JPH05292886A - 被マイグレーション防止能を有する油脂及びそれを含有 した食品並びに油脂含有食品のマイグレーション防止法 - Google Patents

被マイグレーション防止能を有する油脂及びそれを含有 した食品並びに油脂含有食品のマイグレーション防止法

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JPH05292886A
JPH05292886A JP4129500A JP12950092A JPH05292886A JP H05292886 A JPH05292886 A JP H05292886A JP 4129500 A JP4129500 A JP 4129500A JP 12950092 A JP12950092 A JP 12950092A JP H05292886 A JPH05292886 A JP H05292886A
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JP
Japan
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oil
fat
migration
fats
mercury
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JP4129500A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Mori
弘之 森
Kouichi Kuramori
宏一 倉盛
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Fuji Oil Co Ltd (fka Fuji Oil Holdings Inc)
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被マイグレーションを根本的に防止し得る
油脂及び当該油脂を含有した食品並びにマイグレーショ
ンを防止する方法を提供することを目的とする。 【構成】 水銀圧入式ポロシメーターを使用して、圧
入に要する平衡時間10秒、油脂と水銀との接触角130
度、水銀の表面張力484 ダイン/cmにて油脂の細孔分布
及び水銀圧入量を測定したとき、油脂の細孔径103 オン
グストローム迄の水銀圧入量が単位グラム当たり0.02cc
以下、及び又は油脂の細孔径102 オングストローム迄の
水銀圧入量が単位グラム当たり0.04cc以下である被マイ
グレーション防止能を有する油脂、および当該油脂を含
有した食品、並びに被マイグレーション防止法。 【効果】本発明により、油脂のマイグレーションを防止
することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油脂含有食品に於ける
油脂成分のマイグレーション(migration )に対し、著
しい防止能のある油脂、即ち被マイグレーション防止能
を有する油脂およびそれを含有した食品並びに油脂含有
食品のマイグレーション防止法、に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より油脂含有食品であるビスケット
やクッキーなどの焼菓子類のうち、チョコレートやファ
ットクリーム等をコーティングあるいはサンドするなど
した複合組み合わせ菓子が市販されているが、これらの
食品は通常マーガリンあるいはショートニングに用いら
れている油脂以外の油脂を隣接させた食品である。
【0003】これらの食品に於いては、ビスケットやク
ッキーなどに使われているショートニングやマーガリン
の液体油成分がチョコレートやファットクリームにマイ
グレート(移行)し、ビスケットの白変、チョコレート
の軟化、ブルーミングの発生などの現象の起こることが
知られている。この様な現象は、その外観上の悪化だけ
でなく、それら食品の商品としての価値を著しく低下さ
せるものであり、望ましくない。
【0004】また、シェルタイプチョコレート等はセン
ター側からシェル側への液体油脂のマイグレーションが
起こり、シェル側の軟化、ブルーミング、センター側の
ボソつき、口溶けの悪化など著しい商品価値の低下をも
たらす。
【0005】このような油脂のマイグレーションのメカ
ニズムについては異なる油脂組成を持つ隣接した2種の
油脂相間で起き、一方の油脂相から分離した液体油が他
方の油脂相へ吸油あるいは拡散する現象であると考えら
れている。
【0006】従来、このような油脂のマイグレーション
を防止する方法として、例えば「コンフェクショナリ
プロダクション」4月号、256 頁、1990年(Confection
alyProduction, G.Talbot,et al,April,256,(1990) )
あるいは特開昭63─126457号公報等に詳述されているよ
うに、それらは油脂のマイグレーションに於いて、より
多くの液体油を含む油脂相に於ける固液分離を添加剤等
で抑制し、マイグレーションを防止しようとする方法で
あり、移行現象そのものの機構及びメカニズムを解明
し、究明された移行現象の直接的な原因に対して講じら
れた方法ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、マイグレーシ
ョン現象そのものの機構及びメカニズムを解明し、その
原因を究明することは、油脂のマイグレーションを根本
的に防止する対策を講ずる上において極めて意義のある
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述した油
脂のマイグレーションの機構及びメカニズムを究明すべ
く鋭意検討した結果、固化した油脂には微細な孔、即ち
細孔があること、かかる細孔の状態は油脂の種類によっ
て相違すること、という画期的な発見を成し、マイグレ
ーションは固化した油脂中の細孔に液体油が浸透するこ
とによって生ずる現象であって、しかも特定の領域の細
孔径が、その浸透度に大きく影響するという知見を得
た。本発明は、このような知見を基に完成されたもので
ある。
【0009】即ち、本発明は、水銀圧入式ポロシメータ
ーを使用して、圧入に要する平衡時間10秒、油脂と水銀
との接触角130 度、水銀の表面張力484 ダイン/cmにて
油脂の細孔分布及び水銀圧入量を測定したとき、油脂の
細孔径103 オングストローム迄の水銀圧入積算量が単位
グラム当たり0.02cc以下、及び又は油脂の細孔径102
ングストローム迄の水銀圧入積算量が単位グラム当たり
0.04cc以下であることを特徴とする被マイグレーション
防止能を有する油脂、および当該油脂を含有した食品、
並びに油脂含有食品のマイグレーション防止法、であ
る。
【0010】水銀圧入式ポロシメーターは、元来、触媒
化学の分野において、触媒表面の細孔を調査するために
使用される機器であり、この他に窒素吸着式(BET
法)などの装置もあるが、これは細孔量の多い試料の測
定に適する装置であって、本発明における如く油脂の測
定には水銀圧入式ポロシメーターが適している。
【0011】油脂の細孔分布及び水銀圧入量を測定する
に際し、一般的には、試料である油脂1〜2gを適宜融
解後、約5℃にて5〜10分間保持して固化させた油脂を
測定用セル(大片セル)にセットする。このとき固化し
た油脂にひびがはいらないように多少の注意を要する。
次いで常法どおりに測定して油脂の細孔分布、細孔容
積、比表面積等の値を求めるのであるが、その際、圧入
に要する平衡時間10秒、油脂と水銀との接触角130 度、
水銀の表面張力484 ダイン/cmという条件にて測定する
ことにより油脂の細孔分布及び細孔径と水銀圧入量との
間に圧入曲線を描くことが出来、更に計算処理により、
平均細孔径、細孔分布容積を求めることが出来る。
【0012】本発明者によれば、油脂の細孔分布測定に
より得られる細孔容積、平均細孔径、細孔分布とマイグ
レーション速度との関係を検討した結果、油脂の細孔径
103オングストローム迄の水銀圧入量が単位グラム当た
り0.02cc以下であるか、及び又は油脂の細孔径102 オン
グストローム迄の水銀圧入量が単位グラム当たり0.04cc
以下である油脂が被マイグレーション防止能を有する。
【0013】従って、油脂のマイグレーションを防止し
ようとした場合、移行が及ぼされる側の細孔径を小さ
く、或いは細孔量を減少させることが必要であり、更
に、望ましくは細孔を無くす事が理想であるが、細孔が
あったとしても、細孔径が102 オングストロームより小
さければ小さい程、油脂のマイグレーションは起こり難
い。即ち、細孔径が103 及び又は102 オングストローム
付近の領域に多量の細孔を有するような油脂はマイグレ
ーションを起こし易いのであり、この領域に細孔を多量
有するような油脂は使用を避けるべきである。
【0014】
【実施例】以下に実施例を例示して本発明の効果をより
一層明瞭にするが、これは例示であって本発明の精神が
これらの例示によって制限されるものではない。なお、
例中に示す部、%は何れも重量基準を意味する。
【0015】〔実施例1〜2、比較例1〕 (油脂の調製)沃素価68.1のパーム油低融点画分を水素
圧1kg/cm2 、195 ℃の条件で、被毒ニッケル触媒0.3
%を使用して硬化を行い、沃素価54.2、融点36℃、トラ
ンス酸含量42%の油脂Aを得た。
【0016】上記油脂A22重量部をn−ヘキサン78部に
加熱溶解させ、徐冷分別し、その後、溶剤を除去して沃
素価40、融点45℃の高融点部を15.5%の収率で得た。こ
の画分のトランス酸含量は37%であった (油脂) 。
【0017】次に、上記油脂Aに対して菜種極硬油を5
% 添加した油脂(油脂)を調製した。なお、比較のた
めトリラウリン(油脂)を準備した。
【0018】(マイグレーションテスト)先ず、各々の
油脂〜を融解状態にて内径5mm、高さ50mmのテフロ
ン管に注入し円柱状に整形固化させた後、20℃の雰囲気
下に油溶性色素で着色した一定量の菜種油中に直立接触
させ、各油脂〜に滲み込む菜種油の着色変化を経時
的に測定することによってマイグレーションの経時変化
を測定した。その結果を以下に示す。
【0019】 マイグレーション経時変化(mm) ─────────────────────────────────── 油脂 油脂 油脂 50時間後 0.9 1.0 2.1 100 〃 1.2 1.5 2.9 150 〃 1.3 1.7 3.7 200 〃 1.3 2.2 4.4 250 〃 1.3 2.7 4.6 300 〃 1.3 2.9 4.8 ───────────────────────────────────
【0020】(水銀圧入量測定テスト)次に、80℃で完
全に溶解後、5 ℃で急冷固化した各油脂〜を、水銀
圧入式ポロシメーター(島津製作所製、オートポア9200
型)にて測定したときの細孔径と水銀圧入積算量の関係
を以下に示す。
【0021】 細孔径(オングストローム)と水銀圧入積算量(cc/g) ─────────────────────────────────── 油脂 油脂 油脂 細孔径106 0.000 0.000 0.000 〃 105 0.000 0.003 0.005 〃 104 0.000 0.008 0.010 〃 103 0.006 0.009 0.023 〃 102 0.028 0.039 0.058 〃 30 0.058 0.090 0.098 ───────────────────────────────────
【0022】以上の両テストの結果より、先ず、細孔径
103 オングストローム迄の水銀圧入量の積算量が0.006
cc/gであり、102 オングストローム迄の水銀圧入積算
量が0.028 cc/gであった油脂は、マイグレーション
テストにおいて100 時間で1.2 mm、200 時間で1.3 mmの
移行しか見られず、その後は変化がなく極めて良好で、
被マイグレーション防止能を有していた。また、細孔径
103 オングストローム迄の水銀圧入量の積算量が0.009
cc/gであり、102 オングストローム迄の水銀圧入積算
量が0.039 cc/gであった油脂は、マイグレーション
テストにおいて100 時間で約1.5mm 、200 時間で2.2 mm
の移行を示し、この程度が限界であると判断された。ま
た、細孔径103 オングストローム迄の水銀圧入量の積算
量が0.023 cc/gであり、102 オングストローム迄の水
銀圧入積算量が0.058 cc/gであった油脂は、マイグ
レーションテストにおいて100 時間で2.9mm 、200 時間
で約4.4mm の油脂移行が見られ、不良であった。(油脂
及びは本発明品、油脂は比較品)。
【0023】〔実施例3〜4、比較例2〕 (油脂の調製)沃素価116 の大豆油を水素圧0.2kg /c
m、200 ℃の条件下で被毒ニッケル触媒0.3 %を使用し
て硬化を行い、沃素価77、融点32℃、トランス酸含量5
5.9%の油脂を得た(油脂)。
【0024】次に、上記油脂に対してハイエルシン酸
極度硬化油(融点66℃)を2%添加した油脂を調製した
(油脂)。さらに、油脂に対してベヘン酸(C22) と
菜種油を1,3 特異リパーゼを用いてエステル交換反応を
行い、その後、更にn−ヘキサンに加熱溶解後、徐冷分
別した高融点側(収率18%、融点50℃)を4%添加した
油脂を調製した(油脂)。
【0025】上記調製により得られた油脂〜を前例
と同様にして、円柱状に整形固化させた後、20℃の雰囲
気下に油溶性色素で着色した菜種油と接触させ、その油
脂の着色変化を測定することによってマイグレーション
の経時変化を測定した。その結果を以下に示す。
【0026】 マイグレーション経時変化(mm) ─────────────────────────────────── 油脂 油脂 油脂 50時間後 2.3 0.6 0.1 100 〃 2.9 1.3 0.2 150 〃 3.8 1.6 0.3 200 〃 4.6 1.9 0.3 250 〃 4.8 2.0 0.3 300 〃 4.9 2.1 0.3 ───────────────────────────────────
【0027】また、同様に、水銀圧入式ポロシメーター
にて測定したときの細孔径と水銀圧入積算量の関係を以
下に示す。
【0028】 細孔径(オングストローム)と水銀圧入積算量(CC/g) ─────────────────────────────────── 油脂 油脂 油脂 細孔径106 0.000 0.000 0.000 〃 105 0.006 0.003 0.000 〃 104 0.013 0.007 0.000 〃 103 0.028 0.008 0.005 〃 102 0.064 0.038 0.020 〃 30 0.098 0.087 0.047 ───────────────────────────────────
【0029】以上の結果、細孔径103 オングストローム
迄の水銀圧入量の積算量が0.005 cc/gであり、102
ングストローム迄の水銀圧入積算量は、0.020 cc/gで
あった油脂は、マイグレーションテストにおいて100
時間で0.2 mm、200 時間で0.3 mmの移行しか見られず、
その後は変化がなく極めて良好で、被マイグレーション
防止能を有していた。また、細孔径103 オングストロー
ム迄の水銀圧入量の積算量が0.008 cc/gであり、102
オングストローム迄の水銀圧入積算量が0.038cc/gで
あった油脂は、マイグレーションテストにおいて100
時間で1.3 mm、200 時間で1.9 mmの移行が見られ、前例
の油脂より良好であった。また、細孔径103 オングス
トローム迄の水銀圧入量の積算量が0.008 cc/gであ
り、102 オングストローム迄の水銀圧入積算量が0.038
cc/gであった油脂は、マイグレーションテストにお
いて100 時間で2.9 mm、200 時間で4.6 mmの油脂移行が
見られた、不良であった。(油脂及びは本発明品、
油脂は比較品)。
【0030】
【実施例5】実施例1で得た油脂を使用して以下の食
品を製造した。 (シェルタイプチョコレートの作成)下記に本実験に使
用したチョコレートの配合を示す。
【0031】 シェル部 センター部 ──────────── ───────────── ココアマス 14 部 全脂粉乳 32 部 粉 糖 38 〃 粉 糖 36 〃 全脂粉乳 20 〃 油 脂* 32 〃 ココアバター 22 〃 レシチン 0.4 〃 本発明油脂 6 〃 ───────────── レシチン 0.4 〃 *油脂:パーム油中融点画分 ──────────── (融点28℃)
【0032】以上の配合によりシェルタイプのチョコレ
ートを製造し、下記の保存条件下で油脂のマイグレーシ
ョンテストを試みた。
【0033】なお、評価はシェルチョコレートの軟化度
とブルームの発生頻度を判断の基準とした。
【0034】本発明をシェル側のチョコレートに使用し
た食品、と本発明油脂を使用しない食品を対照として比
較した。
【0035】 保存テスト 17〜30℃1サイクル/日 ────────────────────────────────── 保存経過期間 試料 ────────────────────────── 保存直後 2週間 1ケ月 2ケ月 4ケ月 ───────────────────────────────── 対 照 − − + ++ +++ 実施例3 − − − − ± ────────────────────────────────── 評価基準 −:良好 ±:ほぼ良好 +:やや不良 ++:不良 +++:全く不良
【0036】以上の結果より、本発明品である実施例3
は対照品に比較して被マイグレーション防止能を有する
ことが明らかであった。
【0037】
【発明の効果】以上のような被マイグレーション防止能
を有する油脂を使用することにより、隣接した異なる油
脂組成を持つ油脂含有食品に於いて、他の油脂相に対す
る油脂のマイグレーションが著しく抑制され、通常起こ
るべき白変、軟化、ブルーミング、ボソつきなどの現象
を防止することが出来た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水銀圧入式ポロシメーターを使用し
    て、圧入に要する平衡時間10秒、油脂と水銀との接触角
    130 度、水銀の表面張力484 ダイン/cmにて油脂の細孔
    分布及び水銀圧入量を測定したとき、油脂の細孔径103
    オングストローム迄の水銀圧入積算量が単位グラム当た
    り0.02cc以下、及び又は油脂の細孔径102 オングストロ
    ーム迄の水銀圧入積算量が単位グラム当たり0.04cc以下
    であることを特徴とする、被マイグレーション防止能を
    有する油脂。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の油脂を含有した食品。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の油脂を使用することを
    特徴とする油脂含有食品のマイグレーション防止法。
JP4129500A 1992-04-21 1992-04-21 被マイグレーション防止能を有する油脂及びそれを含有 した食品並びに油脂含有食品のマイグレーション防止法 Pending JPH05292886A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100518733C (zh) 2003-09-23 2009-07-29 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 用于治疗和预防糖尿病的组合物

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CN100518733C (zh) 2003-09-23 2009-07-29 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 用于治疗和预防糖尿病的组合物

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