JPH05330736A - ピッチ繊維束の糸巻き形成方法及び装置 - Google Patents

ピッチ繊維束の糸巻き形成方法及び装置

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JPH05330736A
JPH05330736A JP2963191A JP2963191A JPH05330736A JP H05330736 A JPH05330736 A JP H05330736A JP 2963191 A JP2963191 A JP 2963191A JP 2963191 A JP2963191 A JP 2963191A JP H05330736 A JPH05330736 A JP H05330736A
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JP
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bobbin
traverse
yarn
fiber bundle
winding
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JP2963191A
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English (en)
Inventor
Takayuki Fukuda
孝之 福田
Nobuyuki Komatsu
伸行 小松
Shuhei Konagai
修平 小長井
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピッチ繊維束の糸巻き両端部に生じる糸溜り
の発生をなくし、巻姿が良い。しかも、糸巻きの解舒性
が良く、解舒に際しての巻端面の崩れ、ピッチ繊維束の
損傷或は切断などを起こすことがなく、特に、太い30
00〜6000フィラメント以上のピッチ繊維束を大量
巻きすることができる。 【構成】 糸巻き表面の半トラバース幅長が2〜4種か
らなるようにして、ピッチ繊維束をボビン上にテーパエ
ンド状に巻取り糸巻きを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脆弱なピッチ繊維束を
ボビン上にテーパエンド状に巻取り、糸巻き(パッケー
ジ)を形成する方法及び装置に関するものであり、更に
詳しく言えば、糸巻き表面の半トラバース幅長が2〜4
種からなるようにして巻取ることを特徴とし、特に30
00〜6000以上のフィラメントからなるような太い
ピッチ繊維束の糸巻き形成に有効なピッチ繊維束の糸巻
き形成方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ピッチ繊維束をボビン上に巻取り
糸巻きを形成する作業は、ピッチ繊維束が脆弱であるた
めに回転する巻取りボビンに繊維束を綾振りさせながら
巻取ることによって行なわれ、又、このとき、糸巻きの
巻端面の崩れ、繊維束の損傷、解舒性の悪化を防止する
ためにテーパエンド状に糸巻きを形成する方法が採用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
糸巻き形成方法では、糸巻きの両端部で耳高(糸溜り)
が発生し、解舒性が極めて悪く、このような糸巻きを解
舒して使用する場合には、巻端面の崩れ、脆弱なピッチ
繊維束の損傷、延いてはピッチ繊維束の切断などの問題
を生じた。特に、太い繊維束を、しかも大量巻きするに
つれてこのような問題の度合が大きくなる傾向がある。
【0004】従って、本発明の目的は、ピッチ繊維束の
糸巻き両端部に生じる糸溜りの発生をなくし、巻姿が良
く、しかも糸巻きの解舒性が良く、解舒に際しての巻端
面の崩れ、ピッチ繊維束の損傷或は切断などを起こすこ
とのない、特に、太いピッチ繊維束の且つ大量巻きに有
効に適用することのできるピッチ繊維束の糸巻き形成方
法及び装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
ピッチ繊維束の糸巻き形成方法及び装置によって達成さ
れる。要約すれば、本発明は、ピッチ繊維束をボビン上
にテーパエンド状に巻取り糸巻きを形成する方法であっ
て、糸巻き表面の半トラバース幅長が2〜4種からなる
ことを特徴とするピッチ繊維束の糸巻き形成方法であ
る。
【0006】上記方法は、本発明に従って構成されるト
ラバース装置を使用することによって極めて好適に達成
される。
【0007】つまり、本発明のトラバース装置は、
(a)駆動モータにて回転駆動されるカム手段と、
(b)前記カム手段の外表面に形成されたカム溝に摺動
自在に嵌合したフォロワによって往復直線運動するトラ
ベラと、(c)前記トラベラに回動自在に取付けられ
た、第1部材と該第1部材に対し概略直角に接続された
第2部材とにて概略くの字形状に形成されたレバーと、
(d)前記レバーの第1部材に回動自在に取付けられた
シューと、(e)前記シューを摺動自在に担持し、所定
の角度に調整自在に設定される傾斜バーと、(f)前記
レバーの第2部材に取付けられ、ボビンに送給される糸
条又はボビンに作用し綾振り運動を行なわせるトラバー
スガイドと、(g)前記傾斜バーの角度を設定し、前記
トラバースガイドのトラバース量を制御するトラバース
量調整装置と、を有する構成とされ、カム手段としては
通常使用されているスクロールカムが好適に使用され
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係るピッチ繊維束の糸巻き形
成方法及び装置を図面に則して更に詳細に説明する。
【0009】図4に、本発明に係るピッチ繊維束の糸巻
き形成方法を実施するための糸巻き形成装置の一実施例
の概略構成が示される。
【0010】本実施例によると、糸巻き形成装置は、糸
巻きボビンBと、該ボビンBにピッチ繊維束(以降「糸
条」という。)Fを所定の張力下に供給するための複数
個のローラ301〜305からなるテンション付与装置
300と、ボビンBに供給される糸条Fのテンション
(張力)を検知するためのダンサーローラ203を備え
たテンション検知装置200と、トラバース装置100
とを有する。
【0011】本発明によれば、斯る構成にて、テンショ
ン付与装置300及びテンション検知装置200を介し
て供給される糸条Fは、ボビンB上にトラバース装置1
00にて綾振りさせながら、且つテーパエンド状に巻取
られ、糸巻きが形成される。詳しくは後述する。
【0012】上記テンション付与装置300及びテンシ
ョン検知装置200は通常使用されている構成の装置で
あるので詳しい説明は省略し、特に本発明に従って構成
されるボビン駆動装置1及びトラバース装置100につ
いて、次に、詳しく説明する。
【0013】本実施例によると、糸巻きボビンBは、図
5に図示されるように、周知のカップリング手段4を介
して、ボビン駆動装置、即ち、マグネットスピンドル1
のスピンドル軸2に担持され、矢印X方向に駆動され
る。以下、マグネットスピンドル1の構成について更に
詳しく説明する。
【0014】図5を参照すると、スピンドル軸2の先端
には例えばオーステナイト系ステンレス鋼板にて形成さ
れたフランジ6が一体に固着される。又、該フランジ6
には該フランジの外周辺部に複数個設けられた、例えば
アルミニウム製のステイ8を介して中央部に孔10aが
形成された環状の導電性円板10が取付けられる。該円
板は、例えば銅、アルミニウム、鉄又はこれらの合金に
て作製される。従って、該導電性円板10はスピンドル
軸2と共に回転する。
【0015】前記導電性円板10の一側に、図5では下
側に、該円板10の一側面と対面するようにして第1の
永久磁石からなる磁極を備えた回転円板12が設けら
れ、又、該導電性円板10の他側に、図5で上側に、該
導電性円板10の他側面と対面するようにして第2の永
久磁石からなる磁極を備えた回転円板14が設けられ
る。第1及び第2の回転円板12、14には、互いに協
働して導電性円板10を通る磁界を形成するために複数
の磁極20、22を備えた磁気ディスク16、18がそ
れぞれ設けられる。各磁気ディスク16、18に形成さ
れる磁極20、22は、限定されるものではないが通常
2〜16極であり、好ましくは4〜8極とされ、導電性
円板を挟んで対向する磁極は通常反対極とされる。
【0016】永久磁石の材料は焼入硬化型磁石材料(K
S鋼他)、析出硬化型磁石材料(MK鋼他)、粉末硬化
磁石材料、焼結磁石材料である酸化物焼結磁石材料、焼
結合金材料、又は希土類合金材料であっても良いが、好
ましくは高性能で、小型にできて入手し易い酸化物焼結
金属材料であるフェライト永久磁石材料が用いられる。
フェライト永久磁石としてはOP磁石、Vectlite、Forr
oxdure、 Ferrinet 、Srフェライトが使用される。
【0017】本実施例によると、第1の回転円板12
は、前記スピンドル軸2と同一軸線上に配置された支持
軸24の一端に固着される。該支持軸24は、前記導電
性円板10の中央孔10aを貫通し、第2の回転円板1
4を固着した中空軸26の穴部26aに回転自在に嵌合
して取付けられている。中空軸26と支持軸24とは他
端に設けられた止めねじ28にて一体的に固定される。
【0018】前記スピンドル軸2及び中空軸26は固定
ハウジング30に軸受32、34を介して回転自在に、
且つ軸方向の移動(ガタ)がないようにして取付けられ
る。このとき、導電性円板10と磁気ディスク16、1
8との間の間隙(G)は作動時には所定の距離に保持さ
れるが、必要な回転駆動力に応じて0.05〜5mm間
で可変とされ、好ましくは0.2〜1.0mmであり、
本実施例では0.4mmとされた。例えば、中空軸26
が固定ハウジング30に対して可動に構成し、導電性円
板10と磁気ディスク18との間の間隙(G)を可変と
することができ、又、止めねじ28を操作することによ
り導電性円板10と磁気ディスク16との間の間隙
(G)を変え得るのみならず、中空軸26と支持軸24
との回転方向の相対位置を変動させることができ、第1
の回転円板12と第2の回転円板14との相対位置を変
動させ、後述するように、スピンドル軸の回転駆動力を
変動させ、ボビンに巻取られる糸条のテンションの大き
さを変動させることが可能である。
【0019】上記構成において、中空軸26に取付けら
れた歯車36及び歯車37、38を介して駆動モ−タM
から回転力が中空軸26に伝達され、中空軸26はボビ
ンと同じ矢印X方向に回転される。中空軸26の回転と
共に支持軸24も中空軸26と同じ方向に回転され、前
記第1の回転円板12と第2の回転円板14とは一体的
に同方向に回転する。
【0020】これにより、スピンドル軸2に取付けられ
た導電性円板10は、回転する第1及び第2回転円板の
磁極20、22により形成された磁束を横切つて配置さ
れることとなり、従って、第1及び第2回転円板12、
14が、即ち、磁極20、22が回転することにより導
電性円板10には、第1及び第2回転円板12、14と
同じ方向へと回転する力が発生する。つまり、ボビンB
は矢印X方向へと回転され、ボビンBは糸条Fを所定の
テンション(引張力)にて巻取ることとなる。
【0021】該引張力の調整は、上述のように、例えば
第1の回転円板12と第2の回転円板14との相対角度
位置を変動させるといった極めて簡単な操作にて可変と
されるし、又、第1及び第2回転円板12、14の回転
速度を調整することによっても行ない得る。
【0022】ボビンBの回転速度は、スピンドル軸2に
取付けられたタイミングプーリ40、タイミングベルト
42及びタイミングプーリ43を介してロータリエンコ
ーダRE1 にて計測される。該ロータリエンコーダRE
1 からの信号は、後述するように、トラバース装置10
0の駆動制御信号として使用される。
【0023】次に、トラバース装置100について説明
する。
【0024】図6〜図8を参照すると、本実施例にてト
ラバース装置100は、内部に円筒状空間102を備え
たカムハウジング101を有し、該カムハウジング10
1の円筒状空間102にスクロールカム103が配置さ
れる。スクロールカム103の一端103aは、即ち、
図7で左端はカムハウジング101の側壁101aに設
けられた支軸104に軸受105を介して回転自在に担
持される。又、スクロールカム103の他端103bに
はカムハウジング101の側壁101bより外方へと突
出して延在する駆動軸部103cを備え、該駆動軸部1
03cは、カムハウジング101内部に設けられた軸受
106にて回転自在に担持されている。前記駆動軸部1
03cには、タイミングプーリ103dが取付けられて
おり、駆動モータM101 (図4)の回転力がタイミング
ベルト103eを介して伝達される。
【0025】スクロールカム103の外表面には、ワイ
ンド数2〜5とされるカム溝107が形成されており、
該カム溝107には摺動自在にフォロワ110が嵌合さ
れている。該フォロワ110はその軸部110aがトラ
ベラ111に回転自在に取り付けられている。
【0026】トラベラ111は、本体部111aと、案
内片111bとを備え、本体部111aは、カムハウジ
ングの上面に取付けられたカムハウジングカバー112
の前記スクロールカム軸線方向に沿って形成されたガイ
ド溝113の中を移動可能に配置されている。又、本体
部111aの下表面はカムハウジング101の上表面に
摺動自在に担持されており、しかもカムハウジング10
1の円筒状空間102内へと下方に突起し、前記フォロ
ワ110が回転自在に取付けられるボス部111cが設
けられている。一方、案内片111bは、カムハウジン
グ101の上表面と、カムハウジングカバー112の下
表面とにて画成されたガイド溝114中に係合され、ト
ラベラ111をスクロールカム103の軸線方向に案内
運動する。
【0027】更に、トラバース装置100は、前記トラ
ベラ111の本体部111a上表面にピン115にて回
動自在に取付けられたレバー116を有する。該レバー
は、第1部材116aと該第1部材116aに対し概略
直角に接続された第2部材116bとにて概略「く」の
字形状に形成され、第1部材116aにはピン117に
てシュー120が回動自在に取付けられている。第2部
材116bの先端には、本実施例ではボビンに送給され
る糸条Fを綾振りするためのトラバースガイド121が
接続される。又、前記シュー120は、カバープレート
122にピン123にて回動自在に取付けられた傾斜バ
ー124に摺動自在に嵌合している。又、カバープレー
ト122は、スペーサリング125及びキャップスクリ
ュー126によりカムハウジングカバー112上に所定
距離だけ離間して固定されている。
【0028】上記構成にて、スクロールカム103が回
転されると、トラベラ111に取付けられたフォロワ1
10がカム溝107により案内され、トラベラ111は
ハウジングカバー112の軸線方向ガイド溝113、即
ち、スクロールカム103の軸線方向に沿って往復移動
される。従って、トラベラ111の第2部材116bに
連結されたトラバースガイド121も又スクロールカム
軸線方向に沿って往復運動され、糸条FをボビンBに沿
ってトラバース、即ち綾振りする。
【0029】又、前記傾斜バー124は、その一端が、
本実施例では図6で左側端部124aが、図9に図示さ
れるように、トラバース量制御装置150に接続され
る。トラバース量制御装置150は、本実施例では、当
業者には周知の構造とされるボール螺子機構151と、
該ボール螺子機構151を駆動するための駆動モータM
102 とを有しており、駆動モータを駆動することにより
親螺子151aを回転させ、傾斜バー124に接続され
たボール螺子機構151のナット作用部材151bが直
線運動を行ない、傾斜バー124をピン123の回りに
揺動せしめる。
【0030】図10は、作用部材151bがトラバース
量制御装置150により最も引っ込められた状態にあ
り、傾斜バー124はレバー116のトラバース量を最
大長Tmax に制御され、図11は、作用部材151bが
トラバース量制御装置150により最も伸長された状態
にあり、傾斜バー124はレバー116のトラバース量
を最小長Tmin に制御されている。このように、トラバ
ース量制御装置150により、ボビン表面における糸条
の半トラバース幅長(T)、即ち、糸巻きの一方の端面
から他方の端面に至るトラバースガイド121の移動距
離が調整可能とされる。
【0031】次に、上記構成とされる糸巻き形成装置の
作動について説明する。
【0032】図4にて、例えばフィラメント数3000
からなるピッチ繊維束Fが、テンション付与装置300
及びテンション検知装置200を介してボビンBへと送
給される。
【0033】複数個のローラ301〜305を有した上
記テンション付与装置300は、糸条出口端部に設けら
れた駆動ローラ301が駆動モータM300 にて、ギヤボ
ックス306及びベルト駆動装置307を介して所定の
回転速度で駆動されている。一方、ボビンBは、上述の
ように駆動モータMにて回転されるマグネットスピンド
ル1を介して回転駆動されており、ボビンBの回転速度
を調整することにより、該ボビンBに巻取られる糸条F
に所定のテンションが付与される。
【0034】テンション検知装置200は、テンション
付与装置300から送出された糸条FをボビンBへと案
内する二つの案内ローラ201、202と、該ローラ2
01、202の間に配置され、該ローラ201、202
間に張設され走行する糸条Fに押圧され糸条Fに付与さ
れているテンションを検知するためのダンサーローラ2
03とを有する。該ダンサーローラ203は、糸条Fに
付与されるテンションの変動に伴って上下方向に変位
し、該変位量は制御手段204に入力され、該制御手段
204によってマグネットスピンドル駆動モータMのド
ライバ205を制御する。
【0035】従って、本実施例によると、テンション検
知手段200にてボビンBに巻取られている糸条Fのテ
ンションを検知し、該検知結果を、マグネットスピンド
ル1の、即ち、ボビンBの駆動モータMの回転制御に使
用することによって、ボビンBに巻取られる糸条Fには
常に、所定のテンションが付与される。
【0036】更に、本発明に従えば、ボビンBに巻取ら
れる糸条Fは、トラバース装置100のレバー116及
びトラバースガイド121により綾振りされると共に、
テーパエンド状に巻取られ、糸巻きが形成される。又、
本発明に従えば、糸巻き表面における糸条の半トラバー
ス幅長(T)は、2〜4種とされる。
【0037】図1に本発明に従った糸巻き形成時の糸巻
き表面における糸条Fの半トラバース幅長を制御する際
のトラバースガイド121の運行軌跡が模式的に示され
ている。
【0038】本実施例によると、糸巻きの第1層(L1)
においては、半トラバース幅長Tは糸巻きの両端部にお
いてwだけ段階的に増減するように構成される。糸巻き
両端部における変動はこれに限定されるものではなく、
例えば図3に示すように、より多段にw、w’だけ段階
的に変動するように構成しても良いが、半トラバース幅
長Tが余りに多段に変動するとトラバース装置100の
構成及び制御態様が複雑となり過ぎるという理由から、
更に重要なことに、糸巻き両端部に生じる糸溜りを解消
しピッチ繊維束Fのような脆弱な糸条へのダメージを回
避するためには、半トラバース幅長Tの変動は、2〜4
種が適当であることが分かった。一般に、半トラバース
幅長Tの増減範囲は、通常、最大幅長Tmax と最小幅長
Tmin との差が、最大幅長Tmax の2〜20%程度とな
るのが好ましい。
【0039】本発明によると、所定長の糸条長さを使用
することによって第1層(L1)の糸巻きが形成される
と、次に、第2層(L2)の巻取りが開始される。このと
き、第2層(L2)の両端部は第1層(L1)より内方に△
wだけ変移された状態で糸巻き形成が行なわれる。即
ち、第2層(L2)における最大半トラバース幅長T’
max=Tmax −2△wである。又、第2層(L2)におい
ても、糸巻きの両端部においてwだけ、或はw、w’だ
け段階的に増減するようにして糸巻き形成が行なわれ
る。以後同様にして、第3層( L3)・・・・第n層( L
n)の巻取りが順次行なわれ、テーパエンドの糸巻きが形
成される。
【0040】本発明によれば、糸巻き両端部での耳高、
或は耳崩れが起こることはなく、又、上述したように、
ピッチ繊維束のような脆弱な糸条Fに何らのダメージが
与えられることはなく、糸巻き両端部に糸溜りが発生す
ることもない。
【0041】上記糸巻き形成は、上記構成のトラバース
装置100にて好適に実施し得る。
【0042】つまり、トラバース装置100において、
駆動モータM101 がドライバ170にて付勢されると、
スクロールカム103が所定の回転速度にて回転され
る。これによって、トラベラ111に取付けられたフォ
ロワ110がカム溝107により案内され、トラベラ1
11及びレバー116並びにトラバースガイド121が
スクロールカム軸線方向に沿って往復運動し、糸条Fを
ボビンBに沿ってトラバース、即ち綾振りする。
【0043】又、前記傾斜バー124は、図4にて理解
されるように、スクロールカム103の回転量をロータ
リエンコーダRE2 にて計測し、該計測信号は傾斜バー
駆動モータM102 のドライバ171を制御する制御装置
172へと送信され、スクロールカム103の回転に従
って傾斜バー124の傾斜角度が制御される。これによ
って、ボビンBの回転に従って糸条Fの半トラバース幅
長Tが増減される。
【0044】更に、本実施例によれば、スクロールカム
駆動モータM101 のドライバ170はボビンBの回転変
動に追従して制御される。つまり、ボビンBの実際の回
転量はロータリエンコーダRE1 にて計測され、該計測
信号は、制御装置173へと送信され、スクロールカム
駆動モータM101 のドライバ170が制御される。
【0045】本発明に従って構成される糸巻き形成方法
によって、上記実施例の装置を使用して、3000フィ
ラメントからなるピッチ繊維束(引張強度0.018G
Pa) をテーパエンド状に巻取った結果が表1に示され
る。
【0046】尚、使用したボビンの直径は317mm、
軸線方向幅は320mmであった。
【0047】
【表1】
【0048】上記実施例によると、トラバースガイド1
21はボビンBに送給される糸条Fを綾振り運動させる
ものとして説明したが、ボビンBに直接作用してボビン
B自体を綾振り運動せしめることも可能である。
【0049】
【発明の効果】以上の如くに構成される本発明に係るピ
ッチ繊維束の糸巻き形成方法及び装置によれば、ピッチ
繊維束の糸巻き両端部に生じる糸溜りの発生をなくし、
巻姿が良く、しかも糸巻きの解舒性が良く、解舒に際し
ての巻端面の崩れ、ピッチ繊維束の損傷或は切断などを
起こすことがなく、特に、太い3000〜6000フィ
ラメント以上のピッチ繊維束を大量巻きすることができ
るという作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピッチ繊維束の糸巻き形成方法を
行なうためのトラバースガイドの運行軌跡を模式的に示
す図である。
【図2】テーパエンドに巻かれた糸巻きの概略図であ
る。
【図3】本発明に係るピッチ繊維束の糸巻き形成方法を
行なうためのトラバースガイドの運行軌跡の他の例を示
す図である。
【図4】本発明に係るピッチ繊維束の糸巻き形成装置の
概略構成図である。
【図5】マグネットスピンドルの断面図である。
【図6】トラバース装置の平面図である。
【図7】トラバース装置の縦断面図である。
【図8】トラバース装置の横断面図である。
【図9】トラバース量制御装置の平面図である。
【図10】トラバース量制御方法を説明するトラバース
装置の平面図である。
【図11】トラバース量制御方法を説明するトラバース
装置の平面図である。
【符号の説明】
100 トラバース装置 103 スクロールカム 103’ 平板カム 110 フォロワ 111 トラベラ 116 レバー 120 シュー 124 傾斜バー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピッチ繊維束をボビン上にテーパエンド
    状に巻取り糸巻きを形成する方法であって、糸巻き表面
    の半トラバース幅長が2〜4種からなることを特徴とす
    るピッチ繊維束の糸巻き形成方法。
  2. 【請求項2】 ピッチ繊維束をボビン上にテーパエンド
    状に巻取り糸巻きを形成する装置であって、回転駆動さ
    れるボビンと、該ボビン上に案内される糸条を糸巻き表
    面の半トラバース幅長が2〜4種からなるように綾振り
    を行なわせるトラバース装置とを有し、前記トラバース
    装置は、(a)駆動モータにて回転駆動されるカム手段
    と、(b)前記カム手段の外表面に形成されたカム溝に
    摺動自在に嵌合したフォロワによって往復直線運動する
    トラベラと、(c)前記トラベラに回動自在に取付けら
    れた、第1部材と該第1部材に対し概略直角に接続され
    た第2部材とにて概略くの字形状に形成されたレバー
    と、(d)前記レバーの第1部材に回動自在に取付けら
    れたシューと、(e)前記シューを摺動自在に担持し、
    所定の角度に調整自在に設定される傾斜バーと、(f)
    前記レバーの第2部材に取付けられ、ボビンに送給され
    る糸条又はボビンに作用し綾振り運動を行なわせるトラ
    バースガイドと、(g)前記傾斜バーの角度を設定し、
    前記トラバースガイドのトラバース量を制御するトラバ
    ース量調整装置と、を有することを特徴とするピッチ繊
    維束の糸巻き形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100457402B1 (ko) * 2002-06-04 2004-11-16 김종현 와인더의 트레버스 구동장치
WO2006001561A1 (en) * 2004-06-25 2006-01-05 Young-Ho Choi Apparatus for winding yarn

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