JPH05320708A - 焼結性粉末射出成形用バインダおよび組成物 - Google Patents
焼結性粉末射出成形用バインダおよび組成物Info
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- JPH05320708A JPH05320708A JP4275942A JP27594292A JPH05320708A JP H05320708 A JPH05320708 A JP H05320708A JP 4275942 A JP4275942 A JP 4275942A JP 27594292 A JP27594292 A JP 27594292A JP H05320708 A JPH05320708 A JP H05320708A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】成形性、脱脂性に優れたバインダを含有する粉
末射出成形用組成物の提供。 【構成】(a)下記式1で示される重合体の分子内に酸
無水物構造を1以上有するオレフィン系重合体および/
または共重合体3〜80重量% 【化1】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕(c)分子量2,000以下
の有機化合物20〜80重量%を含有することを特徴と
する焼結性粉末射出成形用バインダ。
末射出成形用組成物の提供。 【構成】(a)下記式1で示される重合体の分子内に酸
無水物構造を1以上有するオレフィン系重合体および/
または共重合体3〜80重量% 【化1】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕(c)分子量2,000以下
の有機化合物20〜80重量%を含有することを特徴と
する焼結性粉末射出成形用バインダ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属粉末、セラミックス
粉末およびサーメット粉末(以下、焼結性粉末と称す)
の射出成形用バインダおよび組成物(コンパウンド)に
関する。
粉末およびサーメット粉末(以下、焼結性粉末と称す)
の射出成形用バインダおよび組成物(コンパウンド)に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、焼結製品は、焼結性粉末と結
合剤(バインダ)を混練して、鋳込み法、押し出し法、
ロクロ法、プレス成形法などによって成形後、焼成して
製造されているが、これらの方法では複雑な形状の焼結
製品を得ることは難かしい。このため、より複雑な形状
の製品を得る方法として、焼結性粉末射出成形法が用い
られる。
合剤(バインダ)を混練して、鋳込み法、押し出し法、
ロクロ法、プレス成形法などによって成形後、焼成して
製造されているが、これらの方法では複雑な形状の焼結
製品を得ることは難かしい。このため、より複雑な形状
の製品を得る方法として、焼結性粉末射出成形法が用い
られる。
【0003】焼結性粉末射出成形法は小型で複雑な形状
の焼結部品を大量生産する方法として利用される技術で
ある。この方法においては、まず原料である焼結性粉末
とバインダを混練して、射出成形原料コンパウンドとす
る。このコンパウンドは熱可塑性を有し、射出成形機に
よって所望の形状に成形される。この成形工程は本質的
にプラスチック材料の成形と変わる所がなく、大量成形
が可能である。次に、得られた成形体から不要のバイン
ダを除去する。この工程を脱脂という。脱脂方法には、
加熱してバインダを成形体から蒸発あるいは流出させる
方法、溶媒中に成形体を保持してバインダを抽出する方
法、またこの二つを組合わせる方法などが知られてお
り、バインダの種類に応じて脱脂方法が選ばれる。最後
に脱脂体を焼結して金属部品を得る。
の焼結部品を大量生産する方法として利用される技術で
ある。この方法においては、まず原料である焼結性粉末
とバインダを混練して、射出成形原料コンパウンドとす
る。このコンパウンドは熱可塑性を有し、射出成形機に
よって所望の形状に成形される。この成形工程は本質的
にプラスチック材料の成形と変わる所がなく、大量成形
が可能である。次に、得られた成形体から不要のバイン
ダを除去する。この工程を脱脂という。脱脂方法には、
加熱してバインダを成形体から蒸発あるいは流出させる
方法、溶媒中に成形体を保持してバインダを抽出する方
法、またこの二つを組合わせる方法などが知られてお
り、バインダの種類に応じて脱脂方法が選ばれる。最後
に脱脂体を焼結して金属部品を得る。
【0004】焼結性粉末射出成形法は高い焼結密度が得
られる焼結性の微粉を成形できることに特徴がある。従
来、平均粒径が10μm以下であるような微粉は、流動
性が悪いという問題や、金型のかじりの問題からプレス
による成形が困難であったが、この方法によれば微粉で
も容易に成形ができ、しかも3次元的な複雑形状まで成
形可能である。このような利点を持つことから、最近、
純鉄部品、鉄−ニッケル系合金部品、ステンレス部品の
製造などにも焼結性粉末射出成形法が利用されることが
多くなり、磁性材料や超硬材料にも応用が広がりつつあ
る。
られる焼結性の微粉を成形できることに特徴がある。従
来、平均粒径が10μm以下であるような微粉は、流動
性が悪いという問題や、金型のかじりの問題からプレス
による成形が困難であったが、この方法によれば微粉で
も容易に成形ができ、しかも3次元的な複雑形状まで成
形可能である。このような利点を持つことから、最近、
純鉄部品、鉄−ニッケル系合金部品、ステンレス部品の
製造などにも焼結性粉末射出成形法が利用されることが
多くなり、磁性材料や超硬材料にも応用が広がりつつあ
る。
【0005】焼結性粉末射出成形法において用いられる
バインダの種類としては、熱可塑性、熱硬化性に大別さ
れるが、スプル、ランナ等の再生を考慮すると再生不能
な熱硬化性のバインダはあまり使用されていない。主流
である熱可塑性のバインダの成分としては熱可塑性の樹
脂、ワックス、可塑剤、滑剤などが挙げられる。樹脂は
バインダの主成分として原料コンパウンドに可塑性を与
え、また常温での成形体強度をもたせる。さらに、脱脂
性、流動性の改善のために、樹脂よりも低分子の有機物
であるワックスや可塑剤などを添加する。樹脂成分とし
てはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),エチレン−エ
チルアクリレート共重合体(EEA)、ポリメタクリル
酸アルキルエステル、ポリアミドなどが公知であって、
これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いら
れる。樹脂よりも低分子の成分としてはパラフィンワッ
クス、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エステ
ル、高級脂肪酸アミド、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ
ブチル等のフタル酸エステルなどの1種または2種以上
を組み合わせて用いられる。このように焼結性粉末射出
成形用原料コンパウンドは粉末と樹脂、ワックス、可塑
剤など数種の有機物との混合物であるのが一般的であ
る。
バインダの種類としては、熱可塑性、熱硬化性に大別さ
れるが、スプル、ランナ等の再生を考慮すると再生不能
な熱硬化性のバインダはあまり使用されていない。主流
である熱可塑性のバインダの成分としては熱可塑性の樹
脂、ワックス、可塑剤、滑剤などが挙げられる。樹脂は
バインダの主成分として原料コンパウンドに可塑性を与
え、また常温での成形体強度をもたせる。さらに、脱脂
性、流動性の改善のために、樹脂よりも低分子の有機物
であるワックスや可塑剤などを添加する。樹脂成分とし
てはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),エチレン−エ
チルアクリレート共重合体(EEA)、ポリメタクリル
酸アルキルエステル、ポリアミドなどが公知であって、
これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いら
れる。樹脂よりも低分子の成分としてはパラフィンワッ
クス、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エステ
ル、高級脂肪酸アミド、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ
ブチル等のフタル酸エステルなどの1種または2種以上
を組み合わせて用いられる。このように焼結性粉末射出
成形用原料コンパウンドは粉末と樹脂、ワックス、可塑
剤など数種の有機物との混合物であるのが一般的であ
る。
【0006】ところで、セラミックス粉末や金属粉末な
どの焼結性粉末の表面は親水性に近いために、有機物が
主体の疎水性バインダとは濡れ性が極めて悪い。このた
め、これらの焼結性粉末をバインダ中に均一に分散させ
ることは難しく、凝集粉が生成しやすい。コンパウンド
中にバインダと濡れていない凝集粉が存在すると、コン
パウンドは高粘度となり、成形性が悪化するうえ、グリ
ーン成形体の強度が激減しクラックを発生しやすい。さ
らに、脱脂時にもクラック、ふくれを発生しやすい。
どの焼結性粉末の表面は親水性に近いために、有機物が
主体の疎水性バインダとは濡れ性が極めて悪い。このた
め、これらの焼結性粉末をバインダ中に均一に分散させ
ることは難しく、凝集粉が生成しやすい。コンパウンド
中にバインダと濡れていない凝集粉が存在すると、コン
パウンドは高粘度となり、成形性が悪化するうえ、グリ
ーン成形体の強度が激減しクラックを発生しやすい。さ
らに、脱脂時にもクラック、ふくれを発生しやすい。
【0007】凝集粉の生成は、バインダの分子量が高い
ほど顕著である。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリ
プロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)は、古くか
ら粉末射出成形用バインダに用いられてきたが、これら
の樹脂は焼結性粉末と濡れが悪いために、コンパウンド
の流動性は極めて悪く、射出成形が困難であったり、得
られる成形体の強度が低い問題があった。
ほど顕著である。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリ
プロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)は、古くか
ら粉末射出成形用バインダに用いられてきたが、これら
の樹脂は焼結性粉末と濡れが悪いために、コンパウンド
の流動性は極めて悪く、射出成形が困難であったり、得
られる成形体の強度が低い問題があった。
【0008】焼結性粉末とバインダの濡れを良くする方
法としては、焼結性粉末表面を処理して疎水性にする方
法と、焼結性粉末の親水性表面と濡れるような官能基を
バインダ成分中に導入する方法がしられている。前者の
方法の具体例としては、シラン系カップリング剤、チタ
ネート系カップリング剤(特公昭59−41949号公
報)、アルミニウムキレート化合物(特開昭61−24
2947号公報)による焼結性粉末表面処理がしられて
おり、後者の具体例としては、界面活性剤を用いる例
(特開昭59−182267号公報、特開昭59−35
058号公報)や、カルボキシル基、エステル、アミノ
基、水酸基、酸無水物などの焼結性粉末表面と相互作用
するような官能基を導入したバインダ成分の使用、例え
ばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(特開昭5
2−117909号公報、特開昭58−135173号
公報)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)(特開昭59−121150号公報)、シクロペン
タジエン−不飽和ジカルボン酸無水物共重合体またはそ
の水素添加物(特開昭62−12658号公報)、アル
ファメチルスチレン−不飽和酸無水物共重合体(特開昭
63−252951号公報)、ステアリン酸(特公昭3
6−7883号公報)、ベヘニン酸(特開平2−267
156号公報)などがしられている。このような方法を
用いることにより焼結性粉末とバインダ間の濡れ性は改
善され、焼結性粉末はバインダ中に良好に分散し、容易
に射出成形可能となったうえに、良好な成形体も得られ
るようになった。
法としては、焼結性粉末表面を処理して疎水性にする方
法と、焼結性粉末の親水性表面と濡れるような官能基を
バインダ成分中に導入する方法がしられている。前者の
方法の具体例としては、シラン系カップリング剤、チタ
ネート系カップリング剤(特公昭59−41949号公
報)、アルミニウムキレート化合物(特開昭61−24
2947号公報)による焼結性粉末表面処理がしられて
おり、後者の具体例としては、界面活性剤を用いる例
(特開昭59−182267号公報、特開昭59−35
058号公報)や、カルボキシル基、エステル、アミノ
基、水酸基、酸無水物などの焼結性粉末表面と相互作用
するような官能基を導入したバインダ成分の使用、例え
ばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(特開昭5
2−117909号公報、特開昭58−135173号
公報)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)(特開昭59−121150号公報)、シクロペン
タジエン−不飽和ジカルボン酸無水物共重合体またはそ
の水素添加物(特開昭62−12658号公報)、アル
ファメチルスチレン−不飽和酸無水物共重合体(特開昭
63−252951号公報)、ステアリン酸(特公昭3
6−7883号公報)、ベヘニン酸(特開平2−267
156号公報)などがしられている。このような方法を
用いることにより焼結性粉末とバインダ間の濡れ性は改
善され、焼結性粉末はバインダ中に良好に分散し、容易
に射出成形可能となったうえに、良好な成形体も得られ
るようになった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】焼結性粉末射出成形法
においてバインダの選択が重要であるが、従来のバイン
ダ組成では次のような問題があった。
においてバインダの選択が重要であるが、従来のバイン
ダ組成では次のような問題があった。
【0010】バインダとしてポリエチレンやポリプロピ
レンなどの樹脂を使用すると、これらの樹脂は焼結性粉
末とぬれが悪いために、粉末を分散させることが困難で
あり、凝集粉が残って均一で良好な流動性を有したコン
パウンドとならない。また、ワックスなどの低分子成分
を加えて成形性を改善しても、やはり焼結性粉末となじ
みが悪いためにバインダと焼結性粉末の分離が起こるな
ど射出成形時にトラブルを生じていた。さらに、脱脂工
程で加熱脱脂を用いる場合、加熱中に成形体が変形して
しまったり、膨れやクラックなどの脱脂欠陥を生じる。
このような脱脂欠陥を回避するために、脱脂時間を長く
する必要があり、脱脂工程に時間がかかるという問題が
あった。
レンなどの樹脂を使用すると、これらの樹脂は焼結性粉
末とぬれが悪いために、粉末を分散させることが困難で
あり、凝集粉が残って均一で良好な流動性を有したコン
パウンドとならない。また、ワックスなどの低分子成分
を加えて成形性を改善しても、やはり焼結性粉末となじ
みが悪いためにバインダと焼結性粉末の分離が起こるな
ど射出成形時にトラブルを生じていた。さらに、脱脂工
程で加熱脱脂を用いる場合、加熱中に成形体が変形して
しまったり、膨れやクラックなどの脱脂欠陥を生じる。
このような脱脂欠陥を回避するために、脱脂時間を長く
する必要があり、脱脂工程に時間がかかるという問題が
あった。
【0011】エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)は極性を持った官能基を有しており、焼結性粉末と
なじみがよく射出成形用バインダの成分としてよく利用
されている樹脂である。これらの樹脂をバインダとして
使用する場合そのコンパウンドは成形性もよく、成形体
強度も優れる。しかしながら、その性能を十分に発揮す
るためには酢酸ビニルあるいはエチルアクリレートの含
有量がある程度多くなければならず、そのために軟化点
が低くなってしまう。このため、脱脂工程において、成
形体の変形が非常に起こりやすく、膨れなどの欠陥も生
じやすい。したがって、欠陥のない健全な脱脂体を得る
ためにはやはり長時間の脱脂を必要とする。
A)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)は極性を持った官能基を有しており、焼結性粉末と
なじみがよく射出成形用バインダの成分としてよく利用
されている樹脂である。これらの樹脂をバインダとして
使用する場合そのコンパウンドは成形性もよく、成形体
強度も優れる。しかしながら、その性能を十分に発揮す
るためには酢酸ビニルあるいはエチルアクリレートの含
有量がある程度多くなければならず、そのために軟化点
が低くなってしまう。このため、脱脂工程において、成
形体の変形が非常に起こりやすく、膨れなどの欠陥も生
じやすい。したがって、欠陥のない健全な脱脂体を得る
ためにはやはり長時間の脱脂を必要とする。
【0012】また、ポリスチレンやポリメタクリル酸ア
ルキルエステルは優れた解重合性を有するため、脱脂性
に優れておりバインダとして使用されることが多い。し
かし、これらの樹脂は焼結性粉末とのぬれが悪くポリエ
チレンなどと同様、成形に問題がある。
ルキルエステルは優れた解重合性を有するため、脱脂性
に優れておりバインダとして使用されることが多い。し
かし、これらの樹脂は焼結性粉末とのぬれが悪くポリエ
チレンなどと同様、成形に問題がある。
【0013】したがって、射出成形用コンパウンドには
これらの樹脂を2種あるいは3種以上、組み合わせて用
いることが提案されているが、どれも一長一短があり、
成形性と脱脂性の両方に優れた性能を示すバインダはい
まだに開発されていないのが実状である。
これらの樹脂を2種あるいは3種以上、組み合わせて用
いることが提案されているが、どれも一長一短があり、
成形性と脱脂性の両方に優れた性能を示すバインダはい
まだに開発されていないのが実状である。
【0014】さらに、焼結性粉末を表面処理する方法
は、表面処理剤が高価である、表面処理の工程が一つ増
える、表面処理剤のチタン、シリコン、アルミニウムが
焼結体に残留し、物性に悪影響を及ぼす等の欠点があ
る。また、界面活性剤や高級脂肪酸の添加は、バインダ
の軟化点の低下を招くために、加熱脱脂時に変形や膨れ
などの欠陥を生じやすい。また、特開昭62−1265
8号公報では、ポリマー中に不飽和結合が存在するた
め、混練中にゲル化が起こりやすく、コンパウンドの粘
度が高くなる、スプルやランナのリサイクルが困難等の
欠点がある。特開昭63−252951号公報では、ポ
リアルファメチルスチレン−不飽和酸無水物共重合体の
軟化点や粘度が高いために、トルエンやアルコールなど
の多量の溶剤を併用しなければならず、溶剤揮散による
密度変化が著しく、また強度も著しく低いため、射出成
形は困難である。さらに、いずれの方法を用いた場合で
も、変形しないように加熱脱脂するためには長時間が必
要であり、脱脂時間を短縮すると膨れ、変形を起こす欠
点があった。
は、表面処理剤が高価である、表面処理の工程が一つ増
える、表面処理剤のチタン、シリコン、アルミニウムが
焼結体に残留し、物性に悪影響を及ぼす等の欠点があ
る。また、界面活性剤や高級脂肪酸の添加は、バインダ
の軟化点の低下を招くために、加熱脱脂時に変形や膨れ
などの欠陥を生じやすい。また、特開昭62−1265
8号公報では、ポリマー中に不飽和結合が存在するた
め、混練中にゲル化が起こりやすく、コンパウンドの粘
度が高くなる、スプルやランナのリサイクルが困難等の
欠点がある。特開昭63−252951号公報では、ポ
リアルファメチルスチレン−不飽和酸無水物共重合体の
軟化点や粘度が高いために、トルエンやアルコールなど
の多量の溶剤を併用しなければならず、溶剤揮散による
密度変化が著しく、また強度も著しく低いため、射出成
形は困難である。さらに、いずれの方法を用いた場合で
も、変形しないように加熱脱脂するためには長時間が必
要であり、脱脂時間を短縮すると膨れ、変形を起こす欠
点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、バインダの成分、配合を検討した結果、本発明
者らは、焼結性粉末射出成形用バインダの成分として、
酸無水物構造含有オレフィン系共重合体を必須成分とし
て用いると粉末とのぬれもよく成形性も良好で、脱脂に
おいても成形体の変形が少なく、脱脂欠陥も生じないコ
ンパウンドとなることを見いだした。
ために、バインダの成分、配合を検討した結果、本発明
者らは、焼結性粉末射出成形用バインダの成分として、
酸無水物構造含有オレフィン系共重合体を必須成分とし
て用いると粉末とのぬれもよく成形性も良好で、脱脂に
おいても成形体の変形が少なく、脱脂欠陥も生じないコ
ンパウンドとなることを見いだした。
【0016】すなわち、本発明は、 (a)下記式1で示される重合体の分子内に酸無水物構
造を1以上有するオレフィン系重合体および/または共
重合体3〜80重量%
造を1以上有するオレフィン系重合体および/または共
重合体3〜80重量%
【化7】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有する粉末射出成形用バインダを提供する。 また、(a)下記式1で示される重合体の分子内に酸無
水物構造を1以上有するオレフィン系重合体および/ま
たは共重合体3〜80重量%と、
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有する粉末射出成形用バインダを提供する。 また、(a)下記式1で示される重合体の分子内に酸無
水物構造を1以上有するオレフィン系重合体および/ま
たは共重合体3〜80重量%と、
【化8】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕 (b)上記(a)以外の重合体および/または共重合体
70重量%以下と、 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有する粉末射出成形用バインダを提供する。 さらに、(a)下記式2で示される重合体の分子内に酸
無水物構造を1以上有するオレフィン系共重合体3〜8
0重量%と、
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕 (b)上記(a)以外の重合体および/または共重合体
70重量%以下と、 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有する粉末射出成形用バインダを提供する。 さらに、(a)下記式2で示される重合体の分子内に酸
無水物構造を1以上有するオレフィン系共重合体3〜8
0重量%と、
【化9】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基を表し、R3 は、
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基を表し、R3 は、
【化10】 (R5 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のア
ルキル基から選ばれた基)から選ばれた1種の基であ
る。〕 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有する焼結性粉末射出成形用バインダを提供す
る。 また、(a)下記式2で示される重合体の分子内に酸無
水物構造を1以上有するオレフィン系共重合体3〜80
重量%と、
ルキル基から選ばれた基)から選ばれた1種の基であ
る。〕 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有する焼結性粉末射出成形用バインダを提供す
る。 また、(a)下記式2で示される重合体の分子内に酸無
水物構造を1以上有するオレフィン系共重合体3〜80
重量%と、
【化11】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基を表し、R3 は、
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基を表し、R3 は、
【化12】 (R5 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のア
ルキル基から選ばれた基)から選ばれた1種の基であ
る。〕 (b)上記(a)以外のオレフィン系重合体および/ま
たは共重合体70重量%と、 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有する焼結性粉末射出成形用バインダを提供す
る。 特に、前記(b)上記(a)以外のオレフィン系重合体
および/または共重合体が、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、およびスチレンのうち1種または2
種以上を共重合体してなる単独重合体および/または共
重合体であるのが好ましい。また、上述のいずれかの粉
末射出成形用バインダと金属粉末、セラミック粉末また
はサーメット粉末とを特徴とする焼結性粉末射出成形用
組成物を提供する。さらに、前記金属粉末、セラミック
ス粉末またはサーメット粉末が、平均粒径0.01〜
1,000μmである焼結性粉末射出成形用組成物を提
供する。
ルキル基から選ばれた基)から選ばれた1種の基であ
る。〕 (b)上記(a)以外のオレフィン系重合体および/ま
たは共重合体70重量%と、 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有する焼結性粉末射出成形用バインダを提供す
る。 特に、前記(b)上記(a)以外のオレフィン系重合体
および/または共重合体が、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、およびスチレンのうち1種または2
種以上を共重合体してなる単独重合体および/または共
重合体であるのが好ましい。また、上述のいずれかの粉
末射出成形用バインダと金属粉末、セラミック粉末また
はサーメット粉末とを特徴とする焼結性粉末射出成形用
組成物を提供する。さらに、前記金属粉末、セラミック
ス粉末またはサーメット粉末が、平均粒径0.01〜
1,000μmである焼結性粉末射出成形用組成物を提
供する。
【0017】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明
のバインダが使用できる原料粉末としては金属粉末、セ
ラミックス粉末またはサーメット粉末であるならばどの
様な粉末を用いてもよい。金属粉末の例をあげると、
鉄、銅、チタン、タングステン、ニッケル、モリブデ
ン、クロム、亜鉛、アルミニウム、ジルコニウム、ベリ
リウム、ゲルマニウム、コバルト、シリコン、スカンジ
ウム、イットリウム、ランタニド、アクチニド、ハフニ
ウム、トリウム、バナジウム、タンタル、マンガン、テ
クネチウム、レニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジ
ウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、銀、カドミ
ウム、タリウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマ
ス、テルル、ポロニウムの粉末およびこれらの合金ある
いは混合粉、例えば、ステンレス鋼、鉄−ニッケル系合
金、鉄−シリコン系合金、鉄−コバルト系合金、鉄−ボ
ロン系合金、鉄−コバルト−バナジウム系合金などが挙
げられる。セラミックス粉末としては、酸化アルミニウ
ム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、
酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、チタン酸バリウ
ム、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、チタン酸ジルコン酸
鉛、酸化インジウム、酸化バリウム、酸化カリウム、酸
化イットリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウ
ム、二酸化マンガン、酸化テクネチウム、酸化レニウ
ム、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化ルテニウム、酸
化ランタン、酸化セレン、酸化スカンジウム、酸化アク
チニウム、酸化トリウム、酸化バナジウム、酸化ニオ
ブ、酸化タンタル、酸化モリブデン、酸化マンガン、酸
化タングステン、酸化ロジウム、酸化カドミウム、酸化
タリウム、酸化ゲルマニウム、酸化スズ、酸化鉛、酸化
アンチモン、酸化ビスマス、酸化テルル、酸化ベリリウ
ムなどの酸化物、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化アルミ
ニウム、炭化タングステン、炭化チタン、炭化ジルコニ
ウム、炭化ハフニウム、炭化モリブデン、炭化タンタ
ル、炭化クロム、炭化バナジウム、炭素などの炭化物、
窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化チタ
ンなどの窒化物、2ケイ化モリブデンなどのケイ化物、
硫化カドミウム、硫化亜鉛などの硫化物、ホウ化チタ
ン、ホウ化ジルコニウム、ホウ化ランタンなどのホウ化
物が挙げられる。また粉末の製造法別に挙げると、カル
ボニル粉、水アトマイズ粉、ガスアトマイズ粉、粉砕粉
などを挙げることができる。さらに、これらのうちの2
種以上の混合粉を用いることも可能である。また、上記
金属粉末およびセラミックス粉末、例えば窒化ケイ素粉
末/酸化イットリウム/酸化アルミニウム粉末、ジルコ
ニア/酸化イットリウム/酸化マグネシウム、炭化ケイ
素/炭化ホウ素/カーボンブラック、アルミナ/酸化マ
グネシウム/二酸化ケイ素の混合粉または合金粉として
サーメット粉末を使用してもよい。
のバインダが使用できる原料粉末としては金属粉末、セ
ラミックス粉末またはサーメット粉末であるならばどの
様な粉末を用いてもよい。金属粉末の例をあげると、
鉄、銅、チタン、タングステン、ニッケル、モリブデ
ン、クロム、亜鉛、アルミニウム、ジルコニウム、ベリ
リウム、ゲルマニウム、コバルト、シリコン、スカンジ
ウム、イットリウム、ランタニド、アクチニド、ハフニ
ウム、トリウム、バナジウム、タンタル、マンガン、テ
クネチウム、レニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジ
ウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、銀、カドミ
ウム、タリウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマ
ス、テルル、ポロニウムの粉末およびこれらの合金ある
いは混合粉、例えば、ステンレス鋼、鉄−ニッケル系合
金、鉄−シリコン系合金、鉄−コバルト系合金、鉄−ボ
ロン系合金、鉄−コバルト−バナジウム系合金などが挙
げられる。セラミックス粉末としては、酸化アルミニウ
ム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、
酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、チタン酸バリウ
ム、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、チタン酸ジルコン酸
鉛、酸化インジウム、酸化バリウム、酸化カリウム、酸
化イットリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウ
ム、二酸化マンガン、酸化テクネチウム、酸化レニウ
ム、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化ルテニウム、酸
化ランタン、酸化セレン、酸化スカンジウム、酸化アク
チニウム、酸化トリウム、酸化バナジウム、酸化ニオ
ブ、酸化タンタル、酸化モリブデン、酸化マンガン、酸
化タングステン、酸化ロジウム、酸化カドミウム、酸化
タリウム、酸化ゲルマニウム、酸化スズ、酸化鉛、酸化
アンチモン、酸化ビスマス、酸化テルル、酸化ベリリウ
ムなどの酸化物、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化アルミ
ニウム、炭化タングステン、炭化チタン、炭化ジルコニ
ウム、炭化ハフニウム、炭化モリブデン、炭化タンタ
ル、炭化クロム、炭化バナジウム、炭素などの炭化物、
窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化チタ
ンなどの窒化物、2ケイ化モリブデンなどのケイ化物、
硫化カドミウム、硫化亜鉛などの硫化物、ホウ化チタ
ン、ホウ化ジルコニウム、ホウ化ランタンなどのホウ化
物が挙げられる。また粉末の製造法別に挙げると、カル
ボニル粉、水アトマイズ粉、ガスアトマイズ粉、粉砕粉
などを挙げることができる。さらに、これらのうちの2
種以上の混合粉を用いることも可能である。また、上記
金属粉末およびセラミックス粉末、例えば窒化ケイ素粉
末/酸化イットリウム/酸化アルミニウム粉末、ジルコ
ニア/酸化イットリウム/酸化マグネシウム、炭化ケイ
素/炭化ホウ素/カーボンブラック、アルミナ/酸化マ
グネシウム/二酸化ケイ素の混合粉または合金粉として
サーメット粉末を使用してもよい。
【0018】焼結性粉末の平均粒径は0.01〜100
0μm、特に0.1〜1000μmの範囲が使用可能で
あるが、コンパウンドの流動性、あるいは粉末の焼結性
から100μm以下の粉末を使用するのが好ましい。さ
らに好ましい平均粒径の範囲は0.1〜50μmであ
る。
0μm、特に0.1〜1000μmの範囲が使用可能で
あるが、コンパウンドの流動性、あるいは粉末の焼結性
から100μm以下の粉末を使用するのが好ましい。さ
らに好ましい平均粒径の範囲は0.1〜50μmであ
る。
【0019】粉末粒径は小さいほど射出成形時の流動性
が良く、焼結性も良いので有利であるが、微粉にするた
めには膨大なエネルギーを必要とするため実用上不利で
ある。また、1,000μmを越えると、コンパウンド
の流動性が悪化し、射出成形が実質的に不可能となる。
が良く、焼結性も良いので有利であるが、微粉にするた
めには膨大なエネルギーを必要とするため実用上不利で
ある。また、1,000μmを越えると、コンパウンド
の流動性が悪化し、射出成形が実質的に不可能となる。
【0020】本発明の射出成形用組成物は、これらの粉
末100重量部に対して本発明のバインダ2〜100重
量部を含有して組成物を製造する。最適なバインダ量
は、粉末の形状、粉末の粒径、粉末の粒径分布によって
異なるので、一概には言えないが、2重量部未満ではバ
インダが金属粉末に対して不足し、コンパウンドの流動
性が悪く射出成形が困難となる、100重量部を超える
と、射出成形はできるものの、脱脂時の形状保持ができ
なくなるので好ましくない。
末100重量部に対して本発明のバインダ2〜100重
量部を含有して組成物を製造する。最適なバインダ量
は、粉末の形状、粉末の粒径、粉末の粒径分布によって
異なるので、一概には言えないが、2重量部未満ではバ
インダが金属粉末に対して不足し、コンパウンドの流動
性が悪く射出成形が困難となる、100重量部を超える
と、射出成形はできるものの、脱脂時の形状保持ができ
なくなるので好ましくない。
【0021】金属粉末、セラミックス粉末またはサーメ
ット粉末とバインダ各成分を含有する本発明の焼結性粉
末射出成形用組成物の製造は混練によって行なわれるの
が好ましく、混練順序は、いずれの順序でもよい。焼結
性粉末とすべてのバインダ成分とを同時に混練しても良
いし、すべてのバインダ成分を混練後、焼結性粉末を投
入して混練しても良い。また焼結性粉末とバインダのあ
る成分を先に混練し、後から残りのバインダ成分を加え
ても良い。混練機としてはヘンシェルミキサー、プラス
トミル、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ロールミ
ル、単軸スクリュー混練機、2軸スクリュー混練機など
が使用でき、これらの2種以上を組み合わせて混練して
もよい。
ット粉末とバインダ各成分を含有する本発明の焼結性粉
末射出成形用組成物の製造は混練によって行なわれるの
が好ましく、混練順序は、いずれの順序でもよい。焼結
性粉末とすべてのバインダ成分とを同時に混練しても良
いし、すべてのバインダ成分を混練後、焼結性粉末を投
入して混練しても良い。また焼結性粉末とバインダのあ
る成分を先に混練し、後から残りのバインダ成分を加え
ても良い。混練機としてはヘンシェルミキサー、プラス
トミル、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ロールミ
ル、単軸スクリュー混練機、2軸スクリュー混練機など
が使用でき、これらの2種以上を組み合わせて混練して
もよい。
【0022】本発明においてはバインダには、式1また
は式2で示される(共)重合体分子内に、酸無水物構造
を1個以上有するオレフィン系(共)重合体(以降、酸
無水物構造含有オレフィン系(共)重合体と称す)を必
須成分として使用する。この酸無水物構造含有オレフィ
ン系(共)重合体は、共重合体であってもよく、共重合
の様式は、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト
共重合等のいずれであっても良い。
は式2で示される(共)重合体分子内に、酸無水物構造
を1個以上有するオレフィン系(共)重合体(以降、酸
無水物構造含有オレフィン系(共)重合体と称す)を必
須成分として使用する。この酸無水物構造含有オレフィ
ン系(共)重合体は、共重合体であってもよく、共重合
の様式は、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト
共重合等のいずれであっても良い。
【0023】本発明でいうオレフィン系(共)重合体と
は式1:
は式1:
【化13】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕で示される重合体であるか、
または、式2:
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕で示される重合体であるか、
または、式2:
【化14】 〔R1 は水素原子、メチル基から選ばれた1種以上の基
であり、R2 は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基か
ら選ばれた1種以上の基であり、R3 は
であり、R2 は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基か
ら選ばれた1種以上の基であり、R3 は
【化15】 (R5 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアル
キル基から選ばれた基)から選ばれた1種以上の基であ
る〕で示される重合体である。
キル基から選ばれた基)から選ばれた1種以上の基であ
る〕で示される重合体である。
【0024】式1または式2で示されるオレフィン系
(共)重合体の具体例を挙げると、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテン、3−メチル−ペンテン−
1、4−メチル−ペンテン−1などの単量体からなる群
から選ばれた1種以上の(共)重合体、あるいは前記単
量体からなる群から選ばれた1種以上と、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、
パラメチルスチレン、パラ−t−ブチルスチレン、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸
イソブチルなどのメタクリル酸エステルやアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸エステルからな
る群からえらばれた1種以上の単量体との共重合体であ
る。このオレフィン系(共)重合体の好ましい分子量
は、2,000超である。
(共)重合体の具体例を挙げると、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテン、3−メチル−ペンテン−
1、4−メチル−ペンテン−1などの単量体からなる群
から選ばれた1種以上の(共)重合体、あるいは前記単
量体からなる群から選ばれた1種以上と、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、
パラメチルスチレン、パラ−t−ブチルスチレン、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸
イソブチルなどのメタクリル酸エステルやアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸エステルからな
る群からえらばれた1種以上の単量体との共重合体であ
る。このオレフィン系(共)重合体の好ましい分子量
は、2,000超である。
【0025】本発明の酸無水物構造含有オレフィン系共
重合体を製造する方法としては、前述した不飽和結合を
含む単量体と、不飽和ジカルボン酸無水物とを、ラジカ
ル共重合させる方法が用いられるほか、式1で示される
オレフィン系単独重合体あるいは式2で示されるオレフ
ィン系共重合体にラジカル発生剤を存在させ、不飽和ジ
カルボン酸無水物を溶剤あるいは分散媒の存在下または
非存在下でラジカルグラフト反応させる方法を挙げるこ
とができる。なかでも溶融状態でグラフトさせる場合、
押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどの溶融混練
機を用いることにより、簡略化された方法で短時間に求
める酸無水物構造含有オレフィン系共重合体を得ること
ができる。
重合体を製造する方法としては、前述した不飽和結合を
含む単量体と、不飽和ジカルボン酸無水物とを、ラジカ
ル共重合させる方法が用いられるほか、式1で示される
オレフィン系単独重合体あるいは式2で示されるオレフ
ィン系共重合体にラジカル発生剤を存在させ、不飽和ジ
カルボン酸無水物を溶剤あるいは分散媒の存在下または
非存在下でラジカルグラフト反応させる方法を挙げるこ
とができる。なかでも溶融状態でグラフトさせる場合、
押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどの溶融混練
機を用いることにより、簡略化された方法で短時間に求
める酸無水物構造含有オレフィン系共重合体を得ること
ができる。
【0026】不飽和ジカルボン酸無水物の例としては、
無水コハク酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無
水マレイン酸、クロロ無水マレイン酸、無水シトラコン
酸、およびシス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカル
ボン酸無水物、エンド−ビシクロ−(2,2,1)−5
−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−エ
ンド−シス−ビシクロ−(2,2,1)−5−ヘプテン
−2,3−ジカルボン酸無水物、エンド−ビシクロ−
(2,2,1)−1,2,3,4,7,7−ヘキサクロ
ロ−2−ペンテン−5,6−ジカルボン酸無水物などが
挙げられる。本発明ではこの例示された群より選ばれた
1種以上を使用することができる。これらのうち、無水
マレイン酸が好適である。
無水コハク酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無
水マレイン酸、クロロ無水マレイン酸、無水シトラコン
酸、およびシス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカル
ボン酸無水物、エンド−ビシクロ−(2,2,1)−5
−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−エ
ンド−シス−ビシクロ−(2,2,1)−5−ヘプテン
−2,3−ジカルボン酸無水物、エンド−ビシクロ−
(2,2,1)−1,2,3,4,7,7−ヘキサクロ
ロ−2−ペンテン−5,6−ジカルボン酸無水物などが
挙げられる。本発明ではこの例示された群より選ばれた
1種以上を使用することができる。これらのうち、無水
マレイン酸が好適である。
【0027】本発明で用いる(a)の酸無水物構造含有
オレフィン系(共)重合体の好ましい例は、無水マレイ
ン酸で変性したPE、PP、エチレン−プロピレン共重
合体、ポリイソブチレン、エチレン−ブテン−1共重合
体、EVA、EEA、エチレン−メチルアクリレート共
重合体(EMA)、エチレン−メチルメタクリレート共
重合体(EMMA)、スチレン−エチレン−ブテン−ス
チレン共重合体(SEBS)である。
オレフィン系(共)重合体の好ましい例は、無水マレイ
ン酸で変性したPE、PP、エチレン−プロピレン共重
合体、ポリイソブチレン、エチレン−ブテン−1共重合
体、EVA、EEA、エチレン−メチルアクリレート共
重合体(EMA)、エチレン−メチルメタクリレート共
重合体(EMMA)、スチレン−エチレン−ブテン−ス
チレン共重合体(SEBS)である。
【0028】本発明における酸無水物構造含有オレフィ
ン系(共)重合体の不飽和ジカルボン酸無水物は分子中
に1個以上含有される。さらに、好ましい不飽和ジカル
ボン酸無水物の含有率は0.01〜5重量%が好まし
く、さらに好ましくは0.1〜2重量%である。
ン系(共)重合体の不飽和ジカルボン酸無水物は分子中
に1個以上含有される。さらに、好ましい不飽和ジカル
ボン酸無水物の含有率は0.01〜5重量%が好まし
く、さらに好ましくは0.1〜2重量%である。
【0029】酸無水物構造含有オレフィン系(共)重合
体の好ましい分子量は約2,000〜500,000 である。
分子量2,000以下では成形体の強度が不足するた
め、射出成形時に割れを発生しやすく、また脱脂時に変
形を起こす。分子量が500,000を越えると溶融粘度が高
くなるため成形性が悪化する。さらに好適な分子量は5
0,000〜300,000 である。
体の好ましい分子量は約2,000〜500,000 である。
分子量2,000以下では成形体の強度が不足するた
め、射出成形時に割れを発生しやすく、また脱脂時に変
形を起こす。分子量が500,000を越えると溶融粘度が高
くなるため成形性が悪化する。さらに好適な分子量は5
0,000〜300,000 である。
【0030】本発明においてはバインダの成分として前
述の(a)酸無水物構造含有オレフィン系(共)重合体
の他に、本発明の酸無水物構造含有オレフィン系(共)
重合体以外の重合体を、脱脂を容易にするため加えた方
が良く、熱または溶剤で脱脂できるものならばいかなる
ものでもよい。このような重合体の好ましいものとして
は、溶剤脱脂時に酸無水物構造含有オレフィン系(共)
重合体を溶解しない溶剤に可溶であるもの、あるいは熱
脱脂時に急激な分解による膨れやクラック発生を防ぐた
め、酸無水物構造含有オレフィン系(共)重合体と熱分
解温度が異なるものがあげられる。
述の(a)酸無水物構造含有オレフィン系(共)重合体
の他に、本発明の酸無水物構造含有オレフィン系(共)
重合体以外の重合体を、脱脂を容易にするため加えた方
が良く、熱または溶剤で脱脂できるものならばいかなる
ものでもよい。このような重合体の好ましいものとして
は、溶剤脱脂時に酸無水物構造含有オレフィン系(共)
重合体を溶解しない溶剤に可溶であるもの、あるいは熱
脱脂時に急激な分解による膨れやクラック発生を防ぐた
め、酸無水物構造含有オレフィン系(共)重合体と熱分
解温度が異なるものがあげられる。
【0031】このような樹脂として、例えば、PE、P
P、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン共重合
体、ポリメチルペンテン、エチレン−ブテン共重合体、
スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、E
VA、EEA、EMA、EMMA、塩素化PEなどのポ
リオレフィン類、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチ
レン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メ
チル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−エチル
(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−イソプロピ
ル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−n−ブチ
ル(メタ)アクリレート共重合体などのスチレン系樹
脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アク
リル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ポリ
(メタ)アクリル酸−n−ブチル、ポリ(メタ)アクリ
ル酸イソブチル、ポリ(メタ)アクリル酸−2−エチル
ヘキシル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、ポリ(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、ポリ(メタ)アクリル酸エチルヘキシ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸−n−ドデシル、ポリ(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メチル
−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸ブ
チル−メタクリル酸−2−エチルヘキシル共重合体など
のアクリル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニル
プロピオナールなどのポリビニルアセタール類、ポリビ
ニルエーテル、ポリビニルブチルエーテルなどのポリビ
ニルエーテル類、ポリエチレンオキシド、ポリオキシメ
チレン、ポリプロピレンオキシド、ポリテトラメチレン
グリコール、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共
重合体などのポリエーテル類、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンセバ
テートなどのポリエステル類およびポリアミド類、ポリ
カーボネート類、ポリウレタン類などがある。これらの
重合体の分子量は2000〜500000の範囲が好ま
しく、さらに好ましくは50000〜300000であ
る。分子量が2000以下では成形体の強度が不足する
ため成形時に割れを発生しやすく、500000を超え
ると溶融粘度が高くなるため成形性が悪化する。
P、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン共重合
体、ポリメチルペンテン、エチレン−ブテン共重合体、
スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、E
VA、EEA、EMA、EMMA、塩素化PEなどのポ
リオレフィン類、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチ
レン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メ
チル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−エチル
(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−イソプロピ
ル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−n−ブチ
ル(メタ)アクリレート共重合体などのスチレン系樹
脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アク
リル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ポリ
(メタ)アクリル酸−n−ブチル、ポリ(メタ)アクリ
ル酸イソブチル、ポリ(メタ)アクリル酸−2−エチル
ヘキシル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、ポリ(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、ポリ(メタ)アクリル酸エチルヘキシ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸−n−ドデシル、ポリ(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メチル
−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸ブ
チル−メタクリル酸−2−エチルヘキシル共重合体など
のアクリル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニル
プロピオナールなどのポリビニルアセタール類、ポリビ
ニルエーテル、ポリビニルブチルエーテルなどのポリビ
ニルエーテル類、ポリエチレンオキシド、ポリオキシメ
チレン、ポリプロピレンオキシド、ポリテトラメチレン
グリコール、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共
重合体などのポリエーテル類、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンセバ
テートなどのポリエステル類およびポリアミド類、ポリ
カーボネート類、ポリウレタン類などがある。これらの
重合体の分子量は2000〜500000の範囲が好ま
しく、さらに好ましくは50000〜300000であ
る。分子量が2000以下では成形体の強度が不足する
ため成形時に割れを発生しやすく、500000を超え
ると溶融粘度が高くなるため成形性が悪化する。
【0032】さらに、好ましくは、酸無水物構造含有
(共)重合体以外の樹脂としてアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、およびスチレンのうち1種または
2種以上を(共)重合してなる単独重合体および/また
は共重合体を用いる。これらの樹脂を用いる場合、酸無
水物構造含有(共)重合体としてエチレン系樹脂を用い
るのがよい。この組み合わせでは、トルエン、クロロホ
ルム、塩化メチレン等の溶剤で成形体から簡単にスチレ
ン系、アクリル系樹脂を脱脂できるし、加熱脱脂でも、
分解温度が低いスチレン系、アクリル系樹脂がまず分解
し、次にエチレン系樹脂が分解するため、急激な分解ガ
ス発生を抑制でき、脱脂時のふくれ、クラック発生を防
ぐことができる。
(共)重合体以外の樹脂としてアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、およびスチレンのうち1種または
2種以上を(共)重合してなる単独重合体および/また
は共重合体を用いる。これらの樹脂を用いる場合、酸無
水物構造含有(共)重合体としてエチレン系樹脂を用い
るのがよい。この組み合わせでは、トルエン、クロロホ
ルム、塩化メチレン等の溶剤で成形体から簡単にスチレ
ン系、アクリル系樹脂を脱脂できるし、加熱脱脂でも、
分解温度が低いスチレン系、アクリル系樹脂がまず分解
し、次にエチレン系樹脂が分解するため、急激な分解ガ
ス発生を抑制でき、脱脂時のふくれ、クラック発生を防
ぐことができる。
【0033】本発明においてはバインダ成分として上記
(a)および(b)の樹脂の他に、それらよりも低分子
の有機化合物、すなわち、分子量2,000以下の有機
化合物(c)を用いる。バインダに使用される分子量
2,000以下の有機化合物としては、ワックス、高級
脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸アミド、脂肪酸エ
ステル、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、セバ
チン酸エステルなどが使用できる。さらに具体的に使用
可能な低分子の成分を挙げると、ワックスとしては(ノ
ルマル)パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワ
ックス、酸化ワックス、ペトロラタム、酸化ペトロラタ
ム、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、
モンタンワックス誘導体などの合成ワックスや、鯨ろ
う、シナろう、蜜ろう、羊毛ろう、キャンデリラワック
ス、木ろう、ナリキュリーワックス、サトウキビろう、
オゾケライトワックス、セレシン、リグナイトワック
ス、モンタンワックス、カルナバワックス、ビーワック
スなどの天然ワックスが挙げられる。これらのワックス
の分子量は300〜2000が好ましい。これは分子量
が300未満であると成形体に適度な強度を付与するこ
とができないからであり、分子量が2000超であると
脱脂性が悪くなるからである。ワックスは樹脂と相溶性
が良く、しかも安価であるためバインダ成分として最も
よく使用される。
(a)および(b)の樹脂の他に、それらよりも低分子
の有機化合物、すなわち、分子量2,000以下の有機
化合物(c)を用いる。バインダに使用される分子量
2,000以下の有機化合物としては、ワックス、高級
脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸アミド、脂肪酸エ
ステル、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、セバ
チン酸エステルなどが使用できる。さらに具体的に使用
可能な低分子の成分を挙げると、ワックスとしては(ノ
ルマル)パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワ
ックス、酸化ワックス、ペトロラタム、酸化ペトロラタ
ム、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、
モンタンワックス誘導体などの合成ワックスや、鯨ろ
う、シナろう、蜜ろう、羊毛ろう、キャンデリラワック
ス、木ろう、ナリキュリーワックス、サトウキビろう、
オゾケライトワックス、セレシン、リグナイトワック
ス、モンタンワックス、カルナバワックス、ビーワック
スなどの天然ワックスが挙げられる。これらのワックス
の分子量は300〜2000が好ましい。これは分子量
が300未満であると成形体に適度な強度を付与するこ
とができないからであり、分子量が2000超であると
脱脂性が悪くなるからである。ワックスは樹脂と相溶性
が良く、しかも安価であるためバインダ成分として最も
よく使用される。
【0034】高級脂肪酸としては、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、バルモチン酸、
イソステアリン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、ベヘ
ニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などが使
用できる。これらは滑剤としての効果があるが、あまり
に多量に配合すると、成形体からのブリードアウトが激
しくなるとともに、成形体の強度も低下させるので、配
合比はバインダ全体に対して10重量%以下にとどめる
のが好ましい。
ミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、バルモチン酸、
イソステアリン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、ベヘ
ニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などが使
用できる。これらは滑剤としての効果があるが、あまり
に多量に配合すると、成形体からのブリードアウトが激
しくなるとともに、成形体の強度も低下させるので、配
合比はバインダ全体に対して10重量%以下にとどめる
のが好ましい。
【0035】また、高級アルコールとしては、セチルア
ルコール、ラウリルアルコール、セリルアルコール、メ
リシルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリル
アルコールなどの1価高級アルコールや、エチレングリ
コール、ポリエチレングリコールなどの2価アルコール
の類が使用できる。
ルコール、ラウリルアルコール、セリルアルコール、メ
リシルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリル
アルコールなどの1価高級アルコールや、エチレングリ
コール、ポリエチレングリコールなどの2価アルコール
の類が使用できる。
【0036】高級脂肪酸アミドとしてはステアリン酸ア
ミド、ラウリン酸アミド、エルカ酸アミド、リノール酸
アミド、ベヘニン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレ
イン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチ
レンビスステアリン酸アミド、リシノール酸アミド、エ
ルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、エルシルアミド、硬
化牛脂酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド、メチレンビスステ
アリルアミド、エチレンビスステアリルアミド、メチレ
ンビスアミド、エチレンビスアミドなどが挙げられる。
これらのアミド類は比較的樹脂と相溶性がよく脂肪酸や
アルコール類に比べ多量に配合しても問題ない。
ミド、ラウリン酸アミド、エルカ酸アミド、リノール酸
アミド、ベヘニン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレ
イン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチ
レンビスステアリン酸アミド、リシノール酸アミド、エ
ルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、エルシルアミド、硬
化牛脂酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド、メチレンビスステ
アリルアミド、エチレンビスステアリルアミド、メチレ
ンビスアミド、エチレンビスアミドなどが挙げられる。
これらのアミド類は比較的樹脂と相溶性がよく脂肪酸や
アルコール類に比べ多量に配合しても問題ない。
【0037】脂肪酸エステルとしては、C12〜C22の脂
肪酸のC1 〜C22の1価アルコールエステルあるいはグ
リコール類とのモノ,ジエステル、あるいはグリセリン
とのモノ、ジ、トリエステルがバインダとして使用でき
る。具体的にはブチルステアレート、ブチルラウレー
ト、オクチルパルミテート、イソプロピルパルミテー
ト、ステアリン酸モノグリセリド、ソルビタントリオレ
ート、セチルパルミテート、ミリシルパルミテート、ミ
リシルセロチネート、ジエチレングリコールジベンゾエ
ート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラー
ト、落花生油、大豆油、ヤシ油、パーム油、アマニ油、
水添油、魚油、動物油などが挙げられる。
肪酸のC1 〜C22の1価アルコールエステルあるいはグ
リコール類とのモノ,ジエステル、あるいはグリセリン
とのモノ、ジ、トリエステルがバインダとして使用でき
る。具体的にはブチルステアレート、ブチルラウレー
ト、オクチルパルミテート、イソプロピルパルミテー
ト、ステアリン酸モノグリセリド、ソルビタントリオレ
ート、セチルパルミテート、ミリシルパルミテート、ミ
リシルセロチネート、ジエチレングリコールジベンゾエ
ート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラー
ト、落花生油、大豆油、ヤシ油、パーム油、アマニ油、
水添油、魚油、動物油などが挙げられる。
【0038】フタル酸エステル、アジピン酸エステル、
セバチン酸エステルなどはプラスチック用可塑剤として
一般的に使用されているものであるが、焼結性粉末射出
成形用のバインダとしても優れた性能を有している。具
体的には、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタ
ル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジヘプチル、フタル
酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル
(DOP)、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニ
ル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル
酸ジウンデシル、フタル酸ジラウリル、フタル酸ブチル
ベンジル、フタル酸オクチルベンジル、フタル酸ブチル
オクチル、二塩基酸エステルとしては、アジピン酸ジブ
チル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ2−
エチルヘキシル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジイ
ソデシル、アジピン酸オクチルデシル、アジピン酸ジブ
チルジグリコール、アゼライン酸ジ−2−エチルブチ
ル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバチン酸
ジブチル、セバチン酸ジ2−エチルヘキシル、セバチン
酸ブチルベンジル、セバシン酸ジオクチル、マレイン酸
ジブチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、フマル
酸ジブチルをあげることができる。さらに、リン酸トリ
エチレン、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、リ
ン酸トリフェニルなどのリン酸エステルや、ホウ酸トリ
エチル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリオクチルなどの
ホウ酸エステル、ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウムなどの高級
脂肪酸塩も使用できる。
セバチン酸エステルなどはプラスチック用可塑剤として
一般的に使用されているものであるが、焼結性粉末射出
成形用のバインダとしても優れた性能を有している。具
体的には、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタ
ル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジヘプチル、フタル
酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル
(DOP)、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニ
ル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル
酸ジウンデシル、フタル酸ジラウリル、フタル酸ブチル
ベンジル、フタル酸オクチルベンジル、フタル酸ブチル
オクチル、二塩基酸エステルとしては、アジピン酸ジブ
チル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ2−
エチルヘキシル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジイ
ソデシル、アジピン酸オクチルデシル、アジピン酸ジブ
チルジグリコール、アゼライン酸ジ−2−エチルブチ
ル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバチン酸
ジブチル、セバチン酸ジ2−エチルヘキシル、セバチン
酸ブチルベンジル、セバシン酸ジオクチル、マレイン酸
ジブチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、フマル
酸ジブチルをあげることができる。さらに、リン酸トリ
エチレン、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、リ
ン酸トリフェニルなどのリン酸エステルや、ホウ酸トリ
エチル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリオクチルなどの
ホウ酸エステル、ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウムなどの高級
脂肪酸塩も使用できる。
【0039】(c)の化合物の分子量は2,000以下
であり、好ましくは300〜1,000である。分子量
が300以下であると成形体に適度な強度を付与するこ
とができにくくなるからであり、分子量が1,000を
越えると成形性と脱脂性が悪くなり、2,000を越え
ると精密成形品の成形は不可能であり、また脱脂時間も
極めて長くなり、本発明の目的である複雑形状の精密部
品を高精度で効率良く生産できなくなるからである。
(c)の化合物は20〜80重量%の範囲で配合する。
低分子成分の配合比が20重量%未満であると、コンパ
ウンドの流動性が悪く成形性が悪化するので好ましくな
く、配合比が80重量%を超えると、脱脂困難となるの
で好ましくない。
であり、好ましくは300〜1,000である。分子量
が300以下であると成形体に適度な強度を付与するこ
とができにくくなるからであり、分子量が1,000を
越えると成形性と脱脂性が悪くなり、2,000を越え
ると精密成形品の成形は不可能であり、また脱脂時間も
極めて長くなり、本発明の目的である複雑形状の精密部
品を高精度で効率良く生産できなくなるからである。
(c)の化合物は20〜80重量%の範囲で配合する。
低分子成分の配合比が20重量%未満であると、コンパ
ウンドの流動性が悪く成形性が悪化するので好ましくな
く、配合比が80重量%を超えると、脱脂困難となるの
で好ましくない。
【0040】本発明における酸無水物構造含有オレフィ
ン系(共)重合体は、バインダ中に3〜80重量%含有
される。3重量%未満であると、粉末表面を当該オレフ
ィン系(共)重合体が十分に覆うことができず、粉末と
バインダの濡れ性が改善されない。この結果、成形体強
度が低く割れやすい、脱脂時に変形したり、ふくれやク
ラックが発生するなどの欠点を生じる。80重量%を越
えると、コンパウンド粘度が高くなり、成形性が悪化す
るうえ、脱脂時にクラック、ふくれの欠陥を生じやすく
なる。
ン系(共)重合体は、バインダ中に3〜80重量%含有
される。3重量%未満であると、粉末表面を当該オレフ
ィン系(共)重合体が十分に覆うことができず、粉末と
バインダの濡れ性が改善されない。この結果、成形体強
度が低く割れやすい、脱脂時に変形したり、ふくれやク
ラックが発生するなどの欠点を生じる。80重量%を越
えると、コンパウンド粘度が高くなり、成形性が悪化す
るうえ、脱脂時にクラック、ふくれの欠陥を生じやすく
なる。
【0041】本発明における酸無水物構造含有オレフィ
ン系(共)重合体以外のオレフィン系(共)重合体は、
脱脂時間短縮のために、バインダ中に含有された方が良
く、70重量%以下含有される。70重量%を越える
と、コンパウンド粘度が高くなり、成形性が悪化するう
え、脱脂時にクラック、ふくれの欠陥が生じやすくな
る。
ン系(共)重合体以外のオレフィン系(共)重合体は、
脱脂時間短縮のために、バインダ中に含有された方が良
く、70重量%以下含有される。70重量%を越える
と、コンパウンド粘度が高くなり、成形性が悪化するう
え、脱脂時にクラック、ふくれの欠陥が生じやすくな
る。
【0042】(a)と(b)のそれぞれの樹脂成分の、
バインダ中の好ましい配合比については、酸無水物構造
含有オレフィン系(共)重合体が粉末表面を十分に覆う
ことができる量、すなわち10〜70重量%であり、こ
れ以外のオレフィン系(共)重合体は10〜60重量
%、前者と後者の樹脂成分の和は20〜70重量%であ
り、残部は(c)の分子量2,000以下の有機化合物
である。
バインダ中の好ましい配合比については、酸無水物構造
含有オレフィン系(共)重合体が粉末表面を十分に覆う
ことができる量、すなわち10〜70重量%であり、こ
れ以外のオレフィン系(共)重合体は10〜60重量
%、前者と後者の樹脂成分の和は20〜70重量%であ
り、残部は(c)の分子量2,000以下の有機化合物
である。
【0043】さらに、本発明の粉末射出成形用組成物に
は、酸化防止剤、流動剤、界面活性剤などの添加剤を適
宜加えてもよい。
は、酸化防止剤、流動剤、界面活性剤などの添加剤を適
宜加えてもよい。
【0044】脱脂工程中のダレ、膨れなどの欠陥を避け
るために、(c)の成分は沸点の異なるものを2種以上
配合することが好ましい。これは、脱脂工程中の欠陥は
樹脂が分解する温度より低い温度において、低分子の成
分が除去されるときに発生するものであるので、それら
の欠陥を避けるために(c)の低分子成分を2種以上配
合して除去する温度域を広範囲にしたほうが良いからで
ある。
るために、(c)の成分は沸点の異なるものを2種以上
配合することが好ましい。これは、脱脂工程中の欠陥は
樹脂が分解する温度より低い温度において、低分子の成
分が除去されるときに発生するものであるので、それら
の欠陥を避けるために(c)の低分子成分を2種以上配
合して除去する温度域を広範囲にしたほうが良いからで
ある。
【0045】本発明の焼結性粉末とバインダの混練方法
に制限はなく、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、ロールミル、単軸スクリュー押出機、2
軸スクリュー押出機など、バインダと粉末を混練できる
ものならば何でも使用できる。
に制限はなく、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、ロールミル、単軸スクリュー押出機、2
軸スクリュー押出機など、バインダと粉末を混練できる
ものならば何でも使用できる。
【0046】上述した本発明のバインダと焼結性粉末を
混練したコンパウンドは粉砕あるいは造粒して成形材料
とする。射出成形機は一般的な熱可塑性プラスチック用
射出成形機を用いることができる。射出成形は射出温度
100℃〜250℃の範囲で行うが、射出温度が高すぎ
るとバインダ成分の変質が顕著になり、再生材の成形
性、脱脂性の変化をきたすので、好ましくは射出温度は
100℃〜180℃の範囲がよい。
混練したコンパウンドは粉砕あるいは造粒して成形材料
とする。射出成形機は一般的な熱可塑性プラスチック用
射出成形機を用いることができる。射出成形は射出温度
100℃〜250℃の範囲で行うが、射出温度が高すぎ
るとバインダ成分の変質が顕著になり、再生材の成形
性、脱脂性の変化をきたすので、好ましくは射出温度は
100℃〜180℃の範囲がよい。
【0047】脱脂は加熱脱脂法、溶剤抽出法のいずれも
利用できる。加熱脱脂法の場合は窒素、アルゴン、水素
などの気流中で行うか、あるいは減圧中でバインダを除
去するのが好ましい。昇温速度は成形体の厚さにもよる
が10℃/h〜100℃/hの範囲で昇温する。脱脂の
最高温度は450℃〜800℃ぐらいがよい。脱脂の最
高温度が450℃未満であると(a)および(b)の樹
脂成分が効率的に分解除去されないので好ましくなく、
また800℃以上に昇温しても(a)および(b)の樹
脂成分の分解除去速度はさほど変わらず、逆に脱脂時間
の延長になるだけである。
利用できる。加熱脱脂法の場合は窒素、アルゴン、水素
などの気流中で行うか、あるいは減圧中でバインダを除
去するのが好ましい。昇温速度は成形体の厚さにもよる
が10℃/h〜100℃/hの範囲で昇温する。脱脂の
最高温度は450℃〜800℃ぐらいがよい。脱脂の最
高温度が450℃未満であると(a)および(b)の樹
脂成分が効率的に分解除去されないので好ましくなく、
また800℃以上に昇温しても(a)および(b)の樹
脂成分の分解除去速度はさほど変わらず、逆に脱脂時間
の延長になるだけである。
【0048】溶剤抽出法の場合は成形体から酸無水物構
造含有オレフィン系(共)重合体以外の低分子成分のう
ちの1種または2種以上を溶剤で抽出除去し、しかる
後、加熱脱脂を行い残りのバインダ成分を除去する。溶
剤脱脂を用いる場合は、(c)の化合物は、(a)の樹
脂成分を溶解しない溶剤に可溶であることが望ましい。
造含有オレフィン系(共)重合体以外の低分子成分のう
ちの1種または2種以上を溶剤で抽出除去し、しかる
後、加熱脱脂を行い残りのバインダ成分を除去する。溶
剤脱脂を用いる場合は、(c)の化合物は、(a)の樹
脂成分を溶解しない溶剤に可溶であることが望ましい。
【0049】焼結工程は脱脂工程終了後、引き続き同一
炉内で行ってもよいし、脱脂体を脱脂炉から取り出し
後、異なる炉で行ってもよい。焼結は800℃〜2,0
00℃の温度で10分〜6時間保持して行うが、これら
焼結条件、焼結雰囲気は用いる焼結性粉末の材質、粉末
特性に応じて適宜選択して決める。
炉内で行ってもよいし、脱脂体を脱脂炉から取り出し
後、異なる炉で行ってもよい。焼結は800℃〜2,0
00℃の温度で10分〜6時間保持して行うが、これら
焼結条件、焼結雰囲気は用いる焼結性粉末の材質、粉末
特性に応じて適宜選択して決める。
【0050】次に本発明のバインダおよびコンパウンド
に関する特徴について述べる。
に関する特徴について述べる。
【0051】実施例で後述するように、EVA、EE
A、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリル樹脂などのバインダとして従来用いられてきたも
のに比較して、本発明の酸無水物を含む樹脂は、熱トル
エンで洗い流すことのできない有機物が粉末表面に、炭
素量に換算して金属粉末の場合で0.02%〜0.08
%、セラミック粉末の場合で0.4〜0.55%多い。
親水性粉末とバインダ中の樹脂成分との相互作用は、官
能基をもたない、PE,PP,PSの場合、ファンデル
ワールス力と考えられ官能基を有するEVA、EEA、
アクリル系樹脂の場合は水素結合と考えられるが、これ
らの結合は熱トルエンで洗い流されてしまう弱い結合で
ある。しかし、本発明のバインダ組成では、熱トルエン
で切ることのできない強い結合で粉末表面にポリマーが
固着している。おそらく、酸無水物部分が、焼結性粉末
表面の水酸基と反応し、共有結合のような強い結合を形
成し、その結果、焼結性粉末表面にポリマーがグラフト
した形になっていると思われる。そして、本発明の特徴
は、焼結性粉末表面に強固に固着したグラフトポリマー
に起因していると考えられる。すなわち、不飽和ジカル
ボン酸無水物は従来用いられてきた様なエチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)やエチレン−エチルアクリレ
ート共重合体(EEA)のように粉末表面の水酸基と水
素結合をするのではなく、式3の様な共有結合によって
より強固に固着していると思われる。
A、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリル樹脂などのバインダとして従来用いられてきたも
のに比較して、本発明の酸無水物を含む樹脂は、熱トル
エンで洗い流すことのできない有機物が粉末表面に、炭
素量に換算して金属粉末の場合で0.02%〜0.08
%、セラミック粉末の場合で0.4〜0.55%多い。
親水性粉末とバインダ中の樹脂成分との相互作用は、官
能基をもたない、PE,PP,PSの場合、ファンデル
ワールス力と考えられ官能基を有するEVA、EEA、
アクリル系樹脂の場合は水素結合と考えられるが、これ
らの結合は熱トルエンで洗い流されてしまう弱い結合で
ある。しかし、本発明のバインダ組成では、熱トルエン
で切ることのできない強い結合で粉末表面にポリマーが
固着している。おそらく、酸無水物部分が、焼結性粉末
表面の水酸基と反応し、共有結合のような強い結合を形
成し、その結果、焼結性粉末表面にポリマーがグラフト
した形になっていると思われる。そして、本発明の特徴
は、焼結性粉末表面に強固に固着したグラフトポリマー
に起因していると考えられる。すなわち、不飽和ジカル
ボン酸無水物は従来用いられてきた様なエチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)やエチレン−エチルアクリレ
ート共重合体(EEA)のように粉末表面の水酸基と水
素結合をするのではなく、式3の様な共有結合によって
より強固に固着していると思われる。
【0052】
【化16】 さらに、本発明の酸無水物構造含有オレフィン系(共)
重合体は、オレフィン系ポリマーであるため、溶融粘度
が低く、凝集した焼結性粉末の隙間に容易に浸透し、粉
末分散を促進し、同時に焼結性粉末表面にグラフトす
る。
重合体は、オレフィン系ポリマーであるため、溶融粘度
が低く、凝集した焼結性粉末の隙間に容易に浸透し、粉
末分散を促進し、同時に焼結性粉末表面にグラフトす
る。
【0053】不飽和ジカルボン酸無水物を含むような樹
脂は焼結性粉末成形用バインダとして使用可能なことが
特開昭59−182266や特開昭57−38896に
開示されている。しかし、これらは前述したような焼結
性粉末との相互作用に着目したものではなく、成形材料
もドクターブレード法などに用いるようなスラリー状で
あり、焼結性粉末射出成形用コンパウンドとは性質が異
なるものである。本発明は焼結性粉末射出成形用バイン
ダとして前述した原理に基づき、不飽和ジカルボン酸無
水物を共重合させた樹脂を提示するもので全く新規なも
のである。
脂は焼結性粉末成形用バインダとして使用可能なことが
特開昭59−182266や特開昭57−38896に
開示されている。しかし、これらは前述したような焼結
性粉末との相互作用に着目したものではなく、成形材料
もドクターブレード法などに用いるようなスラリー状で
あり、焼結性粉末射出成形用コンパウンドとは性質が異
なるものである。本発明は焼結性粉末射出成形用バイン
ダとして前述した原理に基づき、不飽和ジカルボン酸無
水物を共重合させた樹脂を提示するもので全く新規なも
のである。
【0054】一方、特開昭63−252951号公報に
開示の酸無水物変性ポリアルファメチルスチレン、ある
いはスチレン−無水マレイン酸共重合体のような酸無水
物変性スチレン系樹脂、特開昭62−12658号公報
に開示の酸無水物変性樹脂は、溶融粘度が高いため、良
好な成形体が得られるようなコンパウンド粘度にするた
めには、多量の溶剤あるいは可塑剤が必要となる。この
ため、成形体の強度が低下したり、脱脂時に膨れ、変形
が起こる。また、本発明の酸無水物変性熱可塑性樹脂
は、特開昭62−12658に開示の酸無水物変性樹脂
に存在するエチレン不飽和結合がないため、混練中ある
いは成形品のリサイクル時にも粘度等の物性変化が少な
く、安定した品質を保持する。
開示の酸無水物変性ポリアルファメチルスチレン、ある
いはスチレン−無水マレイン酸共重合体のような酸無水
物変性スチレン系樹脂、特開昭62−12658号公報
に開示の酸無水物変性樹脂は、溶融粘度が高いため、良
好な成形体が得られるようなコンパウンド粘度にするた
めには、多量の溶剤あるいは可塑剤が必要となる。この
ため、成形体の強度が低下したり、脱脂時に膨れ、変形
が起こる。また、本発明の酸無水物変性熱可塑性樹脂
は、特開昭62−12658に開示の酸無水物変性樹脂
に存在するエチレン不飽和結合がないため、混練中ある
いは成形品のリサイクル時にも粘度等の物性変化が少な
く、安定した品質を保持する。
【0055】さらに具体的にこのことを説明する。混練
時の焼結性粉末の分散性、コンパウンドの流動性、成形
体の強度には焼結性粉末表面とバインダのぬれ、すなわ
ち相互作用の強さが大きく影響する。化学的な共有結合
は、最も強い結合の一つであり、本発明による酸無水物
構造含有オレフィン系(共)重合体は、焼結性粉末表面
の水酸基と共有結合しうる不飽和ジカルボン酸無水物を
共重合させた樹脂であるため、非常に性能のよい焼結性
粉末射出成形用バインダとなったと思われる。
時の焼結性粉末の分散性、コンパウンドの流動性、成形
体の強度には焼結性粉末表面とバインダのぬれ、すなわ
ち相互作用の強さが大きく影響する。化学的な共有結合
は、最も強い結合の一つであり、本発明による酸無水物
構造含有オレフィン系(共)重合体は、焼結性粉末表面
の水酸基と共有結合しうる不飽和ジカルボン酸無水物を
共重合させた樹脂であるため、非常に性能のよい焼結性
粉末射出成形用バインダとなったと思われる。
【0056】すなわち、本発明の酸無水物構造含有オレ
フィン系(共)重合体をバインダ成分として使用すれ
ば、混練時に焼結性粉末の分散が非常に良好で短時間で
均一な原料コンパウンドが得られるうえに、凝集粉の残
存による流動性の悪化もなく、バインダ量が少なくてす
む。さらに、焼結性粉末とのぬれが、強固な共有結合の
ために成形体強度が高く、成形体のクラックもなくな
り、ハンドリングでの変形も少ない。脱脂時においても
酸無水物構造含有オレフィン系(共)重合体と粉末との
ぬれが良好なため、脱脂欠陥が少なく、従来、用いられ
ていたバインダよりも、成形体の変形はほとんどなく、
ふくれ、ボイド、クラックなどの脱脂欠陥が起こらな
い。さらに、焼結性粉末とバインダ界面が強固に固着し
ているため、成形体強度が高く、成形時や成形品運搬時
の割れ、変形が少ない。
フィン系(共)重合体をバインダ成分として使用すれ
ば、混練時に焼結性粉末の分散が非常に良好で短時間で
均一な原料コンパウンドが得られるうえに、凝集粉の残
存による流動性の悪化もなく、バインダ量が少なくてす
む。さらに、焼結性粉末とのぬれが、強固な共有結合の
ために成形体強度が高く、成形体のクラックもなくな
り、ハンドリングでの変形も少ない。脱脂時においても
酸無水物構造含有オレフィン系(共)重合体と粉末との
ぬれが良好なため、脱脂欠陥が少なく、従来、用いられ
ていたバインダよりも、成形体の変形はほとんどなく、
ふくれ、ボイド、クラックなどの脱脂欠陥が起こらな
い。さらに、焼結性粉末とバインダ界面が強固に固着し
ているため、成形体強度が高く、成形時や成形品運搬時
の割れ、変形が少ない。
【0057】本発明においてはバインダ成分として前述
した酸無水物構造含有オレフィン系(共)重合体ととも
にポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチレン、ス
チレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体の1種ま
たは2種以上を配合する。これらの重合体および共重合
体は解重合に優れるので、樹脂分解除去温度での脱脂欠
陥の発生を抑制するのである。
した酸無水物構造含有オレフィン系(共)重合体ととも
にポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチレン、ス
チレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体の1種ま
たは2種以上を配合する。これらの重合体および共重合
体は解重合に優れるので、樹脂分解除去温度での脱脂欠
陥の発生を抑制するのである。
【0058】樹脂成分として酸無水物構造含有オレフィ
ン系(共)重合体だけを用いると樹脂を分解除去する3
00℃以上の温度域で脱脂体にクラック、表面剥離など
の欠陥を生ずる場合がある。これは、樹脂成分が1種類
であるために分解がある温度から急激に始まるからであ
る。ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン系共重合
体、プロピレン系共重合体などが加熱分解が350℃〜
400℃からランダム開裂によって急激に始まるのに対
し、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチレン、
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体は30
0℃〜350℃から解重合によって徐々に分解する。し
たがって、本発明においてはこれらの樹脂を配合して樹
脂分解温度を広範囲にして脱脂欠陥を抑制する。これに
よって、脱脂時の昇温をより早く設定することができ、
脱脂時間を短縮できる。
ン系(共)重合体だけを用いると樹脂を分解除去する3
00℃以上の温度域で脱脂体にクラック、表面剥離など
の欠陥を生ずる場合がある。これは、樹脂成分が1種類
であるために分解がある温度から急激に始まるからであ
る。ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン系共重合
体、プロピレン系共重合体などが加熱分解が350℃〜
400℃からランダム開裂によって急激に始まるのに対
し、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチレン、
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体は30
0℃〜350℃から解重合によって徐々に分解する。し
たがって、本発明においてはこれらの樹脂を配合して樹
脂分解温度を広範囲にして脱脂欠陥を抑制する。これに
よって、脱脂時の昇温をより早く設定することができ、
脱脂時間を短縮できる。
【0059】さらに、酸無水物構造含有オレフィン系
(共)重合体としてエチレン系(共)重合体あるいはプ
ロピレン系(共)重合体を用いると成形体が薄肉である
場合などに成形体の段階でクラックが入りやすくなる
が、これもポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチ
レン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体
を配合することによって、改善することができる。とく
に、低分子成分に前述したフタル酸エステル、アジピン
酸エステル等の可塑剤を用いると流動性もよくなり成形
性が著しく改善される。
(共)重合体としてエチレン系(共)重合体あるいはプ
ロピレン系(共)重合体を用いると成形体が薄肉である
場合などに成形体の段階でクラックが入りやすくなる
が、これもポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチ
レン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体
を配合することによって、改善することができる。とく
に、低分子成分に前述したフタル酸エステル、アジピン
酸エステル等の可塑剤を用いると流動性もよくなり成形
性が著しく改善される。
【0060】しかしながら、ポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体は焼結性粉末とのぬれが良くないの
で、酸無水物構造含有オレフィン系共重合体の効果を損
なわぬように配合比は70%以下にとどめる方がよい。
ステル、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体は焼結性粉末とのぬれが良くないの
で、酸無水物構造含有オレフィン系共重合体の効果を損
なわぬように配合比は70%以下にとどめる方がよい。
【0061】本発明においては他のバインダ成分として
前述した樹脂成分(a)および(b)よりも低分子量の
成分を加える。これは、バインダが樹脂成分だけでは脱
脂が困難なためであるが、成形時の流動性をさらに改善
する意味もある。
前述した樹脂成分(a)および(b)よりも低分子量の
成分を加える。これは、バインダが樹脂成分だけでは脱
脂が困難なためであるが、成形時の流動性をさらに改善
する意味もある。
【0062】このように、本発明は酸無水物構造含有オ
レフィン系(共)重合体の性能を生かしながら、成形
性、脱脂性を改良した結果見いだされたものであり、提
示するバインダは従来のものよりも非常に優れたもので
ある。
レフィン系(共)重合体の性能を生かしながら、成形
性、脱脂性を改良した結果見いだされたものであり、提
示するバインダは従来のものよりも非常に優れたもので
ある。
【0063】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明するが、まず実施例中で用いる原材料および評価方法
について説明する。 1)バインダ原料 表1にバインダ原料として使用した樹脂の原料モノマー
成分とその共重合比(重量%)および平均分子量を示
す。パラフィンワックスは平均分子量380のものを用
いた。その他の成分としてはジブチルフタレート(DB
P)、ジオクチルフタレート(DOP)、ステアリン
酸、ステアリルアルコール、ベヘン酸アミドを用いた。 2)金属粉末、セラミックス粉末、サーメット粉末に結
合している有機物量 粉砕したコンパウンドからトルエンを用いてソックスレ
ー抽出器でバインダを除去し分離した粉末の炭素量を測
定した。この炭素量と混練する前の原料粉末の炭素量の
差(粉末炭素増加量)はトルエンによって粉末から除去
されない樹脂に起因するものであり、その多少によって
バインダと粉末の相互作用の強さを評価することができ
る。 3)脱脂試験 コンパウンドを図1に示す厚さ4mmの平面部1と支持
部2、2を有する台状の試験片に射出成形した。この試
験片を減圧下で常温から250℃まで12時間で昇温
し、250℃で1時間保持した。その後、窒素を導入し
て以後は窒素気流中で500℃まで1時間で昇温してさ
らに1時間保持後冷却した。図2は脱脂前の成形体
(a)と脱脂後の成形体(脱脂体(b))を示す断面図
であり、脱脂変形量とし脱脂工程前後における成形体の
平面部1の中央での変形量を測定した。変形量は脱脂時
に自重により変形したものである。さらに、脱脂体につ
いては膨れ、クラックなどの脱脂欠陥の有無を観察し
た。 (発明例1〜7、比較例1〜5)金属粉末として平均粒
径9.5μmの水アトマイズステンレス鋼粉を用い、表
2および表3の配合で射出成形用コンパウンドを作製し
た。バインダ添加量はすべてステンレス鋼粉末100重
量部に対して9.8重量部とした。
明するが、まず実施例中で用いる原材料および評価方法
について説明する。 1)バインダ原料 表1にバインダ原料として使用した樹脂の原料モノマー
成分とその共重合比(重量%)および平均分子量を示
す。パラフィンワックスは平均分子量380のものを用
いた。その他の成分としてはジブチルフタレート(DB
P)、ジオクチルフタレート(DOP)、ステアリン
酸、ステアリルアルコール、ベヘン酸アミドを用いた。 2)金属粉末、セラミックス粉末、サーメット粉末に結
合している有機物量 粉砕したコンパウンドからトルエンを用いてソックスレ
ー抽出器でバインダを除去し分離した粉末の炭素量を測
定した。この炭素量と混練する前の原料粉末の炭素量の
差(粉末炭素増加量)はトルエンによって粉末から除去
されない樹脂に起因するものであり、その多少によって
バインダと粉末の相互作用の強さを評価することができ
る。 3)脱脂試験 コンパウンドを図1に示す厚さ4mmの平面部1と支持
部2、2を有する台状の試験片に射出成形した。この試
験片を減圧下で常温から250℃まで12時間で昇温
し、250℃で1時間保持した。その後、窒素を導入し
て以後は窒素気流中で500℃まで1時間で昇温してさ
らに1時間保持後冷却した。図2は脱脂前の成形体
(a)と脱脂後の成形体(脱脂体(b))を示す断面図
であり、脱脂変形量とし脱脂工程前後における成形体の
平面部1の中央での変形量を測定した。変形量は脱脂時
に自重により変形したものである。さらに、脱脂体につ
いては膨れ、クラックなどの脱脂欠陥の有無を観察し
た。 (発明例1〜7、比較例1〜5)金属粉末として平均粒
径9.5μmの水アトマイズステンレス鋼粉を用い、表
2および表3の配合で射出成形用コンパウンドを作製し
た。バインダ添加量はすべてステンレス鋼粉末100重
量部に対して9.8重量部とした。
【0064】混練は加圧ニーダーで行った。加圧ニーダ
ーを140℃に加熱した後、バインダ成分を投入して溶
融させ、金属粉末を徐々に投入して全量投入後1時間混
練した後、混練物を粉砕して射出成形用原料コンパウン
ドとした。得られた原料について前述した方法で、粉末
と結合した有機物量の測定、脱脂試験を行った。表2お
よび表3にその結果を合わせて示す。
ーを140℃に加熱した後、バインダ成分を投入して溶
融させ、金属粉末を徐々に投入して全量投入後1時間混
練した後、混練物を粉砕して射出成形用原料コンパウン
ドとした。得られた原料について前述した方法で、粉末
と結合した有機物量の測定、脱脂試験を行った。表2お
よび表3にその結果を合わせて示す。
【0065】発明例1〜3はバインダとして本発明によ
る無水マレイン酸の共重合比が3重量%であるエチレン
−無水マレイン酸変性PEを使用して、かつ発明例1、
2ではポリスチレンを、発明例3ではポリブチルメタク
リレートを配合している。低分子成分としてはパラフィ
ンワックス、ステアリン酸、ジブチルフタレート(DB
P)を配合してバインダとしたものである。それぞれの
配合比も適切であるので、これらのコンパウンドを射出
成形した成形体は健全であり、脱脂体の外観についても
膨れ、クラックなどの欠陥も見いだされなかった。さら
に、脱脂体の変形量も非常に少ない。発明例4は無水マ
レイン酸変性EVAおよびポリスチレンを、発明例5は
無水マレイン酸変性EEAおよびポリブチルメタクリレ
ートをバインダとして用いた例である。これらの例も酸
無水物構造含有オレフィン系共重合体をバインダとして
使用しており、ポリスチレンあるいはポリブチルメタク
リレートも含むので成形性、脱脂性とも優れたバインダ
となった。発明例6、7は低分子成分として他にステア
リルアルコール、ベヘン酸アミド、ジオクチルフタレー
ト(DOP)などを使用した配合例であるが、これらも
成形性、脱脂性ともに非常に優れている。
る無水マレイン酸の共重合比が3重量%であるエチレン
−無水マレイン酸変性PEを使用して、かつ発明例1、
2ではポリスチレンを、発明例3ではポリブチルメタク
リレートを配合している。低分子成分としてはパラフィ
ンワックス、ステアリン酸、ジブチルフタレート(DB
P)を配合してバインダとしたものである。それぞれの
配合比も適切であるので、これらのコンパウンドを射出
成形した成形体は健全であり、脱脂体の外観についても
膨れ、クラックなどの欠陥も見いだされなかった。さら
に、脱脂体の変形量も非常に少ない。発明例4は無水マ
レイン酸変性EVAおよびポリスチレンを、発明例5は
無水マレイン酸変性EEAおよびポリブチルメタクリレ
ートをバインダとして用いた例である。これらの例も酸
無水物構造含有オレフィン系共重合体をバインダとして
使用しており、ポリスチレンあるいはポリブチルメタク
リレートも含むので成形性、脱脂性とも優れたバインダ
となった。発明例6、7は低分子成分として他にステア
リルアルコール、ベヘン酸アミド、ジオクチルフタレー
ト(DOP)などを使用した配合例であるが、これらも
成形性、脱脂性ともに非常に優れている。
【0066】比較例1、2は発明例と同じ無水マレイン
酸の共重合比が3重量%である無水マレイン酸変性PE
を使用しているのであるが、比較例1ではその配合比が
2重量%と3重量%より少いため無水マレイン酸変性P
Eの優れたバインダ効果が発揮されず成形体が脆く、ク
ラックが入った。また、比較例2では分子量2000以
下の有機化合物であるパラフィンワックス、ステアリン
酸、DBPの合計配合比が15重量%と20重量%未満
のため流動性が悪く成形において充填不足を生じたう
え、脱脂体は大きく変形していた。
酸の共重合比が3重量%である無水マレイン酸変性PE
を使用しているのであるが、比較例1ではその配合比が
2重量%と3重量%より少いため無水マレイン酸変性P
Eの優れたバインダ効果が発揮されず成形体が脆く、ク
ラックが入った。また、比較例2では分子量2000以
下の有機化合物であるパラフィンワックス、ステアリン
酸、DBPの合計配合比が15重量%と20重量%未満
のため流動性が悪く成形において充填不足を生じたう
え、脱脂体は大きく変形していた。
【0067】比較例3〜5は、バインダとして従来用い
られたきた、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合
体)、EEA(エチレン−アクリル酸エチル共重合
体)、PE(ポリエチレン)を配合したバインダを使用
したものである。比較例8、9はそれぞれEVA,EE
Aを樹脂成分として用いたものである。これらは、流動
性に優れ、成形体も健全で成形性も良好であった。しか
し、脱脂においては両者とも膨れ、変性を生じた。比較
例5はPE−ワックス−ステアリン酸系のバインダであ
る。このバインダを使用したものは脆く成形体にクラッ
クが入り良好な成形体が得られなかった。
られたきた、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合
体)、EEA(エチレン−アクリル酸エチル共重合
体)、PE(ポリエチレン)を配合したバインダを使用
したものである。比較例8、9はそれぞれEVA,EE
Aを樹脂成分として用いたものである。これらは、流動
性に優れ、成形体も健全で成形性も良好であった。しか
し、脱脂においては両者とも膨れ、変性を生じた。比較
例5はPE−ワックス−ステアリン酸系のバインダであ
る。このバインダを使用したものは脆く成形体にクラッ
クが入り良好な成形体が得られなかった。
【0068】粉末炭素増加量についてみると、EVA、
EEA、PEに起因する粉末炭素増加量が0.01〜
0.03%であるのに対し(比較例3〜5)、酸無水物
構造含有共重合体を使用した発明例1〜7の分離粉末の
残留炭素量は0.06〜0.09%と高く、バインダと
粉末の結合が強いことがわかる。前述したようにこれは
粉末表面と無水マレイン酸の式3のような結合によるも
のと考えられ、本発明の提示する樹脂が粉末とぬれがよ
く優れたバインダとなる具体的な証明となっている。
EEA、PEに起因する粉末炭素増加量が0.01〜
0.03%であるのに対し(比較例3〜5)、酸無水物
構造含有共重合体を使用した発明例1〜7の分離粉末の
残留炭素量は0.06〜0.09%と高く、バインダと
粉末の結合が強いことがわかる。前述したようにこれは
粉末表面と無水マレイン酸の式3のような結合によるも
のと考えられ、本発明の提示する樹脂が粉末とぬれがよ
く優れたバインダとなる具体的な証明となっている。
【0069】(発明例8、比較例6、7)表4には溶剤
抽出用のバインダの配合例を示した。使用した粉末は発
明例1〜7と同じ粉末であり、混練条件、射出成形も発
明例1〜7と同様に行った。脱脂は射出成形体をノルマ
ルヘプタンに4時間保持した後、取り出して加熱脱脂を
行った。加熱脱脂は窒素気流中、常温から500℃まで
6時間で昇温し、その温度で1時間保持後冷却した。
抽出用のバインダの配合例を示した。使用した粉末は発
明例1〜7と同じ粉末であり、混練条件、射出成形も発
明例1〜7と同様に行った。脱脂は射出成形体をノルマ
ルヘプタンに4時間保持した後、取り出して加熱脱脂を
行った。加熱脱脂は窒素気流中、常温から500℃まで
6時間で昇温し、その温度で1時間保持後冷却した。
【0070】発明例8は無水マレイン酸の含有率が3重
量%の無水マレイン酸変性PPを用いてバインダを配合
したものである。このコンパウンドを成形した成形体は
充填も良好でクラックも発生しなかった。これをノルマ
ルヘプタン中に4時間保持した脱脂体(溶剤脱脂体)は
何の欠陥も見られず、加熱脱脂体の外観も良好であっ
た。比較例6はポリエチレンと水添パーム油を配合した
溶剤脱脂用のバインダであり、比較例7はポリエチレン
のかわりにポリプロピレンを使用したものである。これ
ら比較例のコンパウンドは成形性が悪く成形体にクラッ
クが発生した。さらに溶剤脱脂体は非常に脆く脱脂炉へ
装入時のハンドリングで割れてしまった。
量%の無水マレイン酸変性PPを用いてバインダを配合
したものである。このコンパウンドを成形した成形体は
充填も良好でクラックも発生しなかった。これをノルマ
ルヘプタン中に4時間保持した脱脂体(溶剤脱脂体)は
何の欠陥も見られず、加熱脱脂体の外観も良好であっ
た。比較例6はポリエチレンと水添パーム油を配合した
溶剤脱脂用のバインダであり、比較例7はポリエチレン
のかわりにポリプロピレンを使用したものである。これ
ら比較例のコンパウンドは成形性が悪く成形体にクラッ
クが発生した。さらに溶剤脱脂体は非常に脆く脱脂炉へ
装入時のハンドリングで割れてしまった。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】(発明例9〜10、比較例8〜12)表5
に示す配合のバインダを使用して、セラミックス粉末射
出成形用コンパウンドを作製した。まず、加圧ニーダを
140℃に加熱した後、バインダ12重量部を投入して
溶融させ、平均粒径1.0μmの窒化ケイ素粉末94重
量%、平均粒径0.4μmの酸化イットリウム粉末3重
量%および平均粒径0.3μmの酸化アルミニウム粉末
3重量%の混合粉100重量部を徐々に投入した。粉末
を全量投入してから1時間混練した後、混練物を取り出
し、冷却後粉砕した。前述した方法で粉末と結合した有
機物量の測定、脱脂試験を行った。その結果を表5に示
す。
に示す配合のバインダを使用して、セラミックス粉末射
出成形用コンパウンドを作製した。まず、加圧ニーダを
140℃に加熱した後、バインダ12重量部を投入して
溶融させ、平均粒径1.0μmの窒化ケイ素粉末94重
量%、平均粒径0.4μmの酸化イットリウム粉末3重
量%および平均粒径0.3μmの酸化アルミニウム粉末
3重量%の混合粉100重量部を徐々に投入した。粉末
を全量投入してから1時間混練した後、混練物を取り出
し、冷却後粉砕した。前述した方法で粉末と結合した有
機物量の測定、脱脂試験を行った。その結果を表5に示
す。
【0076】比較例8は粉末とバインダの濡れ性が悪
く、射出成形時に粉末とバインダが分離し、成形不能で
あった。EVA、EEAを用いた場合(比較例9および
10)は、良好な成形体が得られるものの、脱脂時にふ
くれが発生したり、著しい変形を起こしたりした。しか
し、発明例9、10に示すように酸無水物構造を含む樹
脂を用いた場合は、いずれも成形性が良好で、成形体、
脱脂体に膨れやクラックなどの欠陥がなく、脱脂変形も
小さかった。また粉末炭素増加量も酸無水物構造を含む
樹脂を使用した発明例9、10では0.48〜0.57
重量%と高く粉末とバインダのぬれが良好であることが
わかった。発明例9、10、比較例8〜10では射出成
形温度は150℃が最適であったが、比較例11では1
80℃、比較例12では200℃が最適であった。また
比較例11、12のいずれも脱脂体にクラックと膨れの
発生は著しかった。
く、射出成形時に粉末とバインダが分離し、成形不能で
あった。EVA、EEAを用いた場合(比較例9および
10)は、良好な成形体が得られるものの、脱脂時にふ
くれが発生したり、著しい変形を起こしたりした。しか
し、発明例9、10に示すように酸無水物構造を含む樹
脂を用いた場合は、いずれも成形性が良好で、成形体、
脱脂体に膨れやクラックなどの欠陥がなく、脱脂変形も
小さかった。また粉末炭素増加量も酸無水物構造を含む
樹脂を使用した発明例9、10では0.48〜0.57
重量%と高く粉末とバインダのぬれが良好であることが
わかった。発明例9、10、比較例8〜10では射出成
形温度は150℃が最適であったが、比較例11では1
80℃、比較例12では200℃が最適であった。また
比較例11、12のいずれも脱脂体にクラックと膨れの
発生は著しかった。
【0077】(発明例11〜13、比較例13〜17)
表6に示すバインダ組成を使用する以外は発明例9、1
0と同様に混練、粉砕、射出成形、脱脂試験を行った。
結果を表6に示す。比較例13は酸無水物構造を含む樹
脂をバインダ成分として使用しているがその配合比が1
重量%と3重量%よりも少ないため成形体にクラックが
発生した。比較例14、15では分子量が分子量200
0以下の有機化合物であるパラフィンワックス、DB
P、DOPの合計配合比が10重量%、15重量%と2
0重量%以下のために成形性が悪いうえ脱脂時の変形が
著しかった。比較例16では分子量2000以下の成分
の配合比が85重量%と80重量%以上のために脱脂性
が悪かった。分子量3000のポリエチレンワックスを
用いた比較例17では脱脂体に膨れやクラックが発生す
るうえ変形が著しかった。これに対し、発明例11〜1
3では成形性、脱脂性ともに良好で脱脂時の変形も小さ
かった。
表6に示すバインダ組成を使用する以外は発明例9、1
0と同様に混練、粉砕、射出成形、脱脂試験を行った。
結果を表6に示す。比較例13は酸無水物構造を含む樹
脂をバインダ成分として使用しているがその配合比が1
重量%と3重量%よりも少ないため成形体にクラックが
発生した。比較例14、15では分子量が分子量200
0以下の有機化合物であるパラフィンワックス、DB
P、DOPの合計配合比が10重量%、15重量%と2
0重量%以下のために成形性が悪いうえ脱脂時の変形が
著しかった。比較例16では分子量2000以下の成分
の配合比が85重量%と80重量%以上のために脱脂性
が悪かった。分子量3000のポリエチレンワックスを
用いた比較例17では脱脂体に膨れやクラックが発生す
るうえ変形が著しかった。これに対し、発明例11〜1
3では成形性、脱脂性ともに良好で脱脂時の変形も小さ
かった。
【0078】(発明例14)無水マレイン酸変性PP/
水素化アマニ油/DBP=50/30/20(重量比)
の組成比のバインダを用いる以外は発明例9と同様に混
練、粉砕、射出成形を行なった。成形体をヘプタン中に
12時間浸漬し、可塑剤の大部分を抽出した後、30分
間真空乾燥した。乾燥後の成形体は窒素気流中で常温か
ら500℃まで4時間で昇温し、500℃で1時間保持
後冷却した。成形体外観、溶剤脱脂体外観、熱脱脂体外
観のいずれも欠陥発生がなく、良好であり、変形も10
μmと小さかった。次に脱脂体を、アルゴンガス下、2
00℃/時間で昇温し、1,800℃で6時間保持して
焼結した。焼結体の密度は理論値の98%であり、外観
に優れていた。
水素化アマニ油/DBP=50/30/20(重量比)
の組成比のバインダを用いる以外は発明例9と同様に混
練、粉砕、射出成形を行なった。成形体をヘプタン中に
12時間浸漬し、可塑剤の大部分を抽出した後、30分
間真空乾燥した。乾燥後の成形体は窒素気流中で常温か
ら500℃まで4時間で昇温し、500℃で1時間保持
後冷却した。成形体外観、溶剤脱脂体外観、熱脱脂体外
観のいずれも欠陥発生がなく、良好であり、変形も10
μmと小さかった。次に脱脂体を、アルゴンガス下、2
00℃/時間で昇温し、1,800℃で6時間保持して
焼結した。焼結体の密度は理論値の98%であり、外観
に優れていた。
【0079】(比較例18)無水マレイン酸変性PPの
代わりにPPを使う以外は実施例17と同様に行なった
が、射出成形時に成形体のいくつかにクラックが発生し
た他、熱脱脂時にクラックが発生し、変形も3,500
μmと大きかった。
代わりにPPを使う以外は実施例17と同様に行なった
が、射出成形時に成形体のいくつかにクラックが発生し
た他、熱脱脂時にクラックが発生し、変形も3,500
μmと大きかった。
【0080】(発明例15〜17)無水マレイン酸変性
EEA33重量%、PBMA22重量%、パラフィンワ
ックス(m.p.55℃)20重量%、DBP25重量
%より成るバインダを使用した。表7に示すセラミック
ス粉末とバインダ量を用いて、発明例9と同様に混練、
成形、脱脂をした。脱脂体は、アルゴン気流中で、常温
から200℃/時間で昇温し、表7に示す温度と時間で
焼結した。いずれの場合も、欠陥のない良好な焼結品が
得られた。
EEA33重量%、PBMA22重量%、パラフィンワ
ックス(m.p.55℃)20重量%、DBP25重量
%より成るバインダを使用した。表7に示すセラミック
ス粉末とバインダ量を用いて、発明例9と同様に混練、
成形、脱脂をした。脱脂体は、アルゴン気流中で、常温
から200℃/時間で昇温し、表7に示す温度と時間で
焼結した。いずれの場合も、欠陥のない良好な焼結品が
得られた。
【0081】
【表5】
【0082】
【表6】
【0083】
【表7】
【0084】
【発明の効果】本発明は、バインダ成分に、金属粉末、
セラミックス粉末またはサーメット粉末と強固に固着す
る、酸無水物変性熱可塑性樹脂を用いたために、金属粉
末、セラミックス粉末またはサーメット粉末とバインダ
の界面が強く固着している焼結性粉末射出成形用組成物
が得られた。このため、本発明の焼結性粉末射出成形用
組成物は、成形性が良く、脱脂時間が短くて済むなどの
製造上の利点に加え、強度が高いため、成形時の割れ、
変形や脱脂時の変形、ふくれ、クラック発生が激減する
長点を有し、複雑形状の精密部品が高精度の寸法で効率
良く生産できるようになった。
セラミックス粉末またはサーメット粉末と強固に固着す
る、酸無水物変性熱可塑性樹脂を用いたために、金属粉
末、セラミックス粉末またはサーメット粉末とバインダ
の界面が強く固着している焼結性粉末射出成形用組成物
が得られた。このため、本発明の焼結性粉末射出成形用
組成物は、成形性が良く、脱脂時間が短くて済むなどの
製造上の利点に加え、強度が高いため、成形時の割れ、
変形や脱脂時の変形、ふくれ、クラック発生が激減する
長点を有し、複雑形状の精密部品が高精度の寸法で効率
良く生産できるようになった。
【図1】 実施例において作製した試験片の寸法を示す
図である。
図である。
【図2】 変形量の測定を説明する図であり、(a)は
成形体、(b)は脱脂体である。
成形体、(b)は脱脂体である。
1 平面部 2 支持部
Claims (7)
- 【請求項1】(a)下記式1で示される重合体の分子内
に酸無水物構造を1以上有するオレフィン系重合体およ
び/または共重合体3〜80重量%と、 【化1】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有することを特徴とする焼結性粉末射出成形用
バインダ。 - 【請求項2】(a)下記式1で示される重合体の分子内
に酸無水物構造を1以上有するオレフィン系重合体およ
び/または共重合体3〜80重量%と、 【化2】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基である。〕 (b)上記(a)以外の重合体および/または共重合体
70重量%以下と、 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有することを特徴とする粉末射出成形用バイン
ダ。 - 【請求項3】(a)下記式2で示される重合体の分子内
に酸無水物構造を1以上有するオレフィン系共重合体3
〜80重量%と、 【化3】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基を表し、R3 は、 【化4】 (R5 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のア
ルキル基から選ばれた基)から選ばれた1種の基であ
る。〕 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有することを特徴とする焼結性粉末射出成形用
バインダ。 - 【請求項4】(a)下記式2で示される重合体の分子内
に酸無水物構造を1以上有するオレフィン系共重合体3
〜80重量%と、 【化5】 〔但し、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基からなる群から選
ばれた1種の基を表し、R3 は、 【化6】 (R5 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のア
ルキル基から選ばれた基)から選ばれた1種の基であ
る。〕 (b)上記(a)以外のオレフィン系重合体および/ま
たは共重合体70重量%と、 (c)分子量2,000以下の有機化合物20〜80重
量%を含有することを特徴とする焼結性粉末射出成形用
バインダ。 - 【請求項5】前記(b)上記(a)以外のオレフィン系
重合体および/または共重合体が、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、およびスチレンのうち1種
または2種以上を共重合体してなる単独重合体および/
または共重合体である請求項2または4に記載の粉末射
出成形用バインダ。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の粉末射出
成形用バインダと金属粉末、セラミック粉末またはサー
メット粉末とを含有することを特徴とする焼結性粉末射
出成形用組成物。 - 【請求項7】前記金属粉末、セラミックス粉末またはサ
ーメット粉末が、平均粒径0.01〜1,000μmで
ある請求項6に記載の焼結性粉末射出成形用組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4275942A JPH05320708A (ja) | 1992-01-10 | 1992-10-14 | 焼結性粉末射出成形用バインダおよび組成物 |
Applications Claiming Priority (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP261192 | 1992-01-10 | ||
| JP4-58089 | 1992-03-16 | ||
| JP5808992 | 1992-03-16 | ||
| JP4-2611 | 1992-03-16 | ||
| JP4275942A JPH05320708A (ja) | 1992-01-10 | 1992-10-14 | 焼結性粉末射出成形用バインダおよび組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05320708A true JPH05320708A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=26336041
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4275942A Withdrawn JPH05320708A (ja) | 1992-01-10 | 1992-10-14 | 焼結性粉末射出成形用バインダおよび組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05320708A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012176509A1 (ja) * | 2011-06-24 | 2012-12-27 | 日東電工株式会社 | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| JP2013030737A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-02-07 | Nitto Denko Corp | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| JP2013030745A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-02-07 | Nitto Denko Corp | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| JP2013030738A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-02-07 | Nitto Denko Corp | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| WO2013047469A1 (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-04 | 日東電工株式会社 | 永久磁石及び永久磁石の製造方法 |
| WO2013047467A1 (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-04 | 日東電工株式会社 | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| WO2013054678A1 (ja) * | 2011-10-14 | 2013-04-18 | 日東電工株式会社 | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| JP2018538433A (ja) * | 2015-10-22 | 2018-12-27 | リサーチ コーポレーション ファウンデーション オブ ヨンナム ユニバーシティ | アルミニウム及びアルミニウム合金の粉末成形方法 |
| CN117506229A (zh) * | 2024-01-04 | 2024-02-06 | 山东聚力焊接材料有限公司 | 一种无磁耐磨药芯焊丝 |
-
1992
- 1992-10-14 JP JP4275942A patent/JPH05320708A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9991033B2 (en) | 2011-06-24 | 2018-06-05 | Nitto Denko Corporation | Rare-earth permanent magnet and method for manufacturing rare-earth permanent magnet |
| JP2013030737A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-02-07 | Nitto Denko Corp | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| JP2013030745A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-02-07 | Nitto Denko Corp | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| JP2013030738A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-02-07 | Nitto Denko Corp | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| US9991034B2 (en) | 2011-06-24 | 2018-06-05 | Nitto Denko Corporation | Rare-earth permanent magnet and method for manufacturing rare-earth permanent magnet |
| WO2012176509A1 (ja) * | 2011-06-24 | 2012-12-27 | 日東電工株式会社 | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| US9281107B2 (en) | 2011-06-24 | 2016-03-08 | Nitto Denko Corporation | Rare-earth permanent magnet and method for manufacturing rare-earth permanent magnet |
| WO2013047469A1 (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-04 | 日東電工株式会社 | 永久磁石及び永久磁石の製造方法 |
| WO2013047467A1 (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-04 | 日東電工株式会社 | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| JP2013080738A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-05-02 | Nitto Denko Corp | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| WO2013054678A1 (ja) * | 2011-10-14 | 2013-04-18 | 日東電工株式会社 | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
| JP2018538433A (ja) * | 2015-10-22 | 2018-12-27 | リサーチ コーポレーション ファウンデーション オブ ヨンナム ユニバーシティ | アルミニウム及びアルミニウム合金の粉末成形方法 |
| CN117506229A (zh) * | 2024-01-04 | 2024-02-06 | 山东聚力焊接材料有限公司 | 一种无磁耐磨药芯焊丝 |
| CN117506229B (zh) * | 2024-01-04 | 2024-04-02 | 山东聚力焊接材料有限公司 | 一种无磁耐磨药芯焊丝 |
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