JPH0534438B2 - - Google Patents
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- JPH0534438B2 JPH0534438B2 JP62252335A JP25233587A JPH0534438B2 JP H0534438 B2 JPH0534438 B2 JP H0534438B2 JP 62252335 A JP62252335 A JP 62252335A JP 25233587 A JP25233587 A JP 25233587A JP H0534438 B2 JPH0534438 B2 JP H0534438B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明はステンレス冷延鋼帯表面の酸化スケー
ルを連続的に除去するための効率のよい脱スケー
ル方法に関するものである。 〔従来の技術〕 一般にステンレス冷延鋼帯は酸化性雰囲気で焼
鈍や焼入れなどの熱処理を行うと鋼帯表面に酸化
スケールが形成されるため酸化スケールを除去す
るための脱スケール処理が行われる。 脱スケール処理には硫酸、塩酸、硝弗酸(硝酸
と弗酸の混合酸)などを用いた酸洗が一般に用い
られているが、ステンレス冷延鋼帯に形成される
酸化スケールは緻密で強固であるので完全に脱ス
ケールするのは仲々困難である。これに対し、酸
洗を容易にするための前処理法として、溶融アル
カリ塩への浸清処理(ソルト処理)あるいは特公
昭38−12162に示される中性塩水溶液中での電解
処理などが開発され実用化されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 中性塩水溶液中での電解処理はソルト処理に比
べ美麗な表面性状を得やすいこと、溶液が中性の
ため作業環境が優れていることなどの長所があ
る。しかしながら、脱スケール能力が優れている
ソルト処理と同等の効果を得るためには、電解に
多量の電気エネルギーを必要とすること、また長
時間の電解を要することから長大な電解槽を必要
とすることなどの欠点がある。 本発明は中性塩水溶液中での電解処理につい
て、その長所を損なうことなく、脱スケール効率
を上げて所要電気エネルギーを減少させ、かつ電
解時間を短縮させることを目的になされたもので
ある。 〔問題点を解決するための手段〕 一般に第2図の模式図に示すように、ステンレ
ス冷延鋼帯の中性塩水溶液4中における電解は、
ステンレス鋼帯3を上下から挟む形で陽電極1と
陰電極2とを電解槽5内に鋼帯進行方向に配列
し、両極間に直流電圧を付加する間接電解方式が
採用されている。ステンレス鋼帯は陰電極間を通
過する際、鋼帯表面ではアノード反応が生じ、陽
電極間を通過する際、鋼帯表面ではカソード反応
が生じ、この両者の反応を交互に受けながら、脱
スケール処理がなされている。 アノード反応では酸化スケールを構成している
主な金属元素であるCrおよびFeがそれぞれ6価
のCrイオンと3価のFeイオンに酸化され溶液中
に溶出することにより脱スケールが進行する。 一方、カソード反応は間接電解方法のために必
然的に生じるものであるが、従来は水素ガスの発
生反応のみが生じ、水素ガス気泡による酸化スケ
ール除去作用が僅かながら期待できるものの、脱
スケールには殆ど寄与しないものと考えられてい
た。 本発明者らは工業的に中性塩水溶液中での電解
を行つた場合のカソード反応に着目し、その反応
挙動を詳細に調査研究した結果、従来実施してい
る電解処理条件のもとではカソード反応が脱スケ
ールを大きく阻害しているという重大な発見をな
すに至つた。 すなわち工業的に脱スケール処理を行つている
中性塩水溶液中にはアノード反応で溶出したCr、
Feなどの金属イオンが含まれており、このよう
な溶液中におけるカソード反応では水素ガス発生
反応以外にCr、Feなどの金属イオンが還元され、
鋼帯表面に析出し、スケール状の物質(Cr、Fe
などの酸化物あるいは水和酸化物と思われる)が
付着する反応が生じていることを見い出した。 従つて、従来の方法ではアノード反応における
脱スケール反応と、カソード反応におけるスケー
ル状の物質の析出付着反応が交互に生じているた
め、脱スケールに要する電気エネルギーが多大と
なり、かつ電解時間も長時間を要していたと言え
る。 また、カソード反応におけるCr、Feなどの金
属イオンの還元析出はそのほどんどがCrイオン
によつて生じていることも明らかとなつた。 そこで本発明者らはカソード反応における脱ス
ケール阻害反応を軽減させる方法について研究し
た結果、特定の電解順序と中性塩水溶液中の6価
のCrイオン量の限定および中性塩水溶液のPH値
の限定とを組合わせることにより、カソード反応
における脱スケール阻害反応を大幅に軽減させ得
ることを見い出した。 本発明は前途の新たに得られた知見に基づいて
構成されたものである。 即ち、中性塩水溶液中での間接電解によりステ
ンレス冷延鋼帯のスケール処理を行うに当り、最
初に鋼帯表面にカソード反応のみを1回または複
数回生じさせ、次いで鋼帯表面にアノード反応の
みを1回または複数回生じさせる電解順序をと
り、かつ中性塩水溶液中の6価Crイオン濃度を
8g/以下とし、中性塩水溶液のPH値を2以上
6以下とすることを特徴とするステンレス冷延鋼
帯の脱スケール方法である。 〔作用〕 電解順序を本発明のようにした理由は、 表面が緻密な酸化スケールで覆われた状態で
カソード反応を受け、Crを主体とした金属イ
オンが還元され、酸化スケールの上にスケール
状の物質が析出付着した場合は、次のアノード
反応で比較的容易に酸化スケールと共に除去さ
れる。 アノード反応を受けて酸化スケールがかなり
除去され、酸化スケール下の地鉄の一部が露出
した状態でカソード反応を受け地鉄表面にスケ
ール状の物質が析出付着した場合は次のアノー
ド反応で除去が非常に困難になる。 という新しい知見によるものである。 すなわち一旦アノード反応を受けた後にはカソ
ード反応を受けさせないことが本発明の重要なポ
イントである。本発明の電解順序を実現する電極
配列の一例を模式的に第1図に示す。 陰電極2および陽電極1の寸法、本数は本発明
では特に限定しない。それらは脱スケール設備の
生産規模、対象攻鋼種、通板速度、電解回路抵抗
などを考慮して適切に設定すれば良い。要は酸化
スケールの付いたステンレス鋼帯3に対し、電解
槽5内でまずカソード反応を生じさせ、次いでア
ノード反応を生じさせ、アノード反応の後にはカ
ソード反応を生じさせないことが重要である。 中性塩水溶液4中の6価のCrイオン濃度を8
g/以下に限定したのは8g/を越えると本
発明の電解順序を採用してもカトード反応におけ
るスケール状物質の析出が過大となること、およ
びアノード反応における脱スケール反応が抑制さ
れることにより、第3図に示すごとく、脱スケー
ル能力が大幅に低下するためである。 第3図は後述の実施例第2表のNo.7の条件の
内、6価Crイオン濃度を変化させた場合の脱ス
ケール状況を示したものである。縦軸の脱スケー
ル指数1、2、3、4はそれぞれスケール残り
大、スケール残り中、スケール残り小、完全に脱
スケールを表わす指数である。 中性塩水溶液中のCr以外のFe、Ni、Mn等の
金属イオン濃度も低いに越したことはないが、溶
解量も少ないため、6価Crイオンに比べ影響は
軽微であるので特に限定はしない。 中性塩水溶液のPH値上限を6としたのは6を越
えると6価Cr6+イオン濃度が8g/を越えた場
合と同様な理由で第4図に示すように脱スケール
能力が大幅に低下するためである。 第4図は後述の実施例第2表のNo.7の条件の
内、溶液のPH値を変化させた場合の脱スケール状
況を示したものである。またPH値の下限を2とし
たのは2以下になると特にフエライト系およびマ
ルテンサイト系のステンレス表面の平滑度が悪く
なり脱スケール後の表面の美麗さが失われるため
である。 溶液中の6価Crイオン濃度を本発明の上限値
以下に調節する方法は自由であるが、例えば脱ス
ケール処理量の増加により6価Crイオン量の高
くなつた溶液の一部を排出して新液を投入する方
法や、還元剤を投入して3価Crイオン還元し沈
殿物を除去する方法などを適用することができ
る。なお従来の中性塩水溶液中での電解において
は溶液中の6価のCrイオン量の影響が知られて
いなかつたため、公知の値はないが、本発明者ら
が測定した所、定常状態ではほぼ10g/以上の
値を示していた。 また溶液のPH値の調節は硫酸または水酸化ナト
リウムを用いて行うのが好ましい。 中性塩水溶液中での電解処理において、上記の
電解順序、水溶液中の6価Crイオン濃度、溶液
のPH値の限定により、カソード反応における脱ス
ケール抑制作用を大幅に軽減させ、アノード反応
における脱スケール反応を促進させる効果が発揮
され、脱スケール能力が大きく向上する。 中性塩の種類、中性塩水溶液の濃度と温度、電
流密度などの他の諸条件は従来の条件が本発明に
も適用される。中性塩は硫酸、硝酸、塩酸などの
Na塩、K塩を単独または複合して使用すること
ができるが、経済性、表面の仕上りの点から硫酸
ナトリウムの使用が適してる。中性塩水溶液の濃
度と温度はそれぞれ100〜300g/、70〜90℃が
適正である。 電流密度はアノード反応電流密度、カソード反
応電流密度ともに2〜15A/dm2が適正である。 比較的脱スケール性の良いステンレス鋼の場合
は、中性塩水溶液中での電解だけで脱スケールが
可能であるが、不十分な場合は引続いて酸洗処理
を行うことにより完全に脱スケールすることが可
能となる。 中性塩水溶液中の電解処理後の酸洗は従来と同
様の処理、すなわちフエライト系、マルテンサイ
ト系のステンレスに対しては主として硝酸浸漬ま
たは硝酸電解が適用され、オーステナイト系ステ
ンレスに対しては主として硝弗酸浸漬が適用され
る。 〔実施例〕 酸化性雰囲気で焼鈍を行つた板厚0.8mmの
SUS410、SUS430およびSUS304について、種々
の条件の中性塩水溶液中の電解とそれに引続いた
酸洗処理を脱スケール実験装置を用いて行い、脱
スケール状況の観察を行つた。 なお、SUS410については酸洗処理を省略した
場合も調査した。 中性塩水溶液中で電解順序は、従来例について
は第2図の電極配列とし、実施例および比較例に
ついては第1図の電極配列を想定してそれぞれ実
施した。カソード反応電流密度は全て12A/d
m2、アノード反応電流密度は全て6A/dm2一定
とした。 中性塩水溶液としてはNa2SO4の水溶液を使用
し、中性塩の濃度は約200g/、溶液温度は85
℃一定とし、PHの調整にはH2SO4およびNaOH
を使用した。 実施例 1 SUS410について得られた結果を第1表に示
す。 第2図の電極配列を用いた従来のNo.1は電解時
間総合計36秒、電気量144クーロン/dm2の中性
塩水溶液電解の硝酸浸漬処理で脱スケールが可能
であつた。 それに対し本発明の電解順序で6価Crイオン
濃度と溶液のPH値を本発明の範囲内にある実施例
のNo.3は電解時間総合計12秒、電気量48クーロ
ン/dm2の中性塩水溶液電解のみで酸洗を必要と
することもなく脱スケールが可能であつた。 また本発明と同一の電解時間総合計と電気量の
条件で上記従来法で処理したNo.2(比較例)はか
なりのスケール残りが発生した。
ルを連続的に除去するための効率のよい脱スケー
ル方法に関するものである。 〔従来の技術〕 一般にステンレス冷延鋼帯は酸化性雰囲気で焼
鈍や焼入れなどの熱処理を行うと鋼帯表面に酸化
スケールが形成されるため酸化スケールを除去す
るための脱スケール処理が行われる。 脱スケール処理には硫酸、塩酸、硝弗酸(硝酸
と弗酸の混合酸)などを用いた酸洗が一般に用い
られているが、ステンレス冷延鋼帯に形成される
酸化スケールは緻密で強固であるので完全に脱ス
ケールするのは仲々困難である。これに対し、酸
洗を容易にするための前処理法として、溶融アル
カリ塩への浸清処理(ソルト処理)あるいは特公
昭38−12162に示される中性塩水溶液中での電解
処理などが開発され実用化されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 中性塩水溶液中での電解処理はソルト処理に比
べ美麗な表面性状を得やすいこと、溶液が中性の
ため作業環境が優れていることなどの長所があ
る。しかしながら、脱スケール能力が優れている
ソルト処理と同等の効果を得るためには、電解に
多量の電気エネルギーを必要とすること、また長
時間の電解を要することから長大な電解槽を必要
とすることなどの欠点がある。 本発明は中性塩水溶液中での電解処理につい
て、その長所を損なうことなく、脱スケール効率
を上げて所要電気エネルギーを減少させ、かつ電
解時間を短縮させることを目的になされたもので
ある。 〔問題点を解決するための手段〕 一般に第2図の模式図に示すように、ステンレ
ス冷延鋼帯の中性塩水溶液4中における電解は、
ステンレス鋼帯3を上下から挟む形で陽電極1と
陰電極2とを電解槽5内に鋼帯進行方向に配列
し、両極間に直流電圧を付加する間接電解方式が
採用されている。ステンレス鋼帯は陰電極間を通
過する際、鋼帯表面ではアノード反応が生じ、陽
電極間を通過する際、鋼帯表面ではカソード反応
が生じ、この両者の反応を交互に受けながら、脱
スケール処理がなされている。 アノード反応では酸化スケールを構成している
主な金属元素であるCrおよびFeがそれぞれ6価
のCrイオンと3価のFeイオンに酸化され溶液中
に溶出することにより脱スケールが進行する。 一方、カソード反応は間接電解方法のために必
然的に生じるものであるが、従来は水素ガスの発
生反応のみが生じ、水素ガス気泡による酸化スケ
ール除去作用が僅かながら期待できるものの、脱
スケールには殆ど寄与しないものと考えられてい
た。 本発明者らは工業的に中性塩水溶液中での電解
を行つた場合のカソード反応に着目し、その反応
挙動を詳細に調査研究した結果、従来実施してい
る電解処理条件のもとではカソード反応が脱スケ
ールを大きく阻害しているという重大な発見をな
すに至つた。 すなわち工業的に脱スケール処理を行つている
中性塩水溶液中にはアノード反応で溶出したCr、
Feなどの金属イオンが含まれており、このよう
な溶液中におけるカソード反応では水素ガス発生
反応以外にCr、Feなどの金属イオンが還元され、
鋼帯表面に析出し、スケール状の物質(Cr、Fe
などの酸化物あるいは水和酸化物と思われる)が
付着する反応が生じていることを見い出した。 従つて、従来の方法ではアノード反応における
脱スケール反応と、カソード反応におけるスケー
ル状の物質の析出付着反応が交互に生じているた
め、脱スケールに要する電気エネルギーが多大と
なり、かつ電解時間も長時間を要していたと言え
る。 また、カソード反応におけるCr、Feなどの金
属イオンの還元析出はそのほどんどがCrイオン
によつて生じていることも明らかとなつた。 そこで本発明者らはカソード反応における脱ス
ケール阻害反応を軽減させる方法について研究し
た結果、特定の電解順序と中性塩水溶液中の6価
のCrイオン量の限定および中性塩水溶液のPH値
の限定とを組合わせることにより、カソード反応
における脱スケール阻害反応を大幅に軽減させ得
ることを見い出した。 本発明は前途の新たに得られた知見に基づいて
構成されたものである。 即ち、中性塩水溶液中での間接電解によりステ
ンレス冷延鋼帯のスケール処理を行うに当り、最
初に鋼帯表面にカソード反応のみを1回または複
数回生じさせ、次いで鋼帯表面にアノード反応の
みを1回または複数回生じさせる電解順序をと
り、かつ中性塩水溶液中の6価Crイオン濃度を
8g/以下とし、中性塩水溶液のPH値を2以上
6以下とすることを特徴とするステンレス冷延鋼
帯の脱スケール方法である。 〔作用〕 電解順序を本発明のようにした理由は、 表面が緻密な酸化スケールで覆われた状態で
カソード反応を受け、Crを主体とした金属イ
オンが還元され、酸化スケールの上にスケール
状の物質が析出付着した場合は、次のアノード
反応で比較的容易に酸化スケールと共に除去さ
れる。 アノード反応を受けて酸化スケールがかなり
除去され、酸化スケール下の地鉄の一部が露出
した状態でカソード反応を受け地鉄表面にスケ
ール状の物質が析出付着した場合は次のアノー
ド反応で除去が非常に困難になる。 という新しい知見によるものである。 すなわち一旦アノード反応を受けた後にはカソ
ード反応を受けさせないことが本発明の重要なポ
イントである。本発明の電解順序を実現する電極
配列の一例を模式的に第1図に示す。 陰電極2および陽電極1の寸法、本数は本発明
では特に限定しない。それらは脱スケール設備の
生産規模、対象攻鋼種、通板速度、電解回路抵抗
などを考慮して適切に設定すれば良い。要は酸化
スケールの付いたステンレス鋼帯3に対し、電解
槽5内でまずカソード反応を生じさせ、次いでア
ノード反応を生じさせ、アノード反応の後にはカ
ソード反応を生じさせないことが重要である。 中性塩水溶液4中の6価のCrイオン濃度を8
g/以下に限定したのは8g/を越えると本
発明の電解順序を採用してもカトード反応におけ
るスケール状物質の析出が過大となること、およ
びアノード反応における脱スケール反応が抑制さ
れることにより、第3図に示すごとく、脱スケー
ル能力が大幅に低下するためである。 第3図は後述の実施例第2表のNo.7の条件の
内、6価Crイオン濃度を変化させた場合の脱ス
ケール状況を示したものである。縦軸の脱スケー
ル指数1、2、3、4はそれぞれスケール残り
大、スケール残り中、スケール残り小、完全に脱
スケールを表わす指数である。 中性塩水溶液中のCr以外のFe、Ni、Mn等の
金属イオン濃度も低いに越したことはないが、溶
解量も少ないため、6価Crイオンに比べ影響は
軽微であるので特に限定はしない。 中性塩水溶液のPH値上限を6としたのは6を越
えると6価Cr6+イオン濃度が8g/を越えた場
合と同様な理由で第4図に示すように脱スケール
能力が大幅に低下するためである。 第4図は後述の実施例第2表のNo.7の条件の
内、溶液のPH値を変化させた場合の脱スケール状
況を示したものである。またPH値の下限を2とし
たのは2以下になると特にフエライト系およびマ
ルテンサイト系のステンレス表面の平滑度が悪く
なり脱スケール後の表面の美麗さが失われるため
である。 溶液中の6価Crイオン濃度を本発明の上限値
以下に調節する方法は自由であるが、例えば脱ス
ケール処理量の増加により6価Crイオン量の高
くなつた溶液の一部を排出して新液を投入する方
法や、還元剤を投入して3価Crイオン還元し沈
殿物を除去する方法などを適用することができ
る。なお従来の中性塩水溶液中での電解において
は溶液中の6価のCrイオン量の影響が知られて
いなかつたため、公知の値はないが、本発明者ら
が測定した所、定常状態ではほぼ10g/以上の
値を示していた。 また溶液のPH値の調節は硫酸または水酸化ナト
リウムを用いて行うのが好ましい。 中性塩水溶液中での電解処理において、上記の
電解順序、水溶液中の6価Crイオン濃度、溶液
のPH値の限定により、カソード反応における脱ス
ケール抑制作用を大幅に軽減させ、アノード反応
における脱スケール反応を促進させる効果が発揮
され、脱スケール能力が大きく向上する。 中性塩の種類、中性塩水溶液の濃度と温度、電
流密度などの他の諸条件は従来の条件が本発明に
も適用される。中性塩は硫酸、硝酸、塩酸などの
Na塩、K塩を単独または複合して使用すること
ができるが、経済性、表面の仕上りの点から硫酸
ナトリウムの使用が適してる。中性塩水溶液の濃
度と温度はそれぞれ100〜300g/、70〜90℃が
適正である。 電流密度はアノード反応電流密度、カソード反
応電流密度ともに2〜15A/dm2が適正である。 比較的脱スケール性の良いステンレス鋼の場合
は、中性塩水溶液中での電解だけで脱スケールが
可能であるが、不十分な場合は引続いて酸洗処理
を行うことにより完全に脱スケールすることが可
能となる。 中性塩水溶液中の電解処理後の酸洗は従来と同
様の処理、すなわちフエライト系、マルテンサイ
ト系のステンレスに対しては主として硝酸浸漬ま
たは硝酸電解が適用され、オーステナイト系ステ
ンレスに対しては主として硝弗酸浸漬が適用され
る。 〔実施例〕 酸化性雰囲気で焼鈍を行つた板厚0.8mmの
SUS410、SUS430およびSUS304について、種々
の条件の中性塩水溶液中の電解とそれに引続いた
酸洗処理を脱スケール実験装置を用いて行い、脱
スケール状況の観察を行つた。 なお、SUS410については酸洗処理を省略した
場合も調査した。 中性塩水溶液中で電解順序は、従来例について
は第2図の電極配列とし、実施例および比較例に
ついては第1図の電極配列を想定してそれぞれ実
施した。カソード反応電流密度は全て12A/d
m2、アノード反応電流密度は全て6A/dm2一定
とした。 中性塩水溶液としてはNa2SO4の水溶液を使用
し、中性塩の濃度は約200g/、溶液温度は85
℃一定とし、PHの調整にはH2SO4およびNaOH
を使用した。 実施例 1 SUS410について得られた結果を第1表に示
す。 第2図の電極配列を用いた従来のNo.1は電解時
間総合計36秒、電気量144クーロン/dm2の中性
塩水溶液電解の硝酸浸漬処理で脱スケールが可能
であつた。 それに対し本発明の電解順序で6価Crイオン
濃度と溶液のPH値を本発明の範囲内にある実施例
のNo.3は電解時間総合計12秒、電気量48クーロ
ン/dm2の中性塩水溶液電解のみで酸洗を必要と
することもなく脱スケールが可能であつた。 また本発明と同一の電解時間総合計と電気量の
条件で上記従来法で処理したNo.2(比較例)はか
なりのスケール残りが発生した。
【表】
実施例 2
SUS430について得られた結果を第2表に示
す。 従来例のNo.4は電解時間総合計43.2秒、電気量
172.8クーロン/dm2の中性塩水溶液電解と硝酸
浸漬処理で脱スケールが可能であつた。 それに対し実施例の電解順序で6価のCrイオ
ン濃度と溶液のPH値を本発明の範囲内で種々変化
させた実施例No.6、No.7、No.8は電解時間総合計
16.8秒以内、電気量67.2クーロン/dm2以内の中
性塩水溶液電解と硝酸浸漬処理で脱スケールが可
能であつた。 一方、実施例No.6と同一の電解時間総合計と電
気量の条件で従来法で処理した比較例No.5はかな
りのスケール残りが発生した。 また溶液のPH値が本発明の下限を下回つた比較
例No.9はスケール残りは発生しなかつたが脱スケ
ール後の表面光沢が本発明法、従来法に比べて劣
つていた。
す。 従来例のNo.4は電解時間総合計43.2秒、電気量
172.8クーロン/dm2の中性塩水溶液電解と硝酸
浸漬処理で脱スケールが可能であつた。 それに対し実施例の電解順序で6価のCrイオ
ン濃度と溶液のPH値を本発明の範囲内で種々変化
させた実施例No.6、No.7、No.8は電解時間総合計
16.8秒以内、電気量67.2クーロン/dm2以内の中
性塩水溶液電解と硝酸浸漬処理で脱スケールが可
能であつた。 一方、実施例No.6と同一の電解時間総合計と電
気量の条件で従来法で処理した比較例No.5はかな
りのスケール残りが発生した。 また溶液のPH値が本発明の下限を下回つた比較
例No.9はスケール残りは発生しなかつたが脱スケ
ール後の表面光沢が本発明法、従来法に比べて劣
つていた。
【表】
【表】
実施例 3
SUS304について得られた結果を第3表に示
す。 従来例のNo.10は、電解時間総合計28.8秒、電気
量115.2クーロン/dm2の中性塩水溶液電解と硝
弗酸浸漬で脱スケールが可能であつた。 それに対し本発明の電解順序で6価のCrイオ
ン濃度と溶液のPH値を本発明の範囲内とした実施
例No.12は電解時間総合計12秒、電気量48クーロ
ン/dm2の中性塩水溶液電解と硝弗酸浸漬で脱ス
ケールが可能であつた。 また本発明と同一の電解総時間と電気量の条件
で従来法で処理した比較例No.11はスケール残りが
発生した。
す。 従来例のNo.10は、電解時間総合計28.8秒、電気
量115.2クーロン/dm2の中性塩水溶液電解と硝
弗酸浸漬で脱スケールが可能であつた。 それに対し本発明の電解順序で6価のCrイオ
ン濃度と溶液のPH値を本発明の範囲内とした実施
例No.12は電解時間総合計12秒、電気量48クーロ
ン/dm2の中性塩水溶液電解と硝弗酸浸漬で脱ス
ケールが可能であつた。 また本発明と同一の電解総時間と電気量の条件
で従来法で処理した比較例No.11はスケール残りが
発生した。
本発明のスレンレス冷延鋼帯の脱スケール方法
を適用することにより、従来よりも脱スケール処
理時間の大幅な短縮による生産性の大幅な向上と
使用電気エネルギーの大幅な低減による経済効果
を得ることが可能となる。 また本発明の脱スケール方法はフエライト系、
マルテンサイト系、オーステナイト系、2相系の
いずれのステンレス鋼にも適用することができる
という汎用性も備えている。
を適用することにより、従来よりも脱スケール処
理時間の大幅な短縮による生産性の大幅な向上と
使用電気エネルギーの大幅な低減による経済効果
を得ることが可能となる。 また本発明の脱スケール方法はフエライト系、
マルテンサイト系、オーステナイト系、2相系の
いずれのステンレス鋼にも適用することができる
という汎用性も備えている。
第1図は本発明の中性塩水溶液電解方法を具現
する装置の例を模式的に示した図、第2図は従来
の中性塩水溶液電解処理装置の代表的な例を模式
的に示した図、第3図は本発明の電解順序を使用
して脱スケールを行つた場合の中性塩水溶液中の
6価のCrイオン濃度の影響を示したグラフであ
り、第4図は中性塩水溶液のPH値の影響を示した
グラフである。 1……陽電極、2……陰電極、3……ステンレ
ス冷延鋼帯、4……中性塩水溶液、5……電解
槽。
する装置の例を模式的に示した図、第2図は従来
の中性塩水溶液電解処理装置の代表的な例を模式
的に示した図、第3図は本発明の電解順序を使用
して脱スケールを行つた場合の中性塩水溶液中の
6価のCrイオン濃度の影響を示したグラフであ
り、第4図は中性塩水溶液のPH値の影響を示した
グラフである。 1……陽電極、2……陰電極、3……ステンレ
ス冷延鋼帯、4……中性塩水溶液、5……電解
槽。
Claims (1)
- 1 中性塩水溶液中での間接電解によりステンレ
ス冷延鋼帯を脱スケールするに当り、該電解にお
ける鋼帯表面の反応を最初にカソード反応、次い
でアノード反応で終結させるとともに、該中性塩
水溶液の6価Crイオン濃度を8g/以下、PH
値を2〜6とすることを特徴とするステンレス冷
延鋼帯の脱スケール方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25233587A JPH0196398A (ja) | 1987-10-08 | 1987-10-08 | ステンレス冷延鋼帯の中性塩電解脱スケール方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25233587A JPH0196398A (ja) | 1987-10-08 | 1987-10-08 | ステンレス冷延鋼帯の中性塩電解脱スケール方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0196398A JPH0196398A (ja) | 1989-04-14 |
| JPH0534438B2 true JPH0534438B2 (ja) | 1993-05-24 |
Family
ID=17235836
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25233587A Granted JPH0196398A (ja) | 1987-10-08 | 1987-10-08 | ステンレス冷延鋼帯の中性塩電解脱スケール方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0196398A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TW401471B (en) * | 1994-07-28 | 2000-08-11 | Hitachi Ltd | Treatment of neutral salt electrolyte, and treating device therefor, descaling of stanless steel and device therefor |
| KR101908800B1 (ko) * | 2016-12-16 | 2018-10-16 | 주식회사 포스코 | 고망간 린 듀플렉스 강의 산세 방법 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5347336A (en) * | 1976-10-12 | 1978-04-27 | Kogyo Gijutsuin | Method descaling band steel by electrolysis |
| JPS5710200A (en) * | 1980-06-20 | 1982-01-19 | Matsushita Electric Industrial Co Ltd | Voice synthesizer |
-
1987
- 1987-10-08 JP JP25233587A patent/JPH0196398A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0196398A (ja) | 1989-04-14 |
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