JPH0543647B2 - - Google Patents
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- JPH0543647B2 JPH0543647B2 JP8347688A JP8347688A JPH0543647B2 JP H0543647 B2 JPH0543647 B2 JP H0543647B2 JP 8347688 A JP8347688 A JP 8347688A JP 8347688 A JP8347688 A JP 8347688A JP H0543647 B2 JPH0543647 B2 JP H0543647B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C18/00—Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
- C23C18/02—Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by thermal decomposition
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- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Chemically Coating (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は新規な導電性材料に関する。
電気伝導性及び光透過性の特徴を併せ持つ導電
性材料からなる透明導電膜は、電気光学素子の目
覚ましい発展と相まつて、近年飛躍的に需要が伸
びつつある工業材料である。 その中で、酸化スズ系導電性材料からなる透明
導電膜は、酸化インジウム系のものに比べて物
理・化学的な耐久性に優れ、また安価であること
から広く使用されている。 (従来の技術) この様な導電性材料からなる透明導電膜は、通
常、気相法、例えばCVD法、真空蒸着法、反応
性イオンプレーテイング法、スパツタリング法等
の膜形成法により、基板上に膜状に被覆され、実
用に供せられている。 しかし、これらの方法はいずれも装置が複雑で
あり、また膜形成速度が遅いという欠点を有する
ばかりでなく、膜形成が小面積であり、大面積の
膜を得ることができないことで問題がある。 これに対し、液状の原料を基板にコーテイング
して膜を形成する所謂塗布法は、比較的単純なプ
ロセスにより大面積の薄膜が得られるという利点
があり、工業的に有望な方法である。 酸化スズ系の材料に於てもこの塗布法は幅広く
検討されており、多種多用の液状スズ系化合物の
熱分解挙動が研究されている。 主なものとしては、無機あるいは有機酸のス
ズ塩水溶液、常温で液体である有機スズ化合
物、スズアルコキシド及びその加水分解物等が
あげられるが、いずれもコーテイングに用いる導
電性材料としては欠点があり、実用化されるには
至つていない。 即ちの材料では、基板へのコーテイング後の
乾燥工程において、該塩の結晶が基板上に晶析し
やすく、均一な膜が得られにくい。 またの材料では、乾燥薄膜が得られないため
に膜厚の制御が難しく、また、焼成時における基
板の保持方法も問題である。 更にの材料は、最近開発されたものである
が、コーテイング液が非常に不安定であり、均一
透明な膜とするためには、厳密な水分管理が必要
であるなど工業的に問題が多い。 (発明が解決しようとする課題) 本発明者らはこれらの実情に鑑み、優れた透明
導電性膜を容易に得ることが可能な導電性材料を
得るべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成さ
せるに至つたものである。 (課題を解決するための手段) 即ち、本発明はスズ酸アンモニウム溶液からな
る導電性材料に関する。 (作用) 以下、本発明を更に詳細に説明する。 透明導電膜用のみならず、一般にコーテイング
剤として所望される材料の特性は、コーテイン
グ時に於ける成膜性に優れ、均一な膜が得られる
こと、膜厚の制御が容易であることである。 本発明者らは、各種スズ化合物水溶液を透明導
電コーテイング剤として検討した結果、従来知ら
れていなかつた新規な化合物であるスズ酸アンモ
ニウム得、これが上記二特性を満たすことを見出
したものである。 従来より公知である無機あるいは有機酸のスズ
塩水溶液は、前述の如く、これを基板上にコーテ
イングしても、基板上に該塩の結晶が析出し、均
一透明な乾燥膜となり得ない。また仮に、乾燥条
件を特別工夫して、マクロ的には晶析を防いだと
しても、微結晶として析出することは本質的に避
けることができず、これを焼成して酸化スズ組成
の膜とした場合、該結晶が形骸化し、ミクロ的に
均一な膜とならない。 これらの不均一性は、電気伝導性及び光透過性
双方に悪影響を及ぼすことは明らかである。 一方、水可溶性のスズ酸塩として、スズ酸ナト
リウム(Na2SnO3)、スズ酸カリウム(K2SnO3)
等のアルカリ金属塩が従来より知られている。 しかし当然のことながら、これらを乾燥、焼成
してもアルカリ金属とスズの複合酸化物が得られ
るだけで、電気伝導性を有する酸化スズにはなら
ない。 これに比し、本発明者らが新たに見出したスズ
酸アンモニウム溶液によるコーテイグによれば、
その乾燥膜はマクロ的にもミクロ的にも均一なも
のとなり、更にその焼成品は酸化スズ組成の均一
な膜となつて得られる。 本発明のスズ酸アンモニウムの組成は、スズに
対するアンモニアのモル比(NH3/SnO2モル比)
として0.2以上となるものである。 この場合に、このモル比が0.2を下廻ると、水
に対する溶解度が低くなり、コーテイング液とし
て不適となる。 また、上限は特に存在しないが、アンモニア組
成があまり多量となるものを使用しても、導電材
料としての特性に変化はなく、経済的にも好まし
くない。 本発明のスズ酸アンモニウムが最低限備えるべ
き組成上の制限は、上記のことのみであるが、本
発明はスズ単独系のみに限定されるものではな
い。即ち、一般に酸化スズの電気伝導性の改善を
目的として、アンチモン等が添加されることが多
いが、本発明の場合も後述の方法により、より優
れた導電性を示すアンチモンを含むスズ酸アンモ
ニウムを製造することができる。 また、本発明の導電性材料には、透明導電膜の
物性、特にその強度を改善するための添加剤を併
用することも可能である。 例えば、焼成により結合力を発現する珪酸塩系
材料、シリカゾル、低融点ガラス組成物、有機シ
リケート類等が挙げられる。 更に、塗布時に於ける基板とのぬれ性を改善す
るために、本発明の導電性材料に適当な有機溶
媒、例えばアルコール、セロソルブ、或いは相溶
性のある界面活性剤等を添加し、作業性をより容
易にすることも可能である。 更に、有機フイルム、プラスチツク、繊維との
密着性を改善するために、被コーテイング物と同
組成の樹脂または反応性を有する樹脂あるいはプ
ラスチツク添加剤等を添加し、帯電防止塗料とし
て被コーテイング物にコーテイングすると、密着
性に優れたものを得ることができる。また、本発
明導電性材料をフイルム、プラスチツク、繊維原
料に添加し、加工成形してフイルム、プラスチツ
ク、繊維等を製造してもよい。 尚、これら有機フイルム、プラスチツク、繊維
の成分としては、ポリエチレン、ポリエステル、
ポリスチレン、ポリプロピレン、塩化ビニリデ
ン、酢酸ビニル、ポリアミド、ポリアクリレー
ト、ポリカーボネート、ブタジエン樹脂、ポリア
セタール樹脂、メタクリル樹脂、フラン樹脂、フ
エノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、キシ
レン樹脂、ポリビニルアルコール、セロハン、酢
酸セルロース等、あるいはこれらポリマーの製造
に使用される各種モノマー等が挙げられるが、こ
れらの成分に限定されるものではない。 本発明の導電性材料は、従来全く知られていな
かつたものであり、透明導電材料の適用分野に於
て新たな用途を生み出すものである。 本発明の導電性材料の特徴を改めて列挙すれば
次の通りである。 第一に、前述の通り、塗布法により均一なコー
テイング膜を得ることができる点である。 また、塗布液の濃度を変えることにより、膜厚
の制御も自在である。 第二は、乾燥或いは焼成時に腐食性のガスを発
生しない点である。 本発明の導電性材料は、実質的にスズとアンモ
ニア及び溶媒としての水のみからなる。 従つて、これを乾燥、焼成して酸化スズとする
工程で発生するガスはアンモニアと水のみであ
り、何等の対策も要しない。 これに比べ、無機のスズ塩水溶液として、例え
ば、塩化第二スズを使用すると、焼成時に有害腐
食性の塩化水素ガスを多量に発生し、炉の選定や
作業環境上好ましくない。 このような理由から、本発明の導電性材料は工
業的に有用である。 第三は、安定性に優れていることである。 スズアルコキシドは非常に不安定であり、経時
安定性に劣ると云う致命的な欠陥を有していた。 本発明の導電性材料は高純度である上に、安定
性も良好であり、より高品位のものであると云え
る。 以上のような優れた特徴をもつ本発明の導電性
材料は、透明導電膜材料として非常に有益である
ばかりか、各種フイラーにコーテイングすること
による導電性付与剤、更にはガスセンサー材料等
のエレクトロセラミツクス分野への適用について
も有用であり、その他数多くの用途に適用し得る
新規な物質である。 本発明のスズ酸アンモニウム溶液は、以下の方
法によつて製造することができる。 先ず第一に、スズ化合物と重炭酸アルカリ金属
塩または重炭酸アンモニウム塩とを反応させゲル
を製造する。 スズ化合物としては、塩化第二スズ、硫酸第二
スズ等を、重炭酸アルカリ金属塩として重炭酸ナ
トリウム、重炭酸カリウム等を例示することがで
きる。 その使用割合は、ゲル生成反応の反応終了時の
反応液PHが6となるような割合で使用すことが好
ましい。 重炭酸アルカリ金属塩または重炭酸アンモニウ
ム塩の使用量がこれよりも少量であると、スズが
完全にゲル化せず収率が悪くなり、また経済的理
由等から好ましくない。 このようにして製造したゲルは、次いで洗浄を
行い不純物を除去する。 残存不純物量に関しては、スズ酸アンモニウム
溶液の製造上、また用途上少ない方が好ましい。 洗浄手段に関して特に限定されず、通常用いら
れる注水ろ過、リパルプー遠心分離法等の任意の
方法を用いることができる。 また、適当なイオ交換樹脂等と接触させ、不純
物を除去する方法も採用し得る。 洗浄後のゲルに、アンモニア水及び必要に応じ
て水を加えて溶解させることにより、本発明のス
ズ酸アンモニウム溶液が得られる。 ここでアンモニアの使用量は、生成物の組成が
アンモニアとスズのモル比として0.2以上となる
量とする。 また、アンモニア水の濃度及び水量はは所望の
濃度のものを得るべく、適宜使用すれば良い。 更に、ゲルの溶解性を高めるため、必要に応じ
て加熱を行つてもよい。 尚前述の様に、本発明の材料にアンチモンを含
有させることにより、導電性を向上させる場合に
は、次の様な方法で製造すればよい。 先ず、スズ化合物のゲル化工程に於て、アンチ
モンを同時にゲル化させ、スズとアンチモンを含
有するゲルを製造する。次いで、これをアンモニ
ア水に溶解させる方法である。 この場合、三塩化アンチモンのような可溶性ア
ンチモン化合物をスズ化合物水溶液に添加して、
スズ、アンチモン混合溶液を調製し、これを出発
原料とする。 ゲル化後の工程は、スズ酸アンモニウム溶液の
場合と同一でよい。 また別の方法として、洗浄後のゲルに三酸化ア
ンチモを添加した後、これをアンモニア水に溶解
させてもよい。 この場合、使用する三酸化アンチモンは、活性
で反応性の高いものが望ましい。また、亜アンチ
モン酸と称されるその水和物も使用することがで
きる。 尚、溶解工程後、若干の未溶解物が残留するこ
とがあるが、それらはろ過等の手段により簡単に
取り除くことができる。 (実施例) 以下に本発明の実施例を掲げ更に説明を行う
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 また、%は特にことわらない限り全て重量%を
示す。 実施例 1 重炭酸アンモニウム水溶液(NH32.9%)1000
部に撹拌を行いながら塩化第二スズ水溶液
(SnO216.5%)300部を徐々に添加した。 生成したゲルをろ別した後、ゲル中に塩素が認
められなくなるまで注水ろ過洗浄を行つた。その
結果、SnO236.5%、NH30.53%を含有するゲルを
得た。 次いで、このゲルを用いて各種組成のスズ酸ア
ンモニウム水溶液を調製し、導電性材料としての
性能を調べた。 方法は、ゲル100部に、それぞれ第1表に示し
た量のアンモニア水(NH32.0%)及び水を添加
混合し、撹拌を行つてゲルを溶解した。 その結果、SnO2濃度8%、アンモニアとスズ
のモル比がそれぞれ1.50、0.50及び0.20の組成の
スズ酸アンモニウム水溶液が得られた。 また比較例として、アンモニア水及び水の添加
量を第1表に示した量とした他は、前記と同様の
操作により、同モル比が0.15の組成物を得た。 これら生成物の性状を第1表に示した。 これら組成物及び比較のためにSnO28%とした
スズ酸ナトリウム水溶液を使用し、以下の試験を
行つた。 これらの水溶液を、76×26mmのスライドガラス
上に回転数1000rpmでスピンコーテイングを行つ
た後、100℃で乾燥し、表面状態を観察した。更
に、これらを600℃で30分間熱処理し、得られた
透明導電コーテイングガラスの表面抵抗及び光透
過率を測定した。 結果を第2表に示した。
性材料からなる透明導電膜は、電気光学素子の目
覚ましい発展と相まつて、近年飛躍的に需要が伸
びつつある工業材料である。 その中で、酸化スズ系導電性材料からなる透明
導電膜は、酸化インジウム系のものに比べて物
理・化学的な耐久性に優れ、また安価であること
から広く使用されている。 (従来の技術) この様な導電性材料からなる透明導電膜は、通
常、気相法、例えばCVD法、真空蒸着法、反応
性イオンプレーテイング法、スパツタリング法等
の膜形成法により、基板上に膜状に被覆され、実
用に供せられている。 しかし、これらの方法はいずれも装置が複雑で
あり、また膜形成速度が遅いという欠点を有する
ばかりでなく、膜形成が小面積であり、大面積の
膜を得ることができないことで問題がある。 これに対し、液状の原料を基板にコーテイング
して膜を形成する所謂塗布法は、比較的単純なプ
ロセスにより大面積の薄膜が得られるという利点
があり、工業的に有望な方法である。 酸化スズ系の材料に於てもこの塗布法は幅広く
検討されており、多種多用の液状スズ系化合物の
熱分解挙動が研究されている。 主なものとしては、無機あるいは有機酸のス
ズ塩水溶液、常温で液体である有機スズ化合
物、スズアルコキシド及びその加水分解物等が
あげられるが、いずれもコーテイングに用いる導
電性材料としては欠点があり、実用化されるには
至つていない。 即ちの材料では、基板へのコーテイング後の
乾燥工程において、該塩の結晶が基板上に晶析し
やすく、均一な膜が得られにくい。 またの材料では、乾燥薄膜が得られないため
に膜厚の制御が難しく、また、焼成時における基
板の保持方法も問題である。 更にの材料は、最近開発されたものである
が、コーテイング液が非常に不安定であり、均一
透明な膜とするためには、厳密な水分管理が必要
であるなど工業的に問題が多い。 (発明が解決しようとする課題) 本発明者らはこれらの実情に鑑み、優れた透明
導電性膜を容易に得ることが可能な導電性材料を
得るべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成さ
せるに至つたものである。 (課題を解決するための手段) 即ち、本発明はスズ酸アンモニウム溶液からな
る導電性材料に関する。 (作用) 以下、本発明を更に詳細に説明する。 透明導電膜用のみならず、一般にコーテイング
剤として所望される材料の特性は、コーテイン
グ時に於ける成膜性に優れ、均一な膜が得られる
こと、膜厚の制御が容易であることである。 本発明者らは、各種スズ化合物水溶液を透明導
電コーテイング剤として検討した結果、従来知ら
れていなかつた新規な化合物であるスズ酸アンモ
ニウム得、これが上記二特性を満たすことを見出
したものである。 従来より公知である無機あるいは有機酸のスズ
塩水溶液は、前述の如く、これを基板上にコーテ
イングしても、基板上に該塩の結晶が析出し、均
一透明な乾燥膜となり得ない。また仮に、乾燥条
件を特別工夫して、マクロ的には晶析を防いだと
しても、微結晶として析出することは本質的に避
けることができず、これを焼成して酸化スズ組成
の膜とした場合、該結晶が形骸化し、ミクロ的に
均一な膜とならない。 これらの不均一性は、電気伝導性及び光透過性
双方に悪影響を及ぼすことは明らかである。 一方、水可溶性のスズ酸塩として、スズ酸ナト
リウム(Na2SnO3)、スズ酸カリウム(K2SnO3)
等のアルカリ金属塩が従来より知られている。 しかし当然のことながら、これらを乾燥、焼成
してもアルカリ金属とスズの複合酸化物が得られ
るだけで、電気伝導性を有する酸化スズにはなら
ない。 これに比し、本発明者らが新たに見出したスズ
酸アンモニウム溶液によるコーテイグによれば、
その乾燥膜はマクロ的にもミクロ的にも均一なも
のとなり、更にその焼成品は酸化スズ組成の均一
な膜となつて得られる。 本発明のスズ酸アンモニウムの組成は、スズに
対するアンモニアのモル比(NH3/SnO2モル比)
として0.2以上となるものである。 この場合に、このモル比が0.2を下廻ると、水
に対する溶解度が低くなり、コーテイング液とし
て不適となる。 また、上限は特に存在しないが、アンモニア組
成があまり多量となるものを使用しても、導電材
料としての特性に変化はなく、経済的にも好まし
くない。 本発明のスズ酸アンモニウムが最低限備えるべ
き組成上の制限は、上記のことのみであるが、本
発明はスズ単独系のみに限定されるものではな
い。即ち、一般に酸化スズの電気伝導性の改善を
目的として、アンチモン等が添加されることが多
いが、本発明の場合も後述の方法により、より優
れた導電性を示すアンチモンを含むスズ酸アンモ
ニウムを製造することができる。 また、本発明の導電性材料には、透明導電膜の
物性、特にその強度を改善するための添加剤を併
用することも可能である。 例えば、焼成により結合力を発現する珪酸塩系
材料、シリカゾル、低融点ガラス組成物、有機シ
リケート類等が挙げられる。 更に、塗布時に於ける基板とのぬれ性を改善す
るために、本発明の導電性材料に適当な有機溶
媒、例えばアルコール、セロソルブ、或いは相溶
性のある界面活性剤等を添加し、作業性をより容
易にすることも可能である。 更に、有機フイルム、プラスチツク、繊維との
密着性を改善するために、被コーテイング物と同
組成の樹脂または反応性を有する樹脂あるいはプ
ラスチツク添加剤等を添加し、帯電防止塗料とし
て被コーテイング物にコーテイングすると、密着
性に優れたものを得ることができる。また、本発
明導電性材料をフイルム、プラスチツク、繊維原
料に添加し、加工成形してフイルム、プラスチツ
ク、繊維等を製造してもよい。 尚、これら有機フイルム、プラスチツク、繊維
の成分としては、ポリエチレン、ポリエステル、
ポリスチレン、ポリプロピレン、塩化ビニリデ
ン、酢酸ビニル、ポリアミド、ポリアクリレー
ト、ポリカーボネート、ブタジエン樹脂、ポリア
セタール樹脂、メタクリル樹脂、フラン樹脂、フ
エノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、キシ
レン樹脂、ポリビニルアルコール、セロハン、酢
酸セルロース等、あるいはこれらポリマーの製造
に使用される各種モノマー等が挙げられるが、こ
れらの成分に限定されるものではない。 本発明の導電性材料は、従来全く知られていな
かつたものであり、透明導電材料の適用分野に於
て新たな用途を生み出すものである。 本発明の導電性材料の特徴を改めて列挙すれば
次の通りである。 第一に、前述の通り、塗布法により均一なコー
テイング膜を得ることができる点である。 また、塗布液の濃度を変えることにより、膜厚
の制御も自在である。 第二は、乾燥或いは焼成時に腐食性のガスを発
生しない点である。 本発明の導電性材料は、実質的にスズとアンモ
ニア及び溶媒としての水のみからなる。 従つて、これを乾燥、焼成して酸化スズとする
工程で発生するガスはアンモニアと水のみであ
り、何等の対策も要しない。 これに比べ、無機のスズ塩水溶液として、例え
ば、塩化第二スズを使用すると、焼成時に有害腐
食性の塩化水素ガスを多量に発生し、炉の選定や
作業環境上好ましくない。 このような理由から、本発明の導電性材料は工
業的に有用である。 第三は、安定性に優れていることである。 スズアルコキシドは非常に不安定であり、経時
安定性に劣ると云う致命的な欠陥を有していた。 本発明の導電性材料は高純度である上に、安定
性も良好であり、より高品位のものであると云え
る。 以上のような優れた特徴をもつ本発明の導電性
材料は、透明導電膜材料として非常に有益である
ばかりか、各種フイラーにコーテイングすること
による導電性付与剤、更にはガスセンサー材料等
のエレクトロセラミツクス分野への適用について
も有用であり、その他数多くの用途に適用し得る
新規な物質である。 本発明のスズ酸アンモニウム溶液は、以下の方
法によつて製造することができる。 先ず第一に、スズ化合物と重炭酸アルカリ金属
塩または重炭酸アンモニウム塩とを反応させゲル
を製造する。 スズ化合物としては、塩化第二スズ、硫酸第二
スズ等を、重炭酸アルカリ金属塩として重炭酸ナ
トリウム、重炭酸カリウム等を例示することがで
きる。 その使用割合は、ゲル生成反応の反応終了時の
反応液PHが6となるような割合で使用すことが好
ましい。 重炭酸アルカリ金属塩または重炭酸アンモニウ
ム塩の使用量がこれよりも少量であると、スズが
完全にゲル化せず収率が悪くなり、また経済的理
由等から好ましくない。 このようにして製造したゲルは、次いで洗浄を
行い不純物を除去する。 残存不純物量に関しては、スズ酸アンモニウム
溶液の製造上、また用途上少ない方が好ましい。 洗浄手段に関して特に限定されず、通常用いら
れる注水ろ過、リパルプー遠心分離法等の任意の
方法を用いることができる。 また、適当なイオ交換樹脂等と接触させ、不純
物を除去する方法も採用し得る。 洗浄後のゲルに、アンモニア水及び必要に応じ
て水を加えて溶解させることにより、本発明のス
ズ酸アンモニウム溶液が得られる。 ここでアンモニアの使用量は、生成物の組成が
アンモニアとスズのモル比として0.2以上となる
量とする。 また、アンモニア水の濃度及び水量はは所望の
濃度のものを得るべく、適宜使用すれば良い。 更に、ゲルの溶解性を高めるため、必要に応じ
て加熱を行つてもよい。 尚前述の様に、本発明の材料にアンチモンを含
有させることにより、導電性を向上させる場合に
は、次の様な方法で製造すればよい。 先ず、スズ化合物のゲル化工程に於て、アンチ
モンを同時にゲル化させ、スズとアンチモンを含
有するゲルを製造する。次いで、これをアンモニ
ア水に溶解させる方法である。 この場合、三塩化アンチモンのような可溶性ア
ンチモン化合物をスズ化合物水溶液に添加して、
スズ、アンチモン混合溶液を調製し、これを出発
原料とする。 ゲル化後の工程は、スズ酸アンモニウム溶液の
場合と同一でよい。 また別の方法として、洗浄後のゲルに三酸化ア
ンチモを添加した後、これをアンモニア水に溶解
させてもよい。 この場合、使用する三酸化アンチモンは、活性
で反応性の高いものが望ましい。また、亜アンチ
モン酸と称されるその水和物も使用することがで
きる。 尚、溶解工程後、若干の未溶解物が残留するこ
とがあるが、それらはろ過等の手段により簡単に
取り除くことができる。 (実施例) 以下に本発明の実施例を掲げ更に説明を行う
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 また、%は特にことわらない限り全て重量%を
示す。 実施例 1 重炭酸アンモニウム水溶液(NH32.9%)1000
部に撹拌を行いながら塩化第二スズ水溶液
(SnO216.5%)300部を徐々に添加した。 生成したゲルをろ別した後、ゲル中に塩素が認
められなくなるまで注水ろ過洗浄を行つた。その
結果、SnO236.5%、NH30.53%を含有するゲルを
得た。 次いで、このゲルを用いて各種組成のスズ酸ア
ンモニウム水溶液を調製し、導電性材料としての
性能を調べた。 方法は、ゲル100部に、それぞれ第1表に示し
た量のアンモニア水(NH32.0%)及び水を添加
混合し、撹拌を行つてゲルを溶解した。 その結果、SnO2濃度8%、アンモニアとスズ
のモル比がそれぞれ1.50、0.50及び0.20の組成の
スズ酸アンモニウム水溶液が得られた。 また比較例として、アンモニア水及び水の添加
量を第1表に示した量とした他は、前記と同様の
操作により、同モル比が0.15の組成物を得た。 これら生成物の性状を第1表に示した。 これら組成物及び比較のためにSnO28%とした
スズ酸ナトリウム水溶液を使用し、以下の試験を
行つた。 これらの水溶液を、76×26mmのスライドガラス
上に回転数1000rpmでスピンコーテイングを行つ
た後、100℃で乾燥し、表面状態を観察した。更
に、これらを600℃で30分間熱処理し、得られた
透明導電コーテイングガラスの表面抵抗及び光透
過率を測定した。 結果を第2表に示した。
【表】
【表】
果
第1表及び第2表で明らかな様に、アンモニア
とスズのモル比が0.2以上である本発明スズ酸ア
ンモニウムは、均一な透明溶液であつた。 しかも本発明品のコーテイング処理では、良好
な透明導電ガラスが得られるのに対し、モル比が
0.15のものでは不均一な液となり、従つて表面抵
抗、光透過率共に劣つていた。 また、本発明品に代えてスズ酸化ナトリウムの
使用では、コーテイング膜は電気伝導性を示さな
かつた。 実施例 2 導電性改善のために、本発明の導電性材料にア
ンチモンを含有させて、実施例1と同様に試験を
行つた。 塩化第二スズ水溶液(SnO217.6%)1000部に、
三塩化アンチモン5.4部を加え、80℃に加温して
溶解させた。 冷却後、これを重炭酸アンモニウム水溶液
(NH33.0%)3494部に撹拌を行いながら徐々に添
加しゲルを生成させた。 生成したゲルをろ別し、これに約1000部の水を
加えてパルプ混合した後、遠心分離機により固液
分離した。 この操作を、ゲル中に塩素が認められなくなる
まで繰り返し、その結果、SnO232.1%、Sb0.52
%、NH30.38%を含有するゲルを得た。 次いで、該ゲル100部にアンモニア水
(NH310.0%)25部と水196部を添加混合し、撹拌
を行いながら50℃で加熱処理し、ゲルを溶解させ
た。 その結果、SnO210%、NH30.90%、アンモニ
アとスズのモル比0.8、Sb0.16%のアンチモンを
含有するスズ酸アンモニウム水溶液を得た。 これを実施例1と同様の操作によりガラス上に
コーテイング処理を行い、透明導電コーテイング
ガラスを得た。 このガラスの表面抵抗及び光透過率を測定した
結果、表面抵抗は4.8kΩ/□であり、光透過率は
92%であつた。 実施例 3 実施例2で得たアンチモンを含有するスズ酸ア
ンモニウム水溶液100部に、10%アクリル樹脂エ
マルジヨン20部を加え、帯電防止塗料を調製し
た。 この塗料をアクリル板上にロールコーテイング
し、乾燥することにより、塗膜厚が0.4μmの帯電
防止処理したアクリル板を得た。 この塗膜面の表面抵抗を測定した結果、抵抗値
は5.2×109Ω/□であつた。
第1表及び第2表で明らかな様に、アンモニア
とスズのモル比が0.2以上である本発明スズ酸ア
ンモニウムは、均一な透明溶液であつた。 しかも本発明品のコーテイング処理では、良好
な透明導電ガラスが得られるのに対し、モル比が
0.15のものでは不均一な液となり、従つて表面抵
抗、光透過率共に劣つていた。 また、本発明品に代えてスズ酸化ナトリウムの
使用では、コーテイング膜は電気伝導性を示さな
かつた。 実施例 2 導電性改善のために、本発明の導電性材料にア
ンチモンを含有させて、実施例1と同様に試験を
行つた。 塩化第二スズ水溶液(SnO217.6%)1000部に、
三塩化アンチモン5.4部を加え、80℃に加温して
溶解させた。 冷却後、これを重炭酸アンモニウム水溶液
(NH33.0%)3494部に撹拌を行いながら徐々に添
加しゲルを生成させた。 生成したゲルをろ別し、これに約1000部の水を
加えてパルプ混合した後、遠心分離機により固液
分離した。 この操作を、ゲル中に塩素が認められなくなる
まで繰り返し、その結果、SnO232.1%、Sb0.52
%、NH30.38%を含有するゲルを得た。 次いで、該ゲル100部にアンモニア水
(NH310.0%)25部と水196部を添加混合し、撹拌
を行いながら50℃で加熱処理し、ゲルを溶解させ
た。 その結果、SnO210%、NH30.90%、アンモニ
アとスズのモル比0.8、Sb0.16%のアンチモンを
含有するスズ酸アンモニウム水溶液を得た。 これを実施例1と同様の操作によりガラス上に
コーテイング処理を行い、透明導電コーテイング
ガラスを得た。 このガラスの表面抵抗及び光透過率を測定した
結果、表面抵抗は4.8kΩ/□であり、光透過率は
92%であつた。 実施例 3 実施例2で得たアンチモンを含有するスズ酸ア
ンモニウム水溶液100部に、10%アクリル樹脂エ
マルジヨン20部を加え、帯電防止塗料を調製し
た。 この塗料をアクリル板上にロールコーテイング
し、乾燥することにより、塗膜厚が0.4μmの帯電
防止処理したアクリル板を得た。 この塗膜面の表面抵抗を測定した結果、抵抗値
は5.2×109Ω/□であつた。
Claims (1)
- 1 スズ酸アンモニウム溶液からなる導電性材
料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8347688A JPH01257129A (ja) | 1988-04-04 | 1988-04-04 | 導電性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8347688A JPH01257129A (ja) | 1988-04-04 | 1988-04-04 | 導電性材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01257129A JPH01257129A (ja) | 1989-10-13 |
| JPH0543647B2 true JPH0543647B2 (ja) | 1993-07-02 |
Family
ID=13803518
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8347688A Granted JPH01257129A (ja) | 1988-04-04 | 1988-04-04 | 導電性材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01257129A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001210156A (ja) | 1999-11-17 | 2001-08-03 | Toyo Gosei Kogyo Kk | 透明導電性酸化スズ膜形成用塗布溶液及び透明導電性酸化スズ膜の製造方法並びに透明導電性酸化スズ膜 |
| JP5441264B2 (ja) * | 2009-03-12 | 2014-03-12 | 多木化学株式会社 | ニオブ酸アンモニウムゾル及びその製造方法並びに薄膜形成用塗布液及び薄膜担持基材 |
| JP4634540B2 (ja) * | 2009-05-11 | 2011-02-16 | パナソニック株式会社 | プロトン伝導性ゲルを用いた燃料電池、およびその製造方法、ならびに発電方法 |
| WO2011092777A1 (ja) * | 2010-01-27 | 2011-08-04 | パナソニック株式会社 | 燃料電池を用いる発電方法および燃料電池 |
-
1988
- 1988-04-04 JP JP8347688A patent/JPH01257129A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01257129A (ja) | 1989-10-13 |
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