JPH0544097A - 耐食性に優れたクロム酸バリウム微粒子分散めつき鋼板の製造法 - Google Patents
耐食性に優れたクロム酸バリウム微粒子分散めつき鋼板の製造法Info
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- JPH0544097A JPH0544097A JP22243791A JP22243791A JPH0544097A JP H0544097 A JPH0544097 A JP H0544097A JP 22243791 A JP22243791 A JP 22243791A JP 22243791 A JP22243791 A JP 22243791A JP H0544097 A JPH0544097 A JP H0544097A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 クロム酸バリウム微粒子分散めっきを容易か
つ安定に製造する技術を開発する。 【構成】 硫酸バリウム、クロム酸ニッケル、クロム酸
クロム、クロム酸鉛又はクロム酸鉄の1種又は2種以上
からなるオキシ酸塩を表面に沈積被覆処理したクロム酸
バリウム微粒子を使用すれば、めっき液中で溶解しにく
く、かつめっき層中への高析出量が確保された高耐食性
分散めっき鋼板が製造できる。 【効果】 構成に同じ。
つ安定に製造する技術を開発する。 【構成】 硫酸バリウム、クロム酸ニッケル、クロム酸
クロム、クロム酸鉛又はクロム酸鉄の1種又は2種以上
からなるオキシ酸塩を表面に沈積被覆処理したクロム酸
バリウム微粒子を使用すれば、めっき液中で溶解しにく
く、かつめっき層中への高析出量が確保された高耐食性
分散めっき鋼板が製造できる。 【効果】 構成に同じ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オキシ酸塩の薄膜で被
覆処理されたクロム酸バリウム微粒子を、めっき層中に
均一析出させた耐食性に優れた亜鉛系分散めっき鋼板の
製造法に関する。
覆処理されたクロム酸バリウム微粒子を、めっき層中に
均一析出させた耐食性に優れた亜鉛系分散めっき鋼板の
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛系めっき鋼板は、自動車、家電、建
材等幅広い用途を持つが、近年、省資源、省エネルギー
の観点から製品の耐久性向上が望まれ、亜鉛系めっき鋼
板の耐食性向上が強く求められている。特に、自動車用
めっき鋼板に対してはその傾向が強い。これは、北米、
欧州をはじめとする冬期寒冷地において、道路凍結防止
の目的で岩塩や塩化カルシウム等の散布が行われ、自動
車の使用される環境が腐食に対して益々厳しいものにな
ってきているからである。このような環境で使用される
自動車用防錆鋼板の裸(未塗装)耐食性や耐孔あき性等
の性能向上が強く求められている。上記のような要求か
ら、例えば特開昭56−133488号公報のZn−F
e合金2層めっき鋼板や特公昭50−29821号公報
のZn−Ni合金めっき鋼板等が開発されてきた。しか
し、カナダコードやノルディックコードで見られるよう
に自動車メーカーの耐錆性や耐孔あき性に対する目標が
高くなるに従って、さらに高耐食性や防錆鋼板の開発が
急務となっている。そこで最近では、めっき層中に腐食
阻止の性質を持つ化合物微粒子を分散共析させためっき
鋼板、所謂高耐食性微粒子分散めっき鋼板の開発・実用
化が進められている。例えば、特開昭60−14189
6号公報や特開昭60−211095号公報に見られる
ように、Zn系合金めっき層中にSiO2、TiO2やA
l2O3等の微粒子を分散析出させることによって、微粒
子を含まない合金めっき鋼板に比較して耐赤錆性が1.
5倍(赤錆発生開始までの時間が1.5倍延びる)以上
(JIS Z2371塩水噴霧試験にて)向上すると述
べられている。しかし、上記分散めっき鋼板は、米国自
主目標(各自動車メーカーの達成目標で公的規制ではな
い)である“5年間外面赤錆が発生しない−10年間孔
があかない”を満足するまでに至っていない。
材等幅広い用途を持つが、近年、省資源、省エネルギー
の観点から製品の耐久性向上が望まれ、亜鉛系めっき鋼
板の耐食性向上が強く求められている。特に、自動車用
めっき鋼板に対してはその傾向が強い。これは、北米、
欧州をはじめとする冬期寒冷地において、道路凍結防止
の目的で岩塩や塩化カルシウム等の散布が行われ、自動
車の使用される環境が腐食に対して益々厳しいものにな
ってきているからである。このような環境で使用される
自動車用防錆鋼板の裸(未塗装)耐食性や耐孔あき性等
の性能向上が強く求められている。上記のような要求か
ら、例えば特開昭56−133488号公報のZn−F
e合金2層めっき鋼板や特公昭50−29821号公報
のZn−Ni合金めっき鋼板等が開発されてきた。しか
し、カナダコードやノルディックコードで見られるよう
に自動車メーカーの耐錆性や耐孔あき性に対する目標が
高くなるに従って、さらに高耐食性や防錆鋼板の開発が
急務となっている。そこで最近では、めっき層中に腐食
阻止の性質を持つ化合物微粒子を分散共析させためっき
鋼板、所謂高耐食性微粒子分散めっき鋼板の開発・実用
化が進められている。例えば、特開昭60−14189
6号公報や特開昭60−211095号公報に見られる
ように、Zn系合金めっき層中にSiO2、TiO2やA
l2O3等の微粒子を分散析出させることによって、微粒
子を含まない合金めっき鋼板に比較して耐赤錆性が1.
5倍(赤錆発生開始までの時間が1.5倍延びる)以上
(JIS Z2371塩水噴霧試験にて)向上すると述
べられている。しかし、上記分散めっき鋼板は、米国自
主目標(各自動車メーカーの達成目標で公的規制ではな
い)である“5年間外面赤錆が発生しない−10年間孔
があかない”を満足するまでに至っていない。
【0003】さらに、本発明者らも、特開昭63−11
695号公報や特開平1−176095号公報に述べた
ように、亜鉛系めっき層中で耐食性に極めて有効な腐食
阻止能を発揮する6価クロムイオンを放出するクロム酸
塩微粒子を分散析出させた分散めっき鋼板を開発するに
至った。しかしながら、耐食性は格段に向上するもの
の、その製造法において、強酸性めっき液中で微粒子が
微量溶解し、そのため派生する6価クロムイオンによっ
て逆にめっきが安定しにくいこともわかっている。めっ
き液中に溶出した6価クロムイオンの影響は、例えば金
属粒や還元剤を用いて6価クロムイオンを3価クロムイ
オンに還元変化させることで取り除くことができる。或
はクロム酸塩微粒子の表面をSiO2、Al2O3やアミ
ノ樹脂等で被覆することによってもクロム酸塩微粒子の
溶解を抑制することができる。いずれの方法も本発明者
らが既に確立した発明である。ところで、表面被覆され
ていないクロム酸塩微粒子を使用する場合、6価クロム
イオンの悪影響は前述した方法で除去できるが、微粒子
自体の寿命が延びるわけではない。即ち長時間めっき鋼
板を製造する場合には、適時クロム酸塩微粒子の補給管
理が必要となる。そこで、クロム酸塩微粒子自体の寿命
を伸ばす(めっき液中溶解を抑制する)ために、SiO
2等で表面被覆するのが有効であるが、この場合は、ク
ロム酸塩微粒子のめっき液中表面電位を制御するために
カチオン添加剤を必要とすることもあり、カチオン添加
剤の影響で良好なめっき鋼板を得るためのめっき製造条
件範囲が狭められたり、また被覆処理する時にクロム酸
塩微粒子が凝集することも考えられ、安定した微粒子の
めっき層中析出分散性を得るためには好ましくない挙動
を示したりすることがある。
695号公報や特開平1−176095号公報に述べた
ように、亜鉛系めっき層中で耐食性に極めて有効な腐食
阻止能を発揮する6価クロムイオンを放出するクロム酸
塩微粒子を分散析出させた分散めっき鋼板を開発するに
至った。しかしながら、耐食性は格段に向上するもの
の、その製造法において、強酸性めっき液中で微粒子が
微量溶解し、そのため派生する6価クロムイオンによっ
て逆にめっきが安定しにくいこともわかっている。めっ
き液中に溶出した6価クロムイオンの影響は、例えば金
属粒や還元剤を用いて6価クロムイオンを3価クロムイ
オンに還元変化させることで取り除くことができる。或
はクロム酸塩微粒子の表面をSiO2、Al2O3やアミ
ノ樹脂等で被覆することによってもクロム酸塩微粒子の
溶解を抑制することができる。いずれの方法も本発明者
らが既に確立した発明である。ところで、表面被覆され
ていないクロム酸塩微粒子を使用する場合、6価クロム
イオンの悪影響は前述した方法で除去できるが、微粒子
自体の寿命が延びるわけではない。即ち長時間めっき鋼
板を製造する場合には、適時クロム酸塩微粒子の補給管
理が必要となる。そこで、クロム酸塩微粒子自体の寿命
を伸ばす(めっき液中溶解を抑制する)ために、SiO
2等で表面被覆するのが有効であるが、この場合は、ク
ロム酸塩微粒子のめっき液中表面電位を制御するために
カチオン添加剤を必要とすることもあり、カチオン添加
剤の影響で良好なめっき鋼板を得るためのめっき製造条
件範囲が狭められたり、また被覆処理する時にクロム酸
塩微粒子が凝集することも考えられ、安定した微粒子の
めっき層中析出分散性を得るためには好ましくない挙動
を示したりすることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
優れた耐食性を示すクロム酸バリウム微粒子を含有する
亜鉛系めっき鋼板をより安定に製造することを目的に、
種々の製造方法について検討した結果、クロム酸塩微粒
子(MCrO4:M=Zn、Sr、Ba、Pb、Ca
等)の中で、めっき層に析出してめっき鋼板耐食性向上
が顕著なクロム酸バリウム微粒子を、硫酸バリウム、ク
ロム酸ニッケル、クロム酸クロム、クロム酸鉛又はクロ
ム酸鉄の1種又は2種以上からなるオキシ酸塩で表面被
覆処理することによって、めっき液中でのクロム酸バリ
ウム微粒子の耐溶解性をSiO2被覆並に向上させるだ
けでなく、表面電位を制御(硫酸バリウムはそれ自体マ
イナスの電位を有するが、めっき液中金属イオンが吸着
し、全体がプラス電位になる。またクロム酸ニッケル、
クロム酸クロム、クロム酸鉛及びクロム酸鉄はプラス電
位を有する。これで被覆することでクロム酸バリウム微
粒子がプラスに帯電)することで、クロム酸バリウム微
粒子のめっき層中への析出性を安定化させ、更に広範囲
なめっき電流域でめっき組成変化の少ないめっき層を得
ることができる等の利点が発生することがわかった。図
1は、硫酸酸性Znめっき液中での各種表面被覆された
クロム酸バリウム微粒子の溶解挙動を示す。オキシ酸塩
で被覆されたクロム酸バリウム微粒子の耐溶解性が優れ
ていることがわかる。また図2は、それらクロム酸バリ
ウム微粒子を用いてめっき実験を実施した時の微粒子の
めっき層中析出性を示す。更に、図3は、オキシ酸塩で
ある硫酸バリウムとクロム酸クロムの混合皮膜で表面被
覆されたクロム酸バリウム微粒子のめっき電流との関係
を示す。これらの結果から、オキシ酸塩皮膜で被覆され
たクロム酸バリウム微粒子を使用すれば、微粒子のめっ
き層中への析出量が向上するとともに、 広い範囲のめ
っき電流において析出量の変化が少ないクロム酸バリウ
ム微粒子分散めっき鋼板が製造できる、即ち工業的規模
で容易に、高耐食性微粒子分散めっき鋼板の製造が可能
となる。
優れた耐食性を示すクロム酸バリウム微粒子を含有する
亜鉛系めっき鋼板をより安定に製造することを目的に、
種々の製造方法について検討した結果、クロム酸塩微粒
子(MCrO4:M=Zn、Sr、Ba、Pb、Ca
等)の中で、めっき層に析出してめっき鋼板耐食性向上
が顕著なクロム酸バリウム微粒子を、硫酸バリウム、ク
ロム酸ニッケル、クロム酸クロム、クロム酸鉛又はクロ
ム酸鉄の1種又は2種以上からなるオキシ酸塩で表面被
覆処理することによって、めっき液中でのクロム酸バリ
ウム微粒子の耐溶解性をSiO2被覆並に向上させるだ
けでなく、表面電位を制御(硫酸バリウムはそれ自体マ
イナスの電位を有するが、めっき液中金属イオンが吸着
し、全体がプラス電位になる。またクロム酸ニッケル、
クロム酸クロム、クロム酸鉛及びクロム酸鉄はプラス電
位を有する。これで被覆することでクロム酸バリウム微
粒子がプラスに帯電)することで、クロム酸バリウム微
粒子のめっき層中への析出性を安定化させ、更に広範囲
なめっき電流域でめっき組成変化の少ないめっき層を得
ることができる等の利点が発生することがわかった。図
1は、硫酸酸性Znめっき液中での各種表面被覆された
クロム酸バリウム微粒子の溶解挙動を示す。オキシ酸塩
で被覆されたクロム酸バリウム微粒子の耐溶解性が優れ
ていることがわかる。また図2は、それらクロム酸バリ
ウム微粒子を用いてめっき実験を実施した時の微粒子の
めっき層中析出性を示す。更に、図3は、オキシ酸塩で
ある硫酸バリウムとクロム酸クロムの混合皮膜で表面被
覆されたクロム酸バリウム微粒子のめっき電流との関係
を示す。これらの結果から、オキシ酸塩皮膜で被覆され
たクロム酸バリウム微粒子を使用すれば、微粒子のめっ
き層中への析出量が向上するとともに、 広い範囲のめ
っき電流において析出量の変化が少ないクロム酸バリウ
ム微粒子分散めっき鋼板が製造できる、即ち工業的規模
で容易に、高耐食性微粒子分散めっき鋼板の製造が可能
となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の知見か
ら完成したものであり、その要旨は被めっき鋼板を、予
め硫酸バリウム、クロム酸ニッケル、クロム酸クロム、
クロム酸鉛又はクロム酸鉄の1種又は2種以上からなる
オキシ酸塩で表面被覆処理したクロム酸バリウム微粒子
を添加した亜鉛又は亜鉛合金めっき液中で、電気めっき
するクロム酸バリウム微粒子分散めっき鋼板の製造方法
である。ここで言う亜鉛合金めっきとは、亜鉛とコバル
ト、マンガン、クロム、スズ、アンチモン、鉛、ニッケ
ル、モリブデン、鉄の1種又は2種以上から構成された
めっき層である。
ら完成したものであり、その要旨は被めっき鋼板を、予
め硫酸バリウム、クロム酸ニッケル、クロム酸クロム、
クロム酸鉛又はクロム酸鉄の1種又は2種以上からなる
オキシ酸塩で表面被覆処理したクロム酸バリウム微粒子
を添加した亜鉛又は亜鉛合金めっき液中で、電気めっき
するクロム酸バリウム微粒子分散めっき鋼板の製造方法
である。ここで言う亜鉛合金めっきとは、亜鉛とコバル
ト、マンガン、クロム、スズ、アンチモン、鉛、ニッケ
ル、モリブデン、鉄の1種又は2種以上から構成された
めっき層である。
【0006】
【作用】以下、本発明について更に詳細に説明する。亜
鉛系めっき層の耐食性向上をもたらすクロム酸バリウム
微粒子を、硫酸バリウム、クロム酸ニッケル、クロム酸
クロム、クロム酸鉛、クロム酸鉄の1種又は2種以上か
らなるオキシ酸塩で被覆処理する。この処理は次のよう
な方法で行うことができる。即ち、クロム酸バリウムの
水性スラリーに硫酸、可溶性硫酸塩又はニッケル、鉄、
クロム又は鉛から選ばれた1種以上の可溶性金属塩の水
溶液をスラリーpH4以下で添加反応させて、クロム酸
バリウムの粒子表面に微細な不溶性のオキシ酸塩の粒子
を沈積被覆させる。上記の可溶性硫酸塩としては、例え
ば硫酸アルカリ、酸性硫酸アルカリ、硫酸アンモニウ
ム、酸性硫酸アンモニウムなどが挙げられる。また、ニ
ッケル、鉄、クロム、鉛等の金属塩としては、それら金
属の硫酸塩、塩化物、硝酸塩等の水溶性の塩を使用する
ことができる。反応は、スラリーpHを4以下にして、
常温または加温の状態で攪拌しながら各種水溶液を徐々
に添加して行う。スラリーpHを4以下にすることによ
り、クロム酸バリウムと酸又は塩類との界面反応を促進
し、クロム酸バリウムの粒子表面に微細な不溶性のオキ
シ酸塩の粒子を均一かつ緻密に沈積させることができ
る。被覆形成のメカニズムは、添加する酸や塩類によっ
て相違し、被覆の効果もやや異なるものとなるが、根本
的には、クロム酸バリウム粒子の表面に不溶性の粒子皮
膜を形成し、かつ被覆された粒子の表面電位をプラスに
帯電させるか帯電し易くすることにある。クロム酸バリ
ウムの粒子表面に形成される不溶性オキシ酸塩の量は、
粒子全重量当り、1〜50重量%であることが望まし
い。1重量%未満ではクロム酸バリウムのCr6+溶出抑
制効果が不十分であり、一方50重量%を越えると防錆
効果を発揮する有効成分としてのクロム酸塩含有率が低
いものとなって実用的でなくなる。
鉛系めっき層の耐食性向上をもたらすクロム酸バリウム
微粒子を、硫酸バリウム、クロム酸ニッケル、クロム酸
クロム、クロム酸鉛、クロム酸鉄の1種又は2種以上か
らなるオキシ酸塩で被覆処理する。この処理は次のよう
な方法で行うことができる。即ち、クロム酸バリウムの
水性スラリーに硫酸、可溶性硫酸塩又はニッケル、鉄、
クロム又は鉛から選ばれた1種以上の可溶性金属塩の水
溶液をスラリーpH4以下で添加反応させて、クロム酸
バリウムの粒子表面に微細な不溶性のオキシ酸塩の粒子
を沈積被覆させる。上記の可溶性硫酸塩としては、例え
ば硫酸アルカリ、酸性硫酸アルカリ、硫酸アンモニウ
ム、酸性硫酸アンモニウムなどが挙げられる。また、ニ
ッケル、鉄、クロム、鉛等の金属塩としては、それら金
属の硫酸塩、塩化物、硝酸塩等の水溶性の塩を使用する
ことができる。反応は、スラリーpHを4以下にして、
常温または加温の状態で攪拌しながら各種水溶液を徐々
に添加して行う。スラリーpHを4以下にすることによ
り、クロム酸バリウムと酸又は塩類との界面反応を促進
し、クロム酸バリウムの粒子表面に微細な不溶性のオキ
シ酸塩の粒子を均一かつ緻密に沈積させることができ
る。被覆形成のメカニズムは、添加する酸や塩類によっ
て相違し、被覆の効果もやや異なるものとなるが、根本
的には、クロム酸バリウム粒子の表面に不溶性の粒子皮
膜を形成し、かつ被覆された粒子の表面電位をプラスに
帯電させるか帯電し易くすることにある。クロム酸バリ
ウムの粒子表面に形成される不溶性オキシ酸塩の量は、
粒子全重量当り、1〜50重量%であることが望まし
い。1重量%未満ではクロム酸バリウムのCr6+溶出抑
制効果が不十分であり、一方50重量%を越えると防錆
効果を発揮する有効成分としてのクロム酸塩含有率が低
いものとなって実用的でなくなる。
【0007】以上のような方法で製造されたオキシ酸塩
被覆クロム酸塩バリウム粒子を用いて電気めっきを行う
ことによって、クロム酸バリウム粒子がめっき層に均一
に分散析出した高耐食性めっき鋼板を製造することがで
きる。但し、使用するめっき液は、硫酸酸性液でなけれ
ばならない。これは本発明者らの実験により明らかにな
ったことではあるが、添加される液種によって、オキシ
酸塩の呈する表面電位が異なる。即ち、クロム酸バリウ
ム粒子がめっき層に均一分散し易くなるための粒子のプ
ラス帯電化は、硫酸酸性液中で起こり易いからである。
本発明は、上記方法で処理されたクロム酸バリウム粒子
を、硫酸酸性亜鉛めっき液、亜鉛とコバルト、マンガ
ン、クロム、スズ、アンチモン、鉛、ニッケル、モリブ
デン、鉄の1種又は2種以上から構成されためっき液に
添加し、電気めっきを行う。以上のようにして亜鉛系め
っき鋼板はクロム酸バリウム粒子の溶解を抑制しながら
製造され、得られためっき層は図1〜3で示したように
クロム酸バリウム粒子を多量かつ均一に含有するため、
耐食性に優れた分散めっき鋼板が得られる。
被覆クロム酸塩バリウム粒子を用いて電気めっきを行う
ことによって、クロム酸バリウム粒子がめっき層に均一
に分散析出した高耐食性めっき鋼板を製造することがで
きる。但し、使用するめっき液は、硫酸酸性液でなけれ
ばならない。これは本発明者らの実験により明らかにな
ったことではあるが、添加される液種によって、オキシ
酸塩の呈する表面電位が異なる。即ち、クロム酸バリウ
ム粒子がめっき層に均一分散し易くなるための粒子のプ
ラス帯電化は、硫酸酸性液中で起こり易いからである。
本発明は、上記方法で処理されたクロム酸バリウム粒子
を、硫酸酸性亜鉛めっき液、亜鉛とコバルト、マンガ
ン、クロム、スズ、アンチモン、鉛、ニッケル、モリブ
デン、鉄の1種又は2種以上から構成されためっき液に
添加し、電気めっきを行う。以上のようにして亜鉛系め
っき鋼板はクロム酸バリウム粒子の溶解を抑制しながら
製造され、得られためっき層は図1〜3で示したように
クロム酸バリウム粒子を多量かつ均一に含有するため、
耐食性に優れた分散めっき鋼板が得られる。
【0008】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する。
冷延鋼板をアルカリ脱脂し、10%硫酸溶液で酸洗した
後水洗し、以下の条件により電気めっき法にて分散めっ
き鋼板を製造した。めっきは、循環ポンプで液攪拌を行
いながら、亜鉛系硫酸浴を用いて行った。 実施例1 Zn-Ni-BaCrO4(BaSO4被覆) *BaSO4;硫酸
バリウム・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0 Cr2(Cr
O4)3;クロム酸クロム・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃ NiCr
O4;クロム酸ニッケル・ Na2SO4 30 ・めっき電流密度 Fe2(Cr
O4)3;クロム酸鉄・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 PbCr
O4;クロム酸鉛 実施例2 Zn-Ni-BaCrO4(BaSO4+Cr2(CrO4)3混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃・ Na2SO4 30 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 実施例3 Zn-Fe-BaCrO4(BaSO4+NiCrO4混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 150 g/l ・pH=2.0・ FeSO4・7H2O 350 ・浴温=50℃・ Na2SO4 30 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2
冷延鋼板をアルカリ脱脂し、10%硫酸溶液で酸洗した
後水洗し、以下の条件により電気めっき法にて分散めっ
き鋼板を製造した。めっきは、循環ポンプで液攪拌を行
いながら、亜鉛系硫酸浴を用いて行った。 実施例1 Zn-Ni-BaCrO4(BaSO4被覆) *BaSO4;硫酸
バリウム・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0 Cr2(Cr
O4)3;クロム酸クロム・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃ NiCr
O4;クロム酸ニッケル・ Na2SO4 30 ・めっき電流密度 Fe2(Cr
O4)3;クロム酸鉄・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 PbCr
O4;クロム酸鉛 実施例2 Zn-Ni-BaCrO4(BaSO4+Cr2(CrO4)3混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃・ Na2SO4 30 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 実施例3 Zn-Fe-BaCrO4(BaSO4+NiCrO4混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 150 g/l ・pH=2.0・ FeSO4・7H2O 350 ・浴温=50℃・ Na2SO4 30 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2
【0009】実施例4 Zn-Mn-BaCrO4(BaSO4+Cr2(Cr
O4)3+Fe2(CrO4)3混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 70 g/l ・pH=5.0・ MnSO4・H2O 40 ・浴温=50℃・ Na3C6H5O7・2H2O 180 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 実施例5 Zn-Sb-BaCrO4(BaSO4+Cr2(CrO4)3混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 20 g/l ・pH=3.5・ Sb2O3 100 ・浴温=40℃・ Na3C6H5O7・2H2O 200 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 実施例6 Zn-Cr-Ni-BaCrO4(PbCrO4被覆)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃・ Cr2(SO4)3 45 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 ・Na2SO4 30
O4)3+Fe2(CrO4)3混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 70 g/l ・pH=5.0・ MnSO4・H2O 40 ・浴温=50℃・ Na3C6H5O7・2H2O 180 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 実施例5 Zn-Sb-BaCrO4(BaSO4+Cr2(CrO4)3混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 20 g/l ・pH=3.5・ Sb2O3 100 ・浴温=40℃・ Na3C6H5O7・2H2O 200 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 実施例6 Zn-Cr-Ni-BaCrO4(PbCrO4被覆)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃・ Cr2(SO4)3 45 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 ・Na2SO4 30
【0010】実施例7 Zn-Ni-Fe-BaCrO4(BaSO4+Fe2(C
rO4)3混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃・ FeSO4・7H2O 150 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 実施例8 Zn-Fe-Mo-BaCrO4(Cr2(CrO4)3被覆)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ FeSO4・7H2O 150 ・浴温=50℃・ (NH4)6Mo7O24・4H2O 5 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2
rO4)3混合被覆)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃・ FeSO4・7H2O 150 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 実施例8 Zn-Fe-Mo-BaCrO4(Cr2(CrO4)3被覆)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ FeSO4・7H2O 150 ・浴温=50℃・ (NH4)6Mo7O24・4H2O 5 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2
【0011】比較例1 Zn-Ni-BaCrO4(被覆処理なし)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃・ Na2SO4 30 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 比較例2 Zn-Ni-BaCrO4(SiO2被覆)・ ZnSO4・7H2O 180 g/l ・pH=2.0・ NiSO4・6H2O 300 ・浴温=50℃・ Na2SO4 30 ・めっき電流密度・ BaCrO4 30 =20〜100A/dm2 得られた分散めっき鋼板において、めっき層中クロム酸
バリウム微粒子析出量と各めっき液中でのクロム酸バリ
ウム微粒子溶解によって派生する6価クロムイオン濃度
を測定した。また、その耐食性を複合腐食試験にて評価
した。
バリウム微粒子析出量と各めっき液中でのクロム酸バリ
ウム微粒子溶解によって派生する6価クロムイオン濃度
を測定した。また、その耐食性を複合腐食試験にて評価
した。
【0012】(1)クロム酸バリウム微粒子析出量 評価;◎;析出量>3wt% ○;3≧析出量>2wt% △;2≧析出量>1wt% ×;1≧析出量 (2)クロム酸バリウム微粒子の耐溶解性 評価;◎; めっき液中6価クロム濃度≦25pp
m ○;25<めっき液中6価クロム濃度≦50ppm △;50<めっき液中6価クロム濃度≦100ppm ×;100<めっき液中6価クロム濃度 (3)耐食性評価(複合腐食試験 *50サイクル実施
による) 評価;◎; 赤錆発生率≦5% ○; 5<赤錆発生率≦15% △;15<赤錆発生率≦40% ×;40<赤錆発生率 *複合腐食試験条件;塩水噴霧 → 乾燥 → 湿潤 → 冷凍 35℃×6Hr 60℃×4Hr <95%RH×4Hr −20℃×4Hr を1サイクルとする表1に評価結果を示す。これから明
らかなように、本発明の製造法により高耐食性クロム酸
バリウム微粒子分散めっき鋼板を製造することができ
る。
m ○;25<めっき液中6価クロム濃度≦50ppm △;50<めっき液中6価クロム濃度≦100ppm ×;100<めっき液中6価クロム濃度 (3)耐食性評価(複合腐食試験 *50サイクル実施
による) 評価;◎; 赤錆発生率≦5% ○; 5<赤錆発生率≦15% △;15<赤錆発生率≦40% ×;40<赤錆発生率 *複合腐食試験条件;塩水噴霧 → 乾燥 → 湿潤 → 冷凍 35℃×6Hr 60℃×4Hr <95%RH×4Hr −20℃×4Hr を1サイクルとする表1に評価結果を示す。これから明
らかなように、本発明の製造法により高耐食性クロム酸
バリウム微粒子分散めっき鋼板を製造することができ
る。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】以上述べたように、優れた耐食性を示す
クロム酸バリウム微粒子を含有する亜鉛系めっき鋼板を
より安定に製造することが出来、工業上極めて有利な高
耐食性亜鉛系分散めっき鋼板を提供することにある。
クロム酸バリウム微粒子を含有する亜鉛系めっき鋼板を
より安定に製造することが出来、工業上極めて有利な高
耐食性亜鉛系分散めっき鋼板を提供することにある。
【図1】硫酸酸性Znめっき液中での各種表面被覆され
たクロム酸バリウム微粒子の溶解挙動を示す図。
たクロム酸バリウム微粒子の溶解挙動を示す図。
【図2】クロム酸バリウム微粒子を用いて、めっきした
時の微粒子のめっき層中析出性を示す図。
時の微粒子のめっき層中析出性を示す図。
【図3】硫酸バリウムとクロム酸クロムの混合皮膜で表
面被覆されたクロム酸バリウム微粒子のめっき電流密度
との関係を示す図である。
面被覆されたクロム酸バリウム微粒子のめっき電流密度
との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 誠 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 永井 和範 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 杉山 誠司 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 柏瀬 弘之 東京都江東区亀戸9−15−1 日本化学工 業株式会社研究開発本部内 (72)発明者 佐野 和彦 山口県徳山市晴海町1−2 日本化学工業 株式会社徳山工場内 (72)発明者 横山 稔 東京都板橋区坂下3−36−5 東邦顔料工 業株式会社研究部内
Claims (1)
- 【請求項1】 被めっき鋼板を、予め硫酸バリウム、ク
ロム酸ニッケル、クロム酸クロム、クロム酸鉛又はクロ
ム酸鉄の1種又は2種以上からなるオキシ酸塩で被覆処
理したクロム酸バリウム微粒子を添加した亜鉛又は亜鉛
合金めっき液中で、電気めっきすることを特徴とする耐
食性に優れたクロム酸バリウム微粒子分散めっき鋼板の
製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22243791A JPH0544097A (ja) | 1991-08-08 | 1991-08-08 | 耐食性に優れたクロム酸バリウム微粒子分散めつき鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22243791A JPH0544097A (ja) | 1991-08-08 | 1991-08-08 | 耐食性に優れたクロム酸バリウム微粒子分散めつき鋼板の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0544097A true JPH0544097A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16782387
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22243791A Withdrawn JPH0544097A (ja) | 1991-08-08 | 1991-08-08 | 耐食性に優れたクロム酸バリウム微粒子分散めつき鋼板の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0544097A (ja) |
-
1991
- 1991-08-08 JP JP22243791A patent/JPH0544097A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981112 |