JPH0546637U - アンチロックブレーキ装置 - Google Patents

アンチロックブレーキ装置

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JPH0546637U
JPH0546637U JP9886591U JP9886591U JPH0546637U JP H0546637 U JPH0546637 U JP H0546637U JP 9886591 U JP9886591 U JP 9886591U JP 9886591 U JP9886591 U JP 9886591U JP H0546637 U JPH0546637 U JP H0546637U
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幸雄 須藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サージ等の発生を防止しつつ、通常ブレーキ
の利き始めが温度にかかわらず遅れることのないアンチ
ロックブレーキ装置を提供する。 【構成】 常温下のブレーキ動作で、マスターシリンダ
10側の液圧が高くなるとプランジャ63はリターンスプリ
ング65の付勢力に抗って移動し、絞り67C を介して流出
したブレーキ液がホイールシリンダ20に及ぼされる。所
定量移動すると、斜切欠63A によりマスターシリンダ10
側とホイールシリンダ20側とが直接連通され、サージを
抑えつつブレーキ遅れを避けている。低温時のブレーキ
動作にあっては、リターンスプリング65の付勢力がな
く、プランジャ63は切欠63A による上記連通位置に保持
され、同じくブレーキ遅れが回避される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はアンチロックブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかるアンチロックブレーキ装置としては特開昭60-33158号公報に記載 されたものが知られている。
【0003】 このものはアンチロック制御時におけるホイールシリンダ圧の急激な変化によ るサージ等を緩和するために、マスターシリンダからホイールシリンダへ液圧を 作用させる管路中に固定絞りを設け、この固定絞りを介してホイールシリンダに ブレーキ液を供給するようにしている。
【0004】 このような従来のアンチロックブレーキ装置においては、マスターシリンダか らホイールシリンダへ液圧を作用させる管路中に固定絞りが設けられているので 、サージ等を防止することはできるが、反面、この固定絞りは通常のブレーキ時 においても常に絞り作用があることから、ホイールシリンダ圧の上昇速度が遅い 、換言すると、ブレーキペダルを踏んでからブレーキが利き始めるまでの時間が 長くかかる。
【0005】 そこで、増圧の初期段階のみ絞り作用を有すべく、固定絞りを備えたスプール をマスターシリンダの発生圧によりリターンスプリングに抗って移動させてホイ ールシリンダを加圧することが考えられる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにリターンスプリングに抗って固定絞りを備えたスプ ールを移動させるようにした場合には、常温時には問題ないが、低温時において 、ブレーキ液の粘度が上昇したようなときに、粘性抵抗が増大する結果、スプー ルの移動速度が低下し、ホイールシリンダへの供給速度も低下する、すなわち、 いまだにブレーキの利き遅れが生ずるという問題がある。
【0007】 本考案の目的は、かかる問題を解消し、サージ等の発生を防止しつつ、通常ブ レーキの利き始めが温度にかかわらず遅れることのないアンチロックブレーキ装 置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題を達成するために、本考案はマスターシリンダとブレーキ装置のホイ ールシリンダとを連通する通路と、制動時において前記ホイールシリンダを減圧 、保持または増圧状態に切換え制御する切換制御弁と、前記通路に設けられ、前 記マスターシリンダの発生圧によりリターンスプリングの付勢力に抗って移動し 、増圧の初期段階のみ絞り作用を伴って前記ホイールシリンダを加圧する手段と を備えたアンチロックブレーキ装置において、前記リターンスプリングを所定温 度以下では付勢力が低減する形態の形状記憶合金で構成したことを特徴とする。
【0009】
【作用】
本考案によれば、常温下における通常のブレーキ時において、マスターシリン ダ側の液圧が高くなると、加圧手段はリターンスプリングの付勢力に抗って移動 されその初期段階のみ絞り作用を伴ってホイールシリンダは加圧される。しかし 、初期段階が過ぎると絞り作用を伴わずにホイールシリンダは加圧される。
【0010】 そして、マスターシリンダ側の液圧が無くなると、加圧手段はリターンスプリ ングの付勢力でもって初期位置に戻される。ところで、形状回復温度以下の低温 下にあっては、リターンスプリングは前記移動に伴い一旦圧縮されると回復力、 すなわち付勢力を有しないから、そのときは絞り作用がなくホイールシリンダは 速やかに加圧される。
【0011】 従って、サージ等の発生は確実に防止され、低温下であってもブレーキの利き 始めが遅くなることもない。
【0012】
【実施例】
以下、本考案の実施例を添付図面を参照しつつ説明する。
【0013】 図1は本考案の一実施例を示すアンチロックブレーキ装置の配管系統図である 。
【0014】 図において、10は第1および第2の液圧発生室を有するマスターシリンダであ り、ブレーキ液を貯留するリザーバ11を備え、ブレーキペダル12の踏込み量に応 じて液圧を発生する。
【0015】 20は各車輪21に備えられたホイールシリンダであり、以下右前輪21FRのホイー ルシリンダを20FR,左前輪21FLのホイールシリンダを20FL,後輪21R のホイール シリンダをそれぞれ20R と称す。前後輪には各々車輪の回転数を検出する不図示 の車輪速度センサが設けられている。
【0016】 マスターシリンダ10の第1液圧発生室は第1通路31を介してそれぞれ左右後輪 のホイールシリンダ20R と接続されている。また、マスターシリンダ10の第2液 圧発生室は第2通路32とこれから分岐する第2分岐通路32A とを介してそれぞれ 左右前輪のホイールシリンダ20FLおよび20FRと接続されている。
【0017】 さらに、第1の通路31から分岐して第1の貯蔵室41が接続される第1の循環通 路33と、第2の通路32と第2の分岐通路32A とからそれぞれ分岐して第2の貯蔵 室42が接続される第2の循環通路34とが設けられている。
【0018】 第1の通路31と第1の循環通路33との分岐部近傍には後輪のホイールシリンダ 20R の液圧を切換え制御する切換制御弁としての第1電磁流入弁51A および第1 電磁流出弁52A が、第2通路32および第2分岐通路32A と第2の循環通路34との 分岐部近傍には、前輪ホイールシリンダ20FLおよび20FRのそれぞれの液圧を制御 する第2電磁流入弁51B および第2電磁流出弁52B と第3電磁流入弁51C および 第3電磁流出弁52C とがそれぞれ設けられている。
【0019】 上記第1ないし第3の電磁流入弁51A 〜51C は常開の2ポート2位置電磁弁、 第1ないし第3の電磁流出弁52A 〜52C は常閉の2ポート2位置電磁弁であり、 コントローラからの信号により制御される。
【0020】 なお、各電磁流入弁および電磁流出弁をそれぞれ一体化して3ポート3位置電 磁弁として構成してもよいことはもちろんである。
【0021】 次に、70A および70B はモータ71によって駆動される、例えばプランジャ型の 第1および第2のポンプであり、それぞれ第1および第2の循環通路33および34 に介設され、第1のポンプ70A の吐出側はマスターシリンダ10と接続された第1 通路31に、第2ポンプ70B の吐出側は第2通路32にそれぞれ接続されている。
【0022】 また、モータ71もコントローラからの信号により制御される。
【0023】 コントローラはマイクロコンピュータ等により構成され、車輪速度センサにて 検出されたデータを制御プログラムに従って、入力および演算し、第1ないし第 3の電磁流入弁51A 〜51C,電磁流出弁52A 〜52C およびモータ71を駆動制御する ための処理を行う。
【0024】 さらに、マスターシリンダ10と各車輪21のホイールシリンダ20とを連通する通 路である第1および第2の通路31および32には、マスターシリンダ10の発生圧に より作動し、増圧の初期段階のみ絞り作用を伴って、ホイールシリンダ20を加圧 する絞り付プランジャバルブ60,60 が設けられている。
【0025】 以下、この絞り付プランジャバルブ60の詳細を図2に基づき説明する。
【0026】 なお、第1および第2の通路31および32に設けられるバルブ60は、同一である から代表的に第1通路31に設けられるものにつき説明する。
【0027】 図において、Aは該バルブ60が収容されるブロック体であり、柱状空間61とこ れに連らなる中央部の大径空間62とが形成されている。そして、この柱状空間61 の一端には、前述の第1通路31のマスターシリンダ10側が開口し、大径空間62に は第1通路31のホイールシリンダ20側が開口している。
【0028】 柱状空間61内にはプランジャ63が摺動自在に収容され、このプランジャ63はプ ランジャ63の一端で画成されたスプリング室64に縮設されたリターンスプリング 65により、マスターシリンダ10側に付勢されている。スプリング室64の底面には ストッパ66が設けられている。リターンスプリング65はブレーキ液の粘度が変化 する温度付近に、その形状回復温度が設定された形状記憶合金でもって製作され ている。
【0029】 さらに、プランジャ63には、その軸方向に貫通して段付孔67が形成されている 。段付孔67はその径が大きい方から、順次、67A,67B および67C と称すが、大径 部67A にはボール68A およびスプリング68B および止め輪68C とから構成される チェック弁68が設けられている。そして、小径部67C は絞り(後では絞り67C と 称す)を構成する。また、プランジャ63には中径部67B に連通する状態で径方向 孔69が形成されており、この径方向孔69はプランジャ63の移動ストローク範囲に おいて、上述の大径空間62と連通状態が維持されている。
【0030】 さらに、プランジャ63のマスターシリンダ10側の肩部には斜切欠63A が形成さ れており、この斜切欠63A を介してプランジャ63が所定ストロークしたときに、 マスターシリンダ10側の第1通路と大径空間62とが連通される。
【0031】 次に、上記構成になる本実施例の動作を説明する。
【0032】 (1) 通常ブレーキ動作時 ブレーキ動作が行われない通常走行状態では、第1ないし第3の電磁流入弁51 A 〜51C は開,第1ないし第3の電磁流出弁52A 〜52C は閉の状態にある。そし て、絞り付プランジャバルブ60も図2に示すようにスプリング65で付勢され図示 左端位置にある。
【0033】 ここで、常温下におけるブレーキ動作によりブレーキペダル12が踏み込まれ、 マスターシリンダ側の液圧が高くなると、プランジャ63は、リターンスプリング 65の付勢力に抗って図2に示す右方向に押される。すると、プランジャ63はスプ リング室64の内圧を上昇させ、スプリング室64から絞り67C を介してブレーキ液 を流出させる。しかして、この絞り67C を介して流出したブレーキ液分、プラン ジャ63はさらに右動し、ついには斜切欠63A を介して第1通路31のマスターシリ ンダ10側とホイールシリンダ20側とが直接連通され、大流量のブレーキ液がホイ ールシリンダ20に及ぼされることになる。
【0034】 ところで、このブレーキ動作によるプランジャ63の移動開始から、斜切欠63
A を介してマスターシリンダ10とホイールシリンダ20とが直接連通されるに要す
る 時間は20〜50msec程度であり、それ程ブレーキ遅れに影響を与えない。
【0035】 また、ブレーキ動作中、マスターシリンダ10とホイールシリンダ20との液圧が 均衡すると、プランジャ63はリターンスプリング65でもって、第2図示の位置に 戻される。この状態で、ブレーキペダル12が戻されると、ホイールシリンダ20内 のブレーキ液は、チェック弁68を介してマスターシリンダ10に戻る。
【0036】 ところで、リターンスプリング65の形状回復温度よりも低い低温下においてブ レーキ動作が行われたときは、前述のようにプランジャ63が、一旦リターンスプ リング65を圧縮変形させつつ右動し、斜切欠63A を介してマスターシリンダ10側 とホイールシリンダ20側とが直接連通される。かかる状態で、ブレーキペダル12 が戻されると、ホイールシリンダ20内のブレーキ液は上述の如くチェック弁68を 介してマスターシリンダ10に戻る。ところが、リターンスプリング65は形状回復 温度以下にあり、プランジャ63への付勢力が作用しないので、プランジャ63は斜 切欠63A がマスターシリンダ10側とホイールシリンダ20側とを連通させた位置に 留まる。この結果、二度目以降のブレーキ動作のときは、マスターシリンダ10側 とホイールシリンダ20側とが直接連通されており、ブレーキ液の粘度が上昇して いても、速やかにブレーキが利く。
【0037】 (2) アンチロック制御時 アンチロック制御は左および右前輪と後輪とが各々独立して行われる。前後輪 共同様の制御であるから代表的に後輪につき説明する。
【0038】 ブレーキペダル12を踏込んだブレーキ動作時に、車輪速度センサからの入力に 基づくコントローラでの判断の結果、アンチロック制御を行う必要があるとされ たときには、コントローラは減圧信号を発し第1電磁流入弁51A を閉、第1電磁 流出弁52A を開とすると共に、モータ71を駆動し、第1のポンプ70A によって、 後輪のホイールシリンダ20R,20R のブレーキ液を第1循環通路33、第1通路31を 介してマスターシリンダ10に戻す。
【0039】 そして、後輪のホイールシリンダ20R,20R の液圧を保持するときには、第1電 磁流入弁51A を閉のまま第1電磁流出弁52A をも閉とする。
【0040】 また、再増圧信号が発されたときには、第1電磁流出弁52A が閉、第1電磁流 入弁51A が開状態とされる。
【0041】 この再増圧時には、マスターシリンダ10側の液圧が高くなっており、ホイール シリンダ20を増圧するためのブレーキ液は、常温下にあっては、スプリング室64 から絞り67C を介して供給される。また、低温時にあっては、一度目のブレーキ 動作を除き、斜切欠63A を介して直接供給される。通常、エンジン始動後の一度 目のブレーキ動作はギアシフトあるいはセレクト時に行われるので、走行中のブ レーキ動作には支障はない。また、低温時においてブレーキ液の粘度が高いとき はサージもほとんど発生しないので問題はない。
【0042】 次に、本考案の他の実施例につき図3を参照しつつ説明する。
【0043】 本実施例は前実施例に対し、新たに、リターンスプリング65に対向的に作用す る対向スプリング70を設けることにより、低温時であっても最初のブレーキ動作 から斜切欠63A を介してマスターシリンダ10とホイールシリンダ20とを連通する ようにしたものである。
【0044】 その他の構成は図2に示す前実施例と同じであるから、同一部位には同一符号 を付し重複説明を避ける。
【0045】 すなわち、対向スプリング70はその付勢力が形状回復状態にあるリターンスプ リング65の付勢力よりも小さくなるように設定されており、低温下においてはそ の付勢力が上回る。
【0046】 従って、低温時にあっては、対向スプリング70の付勢力によりプランジャ63は 右動され、マスターシリンダ10側とホイールシリンダ20側とが斜切欠63A を介し て連通されていることになる。
【0047】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、ホイールシリンダへの通路 に、マスターシリンダの発生圧によりリターンスプリングの付勢力に抗って移動 し、増圧の初期段階のみ絞り作用を伴ってホイールシリンダを加圧するようにし たアンチロックブレーキ装置において、リターンスプリングを所定温度以下では 付勢力が低減する形態の形状記憶合金で構成したので、制御時におけるサージ等 の発生を防止しつつ、低温時にあってもブレーキの利き始めが遅れることのない アンチロックブレーキ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】本考案の一実施例の要部を示す断面図である。
【図3】本考案の他の実施例の要部を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 マスターシリンダ 20 ホイールシリンダ 31 第1通路 32 第2通路 33 第1循環通路 34 第2循環通路 35 バイパス通路 36 逆止弁 51 電磁流入弁 52 電磁流出弁 60 絞り付プランジャバルブ 63 プランジャ 65 リターンスプリング 67C 絞り 70 対向スプリング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスターシリンダとブレーキ装置のホイ
    ールシリンダとを連通する通路と、制動時において前記
    ホイールシリンダを減圧、保持または増圧状態に切換え
    制御する切換制御弁と、前記通路に設けられ、前記マス
    ターシリンダの発生圧によりリターンスプリングの付勢
    力に抗って移動し、増圧の初期段階のみ絞り作用を伴っ
    て前記ホイールシリンダを加圧する手段とを備えたアン
    チロックブレーキ装置において、 前記リターンスプリングを所定温度以下では付勢力が低
    減する形態の形状記憶合金で構成したことを特徴とする
    アンチロックブレーキ装置。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04501991A (ja) * 1989-09-29 1992-04-09 アルフレッド・テヴェス・ゲーエムベーハー アンチロック液圧ブレーキシステム

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04501991A (ja) * 1989-09-29 1992-04-09 アルフレッド・テヴェス・ゲーエムベーハー アンチロック液圧ブレーキシステム

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