JPH05315637A - 超格子受光素子 - Google Patents
超格子受光素子Info
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- JPH05315637A JPH05315637A JP4115940A JP11594092A JPH05315637A JP H05315637 A JPH05315637 A JP H05315637A JP 4115940 A JP4115940 A JP 4115940A JP 11594092 A JP11594092 A JP 11594092A JP H05315637 A JPH05315637 A JP H05315637A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 比較的大面積の基板が容易に得られるInP
結晶を基板として、1.7μm以上の波長を室温でも検
出できる超格子受光素子を提供することにある。 【構成】 超光子受光素子1は、InPの基板2上に、
Ga(1-y) Iny As層(y>0.54)によるa層4
と、Ga(1-x) Inx As層(x<0.52)によるb
層5とを交互に積層して超格子構造を形成し、この超格
子構造を光吸収層3とすることを特徴とする。
結晶を基板として、1.7μm以上の波長を室温でも検
出できる超格子受光素子を提供することにある。 【構成】 超光子受光素子1は、InPの基板2上に、
Ga(1-y) Iny As層(y>0.54)によるa層4
と、Ga(1-x) Inx As層(x<0.52)によるb
層5とを交互に積層して超格子構造を形成し、この超格
子構造を光吸収層3とすることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長波長領域まで感度を
有し、高速動作が可能な超格子受光素子に関する。
有し、高速動作が可能な超格子受光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1.7μm以上の長波長帯の光を
受光する受光素子としては、InAs基板、或いはこの
上に成長したInAsエピタキシャル結晶を用いた受光
素子が用いられている。InAsを受光層とした受光素
子は、そのバンドギャップエネルギーが0.35eVで
あり、3μm以上の波長の光に対しても感度を有する
が、バンドギャップが小さいために室温ではノイズが多
く、冷却して使う必要があった。
受光する受光素子としては、InAs基板、或いはこの
上に成長したInAsエピタキシャル結晶を用いた受光
素子が用いられている。InAsを受光層とした受光素
子は、そのバンドギャップエネルギーが0.35eVで
あり、3μm以上の波長の光に対しても感度を有する
が、バンドギャップが小さいために室温ではノイズが多
く、冷却して使う必要があった。
【0003】一方、1〜1.6μm帯の波長に感度を有
する受光素子としては、InP基板上に成長させInP
に格子整合したGa0.47In0.53As結晶を受光層とす
る受光素子が一般的に用いられている。GaInAs結
晶の室温でのバンドギャップエネルギーは0.74eV
であり、1.7μm程度までの波長の光に対して感度を
有する。また、GaInAsは高い電子移動度を有する
ため、キャリアの走行時間が問題となるような超高速受
光素子を作成した場合に、その特性を十分に発揮する。
する受光素子としては、InP基板上に成長させInP
に格子整合したGa0.47In0.53As結晶を受光層とす
る受光素子が一般的に用いられている。GaInAs結
晶の室温でのバンドギャップエネルギーは0.74eV
であり、1.7μm程度までの波長の光に対して感度を
有する。また、GaInAsは高い電子移動度を有する
ため、キャリアの走行時間が問題となるような超高速受
光素子を作成した場合に、その特性を十分に発揮する。
【0004】ここで、Ga(1-x) Inx As結晶につい
て説明する。Ga(1-x) Inx As結晶は、そのxの値
によりバンドキャップ、電子移動度などの特性が変化す
る。xの値が大きいほど、バンドギャップが小さくな
り、受光層として用いた場合に長い波長まで吸収できる
ようになる。また、xの値が大きくなるほど電子の質量
が軽くなり電子の移動度が増加する。GaInAs結晶
はGa0.47In0.53Asなる組成において、格子定数が
InP結晶と等しくなり、格子欠陥が入ることなくIn
P結晶上に成長できる。このため、通常、1.3μm
帯、1.55μm帯などの光通信など、1.7μm以下
の波長の光を受光する受光素子にはInp基板に格子整
合したGa0.47In0.53As結晶が用いられている。
て説明する。Ga(1-x) Inx As結晶は、そのxの値
によりバンドキャップ、電子移動度などの特性が変化す
る。xの値が大きいほど、バンドギャップが小さくな
り、受光層として用いた場合に長い波長まで吸収できる
ようになる。また、xの値が大きくなるほど電子の質量
が軽くなり電子の移動度が増加する。GaInAs結晶
はGa0.47In0.53Asなる組成において、格子定数が
InP結晶と等しくなり、格子欠陥が入ることなくIn
P結晶上に成長できる。このため、通常、1.3μm
帯、1.55μm帯などの光通信など、1.7μm以下
の波長の光を受光する受光素子にはInp基板に格子整
合したGa0.47In0.53As結晶が用いられている。
【0005】xの値を、0.53からずらしていくと、
Ga(1-x) Inx Asの格子定数(a1 )とInPの格
子定数(a0 )とが異なってくる。(a1 −a0 )/a
0を格子不整量と呼ぶ。格子不整合がある結晶を成長さ
せていくと、ある程度の厚みまでは格子の歪みによる転
位が発生することなく成長するが、ある厚みを越えると
結晶に転位が発生し歪を緩和する。この厚みを臨界膜厚
と呼ぶ。転位が発生すると、これが電子の散乱中心とな
って、電気的特性が劣化してしまう。臨界膜厚以内の歪
んだGa(1-x) Inx As結晶を利用したデバイスとし
ては、x>0.53として移動度の増大をねらった psu
domorphic HEMT などがある。このデバイスの場合、G
a(1-x) Inx Asは電子が走行するのに十分な厚み、
即ち10nm程度でよい。従って、x=0.8程度の組
成のGa(1-x) Inx Asを転位の入らない厚みで用い
ることができ、素子の動作速度の向上が得られる。
Ga(1-x) Inx Asの格子定数(a1 )とInPの格
子定数(a0 )とが異なってくる。(a1 −a0 )/a
0を格子不整量と呼ぶ。格子不整合がある結晶を成長さ
せていくと、ある程度の厚みまでは格子の歪みによる転
位が発生することなく成長するが、ある厚みを越えると
結晶に転位が発生し歪を緩和する。この厚みを臨界膜厚
と呼ぶ。転位が発生すると、これが電子の散乱中心とな
って、電気的特性が劣化してしまう。臨界膜厚以内の歪
んだGa(1-x) Inx As結晶を利用したデバイスとし
ては、x>0.53として移動度の増大をねらった psu
domorphic HEMT などがある。このデバイスの場合、G
a(1-x) Inx Asは電子が走行するのに十分な厚み、
即ち10nm程度でよい。従って、x=0.8程度の組
成のGa(1-x) Inx Asを転位の入らない厚みで用い
ることができ、素子の動作速度の向上が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、受光素子の受
光層(光吸収層)として用いる場合、Ga(1-x) Inx
Asの厚みは、光を吸収するのに十分な厚みとして1μ
m以上が必要である。xが0.53から離れている場
合、転位を発生させることなく、このような厚い結晶を
成長させることは不可能である。換言すれば、GaIn
As層だけで受光層を形成した場合には、そのバンドギ
ャップエネルギーより小さなエネルギーを持つ波長、つ
まり波長1.7μm以上の光を検出できなかった。
光層(光吸収層)として用いる場合、Ga(1-x) Inx
Asの厚みは、光を吸収するのに十分な厚みとして1μ
m以上が必要である。xが0.53から離れている場
合、転位を発生させることなく、このような厚い結晶を
成長させることは不可能である。換言すれば、GaIn
As層だけで受光層を形成した場合には、そのバンドギ
ャップエネルギーより小さなエネルギーを持つ波長、つ
まり波長1.7μm以上の光を検出できなかった。
【0007】本発明は上記問題点を解決すべくなされた
ものであり、その目的は、比較的大面積の基板が容易に
得られるInP結晶を基板として、1.7μm以上の波
長を室温でも検出できる超格子受光素子を提供すること
にある。
ものであり、その目的は、比較的大面積の基板が容易に
得られるInP結晶を基板として、1.7μm以上の波
長を室温でも検出できる超格子受光素子を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる超格子受
光素子は、InP基板上に、Ga(1-x) Inx As層
(x<0.52)とGa(1-y) Iny As層(y>0.
54)とを交互に積層して超格子構造を形成し、この超
格子構造を光吸収層とすることを特徴とするものであ
る。
光素子は、InP基板上に、Ga(1-x) Inx As層
(x<0.52)とGa(1-y) Iny As層(y>0.
54)とを交互に積層して超格子構造を形成し、この超
格子構造を光吸収層とすることを特徴とするものであ
る。
【0009】また、前記Ga(1-x) Inx As層(x<
0.54)及びGa(1-y) Iny As層(y>0.5
4)の各層の厚みが、各層の歪量に対する臨界膜厚以下
であり、かつ、平均した格子定数が、InP基板の格子
定数に対して±0.1%以内に格子整合していることが
望ましい。
0.54)及びGa(1-y) Iny As層(y>0.5
4)の各層の厚みが、各層の歪量に対する臨界膜厚以下
であり、かつ、平均した格子定数が、InP基板の格子
定数に対して±0.1%以内に格子整合していることが
望ましい。
【0010】さらに、この超格子受光素子は、この超格
子構造で形成した光吸収層の上に、一対のオーミック電
極を備えた光導伝型の受光素子として形成することがで
き、また、この超格子構造で形成した光吸収層の上に、
AlInAsショットキーバリア層を有し、このショッ
トキーバリア層の上に一対のショットキー電極を有する
MSM型の受光素子として形成することも可能である。
子構造で形成した光吸収層の上に、一対のオーミック電
極を備えた光導伝型の受光素子として形成することがで
き、また、この超格子構造で形成した光吸収層の上に、
AlInAsショットキーバリア層を有し、このショッ
トキーバリア層の上に一対のショットキー電極を有する
MSM型の受光素子として形成することも可能である。
【0011】さらにまた、この超格子構造で形成した光
吸収層の一部に、不純物をイオン注入して形成したp型
及びn型領域を有し、この各領域にそれぞれp型及びn
型のオーミック電極を有するPINフォトダイオード型
の受光素子として形成することもできる。
吸収層の一部に、不純物をイオン注入して形成したp型
及びn型領域を有し、この各領域にそれぞれp型及びn
型のオーミック電極を有するPINフォトダイオード型
の受光素子として形成することもできる。
【0012】また、Ga(1-x) Inx As層(x<0.
52)及びGa(1-y) Iny As層(y>0.54)
は、InP基板上に、有機金属気相成長法、或いは、分
子線成長法を用いて形成することが望ましい。
52)及びGa(1-y) Iny As層(y>0.54)
は、InP基板上に、有機金属気相成長法、或いは、分
子線成長法を用いて形成することが望ましい。
【0013】
【作用】Ga(1-y) Iny As層(y>0.54)とG
a(1-y) Iny As層(y>0.54)との間に、Ga
(1-x) Inx As層(x<0.52)を介在させること
により、Ga(1-y) Iny As層の膜厚を臨界膜厚以下
に抑えることができる。従って、このGa(1-x) Inx
As層は転位防止層として機能する。また、入射した光
は一層おきに存在する各Ga(1-y) Iny As層によっ
てそれぞれ吸収されるため、この光吸収層全体では、実
効的にx>0.53のGa(1-x) Inx Asの特性が得
られる。
a(1-y) Iny As層(y>0.54)との間に、Ga
(1-x) Inx As層(x<0.52)を介在させること
により、Ga(1-y) Iny As層の膜厚を臨界膜厚以下
に抑えることができる。従って、このGa(1-x) Inx
As層は転位防止層として機能する。また、入射した光
は一層おきに存在する各Ga(1-y) Iny As層によっ
てそれぞれ吸収されるため、この光吸収層全体では、実
効的にx>0.53のGa(1-x) Inx Asの特性が得
られる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例として有機金属気相成長(O
MVPE)法をもちいて、光導伝型の超格子受光素子を
作製する例について説明する。
MVPE)法をもちいて、光導伝型の超格子受光素子を
作製する例について説明する。
【0015】図1(a)に光導伝型の超格子受光素子1
を示す。基板2としては、Feをドーピングして高抵抗
化したInPを用いている。この基板2の上に光吸収層
3を形成するには、先ず、基板2をOMVPE装置の反
応炉に入れ、水素(H2 )とホスフィン(PH3 )の混
合気中で650℃まで加熱する。このあと、ガスを水素
とアルシン(AsH3 )の混合気に切り替えて、すぐ
に、トリエチルガリウム(TEG)とトリメチルインジ
ウム(TMI)を導入する。このときの、TEGとTM
Iの流量比でGa(1-x) Inx Asのxが決定される。
実際の流量を表1に示す。
を示す。基板2としては、Feをドーピングして高抵抗
化したInPを用いている。この基板2の上に光吸収層
3を形成するには、先ず、基板2をOMVPE装置の反
応炉に入れ、水素(H2 )とホスフィン(PH3 )の混
合気中で650℃まで加熱する。このあと、ガスを水素
とアルシン(AsH3 )の混合気に切り替えて、すぐ
に、トリエチルガリウム(TEG)とトリメチルインジ
ウム(TMI)を導入する。このときの、TEGとTM
Iの流量比でGa(1-x) Inx Asのxが決定される。
実際の流量を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1で示すように、光吸収層3のa層4の
厚み15nmは、歪量1.5%に対する臨界膜厚300
オングストローム(R.People and J.C.Bean, Appl.Phy
s.Lett 47 322 )より薄くしてある。また、b層5の厚
みも15nmであり、歪は反対方向にやはり1.5%と
してある。超格子構造全体から得られる平均の格子定数
は、a,b両層の弾性定数が等しいとして、 aav=(aa ・ha +ab ・hb )/(ha +hb ) で現される。ここで、aa 及びab は、それぞれa層4
及びb層5の格子定数(単位:オングストローム)であ
り、また、ha 及びhb は、それぞれa層4及びb層5
の厚み(単位:nm)である。
厚み15nmは、歪量1.5%に対する臨界膜厚300
オングストローム(R.People and J.C.Bean, Appl.Phy
s.Lett 47 322 )より薄くしてある。また、b層5の厚
みも15nmであり、歪は反対方向にやはり1.5%と
してある。超格子構造全体から得られる平均の格子定数
は、a,b両層の弾性定数が等しいとして、 aav=(aa ・ha +ab ・hb )/(ha +hb ) で現される。ここで、aa 及びab は、それぞれa層4
及びb層5の格子定数(単位:オングストローム)であ
り、また、ha 及びhb は、それぞれa層4及びb層5
の厚み(単位:nm)である。
【0018】a層4、b層5の各々の厚みが臨界膜厚以
下であり、超格子構造となる光吸収層3全体の厚みが、
格子不整量(aav−a0 )/a0 で表される臨界膜厚よ
りも薄ければ、転位が発生することはない。光吸収層に
用いるためには、1μm程度以上の厚みが必要であるの
で、臨界膜厚1μm以上とするために、数1の条件を満
すことが必要である。
下であり、超格子構造となる光吸収層3全体の厚みが、
格子不整量(aav−a0 )/a0 で表される臨界膜厚よ
りも薄ければ、転位が発生することはない。光吸収層に
用いるためには、1μm程度以上の厚みが必要であるの
で、臨界膜厚1μm以上とするために、数1の条件を満
すことが必要である。
【0019】
【数1】
【0020】この実施例では、a層4とb層5とを50
周期繰り返して、1.5μm厚の超格子構造を成長させ
た。超格子構造の成長を終了した時点で、TEGとTM
Iの供給を停止し、アルシンと水素の混合気中で冷却し
たあと、反応炉から取り出す。
周期繰り返して、1.5μm厚の超格子構造を成長させ
た。超格子構造の成長を終了した時点で、TEGとTM
Iの供給を停止し、アルシンと水素の混合気中で冷却し
たあと、反応炉から取り出す。
【0021】最後に、この光吸収層3の上に、対向する
一対の櫛形電極6a,6bを蒸着してオーミック電極を
形成する。蒸着金属としてAuGeを用い、蒸着後40
0℃で合金化する。
一対の櫛形電極6a,6bを蒸着してオーミック電極を
形成する。蒸着金属としてAuGeを用い、蒸着後40
0℃で合金化する。
【0022】ここで、光吸収層3を構成する超格子構造
結晶の特性について説明する。図2に、この超格子構造
結晶の光吸収のスペクトルを示す。通常、InP結晶に
格子整合する組成のGao.47In0.53Asでは、1.7
μm以上の波長の光を吸収しないのに対して、この超格
子構造結晶では2μm近い波長の光まで吸収している。
1.98μmおよび1.78μmに見える吸収のピーク
は、それぞれ、電子が2次元的な井戸層に量子的に閉じ
込められた効果により生じた準位を表しており、超格子
構造が形成されていることが確認できる。このように、
この超格子構造は、2μm帯の波長の長い光に対しても
感度を有する。
結晶の特性について説明する。図2に、この超格子構造
結晶の光吸収のスペクトルを示す。通常、InP結晶に
格子整合する組成のGao.47In0.53Asでは、1.7
μm以上の波長の光を吸収しないのに対して、この超格
子構造結晶では2μm近い波長の光まで吸収している。
1.98μmおよび1.78μmに見える吸収のピーク
は、それぞれ、電子が2次元的な井戸層に量子的に閉じ
込められた効果により生じた準位を表しており、超格子
構造が形成されていることが確認できる。このように、
この超格子構造は、2μm帯の波長の長い光に対しても
感度を有する。
【0023】また、この結晶の電気特性をホール効果に
よって評価した。この結果、残留キャリア密度2×10
15cm-3で、移動度12,000cm2 /Vsが得られ
た。この値は、同様にして成長したInP結晶に格子結
晶整合するGa0.47In0.53Asより大きな値であ
る。このことは、この超格子結晶の転位密度が十分に小
さく、受光素子の光吸収層(受光層)に適用可能である
ことを示している。
よって評価した。この結果、残留キャリア密度2×10
15cm-3で、移動度12,000cm2 /Vsが得られ
た。この値は、同様にして成長したInP結晶に格子結
晶整合するGa0.47In0.53Asより大きな値であ
る。このことは、この超格子結晶の転位密度が十分に小
さく、受光素子の光吸収層(受光層)に適用可能である
ことを示している。
【0024】また、他の実施例として、分子線結晶成長
(MBE)法を用いてMSM型の超格子受光素子を作製
する方法ついて説明する。
(MBE)法を用いてMSM型の超格子受光素子を作製
する方法ついて説明する。
【0025】図3(a),(b)にこの方法で製作した
超格子受光素子7を示す。基板8としては、Feをドー
ピンクして高抵抗下したInPを用いている。基板8を
MBE装置に導入した後、As分子線を当てながら50
0℃まで昇温する。MBEにおいては、Gaの分子線強
度FgaとInの分子線強度Finの比を調整することに
よりxの値を振ることができる。例えば表2に示す条件
で、a層9、b層10を成長させ、光吸収層11を形成
する。
超格子受光素子7を示す。基板8としては、Feをドー
ピンクして高抵抗下したInPを用いている。基板8を
MBE装置に導入した後、As分子線を当てながら50
0℃まで昇温する。MBEにおいては、Gaの分子線強
度FgaとInの分子線強度Finの比を調整することに
よりxの値を振ることができる。例えば表2に示す条件
で、a層9、b層10を成長させ、光吸収層11を形成
する。
【0026】
【表2】
【0027】この光吸収層11は、a層9、b層10を
100周期繰り返して2μm厚の超格子構造に成長させ
て形成する。この超格子構造の成長に引き続いて、ショ
ットキーバリア層12を形成するのに必要なAllnA
s結晶を成長させる。この為に、Gaの分子線を止め
て、Alの分子線をInの分子線と同時に供給する、A
lInAsの厚みは50nmとする。
100周期繰り返して2μm厚の超格子構造に成長させ
て形成する。この超格子構造の成長に引き続いて、ショ
ットキーバリア層12を形成するのに必要なAllnA
s結晶を成長させる。この為に、Gaの分子線を止め
て、Alの分子線をInの分子線と同時に供給する、A
lInAsの厚みは50nmとする。
【0028】この後、ショットキーバリア層12の上に
ショットキー電極としての一対の櫛形電極13a、13
bを形成する。このショットキー電極の材料としては、
Ti/Pt/Auを用いる。
ショットキー電極としての一対の櫛形電極13a、13
bを形成する。このショットキー電極の材料としては、
Ti/Pt/Auを用いる。
【0029】MSM型の超光子受光素子7の場合、キャ
リアの走行時間が受光素子の応答速度に大きな影響を与
える。従って、本実施例のMSM型の超格子受光素子7
では、長波長の光に対する感度を有することに加えて、
早い応答速度を有するという特長が得られる。
リアの走行時間が受光素子の応答速度に大きな影響を与
える。従って、本実施例のMSM型の超格子受光素子7
では、長波長の光に対する感度を有することに加えて、
早い応答速度を有するという特長が得られる。
【0030】前述の各実施例では、歪の方向が異なるa
層、b層という2つの層から形成された超格子構造を用
いた例について説明したが、層の種類が2種類以上、あ
るいは、明確に区別できない層を繰り返しても製作する
ことが可能である。つまり、周期をLとした時に、組成
xが、x(z)(ただし、0<z<L)において、x>
0.54となる層と、x<0.52となる層が存在すれ
ば、吸収端の長波長化により、長い波長の光が受光可能
となる。さらに、この時、
層、b層という2つの層から形成された超格子構造を用
いた例について説明したが、層の種類が2種類以上、あ
るいは、明確に区別できない層を繰り返しても製作する
ことが可能である。つまり、周期をLとした時に、組成
xが、x(z)(ただし、0<z<L)において、x>
0.54となる層と、x<0.52となる層が存在すれ
ば、吸収端の長波長化により、長い波長の光が受光可能
となる。さらに、この時、
【0031】
【数2】
【0032】で与えられる超格子構造の平均格子定数が
InP基板の格子定数と±0.1%以内で格子整合して
いれば、1μm厚み以上の光吸収層(受光層)を転位が
発生することなく成長できる。
InP基板の格子定数と±0.1%以内で格子整合して
いれば、1μm厚み以上の光吸収層(受光層)を転位が
発生することなく成長できる。
【0033】そこで、このような明確な層構造をもたな
い超格子構造を有する具体例として、OMVPEを用い
て、PINフォトダイオード型の超光子受光素子を作成
する方法について説明する。前述した第1の実施例と同
様にOMVPE装置を用いて結晶成長を行う。超格子構
造を作製する際にTEGの流量を7×10-6mol/m
inに一定に保ったまま、TMIの流量を変化させるこ
とによって、組成xが連続的に変化した超格子構造を作
製する。ここでは、次式で与えられるように変化させ
る。 FTMI (t)=2.0×10-5-1.56×10-5×t (0<t<25) FTMI (t)=4.4×10-6 (25<t<85) FTMI (t)=4.4×10-6+1.56×10-5×(t-85) (85<t<110) FTIM (t)=2.0×10-6 (110<t<117) 117秒間で1周期分、約30nmが成長する。この時
に得られる組成xの1周期の間での変化を図4に示す。
い超格子構造を有する具体例として、OMVPEを用い
て、PINフォトダイオード型の超光子受光素子を作成
する方法について説明する。前述した第1の実施例と同
様にOMVPE装置を用いて結晶成長を行う。超格子構
造を作製する際にTEGの流量を7×10-6mol/m
inに一定に保ったまま、TMIの流量を変化させるこ
とによって、組成xが連続的に変化した超格子構造を作
製する。ここでは、次式で与えられるように変化させ
る。 FTMI (t)=2.0×10-5-1.56×10-5×t (0<t<25) FTMI (t)=4.4×10-6 (25<t<85) FTMI (t)=4.4×10-6+1.56×10-5×(t-85) (85<t<110) FTIM (t)=2.0×10-6 (110<t<117) 117秒間で1周期分、約30nmが成長する。この時
に得られる組成xの1周期の間での変化を図4に示す。
【0034】このようにxの値が連続的に変化している
場合でも、吸収端が長波長化し、2μm程度までの光を
受信することができ、また、高い電子移動度を示すため
高速応答が期待できる。
場合でも、吸収端が長波長化し、2μm程度までの光を
受信することができ、また、高い電子移動度を示すため
高速応答が期待できる。
【0035】次に、n型及びp型のドーピング領域を設
ける。通常のPINフォトダイオードでは、上部と下部
にn型およびp型のドーピング領域を設ける。本実施例
の超格子構造では、超格子構造に平行にキャリアを流し
た方が、キャリアの移動度が高く、良好な特性が期待で
きる。そこで、図5に示すようにドーピングをしていな
い超格子構造に、対向する櫛型状にそれぞれSi、Be
をイオン注入した領域を設け、それぞれn型ドーピング
領域14、及びp型ドーピング領域15とした上で、n
型ドーピング領域14の上には、AuGeからなるオー
ミック電極16、p型ドーピング領域15の上には、A
uZnからなるオーミック電極17を形成する。このよ
うな構成にすることによって、超格子構造に平行に電界
がかかる超格子受光素子が作製でき、2μm程度のまで
の長い波長の光を受信できる高速受光素子が得られる。
ける。通常のPINフォトダイオードでは、上部と下部
にn型およびp型のドーピング領域を設ける。本実施例
の超格子構造では、超格子構造に平行にキャリアを流し
た方が、キャリアの移動度が高く、良好な特性が期待で
きる。そこで、図5に示すようにドーピングをしていな
い超格子構造に、対向する櫛型状にそれぞれSi、Be
をイオン注入した領域を設け、それぞれn型ドーピング
領域14、及びp型ドーピング領域15とした上で、n
型ドーピング領域14の上には、AuGeからなるオー
ミック電極16、p型ドーピング領域15の上には、A
uZnからなるオーミック電極17を形成する。このよ
うな構成にすることによって、超格子構造に平行に電界
がかかる超格子受光素子が作製でき、2μm程度のまで
の長い波長の光を受信できる高速受光素子が得られる。
【0036】
【発明の効果】本発明にかかる超格子受光素子は、Ga
(1-x) Inx As層(x<0.52)とGa(1-y) In
y As層(y>0.54)とを交互に積層して光吸収層
を形成したので、Ga(1-x) Inx As層(x<0.5
2)を介在させることによって、Ga(1-y) Iny As
層(y>0.54)の膜厚を臨界膜厚以下に抑えること
ができると共に、一層おきに存在する各Ga(1-y) In
y As層によって、入射した光を分担して吸収できるた
め、この光吸収層全体では、実効的にx>0.53のG
a(1-x) Inx Asの特性を得ることができる。従っ
て、1.7μm以上の波長を室温で検出できる超格子受
光素子を提供することが可能となる。
(1-x) Inx As層(x<0.52)とGa(1-y) In
y As層(y>0.54)とを交互に積層して光吸収層
を形成したので、Ga(1-x) Inx As層(x<0.5
2)を介在させることによって、Ga(1-y) Iny As
層(y>0.54)の膜厚を臨界膜厚以下に抑えること
ができると共に、一層おきに存在する各Ga(1-y) In
y As層によって、入射した光を分担して吸収できるた
め、この光吸収層全体では、実効的にx>0.53のG
a(1-x) Inx Asの特性を得ることができる。従っ
て、1.7μm以上の波長を室温で検出できる超格子受
光素子を提供することが可能となる。
【図1】図1(a)は本発明にかかる光導伝型の超格子
受光素子を示す斜視図、図1(b)は光吸収層の一部を
拡大して示す側面図である。
受光素子を示す斜視図、図1(b)は光吸収層の一部を
拡大して示す側面図である。
【図2】本発明にかかる超格子受光素子の光吸収特性を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図3】図3(a)は本発明の他の実施例であるMSM
型の超格子受光素子を示す斜視図、図3(b)は光吸収
層の一部を拡大して示す側面図である。
型の超格子受光素子を示す斜視図、図3(b)は光吸収
層の一部を拡大して示す側面図である。
【図4】組成が連続的に変化する超光子構造の組成の変
化を示すグラフである。
化を示すグラフである。
【図5】本発明の他の実施例であるPINフォトダイオ
ード型の超光子受光素子を示す斜視図である。
ード型の超光子受光素子を示す斜視図である。
1…超格子受光素子、2…基板、3…光吸収層、4…a
層(Ga(1-y) InyAs層(y>0.54))、5…
b層(Ga(1-x) Inx As層(x<0.52))。
層(Ga(1-y) InyAs層(y>0.54))、5…
b層(Ga(1-x) Inx As層(x<0.52))。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 31/108
Claims (7)
- 【請求項1】 InP基板上に、Ga(1-x) Inx As
層(x<0.52)とGa(1-y) Iny As層(y>
0.54)とを交互に積層して超格子構造を形成し、こ
の超格子構造を光吸収層とすることを特徴とする超格子
受光素子。 - 【請求項2】 前記Ga(1-x) Inx As層(x<0.
52)及びGa(1-y) Iny As層(y>0.54)の
各層の厚みが、各層の歪量に対する臨界膜厚以下であ
り、かつ、平均した格子定数が、前記InP基板の格子
定数に対して±0.1%以内に格子整合していることを
特徴とする請求項1記載の超格子受光素子。 - 【請求項3】 前記超格子構造で形成した光吸収層の上
に、一対のオーミック電極を備えた光導伝型の受光素子
であることを特徴とする請求項1記載の超格子受光素
子。 - 【請求項4】 前記超格子構造で形成した光吸収層の上
に、AlInAsショットキーバリア層を有し、このシ
ョットキーバリア層の上に一対のショットキー電極を有
するMSM型の受光素子であることを特徴とする請求項
1記載の超格子受光素子。 - 【請求項5】 前記超格子構造で形成した光吸収層の一
部に、p型及びn型に不純物をイオン注入した領域を有
し、この各領域にそれぞれp型及びn型のオーミック電
極を有するPINフォトダイオード型の受光素子である
ことを特徴とする請求項1記載の超格子受光素子。 - 【請求項6】 前記Ga(1-x) Inx As層(x<0.
52)及び前記Ga(1-y) Iny As層(y>0.5
4)は、前記InP基板上に、有機金属気相成長法を用
いて形成したことを特徴とする請求項1記載の超格子受
光素子。 - 【請求項7】 前記Ga(1-x) Inx As層(x<0.
52)及び前記Ga(1-y) Iny As層(y>0.5
4)は、前記InP基板上に、分子線成長法を用いて形
成したことを特徴とする請求項1記載の超格子受光素
子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4115940A JP2695092B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 超格子受光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4115940A JP2695092B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 超格子受光素子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05315637A true JPH05315637A (ja) | 1993-11-26 |
| JP2695092B2 JP2695092B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=14674947
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4115940A Expired - Lifetime JP2695092B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 超格子受光素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2695092B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7129469B2 (en) | 2003-11-13 | 2006-10-31 | Seiko Epson Corporation | Photodetectors, optical modules, and optical transmission devices |
| JP2012209357A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | 量子型赤外線センサ |
Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5974618A (ja) * | 1982-10-21 | 1984-04-27 | Agency Of Ind Science & Technol | 超格子結晶 |
| JPS61292382A (ja) * | 1985-06-19 | 1986-12-23 | Nec Corp | 半導体受光素子 |
| JPS62216378A (ja) * | 1986-03-18 | 1987-09-22 | Nec Corp | ホトデイテクタ |
| JPS62217674A (ja) * | 1986-03-19 | 1987-09-25 | Nec Corp | 光伝導素子 |
| JPH04106984A (ja) * | 1990-08-27 | 1992-04-08 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
| JPH0567802A (ja) * | 1991-09-09 | 1993-03-19 | Sony Corp | 半導体受光素子 |
-
1992
- 1992-05-08 JP JP4115940A patent/JP2695092B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5974618A (ja) * | 1982-10-21 | 1984-04-27 | Agency Of Ind Science & Technol | 超格子結晶 |
| JPS61292382A (ja) * | 1985-06-19 | 1986-12-23 | Nec Corp | 半導体受光素子 |
| JPS62216378A (ja) * | 1986-03-18 | 1987-09-22 | Nec Corp | ホトデイテクタ |
| JPS62217674A (ja) * | 1986-03-19 | 1987-09-25 | Nec Corp | 光伝導素子 |
| JPH04106984A (ja) * | 1990-08-27 | 1992-04-08 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
| JPH0567802A (ja) * | 1991-09-09 | 1993-03-19 | Sony Corp | 半導体受光素子 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7129469B2 (en) | 2003-11-13 | 2006-10-31 | Seiko Epson Corporation | Photodetectors, optical modules, and optical transmission devices |
| JP2012209357A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | 量子型赤外線センサ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2695092B2 (ja) | 1997-12-24 |
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