JPH0549704B2 - - Google Patents
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- JPH0549704B2 JPH0549704B2 JP60235329A JP23532985A JPH0549704B2 JP H0549704 B2 JPH0549704 B2 JP H0549704B2 JP 60235329 A JP60235329 A JP 60235329A JP 23532985 A JP23532985 A JP 23532985A JP H0549704 B2 JPH0549704 B2 JP H0549704B2
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- Japan
- Prior art keywords
- weight
- polymer
- glass transition
- transition temperature
- vinyl monomer
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は無機充填材を含有する複合重合体粒子
及びその製造方法に関するものである。 [従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点] 現在、熱可塑性樹脂は、多くの産業分野に於い
て軽量化の理由から広く用いられているが、衝撃
強度が低という欠点がある。従つて、熱可塑性樹
脂の用途は、比較的衝撃を受けないものに限られ
ているのが現状である。 そこで、本発明者らは、熱可塑性樹脂の耐衝撃
性を向上させる方法として、熱可塑性樹脂に衝撃
改良材を充填する方法を採用し、研究を進めてき
た。その結果、無機充填材を含有する特定の複合
重合体粒子が熱可塑性樹脂の衝撃改良材として好
適に使用し得ることを見い出した。 無機充填材を含有する複合重合体粒子としては
種々のものが公知である。例えば、特開昭55−
106205号公報には、無機微粒状充填剤と(メタ)
アクリル酸エステルの重合体からなる重合体ビー
ドが開示されている。しかし、このような重合体
ビードは重合体部分が一層構造である。このた
め、重合体ビードを熱可塑性樹脂の衝撃改良材と
するためにガラス転移温度の低い重合体を用いた
場合、重合体ビード同士が粘着性のために凝集す
る。従つて、熱可塑性樹脂中への重合体ビードの
分散性が良好でなく、満足な耐衝撃性が得られな
い。しかも、上記の重合体ビードが充填した熱可
塑性樹脂は表面の硬度が低下するという欠点もあ
る。また、特開昭59−1573号公報には、充填材と
多官能性ビニル化合物を15重量%以上含有したビ
ニル化合物との混合物を懸濁重合し、次いで得ら
れた重合体の存在下にビニル化合物の重合を行な
う方法が記載されている。しかし、この方法で得
られた複合重合体粒子は多官能性ビニル化合物が
15重量%以上も含まれているため硬質の重合体粒
子であり、この重合体粒子を熱可塑性樹脂中に充
填しても後述する比較例2及び4に示すように衝
撃改良効果はほとんど得られない。 本発明者らは、無機充填材を含有し、しかも特
定のガラス転移温度を有する重合体が2層構造と
なつた複合重合体粒子が熱可塑性樹脂の衝撃改良
材として極めて有用であることを見い出した。し
かも、本発明の複合重合体粒子を衝撃改良材とし
て用いたとき、熱可塑性樹脂の耐衝撃性が向上す
るのみならず、熱可塑性樹脂の表面硬度の低下を
防止することができるという利点がある。 即ち、本発明は、ガラス転移温度が0℃以下で
あり且つ架橋性ビニル単量体0.05〜5重量%と、
該架橋性ビニル単量体と共重合可能な重合性ビニ
ル単量体99.95〜95重量%とよりなる架橋ビニル
共重合体(i)と酸化ケイ素、炭酸カルシウム又は炭
酸マグネシウム(ii)とよりなる重合体粒子が、その
表面をガラス転移温度が20℃以上となるビニル重
合体(iii)で被覆されて二層構造をとり且つ平均粒径
が0.01〜20μm、安息角が50゜以下である複合重合
体粒子である。 また本発明は、ガラス転移温度が0℃以下であ
り且つ架橋性ビニル単量体0.05〜5重量%と、該
架橋性ビニル単量体と共重合可能な重合性ビニル
単量体99.95〜95重量%とよりなる架橋ビニル共
重合体(i)と酸化ケイ素、炭酸カルシウム又は炭酸
マグネシウム(ii)とよりなる重合体粒子が、その表
面をガラス転移温度が20℃以上となるビニル重合
体(iii)で被覆されて二層構造をとり且つ平均粒径が
0.01〜20μm、安息角が50゜以下である複合重合体
粒子よりなる衝撃改良材をも提供する。 本発明の複合重合体粒子は、重合体がガラス転
移温度が0℃以下の重合体と20℃以上の重合体の
2層構造となつている。ガラス転移温度が0℃以
下の重合体は、無機充填材を包含しており重合体
粒子を構成している。また、ガラス転移温度が0
℃以下の重合体は、架橋性ビニル単量体単位を
0.05〜5重量%含有するビニル共重合体である。 ガラス転移温度が0℃以下の重合体は、架橋性
ビニル単量体単位を含有した状態でガラス転移温
度が0℃以下であれば良く、公知のビニル重合体
が何ら制限されず使用し得る。本発明に於いて
は、ガラス転移温度が−80℃〜0℃、さらに−70
℃〜0℃となるビニル重合体が好適に用いられ
る。該ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を
与えるビニル単量体としては、公知のものが特に
制限されず使用し得るが、本発明に於いて好適に
使用されるビニル単量体を例示すると次のとおり
である。 アクリル酸プロピル、アクリル酸nブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル等の炭素数2以上の
アルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル
類、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のエステ
ル結合部分に炭素数8以上のアルキル基を有する
メタクリル酸アルキルエステル類が挙げられる。
又、上記のビニル単量体に、ガラス転移温度が0
℃より高い重合体を与えるビニル単量体、例えば
スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレ
ート、α−メチルスチレン塩化ビニル等を、得ら
れるビニル共重合体のガラス転移温度が0℃以下
となる範囲で使用することもできる。 上記のガラス転移温度が0℃以下となる重合体
中には、架橋性ビニル単量体単位が0.05〜5重量
%含まれている。架橋性ビニル単量体単位は、架
橋性ビニル単量体から導かれるものである。該架
橋性ビニル単量体としては、ビニル基を2個以上
有するものであれば公知のビニル単量体が何ら制
限なく採用し得る。本発明に於いて好適に用いら
れる架橋性ビニル単量体としては、例えば、エチ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレング
リコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート等のジメタクリレート類;
エチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート等のジアクリレート類;ジビ
ニルベンゼン、アクリルタクリレート、トリアリ
ルイソシアヌレート等が挙げられる。好ましく
は、親油性の大きい架橋性ビニル単量体が採用さ
れる。本発明に於いて好適に用いられる架橋性ビ
ニル単量体単位は、上記の架橋性ビニル単量体か
ら導かれる架橋性ビニル単量体単位で、一般式で
示すと次のように表わされる。 [但し、Rは水素原子又はメチル基であり、X
は−COO(CH2CH2O)nOC−(但し、nは1以上
の整数である。)又は
及びその製造方法に関するものである。 [従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点] 現在、熱可塑性樹脂は、多くの産業分野に於い
て軽量化の理由から広く用いられているが、衝撃
強度が低という欠点がある。従つて、熱可塑性樹
脂の用途は、比較的衝撃を受けないものに限られ
ているのが現状である。 そこで、本発明者らは、熱可塑性樹脂の耐衝撃
性を向上させる方法として、熱可塑性樹脂に衝撃
改良材を充填する方法を採用し、研究を進めてき
た。その結果、無機充填材を含有する特定の複合
重合体粒子が熱可塑性樹脂の衝撃改良材として好
適に使用し得ることを見い出した。 無機充填材を含有する複合重合体粒子としては
種々のものが公知である。例えば、特開昭55−
106205号公報には、無機微粒状充填剤と(メタ)
アクリル酸エステルの重合体からなる重合体ビー
ドが開示されている。しかし、このような重合体
ビードは重合体部分が一層構造である。このた
め、重合体ビードを熱可塑性樹脂の衝撃改良材と
するためにガラス転移温度の低い重合体を用いた
場合、重合体ビード同士が粘着性のために凝集す
る。従つて、熱可塑性樹脂中への重合体ビードの
分散性が良好でなく、満足な耐衝撃性が得られな
い。しかも、上記の重合体ビードが充填した熱可
塑性樹脂は表面の硬度が低下するという欠点もあ
る。また、特開昭59−1573号公報には、充填材と
多官能性ビニル化合物を15重量%以上含有したビ
ニル化合物との混合物を懸濁重合し、次いで得ら
れた重合体の存在下にビニル化合物の重合を行な
う方法が記載されている。しかし、この方法で得
られた複合重合体粒子は多官能性ビニル化合物が
15重量%以上も含まれているため硬質の重合体粒
子であり、この重合体粒子を熱可塑性樹脂中に充
填しても後述する比較例2及び4に示すように衝
撃改良効果はほとんど得られない。 本発明者らは、無機充填材を含有し、しかも特
定のガラス転移温度を有する重合体が2層構造と
なつた複合重合体粒子が熱可塑性樹脂の衝撃改良
材として極めて有用であることを見い出した。し
かも、本発明の複合重合体粒子を衝撃改良材とし
て用いたとき、熱可塑性樹脂の耐衝撃性が向上す
るのみならず、熱可塑性樹脂の表面硬度の低下を
防止することができるという利点がある。 即ち、本発明は、ガラス転移温度が0℃以下で
あり且つ架橋性ビニル単量体0.05〜5重量%と、
該架橋性ビニル単量体と共重合可能な重合性ビニ
ル単量体99.95〜95重量%とよりなる架橋ビニル
共重合体(i)と酸化ケイ素、炭酸カルシウム又は炭
酸マグネシウム(ii)とよりなる重合体粒子が、その
表面をガラス転移温度が20℃以上となるビニル重
合体(iii)で被覆されて二層構造をとり且つ平均粒径
が0.01〜20μm、安息角が50゜以下である複合重合
体粒子である。 また本発明は、ガラス転移温度が0℃以下であ
り且つ架橋性ビニル単量体0.05〜5重量%と、該
架橋性ビニル単量体と共重合可能な重合性ビニル
単量体99.95〜95重量%とよりなる架橋ビニル共
重合体(i)と酸化ケイ素、炭酸カルシウム又は炭酸
マグネシウム(ii)とよりなる重合体粒子が、その表
面をガラス転移温度が20℃以上となるビニル重合
体(iii)で被覆されて二層構造をとり且つ平均粒径が
0.01〜20μm、安息角が50゜以下である複合重合体
粒子よりなる衝撃改良材をも提供する。 本発明の複合重合体粒子は、重合体がガラス転
移温度が0℃以下の重合体と20℃以上の重合体の
2層構造となつている。ガラス転移温度が0℃以
下の重合体は、無機充填材を包含しており重合体
粒子を構成している。また、ガラス転移温度が0
℃以下の重合体は、架橋性ビニル単量体単位を
0.05〜5重量%含有するビニル共重合体である。 ガラス転移温度が0℃以下の重合体は、架橋性
ビニル単量体単位を含有した状態でガラス転移温
度が0℃以下であれば良く、公知のビニル重合体
が何ら制限されず使用し得る。本発明に於いて
は、ガラス転移温度が−80℃〜0℃、さらに−70
℃〜0℃となるビニル重合体が好適に用いられ
る。該ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を
与えるビニル単量体としては、公知のものが特に
制限されず使用し得るが、本発明に於いて好適に
使用されるビニル単量体を例示すると次のとおり
である。 アクリル酸プロピル、アクリル酸nブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル等の炭素数2以上の
アルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル
類、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のエステ
ル結合部分に炭素数8以上のアルキル基を有する
メタクリル酸アルキルエステル類が挙げられる。
又、上記のビニル単量体に、ガラス転移温度が0
℃より高い重合体を与えるビニル単量体、例えば
スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレ
ート、α−メチルスチレン塩化ビニル等を、得ら
れるビニル共重合体のガラス転移温度が0℃以下
となる範囲で使用することもできる。 上記のガラス転移温度が0℃以下となる重合体
中には、架橋性ビニル単量体単位が0.05〜5重量
%含まれている。架橋性ビニル単量体単位は、架
橋性ビニル単量体から導かれるものである。該架
橋性ビニル単量体としては、ビニル基を2個以上
有するものであれば公知のビニル単量体が何ら制
限なく採用し得る。本発明に於いて好適に用いら
れる架橋性ビニル単量体としては、例えば、エチ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレング
リコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート等のジメタクリレート類;
エチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート等のジアクリレート類;ジビ
ニルベンゼン、アクリルタクリレート、トリアリ
ルイソシアヌレート等が挙げられる。好ましく
は、親油性の大きい架橋性ビニル単量体が採用さ
れる。本発明に於いて好適に用いられる架橋性ビ
ニル単量体単位は、上記の架橋性ビニル単量体か
ら導かれる架橋性ビニル単量体単位で、一般式で
示すと次のように表わされる。 [但し、Rは水素原子又はメチル基であり、X
は−COO(CH2CH2O)nOC−(但し、nは1以上
の整数である。)又は
【式】で示される
基である。]
上記の一般式中、nは得られる複合重合体粒子
の衝撃改良効果を勘案すると1〜10であることが
好ましい。 架橋性ビニル単量体単位は、ガラス転移温度が
0℃以下となる重合体中に0.05〜5重量%の範囲
で含まれていなければならない。該架橋性ビニル
単量体単位が上記の範囲よりも少なければ、充分
な弾性を得ることができず、得られる複合重合体
粒子を衝撃改良材として使用することができな
い。また、上記範囲よりも多いときは、複合重合
体粒子が硬質になり過ぎ、衝撃改良作用を示さな
くなる。 他方、前記の重合体粒子を構成するもう一方の
成分としては、無機充填材である酸化ケイ素、炭
酸カルシウム又は炭酸マグネシウムが熱可塑性樹
脂の衝撃改良目的に好適に採用される。該無機充
填材の粒子径は、衝撃改良効果を発揮させるため
には平均粒径で10μm以下、さらに2μm以下であ
ることが好ましい。 重合体粒子を構成するガラス転移温度が0℃以
下の重合体と無機充填材の割合は、得られる複合
重合体粒子を衝撃改良材として用いる場合には、
ガラス転移温度が0℃以下の重合体100重量部に
対して無機充填材が1〜400重量部の範囲である
ことが好ましい。さらに好ましくは、5〜200重
量部の範囲である。 以上に説明した重合体粒子は、ガラス転移温度
が20℃以上のビニル重合体で被覆されている。ガ
ラス転移温度が20℃以上のビニル重合体として
は、単独ビニル重合体及びビニル共重合体のいず
れでも良く、公知のビニル重合体が何ら制限なく
使用し得る。本発明に於いては、ガラス転移温度
が20〜150℃、さらに30〜140℃のビニル重合体が
特に好ましく用いられる。該ガラス転移温度が20
℃以上のビニル重合体を与えるビニル単量体とし
ては、公知のものが何ら制限なく使用し得る。本
発明に於いて特に好適に使用されるビニル単量体
を例示すると、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
ブチル等のエステル結合部分に炭素数4以下のア
ルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステ
ル;アクリル酸メチル;スチレン、α−メチルス
チレン等の芳香族ビニル化合物;アクリロニトリ
ル等の不飽和ニトリル化合物;塩化ビニル等が挙
げられる。また、ガラス転移温度が20℃以下のビ
ニル重合体を与えるビニル単量体であつても、得
られる共重合体のガラス転移温度が20℃以上とな
る範囲で使用しても何ら支障はない。 上記のガラス転移温度が20℃以上のビニル重合
体は、得られる複合重合体粒子を衝撃改良材とし
て用いる場合には、熱可塑性樹脂への分散性や耐
衝撃性の向上を勘案すると前記した重合体粒子
100重量部に対して10〜500重量部、さらに20〜
200重量部の範囲で用いることが好ましい。ガラ
ス転移温度が20℃以上のビニル重合体の被覆層の
厚さは、特に制限されないが、上記範囲のビニル
重合体を用いることにより、一般には0.002μm〜
8μm、好適には0.002〜0.8μmの範囲となる。 本発明の複合重合体粒子を用いて熱可塑性樹脂
の耐衝撃性を改良する場合、熱可塑性樹脂の種類
によつて最適の粒子径の範囲を選択すれば良い。
一般的には、平均粒径が0.01〜20μm、さらには
0.05〜2μmの範囲であることが好ましい。 また、本発明の複合重合体粒子は、一般に70%
以上、好適には80%以上のゲル含有量を示す。 本発明の複合重合体粒子は、表面がガラス転移
温度の高いビニル重合体で被覆されているため、
粉末で且つ流動性が良い。さらに粉末の安息角は
一般に50゜以下の値を示す。 さらに、本発明の複合重合体粒子中の無機充填
材は、重合体によつて完全に被覆されており、複
合重合体粒子表面には表れていない。このこと
は、複合重合体粒子中の無機充填剤の1例として
炭酸カルシウムを用いた場合、PH1.0のHCL酸性
溶液で1時間処理しても大部分の炭酸カルシウム
が溶出しないことから裏付けられる。 以上に述べた本発明の複合重合体粒子の製造方
法は、特に制限されるものではないが、好適な製
造方法を示せば次のとおりである。 即ち、ガラス転移温度が0℃以下となる重合体
を与えるビニル単量体と該ビニル単量体に対して
0.05〜5重量%の架橋性ビニル単量体とを無機充
填材の存在下、水媒体中で油溶性ラジカル開始剤
を用いて懸濁重合を行ない、次いで該懸濁重合で
得られた重合体の存在下にガラス転移温度が20℃
以上となるビニル重合体を与えるビニル単量体を
懸濁重合する方法である。 前記したガラス転移温度が0℃以下となる重合
体を与えるビニル単量体、該ビニル単量体に対し
て0.05〜5重量%の前記した架橋性ビニル単量体
及び無機充填材とを十分混合し、これを水媒体中
に均一に分散させて、油溶性ラジカル開始剤を用
いて第1段階重合が行われる。ここで、無機充填
材の使用量は、前述のとおり、ガラス転移温度が
0℃以下となる重合体を与えるビニル単量体100
重量部に対して1〜400重量部であることが好ま
しい。また、無機充填材とガラス転移温度が0℃
以下となる重合体との均一な混合物を得、衝撃改
良材として好適な複合重合体粒子を得るために
は、該ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を
与えるビニル単量体の粘度を5〜50000センチポ
イズの範囲に調節することが好ましい。該ビニル
単量体の粘度を上記の範囲に調節する方法として
は、次のような方法が採用される。 ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を与
えるビニル単量体を、予め部分重合してオリゴ
マーを生成させ、粘度を上昇させる方法。 ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を与
えるビニル単量体中に、ガラス転移温度に影響
を及ぼさない範囲で粘度調整のための重合体を
溶解する方法。 ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を与
えるビニル単量体とガラス転移温度に影響を及
ぼさない範囲で高粘度のビニル単量体を混合す
る方法。 上記の方法では、粘度は、ガラス転移温度が0
℃以下となる重合体を与えるビニル単量体の重合
時間、重合温度、開始剤濃度及び単量体濃度に影
響を受けるため、予め粘度とこれらの要因との関
係を調べておくことが好ましい。また、上記の
方法で用いられる、粘度調整のための重合体とし
ては、ガラス転移温度が0℃以下であることが好
ましいが、ガラス転移温度が0℃を越えるもので
あつても、得られる重合体のガラス転移温度が0
℃以下となる範囲で使用することができる。上記
の粘度調整のための重合体としては、例えば、炭
素数1〜10のアルキル基を有するアクリル酸エス
テル重合体、又はメタクリル酸エステル重合体、
スチレン重合体、ブタジエン重合体、イソブチレ
ン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、塩素
化エチレン重合体、エチレン−プロピレン共重合
体等が挙げられる。さらに好ましくは、反応性基
を有する重合体が使用される。 例えば、アクリル酸ノルマルブチル重合体、ス
チレン重合体、メタクリル酸メチル重合体の重合
体中にペルオキシ基を有するもの等が挙げられ
る。又、主鎖中にアゾ基を有する重合体をチオグ
リコール酸を末端に有する重合体とグリシジルメ
タクリレートとの反応により得られる末端にビニ
ル基を有する重合体等が挙げられる。 上記の重合体を用いて粘度を調節する場合、そ
の量は粘度が5〜50000センチポイズの範囲とな
る量を用いればよい。一般には、ガラス転移温度
が0℃以下となる重合体を与えるビニル単量体
100重量部に対して上記の重合体を0.5〜40重量
部、より好ましくは1〜30重量部の範囲で使用す
れば良い。さらに、上記の方法で用いられる高
粘度のビニル単量体としては、重合体を側鎖に有
するビニル化合物を挙げることができる。このよ
うなビニル単量体としては、側鎖にプロピレング
リコール重合体、アルキル(メタ)アクリレート
重合体、ウレタン重合体、エステル重合体等を有
するモノ(メタ)アクリレート類を挙げることが
できる。使用する量は、上記の粘度調整のため
の重合体と同様の範囲で良い。 本発明の第1段重合で用いられる油溶性ラジカ
ル開始剤としては、公知のものが何ら制限なく使
用し得る。本発明の第1段重合で得られた重合体
粒子の存在下にガラス転移温度が20℃以上となる
重合体を与えるビニル単量体を懸濁重合する第2
段重合では、ガラス転移温度が20℃以上となるビ
ニル重合体を与えるビニル単量体による新粒子の
形成を防止するために、油溶性ラジカル開始剤は
新たに添加しないことが好ましい。従つて、第1
段重合で添加される油溶性ラジカル開始剤の一部
が第1段重合で使用され、残部が第2段重合で使
用されることが好ましい。第1段重合で使用され
る油溶性ラジカル開始剤の量は、全重合工程で使
用される量の30〜40重量%であることが好まし
い。 このように第1段重合と第2段重合とに於いて
使用する油溶性ラジカル開始剤の量を調節する具
体的な方法としては、次のような方法が好ましく
採用される。 分解温度が異なる2種以上の油溶性ラジカル開
始剤を添加し、第1段重合で低温活性の油溶性ラ
ジカル開始剤を使用し、第2段重合で高温活性の
油溶性ラジカル開始剤を使用する。 上記の方法に於いて、分解温度が異なる油溶性
ラジカル開始剤としては、10時間半減温度が50℃
以下の開始剤と50℃以上の開始剤を、さらに夫々
の半減温度が10℃以上異なる開始剤を併用するこ
とが好ましい。10時間半減温度が50℃以下で第1
段重合工程で消費される開始剤としては、例えば
イソブチリルパーオキシド、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシ
ジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パー
オキシジカーボネート、クミルパーオキシネオデ
カネート等が挙げられる。一方、10時間半減温度
が50℃以上で大部分が第2段重合工程で消費され
る開始剤としては、例えばt−ブチルパーオキシ
ヒバレート、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイ
ルパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等
が挙げられる。 上記の低温活性の開始剤と高温活性の開始剤の
仕込量は、全ビニル単量体100重量部に対して0.5
〜5重量部であることが好ましく、その内低温活
性の開始剤の仕込量比は30〜40重量%であること
が好ましい。さらに好ましくはアルカリによる加
水分解を起こしにくい構造を有する油溶性開始剤
が適用される。 本発明に於いては、得られる複合重合体粒子の
粒子径を衝撃改良材として好適な値にするため
に、第1段重合に於いて界面活性剤を用いること
が好ましい。界面活性剤としては、通常のアニオ
ン性カチオン性、又はノニオン性の界面活性剤が
挙げられ、これらは単独又は併用して使用する事
ができる。本発明に於いて好適な界面活性剤とし
ては、ラウリルスルホン酸ソーダ、スルホコハク
酸のエステルソーダ塩、オレイン酸カリウム、ポ
リエチレングリコール、モノオレイルエーテル等
が挙げられる。 上記の界面活性剤は、無機充填材とビニル単量
体とを均一に分散させ、且つ得られる重合体粒子
の凝集を防止するために第1段重合工程に使用さ
れるビニル単量体と無機充填剤混合物100重量部
に対し0.5重量部〜25重量部、好ましくは1重量
部〜20重量部用いることが好適である。 第1段重合の重合条件は特に制限されないが、
前記した油溶性ラジカル開始剤の分解に適した温
度及び重合時間が選択される。一般には重合温度
は40〜90℃、好ましくは50〜85℃の範囲から、ま
た重合時間は、30〜240分の範囲から選べば良い。
又、懸濁重合に使用される水の量は、無機充填材
とすべての単量体の仕込量の合計を100部とする
と250〜2000部の範囲が好適でる。さらに、この
とき水媒体のPHを7以上、好ましくは8以上とす
ることが好適である。 このような第1段重合で得られた重合体粒子の
存在下に、ガラス転移温度が20℃以上となるビニ
ル重合体を与えるビニル単量体の懸濁重合を行な
う第2段重合が実施される。ガラス転移温度が20
℃以上となるビニル重合体を与えるビニル単量体
としては、前記したビニル単量体が採用される。
該ビニル単量体の使用量は、第1段重合で得られ
た重合体粒子100重量部に対して10〜500重量部の
範囲であることが好ましい。また、第2段重合に
於いては、ガラス転移温度が20℃以上となる重合
体を与えるビニル単量体の重合による新粒子の生
成を防止するために、水溶性重合禁止剤を用いる
ことが好ましい。本発明に於いて好適に用いられ
る重合禁止剤としては、チオシアン酸アンモニウ
ム塩、亜硝酸ソーダ等が挙げられる。これらの重
合禁止剤は第2段重合で添加されるビニル単量体
100重量部に対して0.1〜5重量部の範囲で用いる
ことが、重合禁止効果及び重合体粒子同士の凝集
防止の上で好ましい。 第2段重合に於いては、必要に応じ第1段重合
で用いたのと同様の界面活性剤を使用することが
できる。第2段重合の重合条件は、第1段重合で
添加される油溶性ラジカル開始剤に適した条件を
採用すれば良い。一般には、第2段重合工程の重
合温度は、40〜90℃好ましくは50〜85℃の範囲で
又重合時間は1時間〜36時間の範囲から選ぶのが
好適である。上記のビニル単量体の添加方法は一
括添加法逐次添加法の何れの方法でも良いが、好
ましくは逐次添加法がより好ましく用いられる。 以上のようにして得られた複合重合体粒子は遠
心沈降又は塩析凝集ののち、ろ別し充分乾燥を行
い粉末として得られる。 本発明の複合重合体粒子は、塩化ビニル樹脂や
オレフイン樹脂等の熱可塑性樹脂と混合して衝撃
改良材として用いることができる。この際、配合
割合は、目的とする成形体の使用条件により決定
すれば良いが、通常は熱可塑性樹脂100重量部に
対して複合重合体粒子を1〜30重量部用いること
が好ましい。又通常用いられている安定剤紫外線
吸収剤、酸化防止剤、染顔料等の副資剤を必要に
応じて添加することができる。 [効果] 本発明の複合重合体粒子は、熱可塑性樹脂中の
耐衝撃性を改良する効果を有しており、さらに熱
可塑性樹脂中への分散性が良効であり、無機充填
材による機械的補強効果を併せて有している。従
つて、本発明の複合重合体粒子を熱可塑性樹脂中
に充填した場合、熱可塑性樹脂の耐衝撃性は向上
し、しかも、耐衝撃性を向上させることに併なう
表面硬度の低下を防止することができる。さら
に、充填材が経時的に熱可塑性樹脂の表面に移行
する現象も、本発明の複合重合体粒子を用いた場
合には全く見られない。従つて本発明の重合体は
熱可塑性樹脂の衝撃改良材として極めて有用であ
る。本発明を更に具体的に説明するため、以下の
実施例を挙げて説明するが本発明は、これらの実
施例に限定されるものではない。 尚、実施例及び比較例で表示された種々の測定
値は以下の測定方法によつた。 1 粘度:東洋計器 visconic ELDを用い23℃
で測定を行つた。 2 粒子径:堀場製作所製のCAPA−500型遠心
式粒度分布測定装置を用いて測定した。若し
くは日本電子(株)製の走査電子顕微鏡により観
察した。 3 無機充填材含有量:島津Thermal Analyzer
DT30型を用い重量変化により求めた。 4 安息角:漏斗による注入法で且つ自由たい積
法により求めた。 5 ゲル含有量:トルエンを溶媒としてこの溶媒
に対して0.1重量%の複合重合体粒子を秤量
し、20〜24時間、室温下で溶媒中に静置す
る。次に減圧乾燥を行い、その後105℃の乾
燥器中で恒量になるまで乾燥する。この時の
重量を測定し次式によりゲル含有量を算出し
た。 ゲル含有量(%) =乾燥後の重量/採取複合重合体粒子の重量×100 6 被覆層の厚さ:2の項で求められる粒子径の
測定方法を用いて、第1段重合工程で得られ
る粒子径と第2段重合工程で得られる最終粒
子径の差により、ガラス転移温度が20℃以上
となる重合体の被覆層の厚みを算出した。 7 シヤルピー衝撃強度:JIS K−7111に準拠し
て23℃にて測定した。 8 引張試験:JIS K−7113に準拠して23℃にて
測定した。 9 硬度:ブリネル硬度計に用いて測定した。 実施例 1 アクリル酸n−ブチル95重量部とアクリル酸n
−ブチル重合体(分子量30万)5重量部を均一混
合し粘度が1700cpのアクリル酸n−ブチル混合
物を得た。上記のアクリル酸n−ブチル混合物
100重量部にエチレングリコールジメタクリレー
ト2部、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト15部、ベンゾイルパーオキシド3部を添加し混
合し、次いで平均粒子径0.08μmの炭酸カルシウ
ム(白石工業社製 白艶華R−06)50部を添加
し、氷冷下均一混合した。 さらにイオン交換水2500部ジ−2−エチルヘキ
シルスルホコハク酸エステルソーダ20部混合液を
加え、氷冷下10000rpmで10分間乳化分散を行つ
た。 このようにして得られた混合液をPH9.5に調整
した後、冷却器及び、撹拌装置付反応容器中に仕
込み充分窒素置換した後、70℃で3時間重合を行
つた。この時の重合収率は98%であつた。続いて
70℃のままチオシアン酸アンモニウム塩0.25部を
加え10分間撹拌後、メタクリル酸メチル50部を1
時間にわたり滴下したのち、さらに10時間反応を
行つた。得られた複合重合体粒子は遠心沈降法よ
り0.5μmであつた。得られた混合液は、塩化ナト
リウムにより塩析凝固した後脱水、洗浄、乾燥し
た。得られた複合重合体粒子の収率は97%であ
り、又炭酸カルシウム含有量は、25.2重量%、安
息角は34゜、ゲル含有量は96.3重量%であつた。
また、被覆層の厚みは0.1μmであつた。 前記で得られた複合重合体粒子10部を平均重合
度1300の塩化ビニル樹脂100部とステアリン酸鉛
4.2部を混合し180℃にて熱ロールにより10分間混
練した後185℃にて15分間プレス成形し試験片を
作成した。 JIS−K−7111によりシヤルピー衝撃強度、JIS
−K−7113により引張試験を行つた。 又、表面硬さはブリネル硬さ試験機により30秒
後の値を求めた。その結果、シヤルピー衝撃強度
は、21.8Kgfcm/cm2、引張強度は460Kg/cm2、伸
びは185%、ブリネル硬度は17.4であつた。 実施例 2,3 実施例1で用いた炭酸カルシウムを他の無機充
填材に変えた他は同様の方法で行つた。但しPHは
8.0に調製して重合を行つた。 実施例1と同様に上記複合重合体粒子10重量部
と塩化ビニル樹脂100重量部を混合し試験片を作
成し測定を行つた。 結果を第1表に示す。
の衝撃改良効果を勘案すると1〜10であることが
好ましい。 架橋性ビニル単量体単位は、ガラス転移温度が
0℃以下となる重合体中に0.05〜5重量%の範囲
で含まれていなければならない。該架橋性ビニル
単量体単位が上記の範囲よりも少なければ、充分
な弾性を得ることができず、得られる複合重合体
粒子を衝撃改良材として使用することができな
い。また、上記範囲よりも多いときは、複合重合
体粒子が硬質になり過ぎ、衝撃改良作用を示さな
くなる。 他方、前記の重合体粒子を構成するもう一方の
成分としては、無機充填材である酸化ケイ素、炭
酸カルシウム又は炭酸マグネシウムが熱可塑性樹
脂の衝撃改良目的に好適に採用される。該無機充
填材の粒子径は、衝撃改良効果を発揮させるため
には平均粒径で10μm以下、さらに2μm以下であ
ることが好ましい。 重合体粒子を構成するガラス転移温度が0℃以
下の重合体と無機充填材の割合は、得られる複合
重合体粒子を衝撃改良材として用いる場合には、
ガラス転移温度が0℃以下の重合体100重量部に
対して無機充填材が1〜400重量部の範囲である
ことが好ましい。さらに好ましくは、5〜200重
量部の範囲である。 以上に説明した重合体粒子は、ガラス転移温度
が20℃以上のビニル重合体で被覆されている。ガ
ラス転移温度が20℃以上のビニル重合体として
は、単独ビニル重合体及びビニル共重合体のいず
れでも良く、公知のビニル重合体が何ら制限なく
使用し得る。本発明に於いては、ガラス転移温度
が20〜150℃、さらに30〜140℃のビニル重合体が
特に好ましく用いられる。該ガラス転移温度が20
℃以上のビニル重合体を与えるビニル単量体とし
ては、公知のものが何ら制限なく使用し得る。本
発明に於いて特に好適に使用されるビニル単量体
を例示すると、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
ブチル等のエステル結合部分に炭素数4以下のア
ルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステ
ル;アクリル酸メチル;スチレン、α−メチルス
チレン等の芳香族ビニル化合物;アクリロニトリ
ル等の不飽和ニトリル化合物;塩化ビニル等が挙
げられる。また、ガラス転移温度が20℃以下のビ
ニル重合体を与えるビニル単量体であつても、得
られる共重合体のガラス転移温度が20℃以上とな
る範囲で使用しても何ら支障はない。 上記のガラス転移温度が20℃以上のビニル重合
体は、得られる複合重合体粒子を衝撃改良材とし
て用いる場合には、熱可塑性樹脂への分散性や耐
衝撃性の向上を勘案すると前記した重合体粒子
100重量部に対して10〜500重量部、さらに20〜
200重量部の範囲で用いることが好ましい。ガラ
ス転移温度が20℃以上のビニル重合体の被覆層の
厚さは、特に制限されないが、上記範囲のビニル
重合体を用いることにより、一般には0.002μm〜
8μm、好適には0.002〜0.8μmの範囲となる。 本発明の複合重合体粒子を用いて熱可塑性樹脂
の耐衝撃性を改良する場合、熱可塑性樹脂の種類
によつて最適の粒子径の範囲を選択すれば良い。
一般的には、平均粒径が0.01〜20μm、さらには
0.05〜2μmの範囲であることが好ましい。 また、本発明の複合重合体粒子は、一般に70%
以上、好適には80%以上のゲル含有量を示す。 本発明の複合重合体粒子は、表面がガラス転移
温度の高いビニル重合体で被覆されているため、
粉末で且つ流動性が良い。さらに粉末の安息角は
一般に50゜以下の値を示す。 さらに、本発明の複合重合体粒子中の無機充填
材は、重合体によつて完全に被覆されており、複
合重合体粒子表面には表れていない。このこと
は、複合重合体粒子中の無機充填剤の1例として
炭酸カルシウムを用いた場合、PH1.0のHCL酸性
溶液で1時間処理しても大部分の炭酸カルシウム
が溶出しないことから裏付けられる。 以上に述べた本発明の複合重合体粒子の製造方
法は、特に制限されるものではないが、好適な製
造方法を示せば次のとおりである。 即ち、ガラス転移温度が0℃以下となる重合体
を与えるビニル単量体と該ビニル単量体に対して
0.05〜5重量%の架橋性ビニル単量体とを無機充
填材の存在下、水媒体中で油溶性ラジカル開始剤
を用いて懸濁重合を行ない、次いで該懸濁重合で
得られた重合体の存在下にガラス転移温度が20℃
以上となるビニル重合体を与えるビニル単量体を
懸濁重合する方法である。 前記したガラス転移温度が0℃以下となる重合
体を与えるビニル単量体、該ビニル単量体に対し
て0.05〜5重量%の前記した架橋性ビニル単量体
及び無機充填材とを十分混合し、これを水媒体中
に均一に分散させて、油溶性ラジカル開始剤を用
いて第1段階重合が行われる。ここで、無機充填
材の使用量は、前述のとおり、ガラス転移温度が
0℃以下となる重合体を与えるビニル単量体100
重量部に対して1〜400重量部であることが好ま
しい。また、無機充填材とガラス転移温度が0℃
以下となる重合体との均一な混合物を得、衝撃改
良材として好適な複合重合体粒子を得るために
は、該ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を
与えるビニル単量体の粘度を5〜50000センチポ
イズの範囲に調節することが好ましい。該ビニル
単量体の粘度を上記の範囲に調節する方法として
は、次のような方法が採用される。 ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を与
えるビニル単量体を、予め部分重合してオリゴ
マーを生成させ、粘度を上昇させる方法。 ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を与
えるビニル単量体中に、ガラス転移温度に影響
を及ぼさない範囲で粘度調整のための重合体を
溶解する方法。 ガラス転移温度が0℃以下となる重合体を与
えるビニル単量体とガラス転移温度に影響を及
ぼさない範囲で高粘度のビニル単量体を混合す
る方法。 上記の方法では、粘度は、ガラス転移温度が0
℃以下となる重合体を与えるビニル単量体の重合
時間、重合温度、開始剤濃度及び単量体濃度に影
響を受けるため、予め粘度とこれらの要因との関
係を調べておくことが好ましい。また、上記の
方法で用いられる、粘度調整のための重合体とし
ては、ガラス転移温度が0℃以下であることが好
ましいが、ガラス転移温度が0℃を越えるもので
あつても、得られる重合体のガラス転移温度が0
℃以下となる範囲で使用することができる。上記
の粘度調整のための重合体としては、例えば、炭
素数1〜10のアルキル基を有するアクリル酸エス
テル重合体、又はメタクリル酸エステル重合体、
スチレン重合体、ブタジエン重合体、イソブチレ
ン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、塩素
化エチレン重合体、エチレン−プロピレン共重合
体等が挙げられる。さらに好ましくは、反応性基
を有する重合体が使用される。 例えば、アクリル酸ノルマルブチル重合体、ス
チレン重合体、メタクリル酸メチル重合体の重合
体中にペルオキシ基を有するもの等が挙げられ
る。又、主鎖中にアゾ基を有する重合体をチオグ
リコール酸を末端に有する重合体とグリシジルメ
タクリレートとの反応により得られる末端にビニ
ル基を有する重合体等が挙げられる。 上記の重合体を用いて粘度を調節する場合、そ
の量は粘度が5〜50000センチポイズの範囲とな
る量を用いればよい。一般には、ガラス転移温度
が0℃以下となる重合体を与えるビニル単量体
100重量部に対して上記の重合体を0.5〜40重量
部、より好ましくは1〜30重量部の範囲で使用す
れば良い。さらに、上記の方法で用いられる高
粘度のビニル単量体としては、重合体を側鎖に有
するビニル化合物を挙げることができる。このよ
うなビニル単量体としては、側鎖にプロピレング
リコール重合体、アルキル(メタ)アクリレート
重合体、ウレタン重合体、エステル重合体等を有
するモノ(メタ)アクリレート類を挙げることが
できる。使用する量は、上記の粘度調整のため
の重合体と同様の範囲で良い。 本発明の第1段重合で用いられる油溶性ラジカ
ル開始剤としては、公知のものが何ら制限なく使
用し得る。本発明の第1段重合で得られた重合体
粒子の存在下にガラス転移温度が20℃以上となる
重合体を与えるビニル単量体を懸濁重合する第2
段重合では、ガラス転移温度が20℃以上となるビ
ニル重合体を与えるビニル単量体による新粒子の
形成を防止するために、油溶性ラジカル開始剤は
新たに添加しないことが好ましい。従つて、第1
段重合で添加される油溶性ラジカル開始剤の一部
が第1段重合で使用され、残部が第2段重合で使
用されることが好ましい。第1段重合で使用され
る油溶性ラジカル開始剤の量は、全重合工程で使
用される量の30〜40重量%であることが好まし
い。 このように第1段重合と第2段重合とに於いて
使用する油溶性ラジカル開始剤の量を調節する具
体的な方法としては、次のような方法が好ましく
採用される。 分解温度が異なる2種以上の油溶性ラジカル開
始剤を添加し、第1段重合で低温活性の油溶性ラ
ジカル開始剤を使用し、第2段重合で高温活性の
油溶性ラジカル開始剤を使用する。 上記の方法に於いて、分解温度が異なる油溶性
ラジカル開始剤としては、10時間半減温度が50℃
以下の開始剤と50℃以上の開始剤を、さらに夫々
の半減温度が10℃以上異なる開始剤を併用するこ
とが好ましい。10時間半減温度が50℃以下で第1
段重合工程で消費される開始剤としては、例えば
イソブチリルパーオキシド、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシ
ジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パー
オキシジカーボネート、クミルパーオキシネオデ
カネート等が挙げられる。一方、10時間半減温度
が50℃以上で大部分が第2段重合工程で消費され
る開始剤としては、例えばt−ブチルパーオキシ
ヒバレート、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイ
ルパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等
が挙げられる。 上記の低温活性の開始剤と高温活性の開始剤の
仕込量は、全ビニル単量体100重量部に対して0.5
〜5重量部であることが好ましく、その内低温活
性の開始剤の仕込量比は30〜40重量%であること
が好ましい。さらに好ましくはアルカリによる加
水分解を起こしにくい構造を有する油溶性開始剤
が適用される。 本発明に於いては、得られる複合重合体粒子の
粒子径を衝撃改良材として好適な値にするため
に、第1段重合に於いて界面活性剤を用いること
が好ましい。界面活性剤としては、通常のアニオ
ン性カチオン性、又はノニオン性の界面活性剤が
挙げられ、これらは単独又は併用して使用する事
ができる。本発明に於いて好適な界面活性剤とし
ては、ラウリルスルホン酸ソーダ、スルホコハク
酸のエステルソーダ塩、オレイン酸カリウム、ポ
リエチレングリコール、モノオレイルエーテル等
が挙げられる。 上記の界面活性剤は、無機充填材とビニル単量
体とを均一に分散させ、且つ得られる重合体粒子
の凝集を防止するために第1段重合工程に使用さ
れるビニル単量体と無機充填剤混合物100重量部
に対し0.5重量部〜25重量部、好ましくは1重量
部〜20重量部用いることが好適である。 第1段重合の重合条件は特に制限されないが、
前記した油溶性ラジカル開始剤の分解に適した温
度及び重合時間が選択される。一般には重合温度
は40〜90℃、好ましくは50〜85℃の範囲から、ま
た重合時間は、30〜240分の範囲から選べば良い。
又、懸濁重合に使用される水の量は、無機充填材
とすべての単量体の仕込量の合計を100部とする
と250〜2000部の範囲が好適でる。さらに、この
とき水媒体のPHを7以上、好ましくは8以上とす
ることが好適である。 このような第1段重合で得られた重合体粒子の
存在下に、ガラス転移温度が20℃以上となるビニ
ル重合体を与えるビニル単量体の懸濁重合を行な
う第2段重合が実施される。ガラス転移温度が20
℃以上となるビニル重合体を与えるビニル単量体
としては、前記したビニル単量体が採用される。
該ビニル単量体の使用量は、第1段重合で得られ
た重合体粒子100重量部に対して10〜500重量部の
範囲であることが好ましい。また、第2段重合に
於いては、ガラス転移温度が20℃以上となる重合
体を与えるビニル単量体の重合による新粒子の生
成を防止するために、水溶性重合禁止剤を用いる
ことが好ましい。本発明に於いて好適に用いられ
る重合禁止剤としては、チオシアン酸アンモニウ
ム塩、亜硝酸ソーダ等が挙げられる。これらの重
合禁止剤は第2段重合で添加されるビニル単量体
100重量部に対して0.1〜5重量部の範囲で用いる
ことが、重合禁止効果及び重合体粒子同士の凝集
防止の上で好ましい。 第2段重合に於いては、必要に応じ第1段重合
で用いたのと同様の界面活性剤を使用することが
できる。第2段重合の重合条件は、第1段重合で
添加される油溶性ラジカル開始剤に適した条件を
採用すれば良い。一般には、第2段重合工程の重
合温度は、40〜90℃好ましくは50〜85℃の範囲で
又重合時間は1時間〜36時間の範囲から選ぶのが
好適である。上記のビニル単量体の添加方法は一
括添加法逐次添加法の何れの方法でも良いが、好
ましくは逐次添加法がより好ましく用いられる。 以上のようにして得られた複合重合体粒子は遠
心沈降又は塩析凝集ののち、ろ別し充分乾燥を行
い粉末として得られる。 本発明の複合重合体粒子は、塩化ビニル樹脂や
オレフイン樹脂等の熱可塑性樹脂と混合して衝撃
改良材として用いることができる。この際、配合
割合は、目的とする成形体の使用条件により決定
すれば良いが、通常は熱可塑性樹脂100重量部に
対して複合重合体粒子を1〜30重量部用いること
が好ましい。又通常用いられている安定剤紫外線
吸収剤、酸化防止剤、染顔料等の副資剤を必要に
応じて添加することができる。 [効果] 本発明の複合重合体粒子は、熱可塑性樹脂中の
耐衝撃性を改良する効果を有しており、さらに熱
可塑性樹脂中への分散性が良効であり、無機充填
材による機械的補強効果を併せて有している。従
つて、本発明の複合重合体粒子を熱可塑性樹脂中
に充填した場合、熱可塑性樹脂の耐衝撃性は向上
し、しかも、耐衝撃性を向上させることに併なう
表面硬度の低下を防止することができる。さら
に、充填材が経時的に熱可塑性樹脂の表面に移行
する現象も、本発明の複合重合体粒子を用いた場
合には全く見られない。従つて本発明の重合体は
熱可塑性樹脂の衝撃改良材として極めて有用であ
る。本発明を更に具体的に説明するため、以下の
実施例を挙げて説明するが本発明は、これらの実
施例に限定されるものではない。 尚、実施例及び比較例で表示された種々の測定
値は以下の測定方法によつた。 1 粘度:東洋計器 visconic ELDを用い23℃
で測定を行つた。 2 粒子径:堀場製作所製のCAPA−500型遠心
式粒度分布測定装置を用いて測定した。若し
くは日本電子(株)製の走査電子顕微鏡により観
察した。 3 無機充填材含有量:島津Thermal Analyzer
DT30型を用い重量変化により求めた。 4 安息角:漏斗による注入法で且つ自由たい積
法により求めた。 5 ゲル含有量:トルエンを溶媒としてこの溶媒
に対して0.1重量%の複合重合体粒子を秤量
し、20〜24時間、室温下で溶媒中に静置す
る。次に減圧乾燥を行い、その後105℃の乾
燥器中で恒量になるまで乾燥する。この時の
重量を測定し次式によりゲル含有量を算出し
た。 ゲル含有量(%) =乾燥後の重量/採取複合重合体粒子の重量×100 6 被覆層の厚さ:2の項で求められる粒子径の
測定方法を用いて、第1段重合工程で得られ
る粒子径と第2段重合工程で得られる最終粒
子径の差により、ガラス転移温度が20℃以上
となる重合体の被覆層の厚みを算出した。 7 シヤルピー衝撃強度:JIS K−7111に準拠し
て23℃にて測定した。 8 引張試験:JIS K−7113に準拠して23℃にて
測定した。 9 硬度:ブリネル硬度計に用いて測定した。 実施例 1 アクリル酸n−ブチル95重量部とアクリル酸n
−ブチル重合体(分子量30万)5重量部を均一混
合し粘度が1700cpのアクリル酸n−ブチル混合
物を得た。上記のアクリル酸n−ブチル混合物
100重量部にエチレングリコールジメタクリレー
ト2部、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト15部、ベンゾイルパーオキシド3部を添加し混
合し、次いで平均粒子径0.08μmの炭酸カルシウ
ム(白石工業社製 白艶華R−06)50部を添加
し、氷冷下均一混合した。 さらにイオン交換水2500部ジ−2−エチルヘキ
シルスルホコハク酸エステルソーダ20部混合液を
加え、氷冷下10000rpmで10分間乳化分散を行つ
た。 このようにして得られた混合液をPH9.5に調整
した後、冷却器及び、撹拌装置付反応容器中に仕
込み充分窒素置換した後、70℃で3時間重合を行
つた。この時の重合収率は98%であつた。続いて
70℃のままチオシアン酸アンモニウム塩0.25部を
加え10分間撹拌後、メタクリル酸メチル50部を1
時間にわたり滴下したのち、さらに10時間反応を
行つた。得られた複合重合体粒子は遠心沈降法よ
り0.5μmであつた。得られた混合液は、塩化ナト
リウムにより塩析凝固した後脱水、洗浄、乾燥し
た。得られた複合重合体粒子の収率は97%であ
り、又炭酸カルシウム含有量は、25.2重量%、安
息角は34゜、ゲル含有量は96.3重量%であつた。
また、被覆層の厚みは0.1μmであつた。 前記で得られた複合重合体粒子10部を平均重合
度1300の塩化ビニル樹脂100部とステアリン酸鉛
4.2部を混合し180℃にて熱ロールにより10分間混
練した後185℃にて15分間プレス成形し試験片を
作成した。 JIS−K−7111によりシヤルピー衝撃強度、JIS
−K−7113により引張試験を行つた。 又、表面硬さはブリネル硬さ試験機により30秒
後の値を求めた。その結果、シヤルピー衝撃強度
は、21.8Kgfcm/cm2、引張強度は460Kg/cm2、伸
びは185%、ブリネル硬度は17.4であつた。 実施例 2,3 実施例1で用いた炭酸カルシウムを他の無機充
填材に変えた他は同様の方法で行つた。但しPHは
8.0に調製して重合を行つた。 実施例1と同様に上記複合重合体粒子10重量部
と塩化ビニル樹脂100重量部を混合し試験片を作
成し測定を行つた。 結果を第1表に示す。
【表】
実施例 4〜7
実施例1で用いたガラス転移温度が0℃以下と
なる重合体を与えるビニル単量体、ガラス転移温
度が20℃以上となる重合体を与えるビニル単量体
及び粘度調整のための重合体を、第2表に示すも
のに変えた以外は、実施例1と同様にして複合重
合体粒子を得た。 得られた複合重合体粒子の性質を第2表に併せ
て示し、実施例1と同様にして、塩化ビニル樹脂
100重量部と該複合重合体粒子10重量部とから得
られた試験片の諸性質を第3表に示した。
なる重合体を与えるビニル単量体、ガラス転移温
度が20℃以上となる重合体を与えるビニル単量体
及び粘度調整のための重合体を、第2表に示すも
のに変えた以外は、実施例1と同様にして複合重
合体粒子を得た。 得られた複合重合体粒子の性質を第2表に併せ
て示し、実施例1と同様にして、塩化ビニル樹脂
100重量部と該複合重合体粒子10重量部とから得
られた試験片の諸性質を第3表に示した。
【表】
【表】
【表】
実施例 8
実施例1に用いた油溶性ラジカル開始剤、並び
に重合温度を第4表に示すように変えた他は実施
例1と同様の方法で行つた。但し系のPHは9.5に
調整して重合を行つた。 重合結果を第4表に、又実施例1と同様に複合
重合体粒子10重量部と塩化ビニル樹脂100重量部
を混合し、試験片を作成して得られた結果を第5
表に示す。
に重合温度を第4表に示すように変えた他は実施
例1と同様の方法で行つた。但し系のPHは9.5に
調整して重合を行つた。 重合結果を第4表に、又実施例1と同様に複合
重合体粒子10重量部と塩化ビニル樹脂100重量部
を混合し、試験片を作成して得られた結果を第5
表に示す。
【表】
【表】
実施例 9
実施例1に用いたエチレングリコールジメタク
リレート2部を0.5部、1部、4部に変えた他は
同様の方法で行つた。 但し系のPHは9.5に調整して行つた。 重合結果並びに実施例1と同様に複合重合体粒
子10重量部と塩化ビニル樹脂100重量部を混合し
試験片を作成して得られた結果を第6表に示す。
リレート2部を0.5部、1部、4部に変えた他は
同様の方法で行つた。 但し系のPHは9.5に調整して行つた。 重合結果並びに実施例1と同様に複合重合体粒
子10重量部と塩化ビニル樹脂100重量部を混合し
試験片を作成して得られた結果を第6表に示す。
【表】
実施例 10
実施例1に用いたジ−2−エチルヘキシルスル
ホコハク酸エステルソーダ20部をラウリルスルホ
ン酸ソーダ20部に変えた他は同様の方法で行つ
た。但し系のPHは9.0に調整して重合を行つた。
得られた複合重合体粒子の粒子径は、0.4μm、収
率は97%、炭酸カルシウム含有量は25.6%、安息
角は、35゜であつた。また、ゲル含有量は95.7%
被覆層の厚さは0.05μmであつた。実施例1と同
様に上記重合体粒子10重量部と塩化ビニル樹脂
100重量部を混合し試験片を作成し測定を行つた。
その結果、シヤルピー衝撃強度は20.9Kgfcm/cm2
引張強度は475Kg/cm2、伸びは185%、ブリネル硬
度は18.0であつた。 比較例 1 実施例1に用いた炭酸カルシウムを混合しない
他は、実施例1と同様の方法で行なつた。 粒子径は0.4μmで収率は97%であつた。又安息
角は39℃であつた。上記で得られた重合体粒子
7.5重量部と白艶華(R−06)2.5重量部を実施例
1と同様に塩化ビニル樹脂100重量部に混合し試
験片を作成した。結果を第7表に示す。 比較例 2 実施例1に用いたエチレングリコールジメタク
リレート2重量部を、20重量部に変更した他は実
施例1と同様の方法で行つた。 粒子径は、0.6μmで収率は98%であつた。又、
安息角は33゜であつた。このようにして得られた
複合重合体粒子10重量部を実施例1と同様に塩化
ビニル樹脂100重量部に混合し試験片を作成した。
結果を第7表に示す。 比較例 3 実施例1に用いたメタクリル酸メチルを添加し
ない他は同様の方法で行つた。 粒子径は0.4μmで収率は98%であつた。 複合重合体は粒子として得られず粘性のある凝
集塊となり安息角は測定不可能であつた。このよ
うにして得られた複合重合体を細断し実施例1と
同様に塩化ビニル樹脂に混合し試験片を作成し
た。結果を第7表に示す。 比較例 4 重合体粒子のガラス転移温度が0℃以下になら
ない複合重合体粒子について下記のような実験を
行つた。 スチレン150g、ジビニルベンゼン150g、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート20g、ベン
ゾイルパーオキシド5g、ターシヤリードデシル
メルカプタン6g、及び平均粒子径0.08μmの炭
酸カルシウム(白石工業社製、白艶華R−06)60
gを混合し氷冷下均一混合した。 さらにイオン交換水3000g及びジ−2−エチル
ヘキシルスルホコハク酸エステルソーダ30g混合
液を加え、氷冷下10000rpmで10分間乳化分散を
行つた。 このようにして得られた混合液をPH8.0に調整
した後、冷却器及び撹拌装置付反応容器中に仕込
み充分要素置換した後、70℃で5時間重合を行つ
た。続いて75℃に昇温し、チオシアン酸アンモニ
ウム塩0.3gを加え10分間撹拌後、及びスチレン
80g、アクリロニトリル20gの混合物を1時間に
わたり滴下した後、さらに15時間重合を行なつ
た。得られた複合重合体粒子の平均粒子径は0.9μ
mであつた。得られた混合液は、塩化ナトリウム
により塩析凝固した後、脱水、洗浄、乾燥した。
得られた複合重合体粒子収率は95%であり、又炭
酸カルシウム含有量は8重量%、安息角は31゜、
ゲル含有量は97.1重量%であつた。 実施例1と同様に上記複合重合体粒子10重量部
と塩化ビニル樹脂100重量部を混合し試験片を作
成し測定を行つた。 その結果、シヤルピー衝撃強度は5.2Kgfcm/
cm2、引張強度40Kg/cm2、伸びは70%、及びブリネ
ル硬度は18.3であつた。
ホコハク酸エステルソーダ20部をラウリルスルホ
ン酸ソーダ20部に変えた他は同様の方法で行つ
た。但し系のPHは9.0に調整して重合を行つた。
得られた複合重合体粒子の粒子径は、0.4μm、収
率は97%、炭酸カルシウム含有量は25.6%、安息
角は、35゜であつた。また、ゲル含有量は95.7%
被覆層の厚さは0.05μmであつた。実施例1と同
様に上記重合体粒子10重量部と塩化ビニル樹脂
100重量部を混合し試験片を作成し測定を行つた。
その結果、シヤルピー衝撃強度は20.9Kgfcm/cm2
引張強度は475Kg/cm2、伸びは185%、ブリネル硬
度は18.0であつた。 比較例 1 実施例1に用いた炭酸カルシウムを混合しない
他は、実施例1と同様の方法で行なつた。 粒子径は0.4μmで収率は97%であつた。又安息
角は39℃であつた。上記で得られた重合体粒子
7.5重量部と白艶華(R−06)2.5重量部を実施例
1と同様に塩化ビニル樹脂100重量部に混合し試
験片を作成した。結果を第7表に示す。 比較例 2 実施例1に用いたエチレングリコールジメタク
リレート2重量部を、20重量部に変更した他は実
施例1と同様の方法で行つた。 粒子径は、0.6μmで収率は98%であつた。又、
安息角は33゜であつた。このようにして得られた
複合重合体粒子10重量部を実施例1と同様に塩化
ビニル樹脂100重量部に混合し試験片を作成した。
結果を第7表に示す。 比較例 3 実施例1に用いたメタクリル酸メチルを添加し
ない他は同様の方法で行つた。 粒子径は0.4μmで収率は98%であつた。 複合重合体は粒子として得られず粘性のある凝
集塊となり安息角は測定不可能であつた。このよ
うにして得られた複合重合体を細断し実施例1と
同様に塩化ビニル樹脂に混合し試験片を作成し
た。結果を第7表に示す。 比較例 4 重合体粒子のガラス転移温度が0℃以下になら
ない複合重合体粒子について下記のような実験を
行つた。 スチレン150g、ジビニルベンゼン150g、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート20g、ベン
ゾイルパーオキシド5g、ターシヤリードデシル
メルカプタン6g、及び平均粒子径0.08μmの炭
酸カルシウム(白石工業社製、白艶華R−06)60
gを混合し氷冷下均一混合した。 さらにイオン交換水3000g及びジ−2−エチル
ヘキシルスルホコハク酸エステルソーダ30g混合
液を加え、氷冷下10000rpmで10分間乳化分散を
行つた。 このようにして得られた混合液をPH8.0に調整
した後、冷却器及び撹拌装置付反応容器中に仕込
み充分要素置換した後、70℃で5時間重合を行つ
た。続いて75℃に昇温し、チオシアン酸アンモニ
ウム塩0.3gを加え10分間撹拌後、及びスチレン
80g、アクリロニトリル20gの混合物を1時間に
わたり滴下した後、さらに15時間重合を行なつ
た。得られた複合重合体粒子の平均粒子径は0.9μ
mであつた。得られた混合液は、塩化ナトリウム
により塩析凝固した後、脱水、洗浄、乾燥した。
得られた複合重合体粒子収率は95%であり、又炭
酸カルシウム含有量は8重量%、安息角は31゜、
ゲル含有量は97.1重量%であつた。 実施例1と同様に上記複合重合体粒子10重量部
と塩化ビニル樹脂100重量部を混合し試験片を作
成し測定を行つた。 その結果、シヤルピー衝撃強度は5.2Kgfcm/
cm2、引張強度40Kg/cm2、伸びは70%、及びブリネ
ル硬度は18.3であつた。
【表】
比較例 5〜7
実施例1で用いた炭酸カルシウムを他の無機充
填材に変えた他は同様の方法で行つた。但しPHは
8.0に調製して重合を行つた。 実施例1と同様に上記複合重合体粒子10重量部
と塩化ビニル樹脂100重量部を混合し試験片を作
成し測定を行つた。 結果を第8表に示す。
填材に変えた他は同様の方法で行つた。但しPHは
8.0に調製して重合を行つた。 実施例1と同様に上記複合重合体粒子10重量部
と塩化ビニル樹脂100重量部を混合し試験片を作
成し測定を行つた。 結果を第8表に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ガラス転移温度が0℃以下であり且つ架橋性
ビニル単量体0.05〜5重量%と、該架橋性ビニル
単量体と共重合可能な重合性ビニル単量体99.95
〜95重量%とよりなる架橋ビニル共重合体(i)と酸
化ケイ素、炭酸カルシウム又は炭酸マグネシウム
(ii)とよりなる重合体粒子が、その表面をガラス転
移温度が20℃以上となるビニル重合体(iii)で被覆さ
れて二層構造をとり且つ平均粒径が0.01〜20μm、
安息角が50゜以下である複合重合体粒子。 2 ガラス転移温度が0℃以下であり且つ架橋性
ビニル単量体0.05〜5重量%と、該架橋性ビニル
単量体と共重合可能な重合性ビニル単量体99.95
〜95重量%とよりなる架橋ビニル共重合体(i)と酸
化ケイ素、炭酸カルシウム又は炭酸マグネシウム
(ii)とよりなる重合体粒子が、その表面をガラス転
移温度が20℃以上となるビニル重合体(iii)で被覆さ
れて二層構造をとり且つ平均粒径が0.01〜20μm、
安息角が50゜以下である複合重合体粒子よりなる
衝撃改良材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23532985A JPS6296539A (ja) | 1985-10-23 | 1985-10-23 | 複合重合体粒子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23532985A JPS6296539A (ja) | 1985-10-23 | 1985-10-23 | 複合重合体粒子及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6296539A JPS6296539A (ja) | 1987-05-06 |
| JPH0549704B2 true JPH0549704B2 (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=16984492
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23532985A Granted JPS6296539A (ja) | 1985-10-23 | 1985-10-23 | 複合重合体粒子及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6296539A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0735406B2 (ja) * | 1986-06-24 | 1995-04-19 | 株式会社トクヤマ | 複合重合体粒子の製造方法 |
| JPH0628718B2 (ja) * | 1988-05-06 | 1994-04-20 | 積水化成品工業株式会社 | 合成樹脂被覆ガラス粒子の製造方法 |
| US5331025A (en) * | 1992-11-04 | 1994-07-19 | Rohm And Haas Company | Coating compositions incorporating composite polymer particles |
| US5852108A (en) * | 1995-05-10 | 1998-12-22 | Toray Industries, Inc. | Composite particulate material for resin reinforcement, production thereof, and reinforced resin composition incorporated therewith |
| EP2110389A1 (de) * | 2008-04-18 | 2009-10-21 | Nanoresins AG | Polymerisierbare Masse mit vernetzenden Nanopartikeln |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4852841A (ja) * | 1971-11-04 | 1973-07-25 | ||
| US3978261A (en) * | 1973-04-06 | 1976-08-31 | Ici Australia Limited | Elastomeric particles having polymerizable surface layer |
| JPS5548229A (en) * | 1978-09-30 | 1980-04-05 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | Modifier for composite material |
| JPS595609B2 (ja) * | 1980-07-29 | 1984-02-06 | 日立化成工業株式会社 | 耐衝撃性熱可塑性樹脂の製造法 |
| JPS591573A (ja) * | 1982-06-29 | 1984-01-06 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 重合体粒子 |
-
1985
- 1985-10-23 JP JP23532985A patent/JPS6296539A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6296539A (ja) | 1987-05-06 |
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