JPH05339576A - 強誘電性液晶組成物及び液晶表示素子 - Google Patents

強誘電性液晶組成物及び液晶表示素子

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JPH05339576A
JPH05339576A JP4174689A JP17468992A JPH05339576A JP H05339576 A JPH05339576 A JP H05339576A JP 4174689 A JP4174689 A JP 4174689A JP 17468992 A JP17468992 A JP 17468992A JP H05339576 A JPH05339576 A JP H05339576A
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JP
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liquid crystal
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fluoro
chiral compound
crystal composition
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Withdrawn
Application number
JP4174689A
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English (en)
Inventor
Takami Onaka
貴美 大仲
Mitsuyoshi Ichihashi
光芳 市橋
Kazumori Minami
一守 南
Hisao Yamada
尚郎 山田
Takahiro Ishizuka
孝宏 石塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高速応答性に優れ且つ配向性および双安定性
についても良好な特性を有する強誘電性液晶組成物を提
供する。 【構成】 [A、B、C:二価の芳香族炭化水素基、脂環式炭化水
素基又は複素環基;X、Y:-CH2O-,-OCH2-,-COO-,-OCO
-,-CH=CH-,-C≡C-;R1 :アルキル基又はアルコキシ
基;R2 :アルキル基、アルケニル基;n、p、q:
0、1;m:3〜11の整数]で表されるキラル化合
物、及び [D:2,5−ピリジニレン基;k:0〜2の整数;R
3 、R4 :C1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基、ア
ルコキシ基、C2〜20のアルコキシアルキル基、水酸
基]で表される非キラル化合物を含有する強誘電性液晶
組成物及びそれを用いる液晶表示素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大面積、高密度、高速
度表示に適した強誘電性液晶組成物に関し、特に応答速
度の速い強誘電性液晶表示素子に使用するために適した
強誘電性液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子の表示方式として現在広く
実用化されている代表的なものとしてねじれネマテック
(TN)型を挙げることができる。このTN型は、ネマ
テック液晶相を利用する方式で、ディスプレイに用いた
場合CRT(Cathode Ray Tube)などの表示方式と比較し
て応答速度が遅い、視野角特性に劣る等の問題がある。
このため、ディスプレイに対しては、限定した用途にし
か向けられなかった。
【0003】最近、表面安定化強誘電性液晶素子がクラ
ークとラガーウォル(Clark,Lagerwall , 特開昭56−
107216号公報、米国特許第4,367,924号
明細書等)により提案されている。この素子は、偏光板
と組み合わされたギャップ2μm程度の基板にはさまれ
た強誘電性液晶が、印加電界の極性に応じてその分子長
軸の方位を変更することにより透過光量を制御するもの
で、高速な応答性と双安定性を示すことが特長である。
しかも、視野角特性においても優れているので、この素
子は、大容量高密度表示素子としての広い利用が期待さ
れている。
【0004】上記強誘電性液晶は、液晶相の一つとし
て、カイラルスメクチックC(以下、Sc* と省略す
る)相を有する。強誘電性液晶を表示素子として使用す
るには、幅広いSc* 相(実用可能な温度範囲を拡大)
を有していること、高速で応答すること、また表示時の
良好なコントラストを得るには良好な配向性を示すこと
及び双安定性が良好なこと等多くの特性が要求される。
上記表示素子に要求される特性の内、幅広いSc* 相は
液晶化合物の混合方法により改善が試みられており、こ
のような組成物の調製方法としては、例えば、強誘電性
を示さないスメクチックC(以下、Scと省略する)相
を示す液晶化合物もしくは液晶混合物(以下、ベース液
晶という)に光学活性化合物を添加する方法が知られて
いる(Mol. Cryst. Liq. Cryst. 、89、 327 (1982)) 。
ここでは、Sc相を示すベース液晶の成分としては、フ
ェニルベンゾエート系、シッフ塩基系、ビフェニル系、
フェニルピリミジン系、フェニルピリジン系等の液晶化
合物が用いられている。
【0005】高速応答化については、主に、液晶材料の
高自発分極化及び低粘度化を考慮した液晶化合物の開発
あるいは液晶の混合により改善が試みられている。すな
わち、強誘電性液晶を用いた素子(液晶分子長軸が基板
界面と平行になる傾向が強いので表面安定化強誘電性液
晶といわれる)の電界印加時の応答は、誘電異方性とと
もに自発分極(PS )が直接電界(E)と相互作用する
のが特徴であり、一般に応答時間(τ)は下記式: τ∝η/PS E で与えられる。ηは液晶の平均粘性係数である。上記式
より応答時間は、自発分極および電界が大きいほど、ま
た粘性係数が小さいほど早くなる。
【0006】例えば、強誘電性液晶化合物の構造を変化
させて自発分極を増大させるようにすると、自発分極の
増大と共に粘度が増加するため応答速度はそれ程速くな
らない。又、粘度を大幅に低下させることは、自発分極
を保持しなが分子構造を変える必要があることから困難
である。自発分極を保持しながら低粘度化を実現した強
誘電性液晶化合物として、特開昭63−22024号公
報、特開平1−246269号公報に、弗素原子置換ア
ルキル鎖を有するキラル化合物が提案されている。しか
しながら、この化合物を単独で、あるいは組成物の一成
分として用いて強誘電性液晶組成物を作成しても、充分
な高速応答性を得ることができない。
【0007】また液晶の混合による高速応答化について
は、例えば、非キラルなフェニルピリミジン系液晶であ
る二環構造の5−アルキル−2−(4−アルコキシフェ
ニル)ピリミジン、三環構造の5−アルキル−2−
(4’−アルコキシビフェニル−4)ピリミジン及び5
−アルコキシ−2−(4’−アルキルビフェニル−4)
ピリミジン(特開昭61−291679号公報、特開平
2−265986号)や、二環構造の5−アルコキシ−
2−(4−アルキルフェニル)ピリミジン(特開昭62
−137883号公報、特開昭63−301872号公
報、特開平2−173089号公報)をベース液晶とし
て用いた液晶表示素子が提案されている。これらとキラ
ル化合物と混合して得られる強誘電性液晶は、応答速度
の点では、良好なものもあるが、配向性が良好とはいえ
ない、あるいは双安定性が充分でないとの問題がある。
即ち、このような配向性あるいは双安定性が良好とはい
えない液晶を素子に組み込んだ場合、表示のコントラス
トが充分優れたものとならない。また、三環構造のビフ
ェニルピリミジン系の非キラル化合物を用いた場合は比
較的良好な配向性が得られるが、大きい応答速度が得ら
れないとの問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、高速応
答性を有し、且つ配向性および双安定性についても良好
な特性を有する液晶表示素子を得るため、それに使用さ
れる強誘電性液晶組成物について鋭意検討を重ねてき
た。その結果、比較的低粘度で高速応答性を示す下記一
般式(I)で表されるキラル化合物と、従来の良好な配
向性を付与できるとされている三環構造のビフェニルピ
リミジン系の非キラル化合物に比較して、ネマチック相
及びスメチックC相をより安定して示し、かつ粘度に於
てもより低い下記一般式(II)で表される非キラル化合
物とを使用することにより、良好な配向性を保持しなが
ら、高速応答性、良好な双安定性を示し、駆動特性に優
れた強誘電性液晶組成物が得られることが判明した。従
って、本発明は、高速応答性に優れ且つ配向性および双
安定性についても良好な特性を有する、特に液晶表示素
子用の液晶組成物として有用な強誘電性液晶組成物を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は キラル化合
物と非キラル化合物とからなる液晶組成物であって、該
キラル化合物が、下記の一般式(I):
【0010】
【化3】 [但し、A、B及びCは、それぞれ独立に、ハロゲン原
子又はシアノ基で置換されていてもよい二価の芳香族炭
化水素基、二価の脂環式炭化水素基又は二価の複素環基
を表し、X及びYは、それぞれ独立に、−CH2 O−、
−OCH2 −、−COO−、−OCO−、−CH=CH
−又は−C≡C−を表し、R1 は、ハロゲン原子で置換
されていてもよい直鎖又は分岐のアルキル基又はアルコ
キシ基を表し(但し、隣接しないメチレン基の一つ以上
が、O、S又はCOで置換されていてもよい)、R2
は、置換されていてもよいアルキル基又はアルケニル基
を表し、n、p及びqはそれぞれ独立に0又は1を表し
(但し、n=0のときq=0である)、mは、3〜11
の整数を表し、*は不斉炭素原子を表す。]で表される
キラル化合物を含有し、そして該非キラル化合物が、下
記の一般式(II):
【0011】
【化4】 [但し、Dは、2,5−ピリジニレン基を表し、kは、
0〜2の整数を表し、そしてR3 およびR4 は、それぞ
れ独立に炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル
基、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルコキシ
基、炭素原子数2〜20の直鎖又は分岐のアルコキシア
ルキル基、又は水酸基を表す。]で表される非キラル化
合物を含有していることを特徴とする強誘電性液晶組成
物により達成することができる。
【0012】更に、上記目的は、少なくとも透明電極及
び配向膜がこの順で設けられた基板二枚を、配向膜同士
が対面するように配設し、配向膜の間の空隙に液晶を封
入してなる液晶表示素子において、該液晶が上記の強誘
電性液晶組成物であり、該配向膜の、該強誘電性液晶組
成物のSA 相でのプレティルト角が5度以上であり、少
なくとも一方の該基板の透明電極と配向膜との間に、比
誘電率が5以上である絶縁層が設けられていることを特
徴とする液晶表示素子によっても達成することができ
る。
【0013】本発明の好適な実施態様は下記の通りであ
る。 1)上記の一般式(I)で表されるキラル化合物が、強
誘電性液晶組成物中に3〜40重量%の範囲で含有され
ていることを特徴とする上記の強誘電性液晶組成物及び
液晶表示素子。
【0014】2)上記の一般式(II)で表される非キラ
ル化合物が、強誘電性液晶組成物中に3〜50重量%の
範囲で含有されていることを特徴とする上記の強誘電性
液晶組成物及び液晶表示素子。
【0015】3)上記一般式(I)で表されるキラル化
合物と上記一般式(II)で表される非キラル化合物の合
計が、液晶組成物中に12重量%以上占めていることを
特徴とする上記の強誘電性液晶組成物及び液晶表示素
子。
【0016】4)上記一般式(I)で表されるキラル化
合物と上記一般式(II)で表される非キラル化合物との
比が、20:80〜80:20(一般式(I):一般式
(II))の範囲にあることを特徴とする上記の強誘電性
液晶組成物及び液晶表示素子。
【0017】5)上記一般式(II)で表される非キラル
化合物が、下記の一般式(III) :
【0018】
【化5】 [但し、kは、0〜2の整数を表し、そしてR3 および
R4 は、それぞれ独立に炭素原子数1〜20の直鎖又は
分岐のアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐
のアルコキシ基、炭素原子数2〜20の直鎖又は分岐の
アルコキシアルキル基、又は水酸基を表す。]で表され
る非キラル化合物であることを特徴とする強誘電性液晶
組成物及び液晶表示素子。
【0019】[発明の詳細な記述]先ず、上記一般式
(I)で表されるキラル化合物(I)について説明す
る。一般式(I)において、A、B及びCは、それぞれ
独立に、ハロゲン原子又はシアノ基で置換されていても
よい二価の芳香族炭化水素基、二価の脂環式炭化水素基
又は二価の複素環基を表す。このハロゲン原子としては
フッ素原子等が好ましい。またA、B及びCが置換基を
有するものである場合、置換基の数は1〜6個であるこ
とが好ましい。二価の芳香族炭化水素基としては例えば
1,4−フェニレン基、2,6−ナフチレン基が好まし
く、二価の脂環式炭化水素基としては例えば1,4−シ
クロヘキシレン基が好ましい。また、二価の複素環基と
しては、炭素原子以外に1個以上の窒素原子を含む(好
ましくは6員環の)複素環基が好ましく、例えば、2,
5−ピリミジニレン基、2,5−ピリジニレン基、3,
6−ピリジニレン基、2,5−ピラジニレン基、3,6
−ピリダジニレン基、3,6−テトラジニレン基、1,
2,4−トリアジン−3,6−イレン基等を好ましい例
として挙げることができる。
【0020】R1 は、ハロゲン原子で置換されていても
よい直鎖又は分岐のアルキル基又はアルコキシ基を表
し、好ましくは、置換基を有しないか又は1〜4個のハ
ロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換された、炭
素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基又はアル
コキシ基である。また、R1 で表されるアルキル基又は
アルコキシ基の隣接しないメチレン基の一つ以上が、
O、S又はCOで置換されていてもよい。R1 で表され
る基として好ましい例としては、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ウン
デシル、7−メトキシヘプチル、8−メトキシオクチ
ル、10−メトキシデシル、ペンチルオキシ、ヘキシル
オキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキ
シ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、ウンデシルオキ
シ、7−メトキシヘプチルオキシ、8−メトキシオクチ
ルオキシ、10−メトキシデシルオキシ、7−メチルオ
クチル、8−メチルノニル、9−メチルデシル、7−エ
チルノニル、7−メチルオクチルオキシ、8−メチルノ
ニルオキシ、オクチルチオ、ノニルチオ、7−メチルオ
クチルチオ及びノナノイル等を挙げることができる。更
に、R1 は、下記式(I−1):
【0021】
【化6】
【0022】(式中、R7 は置換されていてもよいアル
キル基又はアルケニル基を表し、m1は、3〜11の整
数を表し、*は不斉炭素原子を表す)で表される基であ
ってもよい。
【0023】R2 は、置換されていてもよいアルキル基
又はアルケニル基を表し、好ましくは置換されていない
か又はハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換
された炭素数1〜4のアルキル基又は炭素原子数2〜4
のアルケニル基を表す。R2で表される基として特に好
ましいものは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチ
ル、ビニル、アリル、トリフルオロメチル、2,2,2
−トリフルオロエチル等である。また、p及びqは0で
あることが好ましい。
【0024】上記キラル化合物(I)は、下記の反応式
(A)に示す合成経路により合成することができる。
【0025】
【化7】
【0026】[反応式(A)に於いて、A、B、C、
X、Y、R1 、R2 、n、p、q及びmは、一般式
(I)に於いて定義したことと同じである]。
【0027】即ち、光学活性エピクロロヒドリン(1)
を沃化銅の存在下にアルコキシアルキルマグネシウムブ
ロミド(2)と反応させて光学活性化合物(3)を合成
し、光学活性化合物(3)を塩基を用いて脱水反応させ
て光学活性エポキシ化合物(4)を合成し、光学活性エ
ポキシ化合物(4)にフッ化水素ピリジンを反応させて
光学活性フルオロアルコール化合物(5)を合成する。
化合物(5)をp−トルエンスルホン酸クロリド(Ts
Cl)と反応させてトシレート化合物(6)を合成した
後、化合物(6)を化合物(7)と反応させてキラル化
合物(I)を合成する。また、R2 とR7 とが同じであ
りmとm1とが同じであるキラル化合物を合成する場合
には、化合物(7)の代わりにHO−A−(X)p−B−
(Y)q−(C)n−OHで表されるジオール化合物を使用
してもよい。
【0028】上記反応で使用することができる化合物
(5)として、例えば下記のような化合物を挙げること
ができる。
【0029】2−フルオロ−5−メトキシ−1−ペンタ
ノール 2−フルオロ−5−エトキシ−1−ペンタノール 2−フルオロ−5−ビニルオキシ−1−ペンタノール 2−フルオロ−5−アリルオキシ−1−ペンタノール 2−フルオロ−5−プロピルオキシ−1−ペンタノール 2−フルオロ−5−(1−メチルエチルオキシ)−1−
ペンタノール 2−フルオロ−5−n−ブチルオキシ−1−ペンタノー
ル 2−フルオロ−5−(2−メチルプロピルオキシ)−1
−ペンタノール 2−フルオロ−5−(1−メチルプロピルオキシ)−1
−ペンタノール 2−フルオロ−5−(1,1−ジメチルエチルオキシ)
−1−ペンタノール 2−フルオロ−5−(トリフルオロメチルオキシ)−1
−ペンタノール 2−フルオロ−5−(2,2,2−トリフルオロエチル
オキシ)−1−ペンタノール
【0030】2−フルオロ−6−メトキシ−1−ヘキサ
ノール 2−フルオロ−6−エトキシ−1−ヘキサノール 2−フルオロ−6−ビニルオキシ−1−ヘキサノール 2−フルオロ−6−アリルオキシ−1−ヘキサノール 2−フルオロ−6−プロピルオキシ−1−ヘキサノール 2−フルオロ−6−(1−メチルエチルオキシ)−1−
ヘキサノール 2−フルオロ−6−n−ブチルオキシ−1−ヘキサノー
ル 2−フルオロ−6−(2−メチルプロピルオキシ)−1
−ヘキサノール 2−フルオロ−6−(1−メチルプロピルオキシ)−1
−ヘキサノール 2−フルオロ−6−(1,1−ジメチルエチルオキシ)
−1−ヘキサノール 2−フルオロ−6−(トリフルオロメチルオキシ)−1
−ヘキサノール 2−フルオロ−6−(2,2,2−トリフルオロエチル
オキシ)−1−ヘキサノール
【0031】2−フルオロ−7−メトキシ−1−ヘプタ
ノール 2−フルオロ−7−エトキシ−1−ヘプタノール 2−フルオロ−7−ビニルオキシ−1−ヘプタノール 2−フルオロ−7−アリルオキシ−1−ヘプタノール 2−フルオロ−7−プロピルオキシ−1−ヘプタノール 2−フルオロ−7−(1−メチルエチルオキシ)−1−
ヘプタノール 2−フルオロ−7−n−ブチルオキシ−1−ヘプタノー
ル 2−フルオロ−7−(2−メチルプロピルオキシ)−1
−ヘプタノール 2−フルオロ−7−(1−メチルプロピルオキシ)−1
−ヘプタノール 2−フルオロ−7−(1,1−ジメチルエチルオキシ)
−1−ヘプタノール 2−フルオロ−7−(トリフルオロメチルオキシ)−1
−ヘプタノール 2−フルオロ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル
オキシ)−1−ヘプタノール
【0032】2−フルオロ−8−メトキシ−1−オクタ
ノール 2−フルオロ−8−エトキシ−1−オクタノール 2−フルオロ−8−ビニルオキシ−1−オクタノール 2−フルオロ−8−アリルオキシ−1−オクタノール 2−フルオロ−8−プロピルオキシ−1−オクタノール 2−フルオロ−8−(1−メチルエチルオキシ)−1−
オクタノール 2−フルオロ−8−n−ブチルオキシ−1−オクタノー
ル 2−フルオロ−8−(2−メチルプロピルオキシ)−1
−オクタノール 2−フルオロ−8−(1−メチルプロピルオキシ)−1
−オクタノール 2−フルオロ−8−(1,1−ジメチルエチルオキシ)
−1−オクタノール 2−フルオロ−8−(トリフルオロメチルオキシ)−1
−オクタノール 2−フルオロ−8−(2,2,2−トリフルオロエチル
オキシ)−1−オクタノール
【0033】2−フルオロ−9−メトキシ−1−ノナノ
ール 2−フルオロ−9−エトキシ−1−ノナノール 2−フルオロ−9−ビニルオキシ−1−ノナノール 2−フルオロ−9−アリルオキシ−1−ノナノール 2−フルオロ−9−プロピルオキシ−1−ノナノール 2−フルオロ−9−(1−メチルエチルオキシ)−1−
ノナノール 2−フルオロ−9−n−ブチルオキシ−1−ノナノール 2−フルオロ−9−(2−メチルプロピルオキシ)−1
−ノナノール 2−フルオロ−9−(1−メチルプロピルオキシ)−1
−ノナノール 2−フルオロ−9−(1,1−ジメチルエチルオキシ)
−1−ノナノール 2−フルオロ−9−(トリフルオロメチルオキシ)−1
−ノナノール 2−フルオロ−9−(2,2,2−トリフルオロエチル
オキシ)−1−ノナノール
【0034】2−フルオロ−10−メトキシ−1−デカ
ノール 2−フルオロ−10−エトキシ−1−デカノール 2−フルオロ−10−ビニルオキシ−1−デカノール 2−フルオロ−10−アリルオキシ−1−デカノール 2−フルオロ−10−プロピルオキシ−1−デカノール 2−フルオロ−10−(1−メチルエチルオキシ)−1
−デカノール 2−フルオロ−10−n−ブチルオキシ−1−デカノー
ル 2−フルオロ−10−(2−メチルプロピルオキシ)−
1−デカノール 2−フルオロ−10−(1−メチルプロピルオキシ)−
1−デカノール 2−フルオロ−10−(1,1−ジメチルエチルオキ
シ)−1−デカノール 2−フルオロ−10−(トリフルオロメチルオキシ)−
1−デカノール 2−フルオロ−10−(2,2,2−トリフルオロエチ
ルオキシ)−1−デカノール
【0035】2−フルオロ−11−メトキシ−1−ウン
デカノール 2−フルオロ−11−エトキシ−1−ウンデカノール 2−フルオロ−11−ビニルオキシ−1−ウンデカノー
ル 2−フルオロ−11−アリルオキシ−1−ウンデカノー
ル 2−フルオロ−11−プロピルオキシ−1−ウンデカノ
ール 2−フルオロ−11−(1−メチルエチルオキシ)−1
−ウンデカノール 2−フルオロ−11−n−ブチルオキシ−1−ウンデカ
ノール 2−フルオロ−11−(2−メチルプロピルオキシ)−
1−ウンデカノール 2−フルオロ−11−(1−メチルプロピルオキシ)−
1−ウンデカノール 2−フルオロ−11−(1,1−ジメチルエチルオキ
シ)−1−ウンデカノール 2−フルオロ−11−(トリフルオロメチルオキシ)−
1−ウンデカノール 2−フルオロ−11−(2,2,2−トリフルオロエチ
ルオキシ)−1−ウンデカノール
【0036】2−フルオロ−12−メトキシ−1−ドデ
カノール 2−フルオロ−12−エトキシ−1−ドデカノール 2−フルオロ−12−ビニルオキシ−1−ドデカノール 2−フルオロ−12−アリルオキシ−1−ドデカノール 2−フルオロ−12−プロピルオキシ−1−ドデカノー
ル 2−フルオロ−12−(1−メチルエチルオキシ)−1
−ドデカノール 2−フルオロ−12−n−ブチルオキシ−1−ドデカノ
ール 2−フルオロ−12−(2−メチルプロピルオキシ)−
1−ドデカノール 2−フルオロ−12−(1−メチルプロピルオキシ)−
1−ドデカノール 2−フルオロ−12−(1,1−ジメチルエチルオキ
シ)−1−ドデカノール 2−フルオロ−12−(トリフルオロメチルオキシ)−
1−ドデカノール 2−フルオロ−12−(2,2,2−トリフルオロエチ
ルオキシ)−1−ドデカノール
【0037】キラル化合物(1)の具体例としては、下
記の化合物を挙げることができる。
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】
【化19】
【0050】
【化20】
【0051】
【化21】
【0052】
【化22】
【0053】
【化23】
【0054】
【化24】
【0055】
【化25】
【0056】
【化26】
【0057】
【化27】
【0058】
【化28】
【0059】
【化29】
【0060】
【化30】
【0061】
【化31】
【0062】
【化32】
【0063】
【化33】
【0064】
【化34】
【0065】
【化35】
【0066】
【化36】
【0067】
【化37】
【0068】
【化38】
【0069】
【化39】
【0070】
【化40】
【0071】
【化41】
【0072】
【化42】
【0073】
【化43】
【0074】
【化44】
【0075】
【化45】
【0076】
【化46】
【0077】
【化47】
【0078】キラル化合物(I)の合成例(上記例示化
合物A22の合成)を示す。(S)−2−フルオロ−7
−メトキシヘプチルトシレート490mg、4−[2−
(4−ヘプチルフェニル)−5−ピリミジニル]フェノ
ール571mg、及びDMF3mlの中に、炭酸カリウ
ム570mgを加え、110℃で8時間攪拌した。反応
終了後水5mlを加え、酢酸エチルで抽出し、水洗い、
脱水した後、溶媒を留去した。粗生成物をヘキサン/酢
酸エチル(8/1)混合溶媒を用いてカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し、更にエタノールにより再結晶し
て、445mgの2−フルオロ−8−メトキシ−1−
[4−[2−(4−ヘプチルフェニル)−5−ピリミジ
ル]フェニルオキシ]ヘプタン(上記例示化合物22
番)を得た。相転移温度を下記に示す。 79.1℃ . 90℃ 94 ℃ 115℃ 147℃ 172℃ Cryst. → S5 → S4 → S3 → Sc* → SA → Iso 57.3℃ . 90℃ 94 ℃ 115℃ 147℃ 172℃ S6 ← S5 ← S4 ← S3 ← Sc* ← SA ← Iso
【0079】上記一般式(II)で表わされる本発明の非
キラル化合物について説明する。一般式(II)におい
て、Dは、2,5−ピリジニレン基を表わす。ピリジニ
レン基は、ベンゼン環と2位で結合していても、5位で
結合していても良いが、前記一般式(III)のように2位
で結合していることが好ましい。kは、0〜2の整数を
表わす。即ち、フェニレン基は、置換基を持たない場
合、一個の弗素原子で置換された場合、そして二個の弗
素原子で置換された場合がある。
【0080】R3 およびR4 は、それぞれ独立に炭素原
子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素原子数
1〜20の直鎖又は分岐のアルコキシ基、炭素原子数2
〜20の直鎖又は分岐のアルコキシアルキル基、又は水
酸基を表わす。そして、炭素原子数5〜15の直鎖又は
分岐のアルキル基、炭素原子数7〜11の直鎖又は分岐
のアルコキシ基、炭素原子数7〜11の直鎖又は分岐の
アルコキシアルキル基、又は水酸基が好ましく、さら
に、炭素原子数5〜11の直鎖又は分岐のアルキル基、
炭素原子数5〜8の直鎖又は分岐のアルコキシ基、炭素
原子数5〜9の直鎖又は分岐のアルコキシアルキル基、
又は水酸基が好ましい。好ましい直鎖のアルキル基とし
ては、例えば、ペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、
ノニル基、デシル基、ウンデシル基及びドデシル基を挙
げることができる。好ましい分岐のアルキル基として
は、例えば、6−メチルヘプチル基、7−メチルオクチ
ル基を挙げることができる。好ましいアルコキシ基とし
ては、例えば、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基な
どの直鎖のアルコキシ基を挙げることができる。好まし
いアルコキシアルキル基としては、例えば、8−メトキ
シオクチル基を挙げることができる。
【0081】上記一般式(II)で表わされる非キラル化
合物は、下記の反応式(B)に示す合成経路により合成
することができる。
【0082】
【化48】
【0083】[反応式(B)に於いて、D、k、R3 及
びR4 は、一般式(II)に於いて定義したものと同じで
ある]。即ち、5−置換−2−(4−シアノフェニル)
ピリジンから導かれるアミジン塩酸塩(1)と、対応す
るアクロレイン(2)とを塩基の存在下に反応させるこ
とにより、一般式(II)の化合物を得ることができる。
あるいは、上記アクロレインの代わりに対応する置換マ
ロン酸ジエステルとを反応させることによっても一般式
(II)の化合物を得ることができる。
【0084】なお、上記5−置換−2−(4−シアノフ
ェニル)ピリジンは、特開昭60−163864号公報
に記載の合成法に従って合成することができる。また、
上記ピリミジン環の閉環は、特開昭60−54371号
公報あるいは特開昭63−301872号公報に記載の
方法に従って行なうことができる。
【0085】本発明者の検討によると、上記一般式(I
I)で表わされる非キラル化合物は、従来の良好な配向
性を付与できるとされている三環構造のビフェニルピリ
ミジン系の非キラル化合物に比較して、ネマチック相及
びスメチックC相をより安定して示し、かつ粘度に於て
も低いとの優位性を有する。そして更に、この一般式
(II)で表される非キラル化合物を、前記一般式(I)
で表わされるキラル化合物と共に使用することにより、
高速応答性、良好な配向性及び双安定性を有し、駆動特
性に優れた強誘電性液晶組成物を得ることができる。
【0086】上記一般式(II)で表わされる化合物とし
ては、例えば下記のものを挙げることができる。
【0087】1−(5−ペンチル−2−ピリジル)−4
−(5−ペンチル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ペンチル−2−ピリジル)−4−(5−ヘキ
シル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ペンチル−2−ピリジル)−4−(5−ヘプ
チル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ペンチル−2−ピリジル)−4−(5−オク
チル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘキシル−2−ピリジル)−4−(5−ヘキ
シル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘキシル−2−ピリジル)−4−(5−ヘプ
チル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘキシル−2−ピリジル)−4−(5−オク
チル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘキシル−2−ピリジル)−4−(5−ノニ
ル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−(5−ヘキ
シル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−(5−ヘプ
チル−2−ピリミジニル)ベンゼン
【0088】1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4
−(5−オクチル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−(5−ノニ
ル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−(5−デシ
ル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−オクチル−2−ピリジル)−4−(5−ヘキ
シル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−オクチル−2−ピリジル)−4−(5−ヘプ
チル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−オクチル−2−ピリジル)−4−(5−オク
チル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−オクチル−2−ピリジル)−4−(5−ノニ
ル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−オクチル−2−ピリジル)−4−(5−デシ
ル−2−ピリミジニル)ベンゼン
【0089】1−(5−ノニル−2−ピリジル)−4−
(5−ヘプチル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ノニル−2−ピリジル)−4−(5−オクチ
ル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ノニル−2−ピリジル)−4−(5−ノニル
−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ノニル−2−ピリジル)−4−(5−デシル
−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ノニル−2−ピリジル)−4−(5−ウンデ
シル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−デシル−2−ピリジル)−4−(5−オクチ
ル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−デシル−2−ピリジル)−4−(5−ノニル
−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−デシル−2−ピリジル)−4−(5−デシル
−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−デシル−2−ピリジル)−4−(5−ウンデ
シル−2−ピリミジニル)ベンゼン
【0090】1−[5−(6−メチルヘプチル)−2−
ピリジル]−4−(5−ヘキシル−2−ピリミジニル)
ベンゼン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−[5−(6
−メチルヘプチル)−2−ピリミジニル]ベンゼン 1−[5−(6−メチルヘプチル)−2−ピリジル]−
4−[5−(7−メチルオクチル)−2−ピリミジニ
ル]ベンゼン
【0091】1−(5−ヘプチルオキシ−2−ピリジ
ル)−4−(5−ヘプチル−2−ピリミジニル)ベンゼ
ン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−(5−オク
チルオキシ−2−ピリミジニル)ベンゼン
【0092】1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4
−(5−ヒドロキシ−2−ピリミジニル)ベンゼン
【0093】1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4
−[5−(8−メトキシオクチル)−2−ピリミジニ
ル]ベンゼン
【0094】1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−2
−フルオロ−4−(5−ヘキシル−2−ピリミジニル)
ベンゼン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−3−フルオロ−
4−(5−ヘプチル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−2,3−ジフル
オロ−4−(5−ヘプチル−2−ピリミジニル)ベンゼ
ン
【0095】上記一般式(II)で表わされる非キラル化合
物の合成例を、以下に示す。
【0096】[合成例] 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−(5−ヘプ
チル−2−ピリミジニル)ベンゼン 上記構造式を下記に示す
【0097】
【化49】
【0098】t−ブトキサイド(カリウム−t−ブチル
アルコラート)3.54g(31.6ミリモル)のt−
ブチルアルコール溶液70mlに、1−(5−ヘプチル
−2−ピリジル)−4−フェニルアミジン塩酸塩3.5
0g(10.5ミリモル)及びα−ヘプチル−β−ジメ
チルアミノアクロレイン2.02g(10.5ミリモ
ル)を加え、7時間還流した。反応混合物を酢酸水溶液
に投入し、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水
洗し、その後溶媒を留去した。残留物をカラムクロマト
グラフィーで精製し、エタノールから再結晶して1−
(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−(5−ヘプチル
−2−ピリミジニル)ベンゼン1.46gを得た。
【0099】得られた化合物は、液晶層を有し、その相
転移温度は次のとおりであった。 108.5℃ 124.8℃ 169.9℃ Cr ←→ SC ←→ SA ←→ I
【0100】本発明の強誘電性液晶組成物は、比較的低
粘度で高速応答性を示す、弗素原子とアルコキシアルキ
ル基と結合した不斉炭素原子を有する上記一般式(I)
で表わされるキラル化合物と、粘度が低く且つ配向し易
く液晶組成物に添加した場合に組成物に安定な配向性を
付与する性質を有する上記一般式(II)で表わされる非キ
ラル化合物とを主成分としている。すなわち、上記一般
式(I)で表わされる非キラル化合物は、従来のキラル
化合物に比べて粘度が比較的低くく速い応答性を示すも
のであり、さらに、非キラル化合物として、上記特定の
三環からなるピリジルピリミジン系液晶化合物(非キラ
ル化合物)と併用することにより、この組成物を組み込
んで素子とした時、応答速度が大きいだけでなく、表示
のコントラストの向上に寄与する配向性および双安定性
についても優れた素子を得ることができる。
【0101】上記の一般式(I)で表わされるキラル化
合物は、強誘電性液晶組成物中に一般に3重量%以上含
まれており、3〜40重量%が好ましく、更に5〜30
重量%の範囲が好ましい。
【0102】上記の一般式(II)で表わされる非キラル
化合物で表わされる非キラル化合物は、組成物中に一般
に2重量%以上含まれており、3〜50重量%が好まし
く、更に3〜25重量%の範囲が好ましい。
【0103】上記一般式(I)で表わされるキラル化合
物及び上記一般式(II)で表わされる非キラル化合物の
合計が、液晶組成物中に12重量%以上占めていること
が一般的であり、15重量%以上占めていることが好ま
しい。また、上記一般式(I)で表わされるキラル化合
物と上記一般式(II)で表わされる非キラル化合物との
比が、20:80〜80:20(一般式(I):一般式
(II))の範囲にあることが好ましく、さらに30:7
0〜70:30の範囲にあることが好ましい。また、組
成物中に非キラル化合物を40重量%以上含んでいるこ
とが好ましい。
【0104】本発明の強誘電性液晶組成物中には、キラ
ル化合物(I)以外の他のキラル化合物が含有されてい
てもよい。他のキラル化合物の好ましい例としては、 5−オクチル−2−[4−((2S)−2−フルオロオ
クチルオキシ)フェニル]ピリミジン 5−[(2S)−2−((2S)−2−プロピルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ]−2−(4−オ
クチルオキシフェニル)ピリミジン 5−[(2S)−2−((2S)−2−プロピルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ]−2−(4’−
ヘプチルビフェニル−4−イル)ピリミジン 5−((2S)−2−メチルブチル)−2−(4’−ヘ
プチルビフェニル−4−イル)ピリミジン 等を挙げることができる。
【0105】本発明の強誘電性液晶組成物中には、上記
一般式(II)で表わされる非キラル化合物以外に他の非キ
ラル化合物が含有されていても良い。好ましい非キラル
化合物の例として、下記のような化合物を挙げることが
できる。
【0106】5−デシル−2−(4−オクチルフェニ
ル)ピリミジン 5−ウンデシル−2−(4−オクチルフェニル)ピリミ
ジン 5−ドデシル−2−(4−オクチルフェニル)ピリミジ
ン 5−ドデシル−2−(4−ノニルフェニル)ピリミジン 5−ドデシル−2−[4−(8−メチルノニル)フェニ
ル]ピリミジン 5−ドデシル−2−[4−(9−メチルデシル)フェニ
ル]ピリミジン
【0107】5−(7−メチルオクチル)−2−(4−
オクチルフェニル)ピリミジン 5−(8−メチルノニル)−2−(4−オクチルフェニ
ル)ピリミジン 5−(9−メチルデシル)−2−(4−オクチルフェニ
ル)ピリミジン 5−(8−メチルノニル)−2−(4−ノニルフェニ
ル)ピリミジン 5−ノニル−2−[4−(8−メチルノニル)フェニ
ル]ピリミジン 5−デシル−2−[4−(8−メチルノニル)フェニ
ル]ピリミジン 5−デシル−2−[4−(9−メチルデシル)フェニ
ル]ピリミジン 5−(9−メチルデシル)−2−[4−(8−メチルノ
ニル)フェニル]ピリミジン 5−(9−メチルデシル)−2−[4−(9−メチルデ
シル)フェニル]ピリミジン 5−(10−メチルウンデシル)−2−[4−(9−メ
チルデシル)フェニル]ピリミジン
【0108】5−ノニルオキシ−2−(4−ヘプチルフ
ェニル)ピリミジン 5−オクチル−2−(4−オクチルオキシフェニル)ピ
リミジン 5−ノニル−2−(4−オクチルオキシフェニル)ピリ
ミジン 5−ヘプチル−2−(4−ノニルオキシフェニル)ピリ
ミジン 5−ヘキシル−2−(4’−ペンチルビフェニル−4−
イル)ピリミジン 5−ヘプチル−2−(4’−ペンチルビフェニル−4−
イル)ピリミジン 5−オクチル−2−(4’−ヘプチルビフェニル−4−
イル)ピリミジン
【0109】5−ヘプチル−2−(4−ヘプチルオキシ
フェニル)ピリジン 5−ヘプチル−2−(4−オクチルオキシフェニル)ピ
リジン 5−ヘプチル−2−(4−ノニルオキシフェニル)ピリ
ジン
【0110】1−(4−ヘプチルシクロヘキシル)−4
−(5−オクチル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(4−ヘプチルシクロヘキシル)−4−(5−オク
チルオキシ−2−ピリミジニル)ベンゼン 6−(4−ヘプチルシクロヘキシル)−3−(5−オク
チル−2−ピリミジニル)ピリジン 6−(4−ヘプチルシクロヘキシル)−3−(5−オク
チルオキシ−2−ピリミジニル)ピリジン 6−(5−ヘプチルフェニル)−3−(5−ヘプチル−
2−ピリミジニル)ピリジン
【0111】1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−3
−(5−オクチル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−(5−ノニ
ル−2−ピリミジニル)ベンゼン 1−(5−ヘプチル−2−ピリジル)−4−(5−デシ
ル−2−ピリミジニル)ベンゼン
【0112】5−ヘプチル−2−(3−フルオロ−4−
オクチルオキシフェニル)ピリジン 5−(4−ヘプチルオキシフェニル)−2−(4−ヘプ
チルフェニル)ピリジン 5−デシル−2−(4−デカノイルオキシフェニル)ピ
リジン 4−オクチルオキシフェニル−4’−デシルオキシベン
ゾエート 4−オクチルオキシフェニル−4’−デシルベンゾエー
ト 4−ヘキシルオキシフェニル−4’−オクチルベンゾエ
ート
【0113】次に、本発明の液晶表示素子について添付
する図面を参照して説明する。図1は、本発明の液晶表
示素子の一実施例の主要部を模式的に示す断面図であ
る。図1に於いて、液晶表示素子1は、基板2の上に透
明電極3が設けられ、その上に絶縁層4が設けられ、更
にその上に配向膜5が設けられ、一方、基板6の上に透
明電極7が設けられ、その上に絶縁層8が設けられ、更
にその上に配向膜9が設けられ、基板2と基板6とが配
向膜5及び配向膜9とが対面しそれらの間に空隙が形成
されるように配設され、この空隙内に本発明の強誘電性
液晶組成物(以下、単に液晶と言うことがある)10が
封入されて構成されている。
【0114】液晶表示素子1は、配向膜5及び9が特定
のティルト角を有し、絶縁層4及び8が特定の比誘電率
を有し、液晶10が本発明の強誘電性液晶組成物である
ことの他は従来公知の液晶表示素子と同様である。
【0115】即ち、基板2及び基板6としては、ガラス
基板、透明な耐熱性樹脂基板等を使用することができ、
透明電極3及び7としては、ITO膜、SnO2 膜、I
n2O3 膜等を使用することができる。
【0116】また、絶縁層4及び8としては、5以上、
好ましくは8以上の比誘電率を有するものであれば特に
限定されないが、例えば、Ta2 O5 、Al2 O3 、H
fO2 、Y2 O3 、Nd2 O3 、ZrO2 、TiO2 等
から形成された、30〜300nmの膜厚を有するもの
が好ましい。このような絶縁層は、従来公知の成膜法、
例えば、抵抗加熱による真空蒸着法、エレクトロンビー
ム(EB)加熱による真空蒸着法、スパッタリング法、
イオンプレーティング法等により形成することができ
る。絶縁層4及び8は何れか一方のみ設けてもよい。
【0117】また、配向膜5及び9としては、使用する
本発明の強誘電性液晶組成物のSA相でのプレティルト
角(液晶表示素子用セルをアンチパラレルに組み、液晶
を注入した後、SA 相を示す温度でクリスタルローテー
ション法により求めた値)が5度以上、好ましくは8度
以上である配向膜であれば特に限定されず、ラビング処
理したポリイミド膜、SiO2 斜め蒸着膜等を使用する
ことができる。このような配向膜はそれ自体公知の方法
により形成することができる。
【0118】例えば、上記のような性質を有するポリイ
ミド配向膜は、下記のようなジアミン(a)とテトラカ
ルボン酸二無水物(b)とから得られるポリアミック酸
を、溶剤に溶解して配向膜形成用塗布液を調製し、この
塗布液を絶縁層4又は8の上に塗布し、乾燥し、加熱処
理し、次いでラビング処理することにより形成すること
ができる。
【0119】
【化50】
【0120】
【化51】
【0121】ポリイミド配向膜の膜厚は一般に5〜20
0nm、特に10〜50nmであることが好ましく、S
iO2 斜め蒸着配向膜の膜厚は一般に5〜100nm、
特に5〜50nmであることが好ましい。
【0122】液晶表示素子1の液晶を封入する空隙の厚
さ(セル・ギャップ)は、一般に1〜6μm、好ましく
は1〜2μmであり、このような薄いセル・ギャップの
液晶表示素子に於いても、本発明の強誘電性液晶組成物
を用いた液晶表示素子は向上した高速応答性を示す。
【0123】本発明の液晶表示素子は、セグメント型表
示方式のものであっても、マトリクス型表示方式のもの
であってもよく、また黒白又はカラーの何れであっても
よく、必要に応じて更にカラーフィルタ、ブラックマス
ク、保護層、ヒーター等が設けられていてもよい。
【0124】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。し
かしながら、本発明は以下の実施例によって制限を受け
るものでない。
【0125】[実施例1]表1に示す化合物及びそれら
の組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。なお、化
合物a)はキラル化合物(I)、そして化合物b)は非
キラル化合物(II) を表わす。
【0126】
【表1】
【0127】上記強誘電性液晶組成物を二枚のガラス板
にはさみ、偏光顕微鏡による相の組織模様の観察を行っ
た結果、相転移温度を下記の通り確認した。
【0128】次に、この液晶組成物を、配向膜としてポ
リイミドを塗布しその表面をラビングすることにより平
行配向処理を施した、透明ガラス電極を備えた厚さ2μ
mのセルに注入して徐冷し、配向させて液晶素子とし、
これを2枚の直交した偏光板にはさみ、±10V、50
Hzの矩形波を印加した際に、その透過光強度が0%か
ら90%に変化するのに要する時間(応答時間τ)を測
定した。その結果、35℃におけるτは87μsecで
あった。
【0129】また、矩形波印加時の分極反転電流の半値
幅から求めた、35℃におけるこの液晶の回転粘度係数
(η)は130mPasecであった。また三角波印加
時の分極反転電流のピークの面積から求めた自発分極P
sは、14.1nCcm-2であった。
【0130】また、100Vの直流電流をかけその極性
を反転させたときの消光位の移動角(2θ)を調べるこ
とにより求めたチルト角θは、35℃で19.9°であ
った。
【0131】更に、直流で10Vの電圧を印加後、電圧
を0にして、印加時の配向状態が維持されているかどう
か観察した。電圧0の時も印加時と同じ光学強度が得ら
れ、配向状態に変化がないことが確認された。従って、
本発明の組成物は双安定性(メモリー性)に優れたもの
であることが分かった。
【0132】上記本発明の強誘電性液晶組成物は、応答
速度が高く、且つ双安定性に優れている。また上記相転
移温度のSA →N* が示すように、SA 、N* の両方の
相を有し、且つ偏光顕微鏡でSA 相を観察すると均一な
二次元の相が確認されたことから、配向性にも優れてい
ることが分かった。
【0133】[実施例2]表2に示す化合物及びそれら
の組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。なお、化
合物a)はキラル化合物(I)、そして化合物b)は非
キラル化合物(II) を表す。
【0134】
【表2】
【0135】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、45℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=52μs、 η=115mPas、 Ps=8.6nCcm-2、θ=18.1° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0136】[実施例3]表3に示す化合物及びそれら
の組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。なお、化
合物a)はキラル化合物(I)、そして化合物b)は非
キラル化合物(II) を表す。
【0137】
【表3】
【0138】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、35℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=68.9μs、 η=123mPas、 Ps=9.5nCcm-2、 θ=18.55° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0139】[実施例4]表4に示す化合物及びそれら
の組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。なお、化
合物a)はキラル化合物(I)であり、化合物b)は非
キラル化合物(II)である。
【0140】
【表4】
【0141】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、35℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=65.4μs、 η=147mPas、 Ps=11.0nCcm-2、 θ=18.0° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0142】[実施例5]表5に示す化合物及びそれら
の組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。なお、化
合物a)はキラル化合物(I)であり、化合物b)は非
キラル化合物(III)である。
【0143】
【表5】
【0144】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、35℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=62.3μs、 η=146mPas、 Ps=13.6nCcm-2、 θ=17.9° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0145】[実施例6]表6に示す化合物及びそれら
の組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。なお、化
合物a)はキラル化合物(I)であり、化合物b)は非
キラル化合物(II)である。
【0146】
【表6】
【0147】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、35℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=64.7μs、 η=126mPas、 Ps=13.5nCcm-2、 θ=18.75° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0148】[実施例7]表7に示す化合物及びそれら
の組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。なお、化
合物a)はキラル化合物(I)、そして化合物b)は非
キラル化合物(II) を表す。
【0149】
【表7】
【0150】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、35℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=99.4μs、 η=230mPas、 Ps=14.9nCcm-2、 θ=20.7° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0151】[実施例8]表8に示す化合物及びそれら
の組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。なお、化
合物a)はキラル化合物(I)であり、化合物b)は非
キラル化合物(II)である。
【0152】
【表8】
【0153】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、35℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=58.0μs、 η=140mPas、 Ps=12.9nCcm-2、 θ=17.3° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0154】[実施例9]表9に示す化合物及びそれら
の組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。なお、化
合物a)はキラル化合物(I)であり、化合物b1)〜
b4)は非キラル化合物(III)である。
【0155】
【表9】
【0156】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、45℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=39.0μs、 η=110mPas、 Ps=9.3nCcm-2、 θ=15.3° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0157】[実施例10]表10に示す化合物及びそ
れらの組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。な
お、化合物a)はキラル化合物(I)であり、化合物b
1)〜b4)は非キラル化合物(II)である。
【0158】
【表10】
【0159】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、45℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=37.0μs、 η=109mPas、 Ps=10.7nCcm-2、 θ=15.8° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0160】[実施例11]表11に示す化合物及びそ
れらの組成割合の強誘電性液晶組成物を調製した。な
お、化合物a)はキラル化合物(I)であり、化合物
b)は非キラル化合物(II)である。
【0161】
【表11】
【0162】上記の強誘電性液晶組成物について、実施
例1におけると同様にして相転移温度、45℃における
応答時間、回転粘度係数、自発分極、チルト角を測定し
た結果、次のような値を得た。 τ=72.0μs、 η=120mPas、 Ps=14.0nCcm-2、 θ=19.5° また、実施例1と同様に双安定性、配向性についても評
価したところ、共に実施例1と同様に優れたものであっ
た。
【0163】[実施例12]ガラス基板(厚さ:1.1
mm)の上にITOの透明電極(膜厚:150nm)を
形成し、透明電極の上にTa2 O5 からなる絶縁層(膜
厚:100nm)をエレクトロンビーム真空蒸着法によ
り形成した。この絶縁層の比誘電率は、銅板上に形成し
たTa2 O5 層の上にもう1枚の銅板を押圧して得られ
るTa2 O5層を2枚の銅板で挟んだものをLCRメー
ター(横河・ピューレット・パッカード(株)製)によ
り測定したところ、22であった。
【0164】この絶縁層の上に、等モル量の前記ジアミ
ン(a−1)とテトラカルボン酸二無水物(b−1)と
から脱水縮合により得られたポリアミック酸の10重量
%N−メチルピロリドン溶液20重量部と、塗布液用希
釈剤(N−メチルピロリドン20重量%、エチレングリ
コールモノブチルエーテル40重量%及びジエチレング
リコールモノエチルエーテル40重量%の混合物)80
重量部とを混合して得られた配向膜用塗布液をスピナー
を用いて塗布し、塗膜を295℃で1時間乾燥してポリ
イミド配向膜を形成した。ポリイミド配向膜の表面をナ
イロン起毛布でラビング処理した。
【0165】上記のようにして得られた、透明電極、絶
縁層及び配向膜を有する基板の二枚を、配向膜のラビン
グ処理面をラビング方向が反平行になるように内側に向
かい合わせて、3μmのスペーサを混入した接着剤を用
いて貼り合わせ、セル・ギャップが3μmのプレティル
ト角測定用セルを作製した。
【0166】このプレティルト角測定用セルに、実施例
1で調製した強誘電性液晶組成物を注入し、70℃でS
A 相に於けるプレティルト角を、日本光学株式会社製の
偏光顕微鏡を用いてクリスタルローテーション法により
測定したところ、上記プレティルト角は22°であっ
た。
【0167】前記のようにして得られた、透明電極、絶
縁層及び配向膜を有する基板の二枚を、配向膜のラビン
グ処理面をラビング方向が平行になるように内側に向か
い合わせて、2μmのスペーサを混入した接着剤を用い
て貼り合わせ、セル・ギャップが1.9μmの液晶表示
素子用セルを作製した。
【0168】上記液晶表示素子用セルに、実施例1で調
製した強誘電性液晶組成物を注入し、45℃に保持し
て、図2に示す波形(但し、VS =±42V、τS =5
〜30μsec)の電場を印加して、偏光顕微鏡を用い
てスイッチング状態を観察したところ、τS =14〜2
0μsecの範囲でコントラスト比の高い明瞭なスイッ
チング動作が認められた。
【0169】[実施例13]実施例12に於けると同様
にして、液晶表示素子用セルを作製し、この液晶表示素
子用セルに、実施例1で調製した強誘電性液晶組成物の
代わりに実施例2で調製した強誘電性液晶組成物を注入
し、45℃に保持して、図2に示す波形(但し、VS =
±42V、τS =5〜30μsec)の電場を印加し
て、偏光顕微鏡を用いてスイッチング状態を観察したと
ころ、τS =11〜16μsecの範囲でコントラスト
比の高い明瞭なスイッチング動作が認められた。
【0170】[実施例14]実施例12に於けると同様
にして、液晶表示素子用セルを作製し、この液晶表示素
子用セルに、実施例1で調製した強誘電性液晶組成物の
代わりに実施例9で調製した強誘電性液晶組成物を注入
し、45℃に保持して、図2に示す波形(但し、VS =
±42V、τS =5〜30μsec)の電場を印加し
て、偏光顕微鏡を用いてスイッチング状態を観察したと
ころ、τS =12〜16μsecの範囲でコントラスト
比の高い明瞭なスイッチング動作が認められた。
【0171】[実施例15]実施例12に於けると同様
にして、液晶表示素子用セルを作製し、この液晶表示素
子用セルに、実施例1で調製した強誘電性液晶組成物の
代わりに実施例10で調製した強誘電性液晶組成物を注
入し、45℃に保持して、図2に示す波形(但し、VS
=±42V、τS =5〜30μsec)の電場を印加し
て、偏光顕微鏡を用いてスイッチング状態を観察したと
ころ、τS =10〜13μsecの範囲でコントラスト
比の高い明瞭なスイッチング動作が認められた。
【0172】[実施例16]実施例12に於けると同様
にして、ガラス基板の上にITOの透明電極およびTa
2 O5 からなる絶縁層を形成し、絶縁層の上に、ポリイ
ミド配向膜の代わりに、SiO2 を蒸着角83°にて斜
め蒸着して、SiO2 配向膜(膜厚:25nm)を形成
した。
【0173】上記のようにして得られた、透明電極、絶
縁層及び配向膜を有する基板の二枚を、SiO2 の蒸着
方向が反平行になるように配向膜を内側に向かい合わせ
て、3μmのスペーサを混入した接着剤を用いて貼り合
わせ、セル・ギャップが3μmのプレティルト角測定用
セルを作製した。
【0174】このプレティルト角測定用セルに、実施例
1で調製した強誘電性液晶組成物を注入し、70℃でS
A 相に於けるプレティルト角を、日本光学株式会社製の
偏光顕微鏡を用いてクリスタルローテーション法により
測定したところ、上記プレティルト角は9°であった。
【0175】前記のようにして得られた、透明電極、絶
縁層及び配向膜を有する基板の二枚を、配向膜をSiO
2 の蒸着方向が平行になるように内側に向かい合わせ
て、2μmのスペーサを混入した接着剤を用いて貼り合
わせ、セル・ギャップが1.9μmの液晶表示素子用セ
ルを作製した。
【0176】上記液晶表示素子用セルに、実施例1で調
製した強誘電性液晶組成物を注入し、45℃に保持し
て、図2に示す波形(但し、VS =±42V、τS =5
〜30μsec)の電場を印加して、偏光顕微鏡を用い
てスイッチング状態を観察したところ、τS =16〜2
0μsecの範囲でコントラスト比の高い明瞭なスイッ
チング動作が認められた。
【0177】[実施例17]実施例16に於けると同様
にして、液晶表示素子用セルを作製し、この液晶表示素
子用セルに、実施例1で調製した強誘電性液晶組成物の
代わりに実施例2で調製した強誘電性液晶組成物を注入
し、45℃に保持して、図2に示す波形(但し、VS =
±42V、τS =5〜30μsec)の電場を印加し
て、偏光顕微鏡を用いてスイッチング状態を観察したと
ころ、τS =11〜16μsecの範囲でコントラスト
比の高い明瞭なスイッチング動作が認められた。
【0178】[実施例18]実施例12に於けると同様
にして、液晶表示素子用セルを作製し、この液晶表示素
子用セルに、実施例1で調製した強誘電性液晶組成物の
代わりに実施例9で調製した強誘電性液晶組成物を注入
し、45℃に保持して、図2に示す波形(但し、VS =
±42V、τS =5〜30μsec)の電場を印加し
て、偏光顕微鏡を用いてスイッチング状態を観察したと
ころ、τS =11〜15μsecの範囲でコントラスト
比の高い明瞭なスイッチング動作が認められた。
【0179】[実施例19]実施例12に於けると同様
にして、液晶表示素子用セルを作製し、この液晶表示素
子用セルに、実施例1で調製した強誘電性液晶組成物の
代わりに実施例10で調製した強誘電性液晶組成物を注
入し、45℃に保持して、図2に示す波形(但し、VS
=±42V、τS =5〜30μsec)の電場を印加し
て、偏光顕微鏡を用いてスイッチング状態を観察したと
ころ、τS =8.6〜11μsecの範囲でコントラス
ト比の高い明瞭なスイッチング動作が認められた。
【0180】
【発明の効果】本発明の強誘電性液晶組成物は、液晶表
示素子に使用した場合、高速応答性を示し、さらに配向
性および双安定性についても良好な特性を示す。従っ
て、液晶表示素子用の液晶組成物として有用な強誘電性
液晶組成物ということができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の一実施例の主要部を模
式的に示す断面図である。
【図2】実施例12〜19に於いて、スイッチング状態
を観察するために液晶表示素子に印加した波形を示す。
【符号の説明】
1 液晶表示素子 2 基板 3 透明電極 4 絶縁層 5 配向膜 6 基板 7 透明電極 8 絶縁層 9 配向膜 10 強誘電性液晶組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 尚郎 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 石塚 孝宏 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キラル化合物と非キラル化合物とからな
    る液晶組成物であって、該キラル化合物が、下記の一般
    式(I): 【化1】 [但し、A、B及びCは、それぞれ独立に、ハロゲン原
    子又はシアノ基で置換されていてもよい二価の芳香族炭
    化水素基、二価の脂環式炭化水素基又は二価の複素環基
    を表し、X及びYは、それぞれ独立に、−CH2 O−、
    −OCH2 −、−COO−、−OCO−、−CH=CH
    −又は−C≡C−を表わし、R1 は、ハロゲン原子で置
    換されていてもよい直鎖又は分岐のアルキル基又はアル
    コキシ基を表し(但し、隣接しないメチレン基の一つ以
    上が、O、S又はCOで置換されていてもよい)、R2
    は、置換されていてもよいアルキル基又はアルケニル基
    を表し、n、p及びqはそれぞれ独立に0又は1を表し
    (但し、n=0のときq=0である)、mは、3〜11
    の整数を表し、*は不斉炭素原子を表す。]で表される
    キラル化合物を含有し、そして該非キラル化合物が、下
    記の一般式(II): 【化2】 [但し、Dは、2,5−ピリジニレン基を表し、kは、
    0〜2の整数を表し、そしてR3 およびR4 は、それぞ
    れ独立に炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル
    基、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルコキシ
    基、炭素原子数2〜20の直鎖又は分岐のアルコキシア
    ルキル基、又は水酸基を表す。]で表される非キラル化
    合物を含有していることを特徴とする強誘電性液晶組成
    物。
  2. 【請求項2】 少なくとも透明電極及び配向膜がこの順
    で設けられた基板二枚を、配向膜同士が対面するように
    配設し、配向膜の間の空隙に液晶を封入してなる液晶表
    示素子において、該液晶が請求項1に記載の強誘電性液
    晶組成物であり、該配向膜の、該強誘電性液晶組成物の
    SA 相でのプレティルト角が5度以上であり、少なくと
    も一方の該基板の透明電極と配向膜との間に、比誘電率
    が5以上である絶縁層が設けられていることを特徴とす
    る液晶表示素子。
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