JPH05311400A - HgCdTe薄膜の作製方法及びそれに用いる薄膜作製装置 - Google Patents
HgCdTe薄膜の作製方法及びそれに用いる薄膜作製装置Info
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- JPH05311400A JPH05311400A JP22592991A JP22592991A JPH05311400A JP H05311400 A JPH05311400 A JP H05311400A JP 22592991 A JP22592991 A JP 22592991A JP 22592991 A JP22592991 A JP 22592991A JP H05311400 A JPH05311400 A JP H05311400A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、水銀組成が均一であり良質なHgCdTe
薄膜を生産性良く、安価に作製することができるような
HgCdTe薄膜の作製方法及び薄膜作製装置を提供すること
を目的とする。 【構成】閉じ込められた水銀蒸気中で、カドミウム及び
テルルを、これらの蒸気分圧が水銀蒸気圧より低くなる
状態で蒸発させ、水銀蒸気中に設置された基板上に、水
銀とカドミウムとテルルとからなる薄膜を気相成長させ
ることを特徴とするHgCdTe薄膜の作製方法。
薄膜を生産性良く、安価に作製することができるような
HgCdTe薄膜の作製方法及び薄膜作製装置を提供すること
を目的とする。 【構成】閉じ込められた水銀蒸気中で、カドミウム及び
テルルを、これらの蒸気分圧が水銀蒸気圧より低くなる
状態で蒸発させ、水銀蒸気中に設置された基板上に、水
銀とカドミウムとテルルとからなる薄膜を気相成長させ
ることを特徴とするHgCdTe薄膜の作製方法。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、HgCdTe薄膜の新しい作製
方法と作製装置に関する。
方法と作製装置に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】HgCdTeは赤外線検出素子など、赤
外線デバイスへの重要な応用がある。HgCdTe赤外線検出
素子には、光を照射すると導電率が変化する光導電型の
素子と、pn接合を利用した光起電力型の素子がある。
これらの素子は、HgCdTeバルク結晶を薄く加工したり、
CdTe等の基板上にHgCdTe薄膜を液相成長法によって成長
させるなどの方法により作製されてきた。
外線デバイスへの重要な応用がある。HgCdTe赤外線検出
素子には、光を照射すると導電率が変化する光導電型の
素子と、pn接合を利用した光起電力型の素子がある。
これらの素子は、HgCdTeバルク結晶を薄く加工したり、
CdTe等の基板上にHgCdTe薄膜を液相成長法によって成長
させるなどの方法により作製されてきた。
【0003】しかしながら、こうした方法は工程が複雑
であり、安価に素子を作製するには、さらに簡単で、大
量生産に適した薄膜の作製方法が求められている。HgCd
Te薄膜の作製には、MOCVD 法(有機金属化学気相成長
法)やMBE 法(分子線蒸着法)などの気相成長法も試み
られているが、水銀は非常に再蒸発し易いため、このよ
うな方法では、水銀組成の均一で良質な薄膜の作製は困
難であるという不都合があった。
であり、安価に素子を作製するには、さらに簡単で、大
量生産に適した薄膜の作製方法が求められている。HgCd
Te薄膜の作製には、MOCVD 法(有機金属化学気相成長
法)やMBE 法(分子線蒸着法)などの気相成長法も試み
られているが、水銀は非常に再蒸発し易いため、このよ
うな方法では、水銀組成の均一で良質な薄膜の作製は困
難であるという不都合があった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、水銀組成が均
一であり良質なHgCdTe薄膜を生産性良く、安価に作製す
ることができるようなHgCdTe薄膜の作製方法及び薄膜作
製装置を提供することを目的とする。
問題点を解決しようとするものであって、水銀組成が均
一であり良質なHgCdTe薄膜を生産性良く、安価に作製す
ることができるようなHgCdTe薄膜の作製方法及び薄膜作
製装置を提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】このような目的を達成するために、本発
明に係るHgCdTe薄膜の作製方法は、閉じ込められた水銀
蒸気中で、カドミウム及びテルルを、これらの蒸気分圧
が水銀蒸気圧より低くなる状態で蒸発させ、水銀蒸気中
に設置された基板上に、水銀とカドミウムとテルルとか
らなる薄膜を気相成長させることを特徴としている。
明に係るHgCdTe薄膜の作製方法は、閉じ込められた水銀
蒸気中で、カドミウム及びテルルを、これらの蒸気分圧
が水銀蒸気圧より低くなる状態で蒸発させ、水銀蒸気中
に設置された基板上に、水銀とカドミウムとテルルとか
らなる薄膜を気相成長させることを特徴としている。
【0006】また、本発明に係るHgCdTe薄膜作製装置
は、密封された成長管内を連通可能に2つに仕切り、基
板が成長管内の一方の室を向くように設置される基板ホ
ルダーと、前記成長管内における基板と反対側の室に設
置され、水銀を成長管内に蒸発させるように、水銀また
は水銀化合物が貯留された水銀貯留部と、前記成長管内
における基板側の室に設置され、テルルを成長管内に蒸
発させるように、テルルまたはテルル化合物が収容され
たテルル収容部と、前記成長管内における基板側の室に
設置され、カドミウムを成長管内に蒸発させるように、
カドミウムまたはカドミウム化合物が収容されたカドミ
ウム収容部と、前記水銀貯留部、テルル収容部及びカド
ミウム収容部をそれぞれ独立に温度制御して加熱する加
熱手段とを有することを特徴としている。
は、密封された成長管内を連通可能に2つに仕切り、基
板が成長管内の一方の室を向くように設置される基板ホ
ルダーと、前記成長管内における基板と反対側の室に設
置され、水銀を成長管内に蒸発させるように、水銀また
は水銀化合物が貯留された水銀貯留部と、前記成長管内
における基板側の室に設置され、テルルを成長管内に蒸
発させるように、テルルまたはテルル化合物が収容され
たテルル収容部と、前記成長管内における基板側の室に
設置され、カドミウムを成長管内に蒸発させるように、
カドミウムまたはカドミウム化合物が収容されたカドミ
ウム収容部と、前記水銀貯留部、テルル収容部及びカド
ミウム収容部をそれぞれ独立に温度制御して加熱する加
熱手段とを有することを特徴としている。
【0007】このような本発明に係るHgCdTe薄膜作製方
法及び作製装置によれば、閉じ込められた水銀蒸気中で
カドミウム(Cd)及びテルル(Te)を蒸発させ、CdやTe
に比べはるかに高い水銀(Hg)蒸気の存在下に薄膜の成
長速度を制御する気相成長法を利用しているため、水銀
組成の安定した良質なHgCdTe薄膜を容易に作製できると
いう利点がある。
法及び作製装置によれば、閉じ込められた水銀蒸気中で
カドミウム(Cd)及びテルル(Te)を蒸発させ、CdやTe
に比べはるかに高い水銀(Hg)蒸気の存在下に薄膜の成
長速度を制御する気相成長法を利用しているため、水銀
組成の安定した良質なHgCdTe薄膜を容易に作製できると
いう利点がある。
【0008】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るHgCdTe薄膜成
長方法及びそれに用いる薄膜成長装置について具体的に
説明する。
長方法及びそれに用いる薄膜成長装置について具体的に
説明する。
【0009】図1は本発明の一実施例に係るHgCdTe薄膜
の作製方法の基本原理を示す概略図、図2は本発明の一
実施例に係るHgCdTe薄膜の作製装置を示す概略図であ
る。まず、本発明の一実施例に係るHgCdTe薄膜作製装置
について説明する。
の作製方法の基本原理を示す概略図、図2は本発明の一
実施例に係るHgCdTe薄膜の作製装置を示す概略図であ
る。まず、本発明の一実施例に係るHgCdTe薄膜作製装置
について説明する。
【0010】図1,2に示すように、本実施例に係るHg
CdTe薄膜作製装置1は、成長装置本体3を有する。成長
装置本体3は、密封された成長管2内を僅かな隙間で連
通可能に2つの室に仕切る基板ホルダー4を備えてい
る。成長管2内の左側の一方の室には、水銀または水銀
化合物(たとえばHgTe)が貯留される水銀貯留部6を設
けてあり、右側の他方の室には、テルルまたはテルル化
合物(たとえばTeCd)が収容されるテルル収容部8と、
カドミウムまたはカドミウム化合物(たとえばCdTe)が
収容されるカドミウム収容部10とが設けてある。成長
管2内の基板ホルダー4と成長管の内壁とには僅かな隙
間があり、水銀蒸気または水銀化合物蒸気が通過するこ
とができるようになっていることから、成長管2内の水
銀蒸気中に、Te蒸気とCd蒸気とが共存するようになって
いる。
CdTe薄膜作製装置1は、成長装置本体3を有する。成長
装置本体3は、密封された成長管2内を僅かな隙間で連
通可能に2つの室に仕切る基板ホルダー4を備えてい
る。成長管2内の左側の一方の室には、水銀または水銀
化合物(たとえばHgTe)が貯留される水銀貯留部6を設
けてあり、右側の他方の室には、テルルまたはテルル化
合物(たとえばTeCd)が収容されるテルル収容部8と、
カドミウムまたはカドミウム化合物(たとえばCdTe)が
収容されるカドミウム収容部10とが設けてある。成長
管2内の基板ホルダー4と成長管の内壁とには僅かな隙
間があり、水銀蒸気または水銀化合物蒸気が通過するこ
とができるようになっていることから、成長管2内の水
銀蒸気中に、Te蒸気とCd蒸気とが共存するようになって
いる。
【0011】基板ホルダー4には、基板12が、右側の
室を向くように設置してあり、この基板12上にHgとCd
とTeとからなるHgCdTe薄膜が成長するようになってい
る。成長管2は、好ましくは透明な耐熱性材料で構成さ
れ、例えば石英管などで構成される。成長管2が透明で
あることが好ましいのは、後述する加熱手段による輻射
光を基板12上の薄膜に当てるためである。輻射光を基
板12上の薄膜に当てるのは、次のような理由による。
すなわち、輻射光は、可視光線部と赤外光線部とに大別
されるが、可視光線部が結晶薄膜における付着原子ない
し分子に内部エネルギーを与え、赤外光線部が運動エネ
ルギーを与えることにより、薄膜の表面温度が向上し、
安定な分子結合が促進され、不安定な分子の再蒸発が行
なわれ、良質な結晶薄膜の成長に寄与するからである。
室を向くように設置してあり、この基板12上にHgとCd
とTeとからなるHgCdTe薄膜が成長するようになってい
る。成長管2は、好ましくは透明な耐熱性材料で構成さ
れ、例えば石英管などで構成される。成長管2が透明で
あることが好ましいのは、後述する加熱手段による輻射
光を基板12上の薄膜に当てるためである。輻射光を基
板12上の薄膜に当てるのは、次のような理由による。
すなわち、輻射光は、可視光線部と赤外光線部とに大別
されるが、可視光線部が結晶薄膜における付着原子ない
し分子に内部エネルギーを与え、赤外光線部が運動エネ
ルギーを与えることにより、薄膜の表面温度が向上し、
安定な分子結合が促進され、不安定な分子の再蒸発が行
なわれ、良質な結晶薄膜の成長に寄与するからである。
【0012】このような成長管2の周囲には、水銀貯留
部6、テルル収容部8、カドミウム収容部10及び左室
空間14をそれぞれ独立に温度制御して加熱する加熱手
段16,18,20,22が装着してある。加熱手段1
6,18,20,22としては、たとえば、タングステ
ン、レーザ、重水素ランプ等が用いられ得る。
部6、テルル収容部8、カドミウム収容部10及び左室
空間14をそれぞれ独立に温度制御して加熱する加熱手
段16,18,20,22が装着してある。加熱手段1
6,18,20,22としては、たとえば、タングステ
ン、レーザ、重水素ランプ等が用いられ得る。
【0013】加熱手段16は、水銀または水銀化合物を
蒸発させるのに適した温度に水銀貯留部6を加熱するた
めのものであり、たとえば約120℃付近に温度制御さ
れる。加熱手段18は、テルルまたはテルル化合物を蒸
発させるのに適した温度にテルル収容部8を加熱すると
共に、基板ホルダー4の右側を加熱するためのものであ
り、たとえば約350〜400℃付近に温度制御され
る。加熱手段20は、カドミウム又はカドミウム化合物
(CdTeなど)を蒸発させるのに適した温度にカドミウム
収容部10を加熱すると共に、テルル収容部8の右側部
分の成長管外周を加熱するためのものであり、約550
〜600℃付近に温度制御される。加熱手段22は、基
板ホルダー4の左側室における水銀貯留部6以外を加熱
するためのものであり、水銀貯留部の加熱温度(たとえ
ば120℃)よりも高い温度に温度制御される。そし
て、基板ホルダー4は、約150℃程度の温度に温度制
御されるようになっている。
蒸発させるのに適した温度に水銀貯留部6を加熱するた
めのものであり、たとえば約120℃付近に温度制御さ
れる。加熱手段18は、テルルまたはテルル化合物を蒸
発させるのに適した温度にテルル収容部8を加熱すると
共に、基板ホルダー4の右側を加熱するためのものであ
り、たとえば約350〜400℃付近に温度制御され
る。加熱手段20は、カドミウム又はカドミウム化合物
(CdTeなど)を蒸発させるのに適した温度にカドミウム
収容部10を加熱すると共に、テルル収容部8の右側部
分の成長管外周を加熱するためのものであり、約550
〜600℃付近に温度制御される。加熱手段22は、基
板ホルダー4の左側室における水銀貯留部6以外を加熱
するためのものであり、水銀貯留部の加熱温度(たとえ
ば120℃)よりも高い温度に温度制御される。そし
て、基板ホルダー4は、約150℃程度の温度に温度制
御されるようになっている。
【0014】このような成長装置本体3の成長管2にお
ける左側端部には、第2図に示すように、バルブ24を
介して補助真空室26が連結してある。補助真空室26
は、バルブ24を開状態とすることにより、成長管2内
と連通し、基板ホルダー4の出し入れを行うためのもの
である。なお、バルブ24の周囲にも加熱手段25が装
着してある。
ける左側端部には、第2図に示すように、バルブ24を
介して補助真空室26が連結してある。補助真空室26
は、バルブ24を開状態とすることにより、成長管2内
と連通し、基板ホルダー4の出し入れを行うためのもの
である。なお、バルブ24の周囲にも加熱手段25が装
着してある。
【0015】補助真空室26には、水銀トラップ28が
バルブ30を介して連結してある。水銀トラップ28
は、水銀蒸気または水銀化合物蒸気が補助真空室26の
開閉や成長管2内の真空室の排気の際に外部に出ないよ
うにするためのものである。水銀トラップ28には、バ
ルブ32を介して、ターボ分子ポンプ34及び油回転ポ
ンプ36が連結してある。
バルブ30を介して連結してある。水銀トラップ28
は、水銀蒸気または水銀化合物蒸気が補助真空室26の
開閉や成長管2内の真空室の排気の際に外部に出ないよ
うにするためのものである。水銀トラップ28には、バ
ルブ32を介して、ターボ分子ポンプ34及び油回転ポ
ンプ36が連結してある。
【0016】このようなHgCdTe薄膜作製装置1を用い
て、本発明に係るHgCdTe薄膜作製方法を実施するには、
まず、成長管2内に、基板12をつけた基板ホルダー4
をセットし、成長管2内をターボ分子ポンプ34で約1
×10-6torr程度の真空に排気する。次にバルブ24を
閉じ、水銀貯留部6を除く成長管2全体(バルブ24も
含む)をたとえば150℃まで上げる。このとき水銀貯
留部6はたとえば120℃まで上げる。次に基板12の
温度を成長温度まで上げる。さらに、カドミウム貯留部
10及びテルル貯留部8を、それぞれの加熱手段によ
り、それぞれCdTe蒸着源(またはCd)、Te蒸着源の蒸発
温度まで上げ、基板12上に薄膜の成長を開始させる。
て、本発明に係るHgCdTe薄膜作製方法を実施するには、
まず、成長管2内に、基板12をつけた基板ホルダー4
をセットし、成長管2内をターボ分子ポンプ34で約1
×10-6torr程度の真空に排気する。次にバルブ24を
閉じ、水銀貯留部6を除く成長管2全体(バルブ24も
含む)をたとえば150℃まで上げる。このとき水銀貯
留部6はたとえば120℃まで上げる。次に基板12の
温度を成長温度まで上げる。さらに、カドミウム貯留部
10及びテルル貯留部8を、それぞれの加熱手段によ
り、それぞれCdTe蒸着源(またはCd)、Te蒸着源の蒸発
温度まで上げ、基板12上に薄膜の成長を開始させる。
【0017】この際には、成長管2中の水銀蒸気圧PHg
(約1torr )は場所によらず一定で、水銀貯留部6の温
度で決まっている。カドミウム貯留部10にCdTe合金を
貯留した場合には、蒸発したCdTe合金(蒸気圧PCd: 約
0.01torr)は、Cd原子とTe2分子に別れ、成長管2中をH
g原子に衝突しながら基板12方向へ拡散していく。同
様にテルル貯留部8で蒸発したTe2分子(蒸気圧PTe:約
0.01torr)も同様にHg分子と衝突しながら基板12方向
に拡散する。Cd、Te2の拡散定数(それぞれDC d、DTe
とする)は水銀蒸気の圧力により決まる。このとき、基
板12に単位時間単位面積当りに到達するCd原子数はD
Cd*NCd/LCdで与えられ、一方、Te2分子数はDTe*
NTe/LTeで与えられる。ここでNCd、NTeはそれぞれ
蒸着源位置(貯留部位置)でのCd原子蒸気の濃度、Te2
分子蒸気の濃度である。また、LC dは、基板12からカ
ドミウム貯留部10までの距離であり、LTeは、基板1
2からテルル貯留部8までの距離である。
(約1torr )は場所によらず一定で、水銀貯留部6の温
度で決まっている。カドミウム貯留部10にCdTe合金を
貯留した場合には、蒸発したCdTe合金(蒸気圧PCd: 約
0.01torr)は、Cd原子とTe2分子に別れ、成長管2中をH
g原子に衝突しながら基板12方向へ拡散していく。同
様にテルル貯留部8で蒸発したTe2分子(蒸気圧PTe:約
0.01torr)も同様にHg分子と衝突しながら基板12方向
に拡散する。Cd、Te2の拡散定数(それぞれDC d、DTe
とする)は水銀蒸気の圧力により決まる。このとき、基
板12に単位時間単位面積当りに到達するCd原子数はD
Cd*NCd/LCdで与えられ、一方、Te2分子数はDTe*
NTe/LTeで与えられる。ここでNCd、NTeはそれぞれ
蒸着源位置(貯留部位置)でのCd原子蒸気の濃度、Te2
分子蒸気の濃度である。また、LC dは、基板12からカ
ドミウム貯留部10までの距離であり、LTeは、基板1
2からテルル貯留部8までの距離である。
【0018】この状態では基板12に到達するTe原子数
は、Cd原子数より大きくCdの不足分はHg原子を取り込む
ことにより補われる。これらの原子、分子が基板12部
分ですべてHgCdTeとして成長すれば、Cd組成xが(DCd
*PCd*LTe/2*DTe*P Te*LCd)であるHg1-xCdx
Te薄膜が得られることになる。実際には基板12での元
素の再蒸発、Cd、Te2 の基板ホルダー12部分からの漏
れやCdTeの成長管内壁への付着等があるため、上記の式
とはずれてくる。
は、Cd原子数より大きくCdの不足分はHg原子を取り込む
ことにより補われる。これらの原子、分子が基板12部
分ですべてHgCdTeとして成長すれば、Cd組成xが(DCd
*PCd*LTe/2*DTe*P Te*LCd)であるHg1-xCdx
Te薄膜が得られることになる。実際には基板12での元
素の再蒸発、Cd、Te2 の基板ホルダー12部分からの漏
れやCdTeの成長管内壁への付着等があるため、上記の式
とはずれてくる。
【0019】成長終了後は、前述した加熱順序と逆の順
番で温度を下げ、基板ホルダー4を補助真空室26に取
り出す。さらに、水銀用の液体窒素トラップを使い、真
空ポンプで補助真空室の残留水銀蒸気を排気した後、基
板12を取り出す。
番で温度を下げ、基板ホルダー4を補助真空室26に取
り出す。さらに、水銀用の液体窒素トラップを使い、真
空ポンプで補助真空室の残留水銀蒸気を排気した後、基
板12を取り出す。
【0020】なお、この薄膜成長の過程で成長管2内に
外気が混入しないよう成長管2内と外部との密閉度を良
好に保たなければならない。また、薄膜の成長中、補助
真空室26は常にターボ分子ポンプ34で排気している
ので、バルブ24を通しての補助真空室26への多少の
漏れがあっても実用上は問題ない。
外気が混入しないよう成長管2内と外部との密閉度を良
好に保たなければならない。また、薄膜の成長中、補助
真空室26は常にターボ分子ポンプ34で排気している
ので、バルブ24を通しての補助真空室26への多少の
漏れがあっても実用上は問題ない。
【0021】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とが可能である。
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とが可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
HgCdTe薄膜作製方法及び作成装置によれば、閉じ込めら
れた水銀蒸気でCd及びTeを蒸発させ、CdやTeに比べはる
かに高い水銀蒸気の存在下に薄膜の成長率を制御する気
相成長法を利用しているため、水銀組成の安定した良質
なHgCdTe薄膜を容易に作製できるという利点がある。
HgCdTe薄膜作製方法及び作成装置によれば、閉じ込めら
れた水銀蒸気でCd及びTeを蒸発させ、CdやTeに比べはる
かに高い水銀蒸気の存在下に薄膜の成長率を制御する気
相成長法を利用しているため、水銀組成の安定した良質
なHgCdTe薄膜を容易に作製できるという利点がある。
【図1】 本発明の一実施例に係るHgCdTe薄膜の作製方
法の基本原理を示す概略図である。
法の基本原理を示す概略図である。
【図2】 本発明の一実施例に係るHgCdTe薄膜の作製装
置を示す概略図である。
置を示す概略図である。
1…HgCdTe薄膜作製装置、 2…成長管、 3…成長装置本体、 4…基板ホルダー、 6…水銀貯留部、 8…テルル収容部、 10…カドミウム収容部、 12…基板、 16,18,20,22,25…加熱手段。
Claims (2)
- 【請求項1】 閉じ込められた水銀蒸気中で、カドミウ
ム及びテルルを、これらの蒸気分圧が水銀蒸気圧より低
くなる状態で蒸発させ、水銀蒸気中に設置された基板上
に、水銀とカドミウムとテルルとからなる薄膜を気相成
長させることを特徴とするHgCdTe薄膜の作製方法。 - 【請求項2】 密封された成長管内を連通可能に2つに
仕切り、基板が成長管内の一方の室を向くように設置さ
れる基板ホルダーと、 前記成長管内における基板と反対側の室に設置され、水
銀を成長管内に蒸発させるように、水銀または水銀化合
物が貯留された水銀貯留部と、 前記成長管内における基板側の室に設置され、テルルを
成長管内に蒸発させるように、テルルまたはテルル化合
物が収容されたテルル収容部と、 前記成長管内における基板側の室に設置され、カドミウ
ムを成長管内に蒸発させるように、カドミウムまたはカ
ドミウム化合物が収容されたカドミウム収容部と、 前記水銀貯留部、テルル収容部及びカドミウム収容部を
それぞれ独立に温度制御して加熱する加熱手段とを有す
るHgCdTe薄膜作製装置。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29316590 | 1990-10-30 | ||
| JP2-293165 | 1990-10-30 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05311400A true JPH05311400A (ja) | 1993-11-22 |
Family
ID=17791260
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22592991A Pending JPH05311400A (ja) | 1990-10-30 | 1991-09-05 | HgCdTe薄膜の作製方法及びそれに用いる薄膜作製装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05311400A (ja) |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63227027A (ja) * | 1987-03-17 | 1988-09-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体装置の製造方法 |
-
1991
- 1991-09-05 JP JP22592991A patent/JPH05311400A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63227027A (ja) * | 1987-03-17 | 1988-09-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体装置の製造方法 |
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