアニオンとしてClO4 -
を用いているために、充電時では当然厚さ全体にわたっ
て平坦なClO4 - の分布が認められる。しかし、放電
時には、このアニオンの濃度は充電時に比べ低下しては
いたが、その低下の程度は少なかった。これは充分にア
ニオンが抜けていないことを意味している。
【0068】また、このポリピロールを用いて前記と同
様にして作成した二次電池の放電特性を調べた。その結
果、電流密度1mA/cm2 および10mA/cm2 におけ
る容量はそれぞれ39Ah/kgおよび21Ah/kgであ
り、高い放電容量は得られなかった。この結果は、電位
の昇降を行っても、本発明のように、大きい対イオンか
ら小さい対イオンにイオン交換をしないかぎり高い放電
容量が得られないことを示している。
様にして作成した二次電池の放電特性を調べた。その結
果、電流密度1mA/cm2 および10mA/cm2 におけ
る容量はそれぞれ39Ah/kgおよび21Ah/kgであ
り、高い放電容量は得られなかった。この結果は、電位
の昇降を行っても、本発明のように、大きい対イオンか
ら小さい対イオンにイオン交換をしないかぎり高い放電
容量が得られないことを示している。
【0069】
【実施例2】実施例1と同様の方法で厚さ900μmの
TsO- を対イオンとして含むポリピロール成形体を作
成し、引き続きClO4 - と対イオン交換を行った。
TsO- を対イオンとして含むポリピロール成形体を作
成し、引き続きClO4 - と対イオン交換を行った。
【0070】この成形体を用いて実施例1と同様にして
三電極電池を作成して塩素元素濃度分布、および電池特
性を調べた。充電完了時の分布は成形体の厚さ方向に対
してほぼ平坦であった。
三電極電池を作成して塩素元素濃度分布、および電池特
性を調べた。充電完了時の分布は成形体の厚さ方向に対
してほぼ平坦であった。
【0071】また、このポリピロール成形体を用いて実
施例1と同様の方法で二次電池を作成した。この電池の
放電電流密度に対する放電容量の関係を図5に示す。図
から明らかなように、1.0mA/cm2 では放電容量8
5Ah/kgと高い容量密度を示し、10mA/cm2 でも
78Ah/kgの高い水準を維持した。
施例1と同様の方法で二次電池を作成した。この電池の
放電電流密度に対する放電容量の関係を図5に示す。図
から明らかなように、1.0mA/cm2 では放電容量8
5Ah/kgと高い容量密度を示し、10mA/cm2 でも
78Ah/kgの高い水準を維持した。
【0072】
【実施例3〜5】実施例1に示した(Et)4 TsOの
代わりに、β―ナフタレンスルホン酸テトラエチルアン
モニウム(実施例3)、p―tert―ブチルベンゼン
スルホン酸テトラエチルアンモニウム(実施例4)およ
び5―スルホジメチルイソフタル酸エステルのトリエチ
ルアンモニウム塩(実施例5)を用いて、電解液の溶媒
としてエチレングリコールとプロピレンカーボネートの
混合溶媒(体積比1対1)に水を1体積%を添加して、
実施例1と同様の方法により対応するアニオンを含む厚
さ100μmのポリピロール成形体を作成した。引き続
き、実施例1と同様の方法によりClO4 - に対イオン
を交換した。
代わりに、β―ナフタレンスルホン酸テトラエチルアン
モニウム(実施例3)、p―tert―ブチルベンゼン
スルホン酸テトラエチルアンモニウム(実施例4)およ
び5―スルホジメチルイソフタル酸エステルのトリエチ
ルアンモニウム塩(実施例5)を用いて、電解液の溶媒
としてエチレングリコールとプロピレンカーボネートの
混合溶媒(体積比1対1)に水を1体積%を添加して、
実施例1と同様の方法により対応するアニオンを含む厚
さ100μmのポリピロール成形体を作成した。引き続
き、実施例1と同様の方法によりClO4 - に対イオン
を交換した。
【0073】この成形体を用いて三電極電池を作成して
実施例1と同様にして塩素元素濃度の分布からClO4
- の分布を調べた。
実施例1と同様にして塩素元素濃度の分布からClO4
- の分布を調べた。
【0074】いずれの場合も、充電完了時の塩素元素濃
度分布は図6〜8(図6:実施例3、図7:実施例4、
図8:実施例5)に示したようになり、いずれも厚さ方
向のClO4 - 分布は14%以下の平坦な分布であっ
た。放電完了時にはClO4 -の濃度は充電完了時の2
0%以下となっていた。
度分布は図6〜8(図6:実施例3、図7:実施例4、
図8:実施例5)に示したようになり、いずれも厚さ方
向のClO4 - 分布は14%以下の平坦な分布であっ
た。放電完了時にはClO4 -の濃度は充電完了時の2
0%以下となっていた。
【0075】また、これらのポリピロール成形体を用い
て実施例1と同様の方法で二次電池を作成して放電特性
を測定した結果を表1に示す。これらの結果はいずれも
本発明の実施例1〜2に示したTsO- の場合と同様に
高い電池特性を示した。
て実施例1と同様の方法で二次電池を作成して放電特性
を測定した結果を表1に示す。これらの結果はいずれも
本発明の実施例1〜2に示したTsO- の場合と同様に
高い電池特性を示した。
【0076】
【表1】
【0077】
【効果】ポリピロール成形体を用いてなる高い電流密度
での充放電が可能であり、かつ高い充放電容量を有する
ポリマー二次電池を提供することができる。
での充放電が可能であり、かつ高い充放電容量を有する
ポリマー二次電池を提供することができる。
【図1】本発明の実施例1においてポリピロール成形体
を電解酸化重合する際に陽極に印加する電位波形図
を電解酸化重合する際に陽極に印加する電位波形図
【図2】本発明の実施例1におけるポリピロール成形体
のX線マイクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素
元素濃度の分布を示す図
のX線マイクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素
元素濃度の分布を示す図
【図3】本発明の実施例1における放電電流と容量の関
係を示す図
係を示す図
【図4】比較例1におけるポリピロール成形体のX線マ
イクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素元素濃度
の分布を示す図
イクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素元素濃度
の分布を示す図
【図5】本発明の実施例2における放電電流と容量の関
係を示す図
係を示す図
【図6】本発明の実施例3におけるポリピロール成形体
のX線マイクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素
元素濃度の分布を示す図
のX線マイクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素
元素濃度の分布を示す図
【図7】本発明の実施例4におけるポリピロール成形体
のX線マイクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素
元素濃度の分布を示す図
のX線マイクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素
元素濃度の分布を示す図
【図8】本発明の実施例5におけるポリピロール成形体
のX線マイクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素
元素濃度の分布を示す図
のX線マイクロアナライザー分析による厚さ方向の塩素
元素濃度の分布を示す図
Claims (7)
- 【請求項1】 電池用正極活物質に電解酸化重合法で製
造したポリピロール成形体を用いるポリマー二次電池に
おいて、当該ポリピロール成形体が、当該ポリピロール
成形体を正電極とし、白金を負電極とし、かつリチウム
金属を参照電極とし、LiClO4 を電解質として三電
極電池を構成し、電流密度10mA/cm2 での放電、お
よび3.6Vで定電位充電を行ったときに、放電完了時
には成形体中のアニオン濃度が充電完了時の30%以下
であり、充電完了時には下式で定義される成形体の厚さ
方向のアニオン濃度の分布が50%以下であるものであ
ることを特徴とするポリマー二次電池。 【数1】 {(Imax −Imin )/Imax }×100(%) …(1) (ここで、Imax は成形体の厚さ方向のアニオン濃度最
大値であり、Imin は成形体の厚さ方向のアニオン濃度
最小値である。) - 【請求項2】 ポリピロール成形体の厚さが、50μm
以上、2000μm以下の請求項1記載のポリマー二次
電池。 - 【請求項3】 ピロールと、アニオンの分子量が150
以上でイオンサイズの大きなアニオンとその対カチオン
とからなる支持塩とが、均一に溶解した溶液中に電極基
板を浸漬し、電解重合を行って薄い膜を形成し、しかる
後、還元電位以下でアンドーピング処理を行い、この薄
膜の電解重合およびアンドーピング処理を少なくとも2
回以上繰り返して行うことにより形成されたポリピロー
ル成形体を用いる請求項1記載のポリマー二次電池。 - 【請求項4】 ポリピロール成形体について、前記支持
塩のアニオンよりイオンサイズの充分小さいアニオンを
前記成形体内に導入・交換させたポリピロール成形体を
用いる請求項3記載のポリマー二次電池。 - 【請求項5】 電圧値が時間とともに正と負との間を交
互に反復して変化し、かつ正電圧値である期間が大なる
電圧を印加した電解重合によって、イオンサイズの大き
なアニオンを含む支持塩とピロールとの均一溶液からポ
リピロール成形体を形成し、しかるのちイオンサイズの
小さなアニオンを前記成形体中に導入・交換させたポリ
ピロール成形体を用いる請求項3記載のポリマー二次電
池。 - 【請求項6】 電解重合とアンドーピング処理の繰り返
し周期が10〜10,000秒/サイクルである請求項
3記載のポリマー二次電池。 - 【請求項7】 電解重合とアンドーピング処理の繰り返
し周期の1サイクル当たりで形成される成形体の厚さが
0.1μm〜50μmである請求項3記載のポリマー二
次電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4087128A JPH05290852A (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | ポリマー二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4087128A JPH05290852A (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | ポリマー二次電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05290852A true JPH05290852A (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=13906329
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4087128A Pending JPH05290852A (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | ポリマー二次電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05290852A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6274268B1 (en) | 1998-07-10 | 2001-08-14 | Nec Corporation | Polymer secondary battery and method of making same |
| JP2005209379A (ja) * | 2004-01-20 | 2005-08-04 | Samsung Sdi Co Ltd | ゲル電解質および燃料電池用電極および燃料電池 |
| CN118866565A (zh) * | 2024-07-03 | 2024-10-29 | 武汉纺织大学 | 提高聚吡咯电极容量的方法 |
-
1992
- 1992-04-08 JP JP4087128A patent/JPH05290852A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6274268B1 (en) | 1998-07-10 | 2001-08-14 | Nec Corporation | Polymer secondary battery and method of making same |
| JP2005209379A (ja) * | 2004-01-20 | 2005-08-04 | Samsung Sdi Co Ltd | ゲル電解質および燃料電池用電極および燃料電池 |
| CN118866565A (zh) * | 2024-07-03 | 2024-10-29 | 武汉纺织大学 | 提高聚吡咯电极容量的方法 |
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