JPH05304773A - 電源回路 - Google Patents

電源回路

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JPH05304773A
JPH05304773A JP4134312A JP13431292A JPH05304773A JP H05304773 A JPH05304773 A JP H05304773A JP 4134312 A JP4134312 A JP 4134312A JP 13431292 A JP13431292 A JP 13431292A JP H05304773 A JPH05304773 A JP H05304773A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】共振型スイッチングインバータ回路を用いた小
型の電源回路を提供することを目的とする。 【構成】スイッチング素子Sを含むスイッチング手段1
1により入力直流電圧を交流に変換し、これをトランス
Tを介して出力回路15で整流,平滑して直流電圧を得
るスイッチング電源であって、トランスTの巻数がn1
>n2 である場合に、その一次側に電圧共振回路13お
よび電流共振回路14が設けられ、タイミング制御回路
12は、スイッチング手段11のスイッチング素子Sを
その主電流が零の状態でオフ駆動し両端電圧が零の状態
でオン駆動するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、共振型スイッチング
インバータ形式の電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の直流電源回路構成は、大型の電源
トランスを用い、その一次巻線に商用AC電源を接続
し、二次側出力を整流平滑するものが一般的であった。
これとは別にスイッチング電源と称される小型軽量の電
源があった。これには、トランジスタ,サイリスタ等の
スイッチング素子を用いたハーフブリッジ,フルブリッ
ジ,プッシュプル形式等のスイッチングインバータ電源
があった。しかし、従来のスイッチングインバータ形式
の電源は、動作電流,動作電圧共に方形波となるため、
スイッチングノイズが多かった。また基本的に高周波動
作となるために、整流ダイオードの回復時間やスイッチ
ングトランジスタのターンオフ時間での電力損失が大き
く、発熱が問題になっていた。近年、この様なスイッチ
ング電源において、共振を利用して電流または電圧波形
を正弦波に近付けることで、ノイズの低減と効率向上を
図ることが提案されている(例えば、特開昭64−43
062号公報、特開平1−91659号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来提案され
ている共振型スイッチング電源は、スイッチング素子の
オン,オフのタイミング設定が難しく、この設定が不十
分であると効率向上が図れない。また共振型といって
も、実際には電流または電圧波形の一方を共振によって
正弦波に近付けるものがほとんどであり、これらのスイ
ッチング回路から生じるノイズは電圧によるものと電流
によるものの双方があることを考慮すると、ノイズ低減
にも限界があった。また一般に小型のスイッチング電源
は、一次側が高電圧,小電流で、二次側は低電圧,大電
流というものが多い。この場合、二次側でトランスの漏
れインダクタンスを利用して電流共振回路を構成する
と、コンデンサの容量値が大きいものとなる。何故な
ら、巻数比によって、二次側から見た漏れインダクタン
スは一次側から見たそれより小さいからである。しかも
これは、巻数比の二乗で影響してくるため、トランス二
次漏れインダクタンスを利用すると、電流共振用コンデ
ンサの容量値は例えば10μF程度にもなってしまう。
この種電流共振用コンデンサとしては、リップル電流特
性とか高周波特性、或いは経時変化等の観点から見て、
フィルムコンデンサが望ましいが、この様な容量値のフ
ィルムコンデンサは形状寸法が極めて大きいものとなっ
てしまう。ケミカル(電解)コンデンサを用いれば、こ
の程度の容量値のものは形状寸法が小さくその意味では
好都合であるが、反面、ケミカルコンデンサはリップル
電流特性とか高周波特性が劣り、また経時変化特性も悪
いので、使用できない。したがって利用する電流共振用
コンデンサのために、電源装置全体の小型化が困難にな
る。特に二次側に電流共振回路を構成する方式でかつ多
出力構成とする場合には、大きなコンデンサを複数個必
要とするために、電源回路の小型化が一層難しくなる。
この発明は上記の点に鑑みなされたもので、高効率かつ
低ノイズであって、かつ小型化を可能としたスイッチン
グインバータ形式の電源回路を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電源回路
は、オン,オフ制御可能なスイッチング素子を含み、入
力電圧をスイッチングして交流に変換して出力するスイ
ッチング手段と、このスイッチング手段の出力にトラン
スを介して結合されて、交流出力を整流平滑して直流出
力を取り出す出力手段と、前記トランスの一次側,二次
側のうち巻数の多い方に設けられて、前記スイッチング
手段の出力端子に流れる電流に対して直列に形成される
電流共振手段と、前記スイッチング手段の出力端子に生
じる電圧に対して並列に形成される電圧共振手段と、前
記スイッチング手段のスイッチング素子を、その主電流
が零の状態でオフ駆動し、両端電圧が零の状態でオン駆
動するタイミング制御手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0005】
【作用】この発明によるスイッチングインバータ回路で
は、電流共振と電圧共振を利用しており、電流波形,電
圧波形共に正弦波状になり、スイッチング素子は電流零
の状態でオフ駆動され、両端電圧が零の状態でオン駆動
される。これにより、スイッチング素子での損失が極め
て小さいものとなり、極めて高い効率が得られる。ま
た、スイッチングノイズが大きく低減され、高調波等の
不要輻射等が極めて小さいものとなる。またこの発明に
よると、出力トランスの巻数の多い側すなわち高電圧,
小電流側に電流共振回路を構成するために、電流共振回
路に利用するトランス漏れインダクタンスの値を相対的
に大きくでき、したがって電流共振回路のコンデンサの
容量値を相対的に小さくすることができ、もって小容量
かつ小型のフィルムコンデンサを用いることができる。
これにより、リップル電流特性とか高周波特性、或いは
経時変化特性等も良好になり、共振のQも大きくとるこ
とができ、またスイッチング電源全体を小型にすること
ができる。特に、出力トランスの一次側が高電圧,小電
流であってかつ二次側を多出力構成とする場合には、大
きな電流共振用コンデンサの数が大幅に削減されて、効
果的に小型化が達成される。
【0006】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
を説明する。図1は、この発明の一実施例に係るスイッ
チング電源回路の概略構成である。図示のようにこのス
イッチング電源回路は、入力直流電圧を交流に変換する
スイッチング素子Sを含むスイッチング手段11と、そ
のスイッチング素子Sのオン,オフ制御を行うタイミン
グ制御手段12、出力電流に対して並列に構成されるコ
ンデンサCp とインダクタンス素子Lp による電圧共振
回路13、出力電流に対して直列に形成されるコンデン
サCs とインダクタンス素子Ls による電流共振回路1
4、このスイッチング手段11の出力にトランスTを介
して結合される出力回路15により構成されている。出
力トランスTは、一次巻線の巻数n1 、二次巻線の巻数
n2 が、n1 >n2 の関係にあり、この関係の下で電流
共振回路14がトランスTの一次側に配置されているこ
とが特徴となっている。
【0007】図2は、DC−DCコンバータと本発明の
スイッチングインバータを組み合わせた具体的な実施例
の電源回路構成である。電流連続モードDC−DCコン
バータ21は、スイッチング素子としてのNPNトラン
ジスタQ1 とダイオードD1の直列回路に対して並列に
コンデンサC1 が接続された基本回路を有する。その入
力端子N1 には第1のインダクタンス素子L1 が挿入さ
れ、またダイオードD1 とコンデンサC1 の接続ノード
と基準端子N2 との間に第2のインダクタンス素子L2
が挿入されている。この実施例では、第1,第2のイン
ダクタンス素子L1 ,L2 は一つのコアに巻かれて、一
体化されている。第1の起動回路22は、コンバータ2
1に入力直流電圧(例えば商用AC電源を整流回路で整
流して得られるもの)が供給された時にそのスイッチン
グ素子であるトランジスタQ1 を起動するための回路で
ある。第1の起動回路22は、コレクタが入力端子N1
に接続され、エミッタがダイオードD2 を介してコンバ
ータ21のトランジスタQ1 のベースに接続されたNP
NトランジスタQ2 と、これにバイアスを与えるツェナ
ーダイオードZD1 および抵抗R1 により構成されてい
る。
【0008】DC−DCコンバータ21の出力端子N3
には、その出力電圧を入力とする電流電圧共振型スイッ
チングインバータ回路24が接続されている。このスイ
ッチングインバータ回路24は、スイッチング素子とし
てのNPNトランジスタQ6、このトランジスタQ6 の
ベースと端子N3 の間に接続された抵抗R8 からなる第
2の起動回路26、トランジスタQ6 のオン,オフのタ
イミングを制御するインダクタンス素子L3 とコンデン
サC7 からなるタイミング制御回路27等を有する。ま
た、端子N3 と基準端子N2 間に設けられたコンデンサ
C4 と出力トランスTの漏れインダクタンスが、インバ
ータの出力電流に対して直列に入る電流共振回路(直列
共振回路)を構成し、トランジスタQ6 のコレクタ・エ
ミッタ間に接続されたコンデンサC4 とトランスTの一
次巻線タップP1 の自己インダクタンスがインバータの
出力電圧に対して並列にはいる電圧共振回路(並列共振
回路)を構成している。すなわちトランスTは、等価的
に図3に示すように、理想トランスと漏れインダクタン
スおよび自己インダクタンスにより表され、この漏れイ
ンダクタンスと自己インダクタンスがそれぞれ、電流共
振回路,電圧共振回路に利用されている。トランジスタ
Q6 のベース・エミッタ間に設けられたコンデンサC6
,ダイオードD7 はそれぞれ、タイミング調整用,過
電圧保護用である。出力トランスTの一次巻線には追加
タップP4 が設けられて、これと基準端子N2 との間に
クランプ用ダイオードD6 が接続されている。
【0009】DC−DCコンバータ21の出力端子N3
にはまた、そのスイッチング素子であるNPNトランジ
スタQ1 のオン,オフの時間制御を行うパルス幅変調
(PWM)回路23が設けられている。PWM回路23
は、NPNトランジスタQ3 ,Q4 、抵抗R2 ,R3 ,
R4 、ダイオードD4 等からなる駆動回路部を基本とす
る。この駆動回路部は、トランスTのタップP3 部分か
ら取り出された交流電圧をダイオードD5 で整流し、コ
ンデンサN4 で平滑した端子N4 の直流電圧と、同じく
一次巻線タップP3 から取り出された電圧を抵抗R7 と
コンデンサC3 からなる積分回路で積分して得られる、
端子N5 の三角波電圧により制御されるようになってい
る。端子N4 の電圧は、抵抗R2 およびダイオードD3
を介してコンバータ21のスイッチング・トランジスタ
Q1 のコレクタに供給され、抵抗R2 およびコンデンサ
D4 を介してスイッチング・トランジスタQ1 のベース
に供給されるが、これらのダイオードD3 ,D4 はコン
バータ21のスイッチング・トランジスタQ1 を常に非
飽和の領域で動作させるために設けられている。PWM
回路23にはまた、その駆動回路部のトランジスタQ4
を端子N3 の電圧に応じて制御するため、NPNトラン
ジスタQ5 、ツェナーダイオードZD2、抵抗R5 ,R6
からなる制御回路部が設けられている。
【0010】スイッチングインバータ回路24の出力
は、出力トランスTを介して出力回路25に結合されて
いる。出力トランスTはこの実施例の場合、一次巻線の
巻数n1 と二次巻線の巻数n2 とが、n1 >n2 であ
る。すなわち一次側が高電圧,小電流、二次側が低電
圧,大電流となっている。出力回路はこの実施例では、
整流ダイオードD8 、平滑用コンデンサCOUT の他、そ
の出力電圧が過大になったことをチェックして帰還制御
するためのツェナーダイオードZD3 とフォトカプラP
Hを有する。フォトカプラPHの発光部は二つの出力端
子間にツェナーダイオードZD3 と直列接続され、受光
トランジスタ部はPWM回路23のトランジスタQ5 の
エミッタと基準端子N2 間に、ツェナーダイオードZD
2 を短絡するように接続されている。これにより、二次
側の出力電圧がある値以上に大きくなった時に、これを
下げるべくPWM回路23に帰還がかけられる。
【0011】スイッチングインバータ回路24の入力端
子間に電流共振用コンデンサC4 が直接的に露見してい
る。入力側に如何なる回路が接続された場合でもこの電
流共振用コンデンサC4 に対して他の回路が干渉しない
ようにするためのアイソレート手段が必要である。この
実施例では、前段のDC−DCコンバータ21を構成す
る第1のインダクタンス素子L1 がこのスイッチングイ
ンバータ回路24の電流共振手段への干渉防止用インダ
クタンス素子を兼ねている。つまりこのインダクタンス
素子は、電流共振用コンデンサC4 で決まる共振周波数
の領域では十分大きなインピーダンスとなって、電流共
振用コンデンサC4 が前段の他のインピーダンス成分と
実質的に結合することを防止する。このインダクタンス
素子の兼用は、この実施例のスイッチングインバータ回
路24の共振回路がトランスTの一次側に設けられてい
ること、およびリップル除去という目的で設けられたD
C−DCコンバータ21のインダクタンス素子L1 の値
がスイッチングインバータ24の共振周波数において同
共振手段から他を分離できる程度の大きさのインピーダ
ンスを呈するのに適当なものであること、により可能と
なっている。
【0012】次に図2の実施例の電源回路について、そ
の概略動作を説明する。端子N1 ,N2 間に入力電圧が
与えられると、まず第1の起動回路22が働いて、DC
−DCコンバータ21が起動される。すなわち入力電圧
が与えられると、抵抗R1 ,ツェナーダイオードZD1
により決まるバイアスで第1の起動回路22のトランジ
スタQ2 がオンし、ダイオードD2 で決定される電圧が
コンバータ21のトランジスタQ1 のベースに与えられ
る。これにより、コンバータ21の出力端子N2 が電位
上昇する。この出力端子N2 の電圧がある値になると、
第2の起動回路26、すなわちスイッチングインバータ
回路内の抵抗R8 により、トランジスタQ6 にベースバ
イアスが与えられて、トランスのタップP3 により発振
が開始される。発振周波数波はタイミング制御回路27
を構成するインダクタンス素子L3 とコンデンサC7 の
時定数により決定される。またこの時、電圧共振および
電流共振が成立するように、トランスTのインダクタン
スとコンデンサC4 ,C5 の値が最適設定されている。
この電圧電流共振を利用したスイッチングインバータ回
路24の詳細な動作は後に説明する。
【0013】トランジスタQ6 のオン,オフ動作が始ま
ると、トランスのタップP3 に得られる電圧が、ダイオ
ードD5 で整流され、コンデンサC2 で平滑される。す
なわち端子N4 の電圧がPWM回路23の電源電圧とし
て与えられる。またタップP3 の電圧は、抵抗R7 とコ
ンデンサC3 からなる積分回路により三角波に変換さ
れ、その端子N5 の電圧がトランジスタQ4 のベースに
与えられる。トランジスタQ4 のベースには、端子N4
から抵抗R4 を介してベースバイアスが与えられ、トラ
ンジスタQ5 がオフしている時はトランジスタQ4 が常
時オンになるように、抵抗R4 ,R7 の値が設定されて
いる。そしてトランジスタQ4 がオンすると、トランジ
スタQ3 がオフになり、コンバータ21のトランジスタ
Q1 がオンするようになっている。コンバータ21の出
力端子N3 が規定電圧に達すると、抵抗R5 ,R6 、ツ
ェナーダイオードZD2 によりトランジスタQ5 がオン
し、これはトランジスタQ4 のベース電位を引き下げる
方向に働く。したがって端子N5 とN3 との間の電位関
係で、コンバータ21のトランジスタQ1 のオン期間を
制御するPWM変調が行われ、端子N3 の電位安定化が
図られる。
【0014】PWM動作に入ってコンバータ21の出力
端子N3 の電圧が安定化された後は、第1の起動回路2
2は機能すべきではないので、自動的にその機能を停止
する。すなわち実施例の場合、トランジスタQ2 のベー
スバイアスを決定するツェナーダイオードZD1 の定電
圧VD が、コンバータ21の出力端子N3 の安定化電圧
より低くなるように選ばれており、これにより安定動作
に入ると第1の起動回路22が回路動作に関与しなくな
る。
【0015】スイッチングインバータ回路24の出力
は、トランスTにより出力回路25に結合され、整流,
平滑されて出力される。この二次側出力電圧がある値以
上になると、ツェナーダイオードZD3 がオンしてフォ
トカプラPHが働き、PWM回路23にフィードバック
がかけられる。すなわちフォトカプラの受光トランジス
タが、PWM回路のトランジスタQ5 のエミッタに挿入
されたツェナーダイオードZD2 に並列に入っており、
これがオンするとトランジスタQ5 が順バイアスされ
る。トランジスタQ5 がオンすると、トランジスタQ4
はベース電位が引き下げられてオフし、トランジスタQ
3 がオンになって、コンバータ21のトランジスタQ1
がオフ駆動される。このようなフィードバックによるP
WM制御によって、コンバータ21の出力端子N3 の電
圧が下方修正されることになる。なおこの時、ツェナー
ダイオードZD2 の定電圧は、最終的に動作している端
子N3 の電圧より低い値に選ばれる。
【0016】次に、図2の実施例の各部の構成と動作を
詳しく説明する。図2の実施例で用いられている電流連
続モードのコンバータ21は、これを4端子回路で分か
りやすく示せば、図4(a) のように表される。すなわち
コンバータ回路本体の入力端子に直列に第1のインダク
タンス素子L1 が挿入され、また基準端子との間に第2
のインダクタンス素子L2 が挿入されたものである。そ
のコンバータ回路本体の部分を具体的に示したのが、図
4(b) 〜(d) である。図4(b) は、コンデンサC1 とダ
イオードD1 の直列回路にスイッチング素子S1 が並列
接続されたものであり、これが図2の実施例に示したも
のである。図4(c) は、スイッチング素子S1 とコンデ
ンサC1 の直列回路にダイオードD1 を並列接続したも
の、図4(d) は、スイッチング素子S1 とダイオードD
1 の直列回路にコンデンサC1 を並列接続したものであ
り、これらも回路機能的には図4(b) と等価であり、図
2の実施例の回路をこれらで置換することができる。図
5(a) 〜(d) は、図4(a) 〜(d) の第1のインダクタン
ス素子L1 を出力端子側に持ってきたものである。これ
らも回路機能的には図4のものと等価であり、図2の実
施例の回路をこれらで置換することができる。
【0017】この様な電流連続モードのDC−DCコン
バータの動作を、図2の実施例の回路、すなわち図4
(b) の回路構成を例にとって、図6を参照しながら次に
説明する。図6は、図4(b) の回路各部の電圧,電流波
形である。コンデンサC1 のインピーダンスはスイッチ
ング周波数において十分小さいものとする。この条件の
下で、スイッチング素子S1 をオン,オフ制御すると、
スイッチング素子S1 がオンのときはスイッチング素子
S1 を通して、またスイッチング素子S1 がオフのとき
はダイオードD1 を通して、出力電流IOUT が交互に得
られる。この時ダイオードD1 に流れる電流は、第2の
インダクタンス素子L2 とコンデンサC1 から供給され
るが、直流的には第2のインダクタンス素子L2 からし
か供給されないので、出力電流IOUT の値は第2のイン
ダクタンス素子L2 の電流IL2 となる。
【0018】スイッチング素子S1 がオンしたとき、第
1のインダクタンス素子L1 に流れる電流IL1(入力電
流IINに等しい)は、出力側に流れるが、この時ダイオ
ードD1 は逆バイアスでオフ状態であり、第2のインダ
クタンス素子L2 に流れる電流IL2も、コンデンサC1
およびスイッチンク素子Sを通って出力側に流れる。し
たがって出力電流IOUT は、 IOUT =IL1+IL2 となる。一方、スイッチング素子S1 がオフになると、
ダイオードD1 がオンして第2のインダクタンス素子L
2 に流れる電流IL2がダイオードD2 を通って出力側に
流れる。この時第1のインダクタンス素子L1 を流れる
電流IL1は、スイッチング素子S1 がオフであるのでコ
ンデンサC1 ,ダイオードD1 を通ってやはり出力側に
流れる。したがってこの時も出力電流はIOUT IOUT =IL1+IL2 となる。
【0019】このようにして、このDC−DCコンバー
タは、出力電流IOUT が連続モードとなる。またコンデ
ンサC1 の電流IC1は交番し、その両端電圧はほぼ入力
電圧VINに等しくなる。またこの回路は、スイッチング
素子S1 ,ダイオードD1 の両端電圧が最大で入力電圧
VINであり、またその電流は出力電流IOUT に等しい。
これは、従来のBUCK型コンバータと同じである。デ
ューティも100%まで使用できるため、BUCK型の
長所を全て備えている。
【0020】一方、図4(b) の回路構成では、第1のイ
ンダクタンス素子L1 と第2のインダクタンス素子L2
の両端電圧は常に等しくなる。その様子を図7に示す。
図7は、一例として、10V,1Aを5V,2Aに変換
する場合を示しているが、第1のインダクタンス素子L
1 と第2のインダクタンス素子L2 の両端電圧V1 ,V
2 は図示のように振動する。したがってこれらのインダ
クタンス素子L1 ,L2 を一つのコアに巻いて一体化す
ることができるのであって、図2ではその場合の構成を
示している。図4(b) の他に、図5(b) の構成を用いた
場合にも、同様の理由で第1,第2のインダクタンス素
子L1 ,L2 をコア共有とすることができる。
【0021】次に、図2のスイッチングインバータ回路
24の動作を、図8を参照しながら詳しく説明する。前
述のようにコンバータ21が起動されて端子N3 に電圧
が得られると、第2の起動回路26によってスイッチン
グインバータ回路24が動作開始して、得られた出力電
圧を交流に変換する。トランジスタQ6 がオンすると、
これに電流が流れるが、この時コンデンサC4 とトラン
スTの漏れインダクタンスによる直列共振回路が働い
て、図8に示すような正弦波の振動電流となる。そして
トランジスタQ6 の主電流がほぼ零の点で、このトラン
ジスタQ6 がオフ駆動される。トランジスタQ6 がオフ
になると、コンデンサC5 とトランスTのタップP1 の
自己インダクタンスによる並列共振回路が働いて、トラ
ンジスタQ6 の端子電圧は図8に示すように正弦波状に
振動する。そしてトランジスタQ6はその両端電圧がほ
ぼ零の点でオフ駆動される。
【0022】この様にトランジスタQ6 の電流がほぼ零
の点でオフ駆動され、両端電圧がほぼ零の点でオン駆動
されるように、直列共振回路(電流共振回路)と並列共
振回路(電圧共振回路)、およびタイミング制御回路2
7のそれぞれの時定数が設定されている。この結果この
スイッチングインバータ回路24では、電流波形,電圧
波形共に正弦波となり、高調波のない交流出力が得られ
ることになる。また、トランジスタQ6 のベース電流が
LC共振によってコレクタの共振電流波形と相似になっ
ており、これにより高効率が実現されている。トランジ
スタQ6 のベース・エミッタ間に設けられたコンデンサ
C6 は、トランジスタQ6 のターンオフ時にベース電圧
を負にして、ターンオフ電流を確保しており、高速ター
ンオフを可能としている。
【0023】以上のようにしてこの実施例によれば、前
段のDC−DCコンバータ21は電流連続モードとなっ
ており、ノイズが少ない。後段のスイッチングインバー
タ回路24も電流電圧共振によって零電圧,零電流でオ
ン,オフされるため、ノイズが低減されている。したが
って、全体として極めて低ノイズのスイッチング電源が
得られることになる。また、スイッチングインバータ回
路24では、スイッチング素子であるトランジスタQ6
が零電圧,零電流でオン,オフされる結果、損失が少な
く、発熱の小さい高効率電源となる。
【0024】またこの実施例では、スイッチングインバ
ータ回路24は、トランスTの一次側に電圧共振回路,
電流共振回路を構成している。そして、トランスTの一
次巻線の巻数n1 と二次巻線の巻数n2 の関係は前述し
たように、n1 >n2 となっており、一次側から見たト
ランスの漏れインダクタンスは二次側から見たそれよ
り、(n1 /n2 )2 倍大きい。したがって電流共振用
コンデンサC4 として、小容量かつ小型のフィルムコン
デンサを用いることができる。これにより各種特性も良
好となり、共振のQも大きくとることができ、しかも電
源全体が大型化することもない。
【0025】更にこの実施例では、前段のDC−DCコ
ンバータに設けられた第1のインダクタンス素子L1
は、スイッチングインバータ回路の電流共振回路が他と
干渉することを防止する干渉防止用インダクタンス素子
として用いられている。これは、この実施例のスイッチ
ングインバータ回路24が一次側で電流共振回路を構成
している結果、可能となっている。このことは、やはり
図9に示すように多出力電源を構成する場合非常に有利
になる。図9のような多出力電源回路を、二次側に電流
共振回路を持ってきて構成すると、二次側の各出力回路
にそれぞれ干渉防止および平滑用インダクタンスが必要
となり、これがスイッチング電源の小型化を阻害するか
らである。
【0026】図2の実施例では、スイッチングインバー
タ回路24がトランジスタ一個を用いたいわゆる一石式
であって、電流共振回路,電圧共振回路共にトランスT
の一次側に形成した。しかしこの発明はこれに限られる
わけではなく、他の形式のスイッチングインバータ回路
にも適用することができる。すなわち、一石式のスイッ
チングインバータ回路は、図10〜図13に示すような
構成が考えられるが、トランスのTの一次側,二次側の
うち巻数の多い方に電流共振回路を設けることにより、
先の実施例と同様の効果が得られる。図10は、トラン
スTの巻数がn1 <n2 なる関係の場合に、電圧共振回
路がコンデンサC5 とトランスの一次側巻線の自己イン
ダクタンスにより一次側に構成され、二次側にトランス
の漏れインダクタンスとコンデンサC4 により電流共振
回路が構成されたものである。この場合、二次側に干渉
防止および平滑用インダクタンス素子LF が設けられ
る。図11は、同様にトランスTの巻数がn1 <n2 な
る関係の場合に、図10の構成を基本として、一次側に
クランプ用ダイオードD6 が設けられたものである。図
12は、トランスTの巻数がn1 >n2 なる関係にあ
り、電流共振回路,電圧共振回路共にトランスTの一次
側に構成された例である。この場合、干渉防止用インダ
クタンス素子LF は一次側に設けられる。図13は、同
じくトランスTの巻数がn1 >n2 なる関係にある場合
に図12の構成を基本として、一次側にクランプ用ダイ
オードD6 が設けられたものである。この図13の構成
がすなわち、図2の実施例のものである。但し前述のよ
うに図2の実施例では、前段コンバータが第1のインダ
クタンス素子によって出力インピーダンスにインダクタ
ンス成分が入るため、第1のインダクタンス素子がその
まま干渉防止用インダクタンス素子として用いられてい
る。図12の構成を用いた場合にも、同様の理由でイン
ダクタンス素子の共用が可能である。
【0027】図2の実施例におけるスイッチングインバ
ータ回路24のトランス一次側には、クランプ用ダイオ
ードD6 が設けられているが、これは電圧共振によって
決まるピーク電圧を抑制するためである。このことは次
のような意味を持つ。第1に、ピーク電圧を抑制するも
のがないと、部品のばらつきや設計ミス等により、素子
破壊の原因になる。クランプ用ダイオードを設けること
によってこの様な破壊が防止され、信頼性が向上する。
第2に、トランジスタQ6 のオン時間を相対的に長くす
ることができる。すなわち図14(a) (b) に比較して示
したように、ピーク電圧Vp を抑制しない図14(a) の
場合には、ピーク電圧が大きい割にオン期間の比率を大
きくすることが難しい。これに対して、図14(b) に示
すようにピーク電圧Vp をクランプによって決めると、
トランジスタQ6 のオン期間を長くすることができる。
何故なら、共振電圧波形の正の半波と負の半波の面積は
等しく、図14(a) では、S1 =S2 であり、図14
(b) では、S1 ′=S2 ′である。正弦波のままでピー
ク値がVp の場合の面積S1 とクランプして同じピーク
値Vp とした場合の面積S1′とでは、S1 ′>S1 と
なり、したがってS2 ′>S2 となるからである。そし
てトランジスタQ6 のオン期間を長くできることから、
共振電流のピークを小さくできることになる。
【0028】またこの発明は、スイッチング素子を二個
用いたいわゆる二石式のスイッチングインバータ回路に
も適用することができる。そのスイッチングインバータ
回路構成を、図15〜図17に示す。図15は、二つの
スイッチング素子S1 ,S2 を用い、電流共振用コンデ
ンサC4 ,電圧共振用コンデンサC5 共にトランスTの
一次側に配置したハーフブリッジ形式のスイッチングイ
ンバータ回路である。図16は、図15の構成を基本と
して、電流共振用コンデンサC4 をトランスTの二次側
に配置したハーフブリッジ形式のスイッチングインバー
タ回路である。いずれの場合もトランスTの巻線は、n
1 >n2 なる関係にある。図17は、プッシュプル形式
として、電圧共振回路,電流共振回路共にトランスTの
一次側に形成したものである。図18は、やはりプッシ
ュプル形式として、電流共振回路をトランスTの二次側
に形成したものである。これらもトランスTの巻線は、
n1 >n2 なる関係にある。これらのうち、電流共振回
路を一次側に形成した図15または図17の構成を図2
の実施例と同様に電流連続モードのDC−DCコンバー
タと組み合わせる場合には、先の実施例で説明したよう
にインダクタンス素子LF を前段のインダクタンス素子
と兼用とすることができる。
【0029】次に図2の実施例でのスイッチングインバ
ータ回路24におけるタイミング制御回路27および第
2の起動回路26の部分の変形例を幾つか説明する。図
19は、トランジスタQ6 を駆動するタイミング制御回
路として、図2の実施例のLC回路に代わり、トランジ
スタQ10、抵抗R10,R11,コンデンサC10,C11,ダ
イオードD10を用いて発振回路を構成した例である。図
20は、図2の実施例では抵抗R8 のみで構成していた
第2の起動回路26部の変形例である。ここでは、第2
の起動回路26部に、PNPトランジスタQ11を付加
し、これに所定のバイアスを与えるダイオードD11,D
12,D13、抵抗R12およびコンデンサC12からなるバイ
アス回路を設けている。前段のDC−DCコンバータが
起動されて端子N3 の電位がある値まで上昇すると、P
NPトランジスタQ11がオンして、スイッチングインバ
ータ回路のスイッチング素子であるトランジスタQ6 に
大きなベース電流を供給して起動する。すなわち起動が
強化されている。安定状態にはいると、コンデンサC12
の電圧によりPNPトランジスタQ11はオフとなって、
第2の起動回路26はその機能を停止する。これによ
り、ベース電流を多くして起動を強化した時の起動用抵
抗での発熱を抑制することができる。図21は、同様に
第2の起動回路26の変形例である。ここでは、二つの
PNPトランジスタQ13,Q14と、抵抗R13,R14,R
15およびツェナーダイオードZD10によるバイアス回路
が構成されている。この場合は、やはり端子N3 の電位
がある程度上昇すると、PNPトランジスタQ13がオン
してトランジスタQ6にベース電流を供給する。更に端
子N3 の電位が上昇すると、PNPトランジスタQ14が
オンしてトランジスタQ13の順方向バイアスが浅くな
り、トランジスタQ6 に供給されるベース電流が抑制さ
れる。すなわち入力電圧に応じてトランジスタQ6 に対
するベース電流が制御され、図20と同様に起動の強化
による発熱の増大を抑制することができる。
【0030】
【発明の効果】以上詳細に説明したようにこの発明によ
れば、電流電圧共振型とすることで極めて低ノイズでか
つ極めて高効率の特性を実現すると同時に、出力トラン
スの巻数の多い側に電流共振回路を構成することによっ
て小型化を図ったスイッチング電源を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の電源回路の概略構成を示すブロック
図。
【図2】実施例の電源回路の具体的構成を示す図。
【図3】トランスの等価回路を示す図。
【図4】電流連続モードDC−DCコンバータの構成を
示す図。
【図5】電流連続モードDC−DCコンバータの構成を
示す図。
【図6】電流連続モードDC−DCコンバータの動作波
形を示す図。
【図7】インダクタンス素子のコア共有を説明するため
の図。
【図8】スイッチングインバータ回路の動作波形を示す
図。
【図9】多出力電源構成を示す図。
【図10】一次側電圧共振,二次側電流共振の一石式ス
イッチングインバータを示す図。
【図11】一次側電圧共振,二次側電流共振の一石式ス
イッチングインバータを示す図。
【図12】一次側電圧共振,一次側電流共振の一石式ス
イッチングインバータを示す図。
【図13】一次側電圧共振,一次側電流共振の一石式ス
イッチングインバータを示す図。
【図14】電圧クランプの効果を説明するための図。
【図15】一次側電圧共振,一次側電流共振の二石式ハ
ーフブリッジ型スイッチングインバータを示す図。
【図16】一次側電圧共振,二次側電流共振の二石式ハ
ーフブリッジ型スイッチングインバータを示す図。
【図17】一次側電圧共振,一次側電流共振の二石式プ
ッシュプル型スイッチングインバータを示す図。
【図18】一次側電圧共振,二次側電流共振の二石式プ
ッシュプル型スイッチングインバータを示す図。
【図19】タイミング制御回路の変形例を示す図。
【図20】第2の起動回路の変形例を示す図。
【図21】第2の起動回路の変形例を示す図。
【符号の説明】
11…スイッチング手段、12…タイミング制御回路、
13…電圧共振回路、14…電流共振回路、15…出力
回路、T…トランス、21…電流連続モードDC−DC
コンバータ、22…第1の起動回路、23…PWM回
路、24…電流電圧共振型スイッチングインバータ回
路、25…出力回路、26…第2の起動回路、27…タ
イミング制御回路、L1 …第1のインダクタンス素子、
L2 …第2のインダクタンス素子、Q1 …npnトラン
ジスタ(スイッチング素子)、Q6 …npnトランジス
タ(スイッチング素子)、C4 …電流共振用コンデン
サ、C5 …電圧共振用コンデンサ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オン,オフ制御可能なスイッチング素子を
    含み、入力電圧をスイッチングして交流に変換して出力
    するスイッチング手段と、 前記スイッチング手段の出力にトランスを介して結合さ
    れて、交流出力を整流平滑して直流出力を取り出す出力
    手段と、 前記トランスの一次側,二次側のうち巻数の多い方に設
    けられて、前記スイッチング手段の出力端子に流れる電
    流に対して直列に形成される電流共振手段と、 前記スイッチング手段の出力端子に生じる電圧に対して
    並列に形成される電圧共振手段と、 前記スイッチング手段のスイッチング素子を、その主電
    流が零の状態でオフ駆動し、両端電圧が零の状態でオン
    駆動するタイミング制御手段とを備えたことを特徴とす
    る電源回路。
  2. 【請求項2】前記トランスの一次側,二次側のうち巻数
    の多い方に共振電圧のピークを抑えるクランプ手段が設
    けられている請求項1記載の電源回路。
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