JPH0532022B2 - - Google Patents

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JPH0532022B2
JPH0532022B2 JP59053069A JP5306984A JPH0532022B2 JP H0532022 B2 JPH0532022 B2 JP H0532022B2 JP 59053069 A JP59053069 A JP 59053069A JP 5306984 A JP5306984 A JP 5306984A JP H0532022 B2 JPH0532022 B2 JP H0532022B2
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JP
Japan
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yeast
hbs antigen
dna
plasmid
medium
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Toyoji Muraoka
Kazusuke Kudo
Koichi Shiosaki
Hiroshi Mizogami
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KAGAKU OYOBI KETSUSEI RYOHO KENKYUSHO
Original Assignee
KAGAKU OYOBI KETSUSEI RYOHO KENKYUSHO
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    • C07K—PEPTIDES
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    • C12N15/09—Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
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    • C12N15/80—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi
    • C12N15/81—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi for yeasts
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    • C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
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    • C12N2730/00011—Details
    • C12N2730/10011—Hepadnaviridae
    • C12N2730/10111—Orthohepadnavirus, e.g. hepatitis B virus
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、B型肝炎ウイルスの遺伝子を組込ん
だ組換えプラスミドにより形質転換された酵母の
培養方法、およびそれによるB型肝炎ウイルス表
面抗原(以下HBs抗原と略称する)の産生方法
に関する。 B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(以下HBVと
略称する)によつて起り、疫学的にも、臨床的に
も非常に重大なる問題を含む、いまだ有効な治療
対策が見出されていない疫病である。これは世界
中に広く分布しているが、特にアジア、アフリカ
地域に多発し問題となつている。 予防する対策としては、HBs抗原を有効成分
とするワクチンが最も有効であると考えられ実用
化段階に入つている。すなわち、キヤリアーと称
されるB型肝炎ウイルス潜伏持続感染者の血漿よ
り得られるHBs抗原を高度に精製し、これを不
活化してB型肝炎ワクチンがつくられている。 しかしながら、このように血液由来のワクチン
は原料を血液にもとめるため、またB型肝炎ウイ
ルスあるいは他の血液由来のウイルスなどの感染
性の因子を否定するために、チンパンジーによる
安全性確認試験が必要であることなどの問題点も
あり、製造上に多くの制約がある。 最近HBs抗原をヒト血液によらず、組換え
DNA技術を用いて大腸菌に作らせることが提案
されているが(例えば特開昭55−104887号)、大
腸菌による場合には、生じたHBs抗原が大腸菌
内で壊れ易いとかそのHBs抗原によつて大腸菌
の増殖が困難であるなどの欠点を有するため
HBs抗原の産生量が低く、所望のHBs抗原の大
量生産には、かならずしも適当でない。 また、ごく最近において、酵母によるHBs抗
原粒子の産生に成功したことが報告されている
〔Nature、298、347(1982)〕。この文献によれば、
インターフエロンの酵母による産生に使用されて
いるアルコールデヒドロゲナーゼ(ADHI)のプ
ロモーターを利用し、大腸菌−酵母シヤトルベク
ターの該ADHIプロモーターの下流にHBs蛋白を
コードする遺伝子を接続する方法が採用されてい
る。 また、宮之原らは〔Proc.Natl.Acad.Sci.、
USA、80、1(1983)および特願昭57−142460号
(=特公昭61−55950号)〕、酵母の抑制性酸性ホス
フアターゼプロモーターを利用し、大腸菌−酵母
シヤトルベクターの該抑制性酸性ホスフアターゼ
プロモーターの下流にHBs抗原蛋白をコードす
る遺伝子を接続する方法を採用している。 本発明はこのような事情にもとづき、酵母によ
るHBs抗原の工業的量産をはかるべく、HBs抗
原産生能を有する形質転換酵母の培養、およびそ
れによるHBs抗原の効率の良い産生方法を提供
するものである。 発明の目的 本発明は、B型肝炎ウイルスの遺伝子を組込ん
だ組換えプラスミドにより形質転換された酵母の
培養方法、およびそれによるHBs抗原の産生方
法に関する。さらに詳しくは、大腸菌および酵母
の両方で増殖しうる、いわゆるシヤトルベクター
を用い、そのベクターに担われた抑制性酸性ホス
フアターゼプロモーターの下流に、HBs抗原の
遺伝子を組込んだ組換えプラスミドを得、これを
酵母に与えて形質転換を起こさせて得られる形質
転換酵母の培養方法に関する。 この形質転換酵母を培養し、それによるHBs
抗原を産生させるにあたつて、いかにして産生効
率を高め、かつ安定して産生せしめるかについて
は、実用化のため未解決の課題が多い。培地の選
択および培養条件の選択等により、HBs抗原の
産生に大きな影響をおよぼすからである。たとえ
ば培養条件として酵母菌の増殖に最適な温度や
PH、溶存酸素量、HBs抗原産生に最適の温度や
PH等、多くの要素が考慮される必要がある。本発
明はこれら条件の解明をはかり究極的にはHBs
抗原の産生効率を高め、産生の安定化をはかり、
組換えDNA技術を利用した酵母によるHBs抗原
の産生を工業的に応用可能とすることを目的とし
たものである。 発明の構成および効果 本発明は、酵母の抑制性酸性ホスフアターゼプ
ロモーターを担うプラスミドに当該プロモーター
の制御下にHBVの遺伝子を組込んだ組換えプラ
スミドにより形質転換された酵母を培養し、
HBs抗原を産生させる方法において、酵母エキ
ス、無機アンモニウム塩、無機マグネシウム塩、
およびグルコースまたはサツカロースの一方また
は両方を含有する半合成培地を用いることを特徴
とする。 本発明における、酵母の抑制性酸性ホスフアタ
ーゼプロモーターを担うプラスミドに当該プロモ
ーターの制御下にHBVの遺伝子を組込んだ組換
えプラスミドにより形質転換された酵母は、特願
昭57−142460号の記載の方法にしたがつて得られ
るものである。すなわち、2μプラスミドの増殖
起点、酵母染色体の増殖起点、酵母のロイシン産
生遺伝子、大腸菌のアンピシリン耐生遺伝子、お
よび酵母の抑制性酸性ホスフアターゼプロモータ
ー領域からなるシヤトルベクターの、抑制性酸性
ホスフアターゼプロモーター領域の下流にHBV
の遺伝子を組込んだシヤトルベクターを、酵母
〔AH22(a、leu2、his4、Can1、Cir+)〕または
〔AH22pho80(a、leu2、his4、Can1、Cir+)〕に
導入し形質転換して得られるものである。 本発明における半合成培地による上記形質転換
酵母の培養は、形質転換酵母を、20μg/mlヒス
チジンを含む合成培地(バルクホルダ−ミニマム
メデイウム)にて種培養を行つた後、本培養によ
り酵母の増殖、およびHBs抗原の産生を行わせ
るものである。この本培養を上記合成培地で実施
するには次のような問題点があり適当ではない。
すなわち、 (1) 合成培地中では酵母の増殖がおそく、(定常
期に達するまで約72時間を要す)菌の増殖量も
小さい(定常期における生菌数2〜3×107/
培養液1ml)。この結果HBs抗原の産生量が少
い(培養液1mlあたり0.2〜0.3μg)。 (2) 菌の増殖速度、増殖量を増加するには培地成
分中のリン含量の増加が効果的であるが、酵母
AH22の形質転換体の場合、リン存在下では抑
制性酸性ホスフアターゼプロモーターが作動せ
ず、HBs抗原が産生されない、したがつて培
養中期以後でリンを含まぬ合成培地に切り替え
る必要がある。また、酵母AH22pho80の形質
転換体の場合、リンの存在下でもプロモーター
は作動するが、無リン培地に比して、HBs抗
原の産生量は少い。〔Miyanohara、et al.、
Proc、Natl、Acad、Sci、USA、80、1、
(1983)〕 などの欠点がある。 本発明方法における半合成培地には、酵母エキ
ス、無機アンモニウム塩、無機マグネシウム塩、
およびグルコースまたはサツカロースの一方ある
いは両方が含有され、さらに好ましくはこれに添
加剤として、プロリンおよびポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンエーテル系界面活性剤を添
加する。これらのうちで、無機アンモニウム塩と
しては、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等
が適当であり、無機マグネシウム塩としては、硫
酸マグネシウム、塩化マグネシウム等が適当であ
る。また、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンエーテル系界面活性剤は、プルロニツク(旭
電化社製)等、種々のものが市販されており、こ
れらが利用可能である。 半合成培地組成物の好ましい濃度としては、酵
母エキス0.3〜1.0W/V%、アンモニウム塩0.5〜
1.0W/V%、マグネシウム塩0.01〜0.1W/V%、
サツカロースおよび/またはグルコース2〜
4W/V%、プロリン0.01〜0.1mg/ml、界面活性
剤5〜10ppmである。 この半合成培地には、酵母エキスが適量含まれ
るため、その栄養分、リンの存在により酵母の増
殖速度が大で、約24時間で定常期に達し、その増
殖量は約1×108と合成培地に比しきわめて大き
い。また酵母エキスの量が適量に調整されるた
め、対数増殖期においてリンが消費され、結果的
に無リンに近い状態となる。かくして酵母
AH22pho80の形質転換体の場合はもちろん、酵
母AH22の形質転換体の場合も抑制性酸性ホスフ
アターゼプロモーターが作動し、HBs抗原の産
生量が有効に増大する。 また、アンモニウム塩、マグネシウム塩、糖類
(グルコースおよび/またはサツカロース)は本
形質転換酵母の増殖およびHBs抗原産生形質の
発現にとつて必須成分であつて、これらのうちど
の一つが欠けても菌の増殖および形質の発現が極
端に阻害され、一方これらの添加量の適切な調整
によつて、HBs抗原の産生がいちじるしく増大
される。また、プロリンおよび界面活性剤は必須
成分ではないが、その添加によりHBs抗原の産
生量がきわめて増大される。 なお本発明における半合成培地に対する酵母エ
キスの添加量は、その量が多すぎるとリン過剰と
なりHBs抗原の産生が低下するほか、酵母エキ
ス中のロイシンの影響により、ロイシン産生マー
カーをもつ組換えプラスミドが酵母から脱落す
る。したがつて無制限に酵母エキスを用い得るも
のではない。 また、本発明の半合成培地に一般的合成培地に
みられる他の栄養分を加えて培養を行うことも可
能であるが、HBs量の増大にはつながらず経済
的でないばかりか、場合によつては酵母の遺伝子
の他の形質発現が強められ、結果的にHBs抗原
の産生量が減少することがある。 本発明において、HBs抗原産生能を有する形
質転換酵母の培養によるHBs抗原の効率的な産
生方法のさらにもう一つの特徴は、菌の対数増殖
期前期において培養温度を25〜30℃、培地のPHを
4〜5.5、溶存酸素量を2〜5ppmに保持し、また
対数増殖期中期以後においては培養温度を20〜24
℃、培地のPHを6.0〜7.0、溶存酸素量を2〜
5ppmに保持することである。 これらの最適範囲は、種々の実験を繰返して確
認した結果であるが、培養温度について述べる
と、菌の増殖量が最も大きい値を示す温度は27〜
28℃付近であり、一方HBs抗原の産生量が最も
大きいのは、22〜24℃における培養時であり、菌
の増殖とHBs抗原産生の形質発現に適する温度
は一致しない。また培養時のPHについても、菌の
増殖量が最も大きい値を示すPHは4.5〜5.5付近で
あるが、HBs抗原の産生量が大きいのはPH6.0〜
6.5付近にあり、ここでも菌の増殖とHBs抗原産
生の形質発現に適するPHが一致しないことが知ら
れるに至つた。 そこで、本発明方法に示されたごとく、菌の対
数増殖期前期と、中期以後において培養温度とPH
条件を化えることが、菌の増殖もすぐれ、さらに
増殖された菌がHBs抗原の産生にすぐれた効果
を示すこととなる。これらは以上の実験結果から
得られた知見にもとづくものである。なお溶存酸
素量については、菌の増殖とHBs抗原の産生の
いずれに対しても最適な範囲が2〜5ppmである
ことを確認した。 以上説明したように、本発明によれば、酵母の
抑制性酸性ホスフアターゼプロモーターを担うプ
ラスミドに当該プロモーターの制御下にHBVウ
イルスの遺伝子を組込んだ組換えプラスミドによ
り形質転換された酵母を培養し、HBs抗原を産
生させるにあたり、酵母エキス、無機アンモニウ
ム塩、無機マグネシウム塩および糖類(グルコー
スおよび/またはサツカロース)を含有する半合
成培地を用いることにより、当該形質転換酵母に
よるHBs抗原の産生をきわめて効率的に行なわ
せることができ、さらにこの合成培地は、安価で
調製容易であり、かつ加熱滅菌処理等に対しても
安定であり、これらの点からも、本発明方法は、
工業的実施において非常に有利である。また本発
明によれば、形質転換酵母の増殖と、HBs抗原
産生の形質発現とに対応した培養条件の適切な設
定により、上記半合成培地の使用の効果とあいま
つて、HBs抗原の産生量が培養液1mlあたり0.5
〜0.7μgというきわめて高い値に達し、酵母によ
るHBs抗原の産生、およびこのHBs抗原による
B型肝炎ワクチンの製造を工業的に実施可能とな
らしめるに、本発明の完成はきわめて大きく寄与
するものである。 以下、参考例および実施例をもつて本発明をさ
らに具体的に説明する。 参考例 1 宮之原らの方法〔特願昭57−142460号(=特公
昭61−55950号)〕に従い、HBs抗原の産生能を
有する形質転換酵母を調製する。 (1) HBVDNAの調製 () ウイルスDNAの調製 HBs抗原陽性かつHBe抗原陽性の供血者
(血清型adr)からのヒト血漿10人分のプー
ル700mlを5000rpmで20分間遠心分離し、不
溶物を除去する。これを4℃にて18000rpm
で8時間遠心分離し、得られた沈査を緩衝液
(10mMトリス−HCl、0.1MNaCl、1m
MEDTA;PH7.5)10mlに再溶解させ、30%
の蔗糖を含有する遠沈管の頂部に重層させ
る。これを4℃にて39000rpmで4時間遠心
分離し、得られた沈査を上記と同じ緩衝液に
再溶解させる。 ついで、HBVのもつDNAポリメラーゼに
よる反応を、67mMトリス−HCl(PH7.5)、
80mMNH4Cl、25mMMgCl2、0.5M(W/V
%、以下同じ)タージトールNP−40、0.1%
2−メルカプトエタノール、330μMのdCTP
(デオキシシチジントリホスフエート)、
dGTP(デオキシグアノシントリホスフエー
ト)、dATP(デオキシアデノシントリホスフ
エート)、0.5μMα−〔32P〕dTTP(デオキシ
チミジントリホスフエート)の混合液500μ
中で37℃にて30分間行なう。これにさらに
dTTPを最終濃度330μMになるように加え、
37℃で3時間反応させ、これに同容量の100
mMEDTA溶液を加える。このDNAポリメ
ラーゼ反応により、DNA中の一本鎖部分が
修復され、〔32P〕ラベル化された材料を得、
これを蔗糖の30%、20%および10%水溶液を
段階的に重層した遠心管の頂部に重層し、4
℃にて39000rpmで4.5時間遠心分離する。 ついでDNAに強く結合している蛋白質を
消化するために、上記で得られた沈査を1
mg/mlプロナーゼEおよび0.2%ラウリル硫
酸ナトリウムの混合液200μ中で37℃にて
2時間処理したのち、DNAをフエノール
200μで2回抽出し、ついでエーテルで振
つてフエノール溶媒を除去するとHBVDNA
溶液を得る。このDNAは2.5×106cpm/μ
gの比放射活性を示し、制限酵素消化に充分
使用し得る。 () HBVDNAのクローン化 前記の方法で調製された環状二本鎖の
HBVDNAを、下記のようにしてまずλフア
ージシヤロン16ADNAをベクターとしてク
ローン化し、さらに公知のプラスミド
pACYC177をベクターとして再クローン化
を行なう。 (A) λフアージシヤロン16A宿主−ベクター
系によるクローン化: HBVDNA20ngを10mMトリス−HCl
(PH7.4)、7mMMgCl2、100mMNaCl、
7mM2−メルカプトエタノールの混液
20μ中にて制限エンドヌクレアーゼXhoI
により37℃にて2時間処理したのち、フエ
ノール20μにて抽出し、ついでエーテル
抽出後、その水層に2倍容量の冷エタノー
ルを加えてDNAを沈殿させる。この混液
を−70℃で1時間保持したのち10000rpm
にて5分間遠心分離して沈殿するDNAを
回収する。分離した沈査を10mMトリス−
HCl(PH7.4)および1mMEDTAの混液5μ
に溶解させる。ついで、このHBVDNA
と等モル量の前記と同様にして制限酵素
XhoIにより開裂されたλフアージシヤロ
ン16ADNA(XhoI認識部位を1個所有す
る)とをT4DNAリガーゼ〔50mMトリス
−HCl(PH7.4)、10mMMgCl2、10mMジ
チオスレイトール、100μg/ml牛血清ア
ルブミン、0.5mMATPおよび0.5μ酵素
調製物との混液〕10μを用いて4℃で18
時間反応させ、この反応混合液を前記と同
様にしてフエノール抽出、エーテル処理お
よびエタノール沈殿に付し、得られた沈査
を10mMトリス−HCl(PH7.4)および1m
MEDTA混液10μ中に溶解させる。 上記のようにしてアニールさせたDNA
より、in vitroパツケージング操作
(Methods in Enzymology、68巻、299〜
309を参照)によりλフアージを形成させ、
さらに大腸菌DP50SupFを指示菌としてL
−寒天平板(23cm×23cm)上に〜104個の
プラークを形成させる。これらプラークの
うちからHBVDNAを維持しているフアー
ジにより形成されたプラークを選び出すた
めに、前記で調製した32P−ラベルされた
HBVDNAをプローブとしてプラークハイ
ブリダイゼーシヨンを行ない(Science、
196巻、180頁、1977を参照)、目的とする
フアージを複数分離する。 (B) プラスミドpACYC177をベクターとし
た再クローン化: 上記(A)で得られたHBVDNAを保持する
フアージについて「生化学実験講座、核酸
の化学」54〜65頁に記載される方法に従
い、大腸菌DP50−SupFを感染菌としてフ
アージDNAを調整する。得られたDNAを
前記の制限酵素XhoIの反応条件下で2時
間消化したのち、この反応液を0.75%アガ
ロースゲル電気泳動にかけ、分離した
3.2KbのHBVDNAをDEAE紙(東洋紙
製)に吸着させてベクターDNAと分離し、
ついで1MNaCl溶液にて溶出し、両端が
XhoI末端となつたHBVDNAを得る。 つぎにプラスミドpACYC177〔Chang.
A、C、Y.、Cohen、S、N.、J、
Bacteriol.、134、1141〜1156(1978)〕(こ
のものはXhoI切断部位を1個所有し、そ
れはカナマイシン耐性遺伝子の中に存在す
る)を同様にXhoIにて消化し、その生成
物をフエノール抽出、エーテル処理および
エタノール沈殿により精製する。ついで、
XhoI開裂されたpACYC177とXhoI末端−
HBVDNAとを分子比1:5で混合し、前
記T4DNAリガーゼの反応条件下に18時間
アニールさせる。 大腸菌x1776の培養液を高木康敬編著
「遺伝子操作実験法」第161項に記載の方法
で調製された菌液0.1mlに、上記アニール
されたDNA調製物10μを加えてよく混
合させ、0℃で25分間放置したのち、アン
ピシリン(20μg/ml)、α−ビオチン
(1μg/ml)、ジアミノピメリン酸(100μ
g/ml)、チミン(20μg/ml)を含有す
るL−寒天プレート上に塗抹して37℃で一
夜培養する。出現したコロニーについて、
カナマイシン(20μg/ml)を含む寒天プ
レートとアンピシリン(20μg/ml)を含
む寒天プレートにそれぞれ対応させて塗抹
し、アンピシリンを含むプレートでのみ増
殖したコロニーを選択する。 得られたコロニー数個について、「代謝」
第17巻、第4「リパーゼ」第81〜89頁
(1980)に記載される方法に従いプラスミ
ドを調製する。得られたプラスミドを
pHBVと称す。このpHBVを制限酵素
XhoIで処理すると3.2Kbの全HBVDNAフ
ラグメントが得られ、またXhoIとBamHI
で処理するとHBsAg遺伝子を含む約
1.3Kbのフラグメントが得られる。 (2) シヤトルベクターpAM81、82、83、および
84の調製 酵母S288CDNAバンクより得られた抑制性
酸性ホスフアターゼを構成する60000ダルトン
のポリペプチド(P60)の遺伝子を含む約8000
ヌクレオチド対(8Kb)の制限酵素EcoRI断片
を大腸菌プラスミドpBR322のEcoRI部位に挿
入して得られるプラスミドを出発材料とし、こ
れを制限酵素SalIで切断し、さらにT4DNAリ
ガーゼにより再アニールさせてpBR322のSalI
部位から酸性ホスフアターゼ遺伝子断片の
5.2Kb側を失なつたプラスミドpAT25(これは
pBR322のアンピシリン耐性遺伝子を含む
EcoRI部位からSalI部位までの約3.7Kbの断片
と酵母菌の酸性ホスフアターゼ遺伝子のEcoRI
部位からSalI部位までの約2.8Kbの断片がそれ
ぞれ対応する末端同士で結合したプラスミドで
ある)を得る。 つぎに、このpAT25のEcoRI部位に、プラ
スミドYRP7をEcoRI処理することによつて得
られるars1およびTrp1遺伝子を含む1.4Kbの
EcoRI断片を挿入してプラスミドpAT26を得
る(このars1−Trp1を含む断片は、そのTrp1
遺伝子内に制限酵素Hindの認識部位を1個
有する)。 上記pAT26のHind部位に、プラスミド
pSLE1をHindで処理して得られる酵母の
Leu2および2μoriを含むHind断片を挿入して
シヤトルベクター−pAT77を得る。この
pAT77をサツカロミセス・セレビシエAH22に
組込んだもの(サツカロミセス・セレビシエ
AH22/pAT77)は微工研条寄第324号として
寄託している。 上記の方法で得られたpAT77(1μg)をSal
で開裂したのち、20mMトリス−HCl(PH
8.2)、12mMCaCl2、12mMMgCl2、
0.2MNaCl、1mM EDTA溶液50μ中で
0.1UのエキソヌクレアーゼBAL31を30秒〜1
分間作用させる。ついでフエノール抽出、エタ
ノール沈殿を行なつたのち、XhoIリンカー−
1pmolとT4DNAリガーゼの反応条件下で12時
間結合を行なう。この反応溶液で大腸菌x1776
を形質転換し、得られたアンピシリン耐性の形
質転換体よりプラスミドDNAを調製し、各
DNAについてマキサムギルバートの方法
(Maxam、A.&Gilbert、W、;Pro.N.A.S.、
74、560〜564を参照)に従い、塩基配列を調
べ、BAL31処理により除去された酸性ホスフ
アターゼ遺伝子領域を決定する。これら中から
ホスフアターゼ構造遺伝子領域が完全に除去さ
れたプラスミドpAM81、pAM82、pAM83お
よびpAM84を得る。 ホスフアターゼ構造遺伝子の産物P60の最初
のアミノ酸であるメチオニンをコードするコド
ンATGのAを+1として、pAM81は+2ま
で、pAM82は−33まで、pAM83は−50まで、
pAM84は−51まで、それぞれ除去されたもの
である。なお、このpAM82をサツカロミセ
ス・セレビシエAH22に組込んだものは微工研
条寄第313号として寄託している。 (3) HBs抗原遺伝子発現プラスミドの調製 () HBs抗原遺伝子全体が組込まれたプラス
ミドの調製 プラスミドpHBVをXhoIで処理して得ら
れるHBVDNAと、XhoIで開裂されたシヤ
トルベクターpAM81、pAM82、pAM83お
よびpAM84のそれぞれを分子比5:1で
T4DNAリガーゼによりアニールさせたの
ち、この反応溶液で大腸菌x1776を形質転換
する。得られたアンピシリン耐性の形質転換
体よりプラスミドDNAを調製し、これらに
ついて制限酵素Xho、Xba、Hindで
分析することにより、ベクターへの
HBVDNAの組込みおよびその方向を確認す
る。 選び出されたプラスミドはベクターのホス
フアターゼプロモーターの下流にHBVDNA
がHBs遺伝子、HBc遺伝子の順に並ぶ向き
に挿入されたものであり、これらがHBs抗
原遺伝子発現プラスミドであつて、シヤトル
ベクターpAM81、pAM82、pAM83および
pAM84にHBVDNAを組込んだものをそれ
ぞれpAH201、pAH203、pAH205および
pAH207と称する。 () HBs抗原遺伝子フラグメントが組込まれ
たプラスミドの調製 プラスミドpHBVをBamHで処理して
切断し、そのHBs抗原遺伝子フラグメント
3μgに対し、200μMのαATP、αCTP、
αTTPおよびαGTPを含む67mMトリス−
HCl(PH8.6)、6.7mMMgCl2、10mM2−メル
カプトエタノール、6.7μMEDTA、16.7m
MAmSO4溶液100μ中で、T4DNAポリメ
ラーゼ0.2Uを30分間作用させ、BamH切
断末端を埋める。ついでフエノール抽出、エ
タノール沈殿を行なつたのち、これとXho
リンカーとを1:10の分子比でT4DNAリガ
ーゼによる結合反応を行なう。フエノール抽
出、エタノール沈殿ののち、これをさらに
Xhoで処理すると両端がXho切断末端と
なつた約1.3KbのHBs抗原遺伝子フラグメン
トが得られる。このフラグメントとXhoで
開裂されたシヤトルベクターpAM82とを分
子比5:1にてT4DNAリガーゼによりアニ
ールさせたのち、前記(1)と同様にして大腸菌
x1776を形質転換してプラスミドDNAを調
製する。得られたプラスミドは、ベクター
pAM82のホスフアターゼプロモーターの下
流にHBs抗原遺伝子が正しい向きに挿入さ
れたものであり、これをpAS101と称する。 (4) 形質転換酵母の調製 酵母としてサツカロミセス・セレビシエ
AH22〔aleu2、his4Can1(Cir+)〕(微工研条寄
第312号)を用い、これをYPD培地(2%ポリ
ペプトン、1%イーストエキス、2%グルコー
ス)100mlに接種し、30℃で一晩培養したのち、
遠心して集菌する。滅菌水20mlにて菌体を洗浄
し、ついで1.2Mソルビトールおよび100μg/
mlチモリアーゼ60000(生化学工業製)の溶液5
mlに懸濁させ、30℃で約30分間保ち、スフエロ
プラスト化する。ついで、スフエロプラストを
1.2Mソルビトール溶液で3回洗浄したのち、
2Mソルビトール、10mMCaCl2および10mM
トリス−HCl(PH7.5)の溶液0.6mlに懸濁させ、
その60μずつを小試験管に分注する。これに
前記(3)で調製した組換えプラスミドpAH203溶
液30μを加え、充分混合し、さらに
0.1MCaCl2(3μ)加えて最終濃度10m
MCaCl2とし、室温に5〜10分間放置する。つ
いでこれに、20%ポリエチレングリコール
4000、10mMCaCl2および10mMトリス−HCl
(PH7.5)溶液1mlずつを加えて混合し、室温に
20分間放置する。この混合液0.2mlずつを45℃
に保温された再生培地(22%ソルビトール、2
%グルコース、0.7%イーストニトロゲンベー
スアミノ酸、2%YPD、20μg/mlヒスチジ
ン、3%寒天)10mlに加え、軽く混合させ、予
め準備された1.2Mソルビトール含有最小培地
(0.7%イーストニトロゲンベースアミノ酸、2
%グルコース、20μg/mlヒスチジン、2%寒
天)プレートに重層し、固化させたのち、30℃
で培養してロイシン非要求性酵母のコロニーを
得る。このコロニーを20μg/mlヒスチジンを
含むバルクホルダーミニマムメデイウム
〔Tohe、A、et al;J.Bacteriol.、113、727
(1973)を参照〕にて培養して形質転換酵母サ
ツカロミセス・セレビシエAH22/pAH203を
得る。 上記の方法において、組換えプラスミド
pAH203の代りにpAS101、pAH201および
pAH205を用い、それぞれ下記の形質転換酵母を
得る。 サツカロミセス・セレビシエAH22/pAS101 サツカロミセス・セレビシエAH22/pAH201 サツカロミセス・セレビシエAH22/pAH205 上記の方法において、サツカロミセス・セレビ
シエAH22の代りにサツカロミセス・セレビシエ
AH22pho80〔a leu2 his4 Can1(Cir+)〕(微工
研条寄第509号)を用い、それぞれ下記の形質転
換酵母を得る。 サツカロミセス・セレビシエAH22pho80/
pAS101 サツカロミセス・セレビシエAH22pho80/
pAH201 サツカロミセス・セレビシエAH22pho80/
pAH203 サツカロミセス・セレビシエAH22pho80/
pAH205 実施例 1 前記参考例で得られた形質転換酵母AH22/
pAH203を、20μg/mlヒスチジンを含むバルク
ホルダーミニマムメデイウム10ml入りのチユーブ
数本に接種し、30℃で48時間培養する。 酵母エキス0.5W/V%、サツカロース4W/V
%、硫酸アンモニウム0.5W/V%、硫酸マグネ
シウム0.05W/V%を含有する3の水溶液をオ
ートクレーブで121℃15分間滅菌を済ました培地
に、上記の10mlチユーブ中の培養物3本分を混合
し、5ジヤーフアーメンター中で、温度22℃、
PH6.2〜6.5(コントロール)、撹拌回転数300rpm、
溶存酸素3ppm(溶存酸素計により測定し、空気吹
込量調節によりコントロール)の条件下で36時間
培養した。 培養液1mlあたり5.8×107個まで酵母菌が増殖
していた(コールターカウンターにて測定)。ま
た培養液10mlを取り、菌体を遠心分離により集菌
し、グラスビーズ破砕機にて破砕しHBs抗原を
抽出した後、ラジオイムノアツセイ法
〔AUSRIA−(ダイナボツト社)〕にて、ヒト
由来HBs抗原精製標品を対照としてHBs抗原含
有量を測定したところ、培養液1mlあたり0.16μ
gのHBs抗原が産生されていた。 実施例 2 前記参考例で得られた形質転換酵母
AH22pho80/pAS101を、20μg/mlヒスチジン
を含むバルクホルダーミニマムメデイウム10ml入
りのチユーブ十数本に接種し、30℃で48時間培養
する。 酵母エキス0.5W/V%、サツカロース4W/V
%硫酸アンモニウム0.5W/V%、硫酸マグネシ
ウム0.05W/V%を含有する滅菌済培地15を各
3づつ5基のジヤーフアーメンターに入れ、こ
れに各々3本づつの上記10mlチユーブ中の培養物
を加える。これらを第1表に記したごとく、種々
培養条件を変えて培養を実施した。実施例1と同
じく、増殖菌体数の測定結果および産生HBs抗
原量の測定結果を第1表に記す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酵母の抑制性酸性ホスフアターゼプロモータ
    ーを担うプラスミドに当該プロモーターの制御下
    にB型肝炎ウイルスの遺伝子を組込んだ組換えプ
    ラスミドにより形質転換された酵母を培養し、B
    型肝炎ウイルス表面抗原を産生させる方法におい
    て、酵母エキス、無機アンモニウム塩、無機マグ
    ネシウム塩およびグルコースまたはサツカロース
    の一方または両方を含有する半合成培地を用いる
    ことを特徴とする、形質転換酵母の培養方法。 2 無機アンモニウム塩が、硫酸アンモニウムま
    たは塩化アンモニウムであり、無機マグネシウム
    塩が硫酸マグネシウムまたは塩化マグネシウムで
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 半合成培地中に、プロリンおよび非イオン系
    界面活性剤を添加する特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 4 非イオン系界面活性剤がポリオキシエチレン
    ポリオキシプロピレンエーテルである特許請求の
    範囲第3項記載の方法。 5 半合成培地に含有される各成分の濃度が、酵
    母エキス0.3〜1.0W/V%、サツカロース2〜
    4W/V%、硫酸アンモニウム0.5〜1.0W/V%、
    硫酸マグネシウム0.01〜0.1W/V%、プロリン
    0.01〜0.1mg/ml、ポリオキシエチレンポリオキ
    シプロピレンエーテル5〜10ppmである特許請求
    の範囲第1項記載の方法。 6 酵母を培養するに際して、菌の対数増殖期前
    期において培養温度を25〜30℃、培地のPHを4〜
    5.5、溶存酸素量を2〜5ppmに保持し、対数増殖
    期中期以後においては、培養温度を20〜24℃、培
    地のPHを6.0〜7.0、溶存酸素量を2〜5ppmに保
    持する特許請求の範囲第1項記載の方法。
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