JPH054955A - 新規アゾメチン基含有ノルボルネン誘導体、その製法並びにその重合体の製法 - Google Patents

新規アゾメチン基含有ノルボルネン誘導体、その製法並びにその重合体の製法

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JPH054955A
JPH054955A JP2664791A JP2664791A JPH054955A JP H054955 A JPH054955 A JP H054955A JP 2664791 A JP2664791 A JP 2664791A JP 2664791 A JP2664791 A JP 2664791A JP H054955 A JPH054955 A JP H054955A
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Isao Maruyama
功 丸山
Osamu Miyahara
修 宮原
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Maruzen Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Maruzen Petrochemical Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の一般式〔1〕 【化1】 (ただし、Rは水素、C1〜C3のアルキル基またはC2
〜C5のアルケニル基を表わし、XはC6〜C18の芳香族
残基を表わす。)で表わされるアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体(以下、化合物〔1〕と言う。)、2−ホ
ルミルノルボルネン化合物と芳香族ジアミンを室温ない
し180℃で加熱することによる上記化合物〔1〕の製
法、および上記化合物〔1〕を120〜250℃で0.
5〜30時間加熱することを特徴とする重合体の製法。 【効果】化合物〔1〕は重合が容易で、その重合体は耐
熱性、難燃性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2−ホルミルノルボルネ
ン化合物と芳香族ジアミンから得られる新規アゾメチン
基含有ノルボルネン誘導体、その製法ならびにその重合
体の製法に関するものであり、本発明のアゾメチン基含
有ノルボルネン誘導体は注型成形、射出成形、圧縮成形
等の成形法で耐熱生および難燃性に優れた重合体を与
え、それらは構造部材、電気、電子部品材料として有用
である。
【0002】
【従来の技術】科学技術の進歩に伴い使用される材料
も、より高性能化、高機能化が求められ、それに応える
べく各種材料が開発されている。
【0003】そのような中で、アゾメチン基含有化合物
およびその重合体は耐熱性、導電性、液晶性、生分解性
等特異な各種機能を有しているため最近注目されてい
る。
【0004】ポリアゾメチンはジアルデヒドとジアミン
との反応で非常に容易に(例えば室温で)得られ、しか
もそのポリマーが優れた耐熱性を有しているため古くか
ら種々検討されてきた。しかしこの重合反応は縮合型で
あるため重合中に縮合水を生成し、また重合体が高分子
量になるにつれて溶媒に対する溶解性が減少し系外に析
出する欠点がある。
【0005】一方、ポリエーテルケトン、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリイミド等いわゆるスーパーエンプラ
(エンジニアリングプラスチック)と呼ばれている各種
高性能ポリマーが市場に相当出回っているが、とりわけ
ポリイミドに対する今後の期待が大きい。
【0006】両末端にノルボルネン環を有する芳香族イ
ミド化合物(ビスナジイミド化合物)は、耐熱性の極め
て高い付加型ポリイミド樹脂原料として従来から注目さ
れ、その一部はいわゆる先端複合材料用マトリックスと
して実用化されている。ところが芳香族ビスナジイミド
化合物は一般に融点が高く、溶媒に対する溶解性も悪い
ため取り扱いにくいものである。またナジイミド化合物
は反応性に乏しいため、該化合物を高分子量化するには
苛酷な反応条件(たとえば300℃のような高温)を必
要とする。しかし、このような反応条件下では目的とす
る高分子量化反応の他に、ノルボルネン環の逆Diels-Al
der反応が一部起こり、そこで発生する揮発性の高いシ
クロペンタジエンが成形体中に著しい気泡(ボイド)を
生じる原因となると言われている。
【0007】このような発泡を抑えるため成形法が高温
加圧下で反応させるような方法(たとえばオートクレー
ブ成形法)に限定されたり、イミドの原料である酸無水
物(エステル)とジアミンとを溶媒に溶かしてオリゴマ
ー化し、ワニスとして使用する等その使用法がかなり限
定されるという欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術の
欠点を解決する本発明の目的は、融点が低く、溶媒に易
溶である等作業性が良好で、しかもノルボルネン環が容
易に反応し高分子量化するような新規な化合物、その製
法ならびに耐熱性、難燃性に優れた重合体を容易に製造
する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、ある一定の構造
の新規なアゾメチン基含有ノルボルネン誘導体がこれら
の条件を満たすことを見出し、本発明を完成した。
【0010】本発明の趣旨は、第一には一般式〔1〕
【化3】 (ただし、Rは水素、C1〜C3、好ましくはC1〜C2
アルキル基またはC2〜C5、好ましくはC2〜C4のアル
ケニル基を表わし、XはC6〜C18、好ましくはC6〜C
14の芳香族残基を表わす。)で表わされるアゾメチン基
含有ノルボルネン誘導体(以下化合物〔1〕と記す)に
あり、第二に化合物〔1〕の製法にあり、第三に化合物
〔1〕を重合原料とする耐熱性、難燃性の優れた重合体
の製法にある。
【0011】本発明を詳述すると、化合物〔1〕は下記
の一般式〔3〕
【化4】 (ただし、Rは水素、C1〜C3、好ましくはC1〜C2
アルキル基、またはC2〜C5、好ましくはC2〜C4のア
ルケニル基を表わす)で表わされる2−ホルミルノルボ
ルネン化合物(以下化合物〔3〕と記す)および、一般
式〔4〕H2N−X−NH2(ただし、XはC6〜C18
好ましくはC6〜C14の芳香族残基を表わす)で表わさ
れる芳香族ジアミン化合物(以下化合物〔4〕と記す)
を原料として合成される。
【0012】上記化合物〔3〕の代表的なものとして、
例えば、2−ホルミルノルボルネン;メチル−、エチル
−またはプロピル−2−ホルミルノルボルネン等のアル
キル置換−2−ホルミルノルボルネン化合物、好ましく
はメチル−2−ホルミルノルボルネン;ビニル−、プロ
ぺニル−、ブテニル−またはペンテニル−2−ホルミル
ノルボルネン等のアルケニル置換−2−ホルミルノルボ
ルネン化合物、好ましくはアリル−2−ホルミルノルボ
ルネンまたはイソプロペニル−2−ホルミルノルボルネ
ン等が挙げられる。
【0013】また上記の化合物〔4〕の代表的なものと
して、例えば、o−、m−、p−フェニレンジアミン、
トリレンジアミン、ジメチルフェニレンジアミン、キシ
リレンジアミン、ベンジジン、o−トリジン、ジアミノ
ターフェニル、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノ
ジフェニルスルフォン、ジアミノジフェニルスルフィ
ド、ジアミノベンゾフェノン、メチレンジアニリン、エ
チレンジアニリン、プロピレンジアニリンまたはイソプ
ロピリデンジアニリン等があげられ、好ましくはo−、
m−、p−フェニレンジアミン、トリレン−2,4−ジ
アミン、o−トリジン、または4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルフィドまたはイソプロピリデンジアニリン等
が挙げられる。
【0014】化合物〔1〕は、上記のような化合物
〔3〕と化合物〔4〕を、溶媒の存在下または不存在
下、室温ないし180℃、好ましくは50〜150℃の
温度で、0.1〜10時間、好ましくは1〜8時間反応
させることによって合成される。また、この反応におい
ては反応圧力は重要ではなく、特に規制されない。反応
溶媒としては汎用溶媒が用いられ、例えばベンゼン、ヘ
キサン、エーテル、酢酸エチル、ピリジン等である。こ
の場合触媒として酸触媒、例えば塩酸、硫酸等またはア
ルカリ触媒、例えば水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等
を用いてもよい。化合物〔3〕と化合物〔4〕との反応
は極めて容易に進行するので、触媒は通常必要としな
い。
【0015】このようにして合成された化合物〔1〕は
通常、室温で粘稠な液体、半固体または固体でその融点
は約120℃以下である。そしてそれらはケトン、エー
テル、エステル、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素
等汎用溶媒、ピリジン、DMF、DMSO、N−メチル
ピロリドン等特殊な極性溶媒にも容易に溶解する。
【0016】該化合物〔1〕を重合するには、直接注型
成形、射出成形、圧縮成形等の成形法を用い、120〜
250℃、好ましくは150〜220℃の温度で、0.
5〜30時間、好ましくは1〜20時間加熱することに
よって重合成形する。使用目的や成形のしやすさ等との
関係で、化合物〔1〕を予めオリゴマー化した後、上記
の条件で重合成形することもできる。この場合は、化合
物〔1〕を大気圧下または減圧下、好ましくは減圧下、
80〜150℃、好ましくは100〜130℃の温度
で、0.1〜20時間、好ましくは1〜10時間熱処理
することによってオリゴマー化を行なう。
【0017】上記のような成形法で得られた成形体は、
必要に応じて200〜350℃の温度で、0.5〜30
時間さらに熱処理してもよい。
【0018】重合成形の際、必要に応じて各種充填材、
たとえばガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、リン酸カル
シウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、石
膏、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、石英粉末、カ
ーボンブラック等を化合物〔1〕100部に対し10〜
500部混合しても差し支えない。
【0019】なお、本発明方法で用いる原料である化合
物〔3〕が置換−2−ホルミルノルボルネン、例えばメ
チル−2−ホルミルノルボルネン、である場合、これは
20種類の異性体構造を含み、それらの異性体をそれぞ
れ単離することは実質的に不可能であり、かつ工業的に
無益である。同様に、このような置換−2−ホルミルノ
ルボルネンから合成された化合物〔1〕は極めて多数の
異性体からなり、それら異性体の単離は本質的に不可能
であり、かつ工業的には全く無意味である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、これによって本発明が限定されるものではな
い。 実施例1 窒素置換した容量1lのフラスコに、287.5g
(1.45モル)の4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン(以下DDMと記す)を加え、120℃に加熱して熔
融したものに攪拌下、389.8g(3.20モル)の
5−ノルボルネン−2−カルバルデヒド(以下N−Al
dと記す)を滴下した。窒素雰囲気下、攪拌しながら1
20℃で1時間加熱後、2〜3mmHgの減圧下、100
℃で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、50〜60℃の融点(微量融点測定装置による、以
下同様)を示す物質が562.5g得られた。この物質
はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から表
1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準での
収率は96%であった。
【0021】この物質の質量分析法による分子量は40
6(理論値406.25)、元素分析値(wt%)はC:
85.77(理論値85.66)、H:8.01(理論
値7.44)、N:6.85(理論値6.90)であっ
た。IRスペクトルを図1に、1H−NMRスペクトル
を図2に示す。
【0022】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0023】実施例2 窒素置換した容量50mlのフラスコに13.4g(0.
11モル)のN−Aldおよび10.0g(0.05モ
ル)の4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下D
DEと記す)を加え、攪拌しながら100℃で1時間加
熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃で
処理して生成した水および未反応物を除去したところ、
75〜84℃の融点を示す物質が19.5g得られた。
この物質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結
果から表1に示す化合物であることが判った。ジアミン
基準での収率は96%であった。
【0024】この物質の質量分析法による分子量は40
8(理論値408.24)、元素分析値(wt%)はC:
82.21(理論値82.31)、H:7.01(理論
値6.91)、N:6.83(理論値6.86)であっ
た。IRスペクトルを図3に、1H−NMRスペクトル
を図4に示す。
【0025】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1240cm-1:エーテルのC−O−C逆対称振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0026】実施例3 窒素置換した容量50mlのフラスコに13.4g(0.
11モル)のN−Aldおよび5.4g(0.05モ
ル)のp−フェニレンジアミン(以下p−PDと記す)
を加え、攪拌しながら100℃で1時間加熱し、ついで
2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃で処理して生成し
た水および未反応物を除去したところ、75〜76℃の
融点を示す物質が15.1g得られた。この物質はI
R、NMR、質量分析および元素分析の結果から表1に
示す化合物であることが判った。ジアミン基準での収率
は96%であった。
【0027】この物質の質量分析法による分子量は31
6(理論値316.20)、元素分析値(wt%)はC:
83.55(理論値83.49)、H:7.82(理論
値7.65)、N:8.90(理論値8.86)であっ
た。IRスペクトルを図5に、1H−NMRスペクトル
を図6に示す。
【0028】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0029】実施例4 窒素置換した容量50mlのフラスコに9.9g(0.0
5モル)のDDMを加え、100℃に加熱、熔融させ、
15.0g(0.11モル)のメチル−5−ノルボルネ
ン−2−カルバルデヒド(以下MN−Aldと記す)を
滴下し、攪拌しながら100℃で1時間加熱した。つい
で2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃で処理して生成
した水および未反応物を除去したところ、常温で半固体
の物質が20.5g得られた。この物質はIR、NM
R、質量分析および元素分析の結果から表1に示す化合
物であることが判った。ジアミン基準での収率は94%
であった。
【0030】この物質の質量分析法による分子量は43
4(理論値434.28)、元素分析値(wt%)はC:
85.33(理論値85.66)、H:8.00(理論
値7.89)、N:16.55(理論値16.45)で
あった。IRスペクトルを図7に、1H−NMRスペク
トルを図8に示す。
【0031】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1450cm-1:CH3の逆対称変角振動 1380cm-1:CH3の対称変角振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0032】実施例5 窒素置換した容量50mlのフラスコに15.0(0.1
1モル)gのMN−Aldおよび10.0g(0.05
モル)のDDEを加え、攪拌しながら100℃で1時間
加熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃
で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、常温で半固体の物質が21.0g得られた。この物
質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から
表1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準で
の収率は96%であった。
【0033】この物質の質量分析法による分子量は43
6(理論値436.27)、元素分析値(wt%)はC:
82.46(理論値82.52)、H:7.52(理論
値7.39)、N:6.46(理論値6.42)であっ
た。IRスペクトルを図9に、1H−NMRスペクトル
を図10に示す。
【0034】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1450cm-1:CH3の逆対称変角振動 1380cm-1:CH3の対称変角振動 1240cm-1:エーテルのC−O−C逆対称伸縮振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0035】実施例6 窒素置換した容量50mlのフラスコに15.0g(0.
11モル)のMN−Aldおよび5.4gの(0.05
モル)のp−PDを加え、攪拌しながら100℃で1時
間加熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90
℃で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、常温で半固体の物質が16.5g得られた。この物
質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から
表1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準で
の収率は96%であった。
【0036】この物質の質量分析法による分子量は34
4(理論値344.24)、元素分析値(wt%)はC:
83.80(理論値83.66)、H:8.50(理論
値8.20)、N:8.22(理論値8.14)であっ
た。IRスペクトルを図11に、1H−NMRスペクト
ルを図12に示す。
【0037】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1450cm-1:CH3の逆対称変角振動 1380cm-1:CH3の対称変角振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0038】実施例7 窒素置換した容量50lのフラスコに、9.9g(0.
05モル)のDDMを加え、100℃に加熱、熔融させ
たところに、17.8g(0.12モル)のアリル−5
−ノルボルネン−2−カルバルデヒド(以下AN−Al
dと記す)を滴下し、攪拌しながら100℃で1時間加
熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃で
処理して生成した水および未反応物を除去したところ、
常温で半固体の物質が22.3g得られた。この物質は
IR、NMR、質量分析および元素分析の結果から表1
に示す化合物であることが判った。ジアミン基準での収
率は92%であった。
【0039】この物質の質量分析法による分子量は48
6(理論値486.32)、元素分析値(wt%)はC:
86.52(理論値86.36)、H:7.93(理論
値7.88)、N:5.80(理論値5.76)であっ
た。IRスペクトルを図13に、1H−NMRスペクト
ルを図14に示す。
【0040】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 910、990cm-1:アリル基C−Hの面外変角振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0041】実施例8 窒素置換した容量50mlのフラスコに17.8g(0.
12モル)のAN−Aldおよび10.0g(0.05
モル)のDDEを加え、攪拌しながら100℃で1時間
加熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃
で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、常温で半固体の物質が23.5g得られた。この物
質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から
表1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準で
の収率は96%であった。
【0042】この物質の質量分析法による分子量は48
8(理論値488.30)、元素分析値(wt%)はC:
83.46(理論値83.56)、H:7.52(理論
値7.43)、N:5.71(理論値5.74)であっ
た。IRスペクトルを図15に、1H−NMRスペクト
ルを図16に示す。
【0043】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1240cm-1:エーテルのC−O−Cの逆対称伸縮振動 910、990cm-1:アリル基C−Hの面外変角振動 1240cm-1:エーテルのC−O−C逆対称伸縮振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0044】実施例9 窒素置換した容量50mlのフラスコに17.8g(0.
12モル)のAN−Aldおよび5.4g(0.05モ
ル)のp−PDを加え、攪拌しながら100℃で1時間
加熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃
で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、常温で半固体の物質が19.2g得られた。この物
質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から
表1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準で
の収率は96%であった。
【0045】この物質の質量分析法による分子量は39
6(理論値396.27)、元素分析値(wt%)はC:
84.71(理論値84.79)、H:8.30(理論
値8.14)、N:7.07(理論値7.07)であっ
た。IRスペクトルを図17に、1H−NMRスペクト
ルを図18に示す。
【0046】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 910、990cm-1:アリル基C−Hの面外変角振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0047】
【表1】
【0048】実施例10 実施例1で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体100gを、2〜3mmHgの減圧下、120℃で10
時間処理したところ、97〜105℃の融点を示すオリ
ゴマーが99g得られた。
【0049】実施例11 実施例1で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体を3mmHgの減圧下、160〜170℃で1時間、続
いて190〜200℃で1時間熱処理して得られた重合
物を、さらに大気圧下、250℃で6時間ポストキュア
ーして完全硬化させた。
【0050】硬化物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色
を示し、その比重は1.158であった。またこのもの
について熱分析試験を行なったところ、次のような結果
が得られた。
【0051】微粉末の熱減量開始温度:298℃ ガラス転移温度(Tg):281℃ 熱膨張係数(25℃〜Tg):1.10×10-4(1/
℃)
【0052】この反応で得られた重合体は単にノルボル
ネン環のみが反応して得られたものではなく、重合原料
中のアゾメチン基の二重結合も反応して得られたものと
考えられ、このことは本実施例で得られた重合体のIR
スペクトルでは重合原料のIRスペクトルである図1に
比べて1640cm-1のC=Nに基づく吸収が弱くなって
いることによっても支持される。 実施例12 実施例11に於いて、ポストキュア条件を次のように変
える以外はまったく同一条件で熱処理して得られた硬化
物について、同様な熱分析試験を行ったところ次のよう
な結果が得られた。
【0053】
【表2】
【0054】実施例13 実施例2で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体を常圧下、180℃で5時間熱処理し、続いて200
℃で24時間ポストキュアーして完全硬化させた。硬化
物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色を示し、熱分析試
験を行なったところ、分解開始温度は300℃であっ
た。
【0055】実施例14 実施例13においてポストキュアー条件を250℃、5
時間にする以外は同様の熱処理を施したところ、得られ
た硬化物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色を示し、熱
分析試験を行なったところ、分解開始温度は308℃で
あった。
【0056】実施例15 実施例3で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は338℃であった。
【0057】実施例16 実施例4で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は252℃であった。
【0058】実施例17 実施例16においてポストキュアー条件を250℃、8
時間にする以外は同様の熱処理を施したところ、得られ
た硬化物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色を示し、熱
分解試験を行なったところ、分解開始温度は266℃で
あった。 実施例18 実施例5で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は273℃であった。
【0059】実施例19 実施例6で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は281℃であった。
【0060】実施例20 実施例7で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は317℃であった。
【0061】実施例21 実施例20においてポストキュアー条件を250℃、8
時間にする以外は同様の熱処理を施したところ、得られ
た硬化物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色を示し、熱
分析試験を行なったところ、分解開始温度は328℃で
あった。 実施例22 実施例8で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は337℃であった。
【0062】実施例23 実施例10で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘
導体のオリゴマーを常圧下、180℃で5時間熱処理
し、さらに大気圧下、210℃で20時間ポストキュア
ーし、黒色の硬化物を得た。この硬化物のガラス転移温
度(Tg)は277℃、熱分解開始温度は296℃であ
った。
【0063】
【発明の効果】本発明のアゾメチン基含有ノルボルネン
誘導体は融点が低く、種々の溶媒に可溶であるため取扱
いやすい。また、苛酷な重合条件を必要としないので容
易に注型成形、射出成形、圧縮成形等の成形法で重合成
形することができる。さらに、その成形体は耐熱性、難
燃性等に優れているので、構造部材、電気、電子部品材
料として有用である。
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたアゾメチン基含有ノルボル
ネン誘導体のIRスペクトルである。
【図2】実施例1で得られたアゾメチン基含有ノルボル
ネン誘導体の1H−NMRスペクトルである。
【図3】実施例2で得られたアゾメチン基含有ノルボル
ネン誘導体のIRスペクトルである。
【図4】実施例2で得られたアゾメチン基含有ノルボル
ネン誘導体の1H−NMRスペクトルである。
【図5】実施例3で得られたアゾメチン基含有ノルボル
ネン誘導体のIRスペクトルである。
【図6】実施例3で得られたアゾメチン基含有ノルボル
ネン誘導体の1H−NMRスペクトルである。
【図7】実施例4で得られたアゾメチン基含有ノルボル
ネン誘導体のIRスペクトルである。
【図8】実施例4で得られたアゾメチン基含有ノルボル
ネン誘導体の1H−NMRスペクトルである。
【図9】実施例5で得られたアゾメチン基含有ノルボル
ネン誘導体のIRスペクトルである。
【図10】実施例5で得られたアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体の1H−NMRスペクトルである。
【図11】実施例6で得られたアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体のIRスペクトルである。
【図12】実施例6で得られたアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体の1H−NMRスペクトルである。
【図13】実施例7で得られたアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体のIRスペクトルである。
【図14】実施例7で得られたアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体の1H−NMRスペクトルである。
【図15】実施例8で得られたアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体のIRスペクトルである。
【図16】実施例8で得られたアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体の1H−NMRスペクトルである。
【図17】実施例9で得られたアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体のIRスペクトルである。
【図18】実施例9で得られたアゾメチン基含有ノルボ
ルネン誘導体の1H−NMRスペクトルである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2−ホルミルノルボルネ
ン化合物と芳香族ジアミンから得られる新規アゾメチン
基含有ノルボルネン誘導体、その製法ならびにその重合
体の製法に関するものであり、本発明のアゾメチン基含
有ノルボルネン誘導体は注型成形、射出成形、圧縮成形
等の成形法で耐熱生および難燃性に優れた重合体を与
え、それらは構造部材、電気、電子部品材料として有用
である。
【0002】
【従来の技術】科学技術の進歩に伴い使用される材料
も、より高性能化、高機能化が求められ、それに応える
べく各種材料が開発されている。
【0003】そのような中で、アゾメチン基含有化合物
およびその重合体は耐熱性、導電性、液晶性、生分解性
等特異な各種機能を有しているため最近注目されてい
る。
【0004】ポリアゾメチンはジアルデヒドとジアミン
との反応で非常に容易に(例えば室温で)得られ、しか
もそのポリマーが優れた耐熱性を有しているため古くか
ら種々検討されてきた。しかしこの重合反応は縮合型で
あるため重合中に縮合水を生成し、また重合体が高分子
量になるにつれて溶媒に対する溶解性が減少し系外に析
出する欠点がある。
【0005】一方、ポリエーテルケトン、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリイミド等いわゆるスーパーエンプラ
(エンジニアリングプラスチック)と呼ばれている各種
高性能ポリマーが市場に相当出回っているが、とりわけ
ポリイミドに対する今後の期待が大きい。
【0006】両末端にノルボルネン環を有する芳香族イ
ミド化合物(ビスナジイミド化合物)は、耐熱性の極め
て高い付加型ポリイミド樹脂原料として従来から注目さ
れ、その一部はいわゆる先端複合材料用マトリックスと
して実用化されている。ところが芳香族ビスナジイミド
化合物は一般に融点が高く、溶媒に対する溶解性も悪い
ため取り扱いにくいものである。またナジイミド化合物
は反応性に乏しいため、該化合物を高分子量化するには
苛酷な反応条件(たとえば300℃のような高温)を必
要とする。しかし、このような反応条件下では目的とす
る高分子量化反応の他に、ノルボルネン環の逆Diels-Al
der反応が一部起こり、そこで発生する揮発性の高いシ
クロペンタジエンが成形体中に著しい気泡(ボイド)を
生じる原因となると言われている。
【0007】このような発泡を抑えるため成形法が高温
加圧下で反応させるような方法(たとえばオートクレー
ブ成形法)に限定されたり、イミドの原料である酸無水
物(エステル)とジアミンとを溶媒に溶かしてオリゴマ
ー化し、ワニスとして使用する等その使用法がかなり限
定されるという欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術の
欠点を解決する本発明の目的は、融点が低く、溶媒に易
溶である等作業性が良好で、しかもノルボルネン環が容
易に反応し高分子量化するような新規な化合物、その製
法ならびに耐熱性、難燃性に優れた重合体を容易に製造
する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、ある一定の構造
の新規なアゾメチン基含有ノルボルネン誘導体がこれら
の条件を満たすことを見出し、本発明を完成した。
【0010】本発明の趣旨は、第一には一般式〔1〕
【化3】 (ただし、Rは水素、C1〜C3、好ましくはC1〜C2
アルキル基またはC2〜C5、好ましくはC2〜C4のアル
ケニル基を表わし、XはC6〜C18、好ましくはC6〜C
14の芳香族残基を表わす。)で表わされるアゾメチン基
含有ノルボルネン誘導体(以下化合物〔1〕と記す)に
あり、第二に化合物〔1〕の製法にあり、第三に化合物
〔1〕を重合原料とする耐熱性、難燃性の優れた重合体
の製法にある。
【0011】本発明を詳述すると、化合物〔1〕は下記
の一般式〔3〕
【化4】 (ただし、Rは水素、C1〜C3、好ましくはC1〜C2
アルキル基、またはC2〜C5、好ましくはC2〜C4のア
ルケニル基を表わす)で表わされる2−ホルミルノルボ
ルネン化合物(以下化合物〔3〕と記す)および、一般
式〔4〕H2N−X−NH2(ただし、XはC6〜C18
好ましくはC6〜C14の芳香族残基を表わす)で表わさ
れる芳香族ジアミン化合物(以下化合物〔4〕と記す)
を原料として合成される。
【0012】上記化合物〔3〕の代表的なものとして、
例えば、2−ホルミルノルボルネン;メチル−、エチル
−またはプロピル−2−ホルミルノルボルネン等のアル
キル置換−2−ホルミルノルボルネン化合物、好ましく
はメチル−2−ホルミルノルボルネン;ビニル−、プロ
ぺニル−、ブテニル−またはペンテニル−2−ホルミル
ノルボルネン等のアルケニル置換−2−ホルミルノルボ
ルネン化合物、好ましくはアリル−2−ホルミルノルボ
ルネンまたはイソプロペニル−2−ホルミルノルボルネ
ン等が挙げられる。
【0013】また上記の化合物〔4〕の代表的なものと
して、例えば、o−、m−、p−フェニレンジアミン、
トリレンジアミン、ジメチルフェニレンジアミン、キシ
リレンジアミン、ベンジジン、o−トリジン、ジアミノ
ターフェニル、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノ
ジフェニルスルフォン、ジアミノジフェニルスルフィ
ド、ジアミノベンゾフェノン、メチレンジアニリン、エ
チレンジアニリン、プロピレンジアニリンまたはイソプ
ロピリデンジアニリン等があげられ、好ましくはo−、
m−、p−フェニレンジアミン、トリレン−2,4−ジ
アミン、o−トリジン、または4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルフィドまたはイソプロピリデンジアニリン等
が挙げられる。
【0014】化合物〔1〕は、上記のような化合物
〔3〕と化合物〔4〕を、溶媒の存在下または不存在
下、室温ないし180℃、好ましくは50〜150℃の
温度で、0.1〜10時間、好ましくは1〜8時間反応
させることによって合成される。また、この反応におい
ては反応圧力は重要ではなく、特に規制されない。反応
溶媒としては汎用溶媒が用いられ、例えばベンゼン、ヘ
キサン、エーテル、酢酸エチル、ピリジン等である。こ
の場合触媒として酸触媒、例えば塩酸、硫酸等またはア
ルカリ触媒、例えば水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等
を用いてもよい。化合物〔3〕と化合物〔4〕との反応
は極めて容易に進行するので、触媒は通常必要としな
い。
【0015】このようにして合成された化合物〔1〕は
通常、室温で粘稠な液体、半固体または固体でその融点
は約120℃以下である。そしてそれらはケトン、エー
テル、エステル、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素
等汎用溶媒、ピリジン、DMF、DMSO、N−メチル
ピロリドン等特殊な極性溶媒にも容易に溶解する。
【0016】該化合物〔1〕を重合するには、直接注型
成形、射出成形、圧縮成形等の成形法を用い、120〜
250℃、好ましくは150〜220℃の温度で、0.
5〜30時間、好ましくは1〜20時間加熱することに
よって重合成形する。使用目的や成形のしやすさ等との
関係で、化合物〔1〕を予めオリゴマー化した後、上記
の条件で重合成形することもできる。この場合は、化合
物〔1〕を大気圧下または減圧下、好ましくは減圧下、
80〜150℃、好ましくは100〜130℃の温度
で、0.1〜20時間、好ましくは1〜10時間熱処理
することによってオリゴマー化を行なう。
【0017】上記のような成形法で得られた成形体は、
必要に応じて200〜350℃の温度で、0.5〜30
時間さらに熱処理してもよい。
【0018】重合成形の際、必要に応じて各種充填材、
たとえばガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、リン酸カル
シウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、石
膏、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、石英粉末、カ
ーボンブラック等を化合物〔1〕100部に対し10〜
500部混合しても差し支えない。
【0019】なお、本発明方法で用いる原料である化合
物〔3〕が置換−2−ホルミルノルボルネン、例えばメ
チル−2−ホルミルノルボルネン、である場合、これは
20種類の異性体構造を含み、それらの異性体をそれぞ
れ単離することは実質的に不可能であり、かつ工業的に
無益である。同様に、このような置換−2−ホルミルノ
ルボルネンから合成された化合物〔1〕は極めて多数の
異性体からなり、それら異性体の単離は本質的に不可能
であり、かつ工業的には全く無意味である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、これによって本発明が限定されるものではな
い。 実施例1 窒素置換した容量1lのフラスコに、287.5g
(1.45モル)の4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン(以下DDMと記す)を加え、120℃に加熱して熔
融したものに攪拌下、389.8g(3.20モル)の
5−ノルボルネン−2−カルバルデヒド(以下N−Al
dと記す)を滴下した。窒素雰囲気下、攪拌しながら1
20℃で1時間加熱後、2〜3mmHgの減圧下、100
℃で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、50〜60℃の融点(微量融点測定装置による、以
下同様)を示す物質が562.5g得られた。この物質
はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から表
1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準での
収率は96%であった。
【0021】この物質の質量分析法による分子量は40
6(理論値406.25)、元素分析値(wt%)はC:
85.77(理論値85.66)、H:8.01(理論
値7.44)、N:6.85(理論値6.90)であっ
た。IRスペクトルを図1に、1H−NMRスペクトル
を図2に示す。
【0022】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0023】実施例2 窒素置換した容量50mlのフラスコに13.4g(0.
11モル)のN−Aldおよび10.0g(0.05モ
ル)の4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下D
DEと記す)を加え、攪拌しながら100℃で1時間加
熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃で
処理して生成した水および未反応物を除去したところ、
75〜84℃の融点を示す物質が19.5g得られた。
この物質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結
果から表1に示す化合物であることが判った。ジアミン
基準での収率は96%であった。
【0024】この物質の質量分析法による分子量は40
8(理論値408.24)、元素分析値(wt%)はC:
82.21(理論値82.31)、H:7.01(理論
値6.91)、N:6.83(理論値6.86)であっ
た。IRスペクトルを図3に、1H−NMRスペクトル
を図4に示す。
【0025】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1240cm-1:エーテルのC−O−C逆対称振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0026】実施例3 窒素置換した容量50mlのフラスコに13.4g(0.
11モル)のN−Aldおよび5.4g(0.05モ
ル)のp−フェニレンジアミン(以下p−PDと記す)
を加え、攪拌しながら100℃で1時間加熱し、ついで
2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃で処理して生成し
た水および未反応物を除去したところ、75〜76℃の
融点を示す物質が15.1g得られた。この物質はI
R、NMR、質量分析および元素分析の結果から表1に
示す化合物であることが判った。ジアミン基準での収率
は96%であった。
【0027】この物質の質量分析法による分子量は31
6(理論値316.20)、元素分析値(wt%)はC:
83.55(理論値83.49)、H:7.82(理論
値7.65)、N:8.90(理論値8.86)であっ
た。IRスペクトルを図5に、1H−NMRスペクトル
を図6に示す。
【0028】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0029】実施例4 窒素置換した容量50mlのフラスコに9.9g(0.0
5モル)のDDMを加え、100℃に加熱、熔融させ、
15.0g(0.11モル)のメチル−5−ノルボルネ
ン−2−カルバルデヒド(以下MN−Aldと記す)を
滴下し、攪拌しながら100℃で1時間加熱した。つい
で2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃で処理して生成
した水および未反応物を除去したところ、常温で半固体
の物質が20.5g得られた。この物質はIR、NM
R、質量分析および元素分析の結果から表1に示す化合
物であることが判った。ジアミン基準での収率は94%
であった。
【0030】この物質の質量分析法による分子量は43
4(理論値434.28)、元素分析値(wt%)はC:
85.33(理論値85.66)、H:8.00(理論
値7.89)、N:16.55(理論値16.45)で
あった。IRスペクトルを図7に、1H−NMRスペク
トルを図8に示す。
【0031】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1450cm-1:CH3の逆対称変角振動 1380cm-1:CH3の対称変角振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0032】実施例5 窒素置換した容量50mlのフラスコに15.0(0.1
1モル)gのMN−Aldおよび10.0g(0.05
モル)のDDEを加え、攪拌しながら100℃で1時間
加熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃
で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、常温で半固体の物質が21.0g得られた。この物
質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から
表1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準で
の収率は96%であった。
【0033】この物質の質量分析法による分子量は43
6(理論値436.27)、元素分析値(wt%)はC:
82.46(理論値82.52)、H:7.52(理論
値7.39)、N:6.46(理論値6.42)であっ
た。IRスペクトルを図9に、1H−NMRスペクトル
を図10に示す。
【0034】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1450cm-1:CH3の逆対称変角振動 1380cm-1:CH3の対称変角振動 1240cm-1:エーテルのC−O−C逆対称伸縮振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0035】実施例6 窒素置換した容量50mlのフラスコに15.0g(0.
11モル)のMN−Aldおよび5.4gの(0.05
モル)のp−PDを加え、攪拌しながら100℃で1時
間加熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90
℃で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、常温で半固体の物質が16.5g得られた。この物
質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から
表1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準で
の収率は96%であった。
【0036】この物質の質量分析法による分子量は34
4(理論値344.24)、元素分析値(wt%)はC:
83.80(理論値83.66)、H:8.50(理論
値8.20)、N:8.22(理論値8.14)であっ
た。IRスペクトルを図11に、1H−NMRスペクト
ルを図12に示す。
【0037】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1450cm-1:CH3の逆対称変角振動 1380cm-1:CH3の対称変角振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0038】実施例7 窒素置換した容量50lのフラスコに、9.9g(0.
05モル)のDDMを加え、100℃に加熱、熔融させ
たところに、17.8g(0.12モル)のアリル−5
−ノルボルネン−2−カルバルデヒド(以下AN−Al
dと記す)を滴下し、攪拌しながら100℃で1時間加
熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃で
処理して生成した水および未反応物を除去したところ、
常温で半固体の物質が22.3g得られた。この物質は
IR、NMR、質量分析および元素分析の結果から表1
に示す化合物であることが判った。ジアミン基準での収
率は92%であった。
【0039】この物質の質量分析法による分子量は48
6(理論値486.32)、元素分析値(wt%)はC:
86.52(理論値86.36)、H:7.93(理論
値7.88)、N:5.80(理論値5.76)であっ
た。IRスペクトルを図13に、1H−NMRスペクト
ルを図14に示す。
【0040】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 910、990cm-1:アリル基C−Hの面外変角振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0041】実施例8 窒素置換した容量50mlのフラスコに17.8g(0.
12モル)のAN−Aldおよび10.0g(0.05
モル)のDDEを加え、攪拌しながら100℃で1時間
加熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃
で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、常温で半固体の物質が23.5g得られた。この物
質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から
表1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準で
の収率は96%であった。
【0042】この物質の質量分析法による分子量は48
8(理論値488.30)、元素分析値(wt%)はC:
83.46(理論値83.56)、H:7.52(理論
値7.43)、N:5.71(理論値5.74)であっ
た。IRスペクトルを図15に、1H−NMRスペクト
ルを図16に示す。
【0043】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 1240cm-1:エーテルのC−O−Cの逆対称伸縮振動 910、990cm-1:アリル基C−Hの面外変角振動 1240cm-1:エーテルのC−O−C逆対称伸縮振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0044】実施例9 窒素置換した容量50mlのフラスコに17.8g(0.
12モル)のAN−Aldおよび5.4g(0.05モ
ル)のp−PDを加え、攪拌しながら100℃で1時間
加熱した。ついで2〜3mmHgの減圧下、80〜90℃
で処理して生成した水および未反応物を除去したとこ
ろ、常温で半固体の物質が19.2g得られた。この物
質はIR、NMR、質量分析および元素分析の結果から
表1に示す化合物であることが判った。ジアミン基準で
の収率は96%であった。
【0045】この物質の質量分析法による分子量は39
6(理論値396.27)、元素分析値(wt%)はC:
84.71(理論値84.79)、H:8.30(理論
値8.14)、N:7.07(理論値7.07)であっ
た。IRスペクトルを図17に、1H−NMRスペクト
ルを図18に示す。
【0046】 IRスペクトルの主な吸収は以下のとおりである。 3050cm-1:アルケンのC−H伸縮振動 3000〜2850cm-1:アルカンのC−H伸縮振動 1640cm-1:C=Nの伸縮振動 1500cm-1:芳香族環の伸縮振動 910、990cm-1:アリル基C−Hの面外変角振動 720cm-1:ノルボルネン環のシス−2置換アルケン構
造に基づくC−H変角振動
【0047】
【表1】
【0048】実施例10 実施例1で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体100gを、2〜3mmHgの減圧下、120℃で10
時間処理したところ、97〜105℃の融点を示すオリ
ゴマーが99g得られた。
【0049】実施例11 実施例1で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体を3mmHgの減圧下、160〜170℃で1時間、続
いて190〜200℃で1時間熱処理して得られた重合
物を、さらに大気圧下、250℃で6時間ポストキュア
ーして完全硬化させた。
【0050】硬化物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色
を示し、その比重は1.158であった。またこのもの
について熱分析試験を行なったところ、次のような結果
が得られた。
【0051】微粉末の熱減量開始温度:298℃ ガラス転移温度(Tg):281℃ 熱膨張係数(25℃〜Tg):1.10×10-4(1/
℃)
【0052】この反応で得られた重合体は単にノルボル
ネン環のみが反応して得られたものではなく、重合原料
中のアゾメチン基の二重結合も反応して得られたものと
考えられ、このことは本実施例で得られた重合体のIR
スペクトルでは重合原料のIRスペクトルである図1に
比べて1640cm-1のC=Nに基づく吸収が弱くなって
いることによっても支持される。 実施例12 実施例11に於いて、ポストキュア条件を次のように変
える以外はまったく同一条件で熱処理して得られた硬化
物について、同様な熱分析試験を行ったところ次のよう
な結果が得られた。
【0053】
【表2】
【0054】実施例13 実施例2で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体を常圧下、180℃で5時間熱処理し、続いて200
℃で24時間ポストキュアーして完全硬化させた。硬化
物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色を示し、熱分析試
験を行なったところ、分解開始温度は300℃であっ
た。
【0055】実施例14 実施例13においてポストキュアー条件を250℃、5
時間にする以外は同様の熱処理を施したところ、得られ
た硬化物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色を示し、熱
分析試験を行なったところ、分解開始温度は308℃で
あった。
【0056】実施例15 実施例3で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は338℃であった。
【0057】実施例16 実施例4で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は252℃であった。
【0058】実施例17 実施例16においてポストキュアー条件を250℃、8
時間にする以外は同様の熱処理を施したところ、得られ
た硬化物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色を示し、熱
分解試験を行なったところ、分解開始温度は266℃で
あった。 実施例18 実施例5で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は273℃であった。
【0059】実施例19 実施例6で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は281℃であった。
【0060】実施例20 実施例7で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は317℃であった。
【0061】実施例21 実施例20においてポストキュアー条件を250℃、8
時間にする以外は同様の熱処理を施したところ、得られ
た硬化物は各種溶媒に不溶で、光沢ある黒色を示し、熱
分析試験を行なったところ、分解開始温度は328℃で
あった。 実施例22 実施例8で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘導
体について実施例13と同様な熱処理、ポストキュアー
を施して完全硬化させた。硬化物は各種溶媒に不溶で、
光沢ある黒色を示し、熱分析試験を行なったところ、分
解開始温度は337℃であった。
【0062】実施例23 実施例10で得られたアゾメチン基含有ノルボルネン誘
導体のオリゴマーを常圧下、180℃で5時間熱処理
し、さらに大気圧下、210℃で20時間ポストキュア
ーし、黒色の硬化物を得た。この硬化物のガラス転移温
度(Tg)は277℃、熱分解開始温度は296℃であ
った。
【0063】
【発明の効果】本発明のアゾメチン基含有ノルボルネン
誘導体は融点が低く、種々の溶媒に可溶であるため取扱
いやすい。また、苛酷な重合条件を必要としないので容
易に注型成形、射出成形、圧縮成形等の成形法で重合成
形することができる。さらに、その成形体は耐熱性、難
燃性等に優れているので、構造部材、電気、電子部品材
料として有用である。
【0064】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式〔1〕 【化1】 (ただし、Rは水素、C1〜C3のアルキル基またはC2
    〜C5のアルケニル基を表わし、XはC6〜C18の芳香族
    残基を表わす。)で表わされるアゾメチン基含有ノルボ
    ルネン誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式〔1〕においてRが水素、メチル
    基またはアリル基である請求項1記載のアゾメチン基含
    有ノルボルネン誘導体。
  3. 【請求項3】 一般式〔1〕においてXが、o−、m
    −、またはp−フェニレン基、または一般式〔2〕 −
    pPh−Y−pPh− (ここでpPhは、p−フェニ
    レン基であり、Yは−CH2−、−O−、−CO−、−
    SO2−を表わす。)で表わされる芳香族残基である請
    求項1または2記載のアゾメチン基含有ノルボルネン誘
    導体。
  4. 【請求項4】 一般式〔2〕においてYが−CH2−、
    −O−である請求項3記載のアゾメチン基含有ノルボル
    ネン誘導体。
  5. 【請求項5】 下記一般式〔3〕 【化2】 (ただし、Rは水素、C1〜C3のアルキル基またはC2
    〜C5のアルケニル基を表わす。)で表わされる2−ホ
    ルミルノルボルネン化合物と一般式〔4〕H2N−X−
    NH2(ただし、XはC6〜C18の芳香族残基を表わ
    す。)で表わされる芳香族ジアミンを室温ないし180
    ℃で加熱することからなる請求項1記載のアゾメチン基
    含有ノルボルネン誘導体の製法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のアゾメチン基含有ノルボ
    ルネン誘導体を120ないし250℃で0.5ないし3
    0時間加熱することを特徴とするアゾメチン基含有ノル
    ボルネン誘導体の重合体の製法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のアゾメチン基含有ノルボ
    ルネン誘導体を80ないし150℃の温度で0.1ない
    し20時間熱処理した後、120ないし250℃で0.
    5ないし30時間加熱することを特徴とするアゾメチン
    基含有ノルボルネン誘導体の重合体の製法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のアゾメチン基含有ノルボ
    ルネン誘導体が、一般式〔1〕のRが水素、メチル基、
    またはアリル基であり、かつXがo−、m−またはp−
    フェニレン基、−pPh−CH2−pPh−もしくは−
    pPh−O−pPh−(ただし、pPhはp−フェニレ
    ン基を表わす。)である請求項6または7記載のアゾメ
    チン基含有ノルボルネン誘導体の重合体の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011108512A1 (ja) * 2010-03-03 2011-09-09 綜研化学株式会社 新規アゾメチンオリゴマー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011108512A1 (ja) * 2010-03-03 2011-09-09 綜研化学株式会社 新規アゾメチンオリゴマー
CN102770410A (zh) * 2010-03-03 2012-11-07 综研化学株式会社 新型偶氮甲碱低聚物

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