JPH05318913A - 可逆感熱記録材料 - Google Patents
可逆感熱記録材料Info
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- JPH05318913A JPH05318913A JP3258906A JP25890691A JPH05318913A JP H05318913 A JPH05318913 A JP H05318913A JP 3258906 A JP3258906 A JP 3258906A JP 25890691 A JP25890691 A JP 25890691A JP H05318913 A JPH05318913 A JP H05318913A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 加熱により可逆的に記録、消去が可能で、優
れた記録性能とコントラストを有する可逆感熱記録材料
を提供する。 【構成】 有機結晶粒子6としてヘキサデカンジカルボ
ン酸0.5gとベヘン酸0.5gとを用い、マトリクス
ポリマ5として部分ケン化した塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体3gを用い、アルミ蒸着反射層2を形成したポ
リエステル高分子シ−ト1上に、10μmの厚さで記録
層3を形成し、さらに表面コ−ト層4を形成した。この
記録媒体の記録特性は、透明化温度領域は約68〜10
5℃で安定な記録ができ、マクベス濃度で透明時1.
5、白濁不透明時0.68の良好なコントラストの記録
が得られ、消去・再記録しても特性に変化がなかった。
れた記録性能とコントラストを有する可逆感熱記録材料
を提供する。 【構成】 有機結晶粒子6としてヘキサデカンジカルボ
ン酸0.5gとベヘン酸0.5gとを用い、マトリクス
ポリマ5として部分ケン化した塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体3gを用い、アルミ蒸着反射層2を形成したポ
リエステル高分子シ−ト1上に、10μmの厚さで記録
層3を形成し、さらに表面コ−ト層4を形成した。この
記録媒体の記録特性は、透明化温度領域は約68〜10
5℃で安定な記録ができ、マクベス濃度で透明時1.
5、白濁不透明時0.68の良好なコントラストの記録
が得られ、消去・再記録しても特性に変化がなかった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱により可逆的に記
録、消去が可能な可逆感熱記録材料に関するもの。本発
明は、定期券、切符、回数券などプリペイドカードとし
て用いられる書換え可能な表示機能付きメモリーカード
や、ICカード、ファクシミリ用記録紙などに利用され
るとき最もその特徴を発揮する。
録、消去が可能な可逆感熱記録材料に関するもの。本発
明は、定期券、切符、回数券などプリペイドカードとし
て用いられる書換え可能な表示機能付きメモリーカード
や、ICカード、ファクシミリ用記録紙などに利用され
るとき最もその特徴を発揮する。
【0002】
【従来の技術】従来の可逆感熱記録材料には、ロイコ染
料と顕色剤および消色剤との組合せにより可逆的に発色
・消色させる感熱染料系の記録材料と、マトリクスポリ
マ中の有機結晶粒子の融解・凝固挙動を利用して、その
凝固条件によって粒子の透明性の変化を利用する相変化
形の可逆感熱記録材料、およびおもにコレステリック液
晶等の液晶ポリマによりその分子配列の熱的挙動を利用
して透明性を変える方法等がある。
料と顕色剤および消色剤との組合せにより可逆的に発色
・消色させる感熱染料系の記録材料と、マトリクスポリ
マ中の有機結晶粒子の融解・凝固挙動を利用して、その
凝固条件によって粒子の透明性の変化を利用する相変化
形の可逆感熱記録材料、およびおもにコレステリック液
晶等の液晶ポリマによりその分子配列の熱的挙動を利用
して透明性を変える方法等がある。
【0003】本発明は、マトリクスポリマ中の有機結晶
粒子の融解・凝固挙動を利用して、その凝固条件によっ
て粒子の透明性が変化することを利用する相変化形感熱
記録材料に関するもので、熱によって微粒子を融解させ
再び固化しその条件によって凝固形態(多結晶状態、単
結晶状態、無定形状態など)の透明性に違いを生じさせ
記録する。この感熱記録材料は例えば特開昭54−11
9377に開示されているように、マトリクスポリマと
次のような溶融性有機分子との組合せにより構成され、
きわめて多様な記録材料を構成できる。ここに開示され
た溶融性有機分子としては、脂肪族、芳香族のアルコー
ル、カルボン酸、アミン、アミドおよび、これらのハロ
ゲン化物、硫化物などがある。また一方、マトリクスポ
リマとしては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリ
ル酸、スチロール、シリコーン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等の一般的なポ
リマが開示されている。また、これを改良してカーボン
ブラックや酸化防止剤をさらに加えた記録材料が、特開
昭57−82087や、特開昭57−82088に開示
されている。
粒子の融解・凝固挙動を利用して、その凝固条件によっ
て粒子の透明性が変化することを利用する相変化形感熱
記録材料に関するもので、熱によって微粒子を融解させ
再び固化しその条件によって凝固形態(多結晶状態、単
結晶状態、無定形状態など)の透明性に違いを生じさせ
記録する。この感熱記録材料は例えば特開昭54−11
9377に開示されているように、マトリクスポリマと
次のような溶融性有機分子との組合せにより構成され、
きわめて多様な記録材料を構成できる。ここに開示され
た溶融性有機分子としては、脂肪族、芳香族のアルコー
ル、カルボン酸、アミン、アミドおよび、これらのハロ
ゲン化物、硫化物などがある。また一方、マトリクスポ
リマとしては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリ
ル酸、スチロール、シリコーン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等の一般的なポ
リマが開示されている。また、これを改良してカーボン
ブラックや酸化防止剤をさらに加えた記録材料が、特開
昭57−82087や、特開昭57−82088に開示
されている。
【0004】しかし、これら従来多く検討されていた化
合物では、透明化温度は比較的低くて数十℃の領域であ
るため記録の保存安定性に劣り、かつその幅も数℃と狭
いため記録条件に余裕度がないという課題があった。例
えば、高い解像力とコントラストとが得られる代表的な
直鎖飽和脂肪酸である炭素数22のベヘン酸(融点80
℃)を用い塩化ビニル・酢酸ビニル共重合ポリマとの組
合せによる可逆感熱記録材料では、透明化温度領域が約
68℃〜74℃であり、その幅が約6℃と狭く安定な記
録を行なうことが難しかった。
合物では、透明化温度は比較的低くて数十℃の領域であ
るため記録の保存安定性に劣り、かつその幅も数℃と狭
いため記録条件に余裕度がないという課題があった。例
えば、高い解像力とコントラストとが得られる代表的な
直鎖飽和脂肪酸である炭素数22のベヘン酸(融点80
℃)を用い塩化ビニル・酢酸ビニル共重合ポリマとの組
合せによる可逆感熱記録材料では、透明化温度領域が約
68℃〜74℃であり、その幅が約6℃と狭く安定な記
録を行なうことが難しかった。
【0005】このような低い透明化温度と狭い温度幅を
改善する方法として、炭素数16以上の高級脂肪酸に脂
肪族ジカルボン酸を混合して有機結晶粒子を構成する方
法が、特開平2−1363、特開平3−2089に開示
されている。特開平2−1363においては、高級脂肪
酸を主成分として炭素数4から16のジカルボン酸ある
いはその誘導体を重量で95:5〜20:80で加え、
両者の分子を共融化することによって、温度幅を拡大し
ている。特開平3−2089においては、高級脂肪酸を
主成分として炭素数20以上の脂肪族ジカルボン酸を重
量で95:5〜50:50で加え、両者を共融化して温
度幅を拡大している。これらは結晶性有機分子同士の共
融化によって課題を解決するものであり、その特性とし
ては透明化温度が100℃以下であり、温度幅はせいぜ
い20℃程度であった。
改善する方法として、炭素数16以上の高級脂肪酸に脂
肪族ジカルボン酸を混合して有機結晶粒子を構成する方
法が、特開平2−1363、特開平3−2089に開示
されている。特開平2−1363においては、高級脂肪
酸を主成分として炭素数4から16のジカルボン酸ある
いはその誘導体を重量で95:5〜20:80で加え、
両者の分子を共融化することによって、温度幅を拡大し
ている。特開平3−2089においては、高級脂肪酸を
主成分として炭素数20以上の脂肪族ジカルボン酸を重
量で95:5〜50:50で加え、両者を共融化して温
度幅を拡大している。これらは結晶性有機分子同士の共
融化によって課題を解決するものであり、その特性とし
ては透明化温度が100℃以下であり、温度幅はせいぜ
い20℃程度であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、可逆感熱記録
材料からなる記録媒体を用いる場合に、安定に記録を行
ない、その記録情報を安定に保持するには、記録用熱源
の温度制御安定性の余裕度や通常の使用環境温度などか
ら考えて、さらに高い温度領域まで透明化温度を上げて
透明化温度幅を広げた材料が必要である。
材料からなる記録媒体を用いる場合に、安定に記録を行
ない、その記録情報を安定に保持するには、記録用熱源
の温度制御安定性の余裕度や通常の使用環境温度などか
ら考えて、さらに高い温度領域まで透明化温度を上げて
透明化温度幅を広げた材料が必要である。
【0007】そこで、本発明の目的は、有機結晶粒子と
して脂肪族ジカルボン酸の示す特性を主として考え、透
明化温度が高く、温度幅が広く、記録解像力に優れ、か
つコントラストの高い可逆感熱記録材料を提供すること
にある。
して脂肪族ジカルボン酸の示す特性を主として考え、透
明化温度が高く、温度幅が広く、記録解像力に優れ、か
つコントラストの高い可逆感熱記録材料を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、融点が120
℃以上の脂肪族ジカルボン酸と、水素結合性の水酸基、
カルボキシル基、あるいは酸アミド基を少なくとも1つ
有し、融点が50〜100℃である直鎖脂肪族化合物と
を混合した有機結晶粒子を、その混合比が重量で3対7
から8対2の範囲にあるように、水素結合基を有する熱
可塑性透明ポリマからなるマトリクスポリマ中に分散し
て構成され、有機結晶粒子の溶融・凝固による透明化温
度幅20℃以上をもち可逆的に透明度が変化する可逆感
熱記録材料により、かかる従来の課題を解決し上記目的
を達成した。
℃以上の脂肪族ジカルボン酸と、水素結合性の水酸基、
カルボキシル基、あるいは酸アミド基を少なくとも1つ
有し、融点が50〜100℃である直鎖脂肪族化合物と
を混合した有機結晶粒子を、その混合比が重量で3対7
から8対2の範囲にあるように、水素結合基を有する熱
可塑性透明ポリマからなるマトリクスポリマ中に分散し
て構成され、有機結晶粒子の溶融・凝固による透明化温
度幅20℃以上をもち可逆的に透明度が変化する可逆感
熱記録材料により、かかる従来の課題を解決し上記目的
を達成した。
【0009】
【作用】本発明の可逆感熱記録材料は、2つの水素結合
性基を有する脂肪族ジカルボン酸と1つの水素結合性基
を有する直鎖脂肪族化合物とを混合した有機結晶粒子
を、水素結合基を有する熱可塑性透明ポリマからなるマ
トリクスポリマ中に分散した構成を有する。脂肪族ジカ
ルボン酸は、透明化温度が高くかつ透明化温度領域の幅
が広いが白濁度に劣り良好なコントラストを得難い。本
発明は、脂肪族ジカルボン酸の高い透明化温度と広い透
明化温度領域の幅との特徴を活かし、白濁度が高く良好
なコントラストが得られる直鎖脂肪族化合物をこの脂肪
族ジカルボン酸と混合することによって有機結晶粒子を
構成し、有機結晶粒子を構成する分子同士を共融化させ
るだけでなく、これをさらに水素結合基を有する熱可塑
性透明ポリマと組合せて、マトリクスポリマ中に存在す
る水素結合基との相互作用によってきわめて良好な記録
特性を有する可逆感熱記録材料を提供するものである。
性基を有する脂肪族ジカルボン酸と1つの水素結合性基
を有する直鎖脂肪族化合物とを混合した有機結晶粒子
を、水素結合基を有する熱可塑性透明ポリマからなるマ
トリクスポリマ中に分散した構成を有する。脂肪族ジカ
ルボン酸は、透明化温度が高くかつ透明化温度領域の幅
が広いが白濁度に劣り良好なコントラストを得難い。本
発明は、脂肪族ジカルボン酸の高い透明化温度と広い透
明化温度領域の幅との特徴を活かし、白濁度が高く良好
なコントラストが得られる直鎖脂肪族化合物をこの脂肪
族ジカルボン酸と混合することによって有機結晶粒子を
構成し、有機結晶粒子を構成する分子同士を共融化させ
るだけでなく、これをさらに水素結合基を有する熱可塑
性透明ポリマと組合せて、マトリクスポリマ中に存在す
る水素結合基との相互作用によってきわめて良好な記録
特性を有する可逆感熱記録材料を提供するものである。
【0010】本発明に至るにあたって、可逆感熱記録材
料の有機結晶粒子として多くの有機化合物を鋭意検討し
た結果、記録感度や記録特性に関しては、有機結晶粒子
の融点と、水素結合性基を有する有機分子の水素結合性
基の数や種類が重要であることがわかり、特に水素結合
基を有する熱可塑性ポリマをマトリクスポリマとして用
いた際に生じる有機結晶粒子との相互作用の強さが重要
であることが判明した。
料の有機結晶粒子として多くの有機化合物を鋭意検討し
た結果、記録感度や記録特性に関しては、有機結晶粒子
の融点と、水素結合性基を有する有機分子の水素結合性
基の数や種類が重要であることがわかり、特に水素結合
基を有する熱可塑性ポリマをマトリクスポリマとして用
いた際に生じる有機結晶粒子との相互作用の強さが重要
であることが判明した。
【0011】有機結晶粒子とマトリクスポリマとの水素
結合性の相互作用による効果を検討した結果、従来多く
検討されてきた水素結合性基を1つ有する直鎖の脂肪族
化合物は、マトリクスポリマとの相互作用や相溶性が向
上して、良好なコントラストを保持したまま透明化温度
範囲は広くなるものの、水素結合の数が少ないためその
範囲は10℃程度であり、大きな改善は得られなかっ
た。
結合性の相互作用による効果を検討した結果、従来多く
検討されてきた水素結合性基を1つ有する直鎖の脂肪族
化合物は、マトリクスポリマとの相互作用や相溶性が向
上して、良好なコントラストを保持したまま透明化温度
範囲は広くなるものの、水素結合の数が少ないためその
範囲は10℃程度であり、大きな改善は得られなかっ
た。
【0012】さらに材料の検討を進めた結果、製膜方法
や記録媒体構成を改良することで脂肪族ジカルボン酸が
単独でも透明化温度が高く範囲が広く、有効であること
がわかった。しかし、脂肪族ジカルボン酸単独では、コ
ントラストの点で充分な不透明さ(白濁度)が得られな
く、記録画像のコントラストの点が不充分であった。す
なわち、脂肪族ジカルボン酸は、水素結合という強い結
合で会合を生じ易いため結晶性や結晶強度が強く融点が
高いことにより透明化温度領域が高くなると考えられる
が、逆にコントラストに関してはマトリクスポリマとの
相互作用などが大きいため相溶性が高くなりすぎて、ポ
リマ中での結晶粒子状態としての分散性自体は向上する
が、結晶粒子サイズが微細となり、白濁し難く、透過率
変化が小さくなると考えられる。
や記録媒体構成を改良することで脂肪族ジカルボン酸が
単独でも透明化温度が高く範囲が広く、有効であること
がわかった。しかし、脂肪族ジカルボン酸単独では、コ
ントラストの点で充分な不透明さ(白濁度)が得られな
く、記録画像のコントラストの点が不充分であった。す
なわち、脂肪族ジカルボン酸は、水素結合という強い結
合で会合を生じ易いため結晶性や結晶強度が強く融点が
高いことにより透明化温度領域が高くなると考えられる
が、逆にコントラストに関してはマトリクスポリマとの
相互作用などが大きいため相溶性が高くなりすぎて、ポ
リマ中での結晶粒子状態としての分散性自体は向上する
が、結晶粒子サイズが微細となり、白濁し難く、透過率
変化が小さくなると考えられる。
【0013】本発明では、脂肪族ジカルボン酸の特性の
改善を鋭意検討した結果、融点が120℃以上である脂
肪族ジカルボン酸に加えて、水素結合性の基を1つ有す
る直鎖脂肪族化合物を混合した有機結晶粒子を、水素結
合基を含むマトリクスポリマ中に混合することによっ
て、コントラストが高く、透明化温度範囲が20℃以上
を実現している。このように本発明の構成によって記録
特性の大幅な向上が得られた。これは、有機結晶粒子内
の成分間および有機結晶粒子と水素結合基を有するマト
リクスポリマ間の水素結合相互作用による会合あるいは
錯体形成などによって、混晶や共晶のような複合体を形
成する作用が大きく寄与していると思われる。また、正
確にはまだわかっていないが、この高いコントラストを
有して透明化温度範囲が広がる現象は、複数成分からな
る有機結晶粒子とポリマとの相互作用によって複雑の多
くの結晶形態が存在するようになって、各形態の熱特性
が異なることとともに、微細な結晶状態によって白濁度
が増すことも原因と考えられる。
改善を鋭意検討した結果、融点が120℃以上である脂
肪族ジカルボン酸に加えて、水素結合性の基を1つ有す
る直鎖脂肪族化合物を混合した有機結晶粒子を、水素結
合基を含むマトリクスポリマ中に混合することによっ
て、コントラストが高く、透明化温度範囲が20℃以上
を実現している。このように本発明の構成によって記録
特性の大幅な向上が得られた。これは、有機結晶粒子内
の成分間および有機結晶粒子と水素結合基を有するマト
リクスポリマ間の水素結合相互作用による会合あるいは
錯体形成などによって、混晶や共晶のような複合体を形
成する作用が大きく寄与していると思われる。また、正
確にはまだわかっていないが、この高いコントラストを
有して透明化温度範囲が広がる現象は、複数成分からな
る有機結晶粒子とポリマとの相互作用によって複雑の多
くの結晶形態が存在するようになって、各形態の熱特性
が異なることとともに、微細な結晶状態によって白濁度
が増すことも原因と考えられる。
【0014】
【実施例】図1に本発明の可逆感熱記録材料の一構成の
断面概念図を示す。アルミ蒸着による反射層2を形成し
た高分子シート基材1上に、本発明の記録層3を形成し
ている。この記録層3の上にさらに耐摩耗性の表面コー
ト層4が形成されている。記録層3は図2に示したよう
に、水素結合基を有する熱可塑性透明ポリマのマトリク
スポリマ5と有機結晶粒子6とを含み、加熱・放冷過程
によってマトリクスポリマ5中の有機結晶粒子6は、透
明な状態6Aと不透明な白濁状態6B(光散乱状態)の
二状態をとる。これがそれぞれ消去・記録に相当する。
断面概念図を示す。アルミ蒸着による反射層2を形成し
た高分子シート基材1上に、本発明の記録層3を形成し
ている。この記録層3の上にさらに耐摩耗性の表面コー
ト層4が形成されている。記録層3は図2に示したよう
に、水素結合基を有する熱可塑性透明ポリマのマトリク
スポリマ5と有機結晶粒子6とを含み、加熱・放冷過程
によってマトリクスポリマ5中の有機結晶粒子6は、透
明な状態6Aと不透明な白濁状態6B(光散乱状態)の
二状態をとる。これがそれぞれ消去・記録に相当する。
【0015】本発明の有機結晶粒子6としては、脂肪族
ジカルボン酸と、1つの水素結合性基を有する直鎖脂肪
族化合物とを含む。脂肪族ジカルボン酸は、融点が12
0℃以上であれば何れでもよいが、特に、一般式HOO
C(CH2)nCOOH(但し、nは6〜24の整数)の
化合物は、炭化水素鎖の両端にカルボキシル基を有して
おり、分子の両端で分子間水素結合を生じるために結晶
性がよく、融点も120℃以上と高いため比較的高い透
明化温度が得られ好ましい。なお、式中のn(炭化水素
鎖の長さ)は、有機結晶粒子6の融点、有機結晶粒子6
内の水素結合の相互作用とマトリクスポリマ5への有機
結晶粒子6の溶解性との釣合、およびマトリクスポリマ
5中への有機結晶粒子6の分散性から適正な長さが選択
される。
ジカルボン酸と、1つの水素結合性基を有する直鎖脂肪
族化合物とを含む。脂肪族ジカルボン酸は、融点が12
0℃以上であれば何れでもよいが、特に、一般式HOO
C(CH2)nCOOH(但し、nは6〜24の整数)の
化合物は、炭化水素鎖の両端にカルボキシル基を有して
おり、分子の両端で分子間水素結合を生じるために結晶
性がよく、融点も120℃以上と高いため比較的高い透
明化温度が得られ好ましい。なお、式中のn(炭化水素
鎖の長さ)は、有機結晶粒子6の融点、有機結晶粒子6
内の水素結合の相互作用とマトリクスポリマ5への有機
結晶粒子6の溶解性との釣合、およびマトリクスポリマ
5中への有機結晶粒子6の分散性から適正な長さが選択
される。
【0016】なお、脂肪族ジカルボン酸単独を用いて構
成した場合は、特開平3−2089で開示されている炭
素数20以上のジカルボン酸を主成分として構成した場
合であっても、従来技術だけでは均一な記録層3が形成
されなかったため記録材料として使用することができな
かった。しかし、検討を重ねた結果、記録層3を形成す
る際に100℃以上にセッティングした恒温槽中で乾燥
する製膜方法、また、基材1上に記録層3を形成する際
にアンカー効果の中間層として熱可塑性透明樹脂を介し
て形成した媒体構成を用いることによって均一な記録層
3を形成でき、脂肪族ジカルボン酸単独の有機結晶粒子
6であっても、透明化温度が高くてその幅が広い感熱記
録の特性を得ることができることを見いだしており、本
発明の比較例として特性を評価している。
成した場合は、特開平3−2089で開示されている炭
素数20以上のジカルボン酸を主成分として構成した場
合であっても、従来技術だけでは均一な記録層3が形成
されなかったため記録材料として使用することができな
かった。しかし、検討を重ねた結果、記録層3を形成す
る際に100℃以上にセッティングした恒温槽中で乾燥
する製膜方法、また、基材1上に記録層3を形成する際
にアンカー効果の中間層として熱可塑性透明樹脂を介し
て形成した媒体構成を用いることによって均一な記録層
3を形成でき、脂肪族ジカルボン酸単独の有機結晶粒子
6であっても、透明化温度が高くてその幅が広い感熱記
録の特性を得ることができることを見いだしており、本
発明の比較例として特性を評価している。
【0017】また、直鎖脂肪族化合物としては、水素結
合基が水酸基、カルボキシル基、あるいは酸アミド基の
いずれかであり、融点が50〜100℃であれば何れで
もよいが、直鎖の長さとしては、脂肪族ジカルボン酸と
ほぼ等しい長さで、複合体を作り易く、かつ融点の条件
を満たしている化合物が好ましく、このような要請を満
足するには、炭素数が12以上が好ましい。この直鎖脂
肪族化合物の中でも、例えばステアリルアルコール、エ
イコサノール、ドコサノールなどの直鎖飽和高級アルコ
ール、例えばオレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどの
不飽和脂肪酸アミド、あるいは例えばパルミチン酸、ス
テアリン酸、エイコサン酸、ベヘン酸などの直鎖飽和脂
肪酸が、工業的に樹脂の滑剤、感熱記録紙の増感剤、ト
ナーのブロッキング防止剤などにも使用される材料で毒
性も低く、消費者に直接触れる用途の記録材料に適した
ものである。
合基が水酸基、カルボキシル基、あるいは酸アミド基の
いずれかであり、融点が50〜100℃であれば何れで
もよいが、直鎖の長さとしては、脂肪族ジカルボン酸と
ほぼ等しい長さで、複合体を作り易く、かつ融点の条件
を満たしている化合物が好ましく、このような要請を満
足するには、炭素数が12以上が好ましい。この直鎖脂
肪族化合物の中でも、例えばステアリルアルコール、エ
イコサノール、ドコサノールなどの直鎖飽和高級アルコ
ール、例えばオレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどの
不飽和脂肪酸アミド、あるいは例えばパルミチン酸、ス
テアリン酸、エイコサン酸、ベヘン酸などの直鎖飽和脂
肪酸が、工業的に樹脂の滑剤、感熱記録紙の増感剤、ト
ナーのブロッキング防止剤などにも使用される材料で毒
性も低く、消費者に直接触れる用途の記録材料に適した
ものである。
【0018】優れた記録性能を得るためには、脂肪族ジ
カルボン酸と1つの水素結合基を有する直鎖脂肪族化合
物の混合比が重要である。その混合比としては、重量比
において脂肪族ジカルボン酸と直鎖脂肪族化合物との比
が1対9から9対1で効果が得られるが、特に3対7か
ら8対2の時に優れた記録性能が得られる。脂肪族ジカ
ルボン酸の割合が組成比率より多い場合には、直鎖脂肪
族化合物と共融化が少なく複合体部分が作用しないた
め、脂肪族ジカルボン酸単独の場合の特性に近くて高コ
ントラストが得られない。逆に、1つの水素結合基を有
する直鎖脂肪族化合物の割合が前述の組成比率の範囲よ
り多い場合には、脂肪族ジカルボン酸の効果が少なくな
るために、透明化温度幅が20℃以上の値が得られな
い。
カルボン酸と1つの水素結合基を有する直鎖脂肪族化合
物の混合比が重要である。その混合比としては、重量比
において脂肪族ジカルボン酸と直鎖脂肪族化合物との比
が1対9から9対1で効果が得られるが、特に3対7か
ら8対2の時に優れた記録性能が得られる。脂肪族ジカ
ルボン酸の割合が組成比率より多い場合には、直鎖脂肪
族化合物と共融化が少なく複合体部分が作用しないた
め、脂肪族ジカルボン酸単独の場合の特性に近くて高コ
ントラストが得られない。逆に、1つの水素結合基を有
する直鎖脂肪族化合物の割合が前述の組成比率の範囲よ
り多い場合には、脂肪族ジカルボン酸の効果が少なくな
るために、透明化温度幅が20℃以上の値が得られな
い。
【0019】一方、一般にマトリクスポリマ5には、ポ
リエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロー
ス、ポリビニルブチラール、ポリスチレン、スチレン・
ブタジエン共重合体などがあるが、マトリクスポリマ5
は有機結晶粒子との組合せによって大きく挙動を異に
し、本発明に供されるマトリクスポリマ5としては、特
に水素結合基含有透明マトリクスポリマが適している。
その理由は、複合体となった有機結晶粒子6の界面近傍
に存在する水素結合性基と、マトリクスポリマ5に含ま
れる水素結合基との相互作用によって、溶融・凝固挙動
が単体の化合物からなる有機結晶粒子6の場合と異なっ
た特性となり、透明度変化の挙動も変化するからであ
る。これらの水素結合基を有する熱可塑性樹脂のマトリ
クスポリマ5と有機結晶粒子6とを用いた構成で得られ
る記録性能は、脂肪族ジカルボン酸と1つの水素結合基
を有する直鎖脂肪族化合物の両者の優れた特徴が活かさ
れ、透明化温度領域が高温で範囲が広く、コントラスト
が優れているため好ましい。具体的な例として、接着性
(OH基含有)ポリエステル、部分ケン化酢酸ビニル・
塩化ビニル共重合体、ポリアミド、ポリウレタン、熱可
塑性フェノール樹脂、ビニルアルコール共重合体、アク
リル酸共重合体、アクリルアミド共重合体、マレイン酸
共重合体等が適している。本発明の記録材料は薄膜であ
るため、かなりの透明度が得られる。また、これに可塑
剤を適時併用することも当然である。
リエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロー
ス、ポリビニルブチラール、ポリスチレン、スチレン・
ブタジエン共重合体などがあるが、マトリクスポリマ5
は有機結晶粒子との組合せによって大きく挙動を異に
し、本発明に供されるマトリクスポリマ5としては、特
に水素結合基含有透明マトリクスポリマが適している。
その理由は、複合体となった有機結晶粒子6の界面近傍
に存在する水素結合性基と、マトリクスポリマ5に含ま
れる水素結合基との相互作用によって、溶融・凝固挙動
が単体の化合物からなる有機結晶粒子6の場合と異なっ
た特性となり、透明度変化の挙動も変化するからであ
る。これらの水素結合基を有する熱可塑性樹脂のマトリ
クスポリマ5と有機結晶粒子6とを用いた構成で得られ
る記録性能は、脂肪族ジカルボン酸と1つの水素結合基
を有する直鎖脂肪族化合物の両者の優れた特徴が活かさ
れ、透明化温度領域が高温で範囲が広く、コントラスト
が優れているため好ましい。具体的な例として、接着性
(OH基含有)ポリエステル、部分ケン化酢酸ビニル・
塩化ビニル共重合体、ポリアミド、ポリウレタン、熱可
塑性フェノール樹脂、ビニルアルコール共重合体、アク
リル酸共重合体、アクリルアミド共重合体、マレイン酸
共重合体等が適している。本発明の記録材料は薄膜であ
るため、かなりの透明度が得られる。また、これに可塑
剤を適時併用することも当然である。
【0020】なお、可逆感熱記録層3を構成する有機結
晶粒子6のマトリクスポリマ5に対する添加量は、5〜
60%の範囲で加えることができるが、15〜30%の
添加が望ましい。有機結晶粒子6の比率がこれ以上にな
ると結着力が弱まり記録層3として均質なコーティング
も困難になる。逆に、マトリクスポリマ5の比率が高く
なると、有機結晶粒子6の量が少なくなるため不透明化
が困難になり、記録のコントラストが悪くなる。
晶粒子6のマトリクスポリマ5に対する添加量は、5〜
60%の範囲で加えることができるが、15〜30%の
添加が望ましい。有機結晶粒子6の比率がこれ以上にな
ると結着力が弱まり記録層3として均質なコーティング
も困難になる。逆に、マトリクスポリマ5の比率が高く
なると、有機結晶粒子6の量が少なくなるため不透明化
が困難になり、記録のコントラストが悪くなる。
【0021】本発明の可逆感熱記録材料を用いた記録媒
体は、耐摩耗性の表面コート層4を付与すれば、例えば
感熱ヘッドの接触に対しても経時劣化が小さく繰り返し
耐久性の高い記録媒体を構成することができる。この記
録媒体は感熱ヘッドのみならずレーザによってもヒート
モードで書き込み・消去可能である。また消去に熱ロー
ラを用いる場合もある。
体は、耐摩耗性の表面コート層4を付与すれば、例えば
感熱ヘッドの接触に対しても経時劣化が小さく繰り返し
耐久性の高い記録媒体を構成することができる。この記
録媒体は感熱ヘッドのみならずレーザによってもヒート
モードで書き込み・消去可能である。また消去に熱ロー
ラを用いる場合もある。
【0022】次に、実施例を用いて本発明を説明する。 (実施例1)可逆感熱記録材料の有機結晶粒子6とし
て、脂肪族ジカルボン酸にはHOOC(CH2)14CO
OHのヘキサデカンジカルボン酸(融点123℃)を
0.45g、水素結合基のカルボキシル基を有するベヘ
ン酸(融点81℃)を0.55gとを混合して構成し
た。さらに、マトリクスポリマ5として部分ケン化した
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(水酸基比率約5%)
3gを用いて、テトラヒドロフラン15gに混合溶解
し、図1に示すアルミ蒸着反射層2を形成した0.2m
mのポリエステル高分子シート基材1上に塗布し、12
0℃の恒温槽中で乾燥した後に10μmの厚さの記録層
を形成した。その記録層3の上にさらに耐摩耗性の表面
コート層4として紫外線硬化形アクリル樹脂のプレポリ
マを15μmコーティング後、紫外線照射して硬化させ
た。
て、脂肪族ジカルボン酸にはHOOC(CH2)14CO
OHのヘキサデカンジカルボン酸(融点123℃)を
0.45g、水素結合基のカルボキシル基を有するベヘ
ン酸(融点81℃)を0.55gとを混合して構成し
た。さらに、マトリクスポリマ5として部分ケン化した
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(水酸基比率約5%)
3gを用いて、テトラヒドロフラン15gに混合溶解
し、図1に示すアルミ蒸着反射層2を形成した0.2m
mのポリエステル高分子シート基材1上に塗布し、12
0℃の恒温槽中で乾燥した後に10μmの厚さの記録層
を形成した。その記録層3の上にさらに耐摩耗性の表面
コート層4として紫外線硬化形アクリル樹脂のプレポリ
マを15μmコーティング後、紫外線照射して硬化させ
た。
【0023】こうしてできた可逆感熱記録シートに感熱
ヘッドによって、書き込み・消去をおこなった。記録特
性としては、透明化温度領域が約68〜105℃で幅約
38℃で安定な記録ができ、コントラストの目安である
マクベス光学濃度が透明時1.5、白濁不透明時0.6
8であり良好なコントラストのある記録の認識ができ、
また消去・再記録しても特性に変化がなかった。
ヘッドによって、書き込み・消去をおこなった。記録特
性としては、透明化温度領域が約68〜105℃で幅約
38℃で安定な記録ができ、コントラストの目安である
マクベス光学濃度が透明時1.5、白濁不透明時0.6
8であり良好なコントラストのある記録の認識ができ、
また消去・再記録しても特性に変化がなかった。
【0024】比較として単独の脂肪族ジカルボン酸を有
機結晶粒子6として用いて可逆感熱記録材料を構成した
場合には、上述と同じヘキサデカンジカルボン酸で記録
層3の厚さ約10μmにすると、透明化温度領域が約9
0〜120℃、幅約30℃の良好な特性を示すが、コン
トラストの目安としての白濁時のマクベス光学濃度が約
0.8であり、やや透明性が高く記録の認識性があまり
高くなかった。逆に、有機結晶粒子6としてベヘン酸単
独の場合は、同じ構成ではマクベス光学濃度は0.6以
下であり、白濁度が高くて高いコントラストが得られる
が、透明化温度領域が約65〜74℃、幅が10℃で狭
くて記録の余裕度が小さかった。
機結晶粒子6として用いて可逆感熱記録材料を構成した
場合には、上述と同じヘキサデカンジカルボン酸で記録
層3の厚さ約10μmにすると、透明化温度領域が約9
0〜120℃、幅約30℃の良好な特性を示すが、コン
トラストの目安としての白濁時のマクベス光学濃度が約
0.8であり、やや透明性が高く記録の認識性があまり
高くなかった。逆に、有機結晶粒子6としてベヘン酸単
独の場合は、同じ構成ではマクベス光学濃度は0.6以
下であり、白濁度が高くて高いコントラストが得られる
が、透明化温度領域が約65〜74℃、幅が10℃で狭
くて記録の余裕度が小さかった。
【0025】このことから本発明の可逆感熱記録材料の
構成によって、コントラストおよび記録性能の優れた可
逆感熱記録材料を提供でき、有効であることがわかる。
構成によって、コントラストおよび記録性能の優れた可
逆感熱記録材料を提供でき、有効であることがわかる。
【0026】(実施例2)可逆感熱記録材料の有機結晶
粒子6として、脂肪族ジカルボン酸にはHOOC(CH
2)18COOHのエイコサンジカルボン酸(融点127
℃)を0.6g、水素結合基の水酸基を有するドコサノ
ール(融点70℃)を0.4gとを混合して構成した。
さらに、マトリクスポリマ5として部分ケン化した塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体(水酸基比率約12%)3
gを用いて、テトラヒドロフラン15gに混合溶解し、
後は実施例1と同じようにして可逆感熱記録シートを作
製した。この可逆感熱記録シートに感熱ヘッドによっ
て、書き込み・消去をおこなった。このシートの透明化
温度領域は約70〜110゜Cで、透明化温度幅は約4
0℃であった。この条件から感熱ヘッドによってエネル
ギーを与え120゜Cで書き込み・白濁化し、100゜C
で消去・透明化したところ、鮮明な記録特性が得られ
た。マクベス濃度計で測定したその記録特性を図3のa
に示す。コントラストの目安であるマクベス光学濃度が
透明時1.48、白濁不透明時0.6であり良好なコン
トラストのある記録の認識ができた。さらに繰り返して
寿命特性を測定したところ500回以上の繰り返しに耐
えた。
粒子6として、脂肪族ジカルボン酸にはHOOC(CH
2)18COOHのエイコサンジカルボン酸(融点127
℃)を0.6g、水素結合基の水酸基を有するドコサノ
ール(融点70℃)を0.4gとを混合して構成した。
さらに、マトリクスポリマ5として部分ケン化した塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体(水酸基比率約12%)3
gを用いて、テトラヒドロフラン15gに混合溶解し、
後は実施例1と同じようにして可逆感熱記録シートを作
製した。この可逆感熱記録シートに感熱ヘッドによっ
て、書き込み・消去をおこなった。このシートの透明化
温度領域は約70〜110゜Cで、透明化温度幅は約4
0℃であった。この条件から感熱ヘッドによってエネル
ギーを与え120゜Cで書き込み・白濁化し、100゜C
で消去・透明化したところ、鮮明な記録特性が得られ
た。マクベス濃度計で測定したその記録特性を図3のa
に示す。コントラストの目安であるマクベス光学濃度が
透明時1.48、白濁不透明時0.6であり良好なコン
トラストのある記録の認識ができた。さらに繰り返して
寿命特性を測定したところ500回以上の繰り返しに耐
えた。
【0027】比較として上記有機結晶粒子6を構成する
分子をそれぞれ単独で可逆感熱記録シートを構成した場
合(記録層厚さ約10μm)には、図3のbおよびcに
示すように、エイコサンジカルボン酸(図3b)は透明
化温度領域が約80〜120℃、幅約40℃の良好な特
性を示すが、コントラストはマクベス光学濃度差が約
0.8であり、透明部分の光学濃度がやや高く記録の認
識性があまり高くなかった。逆に、ドコサノールの場合
(図3c)は同じ構成では、透明部分のマクベス光学濃
度は0.6以下であり、白濁度が高くて高いコントラス
トが得られるが、透明化温度領域約61〜69℃、幅が
9℃で狭くて記録の余裕度が小さかった。
分子をそれぞれ単独で可逆感熱記録シートを構成した場
合(記録層厚さ約10μm)には、図3のbおよびcに
示すように、エイコサンジカルボン酸(図3b)は透明
化温度領域が約80〜120℃、幅約40℃の良好な特
性を示すが、コントラストはマクベス光学濃度差が約
0.8であり、透明部分の光学濃度がやや高く記録の認
識性があまり高くなかった。逆に、ドコサノールの場合
(図3c)は同じ構成では、透明部分のマクベス光学濃
度は0.6以下であり、白濁度が高くて高いコントラス
トが得られるが、透明化温度領域約61〜69℃、幅が
9℃で狭くて記録の余裕度が小さかった。
【0028】このことから本発明によってコントラスト
および記録性能の優れた可逆感熱記録シートを提供で
き、有効であることがわかる。
および記録性能の優れた可逆感熱記録シートを提供で
き、有効であることがわかる。
【0029】(実施例3)可逆感熱記録材料の有機結晶
粒子6として、脂肪族ジカルボン酸にはHOOC(CH
2)18COOHのエイコサンジカルボン酸(融点127
℃)を0.8g、水素結合基の酸アミド基を有するエル
カ酸アミド(融点81℃)を0.2gとを混合して構成
した。さらに、マトリクスポリマ5として、部分ケン化
した塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂(水酸基比率約
5%)3gを用いて、テトラヒドロフラン15gに混合
溶解し、記録材料の原液を調製した。アンカー効果とし
ての中間層8の熱可塑性透明ポリマとしては、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合樹脂を使用し、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合樹脂0.3gをテトラヒドロフラン12g
に溶解し、図4に示すようにアルミ蒸着反射層2を形成
した0.2mmのポリエステル高分子シート基材1上
に、中間層8として5μmの厚さで形成した。さらに、
乾燥した後に中間層8の上に記録材料の原液を塗布し、
100℃の恒温槽中で乾燥して10μmの厚さの記録層
3を得た。その記録層3の上にさらに耐摩耗性の表面コ
ート層4として紫外線硬化形アクリル樹脂のプレポリマ
を15μmコーティング後、紫外線照射して硬化させ、
可逆感熱記録シートを作製した。
粒子6として、脂肪族ジカルボン酸にはHOOC(CH
2)18COOHのエイコサンジカルボン酸(融点127
℃)を0.8g、水素結合基の酸アミド基を有するエル
カ酸アミド(融点81℃)を0.2gとを混合して構成
した。さらに、マトリクスポリマ5として、部分ケン化
した塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂(水酸基比率約
5%)3gを用いて、テトラヒドロフラン15gに混合
溶解し、記録材料の原液を調製した。アンカー効果とし
ての中間層8の熱可塑性透明ポリマとしては、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合樹脂を使用し、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合樹脂0.3gをテトラヒドロフラン12g
に溶解し、図4に示すようにアルミ蒸着反射層2を形成
した0.2mmのポリエステル高分子シート基材1上
に、中間層8として5μmの厚さで形成した。さらに、
乾燥した後に中間層8の上に記録材料の原液を塗布し、
100℃の恒温槽中で乾燥して10μmの厚さの記録層
3を得た。その記録層3の上にさらに耐摩耗性の表面コ
ート層4として紫外線硬化形アクリル樹脂のプレポリマ
を15μmコーティング後、紫外線照射して硬化させ、
可逆感熱記録シートを作製した。
【0030】この可逆感熱記録シートに感熱ヘッドによ
って、書き込み・消去をおこなった。このシートの透明
化温度領域は約67〜110゜Cで、透明化温度幅は約
44℃であった。この条件から感熱ヘッドによってエネ
ルギーを与え120゜Cで書き込み100゜Cで消去した
ところ、鮮明な記録が行なわれた。さらに繰り返して寿
命特性を測定したところ500回以上の繰り返しに耐え
た。
って、書き込み・消去をおこなった。このシートの透明
化温度領域は約67〜110゜Cで、透明化温度幅は約
44℃であった。この条件から感熱ヘッドによってエネ
ルギーを与え120゜Cで書き込み100゜Cで消去した
ところ、鮮明な記録が行なわれた。さらに繰り返して寿
命特性を測定したところ500回以上の繰り返しに耐え
た。
【0031】(実施例4)可逆感熱記録材料の有機結晶
粒子6として、脂肪族ジカルボン酸にはHOOC(CH
2)8COOHのセバチン酸(融点134℃)を0.3
g、水素結合基の酸アミド基を有するオレイン酸アミド
(融点70℃)を0.3g、水素結合基のカルボキシル
基を有するベヘン酸(融点81℃)を0.4gとを混合
して構成した。さらに、マトリクスポリマ5として接着
性(水酸基含有)ポリエステル樹脂3gを用いて、テト
ラヒドロフラン15gに混合溶解し、記録材料の原液を
調製した。中間層8の熱可塑性透明ポリマとしては、塩
化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂を使用し、実施例3と
同様に可逆感熱記録シートを作製した。
粒子6として、脂肪族ジカルボン酸にはHOOC(CH
2)8COOHのセバチン酸(融点134℃)を0.3
g、水素結合基の酸アミド基を有するオレイン酸アミド
(融点70℃)を0.3g、水素結合基のカルボキシル
基を有するベヘン酸(融点81℃)を0.4gとを混合
して構成した。さらに、マトリクスポリマ5として接着
性(水酸基含有)ポリエステル樹脂3gを用いて、テト
ラヒドロフラン15gに混合溶解し、記録材料の原液を
調製した。中間層8の熱可塑性透明ポリマとしては、塩
化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂を使用し、実施例3と
同様に可逆感熱記録シートを作製した。
【0032】この可逆感熱記録シートに感熱ヘッドによ
って、書き込み・消去をおこなった。このシートの透明
化温度領域は約65〜98゜Cで、透明化温度幅は約3
4℃であった。この条件から感熱ヘッドによってエネル
ギーを与え110゜Cで書き込み90゜Cで消去したとこ
ろ、鮮明な記録が行なわれ、繰り返し寿命特性を測定し
たところ500回以上の繰り返しにおいても、記録の判
別が良好に行なわれた。
って、書き込み・消去をおこなった。このシートの透明
化温度領域は約65〜98゜Cで、透明化温度幅は約3
4℃であった。この条件から感熱ヘッドによってエネル
ギーを与え110゜Cで書き込み90゜Cで消去したとこ
ろ、鮮明な記録が行なわれ、繰り返し寿命特性を測定し
たところ500回以上の繰り返しにおいても、記録の判
別が良好に行なわれた。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明は、有機結晶粒子が
マトリクスポリマ中に分散された高分子組成物を含み、
有機結晶粒子が融点120℃以上の脂肪族ジカルボン酸
と、水素結合性の水酸基、カルボキシル基あるいは酸ア
ミド基の少なくとも1つの基を有し融点50〜100℃
である直鎖脂肪族化合物とを含有し、マトリクスポリマ
が水素結合基を有する熱可塑性透明ポリマであり、加熱
温度によって可逆的に透明度が変化しその透明化温度幅
が20℃以上である可逆感熱記録材料であるため、広く
て高い透明化温度領域を持ちことにより記録余裕度が高
く、かつコントラストも高い特性を示すと共に、信頼性
の高い優れた記録特性を有する効果がある。
マトリクスポリマ中に分散された高分子組成物を含み、
有機結晶粒子が融点120℃以上の脂肪族ジカルボン酸
と、水素結合性の水酸基、カルボキシル基あるいは酸ア
ミド基の少なくとも1つの基を有し融点50〜100℃
である直鎖脂肪族化合物とを含有し、マトリクスポリマ
が水素結合基を有する熱可塑性透明ポリマであり、加熱
温度によって可逆的に透明度が変化しその透明化温度幅
が20℃以上である可逆感熱記録材料であるため、広く
て高い透明化温度領域を持ちことにより記録余裕度が高
く、かつコントラストも高い特性を示すと共に、信頼性
の高い優れた記録特性を有する効果がある。
【0034】また、本発明の可逆感熱記録材料を高分子
シート上に形成した記録シートは、感熱記録ヘッドやレ
ーザで書き込み・消去する可逆感熱記録シートとして広
く利用できるものである。このように本発明は工業的価
値の大なるものである。
シート上に形成した記録シートは、感熱記録ヘッドやレ
ーザで書き込み・消去する可逆感熱記録シートとして広
く利用できるものである。このように本発明は工業的価
値の大なるものである。
【図1】本発明における可逆感熱記録材料による記録媒
体の一実施例の構成を示す断面概念図
体の一実施例の構成を示す断面概念図
【図2】(A)は本発明の一実施例の可逆感熱記録材料
中の透明状態の有機結晶粒子の状態を示す図 (B)は本発明の一実施例の可逆感熱記録材料中の不透
明状態の有機結晶粒子の状態を示す図
中の透明状態の有機結晶粒子の状態を示す図 (B)は本発明の一実施例の可逆感熱記録材料中の不透
明状態の有機結晶粒子の状態を示す図
【図3】本発明の一実施例と比較例とにおける各可逆感
熱記録シートの記録特性図で aは本発明の一実施例の可逆感熱記録シ−ト bは比較例の可逆感熱記録シ−ト cは比較例の可逆感熱記録シ−ト
熱記録シートの記録特性図で aは本発明の一実施例の可逆感熱記録シ−ト bは比較例の可逆感熱記録シ−ト cは比較例の可逆感熱記録シ−ト
【図4】本発明の一実施例における可逆感熱記録媒体の
構成図
構成図
1 高分子シート基材 2 反射層 3 記録層 4 表面コート層 5 マトリクスポリマ 6 有機結晶粒子 6A 透明な状態の有機結晶粒子 6B 不透明な白濁状態の有機結晶粒子 7 界面の相互作用領域 8 中間層
Claims (3)
- 【請求項1】有機結晶粒子がマトリクスポリマ中に分散
された高分子組成物を含む記録材料において、前記有機
結晶粒子が融点120℃以上の脂肪族ジカルボン酸と、
水素結合性の水酸基、カルボキシル基、あるいは酸アミ
ド基の少なくとも1つの基を有し融点が50〜100℃
である直鎖脂肪族化合物とを含む混合物からなり、その
混合比が重量で3対7から8対2の範囲にあって、前記
マトリクスポリマが水素結合基を有する熱可塑性透明ポ
リマであり、加熱温度によって可逆的に透明度が変化
し、透明化温度幅が20℃以上であることを特徴とする
可逆感熱記録材料。 - 【請求項2】脂肪族ジカルボン酸が、一般式HOOC
(CH2)nCOOH(但し、nは6〜24の整数)であ
ることを特徴とする、請求項1に記載の可逆感熱記録材
料。 - 【請求項3】直鎖脂肪族化合物が、炭素数12以上の直
鎖飽和高級アルコール、不飽和脂肪酸アミド、あるいは
直鎖飽和脂肪酸のうちの少なくとも1つであることを特
徴とする、請求項1に記載の可逆感熱記録材料。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03258906A JP3106599B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 可逆感熱記録材料 |
| EP92105309A EP0506085B1 (en) | 1991-03-28 | 1992-03-27 | A reversible thermosensitive recording material and a recording medium using the same |
| DE69229292T DE69229292T2 (de) | 1991-03-28 | 1992-03-27 | Reversibles, wärmeempfindliches Aufzeichnungsmaterial und ein Aufzeichnungsmaterial, das dieses Material verwendet |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03258906A JP3106599B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 可逆感熱記録材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05318913A true JPH05318913A (ja) | 1993-12-03 |
| JP3106599B2 JP3106599B2 (ja) | 2000-11-06 |
Family
ID=17326678
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3106599B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04273319A (ja) * | 1991-02-27 | 1992-09-29 | Mitsubishi Electric Corp | 記憶装置 |
-
1991
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3106599B2 (ja) | 2000-11-06 |
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