JPH05302140A - サーメット合金およびその製造方法 - Google Patents

サーメット合金およびその製造方法

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JPH05302140A
JPH05302140A JP10682692A JP10682692A JPH05302140A JP H05302140 A JPH05302140 A JP H05302140A JP 10682692 A JP10682692 A JP 10682692A JP 10682692 A JP10682692 A JP 10682692A JP H05302140 A JPH05302140 A JP H05302140A
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JP
Japan
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cermet alloy
cermet
alloy
metal component
tin
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JP10682692A
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English (en)
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Yasuhiro Shimizu
靖弘 清水
Toshio Nomura
俊雄 野村
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性の優れたサーメット合金を提供するこ
とである。 【構成】 サーメット合金は硬質成分1の間に結合金属
成分2が入り込んだものである。サーメット合金の表面
から合金内部に向かって厚さ40μmの窒化層がある。
窒化層にある結合金属成分2中には粒径が20〜50n
mのTiNが分散している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は切削工具に利用される
サーメット合金およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】Ti系硬質セラミックス(TiC、Ti
N、TiCN等)を主成分とし、これに他の硬質成分と
してTiを除くIV、V、VI族の炭化物、窒化物、炭
窒化物、結合金属成分としてFe族金属から構成される
サーメット合金が知られている。主成分は耐摩耗性に寄
与し、他の硬質成分は焼結性および靭性に寄与し、結合
金属成分は靭性に寄与するとともに硬質成分をつなぐ役
割を果たしている。
【0003】一般的に、サーメット合金は同じく焼結硬
質合金である超硬合金と比較して、熱伝導率が低く切削
時に刃先の温度が上がりやすいという欠点がある。これ
はサーメット合金の主成分であるTi系硬質セラミック
スが、超硬合金の主成分であるWCに比べ熱伝導率が低
いからである。つまり、熱伝導率が低いので切削時に刃
先の熱が他の部分に伝達されにくいのである。したがっ
て、サーメット合金を用いて切削加工を行なうと刃先の
温度が上昇し刃先が変形することがあった。刃先が変形
するのは、サーメット合金中の結合金属成分が高温で軟
化することによるものである。
【0004】結合金属成分の量を少なくすると刃先の変
形を防ぐことができるが、そうするとサーメット合金の
靭性が低下し、断続などの厳しい条件では欠損して使用
不可能という問題が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】サーメット合金の耐熱
性を向上させる方法として以下の方法が考えられる。
【0006】1つは、サーメット合金の結合金属成分中
にNi3 Al、Co3 Ti等の金属間化合物を分散させ
る方法である。この方法は、たとえば特開昭53−88
609号公報、特開昭53−91008号公報に開示さ
れている。結合金属成分間に金属間化合物を分散させて
耐熱性を向上する方法は、耐熱合金の分野では一般的に
使われる方法であるが、焼結硬質合金に適用した場合の
効果は必ずしも明確ではない。
【0007】他の方法としては、窒素含有サーメット合
金について、焼結雰囲気を制御することでサーメット合
金の表面の特性を変化させ耐熱性を向上させる方法であ
る。たとえばこの方法は特開昭54−139815号公
報、特開昭58−110654号公報に開示されてい
る。しかしこの方法によれば靭性の低下の問題が生じ、
また焼結肌のままで使う合金にしか適用できない等の問
題がある。
【0008】さらに他の方法としては、サーメット合金
表面をCVD法やPVD法を用いてコーティングした
り、イオン窒化したりイオン注入したりする方法があ
る。この方法はたとえば特開平1−176066号公報
に開示されている。しかしPVD法を用いてコーティン
グする方法ではコストアップが問題となる。イオン窒化
法はPVDによるコーティングよりはコストアップには
ならないが、耐熱性が向上するという効果は不明であ
る。イオン注入による方法も耐熱性の効果が不明である
しまたそれ以上にコストがかかりすぎて実用的ではな
い。
【0009】この発明はかかる従来の問題点を解決する
ためになされたものである。この発明の目的は耐熱性の
あるサーメット合金およびその製造方法を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の1つの局面
は、硬質成分と結合金属成分とを含むサーメット合金に
おいて、サーメット合金の表面からサーメット合金の内
部に向かって、厚さ10μm以上500μm以下の窒化
層があり、窒化層にある結合金属成分には、粒径が0.
1μm以下のTiNが分散していることを特徴としてい
る。
【0011】この発明の他の局面は、Tiを含む硬質成
分と、Tiが溶解している結合金属成分とを含む合金
を、高周波あるいはマイクロ波放電による窒素ガスプラ
ズマ雰囲気にさらすことにより、前記合金の表面から内
部に向かって、厚さ10μm以上500μm以下の窒化
層を形成し、窒化層中の結合金属成分中に粒径が0.1
μm以下のTiNを分散させるサーメット合金の製造方
法である。
【0012】
【作用】この発明においては結合金属成分中に微細なT
iNが分散している。分散粒子としてのTiNは、これ
までもサーメット合金の硬質成分として使われており、
その耐摩耗性、耐溶着性等については周知である。この
TiN粒子を結合金属成分中に分散させるとサーメット
合金の耐熱性が著しく向上することがわかった。結合金
属成分中にTiNを分散させることによって、高温時に
おいて刃先の変形が抑えられるのは、TiNが転位の運
動を阻止するという、Orowanのモデルで説明でき
る。なお、TiNを分散させることにより、サーメット
合金の硬さの向上も認められ、耐摩耗性の向上も認めら
れた。
【0013】結合金属成分中にTiNを分散させること
ができる原理を以下説明していく。結合金属成分中には
焼結過程で硬質成分の構成成分が溶解している。このう
ちTiについては、低炭素合金の結合金属成分中には、
結合金属成分の重量の5〜10%を占めていることが判
明している。このTiは結合金属成分を固溶強化してい
るとも考えられるが、本発明者らは、結合金属成分中に
固溶したTiを用いて結合金属成分中にTiNを分散さ
せることを考えた。
【0014】Tiは窒素との親和性が高く、容易に窒素
と反応してTiNを生成する。そこでサーメット合金の
結合金属成分中に固溶しているTiと窒素とを結合され
ると、結合金属成分中に微細なTiNが析出することを
確認した。
【0015】この発明においては、窒素を活性化させて
窒素をサーメット合金内部にまで拡散させることが必要
となる。窒素を活性化させる方法としては窒素の温度を
上げることが考えられるが、この方法ではサーメット合
金の表面にTiN層ができてしまい、サーメット合金の
内部にまで窒素を拡散することができない。
【0016】窒素を活性化させる他の方法として低温プ
ラズマを用いる方法がある。低温プラズマを用いて窒素
を活性化させれば、低温で窒素を活性化させることがで
きるので先ほど説明たサーメット合金の表面にTiN層
が形成されるという問題がなくなる。低温プラズマを用
いてサーメット合金の内部にまで窒素を拡散させる方法
は具体的には以下のとおりである。まず低圧の窒素含有
ガス(N2 +H2 やNH3 等)を炉内に導入し、直流、
または高周波、またはマイクロ波を印加することで窒素
プラズマを発生させ、この活性化したガスをサーメット
合金の表面に接触させることにより、窒素がサーメット
合金内部にまで浸透拡散する。
【0017】サーメット合金内部に浸透した窒素は結合
金属成分中のTiと結合してTiNの核を生成する。結
合金属成分の厚みは小さいが、TiNの核はナノメータ
オーダの非常に微細なものなので、結合金属成分中に多
量に分散し、結合金属成分を分散強化できる。生成した
TiNは極めて安定であり、高温でも分解あるいは粒成
長が最低限に抑えられるので、分散強化の効果を維持す
ることができる。
【0018】なお、低温プラズマを得る方法として、従
来から使われている、直流式のイオン窒化装置を使う方
法もあるが、この方法では工具の刃先部分にプラズマが
集中しすぎるきらいがあり、理由は不明であるが、耐熱
性向上の効果が小さい。これに対し、高周波あるいはマ
イクロ波等の方法で得たプラズマはサーメット合金の全
面にわたってプラズマが均一に発生し、耐熱性向上の効
果が大きいことがわかった。また高周波あるいはマイク
ロ波等の方法で得られたプラズマによれば、窒化速度が
大きくなり、処理時間が短くなるという効果もある。
【0019】なお、結合金属成分中に微細なTiNを分
散する方法として、予め機械的合金化(メカニカルアロ
イング)法等の手法でCoまたはNiの粉末中にTiN
の粉末を分散させておき、この粉末を用いて従来の粉末
冶金的手法でサーメット合金を作製することも考えられ
るが、この方法ではTiN粉末が焼結中に粒成長してし
まい分散強化の効果を達成できない。
【0020】次に数値限定の理由について説明してい
く。窒化層の厚みを10μm以上としたのは、10μm
未満だと耐熱性向上の効果がなく工具の刃先の変形を防
止することができないからである。500μm以下とし
たのは、500μmを超えるとサーメット合金の靭性が
低下するからである。また、500μmを超える窒化層
を形成するには時間がかかるので実用的でないからであ
る。
【0021】結合金属相中に分散しているTiNの粒径
が0.1μm以下としたのは、0.1μmを超えると結
合金属成分層の厚みと等価となり、結合金属成分に分散
させることができないからである。なお、TiNの粒径
は2nm以上が好ましい。これより小さいと分散強化の
効果が十分得られないからである。
【0022】なお、サーメット合金中の飽和磁気量が、
結合金属成分から理論的に決定される飽和磁気量の50
%以下であることが好ましい。TiNを結合金属成分中
に分散させるには、結合金属成分中にTiが十分に固溶
していなければならないからである。
【0023】この発明に用いることができる硬質成分と
しては、IVa、Va、VIa族金属の炭化物、窒化
物、炭窒化物およびこれらの固溶体を含む群から選ばれ
た少なくとも1種以上がある。結合金属成分としては、
Fe族金属がある。Fe族金属は1種でもよいし2種以
上でもよい。サーメット合金中における硬質成分の割合
は70重量%以上95重量%以下が好ましい。また、硬
質成分中のTiの割合は50重量%以上が好ましい。
【0024】サーメット合金中における結合金属成分の
割合は5重量%以上25重量%以下が好ましい。5重量
%未満だと、靭性が悪くなるからである。25重量%を
超えると耐摩耗性が悪くなるからである。
【0025】また、結合金属成分中に分散するTiNの
体積率が分散しているTiNと結合金属成分との総和に
対して、5体積%以上30体積%以下が好ましい。
【0026】また、窒化処理温度は300℃以上100
0℃以下が好ましい。
【0027】
【実施例】
(実施例1)市販のTiCN、WC、TaN、NbCと
Co、Niを混合、成形、焼結することにより硬質成分
が85.0重量%、Coが5.0重量%、Niが10.
0重量%のサーメット合金を得た。CoとNiが結合成
分である。なお、硬質成分中のTi、Nb、Ta、W全
体におけるTiは0.75、Nbは0.1、Taは0.
05、Wは0.1(以上原子比)であった。C、N全体
のうち、Cは0.65、Nは0.35(以上原子比)で
あった。
【0028】このサーメット合金を、高周波(13.5
6MHz)と直流とを重畳したプラズマ中にて、イオン
窒化を施した。イオン窒化の条件を図2に示す。
【0029】このサーメット合金の表面を観察したとこ
ろ、表面から40μmの深さまで窒化されており、その
部分はサーメット合金内部よりビッカース硬さで200
(Hv)ほど高い硬さを示した。このサーメット合金の
表面付近の模式図が図1でる。硬質成分1の間に結合金
属成分2がある。サーメット合金の表面から深さ40μ
mのところまでが窒化されている。窒化層にある結合金
属成分2中には、多量のTiN3が分散している。Ti
3 の粒径は20〜50nmであった。
【0030】このサーメット合金およびイオン窒化しな
いサーメット合金について試験1〜3をした。試験1は
刃先塑性変形量の測定である。刃先塑性変形量が小さい
と耐熱性があることになる。試験2は逃げ面の摩耗幅の
測定である。摩耗幅が小さいと耐摩耗性がある。試験3
は10コーナ中の欠損率の測定である。すなわち工具を
10本用意し、何本欠損したかの測定である。試験1〜
3の条件を図3に示す。結果を図4に示す。図4を見れ
ばわかるように、本発明は従来例に比べ耐熱性および耐
摩耗性に優れまた工具の欠損率が小さいことがわかっ
た。 (実施例2)TiCNにWCを固溶したもの、Mo2
C、Niからサーメット合金を作製した。同じようにし
てカーボン値が異なるものを複数作製した。これらのサ
ーメット合金に対して実施例1と同様の窒化処理を行な
った。これらのサーメット合金の理論飽和磁気量、合金
の飽和磁気量、飽和率、窒化層の厚み、析出したTiN
の量を図5に示す。図5を見ればわかるように飽和率が
小さいほど析出したTiNの量が多い。 (実施例3)実施例1の窒化前のサーメット合金を複数
製作し、窒化時間を変えることにより窒化層の厚みを変
えたサーメット合金を作製した。窒化時間と窒化層の厚
みとの関係を図6に示す。このグラフを見ればわかるよ
うに、窒化層の厚みを100μmにするには24時間す
なわち1日かかることが推定できる。したがって、50
0μmだと5日以上かかることになり量産に適さない。
【0031】またこれらのサーメット合金に切削試験を
施したところ窒化層の厚みが10μm未満だと耐熱性向
上の効果が見られなかった。
【0032】
【発明の効果】この発明の第1の局面によれば、サーメ
ット合金の靭性を保ちながらも耐熱性の優れたサーメッ
ト合金となる。したがって切削加工時における刃先の変
形を防止することができる。また耐摩耗性の優れたサー
メット合金となる。
【0033】また、この発明の他の局面によればこのよ
うなサーメット合金を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の模式図である。
【図2】イオン窒化の条件を表にあらわした図である。
【図3】試験1〜3の条件を表にあらわした図である。
【図4】試験1〜3の結果を表にあらわした図である。
【図5】飽和率と析出TiN量との関係を表にあらわし
た図である。
【図6】窒化時間と窒化層の厚みとの関係をグラフにあ
らわした図である。
【符号の説明】
1 硬質成分 2 結合金属成分 3 TiN

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質成分と結合金属成分とを含むサーメ
    ット合金において、 前記サーメット合金の表面から前記サーメット合金の内
    部に向かって、厚さ10μm以上500μm以下の窒化
    層があり、 前記窒化層にある前記結合金属成分中には、粒径が0.
    1μm以下のTiNが分散していることを特徴とするサ
    ーメット合金。
  2. 【請求項2】 前記サーメット合金中の飽和磁気量が、
    前記結合金属成分から理論的に決定される飽和磁気量の
    50%以下である、請求項1に記載のサーメット合金。
  3. 【請求項3】 Tiを含む硬質成分と、Tiが溶解して
    いる結合金属成分とを含む合金を、高周波あるいはマイ
    クロ波放電による窒素ガスプラズマ雰囲気にさらすこと
    により、前記合金の表面から内部に向かって、厚さ10
    μm以上500μm以下の窒化層を形成し、前記窒化層
    中の前記結合金属成分中に、粒径が0.1μm以下のT
    iNを分散させる、サーメット合金の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記窒素ガスプラズマを、高周波と直流
    とを用いて発生させる、請求項3に記載のサーメット合
    金の製造方法。
JP10682692A 1992-04-24 1992-04-24 サーメット合金およびその製造方法 Withdrawn JPH05302140A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007511665A (ja) * 2003-05-21 2007-05-10 ケンナメタル ヴィディア プロドゥクツィオーンス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 焼結体およびその製造方法

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JP2007511665A (ja) * 2003-05-21 2007-05-10 ケンナメタル ヴィディア プロドゥクツィオーンス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 焼結体およびその製造方法

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