JPH05291016A - 永久磁石の製造方法 - Google Patents
永久磁石の製造方法Info
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- JPH05291016A JPH05291016A JP4119923A JP11992392A JPH05291016A JP H05291016 A JPH05291016 A JP H05291016A JP 4119923 A JP4119923 A JP 4119923A JP 11992392 A JP11992392 A JP 11992392A JP H05291016 A JPH05291016 A JP H05291016A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 効率よく、磁気特性の高い希土類元素−鉄−
ホウ素系の永久磁石を製造することができる方法を提供
する。 【構成】 希土類元素と、鉄と、ホウ素とを主成分とす
る合金1aを製造し、前記合金1aを、前記永久磁石の主相
となるR2 Fe14Bの融点以上、前記融点+30℃以下に
保って一方向に加圧して成形し、合金中の主相粒子11を
配向させ、もってR−Fe−B系(ここで、Rはプラセオ
ジム及び/又はネオジムを主体とする希土類元素を示
す)の永久磁石1bとする方法である。
ホウ素系の永久磁石を製造することができる方法を提供
する。 【構成】 希土類元素と、鉄と、ホウ素とを主成分とす
る合金1aを製造し、前記合金1aを、前記永久磁石の主相
となるR2 Fe14Bの融点以上、前記融点+30℃以下に
保って一方向に加圧して成形し、合金中の主相粒子11を
配向させ、もってR−Fe−B系(ここで、Rはプラセオ
ジム及び/又はネオジムを主体とする希土類元素を示
す)の永久磁石1bとする方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は希土類元素、鉄、及びホ
ウ素を主体とするR−Fe−B系永久磁石の製造方法に関
し、さらに詳しくは、強磁性相の体積率を向上させ、効
率良く高性能のR−Fe−B系の永久磁石を製造する方法
に関する。
ウ素を主体とするR−Fe−B系永久磁石の製造方法に関
し、さらに詳しくは、強磁性相の体積率を向上させ、効
率良く高性能のR−Fe−B系の永久磁石を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】永久磁
石は従来より種々の電化製品に利用されているが、近年
の電子技術の発展に伴い、その用途は大きく広がってき
ており、たとえば、スピーカー等の音響機器、電話機や
マグネトロン、マイクロ波導波管などの通信機器、各種
OA機器、電動機、マイクロモーター、ヒステリシスモ
ーター等の電気機器、MRI等の(医療)科学機器、電
流計、電圧計、積算電力計等の各種計測機器などや、文
房具、玩具等に広範囲にわたっている。
石は従来より種々の電化製品に利用されているが、近年
の電子技術の発展に伴い、その用途は大きく広がってき
ており、たとえば、スピーカー等の音響機器、電話機や
マグネトロン、マイクロ波導波管などの通信機器、各種
OA機器、電動機、マイクロモーター、ヒステリシスモ
ーター等の電気機器、MRI等の(医療)科学機器、電
流計、電圧計、積算電力計等の各種計測機器などや、文
房具、玩具等に広範囲にわたっている。
【0003】近年、電気機器、電子機器等の小型化、高
性能化が要求されるようになってきており、そのため用
いる永久磁石の小型化、高性能化も求められている。
性能化が要求されるようになってきており、そのため用
いる永久磁石の小型化、高性能化も求められている。
【0004】代表的な永久磁石としては、アルニコ系、
ハードフェライト系、サマリウムコバルト系のものが知
られているが、最近では、高価なサマリウムやコバルト
を含まず、高い磁気特性を有する永久磁石を与えるもの
として、希土類元素−鉄−ホウ素系の合金が注目されて
おり、種々の用途に実用化されている。
ハードフェライト系、サマリウムコバルト系のものが知
られているが、最近では、高価なサマリウムやコバルト
を含まず、高い磁気特性を有する永久磁石を与えるもの
として、希土類元素−鉄−ホウ素系の合金が注目されて
おり、種々の用途に実用化されている。
【0005】たとえば、特開昭60−100402号には、希土
類元素−鉄−ホウ素系の合金をメルトスピニング等の方
法により急冷して得られた粉末をホットプレスで固め、
さらにすえ込み加工して異方性の磁石を製造する方法が
開示されている。
類元素−鉄−ホウ素系の合金をメルトスピニング等の方
法により急冷して得られた粉末をホットプレスで固め、
さらにすえ込み加工して異方性の磁石を製造する方法が
開示されている。
【0006】しかしながらこの方法では、製造工程の中
に一旦原料を粉末化しこれをホットプレスするというプ
ロセスが入り、工程が煩雑で難しい。
に一旦原料を粉末化しこれをホットプレスするというプ
ロセスが入り、工程が煩雑で難しい。
【0007】粉末化プロセスを含まない永久磁石の製造
方法として、特開昭63−287004号は、希土類元素−鉄−
ホウ素を基本成分とするバルク状の材料を500 ℃以上の
温度で熱間加工することにより結晶粒の結晶軸を配向さ
せ、磁気異方性を付与する方法を開示している。
方法として、特開昭63−287004号は、希土類元素−鉄−
ホウ素を基本成分とするバルク状の材料を500 ℃以上の
温度で熱間加工することにより結晶粒の結晶軸を配向さ
せ、磁気異方性を付与する方法を開示している。
【0008】この後者の方法において、磁気異方性は以
下のようにして得られるものと思われる。すなわち、図
7に模式的に示すように、磁石素材(希土類元素−鉄−
ホウ素を基本成分とするバルク状の材料)8aを500 ℃以
上の温度に保持し、これに矢印Aで示すように一方向に
圧力をかけて熱間加工を施すと(図7の(a) )、磁石素
材8aは塑性変形して(b) に示すような偏平形状の磁石部
材8bとなる。この熱間加工時の塑性変形において、(a)
に示した磁石素材8a中に存在している強磁性主相からな
る固体粒子81は、その周囲に液相82が形成されるために
容易に回転し、各固体粒子の結晶軸が実質的に同一方向
を向く(配向する)。この配向の方向は熱間加工時の圧
力方向に実質的に平行となり、この方向に磁化容易軸が
形成されることになり、磁気異方化が達成される。
下のようにして得られるものと思われる。すなわち、図
7に模式的に示すように、磁石素材(希土類元素−鉄−
ホウ素を基本成分とするバルク状の材料)8aを500 ℃以
上の温度に保持し、これに矢印Aで示すように一方向に
圧力をかけて熱間加工を施すと(図7の(a) )、磁石素
材8aは塑性変形して(b) に示すような偏平形状の磁石部
材8bとなる。この熱間加工時の塑性変形において、(a)
に示した磁石素材8a中に存在している強磁性主相からな
る固体粒子81は、その周囲に液相82が形成されるために
容易に回転し、各固体粒子の結晶軸が実質的に同一方向
を向く(配向する)。この配向の方向は熱間加工時の圧
力方向に実質的に平行となり、この方向に磁化容易軸が
形成されることになり、磁気異方化が達成される。
【0009】熱間加工により磁気異方性を得る方法で
は、磁気特性を有する主相(固体状微粒子)が熱間加工
時に容易に回転して配向できるように、あらかじめ液相
部分が形成されるような組成の合金としなければならな
い。すなわち、熱間加工を施す合金(バルク状の材料)
の作製では、強磁性主相と同一の組成に原料を仕込むの
ではなく、強磁性主相からなる粒子の周囲に液相が形成
されるように原料を配合しなければならず、その結果、
最終的に磁石として使用される主相部分の体積分率は小
さくなる。
は、磁気特性を有する主相(固体状微粒子)が熱間加工
時に容易に回転して配向できるように、あらかじめ液相
部分が形成されるような組成の合金としなければならな
い。すなわち、熱間加工を施す合金(バルク状の材料)
の作製では、強磁性主相と同一の組成に原料を仕込むの
ではなく、強磁性主相からなる粒子の周囲に液相が形成
されるように原料を配合しなければならず、その結果、
最終的に磁石として使用される主相部分の体積分率は小
さくなる。
【0010】この方法では、上述したように、磁石素材
の磁気異方化は、強磁性主相からなる固体粒子81の周囲
に液相82が形成され、主相粒子81が配向することにより
達成される。しかし、磁気異方化に寄与した液相の多く
は、熱間加工による塑性変形時に、図7の(b) に示した
ようにプレス方向から横方向に染みだす。その結果、磁
石部材8bの外周部分には、液相82に由来する磁気的には
ほとんど特性を示さない部分83が形成される。このよう
な磁気的にほとんど特性を示さない外周部分83は、通常
は切り捨てられることになる。このように、熱間加工に
よる永久磁石の製造は生産効率が悪い。
の磁気異方化は、強磁性主相からなる固体粒子81の周囲
に液相82が形成され、主相粒子81が配向することにより
達成される。しかし、磁気異方化に寄与した液相の多く
は、熱間加工による塑性変形時に、図7の(b) に示した
ようにプレス方向から横方向に染みだす。その結果、磁
石部材8bの外周部分には、液相82に由来する磁気的には
ほとんど特性を示さない部分83が形成される。このよう
な磁気的にほとんど特性を示さない外周部分83は、通常
は切り捨てられることになる。このように、熱間加工に
よる永久磁石の製造は生産効率が悪い。
【0011】なお、本発明者等は、上記の現象を確かめ
るために、Pr17Fe76.5B5 Cu1.5 の組成の合金を作製
し、これに熱間加工を施して磁気異方化を起こさせた。
そして、得られた磁石において、熱間加工時の圧力方向
に垂直な面における元素分析を行ったところ、図8に示
すように、Pr元素の存在率は磁石部材8bの外周部におい
て高く、中心部分では低いことがわかった。これは、熱
間加工による塑性変形時に成分の流動が生じたことを示
しており、強磁性主相であるPr2 Fe14Bが中心部に残存
し、この強磁性主相からなる粒子の周囲に存在していた
Pr−Fe液相成分やPr−Cu液相成分が外周部側に移動した
ものと思われる。このようなPrリッチな外周部分(主と
してPr−Fe液相成分やPr−Cu液相成分に由来する部分)
は良好な磁気的特性を有しない。本発明者等の研究によ
ると、Prが20原子%以上であると、磁石として使用でき
ないものとなる。
るために、Pr17Fe76.5B5 Cu1.5 の組成の合金を作製
し、これに熱間加工を施して磁気異方化を起こさせた。
そして、得られた磁石において、熱間加工時の圧力方向
に垂直な面における元素分析を行ったところ、図8に示
すように、Pr元素の存在率は磁石部材8bの外周部におい
て高く、中心部分では低いことがわかった。これは、熱
間加工による塑性変形時に成分の流動が生じたことを示
しており、強磁性主相であるPr2 Fe14Bが中心部に残存
し、この強磁性主相からなる粒子の周囲に存在していた
Pr−Fe液相成分やPr−Cu液相成分が外周部側に移動した
ものと思われる。このようなPrリッチな外周部分(主と
してPr−Fe液相成分やPr−Cu液相成分に由来する部分)
は良好な磁気的特性を有しない。本発明者等の研究によ
ると、Prが20原子%以上であると、磁石として使用でき
ないものとなる。
【0012】したがって本発明の目的は、上記の不都合
を解消し、効率よく、磁気特性の高い希土類元素−鉄−
ホウ素系の永久磁石を製造することができる方法を提供
することである。
を解消し、効率よく、磁気特性の高い希土類元素−鉄−
ホウ素系の永久磁石を製造することができる方法を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、プラセオジム及び/又はネオジム
と、鉄と、ホウ素とを主成分とする合金を製造し、この
合金を、強磁性主相となるR2 Fe14Bの融点以上の特定
の温度範囲に保った状態(すなわち、R2 Fe14Bが半溶
融の状態)で加圧成形すれば、R2 Fe14Bを含んだ液相
が存在する中で強磁性主相(R2 Fe14B)からなる粒子
を容易に配向させることができ、もって実質的に全ての
部位を磁石とすることができることを発見した。また、
そのようにして製造された磁石は良好な性能を有するこ
とを発見した。本発明は以上の知見に基づくものであ
る。
の結果、本発明者は、プラセオジム及び/又はネオジム
と、鉄と、ホウ素とを主成分とする合金を製造し、この
合金を、強磁性主相となるR2 Fe14Bの融点以上の特定
の温度範囲に保った状態(すなわち、R2 Fe14Bが半溶
融の状態)で加圧成形すれば、R2 Fe14Bを含んだ液相
が存在する中で強磁性主相(R2 Fe14B)からなる粒子
を容易に配向させることができ、もって実質的に全ての
部位を磁石とすることができることを発見した。また、
そのようにして製造された磁石は良好な性能を有するこ
とを発見した。本発明は以上の知見に基づくものであ
る。
【0014】すなわち、R−Fe−B系(ここで、Rはプ
ラセオジム及び/又はネオジムを主体とする希土類元素
を示す)の永久磁石を製造する本発明の方法は、希土類
元素と、鉄と、ホウ素とを主成分とする合金を製造し、
前記合金を、前記永久磁石の主相となるR2 Fe14Bの融
点以上、前記融点+30℃以下に保って加圧成形するこ
とを特徴とする。
ラセオジム及び/又はネオジムを主体とする希土類元素
を示す)の永久磁石を製造する本発明の方法は、希土類
元素と、鉄と、ホウ素とを主成分とする合金を製造し、
前記合金を、前記永久磁石の主相となるR2 Fe14Bの融
点以上、前記融点+30℃以下に保って加圧成形するこ
とを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明では、まず、プラセオジム及び/又はネ
オジムと、鉄と、ホウ素とを主成分とする合金を製造
し、これを、目的とする永久磁石の強磁性主相となるR
2Fe14Bの融点と、融点+30℃との間の温度に保つ。
オジムと、鉄と、ホウ素とを主成分とする合金を製造
し、これを、目的とする永久磁石の強磁性主相となるR
2Fe14Bの融点と、融点+30℃との間の温度に保つ。
【0016】すると、この加熱初期のそれほど長くない
時間内では、図1(a) に示すように、加熱された磁石素
材1a中には、強磁性主相であるR2 Fe14Bからなる固体
粒子11と、その周囲に、R2 Fe14Bを多く含んだ液相12
が形成される。この状態で磁石素材1aを一方向に加圧す
ると、磁石素材1aは図1(b) に示すように塑性変形する
が、このとき、塑性変形した磁石部材1b中における強磁
性主相からなる固体粒子11は、その結晶軸を圧力方向に
平行となるように配向する。
時間内では、図1(a) に示すように、加熱された磁石素
材1a中には、強磁性主相であるR2 Fe14Bからなる固体
粒子11と、その周囲に、R2 Fe14Bを多く含んだ液相12
が形成される。この状態で磁石素材1aを一方向に加圧す
ると、磁石素材1aは図1(b) に示すように塑性変形する
が、このとき、塑性変形した磁石部材1b中における強磁
性主相からなる固体粒子11は、その結晶軸を圧力方向に
平行となるように配向する。
【0017】固体粒子11の周囲に液相12が存在するので
粒子11の配向は容易に達成される。また、この液相12は
R2 Fe14Bを多く含有しているので、この液相12が固化
してなる部分も良好な磁気特性を有し、もって実質的に
全ての部位が磁石として使用できる。
粒子11の配向は容易に達成される。また、この液相12は
R2 Fe14Bを多く含有しているので、この液相12が固化
してなる部分も良好な磁気特性を有し、もって実質的に
全ての部位が磁石として使用できる。
【0018】図2は半溶融(半凝固)金属の変形メカニ
ズムを説明するための模式図である。強磁性主相となる
R2 Fe14Bを主成分とする合金(インゴット)2が、R
2 Fe14Bが溶融を開始する温度よりわずかに高温に保持
されると、合金2内には、R2 Fe14Bからなる多数の固
体粒子21と、これらの固体粒子21間に、R2 Fe14B成分
を多く含む液相22が形成される。
ズムを説明するための模式図である。強磁性主相となる
R2 Fe14Bを主成分とする合金(インゴット)2が、R
2 Fe14Bが溶融を開始する温度よりわずかに高温に保持
されると、合金2内には、R2 Fe14Bからなる多数の固
体粒子21と、これらの固体粒子21間に、R2 Fe14B成分
を多く含む液相22が形成される。
【0019】このような半溶融状態では、(1) 固相(固
体粒子21)と液相22との界面において、溶融・凝固が繰
り返し起こり、R2 Fe14B成分の活発な拡散が生じる。
また、(2) 結晶粒子(固体粒子21)間に液相22成分が介
在するため、固相成分(固体粒子21)の回転、移動、変
形、分裂等が著しく促進される。さらに、(3) わずかの
外力で磁石素材2は容易に変形する。
体粒子21)と液相22との界面において、溶融・凝固が繰
り返し起こり、R2 Fe14B成分の活発な拡散が生じる。
また、(2) 結晶粒子(固体粒子21)間に液相22成分が介
在するため、固相成分(固体粒子21)の回転、移動、変
形、分裂等が著しく促進される。さらに、(3) わずかの
外力で磁石素材2は容易に変形する。
【0020】このように、強磁性主相となる成分(R2
Fe14B)が液相中にも存在する状態で加圧成形するの
で、本発明の方法によれば、上述した熱間加工による方
法のように液相の成分を考慮して(液相が形成されるよ
うに)原料を配合する必要はなく、目的とする磁石の最
適組成に合わせて原料の仕込みを行うことができる。し
たがって、効率のよい磁石の製造を行うことができる。
Fe14B)が液相中にも存在する状態で加圧成形するの
で、本発明の方法によれば、上述した熱間加工による方
法のように液相の成分を考慮して(液相が形成されるよ
うに)原料を配合する必要はなく、目的とする磁石の最
適組成に合わせて原料の仕込みを行うことができる。し
たがって、効率のよい磁石の製造を行うことができる。
【0021】また、上記の(2) の理由により、主相のR
2 Fe14B粒子を確実に磁気的に配向させることができ、
高性能の永久磁石とすることができる。
2 Fe14B粒子を確実に磁気的に配向させることができ、
高性能の永久磁石とすることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の方法による永久磁石の製造に
ついて、詳細に説明する。図3は本発明の方法を用いた
永久磁石の製造工程を示すフローチャートである。
ついて、詳細に説明する。図3は本発明の方法を用いた
永久磁石の製造工程を示すフローチャートである。
【0023】まず、工程(a) として原料を混合する。本
発明の目的は、R−Fe−B系(ここで、Rはプラセオジ
ム及び/又はネオジムを示す。以下同様。)の永久磁石
を製造することであるが、この種の永久磁石において、
磁気特性を示す相(主相)はR2 Fe14Bからなる。本発
明の方法においては、基本的にはこの組成に合うように
原料を配合するが、実際には、加圧成形の容易さ等を考
慮してプラセオジム及び/又はネオジム、鉄、ホウ素の
添加量をR2 Fe14Bの組成から適宜加減するのがよい。
発明の目的は、R−Fe−B系(ここで、Rはプラセオジ
ム及び/又はネオジムを示す。以下同様。)の永久磁石
を製造することであるが、この種の永久磁石において、
磁気特性を示す相(主相)はR2 Fe14Bからなる。本発
明の方法においては、基本的にはこの組成に合うように
原料を配合するが、実際には、加圧成形の容易さ等を考
慮してプラセオジム及び/又はネオジム、鉄、ホウ素の
添加量をR2 Fe14Bの組成から適宜加減するのがよい。
【0024】具体的には、原料(粉)中、Rは14〜1
9原子%、ホウ素は5〜8原子%、残部を鉄とするのが
好ましい。
9原子%、ホウ素は5〜8原子%、残部を鉄とするのが
好ましい。
【0025】また、本発明では、加圧成形の容易さ(液
相部分を容易に形成することができ、強磁性主相である
固体粒子が容易に回転して配向することができるこ
と)、及び最終的に得られる磁石の磁気特性の向上の目
的で、他の元素も配合することができる。
相部分を容易に形成することができ、強磁性主相である
固体粒子が容易に回転して配向することができるこ
と)、及び最終的に得られる磁石の磁気特性の向上の目
的で、他の元素も配合することができる。
【0026】たとえば、(Pr、Nd以外の)少量の希土類
元素を添加することができる。この希土類元素としては
Dy、Tb等が挙げられる。これらの希土類元素は、Pr及び
/又はNdを3原子%まで置換するように配合することが
できる。
元素を添加することができる。この希土類元素としては
Dy、Tb等が挙げられる。これらの希土類元素は、Pr及び
/又はNdを3原子%まで置換するように配合することが
できる。
【0027】また、Co、Cu、Nb、V等の遷移金属元素を
添加することができる。これらの遷移金属元素は、Coは
50原子%まで添加することができ、他は、Feの3原子%
までを置換するように配合することができる。
添加することができる。これらの遷移金属元素は、Coは
50原子%まで添加することができ、他は、Feの3原子%
までを置換するように配合することができる。
【0028】さらに、Al、Ga等の周期表3B族の元素を添
加することもできる。これらの3B族元素は、Bの1.5 原
子%までを置換するように配合することができる。
加することもできる。これらの3B族元素は、Bの1.5 原
子%までを置換するように配合することができる。
【0029】以下においては、説明の簡単のために、Pr
2 Fe14Bを強磁性主相とする永久磁石の製造を例にとる
が、本発明はこれに限定されない。
2 Fe14Bを強磁性主相とする永久磁石の製造を例にとる
が、本発明はこれに限定されない。
【0030】上記の元素を有する原料混合物を得たら、
次に、工程(b) として、これを加熱して溶融混合する。
この溶融混合は、酸化を防止する目的で、不活性ガス雰
囲気下で行う必要がある。具体的には、原料混合物をAl
2 O3 等のルツボに採り、一旦真空引きした後に、純度
の高いアルゴンガス等の不活性ガスを導入し、加熱溶融
する。
次に、工程(b) として、これを加熱して溶融混合する。
この溶融混合は、酸化を防止する目的で、不活性ガス雰
囲気下で行う必要がある。具体的には、原料混合物をAl
2 O3 等のルツボに採り、一旦真空引きした後に、純度
の高いアルゴンガス等の不活性ガスを導入し、加熱溶融
する。
【0031】原料混合物が加熱溶融して均一な状態にな
ったなら、工程(c) として、溶融物を鋳型に流し込む。
鋳型としては、Cu−Be、純Cu、ステンレス等の材料から
なるものを用いるのがよい。
ったなら、工程(c) として、溶融物を鋳型に流し込む。
鋳型としては、Cu−Be、純Cu、ステンレス等の材料から
なるものを用いるのがよい。
【0032】次に、工程(d) として急速冷却を行う。急
冷は、冷却媒体を鋳型の側面に接触させることにより行
うことができる。この急冷により、強磁性主相からなる
微細な結晶核(後述する熱処理において素材中に形成さ
れる柱状晶の核となるもの)を素材中に形成する。冷却
速度はその初速度で0.1 〜100 ℃/秒程度とするのがよ
く、600 秒程度で200 ℃まで冷却するのが好ましい。
冷は、冷却媒体を鋳型の側面に接触させることにより行
うことができる。この急冷により、強磁性主相からなる
微細な結晶核(後述する熱処理において素材中に形成さ
れる柱状晶の核となるもの)を素材中に形成する。冷却
速度はその初速度で0.1 〜100 ℃/秒程度とするのがよ
く、600 秒程度で200 ℃まで冷却するのが好ましい。
【0033】工程(d) によりインゴットを得たら、これ
を離型し、必要に応じてアセトン等を用いて脱脂を行
う。
を離型し、必要に応じてアセトン等を用いて脱脂を行
う。
【0034】離型(工程(e) )後、このインゴットに対
して熱処理(工程(f) )を行うのが好ましい。この熱処
理により、インゴット中のα−Feが消失し、主相(Pr2
Fe14B)からなる柱状晶が晶出することになる。熱処理
温度は630 〜1100℃で行うのが好ましい。また、熱処理
時間は1.5 〜8時間程度が好ましい。この熱処理は5.0
×10-4Torr以下の真空中、又は不活性ガス中で行う必要
がある。
して熱処理(工程(f) )を行うのが好ましい。この熱処
理により、インゴット中のα−Feが消失し、主相(Pr2
Fe14B)からなる柱状晶が晶出することになる。熱処理
温度は630 〜1100℃で行うのが好ましい。また、熱処理
時間は1.5 〜8時間程度が好ましい。この熱処理は5.0
×10-4Torr以下の真空中、又は不活性ガス中で行う必要
がある。
【0035】上記の熱処理によりα−Feが消失し、主相
(Pr2 Fe14B)が晶出したインゴットを得る。最終的に
得られる永久磁石の保磁力は、この主相粒子の(平均)
粒径にほぼ反比例することが知られているので、インゴ
ット中の主相粒子の平均粒径を15μm以下とするのが好
ましい。より好ましくは、平均粒径を4〜10μm程度と
する。したがって、上記の熱処理では、上述したような
粒径となるように条件を設定するのが好ましい。
(Pr2 Fe14B)が晶出したインゴットを得る。最終的に
得られる永久磁石の保磁力は、この主相粒子の(平均)
粒径にほぼ反比例することが知られているので、インゴ
ット中の主相粒子の平均粒径を15μm以下とするのが好
ましい。より好ましくは、平均粒径を4〜10μm程度と
する。したがって、上記の熱処理では、上述したような
粒径となるように条件を設定するのが好ましい。
【0036】次に、工程(g) として半溶融加工を行う。
【0037】この半溶融加工では、インゴットを、主相
であるPr2 Fe14Bの融点以上で、かつこのPr2 Fe14Bの
融点+30℃以下に保つ。このような温度範囲、すなわ
ち主相の融点よりわずかに高い温度にインゴットを保つ
と、インゴット中には主相となるPr2 Fe14Bの固体粒子
と、この粒子の周囲に、Pr2 Fe14Bを主成分とする液相
が形成される。この状態で、先に図1又は図2に示した
ように一方向に圧力を掛けると、インゴットは容易に塑
性変形する。そしてこの塑性変形時に、主相である固体
粒子が容易に回転し、その結晶軸を圧力方向に平行に配
向させる。これにより、磁気異方化が達成される。
であるPr2 Fe14Bの融点以上で、かつこのPr2 Fe14Bの
融点+30℃以下に保つ。このような温度範囲、すなわ
ち主相の融点よりわずかに高い温度にインゴットを保つ
と、インゴット中には主相となるPr2 Fe14Bの固体粒子
と、この粒子の周囲に、Pr2 Fe14Bを主成分とする液相
が形成される。この状態で、先に図1又は図2に示した
ように一方向に圧力を掛けると、インゴットは容易に塑
性変形する。そしてこの塑性変形時に、主相である固体
粒子が容易に回転し、その結晶軸を圧力方向に平行に配
向させる。これにより、磁気異方化が達成される。
【0038】この半溶融加工における圧力は、1.0 〜10
0 kg/cm2 とするのが好ましい。このとき、始めは小さ
な圧力とし、徐々に圧力を大きくするような圧縮とする
のが好ましい。また、この時の加工速度は、5×10-5〜
5×10-1/秒の範囲とするのが好ましく、より好ましく
は5×10-4/秒程度とする。ここで、加工速度Sは、図
4に模式的に示すように、長さLの物体(インゴット)
を一方向に加圧して長さL′としたときに、ΔL=L−
L′として、 加工速度(S)=(ΔL/L)/加工に要した時間
(秒) で定義されるものであり、ディメンジョンは〔sec -1〕
である。したがって、たとえば、長さ10mmのものを20分
間で4mmの長さに加工した場合の加工速度sは、 s=(6/10)/20×60=5×10-4/秒となる。
0 kg/cm2 とするのが好ましい。このとき、始めは小さ
な圧力とし、徐々に圧力を大きくするような圧縮とする
のが好ましい。また、この時の加工速度は、5×10-5〜
5×10-1/秒の範囲とするのが好ましく、より好ましく
は5×10-4/秒程度とする。ここで、加工速度Sは、図
4に模式的に示すように、長さLの物体(インゴット)
を一方向に加圧して長さL′としたときに、ΔL=L−
L′として、 加工速度(S)=(ΔL/L)/加工に要した時間
(秒) で定義されるものであり、ディメンジョンは〔sec -1〕
である。したがって、たとえば、長さ10mmのものを20分
間で4mmの長さに加工した場合の加工速度sは、 s=(6/10)/20×60=5×10-4/秒となる。
【0039】半溶融加工は、材料の酸化を防止するため
に、2×10-3Torr以下の真空中、またはアルゴンガス等
の不活性ガス中で行う。
に、2×10-3Torr以下の真空中、またはアルゴンガス等
の不活性ガス中で行う。
【0040】この半溶融加工の後、得られた磁石素材を
冷却して目的とする永久磁石部材を得る。このとき、液
相が固化してなる部分には磁石の主相となるPr2 Fe14B
が多く含まれているので、熱間加工による方法とは異な
り、全ての部位が永久磁石となる。
冷却して目的とする永久磁石部材を得る。このとき、液
相が固化してなる部分には磁石の主相となるPr2 Fe14B
が多く含まれているので、熱間加工による方法とは異な
り、全ての部位が永久磁石となる。
【0041】半溶融加工においては、材料(インゴッ
ト)の加熱温度の調節が重要である。たとえば、出発原
料としてPr19Fe74.5B5 Cu1.5 の組成のものを用いてイ
ンゴットを作製し、これを加工してPr2 Fe14Bを強磁性
主相とする磁石を製造する場合、Pr−Cuの共晶点である
475 ℃以下にインゴットを保持すると、図5の(b) の
(1) に示すように液相は形成されない(すなわち液相の
体積分率(vf)は0%となる)。さらに、475 ℃以上
で、Pr−Feの共晶点である630 ℃以下であると、Pr−Cu
の液相が生じる。630 ℃を超すと液相中にPr−Fe成分が
加わる。なお、630℃における液相の分率は3%であ
る。
ト)の加熱温度の調節が重要である。たとえば、出発原
料としてPr19Fe74.5B5 Cu1.5 の組成のものを用いてイ
ンゴットを作製し、これを加工してPr2 Fe14Bを強磁性
主相とする磁石を製造する場合、Pr−Cuの共晶点である
475 ℃以下にインゴットを保持すると、図5の(b) の
(1) に示すように液相は形成されない(すなわち液相の
体積分率(vf)は0%となる)。さらに、475 ℃以上
で、Pr−Feの共晶点である630 ℃以下であると、Pr−Cu
の液相が生じる。630 ℃を超すと液相中にPr−Fe成分が
加わる。なお、630℃における液相の分率は3%であ
る。
【0042】さらに、温度を上げ、Pr2 Fe14Bの融点で
ある1100℃よりわずかに高い温度にすると、液相の成分
はPr2 Fe14B成分を含むようになる。1100℃では、液相
の体積分率は15%程度となる。さらに温度を上げて1150
℃程度となると、Pr2 Fe14Bがかなり溶融するので、液
相の体積分率は40%程度となり、1200℃ではそれは65%
程度となる。
ある1100℃よりわずかに高い温度にすると、液相の成分
はPr2 Fe14B成分を含むようになる。1100℃では、液相
の体積分率は15%程度となる。さらに温度を上げて1150
℃程度となると、Pr2 Fe14Bがかなり溶融するので、液
相の体積分率は40%程度となり、1200℃ではそれは65%
程度となる。
【0043】したがって、本発明においては、Pr2 Fe14
Bを主相とする永久磁石を製造する場合、半溶融加工に
おける加熱温度を1100℃〜1180℃とするのが好ましい。
1200℃を超す温度とすると液相の割合が多くなりすぎ、
良好な成形ができない。また、Nd2 Fe14Bを主相とする
永久磁石の場合には、半溶融加工における加熱温度を11
20℃〜1200℃とするのが好ましい。
Bを主相とする永久磁石を製造する場合、半溶融加工に
おける加熱温度を1100℃〜1180℃とするのが好ましい。
1200℃を超す温度とすると液相の割合が多くなりすぎ、
良好な成形ができない。また、Nd2 Fe14Bを主相とする
永久磁石の場合には、半溶融加工における加熱温度を11
20℃〜1200℃とするのが好ましい。
【0044】半溶融加工を行ったら、冷却速度2℃/秒
程度で冷却し(工程(f) )目的とする磁石部材を得る。
程度で冷却し(工程(f) )目的とする磁石部材を得る。
【0045】上述したように、本発明による磁石部材で
は、すべての部分が強磁性を示し、磁石として使用する
ことが可能である。
は、すべての部分が強磁性を示し、磁石として使用する
ことが可能である。
【0046】実施例1 出発原料として、純度99.9%のPr、純度99.9%のFe、純
度99.5%のホウ素、純度99.9%のCu、及び純度99.99 %
のGaを用い、Pr19Fe74B5 Cu1.5 Ga0.5 の組成となるよ
うに秤量して混合した。
度99.5%のホウ素、純度99.9%のCu、及び純度99.99 %
のGaを用い、Pr19Fe74B5 Cu1.5 Ga0.5 の組成となるよ
うに秤量して混合した。
【0047】上記の混合物をアルミナ製のルツボに入
れ、一旦、雰囲気を2×10-4Torr以下の真空としたの
ち、アルゴンガス圧26cmHg下で高周波加熱した。1500℃
で5分間保持し、溶融物を得た。
れ、一旦、雰囲気を2×10-4Torr以下の真空としたの
ち、アルゴンガス圧26cmHg下で高周波加熱した。1500℃
で5分間保持し、溶融物を得た。
【0048】次に、得られた溶融物を1400℃に保持し、
これをCu−Be製の鋳型(内径20φ、高さ100 mmのキャビ
ティを有する型)に流し込んだ。この鋳込みの直後にCu
−Be製の鋳型の側面を急冷した(冷却の初速度:150 ℃
/秒)。試料は鋳込みから約3秒後に850 ℃となった。
その後、放冷して鋳型からインゴットを取り出した。な
お、上記した温度は、鋳型の底部中央において測定した
温度である。
これをCu−Be製の鋳型(内径20φ、高さ100 mmのキャビ
ティを有する型)に流し込んだ。この鋳込みの直後にCu
−Be製の鋳型の側面を急冷した(冷却の初速度:150 ℃
/秒)。試料は鋳込みから約3秒後に850 ℃となった。
その後、放冷して鋳型からインゴットを取り出した。な
お、上記した温度は、鋳型の底部中央において測定した
温度である。
【0049】得られたインゴットをアセトンを用いて脱
脂洗浄した。
脂洗浄した。
【0050】次に、このインゴットを1×10-4Torr以下
の真空中で熱処理した。この熱処理では、(1) 30分かけ
て室温から950 ℃まで昇温し、(2) 950 ℃で4時間保持
したのち、(3) 1時間かけて700 ℃まで冷却した。
の真空中で熱処理した。この熱処理では、(1) 30分かけ
て室温から950 ℃まで昇温し、(2) 950 ℃で4時間保持
したのち、(3) 1時間かけて700 ℃まで冷却した。
【0051】熱処理後のインゴットについて、電子顕微
鏡による組織観察、X線回折を行ったところ、α−Fe相
が完全に消失しているのを確認した。また、強磁性主相
となるPr2 Fe14Bの柱状晶の粒径は、実質的に4〜10μ
mの範囲内にあることを確認した。
鏡による組織観察、X線回折を行ったところ、α−Fe相
が完全に消失しているのを確認した。また、強磁性主相
となるPr2 Fe14Bの柱状晶の粒径は、実質的に4〜10μ
mの範囲内にあることを確認した。
【0052】このインゴットを25mmの長さに切り、2×
10-3Torr以下の真空中、及び1109℃の条件下で、図4に
模式的に示すように一方向に加圧した。このとき、プレ
ス型41としてはカーボン型を用いた。ここで、圧力を0
kg/cm2 から徐々に100 kg/cm2 まで上げてゆき、20分
かけて、インゴットを25mmの長さから7.5 mmの長さに圧
縮した。すなわち、インゴットの長さの減少率は70%で
あり、加工速度は5.38×10-4/秒であった。
10-3Torr以下の真空中、及び1109℃の条件下で、図4に
模式的に示すように一方向に加圧した。このとき、プレ
ス型41としてはカーボン型を用いた。ここで、圧力を0
kg/cm2 から徐々に100 kg/cm2 まで上げてゆき、20分
かけて、インゴットを25mmの長さから7.5 mmの長さに圧
縮した。すなわち、インゴットの長さの減少率は70%で
あり、加工速度は5.38×10-4/秒であった。
【0053】この温度条件(1109℃)では、インゴット
中のPr2 Fe14B成分の一部は溶融し(半溶融の状態とな
り)、Pr2 Fe14Bからなる固体粒子とPr2 Fe14Bを多量
に含む液相とが共存することになる。
中のPr2 Fe14B成分の一部は溶融し(半溶融の状態とな
り)、Pr2 Fe14Bからなる固体粒子とPr2 Fe14Bを多量
に含む液相とが共存することになる。
【0054】得られた円盤状の磁石部材について、上記
の半溶融加工における圧力方向に垂直な方向の面での元
素の線分析を行った。結果を図6に示すが、Pr元素の存
在率は円盤状磁石部材6の外周部においてやや高くな
り、中心部分では低くなっているが、中心部と外周部と
ではそれほど大きな変化はなく、全体としてPr元素の濃
度(原子%)は20%より小さくなっていた。なお、図6
には、先に図8で示したバルク状物の熱間加工による磁
石部材8bについての元素分析の結果を合わせて示す。
の半溶融加工における圧力方向に垂直な方向の面での元
素の線分析を行った。結果を図6に示すが、Pr元素の存
在率は円盤状磁石部材6の外周部においてやや高くな
り、中心部分では低くなっているが、中心部と外周部と
ではそれほど大きな変化はなく、全体としてPr元素の濃
度(原子%)は20%より小さくなっていた。なお、図6
には、先に図8で示したバルク状物の熱間加工による磁
石部材8bについての元素分析の結果を合わせて示す。
【0055】この磁石部材を4×4×8mmに切り出し、
東英工業(株)製の測定装置(VSM)を用い、22℃に
おける最大エネルギー積(BH)max を測定した。結果
を表1に示す。
東英工業(株)製の測定装置(VSM)を用い、22℃に
おける最大エネルギー積(BH)max を測定した。結果
を表1に示す。
【0056】比較例1 実施例1で得たインゴットと同様の組成を有するものに
対し、950 ℃で熱間加工を行って磁気異方化し、永久磁
石部材を得た。このときの加工速度、及び成形率(加圧
による長さの減少率)は実施例1と同様とした。
対し、950 ℃で熱間加工を行って磁気異方化し、永久磁
石部材を得た。このときの加工速度、及び成形率(加圧
による長さの減少率)は実施例1と同様とした。
【0057】実施例1と同様にして、得られた磁石部材
の最大エネルギー積を測定した。結果を表1に示す。
の最大エネルギー積を測定した。結果を表1に示す。
【0058】実施例2〜20、比較例2〜20 実施例1と同様の方法で、表1に示す組成のインゴット
を製造し、これに対して、実施例1と同様にして半溶融
加工を行い、永久磁石部材を得た(実施例2〜20)。
を製造し、これに対して、実施例1と同様にして半溶融
加工を行い、永久磁石部材を得た(実施例2〜20)。
【0059】一方、各実施例に対応して、それぞれ同様
の組成を有するインゴットに対し、比較例1と同様にし
て熱間加工を行い、永久磁石部材を製造した(比較例2
〜20)。
の組成を有するインゴットに対し、比較例1と同様にし
て熱間加工を行い、永久磁石部材を製造した(比較例2
〜20)。
【0060】得られた各永久磁石について、実施例1と
同様にして最大エネルギー積を測定した。結果を表1に
示す。
同様にして最大エネルギー積を測定した。結果を表1に
示す。
【0061】 表1 組成 最大エネルギー積(BH)max (1) Pr19Fe74B5 Cu1.5 Ga0.5 実施例1 33 比較例1 30 Pr15Fe77B8 実施例2 34 比較例2 13 Pr15Fe77B7 Cu1 実施例3 33 比較例3 15 Pr16Fe77B6 Cu1 実施例4 32.5 比較例4 16 Pr17Fe77B5 Cu1 実施例5 32.0 比較例5 27 Pr17Fe76.5B5 Cu1 Ga0.5 実施例6 31.5 比較例6 30 Pr18Fe75.5B5 Cu1 Ga0.5 実施例7 31.5 比較例7 31 Nd15Fe77B8 実施例8 33 比較例8 12 Nd15Fe77B7 Cu1 実施例9 32 比較例9 14 Pr15Fe70Co7 B7 Cu1 実施例10 31 比較例10 14 Pr15Fe69.5Co7 B7 Cu1 Ga0.5 実施例11 31 比較例11 20 Pr15Fe69.5Co7 B7 Cu1 Al0.5 実施例12 30 比較例12 19 Pr17Fe76B5 Cu1.5 Al0.5 実施例13 33 比較例13 31 Pr17Fe75B5 Cu1.5 Dy1 Al0.5 実施例14 32.5 比較例14 30 Pr17Fe76B5 Cu1.5 Al0.5 実施例15 32.5 比較例15 29 Pr17Fe77B5 Dy1 実施例16 33 比較例16 26 Pr17Fe76B5 Dy1 Al1 実施例17 32 比較例17 26 Pr19Fe73B5 Cu1.5 Ga0.5 Dy1 実施例18 34 比較例18 34 Pr21Fe70Co3 B5 Al1 実施例19 28 比較例19 24 Pr20Fe73B5 Cu1.5 Nb0.5 Al0.5 実施例20 30 比較例20 27 表1注(1) :単位はMGOeである。
【0062】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の方法に
よれば、磁気特性の高い希土類元素−鉄−ホウ素系の永
久磁石を製造することができる。
よれば、磁気特性の高い希土類元素−鉄−ホウ素系の永
久磁石を製造することができる。
【0063】また、本発明の方法によれば、無駄な部位
(良好な磁気特性を有しない部位)が形成されず、効率
のよい永久磁石の製造を行うことができる。
(良好な磁気特性を有しない部位)が形成されず、効率
のよい永久磁石の製造を行うことができる。
【0064】さらに、上述したように、粉末化プロセ
ス、それを固化するプロセスを含まないので、製造工程
が煩雑とならない。
ス、それを固化するプロセスを含まないので、製造工程
が煩雑とならない。
【0065】本発明による永久磁石は、各種の音響機
器、通信機器、OA機器、電気機器、科学機器、計測機
器等に幅広く利用することができる。
器、通信機器、OA機器、電気機器、科学機器、計測機
器等に幅広く利用することができる。
【図1】半溶融加工における磁石素材中の組織状態を示
す模式図である。
す模式図である。
【図2】半溶融加工における金属の変形メカニズムを説
明するための模式図である。
明するための模式図である。
【図3】永久磁石を製造する工程を示すフローチャート
である。
である。
【図4】半溶融加工においてインゴットを一方向に加圧
成形する状態を示す概略図である。
成形する状態を示す概略図である。
【図5】磁石製造用インゴットにおいて、温度に対する
液相分率の変化を示しており、(a) は温度の変化に伴う
液相分率の変化を示すグラフであり、(b) はインゴット
の組織断面を示す模式図である。
液相分率の変化を示しており、(a) は温度の変化に伴う
液相分率の変化を示すグラフであり、(b) はインゴット
の組織断面を示す模式図である。
【図6】実施例で得られた円盤状の磁石部材中のPrの元
素分析をした結果を示すグラフである。
素分析をした結果を示すグラフである。
【図7】従来の熱間加工法における磁石素材中の組織状
態を示す模式図である。
態を示す模式図である。
【図8】従来の方法(熱間加工)で得られた円盤状の磁
石素材中のPr元素を線分析した結果を示すグラフであ
る。
石素材中のPr元素を線分析した結果を示すグラフであ
る。
1a、8a 磁石素材 1b、6、8b 磁石部材 2 合金 11、21、81 強磁性主相粒子 12、22、82 液相 41 プレス型
Claims (2)
- 【請求項1】 R−Fe−B系(ここで、Rはプラセオジ
ム及び/又はネオジムを主体とする希土類元素を示す)
の永久磁石を製造する方法において、希土類元素と、鉄
と、ホウ素とを主成分とする合金を製造し、前記合金
を、前記永久磁石の主相となるR2 Fe14Bの融点以上、
前記融点+30℃以下に保って加圧成形することを特徴
とする永久磁石の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記合
金を一旦完全に溶融し、次に鋳型に流し込んで急冷し、
さらに熱処理を施して前記R2 Fe14Bの微細粒子を晶出
させ、その後、前記加圧成形を行うことを特徴とする永
久磁石の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4119923A JPH05291016A (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 永久磁石の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4119923A JPH05291016A (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 永久磁石の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05291016A true JPH05291016A (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=14773526
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4119923A Pending JPH05291016A (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 永久磁石の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05291016A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118996239A (zh) * | 2024-10-24 | 2024-11-22 | 安徽大学 | 一种减少钐挥发的钐铁合金制备方法 |
-
1992
- 1992-04-15 JP JP4119923A patent/JPH05291016A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118996239A (zh) * | 2024-10-24 | 2024-11-22 | 安徽大学 | 一种减少钐挥发的钐铁合金制备方法 |
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