JPH0551909B2 - - Google Patents
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- JPH0551909B2 JPH0551909B2 JP61029792A JP2979286A JPH0551909B2 JP H0551909 B2 JPH0551909 B2 JP H0551909B2 JP 61029792 A JP61029792 A JP 61029792A JP 2979286 A JP2979286 A JP 2979286A JP H0551909 B2 JPH0551909 B2 JP H0551909B2
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- G03G5/082—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
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Description
〔発明の属する分野の説明〕
本発明は光(ここでは広義の光であつて紫外
線、可視光線、赤外線、x線、γ線等を意味す
る。)のような電磁波に対して感受性のある電子
写真用光受容部材に関する。 〔従来の技術の説明〕 像形成分野において、電子写真用光受容部材に
おける光受容層を形成する光導電材料としては、
高感度で、SN比〔光電流(Ip)/暗電流(Id)〕
が高く、照射する電磁波のスペクトル特性に適合
した吸収スペクトル特性を有すること、光応答性
が速く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時に
おいて人体に対して無公害であること、等の特性
が要求される。殊に、事務機としてオフイスで使
用される電子写真装置内に組込まれる電子写真用
光受容部材の場合には、上記の使用時における無
公害性は重要な点である。 このような点に立脚して最近注目されている光
導電材料にアモルフアスシリコン(以後A−Siと
表記す)があり、例えば、独国公開第2746967号
公報、同第2855718号公報には電子写真用光受容
部材としての応用が記載されている。 しかしながら、従来のA−Siで構成された光受
容層を有する電子写真用光受容部材は、暗抵抗
値、光感度、光応答性などの電気的、光学的、光
導電的特性および使用環境特性の点、更には経時
的安定性および耐久性の点において、各々、個々
には特性の向上が計られているが、総合的な特性
向上を計る上で更に改良される余地が存するのが
実情である。 たとえば、電子写真用光受容部材に適用した場
合に、高光感度化、高暗抵抗化を同時に計ろうと
すると従来においてはその使用時において残留電
位が残る場合が度々観測され、この種の光受容材
料は長時間繰返し使用し続けると、繰返し使用に
よる疲労の蓄積が起こつて、残像が生ずる所謂ゴ
ースト現象を発する様になる等の不都合な点が少
なくなかつた。 また、A−Si材料で光受容層を構成する場合に
は、その電気的、光導電的特性の改良を計るため
に、水素原子あるいは弗素原子や塩素原子などの
ハロゲン原子、および電気的伝導型の制御のため
に硼素原子や燐原子などが或いはその他の特性改
良のために他の原子が、各々構成原子として光導
電層中に含有されるが、これらの構成原子の含有
の仕方如何によつては、形成した層の電気的ある
いは光導電的特性や耐圧性に問題が生ずる場合が
あつた。 即ち、例えば、形成した光導電層中に光照射に
よつて発生したフオトキヤリアの該層中での寿命
が充分でないことや、或いは、転写紙に転写され
た画像に俗に「白ヌケ」と呼ばれる、局在的な放
電破壊現象によると思われる画像欠陥や、クリー
ニングにブレードを用いると、その摺擦によると
思われる、俗に「白スジ」と云われている画像欠
陥が生じたりしていた。また、多湿雰囲気中で使
用したり、又例えば表面に一定の膜厚の表面層を
有しこれが使用光に対して実質的に透明であるよ
うな場合には長時間の摺擦による摩耗によつて表
面層の反射スペクトルに変化が生じ、特に感度等
に関し好ましくない経時的な変化が生じる場合が
少なくなかつた。また、多湿雰囲気中で使用した
り、或いは多湿雰囲気中に長時間放置した直後に
使用すると俗に云う画像のボケが生ずる場合が少
なくなかつた。 従つてA−Si材料そのものの特性改良が計られ
る一方で光受容材料を設計する際に、上記したよ
うな問題の総てが解決されるように層構成、各層
の化学的組成、作成法などが工夫される必要があ
る。 〔発明の目的〕 本発明は、上述のごときA−Siで構成された従
来の光受容層を有する電子写真用光受容部材にお
ける諸問題を解決することを目的とするものであ
る。 即ち、本発明の主たる目的は、電気的、光学
的、光導電的特性が使用環境に殆んど依存するこ
となく実質的に常時安定しており、耐光疲労に優
れ、繰返し使用に際しても劣化現象を起こさず耐
久性、耐湿性に優れ、残留電位が全くかまたは殆
んど観測されない、A−Si及び多結晶シリコンで
構成された光受容層を有する電子写真用光受容部
材を提供することにある。 本発明の他の目的は、支持体上に設けられる層
と支持体との間や積層される層の各層間における
密着性に優れ、構造配列的に緻密で安定的であ
り、層品質の高い、A−Si及び多結晶シリコンで
構成された光受容層を有する電子写真用光受容部
材を提供することにある。 本発明の更に他の目的は、電子写真用光受容部
材として適用させた場合、静電像形成のための帯
電処理の際の電荷保持能力が充分であり、通常の
電子写真法が極めて有効に適用され得る優れた電
子写真特性を示す、A−Si及び多結晶シリコンで
構成された光受容層を有する電子写真用光受容部
材を提供することにある。 本発明の別の目的は、長期の使用において画像
欠陥や画像のボケが全くなく、濃度が高く、ハー
フトーンが鮮明に出て、且つ解像度の高い高品質
画像を得ることが容易にできる、電子写真用のA
−Si及び多結晶シリコンで構成された光受容層を
有する光受容部材を提供することにある。 本発明の更に別の目的は、高光感度性、高SN
比特性及び高電気的耐圧性を有する、A−Si及び
多結晶シリコンで構成された光受容層を有する電
子写真用光受容部材を提供することにある。 〔発明の構成〕 本発明の電子写真用光受容部材は、支持体と該
支持体上に、シリコン原子とゲルマニウム原子と
を含有し、無機材料で構成され、長波長光に感度
を有する長波長光感光層と、シリコン原子を母体
とし、周期律表第族又は第族に属する原子を
含有する多結晶材料で構成された電荷注入阻止層
と、シリコン原子を母体とし、水素原子及びハロ
ゲン原子の少なくともいずれか一方を構成要素と
して含む非晶質材料で構成され、光導電性を示す
光導電層と、シリコン原子と炭素原子と水素原子
とを構成要素として含む非晶質材料で構成されて
いる表面層と、を有する光受容層とを有し、前記
表面層内において、前記表面層と前記光導電層と
の界面に向かつて前記炭素原子の濃度が減少する
ように前記構成要素の層厚方向の濃度分布を変化
させてあり、かつ水素原子の層厚方向の該表面層
内最大濃度が41〜70原子%であることを特徴とす
る。 前記表面層にはハロゲン原子が含有されていて
も良く、前記電荷注入阻止層には層厚方向に均一
に又は支持体側に多く分布する分布状態で構成原
子として周期律第族や第族に属する原子のよ
うな、伝導性を制御する物質が含有されても良
い。 さらに層厚方向に均一に又は支持体側に多く分
布する分布状態で構成原子として酸素原子又は/
及び窒素原子を含有してもよい。前記電荷注入阻
止層中の酸素原子又は/及び窒素原子は支持体側
に内在してもよい。 又、前記光導電層は構成原子として酸素原子、
窒素原子及び伝導性を制御する物質の少なくとも
一種を含有してもよい。 本発明に於しては前記長波長光感光層は構成原
子としてシリコン原子とゲルマニウム原子と必要
に応じて水素原子とハロゲン原子の少なくとも1
種とを含有するアモルフアス材料、いわゆる水素
化アモルフアスシリコンゲルマニウム、ハロゲン
化アモルフアスシリコンゲルマニウム、あるいは
ハロゲン含有水素化アモルフアスシリコンゲルマ
ニウム(以後これらの総称的表記として「A−
SiGe(H,X)」を使用する」)から構成されてい
る。 又、長波長光感光層には伝導性を制御する物質
(周期律表第族または第族に属する原子)、酸
素原子、窒素原子のうち少なくとも1種を含有し
てもよい。 上記した様な層構成を取る様にして設計された
本発明の電子写真用光受容部材は、前記した諸問
題の総てを解決し得、極めて優れた電気的、光学
的、光導電的特性、耐圧性及び使用環境特性を示
す。 すなわち、電子写真用光受容部材として適用さ
せた場合には、画像形成への残留電位の影響が全
くなく、その電気的特性が安定しており高感度
で、高SN比を有するものであつて、耐光疲労、
繰返し使用特性に長け、濃度が高く、ハーフトー
ンが鮮明に出て、且つ解像度の高い、高品質の画
像を安定して繰返し得ることができる。 さらに本発明の電子写真用光受容部材は、全可
視光域に於いて光感度が高く殊に、半導体レーザ
とのマツチングに優れ、且つ光応答が速い。 以下、図面に従つて本発明の電子写真用光受容
部材に就て詳細に説明する。 第1−1図、第1−2図は、本発明の電子写真
用光受容部材を説明する為に模式的に示した模式
的構成図である。 第1−1図に示す電子写真用光受容部材は、光
受容層100が光受容部材用としての支持体10
1の上に設けられており、該光受容層100は、
長波長光感光層102、電荷注入阻止層103、
A−Si(H,X)から成り、光導電性を有する光
導電層104と、シリコン原子と、炭素原子と水
素原子とを構成要素とする非晶質材料で構成さ
れ、これら構成要素の濃度が少くとも前記光導電
層との界面において光学的バンドギヤツプの整合
性が得られるような形に変化しておりかつ水素原
子の最大濃度が41〜70原子%である表面層104
とからなる層構成を有する。 以下、本発明の電子写真用光受容部材を構成す
る各層について記載する。 本発明において使用される支持体としては、導
電性でも電気絶縁性であつても良い導電性支持体
としては、例えば、NiCr、ステンレス、Al、
Cr、Mo、Au、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pb等の
金属またはこれ等の合金が挙げられる。 電気絶縁性支持体としては、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、セルローズアセ
テート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等の
合金樹脂のフイルム又はシート、ガラス、セラミ
ツク、紙などが通常使用される。これ等の電気絶
縁性支持体は、好適には少なくともその一方の表
面を導電処理され、該導電処理された表面側に他
の層が設けられるのが望ましい。 例えば、ガラスであれば、その表面に、NiCr、
Al、Cr、Mo、Au、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、
Pd、In2O3、SnO2、ITO(In2O3+SnO2)等から
成る薄膜を設けることによつて導電性が付与さ
れ、或いはポリエステルフイルム等の合成樹脂フ
イルムであれば、NiCr、Al、Ag、Pb、Zn、Ni、
Au、Cr、Mo、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt等の金
属の薄膜を真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパツタ
リング等でその表面に設け、又は前記金属でその
表面をラミネート処理して、その表面に導電性が
付与される。支持体の形状としては、円筒状、ベ
ルト状、板状等任意の形状とし得、所望によつ
て、その形状は決定されるが、例えば、連続高速
複写の場合には、無端ベルト状又は円筒状とする
のが望ましい。支持体の厚さは、所望通りの電子
写真用光受容部材が形成される様に適宜決定され
るが、電子写真用光受容部材として可撓性が要求
される場合には、支持体としての機能が十分発揮
される範囲内であれば可能な限り薄くされる。し
かしながら、この様な場合、支持体の製造上及び
取扱い上、機械的強度等の点から、通常は10μ以
上とされる。 特にレーザー光などの可干渉性光を用いて像記
録を行なう場合には、可視画像において現われ
る、所謂、干渉縞模様による画像不良を解消する
ために、支持体表面に凹凸を設けてもよい。 支持体表面に設けられる凹凸は、V字形状の切
刃を有するバイトをフライス盤、旋盤等の切削加
工機械の所定位置に固定し、例えば円筒状支持体
をあらかじめ所望に従つて設計されたプログラム
に従つて回転させながら規則的に所定方向に移動
させることにより、支持体表面を正確に切削加工
することで所望の凹凸形状、ピツチ、深さで形成
される。この様な切削加工法によつて形成される
凹凸が作り出す逆V字形線状突起部は、円筒状支
持体の中心軸を中心とした螺線構造を有する。逆
V字形突起部の螺線構造は、二重、三重の多重螺
線構造、又は交叉螺線構造とされても差支えな
い。 或いは、螺線構造に加えて中心軸に沿つた平行
線構造を導入しても良い。 支持体表面に設けられる凹凸の凸部の縦断面形
状は形成される各層の微小カラム内に於ける層厚
の管理された不均一化と、支持体と該支持体上に
直接設けられる層との間に良好な密着性や所望の
電気的接続を確保する為に逆V字形とされるが、
好ましくは第20図に示される様に実質的に二等
辺三角形、直角三角形或いは不等辺三角形とされ
るのが望ましい。これ等の形状の中殊に二等辺三
角形、直角三角形が望ましい。 本発明に於ては、管理された状態で支持体表面
に設けられる凹凸の各デイメンジヨンは、以下の
点を考慮した上で、本発明の目的を結果的に達成
出来る様に設定される。 即ち、第1は光受容層を構成するA−Si(H,
X)層は、層形成される表面の状態に構造敏感で
あつて、表面状態に応じて層品質は大きく変化す
る。 従つて、A−Si(H,X)層の層品質の低下を
招来しない様に支持体表面に設けられる凹凸のデ
イメンジヨンを設定する必要がある。 第2には光受容層の自由表面に極端な凹凸があ
ると、画像形成後のクリーニングに於てクリーニ
ングを完全に行なうことが出来なくなる。 また、ブレードクリーニングを行う場合、ブレ
ードのいたみが早くなるという問題がある。 上記した層堆積上の問題点、電子写真法のプロ
セス上の問題点および、干渉縞模様を防ぐ条件を
検討した結果、支持体表面の凹部のピツチは、好
ましくは500μm〜0.3μm、より好ましくは200μm
〜1μm、最適には50μm〜5μmであるのが望まし
い。 また、凹部の最大の深さは、好ましくは0.1μm
〜5μm、より好ましくは0.3〜3μm、最適には
0.6μm〜2μmとされるのが望ましい。支持体表面
の凹部のピツチと最大深さが上記の範囲にある場
合、凹部(又は線上突起部)の傾斜面の傾きは、
好ましくは1度〜20度、より好ましくは3度〜15
度、最適には4度〜10度とされるのが望ましい。 又、この様な支持体上に堆積される各層の層圧
の不均一に基く層厚差の最大は、同一ピツチ内で
好ましくは0.1μm〜2μm、より好ましくは0.1μm
〜1.5μm、最適には0.2μm〜1μmとされるのが望
ましい。 又、レーザー光などの可干渉性光を用いた場合
の干渉縞模様による画像不良を解消する別の方法
として、支持体表面に複数の球状痕跡窪みによる
凹凸形状を設けてもよい。 即ち支持体の表面が電子写真用光受容部材に要
求される解像力よりも微小な凹凸を有し、しかも
該凹凸は、複数の球状痕跡窪みによるものであ
る。 以下に、本発明の電子写真用光受容部材におけ
る支持体の表面の形状及びその好適な製造例を、
第21図及び第22図により説明するが、本発明
の光受容部材における支持体の形状及びその製造
法は、これによつて限定されるものではない。 第21図は、本発明の電子写真用光受容部材に
おける支持体の表面の形状の典型的的一例を、そ
の凹凸形状の一部を部分的に拡大して模式的に示
すものである。 第21図において1601は支持体、1602
は支持体表面、1603は剛体真球、1604は
球状痕跡窪みを示している。 さらに第21図は、該支持体表面形状を得るの
に好ましい製造方法の1例をも示すものである。
即ち、剛体真球1603を、支持体表面1602
より所定高さの位置より自然落下させて支持体表
面1602に衝突させることにより、球状窪み1
604を形成しうることを示している。そして、
ほぼ同一径R′の剛体真球1603を複数個用い、
それらを同一の高さhより、同時あるいは逐時、
落下させることにより、支持体表面1602に、
ほぼ同一曲線半径R及び同一幅Dを有する複数の
球状痕跡窪み1604を形成することができる。 前述のごとくして、表面に複数の球状痕跡窪み
による凹凸形状の形成された支持体の典型例を第
22図に示す。同図に於いて、1701は支持
体、1702の点線は凹凸部の位置を、1703
は剛体真球を、1704は凹部表面を示す。 ところで、本発明の電子写真用光受容部材の支
持体表面の球状痕跡窪みによる凹凸形状の曲率半
径R及び幅Dは、こうした本発明の光受容部材に
おける干渉縞の発生を防止する作用効果を効率的
に達成するためには重要な要因である。本発明者
らは、各種実験を重ねた結果以下のところを究明
した。即ち、曲率半径R及び幅Dが次式: D/R≧0.035 を満足する場合には、各々の痕跡窪み内にシエア
リング干渉によるニユートンリングが0.5本以上
存在することとなる。更に次式: D/R≧0.055 を満足する場合には、各々の痕跡窪み内にシエア
リング干渉によるニユートンリングが1本以上存
在することとなる。 こうした事から、光受容部材の全体に発生する
干渉縞を各々の痕跡窪み内に分散せしめ、光受容
部材における干渉縞の発生を防止するためには、
前記D/Rを0.035、好ましくは0.055以上とするこ とが望ましい。 又、痕跡窪みによる凹凸の幅Dは、大きくとも
500μm程度、好ましくは200μm以下、より好ま
しくは100μm以下とするのが好ましい。 第23図は、上記方法によつて形成された凹凸
形状を有する支持体2301上にその凹凸の傾斜
面に沿つて、光受容層2300を備えた光受容部
材を示している。この時、自由表面2306並び
に光受容層2300中に形成される界面における
傾斜の程度が異なるため、自由表面2306並び
に光受容層2300中に形成される界面での反射
光の反射角度が各々異なる。 従つて、いわゆるニユートンリング現象に相当
するシエアリング干渉が生起し、干渉縞は窪み内
で分散されるところとなる。これによりこうした
光受容部材を介して現出さえる画像は、ミクロ的
には干渉縞が仮りに現出されたとしても、それら
は視覚的にはとらえられない程度のものとなる。
即ち、かくなる表面形状を有する支持体2301
の使用は、その上に多層構成の光受容層2300
を形成してなる光受容部材にあつて、該光受容層
2300を通過した光が、層界面及び支持体表面
で反射し、それらが干渉することにより、形成さ
れる画像が縞模様となることを効率的に防止す
る。 第23図に於いて、2302は長波長光感光
層、2303は電荷注入阻止層、2304は光導
電層、2305は表面層である。 長波長光感光層 本発明における長波長光感光層は、シリコン原
子とゲルマニウム原子を含有する無機材料(多結
晶材料又は非晶質材料)で構成され、該層に含有
されるゲルマニウム原子は該層中に万偏無く均一
に分布されても良いし、或いは、層厚方向には万
偏無く含有されてはいるが分布濃度が不均一であ
つても良い。而乍ら、いずれの場合にも支持体の
表面と平行な面内方向に於いては、均一な分布で
万偏無く含有されることが、面内方向に於ける特
性の均一化を計る点からも必要である。すなわ
ち、長波長光感光層の層厚方向には万偏無く含有
されていて且つ前記支持体の設けられてある側と
は反対の側(光受容層の自由表面側)の方に対し
て前記支持体側の方に多く分布した状態となる様
にするか、或いは、この逆の分布状態となる様に
前記長波長光感光層中に含有される。 本発明の光受容部材においては、前記した様に
長波長光感光層中に含有されるゲルマニウム原子
の分布状態は、層厚方向においては、前記の様な
分布状態を取り、支持体の表面と平行な面内方向
には均一な分布状態とされるのが望ましい。 又、好ましい実施態様例の1つに於いては、長
波長光感光層中に於けるゲルマニウム原子の分布
状態は全層領域にゲルマニウム原子が連続的に万
偏無く分布し、ゲルマニウム原子の層厚方向の分
布濃度Cが支持体側より電荷注入阻止層に向つて
減少する変化が与えられているので、長波長光感
光層と電荷注入阻止層との間に於ける親和性に優
れ、且つ後述する様に、支持体側端部に於いてゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cを極端に大きくする
ことにより、畔導体レーザ等を使用した場合の、
光導電層では殆ど吸収し切れない長波長側の光を
長波長光感光層に於いて、実質的に完全に吸収す
ることが出来、支持体面からの反射による干渉を
防止することが出来る。 第2図乃至第7図には、本発明における光受容
部材の長波長光感光層中に含有されるゲルマニウ
ムの層厚方向の分布状態が不均一な場合の典型的
例が示される。 第2図乃至第7図において、横軸はゲルマニウ
ム原子の分布濃度Cを、縦軸は、長波長光感光層
の層厚を示し、tBは支持体側の長波長光感光層の
端面の位置を、tTは支持体側とは反対側の長波長
光感光層の端面の位置を示す。即ち、ゲルマニウ
ム原子の含有される長波長光感光層はtB側よりtT
側に向つて層形成がなされる。 第2図には、長波長光感光層中に含有されるゲ
ルマニウム原子の層厚方向の分布状態の第1の典
型例が示される。 第2図に示される例では、ゲルマニウム原子の
含有される長波長光感光層が形成される表面と該
長波長光感光層の表面とが接する界面位置tBより
t1の位置までは、ゲルマニウム原子の分布濃度C
がC1なる一定の値を取り乍らゲルマニウム原子
が形成される長波長光感光層が含有され、位置t1
よりは濃度C2より界面位置tTに至るまで徐々に連
続的に減少されている。界面位置tTにおいてはゲ
ルマニウム原子の分布濃度CはC3とされる。 第3図に示される例においては、含有されるゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは位置tBより位置tT
に至るまで濃度C4から徐々に連続的に減少して
位置tTにおいて濃度C5となる様な分布状態を形成
している。 第4図の場合には、位置tBより位置t2まではゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは濃度C6と一定値
とされ、位置t2と位置tTとの間において、徐々に
連続的に減少され、位置tTにおいて、分布濃度C
は実質的に零とされている(ここで実質的に零と
は検出限界量未満の場合である)。 第5図の場合には、ゲルマニウム原子の分布濃
度Cは位置tBより位置tTに至るまで、濃度C8より
連続的に徐々に減少され、位置tTにおいて実質的
に零とされている。 第6図に示す例においては、ゲルマニウム原子
の分布濃度Cは、位置tBとt3間においては、濃度
C9と一定値であり、位置tTにおいては濃度C10と
される。位置t3と位置tTとの間では、分布濃度C
は一次関数的に位置t3より位置tTに至るまで減少
されている。 第7図に示す例においては、位置tB側より位置
tTに至るまで、ゲルマニウム原子の分布濃度Cは
濃度C11より実質的に零に至る様に一次関数的に
減少している。 以上、第2図乃至第7図により、長波長光感光
層中に含有されるゲルマニウム原子の層厚方向の
分布状態の典型例の幾つかを説明した様に、本発
明においては、支持体側において、ゲルマニウム
原子の分布濃度Cの高い部分を有し、界面tT側に
おいては、前記分布濃度Cは支持体側に較べて可
成り低くされた部分を有するゲルマニウム原子の
分布状態が長波長光感光層に設けられている場合
は、好適な例の1つとして挙げられる。ゲルマニ
ウム原子の層厚方向の分布状態としてゲルマニウ
ム原子の分布濃度の最大値Cmaxがシリコン原子
との和に対して、好ましくは1000原子ppm以上、
より好適には5000原子ppm以上、最適には1×
104原子ppm以上とされる様な分布状態となり得
る様に層構成されるのが望ましい。 本発明において、長波長光感光層中に含有され
るゲルマニウム原子の含有量としては、本発明の
目的が効果的に達成される様に所望に従つて適宜
決められるが、シリコン原子との和に対して、好
ましくは1〜10×105原子ppm、好ましくは100〜
9.5×105原子ppm、最適には500〜8×105原子
ppmとされるのが望ましい。 前記、長波長光感光層はさらに伝導性を制御す
る物質、酸素原子、窒素原子のうち少なくとも1
つを含有してもよい。 また、前記の伝導性を制御する物質としては、
半導体分野における、いわゆる不純物を挙げるこ
とができ、本発明においては、p型伝導特性を与
える周期律表族に属する原子(以下「第族原
子」という。)、またはN型伝導特性を与える周期
律表族に属する原子(以下「第族原子」とい
う。)を用いる。第族原子としては、具体的に
は、B(硼素),Al(アルミニウム),Ga(ガリウ
ム),In(インジウム),Tl(タリウム)等があり、
特にB,Gaが好適である。第族原子としては、
具体的には、P(燐),As(砒素),Sb(アンチモ
ン),Bi(ビスマス)等があり、特にP,Asが好
適である。 本発明に於いて、長波長光感光層中に含有され
る伝導特性を制御する物質の含有量としては、好
ましくは0.01〜5×105原子ppm、より好ましく
は0.5〜1×104原子ppm、最適には1〜5×103
原子ppmとされるのが望ましいものである。 長波長光感光層中に含有される窒素原子(N)の
量、又は酸素原子(O)の量又は窒素原子と酸素原子
の量の和(N+O)は好ましくは0.01〜40原子
%、より好ましくは0.05〜30原子%、最適には
0.1〜25原子%とされるのが望ましい。 本発明において長波長光感光層の層厚は、好ま
しくは30Å〜50μm、より好ましくは40Å〜40μ
m、最適には50Å〜30μmとされるのが望まし
い。 本発明の電子写真用光受容部材に於いては、支
持体と長波長光感光層との間に密着性の一層の向
上を計る目的で、例えば、Si3N4,SiO2,SiC,
Sio、水素原子及びハロゲン原子の少なくとも一
方と、窒素原子、酸素原子、炭素原子の少なくと
も一方と、シリコン原子とを含む非晶質材料や多
結晶材料等で構成される密着層を設けても良い。 電荷注入阻止層 本発明における電荷注入阻止層は、多結晶シリ
コンで構成され、該層の全層領域に伝導性を制御
する物質を均一に又は好ましくは支持体側に多く
分布するように不均一状態で含有する。さらに必
要に応じて該層の全層領域又は一部の層領域に酸
素原子又/及び窒素原子を均一に、又は好ましく
は支持体側に多く分布するように不均一状態で含
有させることで、該層と長波長光感光層との間の
密着性の改善や、バンドギヤツプの調整を計るこ
とが出来る。 本発明においては、電荷注入層を多結晶シリコ
ンで構成しているので、含有される伝導性を制御
する物質(周期律表第族または第族原子)に
よる伝導特性をより効果的に制御することがで
き、長期間にわたつて、帯電時における電荷の注
入の阻止をより効果的に行なえると共に、露光時
の電荷の流れを如げることがない。従つて、高品
質の画像を長期間にわたつて得ることができる。 電荷注入阻止層に含有される前記の伝導特性を
制御する物質としては、半導体分野における、い
わゆる不純物を挙げることができ、本発明におい
ては、p型伝導特性を与える周期律表第族に属
する原子(以下「第族原子」という。)、または
N型伝導特性を与える周期律表第V族に属する原
子(以下「第V族原子」という。)を用いる。第
族原子としては、具体的には、B(硼素),Al
(アルミニウム),Ga(ガリウム),In(インジウ
ム),Tl(タリウム)等があり、特にB,Gaが好
適である。第V族原子としては、具体的には、P
(燐),As(砒素),Sb(アンチモン),Bi(ビスマ
ス)等があり、特にP,Asが好適である。 第8図乃至第12図には電荷注入阻止層に含有
される第族原子又は第族原子の層厚方向の分
布状態の典型的例が示される。 第3図乃至第12図の例において横軸は第族
原子又は第族原子の分布濃度Cを、縦軸は電荷
注入阻止層の層厚tを示し、tBは支持体側の界面
位置を、tTは支持体側とは反対側の界面の位置を
示す。即ち、電荷注入阻止層はtB側よりtT側に向
つて層形成がなされる。 第8図には電荷注入阻止層中に含有される第
族原子又は第族原子の層厚方向に分布状態の第
一の典型例が示される。 第8図に示される例では界面位置tBよりもt1の
位置までは、第族原子又は第族原子の含有濃
度CがC1なる一定の値を取り乍ら含有され、位
置t1より分布濃度Cは界面位置tTに至るまでC2よ
り徐々に連続的に減少されている。界面位置tTに
おいては分布濃度CはC3とされる。 第9図に示される例においては、含有される第
族原子又は第族原子の分布濃度Cは位置tB側
より位置tTに至るまでC4から徐々に連続的に減少
して位置tTに於いてC5となる様な分布状態を形成
している。 第10図に示す例においては、第族原子又は
第族原子の分布濃度Cは、位置tBと位置t2間に
おいては、C6と一定値であり、位置tTにおいては
C7とされる。位置t2と位置tTとの間では、分布濃
度Cは一次関数的に位置t2より位置tTに至るまで
減少されている。 第11図に示される例に於いては、分布濃度C
は位置tBより位置t3まではC8の一定値を取り、位
置t3より位置tTまではC9よりC10まで一次関数的
に減少する分布状態とされている。 第12図に示される例においては、分布濃度C
は位置tBより位置tTまでC11の一定値を取る。 本発明において電荷注入阻止層が第族原子又
は第族原子を支持体側において多く分布する分
布状態で含有する場合、第族原子又は第族原
子の分布濃度値の最大値が、好ましくは50原子
ppm以上、より好適には80原子ppm以上、最適に
は100原子ppm以上とされるような分布状態とな
り得る様に層形成されるのが望ましい。 本発明において電荷注入阻止層中に含有される
第族原子又は第族原子の含有量としては、本
発明の目的が効果的に達成される様に所望に従つ
て適宜決められるが、好ましくは30〜5×104原
子ppm、より好ましくは50〜1×104原子ppm、
最適には1×102〜5×103原子ppmとされるのが
望ましいものである。 電荷注入阻止層は前記したように酸素原子又
は/及び窒素原子の含有によつて、重点的に長波
長光感光層と電荷注入阻止層との間の密着性の向
上及び電荷注入阻止層と光導電層との間の密着性
の向上又は、該層のハンドギヤツプの調整が図ら
れる。 第13図乃至第19図には電荷注入阻止層に含
有される酸素原子又は/及び窒素原子の層厚方向
の分布状態の典型的例が示される。 第13図乃至第19図の例において横軸は酸素
原子又は/及び窒素原子の分布濃度Cを、縦軸は
電荷注入阻止層の層厚tを示し、tBは支持体側の
界面位置を、tTは支持体側とは反対側の界面の位
置を示す。即ち、電荷注入阻止層はtBよりtT側に
向つて層形成がなされる。 第13図には電荷注入阻止層中に含有される酸
素原子又は/及び窒素原子の層厚方向の分布状態
の第一の典型例が示される。 第13図に示される例では界面位置tBよりもt4
の位置までは、酸素原子又は/及び窒素原子の含
有濃度CがC12なる一定の値を取り乍ら含有され
位置t4より分布濃度Cは界面位置tTに至るまでC13
より徐々に連続的に減少されている。界面位置tT
においては分布濃度CはC14とされる。 第14図に示される例においては、含有される
酸素原子又は/及び窒素原子の分布度Cは位置tB
より位置tTに至るまでC15から徐々に連続的に減
少して位置tTにおいてC16となる様な分布状態を
形成している。 第15図の場合には、位置tBより位置t5までは
酸素原子又は/及び窒素原子の分布濃度CはC17
と一定値とされ、位置t5と位置tTとの間におい
て、徐々に連続的に減少され、位置tTにおいて、
実質的に零とされている。 第16図の場合には、酸素原子又は/及び窒素
原子は位置tBより位置tTに至るまで、分布濃度C
はC19より連続的に徐々に減少され、位置tTにお
いて実質的に零とされている。 第17図に示す例においては、酸素原子又は/
及び窒素原子の分布濃度Cは位置tBより位置t7ま
ではC22の一定値を取り、位置t7より位置tTまでは
C23よりC24まで一次関数的にする分布状態とされ
ている。 第18図に示す例においては、酸素原子又は/
及び窒素原子の分布濃度Cは、位置tBと位置t6間
においては、C20と一定値であり位置tTにおいて
はC21とされる。位置t6と位置tTとの間では、分布
濃度Cは一次関数的に位置t6より位置tTに至るま
で減少されている。 第19図に示される例に於いては、分布濃度C
は位置tBより位置tTまではC25の一定値を取る。 本発明に於て電荷注入阻止層103が酸素原子
又は/及び窒素原子を支持体101側に於て多く
分布する分布状態で含有する場合、酸素原子又
は/及び窒素原子の分布濃度値又は両原子の和の
最大値が、好ましくは500原子ppm以上、好適に
は800原子ppm以上、最適には1000原子ppm以上
とされる様な分布状態となり得る様に層形成され
るのが望ましい。 本発明において電荷注入阻止層中に含有される
酸素原子又は/及び窒素原子の含有量まは両者の
和としては、本発明の目的が効果的に達成される
様に所望に従つて適宜決められるが、好ましくは
0.001〜50原子%、より好ましくは0.002〜40原子
%、最適には0.003〜30原子%とされるのが望ま
しい。 本発明において電荷注入阻止層の層厚は所望の
電子写真特性が得られること及び経済的効果等の
点から、好ましくは0.01〜10μ、より好ましくは
0.05〜8μ、最適には0.1〜5μとされるのが望まし
い。 光導電層 本発明における光導電層は、A−Si(H,X)
で構成され所望の電子写真特性を満足する光導電
特性を有する。 尚、該層の全層領域に伝導性を制御する物質を
該層に要求される特性を損なわない範囲に於いて
含有してもよい。 又、該層の全層領域に該層に要求される特性を
損なわない範囲に於いて炭素原子、酸素原子及び
窒素原子の少なくとも一方を含有してもよい。 前記の伝導性を制御する物質としては前述の電
荷注入阻止層と同様に、第族原子や第族原子
を用いることが出来る。 本発明における光導電層の全層領域に第族原
子又は第族原子を含有する場合は主として伝導
型及び/又は伝導率を制御する効果を奏し、前記
第族原子又は第族原子の含有量は比較的少量
であり、好適には1×10-3〜3×102原子ppm、
より好適には5×10-3〜102原子ppm、最適には
1×10-2〜50原子ppmとされるのが望ましい。 又、本発明における光導電層の全層領域に酸素
原子又は炭素原子を含有する場合は、主として高
暗抵抗化と、電荷注入阻止層と光導電層との間の
密着性の向上等の効果を奏するが、殊に該層10
4の光導電特性を劣化させないために酸素原子又
は炭素原子の含有量は比較的少量とされるがの望
ましい。 窒素原子の場合は、上記の点に加えて、例えば
第族原子、殊にBとの共存に於いて光感度の向
上を計ることが出来る。光導電層104中に含有
される酸素原子又は窒素原子の含有量、又は、両
者の和は、好適には1×10-3〜103原子ppm、よ
り好適には5×10-2〜5×102原子ppm、最適に
は1×10-1〜2×102原子ppmとされるのが望ま
しい。 本発明に於いて、その目的を効果的に達成する
為に、支持体上に形成され、光受容層の一部を構
成する光導電層は下記に示す半導体特性を有し、
照射される光に対して光導電性を示すA−Si(H,
X)で構成される。 p型A−Si(H,X)……アクセプターのみ
を含むもの。或いはドナーとアクセプターとの
両方を含み、アクセプターの相対的濃度が高い
もの。 p−型A−Si(H,X)……のタイプに於
いてアクセプターの濃度(Na)が低いか、又
はアクセプターの相対的濃度が低いもの。 n型A−Si(H,X)……ドナーのみを含む
もの。或いはドナーとアクセプターの両方を含
み、ドナーの相対的濃度が高いもの。 n−型A−Si(H,X)……のタイプに於
いてドナーの濃度(Nd)が低いか、又はドナ
ーの相対的濃度が低いもの。 i型A−Si(H,X)……NaNdOのも
の又は、NaNdのもの。 本発明に於いて、長波長光感光層又は/及び電
荷注入阻止層又は/及び光導電層中に含有される
ハロゲン原子(X)として好適なものはF,Cl,Br,
Iであり、殊にF,Clが望ましいものである。 本発明に於いて、長波長光感光層又は/及び電
荷注入阻止層103又は/及び光導電層を形成す
るには、例えばグロー放電法、マイクロ波放電
法、スパツタリング法、或いはイオンプレーテイ
ング法等の放電現象を利用する真空堆積法によつ
て成される。例えば、グロー放電法によつて多結
晶性シリコンで構成される電荷注入阻止層又は/
及びA−Si(H,X)で構成される光導電層を形
成するには、基本的にはシリコン原子(Si)を供
給し得るSi供給用の原料ガスと共に、水素原子(H)
導入用の又は/及びハロゲン原子(X)導入用の原料
ガスを、内部が減圧にし得る堆積室内に導入し
て、該堆積室内にグロー放電を生起させ、予め所
定位置に設置されてある所定の支持体表面上に多
結晶性シリコン又は/及びA−Si(H,X)から
なる層を形成させれば良い。又、スパツタリング
法で形成する場合には、例えばAr,He等の不活
性ガス又はこれ等のガスをベースとした混合雰囲
気中でSiで構成されたターゲツトをスパツタリン
グする際、水素原子(H)又は/及びハロゲン原子(X)
導入用のガスをスパツタリング用の堆積室に導入
してやれば良い。 又、グロー放電法によつてシリコン原子とゲル
マニウム原子を含有する多結晶材料又は非晶質材
料で構成される長波長光感光層を形成するには、
基本的にはシリコン原子(Si)を供給し得るSi供
給用の原料ガスと共に、ゲルマニウム原子(Ge)
を供給し得るGe供給用の原料ガスと必要に応じ
て、水素原子(H)導入用の又は/及びハロゲン原子
(X)導入用の原料ガスを、内部が減圧にし得る堆積
室内に導入して、該堆積室内にグロー放電を生起
させ、予め所定位置に設置されてある所定の支持
体表面上に層を形成させれば良い。又、スパツタ
リング法で形成する場合には、例えばAr,He等
の不活性ガス又はこれ等のガスをベースとした混
合ガスの雰囲気中でSiで構成されたターゲツト、
或いは、該ターゲツトとGeで構成されたターゲ
ツトの二枚を使用して、又は、SiとGeの混合さ
れたターゲツトを使用して、必要に応じて、He,
Ar等の稀釈ガスで稀釈されたGe供給用の原料ガ
スを、必要に応じて、水素原子(H)又は/及びハロ
ゲン原子(X)導入用のガスをスパツタリング用の堆
積室に導入し、所望のガスのプラズマ雰囲気を形
成することによつて成される。 本発明に於いて使用されるSi供給用の原料ガス
としては、SiH4,Si2H6,Si3H8,Si4H10等のガ
ス状態の又はガス化し得る水素化硅素(シラン
類)有効に使用されるものとして挙げられ、殊
に、層作成作業の扱い易さ、Si供給効率の良さ等
の点でSiH4,Si2H6が好ましいものとして挙げら
れる。 Ge供給用の原料ガスと成り得る物質としては、
GeH4,Ge2H6,Ge3H8,Ge4H10,Ge5H12,
Ge5H14,Ge7H15,Ge8H18,Ge9H20等のガス状
態の又はガス化し得る水素化ゲルマニウムが有効
に使用されるものとして挙げられ、殊に、層作成
作業時の取扱い易さ、Ge供給効率の良さ等の点
で、GeH4,Ge2H6,Ge3H8が好ましいものとし
て挙げられる。 本発明に於いて使用されるハロゲン原子導入用
の原料ガスとして有効なのは、多くのハロゲン化
合物が挙げられ、例えばハロゲンガス、ハロゲン
化物、ハロゲン間化合物、ハロゲンで置換された
シラン誘導体等のガス状態の又はガス化し得るハ
ロゲン化合物好ましく挙げられる。 又、更には、シリコン原子とハロゲン原子とを
構成要素とするガス状態の又はガス化し得る、ハ
ロゲン原子を含む硅素化合物も有効なものとして
本発明に於いては挙げることが出来る。 本発明に於いて好適に使用し得るハロゲン化合
物としては、具体的には、フツ素,塩素,臭素,
ヨウ素のハロゲンガス,BrF,ClF,ClF3,
BrF5,BrF3,IF3,IF7,ICl,IBr等のハロゲン
間化合物を挙げることが出来る。 ハロゲン原子を含む硅素化合物、所謂、ハロゲ
ン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体
的には例えばSiF4,Si2F6,SiCl4,SiBr4等のハ
ロゲン化硅素が好ましいものとして挙げることが
出来る。 この様なハロゲン原子を含む硅素化合物を採用
してグロー放電法によつて本発明の特徴的な光導
電部材を形成する場合には、Siを供給し得る原料
ガスとしての水素化硅素ガスを使用しなくとも、
所定の支持体上にハロゲン原子を構成要素として
含むA−Si:Hから成る層を形成する事が出来
る。 グロー放電法に従つて、ハロゲン原子を含む層
を製造する場合、基本的にはSi供給用の原料ガス
であるハロゲン化硅素ガスとAr,H2,He等のガ
ス等を所定の混合比とガス流量になる様にして所
望の層を形成する堆積室内に導入し、グロー放電
を生起してこれ等のガスのプラズマ雰囲気を形成
することによつて、所定の支持体上に所望の層を
形成得るものであるが、水素原子の導入を計る為
にこれ等のガスに更に水素原子を含む硅素化合物
のガスを所定量混合して層形成しても良い。 又、長波長光感光層を形成する場合には、ハロ
ゲン原子導入用の原料ガスとして上記されたハロ
ゲン化合物或いはハロゲンを含む硅素化合物が有
効なものとして使用されるものであるが、その他
に、GeHF3,GeH2F2,GeH3F,GeHCl3,
GeH2Cl2,GeH3Cl,GeHBr3,GeH2Br2,
GeH2Br,GeHI2,GeH2I2,GeH3I等の水素化ハ
ロゲン化ゲルマニウム、等の水素原子を構成要素
の1つとするハロゲン化物、GeF4,GeCl4,
GeBr4,GeI4,GeF2,GeCl2,GeBr2,GeI2等の
ハロゲン化ゲルマニウム、等々のガス状態の或い
はガス化し得る物質も有効な長波長光感光層形成
用の出発物質として挙げる事が出来る。 又、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で
複数種混合して使用しても差支えないものであ
る。 反応スパツタリング法或いはイオンプレーテイ
ング法に依つてA−Si(H,X)から成る層を形
成するには、例えばスパツタリング法の場合には
Siから成るターゲツトを使用して、これを所定の
ガスプラズマ雰囲気中でスパツタリングし、イオ
ンプレーテイング法の場合には、多結晶シリコン
又は単結晶シリコンを蒸発源として蒸着ボートに
収容し、このシリコン蒸発源を抵抗加熱法、或い
はエレクトロンビーム法(EB法)等によつて加
熱蒸発させ飛翔蒸発物を所定のガスプラズマ雰囲
気中を通過させる事で行う事が出来る。 この際、スパツタリング法、イオンプレーテイ
ング法の何れの場合にも形成される層中にハロゲ
ン原子を導入するには、前記のハロゲン化合物又
は前記のハロゲン原子を含む硅素化合物のガスを
堆積室中に導入して該ガスのプラズマ雰囲気を形
成してやれば良いものである。 又、水素原子を導入する場合には、水素原子導
入用の原料ガス、例えば、H2、或いは前記した
シラン類等のガスをスパツタリング用の堆積室中
に導入して該ガスのプラズマ雰囲気を形成してや
れば良い。 本発明に於いては、ハロゲン原子導入用の原料
ガスとして上記されたハロゲン化合物或いはハロ
ゲンを含む硅素化合物或いはハロゲンを含むゲル
マニウム化合物が有効なものとして使用されるも
のであるが、その他に、HF,HCl,HBr,HI等
のハロゲン化水素、SiH2F2,SiH2I2,SiH2Cl2,
SiHCl3,SiH2Br2,SiHBr3等のハロゲン置換水
素化硅素、等々のガス状態の或いはガス化し得
る、水素原子を構成要素の1つとするハロゲン化
物も有効な長波長光感光層、電荷注入阻止層及び
光導電層形成用の出発物質として挙げる事が出来
る。 これ等の水素原子を含むハロゲン化物は、層形
成の際に形成される層中にハロゲン原子の導入と
同時に電気的或いは光電的特性の制御に極めて有
効な水素原子も導入されるので、本発明に於いて
は好適なハロゲン原子導入用の原料として使用さ
れる。 水素原子を、形成される層中に構造的に導入す
るには、上記の他にH2、或いはSiH4,Si2H6,
Si3H8,Si4H10等の水素化硅素のガスをSiを供給
する為のシリコン化合物と堆積室中に共存させて
放電を生起させる事で行う事が出来る。 例えば、反応スパツタリング法の場合には、Si
ターゲツトを使用し、ハロゲン原子導入用のガス
及びH2ガスを必要に応じてHe,Ar等の不活性ガ
スも含めて堆積室内に導入してプラズマ雰囲気を
形成し、前記Siターゲツトをスパツタリングする
事によつて、基板上に多結晶性シリコンやA−Si
(H,X)から成る層が形成される。 更には、不純物のドーピングも兼ねてB2H6等
のガスを導入してやることも出来る。 本発明に於いて、形成される電子写真用光受容
部材の長波長光感光層、電荷注入阻止層及び光導
電層中に含有される水素原子(H)の量又はハロゲン
原子(X)の量又は水素原子とハロゲン原子の量の和
は好ましくは1〜40原子%、より好適には5〜30
原子%とされるのが望ましい。 形成される層中に含有される水素原子(H)又は/
及びハロゲン原子(X)の量を制御するには、例えば
支持体温度又は/及び水素原子(H)、あるいはハロ
ゲン原子(X)を含有させる為に使用される出発物質
の体積装置系内へ導入する量、放電電力等を制御
してやれば良い。 長波長光感光層、電荷注入阻止層や光導電層
に、第族原子又は第族原子、及び炭素原子、
酸素原子、又は窒素原子を含有させるには、グロ
ー放電法や反応スパツタリング法等による電荷注
入阻止層や光導電層の形成の際に、第族原子又
は第族原子導入用の出発物質、及び酸素原子導
入用、窒素導入用,炭素導入用の出発物質を夫々
前記した電荷注入阻止層や光導電層形成用の出発
物質と共に使用して、形成される層中にその量を
制御し乍ら含有してやる事によつて成される。 その様炭素原子導入用の、酸素原子導入用の又
は/及び窒素原子導入用の出発物質、又は第族
原子又は第族原子導入用の出発物質としては、
少なくとも炭素原子、酸素原子及び窒素原子のい
ずれか、或いは第族原子又は第族原子を構成
原子とするガス状の物質又はガス化し得る物質を
ガス化したものの中の大概のものが使用され得
る。 例えば酸素原子を含有させるものであればシリ
コン原子(Si)を構成原子とする原料ガスと、酸
素原子(O)を構成原子とする原料ガスと、必要に応
じて水素原子(H)又は及びハロゲン原子(X)を構成原
子とする原料ガスとを所望の混合比で混合して使
用するか、又は、シリコン原子(Si)を構成原子
とする原料ガスと、酸素原子(O)及び水素原子(H)を
構成原子とする原料ガスとを、これも又所望の混
合比で混合するか、或いは、シリコン原子(Si)
を構成原子とする原料ガスと、シリコン原子
(Si)、酸素原子(O)及び水素原子(H)の3つを構成原
子とする原料ガスとを混合して使用することが出
来る。 又、別には、シリコン原子(Si)と水素原子(H)
とを構成原子とする原料ガスに酸素原子(O)を構成
原子とする原料ガスを混合して使用しても良い。 酸素原子導入用のおよび窒素原子導入用の出発
物質となるものとして具体的には、例えば酸素
(O2),オゾン(O3),一酸化窒素(NO),二酸化
窒素(NO2),一二酸化窒素(N2O),三二酸化
窒素(N2O3),四二酸化窒素(N2O4),五二酸化
窒素(N2O5),三酸化窒素(NO3),窒素(N2),
アンモニア(NH3),アジ化水素(HN3),ヒド
ラジン(NH2NH2),シリコン原子(Si)と酸素
原子(O)と水素原子(H)とを構成原子とする、例えば
ジシクロキサン(H3SiOSiH3),トリシロキサン
(H3SiOSiH2OSiH3)等の低級シロキサン等を挙
げることが出来る。 炭素原子導入用の原料となる炭素原子含有化合
物としては、例えば炭素数1〜4の飽和炭化水
素、炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数
2〜3のアセチレン系炭化水素等が挙げられる。 具体的には、飽和炭化水素としては、メタン
(CH4),エタン(C2H6),プロパン(C3H8),n
−ブタン(n−C4H10),ペンタン(C5H12),エ
チレン系炭化水素としては、エチレン(C2H4),
プロピレン(C3H6),ブテン−1(C4H8),ブテ
ン−2(C4H8),イソブチレン(C4H8),ペンテ
ン(C5H10),アセチレン系炭化水素としては、
アセチレン(C2H2),メチルアセチレン
(C3H4),ブチン(C4H6)等が挙げられる。 SiとCとHとを構成原子とする原料ガスとして
は、Si(CH3)4,Si(C2H4)4等のケイ化アルキ
ルを挙げる事が出来る。 第族原子又は第族原子の含有される長波長
光感光層、電荷注入阻止層及び光導電層を形成す
るのにグロー放電法を用いる場合、該層形成用の
原料ガスとなる出発物質は、前記した長波長光感
光層、電荷注入阻止層及び光導電層形成用の出発
物質の中から適宜選択したものに、第族原子又
は第族原子導入用の出発物質が加えられたもの
である。そのような第族原子又は第族原子導
入用の出発物質としては第族原子又は第族原
子を構成原子とするガス状態の物質又はガス化し
うる物質をガス化したものであれば、いずれのも
のであつてもよい。 本発明に於いて第族原子導入用の出発物質と
して有効に使用されるものとしては、具体的には
硼素原子導入用として、B2H6,B4H10,B5H9,
B5H11,B6H10,B6H12,B6H14等の水素化硼素、
BF3,BCl3,BBr3等のハロゲン化硼素等を挙げ
る事ができるが、この他AlCl3,GaCl3,InCl3,
TlCl3等も挙げる事ができる。 本発明において第族原子導入用の出発物質と
して有効に使用されるのは、具体的には燐原子導
入用としては、PH3,P2H4等の水素化燐、
PH4I,PF3,PF5,PCl3,PCl5,PBr3,PBr5,
PI3等のハロゲン化燐が挙られる。この他、
AsH3,AsF3,AsCl3,AsBr3,AsF5,SbH3,
SbF3,SbF5,SbCl3,SbCl5,BiH3,BiCl3,
BiBr3等も挙げることができる。 第族原子又は第族原子を含有する長波長光
感光層、電荷注入阻止層及び光導電層導入される
第族原子又は第族原子の含有量は、堆積室中
に流入される第族原子又は第族原子導入用の
出発物質のガス流量、ガス流量比、放電パワー、
支持体温度、堆積室内の圧力等を制御することに
よつて任意に制御されうる。 本発明における目的が効果的に達成される為の
支持体温度は、適宜最適範囲を選択するが多結晶
性材料で構成される、長波長光感光層及び電荷注
入阻止層を形成する場合、好ましくは200℃〜700
℃、より好適には250℃〜600℃、非晶質材料で構
成される長波長光感光層及び光導電層を形成する
場合、好ましくは50℃〜350℃、より好適には100
℃〜300℃とするのが望ましい。 本発明における長波長光感光層、電荷注入阻止
層及び光導電層の形成には、層を構成する原子の
組成比の微妙な制御や層厚の制御が他の方法に比
較して容易であることから、グロー放電法やスパ
ツタリング法の採用が望ましいが、これ等の層形
成法で長波長光感光層、電荷注入阻止層及び光導
電層を形成する場合には、前記の支持体温度と同
様に、層の形成の際の放電パワー、ガス圧が作成
される長波長光感光層、電荷注入阻止層や光導電
層の特性を左右する重要な要因である。 本発明の目的を達成しうる特性を有する長波長
光感光層、電荷注入阻止層及び光導電層を生産性
良く且つ効率的に作成するに当つては、放電パワ
ー条件については、多結晶材料で構成される長波
長光感光層及び電荷注入阻止層を形成する場合、
好ましくは100〜5000W、より好適には200〜
2000Wとするのが望ましく、非晶質材料で構成さ
れる長波長光感光層及び光導電層を形成する場
合、好ましくは10〜1000W、より好適には20〜
500Wとするのが望ましい。又、堆積室内のガス
圧については、多結晶材料で構成される長波長光
感光層及び電荷注入阻止層を形成する場合、好ま
しくは10-3〜0.8Torr、より好適には5×10-3〜
0.5Torr程度とするのが望ましく非晶質材料で構
成される長波長光感光層及び光導電層を形成する
場合、好ましくは0.01〜1Torr、より好適には0.1
〜0.5Torr程度とするのが望ましい。 本発明においては、長波長光感光層、電荷注入
阻止層及び光導電層を作成する為の支持体温度、
放電パワーの望ましい数値範囲として前記した範
囲が挙げられるが、これらの層形成フアクター
は、通常は独立的に別々に決められるものではな
く、所望の特性を有する長波長光感光層、電荷注
入阻止層及び光導電層を形成すべく、相互的且つ
有機的関連性に基づいて、各層作成フアクターの
最適値を決めるのが望ましい。 本発明に於いて、形成される光導電層中に含有
される炭素、酸素または窒素の量は、形成される
電子写真用光受容部材の特性を大きく左右するも
のであつて、所望に応じて適宜決定されねばなな
いが、好ましくは0.005〜30原子%、より好適に
は0.001〜20原子%、最適には0.002〜15原子%と
されるのが望ましい。 光導電層の層厚は、所望のスペクトル特性を有
する光の照射によつて発生されるフオトキヤリア
が効率良く輸送される様に所望に従つて適宜決め
られ、通常は1〜100μ、より好適には2〜50μと
されるのが望ましい。 表面層 光導電層上に形成される表面層は、自由表面を
有し、主に耐湿性、連続繰返し使用特性、電気的
耐圧性使用環境特性、耐久性に於いて本発明の目
的を達成する為に設けられる。 そして本発明の光受容部材にあつては表面層と
光導電層との界面に於いて、量層の光学的バンド
ギヤツプが整合するか又は表面層と光導電層との
界面に於ける入射光の反射を実質的に防止しうる
程度には少なくとも整合するように構成されるこ
とが極めて重要なポイントである。と同時に、こ
れが水素含有率との相関に於いて、極めて特異な
好適条件を現出せしめることも又、重要なポイン
トである。更に本発明に於いては、表面層の表面
に近い領域、少なくとも最表面に於いて含有水素
量を所定の濃度に設定することが必要である。 以上の諸条件を満たす上で、表面層内の構成要
素の分布状態は、厳密な条件制御のもとに決定づ
けられる必要がある。 更に上述の条件に加えて、表面層の自由表面側
の端部に於いては、一表面層の下に設けられてい
る光導電層に到達する入射光の光量が充分に確保
できるようにするため、表面層の自由表面側の端
部に於いては、表面層の有する光学的バンドギヤ
ツプEoptを充分に大きくするように構成される
ことも考慮すべき点である。そして、表面層と光
導電層との界面に於いて光学的バンドギヤツプ
Eoptが整合するように構成するとともに、表面
層の自由表面側の端部に於いて光学的バンドギヤ
ツプEoptを充分に大きくするように構成する場
合、表面層の有する光学的バンドギヤツプが、表
面層の層厚方向に於いて連続的に変化する領域を
少くとも含む様に構成される。 表面層の光学的バンドギヤツプEoptの層厚方
向に於ける値を前述のごとく制御するには、代表
的には光学的バンドギヤツプの主な調整原子であ
るところの炭素原子(C)の表面層に含有せしめる量
を制御することによつて行なえば良く、又、バン
ドギヤツプの変化に応じた形で表面層のその他の
特性を最適条件にマツチングさせる働きを持つ水
素に関しても特定の分布状態になる様に含有量を
制御する。 以下、表面層に於ける炭素原子及び水素原子の
分布状態の典型的な例のいくつかを第25図乃至
第28図によつて説明するが、本発明はこれらの
例によつて限定されるものではない。 第25図乃至第28図に於いて横軸は原子
(C,Si)及び原子(H)の分布濃度C、縦軸は表面
層の層厚tを示しており、図中、tTは感光層と表
面層との界面位置、tFは自由表面位置、実線は炭
素原子(C)の分布濃度の変化、二点鎖線はシリコン
原子(Si)の分布濃度の変化又、一点鎖線は水素
原子(H)の分布濃度の変化をそれぞれ示している。 第25図は、表面層中に含有せしめ炭素原子(C)
とシリコン原子(Si)及び水素原子(H)の層厚方向
の分布状態の第一の典型例を示している。該例で
は、界面位置tTより位置t1まで、炭素原子(C)の分
布濃度Cがゼロより濃度C1となるまで一次関数
的に増加し、一方、シリコン原子の分布濃度は、
濃度C2から濃度C3となるまで一次関数的に減少
し、又、水素原子の分布濃度はC4かC5となるま
で一次関数的に増加し、位置t1から位置tFにいた
るまでは、炭素原子(C)及びシリコン原子及び水素
原子の分布濃度Cは各々濃度C1及び濃度C3及び
濃度C5の一定値を保つ、尚ここでは、説明の便
宜上、各成分とも分布状態の変曲点をt1としたが
互いにずれても実質上何支ら障ない。 第26図に示す例では、位置tTから位置tFま
で、炭素原子(C)はゼロから濃度C6まで又、シリ
コン原子(Si)はC7からC8まで、又、水素原子
(H)はC9からC10まで、夫々一次関数的に変化させ
ている。この例の場合は表面層全域にわたつて成
分が変化するため、成分の不連続に起因する弊害
を尚一層改善することが可能である。 又、例えば第27図乃至第28図のように成分
の変化率が刻々と変わるようなパターン及び第2
5図から第28図で述べた典型例の組合せも可能
で、所望の膜特性又は製造装置上の条件等に応じ
て適宜選択され得る。更に界面に於けるバンドギ
ヤツプの整合性は前述した通り実質的に充分な値
であれば良くその意味に於いてtTに於ける炭素量
を0とは限らず、ある有限の値を有しても良く、
又、分布領域に於いて成分の変化が一定区間停滞
することもこの観点から許され得る。 表面層の形成はグロー放電法、マイクロ波放電
法、スパツタリング法、イオンインプランテーシ
ヨン法、イオンプレーテイング法、エレクトロン
ビーム法等によつて成される。これ等の製造法
は、製造条件、設備資本投下の負荷程度、製造規
模、作製される電子写真用光受容部材に所望され
る特性等の要因によつて適宜選択されて採用され
るが、所望する特性を有する電子写真用光受容部
材を製造する為の作成条件の制御が比較容易であ
る。シリコン原子と共に炭素原子及び水素原子を
作製する表面層中に導入するのが容易に行える等
の利点からグロー放電法或はスパツタリング法が
好適に採用される。 更に本発明に於いては、グロー放電法とスパツ
タリング法とを同一装置系内で併用して表面層を
形成しても良い。 グロー放電法によつて表面層を形成するには、
構成要素の分布領域に於いても一定領域に於いて
も基本的には同一A−(SiXC1-X)y:H1-y形成用の
原料ガスを必要に応じて稀釈ガスと所定量の混合
比で混合して、支持体の設置してある真空堆積用
の堆積室に導入し、導入されたガスをグロー放電
を生起させることでガスプラズマ化して前記支持
体上に既に形成されてある光導電層上にA−(SiX
C1-X)y:H1-yを堆積させれば良い。分布領域の
形成は、変化させる成分、例えば炭素原子含有ガ
ス及びシリコン原子含有ガス及び水素原子等を
夫々スタート時流量から所望の分布パターンにな
る様に設定された特定のシーケンスに従つて増減
させれば用意になされる。 本発明に於てA−(SiXC1-X)y:H1-y形成用の原
料ガスとしては、Si,C,Hの中の少なくとも一
つを構成原子とするガス状の物質又はガス化し得
る物質をガス化したものの中の大概のものが使用
され得る。 Si,C,Hの中の1つとしてSiを構成原子とす
る原料ガスを使用する場合は、例えばSiを構成原
子とする原料ガスと、Cを構成原子とする原料ガ
スと、Hを構成原子とする原料ガスとを所望の混
合比で混合して使用するか、又は、Siを構成原子
とする原料ガスと、C及びHを構成原子とする原
料ガスとを、これも又所望の混合比で混合する
か、或いは、Siを構成原子とする原料ガスと、
Si,C及びHの3つを構成原子とする原料ガスと
を混合して使用することが出来る。 又、別には、SiとHとを構成原子とする原料ガ
スにCを構成原子とする原料ガスを混合して使用
しても良い。又、分夫領域に於いては、上記混合
率を所定のシーケンスに従つて変化させれば良
い。 本発明に於いて、表面層形成用の原料ガスとし
て有効に使用されるのは、SiとHとを構成原子と
するSiH4,Si2H6,Si3H3,Si4H10等のシラン
(Silane)類等の水素化硅素ガス、CとHとを構
成原子とする、例えば炭素数1〜4の飽和炭化水
素、炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数
2〜3のアセチレン系炭化水素等が挙げられる。 具体的には、飽和炭化水素としては、メタン
(CH4),エタン(C2H6),プロパン(C3H8),n
−ブタン(n−C4H10),ペンタン(C5H12)、エ
チレン系炭化水素としては、エチレン(C2H4),
プロピレン(C3H6),ブテン−1(C4H8),ブテ
ン−2(C4H8),イソブチレン(C4H8),ペンテ
ン(C5H10),アセチレン系炭化水素としては、
アセチレン(C2H2),メチルアセチレン
(C3H4),ブチン(C4H6)等が挙げられる。 SiとCとHとを構成原子とする原料ガスとして
は、Si(CH3)4,Si(C2H5)4等のケイ化アルキルを
挙げることが出来る。これ等の原料ガスの他、H
導入用の原料ガスとしては勿論H2も有効なもの
として使用される。 スパツタリング法によつて表面層を形成するに
は、単結晶又は多結晶のSiウエーハー又はCウエ
ーハー又はSiとCが混合されて含有されているウ
エーハーとターゲツトとして、これ等を種々のガ
ス雰囲気中でスパツタリングする事によつて行え
ば良い。 例えば、Siウエーハーをターゲツトとして使用
すれば、CとHを導入する為の原料ガスを、必要
に応じて稀釈ガスで稀釈して、スパツタ用の堆積
室中に導入し、これ等のガスをガスプラズマを形
成して前記Siウエーハーをスパツタリングすれば
良い。この場合の分布領域は、例えばCを含有す
る原料ガス濃度を一定のシーケンスに従つて変化
させれば良い。 又、別には、SiとCとは別々のターゲツトとし
て、又はSiとCの混合した一枚のターゲツトを使
用することによつて、少なくとも水素原子を含有
するガス雰囲気中でスパツタリングすることによ
つて成される。この場合の分布領域は、C又はSi
の少なくともどちらか一方を含有するガスを併用
し、これらのガス濃度を一定のシーケンスに従つ
て変化させる必要がある。 C又はH導入用の原料ガスとしては、先述した
グロー放電の例で示した原料ガスが、スパツタリ
ングの場合にも有効なガスとして使用され得る。
本発明に於いて、表面層をグロー放電法又はスパ
ツタリング法で形成する際に使用される稀釈ガス
としては、所謂・稀ガス、例えばHe,Ne,Ar
等を好適なものとして挙げることが出来る。 本発明に於ける表面層は、前述のとおり本発明
の主旨に従つた分布領域を有すると同時に表面層
全層的な観点からもその要求される特性が所望通
りに与えられる様に注意深く形成される。 即ち、Si,C、及びHを構成原子とする物質は
その作成条件によつて構造的には結晶からアモル
フアスまでの形態を取り、電気物性的には導電性
から導体性、絶縁性までの間の性質を、又光導電
的性質から非光導電的性質までの間の性質を各々
示すので、本発明に於いては、目的に応じた所望
の特性を有するA−SiXC1-Xが形成される様に、
所望に従つてその作成条件の選択が厳密に成され
る。 例えば、表面層を耐圧性の向上を主な目的とし
て設けるには、A−(SiXC1-X)y:H1-yは使用環境
に於いて電気絶縁性的挙動の顕著な非晶質材料と
してアレンジされる。 又、連続繰返し使用特性や使用環境特性の向上
を主たる目的として表面層が設けられる場合には
上記の電気絶縁性の度合はある程度緩和され、照
射される光に対してある程度の感度を有する非晶
質材料としてA−SiXC1-Xがアレンジされる。 光導電層の表面にA−(SiXC1-X)yH1-yから成る
表面層を形成する際、層形成中の支持体温度は、
形成される層の構造及び特性を左右する重要な因
子であつて、本発明に於いては、目的とする特性
を有する(A−SiXC1-X)yH1-yが所望通りに作成
され得る様に層作成時の支持体温度が厳密に制御
されるのが望ましい。 本発明に於ける目的が効果的に達成される為の
表面層を形成する際の支持体温度としては、表面
層の形成法に併せて適宜最適範囲が選択されて、
表面層の形成が実行されるが、好ましくは、50℃
〜350℃、より好適には100℃〜300℃とされるの
が望ましいものである。表面層の形成には、層を
構成する原子の組成比の微妙な制御や層厚の制御
が他の方法に較べて比較的容易である事などの為
に、グロー放電法やスパツタリング法の採用有利
であるが、これ等の層形成法で表面層を形成する
場合には、前記の支持体温度と同様に層形成の際
の放電パワー、ガス圧が作成されるA−(SiX
C1-X)y:H1-yの特性を左右する重要な因子の1
つである。 本発明に於ける目的が達成される為の特性を有
するA−(SiXC1-X)y:H1-yが生産性良く効果的に
作成される為の放電パワー条件としては、好まし
くは、10〜1000W、より好適には20〜500Wとさ
れるのが望ましい。堆積室内のガス圧は好ましく
は0.01〜1Torr、より好適には0.1〜0.5Torr程度
とされるのが望ましい。 本発明に於いては、表面層を作成する為の支持
体温度、放電パワーの望ましい数値範囲として前
記した範囲の値が挙げられるが、これ等の層作成
フアクターは、独立的に別々に決められるもので
はなく、所望特性のA−SiXC1-Xから成る表面層
が形成される様に相互的有機的関連性に基づい
て、各層形成フアクターの最適値が決められるの
が望ましい。 本発明の電子写真用光受容部材に於ける表面層
に含有される炭素原子及び水素原子の量は、前述
した通り表面層の作製条件と同様、本発明の目的
を達成する所望の特性が得られる表面層が形成さ
れる重要な因子である。 本発明に於ける表面層105に含有される炭素
原子の量は、分布領域に於いてはシリコン原子と
炭素原子の総量に対して通常は0〜〜90原子%、
好ましくは0〜85原子%、最適には0〜80原子%
の範囲内で変化させるのが望ましく、一定領域に
於いては通常は1×10-3〜90原子%、好ましくは
1〜90原子%、最適には10〜80原子%とされるの
が望ましいものである。水素原子の含有量として
は、分布領域に於いては構成原子の総量に対し
て、1〜70原子%の範囲内で一定もしくは変化さ
せるのが望ましく、又、一定領域もしくは少なく
とも最表面に於いては通常は41〜70原子%、好適
には45〜60原子%とされるのが望ましい。 記したような量範囲及び前記分布状態更には前
記作製条件のもとに作成された表面層を有する光
受容部材は実際面に於いて従来にない格段に優れ
たものとして充分適用され得るものである。以下
2、3の例によりその作用を説明する。 まず、バンドギヤツプの整合性の面について説
明すると、例えば従来のような表面層と光導電層
との間に明確な光学的界面が存在する場合には、
該界面での入射光の反射が生じるが、これと自由
表面での反射が干渉し合うことにより光導電層へ
の入射光量が多少なりとも左右される現象がみら
れる。殊に光源として可干渉性の光、例えばレー
ザー光などを用いた場合にはこの傾向が顕著であ
る。一方、例えばブレードクリーニング法を用い
た複写機の場合では、長期の使用により表面層が
多かれ少なかれ摩耗するのが避けられないが、こ
の摩耗になる表面層の膜厚変化は前記干渉状態に
変化を及ぼす。すなわち摩耗することによつて光
導電層への入射光量が多少なりとも左右される現
象がみられるということになる。 本発明に於けるバンドギヤツプの整合性の制御
は、一つは前記界面での反射を成分の連続性の面
から最小にするという効果を奏するという一面を
もち、また別にはバンドギヤツプを変化させてい
ることにより光の吸収性それ自体に連続性を持た
せるという2重の好ましい作用を生じる。従つて
既に述べた好ましい電子写真諸特性の中でも、特
に長期使用の際の特性の維持に関し抜群の効果を
示すというのがこの場合の特筆すべき作用である
といえる。 次に表面層中での水素の役割について述べる。 表面層内に存在する欠陥(主にシリコン原子や
炭素原子のダングリングボンド)は電子写真用光
受容部材としての特性に悪影響を及ぼすことが知
られ、例えば自由表面からの電荷の注入による帯
電特性の劣化、使用環境、例えば高い湿度もとで
表面構造が変化することによる帯電特性の変動、
更にコロナ帯電時や光照射時に光導電層より表面
層に電荷が注入し、前記表面層内の欠陥に電荷が
トラツプされることによる繰り返し使用時の残像
現象等があげられる。 しかしながら表面層中の水素含有量を少なくと
も最表面領域に於いて41原子%以上に制御するこ
とで、前記の問題点は全て解消し、殊に従来のも
のに較べて電気的特性面及び高速連続使用性に於
いて飛躍的な向上を計ることが出来る。 一方、前記表面層中の水素含有量が71原子%以
上になると表面層の硬度が低下するために、繰り
返し使用に耐えられない。従つて、表面層中の水
素含有量を前記の範囲内に制御することが格段に
優れた所望の電子写真特性を得る上で非常に重要
な因子の1つである。表面層中の水素含有量は、
H2ガスの流量、支持体温度、放電パワー、ガス
圧等によつて制御し得る。 又、前記バンドギヤツプの整合性と水素含有状
態との間にも特異な相関性があり、特にバンドギ
ヤツプの代表的な変化成分である炭素原子(C)の分
布領域に於いては、水素の含有状態はその領域で
の構造を最適化するように、又はそして、ダング
リングボンドを最少にするようにその含有量が設
定されてあり、かつ前記表面層中での水素の役割
で述べた作用をするのに必要な値になるように、
いいかえれば少なくとも自由表面側に向つて水素
量が増加するような傾向にするのに、最も無理の
ない形に設定されている。 従つて、本発明に於ける表面層の水素含有状態
はバンドギヤツプの整合性の作用と、水素含有率
それ自体による作用が共に最大限に発揮されるよ
うに両者間のマツチングをとるというもう一つの
作用も有しているということができる。 表面層中にはハロゲン原子を含有させてもよ
い。表面層中にハロゲン原子を含有させる方法と
しては、例えば原料ガスにSiF4,SiFH3,Si2F6,
SiF3SiH3,SiCl4等のハロゲン化シリコンガスを
混合させるか、又は/及びCF4,CCl4,CH3CF3
等のハロゲン化炭酸ガスを混合させてグロー放電
分解法又はスパツタリング法で形成すればよい。 本発明に於ける層厚の数値範囲は、本発明の目
的を効果的に達成する為の重要な因子の1つであ
る。 本発明に於ける表面層の層厚の数値範囲は、本
発明の目的を効果的に達成する様に所期の目的に
応じて適宜所望に従つて決められる。 又、表面層の層厚は、光導電層の層厚との関係
に於いても、各々の層領域に要求される特性に応
じた有機的な関連性の下に所望に従つて適宜決定
される必要がある。更に加え得るに、生産性や最
産性を加味した経済性の点に於いても考慮される
のが望ましい。 本発明に於ける表面層の層厚としては、好まし
くは0.003〜30μ、より好適には0.004〜20μ、最適
には0.005〜10μとされるのが望ましいものであ
る。 本発明に於ける電子写真用光受容部材100の
光受容層の層厚としては、目的に適合させて所望
に従つて適宜決定される。 本発明に於いては、光受容層の層厚としては、
光受容層を構成する光導電層と表面層に付与され
る特性が各々有効に活されて本発明の目的が効果
的に達成される様に光導電層と表面層との層厚関
係に於いて適宜所望に従つて決められるものであ
り、好ましくは表面層の層厚に対して光導電層の
層厚が数百〜数千倍以上となる様にされるのが好
ましいものである。 本発明の電子写真用光受容部材に於いては、支
持体101と光導電層とな間に密着性の一層の向
上を計る目的で、例えばSi3N4,SiO2,SiO、水
素原子及びハロゲン原子の少なくとも一方と、窒
素原子、酸素原子の少なくとも一方と、シリコン
原子とを含む非晶質材料等で構成される密着層を
設けても良い。 次にグロー放電分解法によつて形成される光導
電部材の製造方法について説明する。 第24図にグロー放電分解法による電子写真用
光受容部材の製造装置を示す。 図中の1102,1103,1104,110
5,1106のガスボンベには、本発明の夫々の
層を形成するための原料ガスが密封されており、
その一例として例えば1102は、SiH4(純度
99.999%)ボンベ、1103はH2で稀釈された
B2H6ガス(純度99.999%、以下B2H6/H2と略
す。)、1104はH2ガス(純度99.99999%)ボ
ンベ、1105はNOガス(純度99.999%)ボン
ベ、1106はCH4ガス(純度99.99%)ボンベ
である。 これらのガスを反応室1101に流入させるに
はガスボンベ1102〜1106のバルブ112
2〜1126、リークバルブ1135が閉じられ
ていることを確認し、又、流入バルブ1112〜
1116、流出バルブ1117〜1121、補助
バルブ1132、1133が開かれていることを
確認して先づメインバルブ1134を開いて反応
室1101、ガス配管内を排気する。次に真空計
1136の読みが約5×10-6torrになつた時点で
補助バルブ1132,1133、流出バルブ11
17〜1121を閉じる。 次にシリンダー状基体1137上に第1図に示
す層構成の電子写真用光受容部材を形成する場合
の一例をあげると、ガスボンベ1102より
SiH4ガス、ガスボンベ1104よりH2ガスをガ
スボンベ1103よりB2H6/H2ガスを、ガスボ
ンベ1105よりNOガスを夫々バルブ1122
〜1125を開いて出口圧ゲージ1127〜11
30の圧を夫々1Kg/cm2に調整し、流入バルブ1
112〜1115を夫々徐々に開けて、マスフロ
コントローラ1107〜1110内に夫々流入さ
せる。引き続いて流出バルブ1117〜1120
補助バルブ1132を徐々に開いて夫々のガスを
反応室1101に流入させる。このときのSiH4
ガス流量とB2H6/H2ガス流量、NOガス流量と
の比が所望の値になるように流出バルス1117
〜1120を調整し、又、反応室内の圧力が所望
の値になるように真空計1136の読みを見なが
らメインバルブ1134の開口を調整する。そし
て基体シリンダー1137の温度が加熱ヒーター
1138により50〜350℃の範囲の温度に設定さ
れている事を確認された後、電源1140を所望
の電力に設定して反応室1101内にグロー放電
を生起させ、同時にあらかじめ設計された変化率
曲線に従つてB2H6/H2ガス又は/及びNOガス
の流量を手動あるいは外部駆動モータ等の方法に
よつてバルブ1118又は/及び1120を漸次
変化させる操作を行なつて形成される層中に含有
される硼素原子又は/及び酸素原子の層厚方向の
分布濃度を制御する。 上記の様にして、所望層厚に硼素原子と酸素原
子の含有された電荷注入阻止層が形成された時点
で、流出バルブ1120及び1118を閉じ、反
応室1101内へのB2H6/Heガス及びNOガス
の流入を遮断し同時に流出バルブ1117及び1
119を調整してSiH4ガス及びH2ガスの流量を
制御し、引続き層形成を行なうことによつて、酸
素原子及び硼素原子を含有しない光導電層を電荷
注入阻止層上に所望の層厚に形成する。 又、酸素原子又は/及び硼素原子を含有する光
導電層を形成する場合には流出バルブ1118又
は/及び1120を閉じるかわりに所望の流量に
調整すればよい。 電荷注入阻止層及び光導電層中にハロゲン原子
を含有させる場合には上記のガスに例えばSiF4ガ
スを、更に付加して反応室1101内に送り込
む。 各層を形成する際ガス種の選択によつては、層
形成速度を更に高めることが出来る。例えば
SiH4ガスのかわりにSi2H6ガスを用いて層形成を
行なえば、数倍高めることが出来、生産性が向上
する。 上記の様にして作成された光導電層上に表面層
を形成するには、光導電層の形成の際と同様なバ
ルブ操作によつて例えば、SiH4ガス、CH4ガス
及び、必要に応じてH2等の稀釈ガスを、所望の
流量比で反応室1101中に流し、所望の条件に
従つて、グロー放電を生起させることによつて成
される。 表面層中の含有される炭素原子の量は例えば、
SiH4ガスと、CH4ガスの反応室1101内に導
入される流量比を所望に従つて任意に変えること
によつて、所望に応じて制御することが出来る。 又、表面層中に含有される水素原子の量は例え
ば、H2ガスの反応室1101内に導入される流
量を所望に従つて任意に変えることによつて、所
望に応じて制御することが出来る。 夫々の層を形成する際に必要なガス以外の流出
バルブは全て閉じることは言うまでもなく、又、
夫々の層を形成する際、前層の形成に使用したガ
スが反応室1101内、流出バルブ1117〜1
121から反応室1101内に至る配管内に残留
することを避けるために、流出バルブ1117〜
1121を閉じて補助バルブ1132を開いてメ
インバルブ1134を全開して系内を一旦高真空
に排気する操作を必要に応じて行う。 又、層形成を行つている間は層形成の均一化を
図るため基体シリンダー1137は、モータ11
39によつて所望される速度で一定に回転させ
る。 実施例 1 第24図の製造装置を用い、第1表の作製条件
に従つて鏡面加工を施したアルミシリンダー上に
電子写真用光受容部材を形成した。又、第24図
と同型の装置を用い、同一仕様のシリンダー上に
電荷注入阻止層のみを形成したもの及び長波長光
感光層のみを形成したものをそれぞれ分析用サン
プルとして別個に用意した。光受容部材(以後ド
ラムと表現)の方は、780nmの波長を有する半
導体レーザーを光源としたデジタル露光機能の電
子写真装置にセツトして、種々の条件のもとに、
初期の帯電能、残留電位、ゴースト等の電子写真
特性をチエツクし、又、150万枚実機耐久後の帯
電能低下、感度劣化、画像欠陥の増加を調べた。
更に、35℃、85%の高温・高湿雰囲気中でのドラ
ムの画像流れについても評価した。そして、評価
の終了したドラムは、画像部の上・中・下に相当
する部分を切り出し、SIMSを利用して表面層中
に含まれる水素の定量分析に供した。又、電荷注
入阻止層のみのサンプル及び長波長光感光層のみ
のサンプルの方は、同要領で切り出し後、X線回
折装置を使用して回折角27゜付近のSi111に対
応する回析パターンを求め、結晶性の有無を調べ
た。上記の評価結果及び表面層中の水素含有量の
最大値、さらに電荷注入阻止層と長波長光感光層
の結晶性の有無を総合して第2表に示す。第2表
に見られる様に、特に初期帯電能、画像流れ、残
留電位、ゴースト、画像欠陥の増加及び母線方向
光感度ムラ、感度劣化の多項目にわたり、著しい
優位性が認められた。 比較例 1 作製条件を第3表のように変えた以外は、実施
例1と同様の装置、方法でドラム及び分析用サン
プルを作成し、同様の評価・分析に供した。その
結果を第4表に示す。 第4表にみられる様に、実施例1と比べて諸々
の項目について劣ることが認められた。 実施例 2 第24図の製造装置を用い、第5表の作製条件
に従つて鏡面加工を施したアルミシリンダー上に
電子写真用光受容部材を形成した。又、第24図
と同型の装置を用い、同一仕様のシリンダー上に
電荷注入阻止層のみ及び長波長光感光層のみを形
成させたものをサンプルとしてそれぞれ別個に用
意した。光受容部材(以後ドラムと表現)の方
は、780nmの波長を有する半導体レーザーを光
源としたデジタル露光機能の電子写真装置にセツ
トして、種々の条件のもとに、初期の帯電能、残
留電位、ゴースト等の電子写真特性をチエツク
し、又、150万枚実機耐久後の帯電能低下、感度
劣化、画像欠陥の増加を調べた。更に、35℃、85
%の高温・高湿雰囲気中でのドラムの画像流れに
ついても評価した。そして、評価の終了したドラ
ムは、画像部の上・中・下に相当する部分を切り
出し、SIMSを利用して表面層中に含まれる水素
の定量分析に供し、又、表面層中に於けるシリコ
ン原子(Si)、炭素原子(C)、水素原子(H)の層厚方
向での成分プロフアイルを調べた。更に、電荷注
入阻止層に於ける層厚方向でのホウ素(B)、酸素(O)
の成分プロフアイル及び長波長光感光層に於ける
層厚方向でのゲルマニウム(Ge)の成分プロフ
アイルを調べた。一方、電荷注入阻止層のみのサ
ンプル及び長波長光感光層のみのサンプルの方
は、同要領で切り出し後、X線回折装置にて回折
角27゜付近のSi111に対応する回折パターンを
求め、結晶性の有無を調べた。上記の評価結果及
び表面層中の水素含有量の最大値、又、電荷注入
阻止層と長波長光感光層の結晶性の有無を総合し
て第6表に示す。更に上記表面層中の当該元素の
成分プロフアイルを第31図に、上記電荷注入阻
止層中の当該元素の成分プロフアイルと上記長波
長光感光層中の当該元素の成分プロフアイルを第
32図に示す。 第6表に見られる様に、特に初期帯電性、残留
電位、ゴースト、画像流れ、画像欠陥、画像欠陥
の増加、母線方向光感度ムラ、感度劣化及び干渉
縞の多種・多項目にわたり、著しい優位性が認め
られた。 実施例 3(比較例2) 表面層の作製条件を第7表に示す数種の条件に
変え、それ以外は実施例1と同様の条件にて複数
のドラムを形成し、同様の評価に供した。そし
て、評価の終了したドラムを実施例1と同様の方
法で、切り出してサンプルとし、同様の分析にか
けた。以上の結果を、第8表に示す。 実施例 4 光導電層の作製条件を第9表に示す数種の条件
に変え、それ以外は実施例1と同様の条件にて複
数のドラムを用意した。これらのドラムを実施例
1と同様の評価にかけた結果、第10表に示すよう
な結果を得た。 実施例 5 電荷注入阻止層の作製条件を第11表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び電荷注入阻止層のみを形成
させたサンプルを用意した。これらのドラム及び
分析用サンプルを実施例1と同様の評価・分析に
かけた結果、第12表に示すような結果を得た。 実施例 6 電荷注入阻止層の作製条件を第13表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び電荷注入阻止層のみを形成
させたサンプルを用意した。これらのドラム及び
分析用サンプルを実施例1と同様の評価・分析に
かけた結果、第14表に示すような結果を得た。 実施例 7 長波長光感光層の作製条件を第15表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び長波長光感光層のみを形成
させた分析用サンプルを用意した。ドラムの方
は、実施例1と同様の評価にかけ、又、サンプル
の方は、一部を切り出し、X線回折装置にて回折
角27゜付近のSi111に対応する回折パターンを
求め結晶性の有無を調べた。以上の結果を第16表
に示す。 実施例 8 長波長光感光層の作製条件を第17表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び長波長光感光層のみを形成
させた分析用サンプルを用意した。ドラムの方は
実施例1と同様の評価にかけ、又、サンプルの方
は、一部を切り出し、X線回折装置にて回折角
27゜付近のSi111に対応する回折パターンを求
め結晶性の有無を調べた。以上の結果を第18表に
示す。 実施例 9 長波長光感光層の作製条件を第19表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び長波長光感光層のみを形成
させた分析用サンプルを用意した。ドラムの方は
実施例1と同様の評価にかけ、又、サンプルの方
は、一部を切り出し、X線回折装置にて回折角
27゜付近のSi111に対応する回折パターンを求
め結晶性の有無を調べた。以上の結果を第20表に
示す。 実施例 10 長波長光感光層の作製条件を第21表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び長波長光感光層のみを形成
させた分析用サンプルを用意した。ドラムの方は
実施例1と同様の評価にかけ、又、サンプルの方
は、一部を切り出し、X線回折装置にて回折角
27゜付近のSi111に対応する回折パターンを求
め結晶性の有無を調べた。以上の結果を第22表に
示す。 実施例 11 基体シリンダー上に第23表に示す数種の作製条
件のもとで、密着層を形成し、更にその上に実施
例1と同様の作製条件のもとで光受容部材を形成
した。これと別の密着層のみを形成させたサンプ
ルを用意した。光受容部材の方は、実施例1と同
様の評価にかけ、又、サンプルの方は、一部を切
り出し、X線回折装置にて回折角27゜付近のSi1
11に対応する回折パターンを求め結晶性の有無
を調べた。以上の結果を第24表に示す。 実施例 12 基体シリンダー上に第25表に示す数種の作製条
件のもとで、密着層を形成し、更にその上に実施
例1と同様の作製条件のもとで光受容部材を形成
した。これと別の密着層のみを形成させたサンプ
ルを用意した。光受容部材の方は、実施例1と同
様の評価にかけ、又、サンプルの方は、一部を切
り出し、X線回折装置にて回折角27゜付近のSi1
11に対応する回折パターンを求め結晶性の有無
を調べた。以上の結果を第24表に示す。 実施例 13 鏡面加工を施したシリンダーを更に様々な角度
を持つ剣バイトによる施盤加工に供し、第29図
のような断面形状で第27表のような種々の断面パ
ターンを持つシリンダーを複数本用意した。該シ
リンダーを順次第24図の製造装置にセツトし、
実施例1と同様の作製条件の基にドラム作製し
た。作成されたドラムは、780nmの波長を有す
る半導体レーザーを光源としたデジタル露光機能
の電子写真装置により、種々の評価を行い、第28
表の結果を得た。 実施例 14 鏡面加工を施したシリンダーの表面を、引続き
多数のベアリング用球の落下の基にさらしてシリ
ンダー表面に無数の打痕を生ぜしめる、いわゆる
表面デインプル化処理を施し、第30図のような
断面形状で第29表のような種々の断面パターンを
持つシリンダーを複数本用意した。該シリンダー
を順次第24図の製造装置にセツトし、実施例1
と同様の作製条件の基にドラム作製した。作成さ
れたドラムは、780nmの波長を有する半導体レ
ーザーを光源としたデジタル露光機能の電子写真
装置により、種々の評価を行い、第30表の結果を
得た。
線、可視光線、赤外線、x線、γ線等を意味す
る。)のような電磁波に対して感受性のある電子
写真用光受容部材に関する。 〔従来の技術の説明〕 像形成分野において、電子写真用光受容部材に
おける光受容層を形成する光導電材料としては、
高感度で、SN比〔光電流(Ip)/暗電流(Id)〕
が高く、照射する電磁波のスペクトル特性に適合
した吸収スペクトル特性を有すること、光応答性
が速く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時に
おいて人体に対して無公害であること、等の特性
が要求される。殊に、事務機としてオフイスで使
用される電子写真装置内に組込まれる電子写真用
光受容部材の場合には、上記の使用時における無
公害性は重要な点である。 このような点に立脚して最近注目されている光
導電材料にアモルフアスシリコン(以後A−Siと
表記す)があり、例えば、独国公開第2746967号
公報、同第2855718号公報には電子写真用光受容
部材としての応用が記載されている。 しかしながら、従来のA−Siで構成された光受
容層を有する電子写真用光受容部材は、暗抵抗
値、光感度、光応答性などの電気的、光学的、光
導電的特性および使用環境特性の点、更には経時
的安定性および耐久性の点において、各々、個々
には特性の向上が計られているが、総合的な特性
向上を計る上で更に改良される余地が存するのが
実情である。 たとえば、電子写真用光受容部材に適用した場
合に、高光感度化、高暗抵抗化を同時に計ろうと
すると従来においてはその使用時において残留電
位が残る場合が度々観測され、この種の光受容材
料は長時間繰返し使用し続けると、繰返し使用に
よる疲労の蓄積が起こつて、残像が生ずる所謂ゴ
ースト現象を発する様になる等の不都合な点が少
なくなかつた。 また、A−Si材料で光受容層を構成する場合に
は、その電気的、光導電的特性の改良を計るため
に、水素原子あるいは弗素原子や塩素原子などの
ハロゲン原子、および電気的伝導型の制御のため
に硼素原子や燐原子などが或いはその他の特性改
良のために他の原子が、各々構成原子として光導
電層中に含有されるが、これらの構成原子の含有
の仕方如何によつては、形成した層の電気的ある
いは光導電的特性や耐圧性に問題が生ずる場合が
あつた。 即ち、例えば、形成した光導電層中に光照射に
よつて発生したフオトキヤリアの該層中での寿命
が充分でないことや、或いは、転写紙に転写され
た画像に俗に「白ヌケ」と呼ばれる、局在的な放
電破壊現象によると思われる画像欠陥や、クリー
ニングにブレードを用いると、その摺擦によると
思われる、俗に「白スジ」と云われている画像欠
陥が生じたりしていた。また、多湿雰囲気中で使
用したり、又例えば表面に一定の膜厚の表面層を
有しこれが使用光に対して実質的に透明であるよ
うな場合には長時間の摺擦による摩耗によつて表
面層の反射スペクトルに変化が生じ、特に感度等
に関し好ましくない経時的な変化が生じる場合が
少なくなかつた。また、多湿雰囲気中で使用した
り、或いは多湿雰囲気中に長時間放置した直後に
使用すると俗に云う画像のボケが生ずる場合が少
なくなかつた。 従つてA−Si材料そのものの特性改良が計られ
る一方で光受容材料を設計する際に、上記したよ
うな問題の総てが解決されるように層構成、各層
の化学的組成、作成法などが工夫される必要があ
る。 〔発明の目的〕 本発明は、上述のごときA−Siで構成された従
来の光受容層を有する電子写真用光受容部材にお
ける諸問題を解決することを目的とするものであ
る。 即ち、本発明の主たる目的は、電気的、光学
的、光導電的特性が使用環境に殆んど依存するこ
となく実質的に常時安定しており、耐光疲労に優
れ、繰返し使用に際しても劣化現象を起こさず耐
久性、耐湿性に優れ、残留電位が全くかまたは殆
んど観測されない、A−Si及び多結晶シリコンで
構成された光受容層を有する電子写真用光受容部
材を提供することにある。 本発明の他の目的は、支持体上に設けられる層
と支持体との間や積層される層の各層間における
密着性に優れ、構造配列的に緻密で安定的であ
り、層品質の高い、A−Si及び多結晶シリコンで
構成された光受容層を有する電子写真用光受容部
材を提供することにある。 本発明の更に他の目的は、電子写真用光受容部
材として適用させた場合、静電像形成のための帯
電処理の際の電荷保持能力が充分であり、通常の
電子写真法が極めて有効に適用され得る優れた電
子写真特性を示す、A−Si及び多結晶シリコンで
構成された光受容層を有する電子写真用光受容部
材を提供することにある。 本発明の別の目的は、長期の使用において画像
欠陥や画像のボケが全くなく、濃度が高く、ハー
フトーンが鮮明に出て、且つ解像度の高い高品質
画像を得ることが容易にできる、電子写真用のA
−Si及び多結晶シリコンで構成された光受容層を
有する光受容部材を提供することにある。 本発明の更に別の目的は、高光感度性、高SN
比特性及び高電気的耐圧性を有する、A−Si及び
多結晶シリコンで構成された光受容層を有する電
子写真用光受容部材を提供することにある。 〔発明の構成〕 本発明の電子写真用光受容部材は、支持体と該
支持体上に、シリコン原子とゲルマニウム原子と
を含有し、無機材料で構成され、長波長光に感度
を有する長波長光感光層と、シリコン原子を母体
とし、周期律表第族又は第族に属する原子を
含有する多結晶材料で構成された電荷注入阻止層
と、シリコン原子を母体とし、水素原子及びハロ
ゲン原子の少なくともいずれか一方を構成要素と
して含む非晶質材料で構成され、光導電性を示す
光導電層と、シリコン原子と炭素原子と水素原子
とを構成要素として含む非晶質材料で構成されて
いる表面層と、を有する光受容層とを有し、前記
表面層内において、前記表面層と前記光導電層と
の界面に向かつて前記炭素原子の濃度が減少する
ように前記構成要素の層厚方向の濃度分布を変化
させてあり、かつ水素原子の層厚方向の該表面層
内最大濃度が41〜70原子%であることを特徴とす
る。 前記表面層にはハロゲン原子が含有されていて
も良く、前記電荷注入阻止層には層厚方向に均一
に又は支持体側に多く分布する分布状態で構成原
子として周期律第族や第族に属する原子のよ
うな、伝導性を制御する物質が含有されても良
い。 さらに層厚方向に均一に又は支持体側に多く分
布する分布状態で構成原子として酸素原子又は/
及び窒素原子を含有してもよい。前記電荷注入阻
止層中の酸素原子又は/及び窒素原子は支持体側
に内在してもよい。 又、前記光導電層は構成原子として酸素原子、
窒素原子及び伝導性を制御する物質の少なくとも
一種を含有してもよい。 本発明に於しては前記長波長光感光層は構成原
子としてシリコン原子とゲルマニウム原子と必要
に応じて水素原子とハロゲン原子の少なくとも1
種とを含有するアモルフアス材料、いわゆる水素
化アモルフアスシリコンゲルマニウム、ハロゲン
化アモルフアスシリコンゲルマニウム、あるいは
ハロゲン含有水素化アモルフアスシリコンゲルマ
ニウム(以後これらの総称的表記として「A−
SiGe(H,X)」を使用する」)から構成されてい
る。 又、長波長光感光層には伝導性を制御する物質
(周期律表第族または第族に属する原子)、酸
素原子、窒素原子のうち少なくとも1種を含有し
てもよい。 上記した様な層構成を取る様にして設計された
本発明の電子写真用光受容部材は、前記した諸問
題の総てを解決し得、極めて優れた電気的、光学
的、光導電的特性、耐圧性及び使用環境特性を示
す。 すなわち、電子写真用光受容部材として適用さ
せた場合には、画像形成への残留電位の影響が全
くなく、その電気的特性が安定しており高感度
で、高SN比を有するものであつて、耐光疲労、
繰返し使用特性に長け、濃度が高く、ハーフトー
ンが鮮明に出て、且つ解像度の高い、高品質の画
像を安定して繰返し得ることができる。 さらに本発明の電子写真用光受容部材は、全可
視光域に於いて光感度が高く殊に、半導体レーザ
とのマツチングに優れ、且つ光応答が速い。 以下、図面に従つて本発明の電子写真用光受容
部材に就て詳細に説明する。 第1−1図、第1−2図は、本発明の電子写真
用光受容部材を説明する為に模式的に示した模式
的構成図である。 第1−1図に示す電子写真用光受容部材は、光
受容層100が光受容部材用としての支持体10
1の上に設けられており、該光受容層100は、
長波長光感光層102、電荷注入阻止層103、
A−Si(H,X)から成り、光導電性を有する光
導電層104と、シリコン原子と、炭素原子と水
素原子とを構成要素とする非晶質材料で構成さ
れ、これら構成要素の濃度が少くとも前記光導電
層との界面において光学的バンドギヤツプの整合
性が得られるような形に変化しておりかつ水素原
子の最大濃度が41〜70原子%である表面層104
とからなる層構成を有する。 以下、本発明の電子写真用光受容部材を構成す
る各層について記載する。 本発明において使用される支持体としては、導
電性でも電気絶縁性であつても良い導電性支持体
としては、例えば、NiCr、ステンレス、Al、
Cr、Mo、Au、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pb等の
金属またはこれ等の合金が挙げられる。 電気絶縁性支持体としては、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、セルローズアセ
テート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等の
合金樹脂のフイルム又はシート、ガラス、セラミ
ツク、紙などが通常使用される。これ等の電気絶
縁性支持体は、好適には少なくともその一方の表
面を導電処理され、該導電処理された表面側に他
の層が設けられるのが望ましい。 例えば、ガラスであれば、その表面に、NiCr、
Al、Cr、Mo、Au、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、
Pd、In2O3、SnO2、ITO(In2O3+SnO2)等から
成る薄膜を設けることによつて導電性が付与さ
れ、或いはポリエステルフイルム等の合成樹脂フ
イルムであれば、NiCr、Al、Ag、Pb、Zn、Ni、
Au、Cr、Mo、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt等の金
属の薄膜を真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパツタ
リング等でその表面に設け、又は前記金属でその
表面をラミネート処理して、その表面に導電性が
付与される。支持体の形状としては、円筒状、ベ
ルト状、板状等任意の形状とし得、所望によつ
て、その形状は決定されるが、例えば、連続高速
複写の場合には、無端ベルト状又は円筒状とする
のが望ましい。支持体の厚さは、所望通りの電子
写真用光受容部材が形成される様に適宜決定され
るが、電子写真用光受容部材として可撓性が要求
される場合には、支持体としての機能が十分発揮
される範囲内であれば可能な限り薄くされる。し
かしながら、この様な場合、支持体の製造上及び
取扱い上、機械的強度等の点から、通常は10μ以
上とされる。 特にレーザー光などの可干渉性光を用いて像記
録を行なう場合には、可視画像において現われ
る、所謂、干渉縞模様による画像不良を解消する
ために、支持体表面に凹凸を設けてもよい。 支持体表面に設けられる凹凸は、V字形状の切
刃を有するバイトをフライス盤、旋盤等の切削加
工機械の所定位置に固定し、例えば円筒状支持体
をあらかじめ所望に従つて設計されたプログラム
に従つて回転させながら規則的に所定方向に移動
させることにより、支持体表面を正確に切削加工
することで所望の凹凸形状、ピツチ、深さで形成
される。この様な切削加工法によつて形成される
凹凸が作り出す逆V字形線状突起部は、円筒状支
持体の中心軸を中心とした螺線構造を有する。逆
V字形突起部の螺線構造は、二重、三重の多重螺
線構造、又は交叉螺線構造とされても差支えな
い。 或いは、螺線構造に加えて中心軸に沿つた平行
線構造を導入しても良い。 支持体表面に設けられる凹凸の凸部の縦断面形
状は形成される各層の微小カラム内に於ける層厚
の管理された不均一化と、支持体と該支持体上に
直接設けられる層との間に良好な密着性や所望の
電気的接続を確保する為に逆V字形とされるが、
好ましくは第20図に示される様に実質的に二等
辺三角形、直角三角形或いは不等辺三角形とされ
るのが望ましい。これ等の形状の中殊に二等辺三
角形、直角三角形が望ましい。 本発明に於ては、管理された状態で支持体表面
に設けられる凹凸の各デイメンジヨンは、以下の
点を考慮した上で、本発明の目的を結果的に達成
出来る様に設定される。 即ち、第1は光受容層を構成するA−Si(H,
X)層は、層形成される表面の状態に構造敏感で
あつて、表面状態に応じて層品質は大きく変化す
る。 従つて、A−Si(H,X)層の層品質の低下を
招来しない様に支持体表面に設けられる凹凸のデ
イメンジヨンを設定する必要がある。 第2には光受容層の自由表面に極端な凹凸があ
ると、画像形成後のクリーニングに於てクリーニ
ングを完全に行なうことが出来なくなる。 また、ブレードクリーニングを行う場合、ブレ
ードのいたみが早くなるという問題がある。 上記した層堆積上の問題点、電子写真法のプロ
セス上の問題点および、干渉縞模様を防ぐ条件を
検討した結果、支持体表面の凹部のピツチは、好
ましくは500μm〜0.3μm、より好ましくは200μm
〜1μm、最適には50μm〜5μmであるのが望まし
い。 また、凹部の最大の深さは、好ましくは0.1μm
〜5μm、より好ましくは0.3〜3μm、最適には
0.6μm〜2μmとされるのが望ましい。支持体表面
の凹部のピツチと最大深さが上記の範囲にある場
合、凹部(又は線上突起部)の傾斜面の傾きは、
好ましくは1度〜20度、より好ましくは3度〜15
度、最適には4度〜10度とされるのが望ましい。 又、この様な支持体上に堆積される各層の層圧
の不均一に基く層厚差の最大は、同一ピツチ内で
好ましくは0.1μm〜2μm、より好ましくは0.1μm
〜1.5μm、最適には0.2μm〜1μmとされるのが望
ましい。 又、レーザー光などの可干渉性光を用いた場合
の干渉縞模様による画像不良を解消する別の方法
として、支持体表面に複数の球状痕跡窪みによる
凹凸形状を設けてもよい。 即ち支持体の表面が電子写真用光受容部材に要
求される解像力よりも微小な凹凸を有し、しかも
該凹凸は、複数の球状痕跡窪みによるものであ
る。 以下に、本発明の電子写真用光受容部材におけ
る支持体の表面の形状及びその好適な製造例を、
第21図及び第22図により説明するが、本発明
の光受容部材における支持体の形状及びその製造
法は、これによつて限定されるものではない。 第21図は、本発明の電子写真用光受容部材に
おける支持体の表面の形状の典型的的一例を、そ
の凹凸形状の一部を部分的に拡大して模式的に示
すものである。 第21図において1601は支持体、1602
は支持体表面、1603は剛体真球、1604は
球状痕跡窪みを示している。 さらに第21図は、該支持体表面形状を得るの
に好ましい製造方法の1例をも示すものである。
即ち、剛体真球1603を、支持体表面1602
より所定高さの位置より自然落下させて支持体表
面1602に衝突させることにより、球状窪み1
604を形成しうることを示している。そして、
ほぼ同一径R′の剛体真球1603を複数個用い、
それらを同一の高さhより、同時あるいは逐時、
落下させることにより、支持体表面1602に、
ほぼ同一曲線半径R及び同一幅Dを有する複数の
球状痕跡窪み1604を形成することができる。 前述のごとくして、表面に複数の球状痕跡窪み
による凹凸形状の形成された支持体の典型例を第
22図に示す。同図に於いて、1701は支持
体、1702の点線は凹凸部の位置を、1703
は剛体真球を、1704は凹部表面を示す。 ところで、本発明の電子写真用光受容部材の支
持体表面の球状痕跡窪みによる凹凸形状の曲率半
径R及び幅Dは、こうした本発明の光受容部材に
おける干渉縞の発生を防止する作用効果を効率的
に達成するためには重要な要因である。本発明者
らは、各種実験を重ねた結果以下のところを究明
した。即ち、曲率半径R及び幅Dが次式: D/R≧0.035 を満足する場合には、各々の痕跡窪み内にシエア
リング干渉によるニユートンリングが0.5本以上
存在することとなる。更に次式: D/R≧0.055 を満足する場合には、各々の痕跡窪み内にシエア
リング干渉によるニユートンリングが1本以上存
在することとなる。 こうした事から、光受容部材の全体に発生する
干渉縞を各々の痕跡窪み内に分散せしめ、光受容
部材における干渉縞の発生を防止するためには、
前記D/Rを0.035、好ましくは0.055以上とするこ とが望ましい。 又、痕跡窪みによる凹凸の幅Dは、大きくとも
500μm程度、好ましくは200μm以下、より好ま
しくは100μm以下とするのが好ましい。 第23図は、上記方法によつて形成された凹凸
形状を有する支持体2301上にその凹凸の傾斜
面に沿つて、光受容層2300を備えた光受容部
材を示している。この時、自由表面2306並び
に光受容層2300中に形成される界面における
傾斜の程度が異なるため、自由表面2306並び
に光受容層2300中に形成される界面での反射
光の反射角度が各々異なる。 従つて、いわゆるニユートンリング現象に相当
するシエアリング干渉が生起し、干渉縞は窪み内
で分散されるところとなる。これによりこうした
光受容部材を介して現出さえる画像は、ミクロ的
には干渉縞が仮りに現出されたとしても、それら
は視覚的にはとらえられない程度のものとなる。
即ち、かくなる表面形状を有する支持体2301
の使用は、その上に多層構成の光受容層2300
を形成してなる光受容部材にあつて、該光受容層
2300を通過した光が、層界面及び支持体表面
で反射し、それらが干渉することにより、形成さ
れる画像が縞模様となることを効率的に防止す
る。 第23図に於いて、2302は長波長光感光
層、2303は電荷注入阻止層、2304は光導
電層、2305は表面層である。 長波長光感光層 本発明における長波長光感光層は、シリコン原
子とゲルマニウム原子を含有する無機材料(多結
晶材料又は非晶質材料)で構成され、該層に含有
されるゲルマニウム原子は該層中に万偏無く均一
に分布されても良いし、或いは、層厚方向には万
偏無く含有されてはいるが分布濃度が不均一であ
つても良い。而乍ら、いずれの場合にも支持体の
表面と平行な面内方向に於いては、均一な分布で
万偏無く含有されることが、面内方向に於ける特
性の均一化を計る点からも必要である。すなわ
ち、長波長光感光層の層厚方向には万偏無く含有
されていて且つ前記支持体の設けられてある側と
は反対の側(光受容層の自由表面側)の方に対し
て前記支持体側の方に多く分布した状態となる様
にするか、或いは、この逆の分布状態となる様に
前記長波長光感光層中に含有される。 本発明の光受容部材においては、前記した様に
長波長光感光層中に含有されるゲルマニウム原子
の分布状態は、層厚方向においては、前記の様な
分布状態を取り、支持体の表面と平行な面内方向
には均一な分布状態とされるのが望ましい。 又、好ましい実施態様例の1つに於いては、長
波長光感光層中に於けるゲルマニウム原子の分布
状態は全層領域にゲルマニウム原子が連続的に万
偏無く分布し、ゲルマニウム原子の層厚方向の分
布濃度Cが支持体側より電荷注入阻止層に向つて
減少する変化が与えられているので、長波長光感
光層と電荷注入阻止層との間に於ける親和性に優
れ、且つ後述する様に、支持体側端部に於いてゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cを極端に大きくする
ことにより、畔導体レーザ等を使用した場合の、
光導電層では殆ど吸収し切れない長波長側の光を
長波長光感光層に於いて、実質的に完全に吸収す
ることが出来、支持体面からの反射による干渉を
防止することが出来る。 第2図乃至第7図には、本発明における光受容
部材の長波長光感光層中に含有されるゲルマニウ
ムの層厚方向の分布状態が不均一な場合の典型的
例が示される。 第2図乃至第7図において、横軸はゲルマニウ
ム原子の分布濃度Cを、縦軸は、長波長光感光層
の層厚を示し、tBは支持体側の長波長光感光層の
端面の位置を、tTは支持体側とは反対側の長波長
光感光層の端面の位置を示す。即ち、ゲルマニウ
ム原子の含有される長波長光感光層はtB側よりtT
側に向つて層形成がなされる。 第2図には、長波長光感光層中に含有されるゲ
ルマニウム原子の層厚方向の分布状態の第1の典
型例が示される。 第2図に示される例では、ゲルマニウム原子の
含有される長波長光感光層が形成される表面と該
長波長光感光層の表面とが接する界面位置tBより
t1の位置までは、ゲルマニウム原子の分布濃度C
がC1なる一定の値を取り乍らゲルマニウム原子
が形成される長波長光感光層が含有され、位置t1
よりは濃度C2より界面位置tTに至るまで徐々に連
続的に減少されている。界面位置tTにおいてはゲ
ルマニウム原子の分布濃度CはC3とされる。 第3図に示される例においては、含有されるゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは位置tBより位置tT
に至るまで濃度C4から徐々に連続的に減少して
位置tTにおいて濃度C5となる様な分布状態を形成
している。 第4図の場合には、位置tBより位置t2まではゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは濃度C6と一定値
とされ、位置t2と位置tTとの間において、徐々に
連続的に減少され、位置tTにおいて、分布濃度C
は実質的に零とされている(ここで実質的に零と
は検出限界量未満の場合である)。 第5図の場合には、ゲルマニウム原子の分布濃
度Cは位置tBより位置tTに至るまで、濃度C8より
連続的に徐々に減少され、位置tTにおいて実質的
に零とされている。 第6図に示す例においては、ゲルマニウム原子
の分布濃度Cは、位置tBとt3間においては、濃度
C9と一定値であり、位置tTにおいては濃度C10と
される。位置t3と位置tTとの間では、分布濃度C
は一次関数的に位置t3より位置tTに至るまで減少
されている。 第7図に示す例においては、位置tB側より位置
tTに至るまで、ゲルマニウム原子の分布濃度Cは
濃度C11より実質的に零に至る様に一次関数的に
減少している。 以上、第2図乃至第7図により、長波長光感光
層中に含有されるゲルマニウム原子の層厚方向の
分布状態の典型例の幾つかを説明した様に、本発
明においては、支持体側において、ゲルマニウム
原子の分布濃度Cの高い部分を有し、界面tT側に
おいては、前記分布濃度Cは支持体側に較べて可
成り低くされた部分を有するゲルマニウム原子の
分布状態が長波長光感光層に設けられている場合
は、好適な例の1つとして挙げられる。ゲルマニ
ウム原子の層厚方向の分布状態としてゲルマニウ
ム原子の分布濃度の最大値Cmaxがシリコン原子
との和に対して、好ましくは1000原子ppm以上、
より好適には5000原子ppm以上、最適には1×
104原子ppm以上とされる様な分布状態となり得
る様に層構成されるのが望ましい。 本発明において、長波長光感光層中に含有され
るゲルマニウム原子の含有量としては、本発明の
目的が効果的に達成される様に所望に従つて適宜
決められるが、シリコン原子との和に対して、好
ましくは1〜10×105原子ppm、好ましくは100〜
9.5×105原子ppm、最適には500〜8×105原子
ppmとされるのが望ましい。 前記、長波長光感光層はさらに伝導性を制御す
る物質、酸素原子、窒素原子のうち少なくとも1
つを含有してもよい。 また、前記の伝導性を制御する物質としては、
半導体分野における、いわゆる不純物を挙げるこ
とができ、本発明においては、p型伝導特性を与
える周期律表族に属する原子(以下「第族原
子」という。)、またはN型伝導特性を与える周期
律表族に属する原子(以下「第族原子」とい
う。)を用いる。第族原子としては、具体的に
は、B(硼素),Al(アルミニウム),Ga(ガリウ
ム),In(インジウム),Tl(タリウム)等があり、
特にB,Gaが好適である。第族原子としては、
具体的には、P(燐),As(砒素),Sb(アンチモ
ン),Bi(ビスマス)等があり、特にP,Asが好
適である。 本発明に於いて、長波長光感光層中に含有され
る伝導特性を制御する物質の含有量としては、好
ましくは0.01〜5×105原子ppm、より好ましく
は0.5〜1×104原子ppm、最適には1〜5×103
原子ppmとされるのが望ましいものである。 長波長光感光層中に含有される窒素原子(N)の
量、又は酸素原子(O)の量又は窒素原子と酸素原子
の量の和(N+O)は好ましくは0.01〜40原子
%、より好ましくは0.05〜30原子%、最適には
0.1〜25原子%とされるのが望ましい。 本発明において長波長光感光層の層厚は、好ま
しくは30Å〜50μm、より好ましくは40Å〜40μ
m、最適には50Å〜30μmとされるのが望まし
い。 本発明の電子写真用光受容部材に於いては、支
持体と長波長光感光層との間に密着性の一層の向
上を計る目的で、例えば、Si3N4,SiO2,SiC,
Sio、水素原子及びハロゲン原子の少なくとも一
方と、窒素原子、酸素原子、炭素原子の少なくと
も一方と、シリコン原子とを含む非晶質材料や多
結晶材料等で構成される密着層を設けても良い。 電荷注入阻止層 本発明における電荷注入阻止層は、多結晶シリ
コンで構成され、該層の全層領域に伝導性を制御
する物質を均一に又は好ましくは支持体側に多く
分布するように不均一状態で含有する。さらに必
要に応じて該層の全層領域又は一部の層領域に酸
素原子又/及び窒素原子を均一に、又は好ましく
は支持体側に多く分布するように不均一状態で含
有させることで、該層と長波長光感光層との間の
密着性の改善や、バンドギヤツプの調整を計るこ
とが出来る。 本発明においては、電荷注入層を多結晶シリコ
ンで構成しているので、含有される伝導性を制御
する物質(周期律表第族または第族原子)に
よる伝導特性をより効果的に制御することがで
き、長期間にわたつて、帯電時における電荷の注
入の阻止をより効果的に行なえると共に、露光時
の電荷の流れを如げることがない。従つて、高品
質の画像を長期間にわたつて得ることができる。 電荷注入阻止層に含有される前記の伝導特性を
制御する物質としては、半導体分野における、い
わゆる不純物を挙げることができ、本発明におい
ては、p型伝導特性を与える周期律表第族に属
する原子(以下「第族原子」という。)、または
N型伝導特性を与える周期律表第V族に属する原
子(以下「第V族原子」という。)を用いる。第
族原子としては、具体的には、B(硼素),Al
(アルミニウム),Ga(ガリウム),In(インジウ
ム),Tl(タリウム)等があり、特にB,Gaが好
適である。第V族原子としては、具体的には、P
(燐),As(砒素),Sb(アンチモン),Bi(ビスマ
ス)等があり、特にP,Asが好適である。 第8図乃至第12図には電荷注入阻止層に含有
される第族原子又は第族原子の層厚方向の分
布状態の典型的例が示される。 第3図乃至第12図の例において横軸は第族
原子又は第族原子の分布濃度Cを、縦軸は電荷
注入阻止層の層厚tを示し、tBは支持体側の界面
位置を、tTは支持体側とは反対側の界面の位置を
示す。即ち、電荷注入阻止層はtB側よりtT側に向
つて層形成がなされる。 第8図には電荷注入阻止層中に含有される第
族原子又は第族原子の層厚方向に分布状態の第
一の典型例が示される。 第8図に示される例では界面位置tBよりもt1の
位置までは、第族原子又は第族原子の含有濃
度CがC1なる一定の値を取り乍ら含有され、位
置t1より分布濃度Cは界面位置tTに至るまでC2よ
り徐々に連続的に減少されている。界面位置tTに
おいては分布濃度CはC3とされる。 第9図に示される例においては、含有される第
族原子又は第族原子の分布濃度Cは位置tB側
より位置tTに至るまでC4から徐々に連続的に減少
して位置tTに於いてC5となる様な分布状態を形成
している。 第10図に示す例においては、第族原子又は
第族原子の分布濃度Cは、位置tBと位置t2間に
おいては、C6と一定値であり、位置tTにおいては
C7とされる。位置t2と位置tTとの間では、分布濃
度Cは一次関数的に位置t2より位置tTに至るまで
減少されている。 第11図に示される例に於いては、分布濃度C
は位置tBより位置t3まではC8の一定値を取り、位
置t3より位置tTまではC9よりC10まで一次関数的
に減少する分布状態とされている。 第12図に示される例においては、分布濃度C
は位置tBより位置tTまでC11の一定値を取る。 本発明において電荷注入阻止層が第族原子又
は第族原子を支持体側において多く分布する分
布状態で含有する場合、第族原子又は第族原
子の分布濃度値の最大値が、好ましくは50原子
ppm以上、より好適には80原子ppm以上、最適に
は100原子ppm以上とされるような分布状態とな
り得る様に層形成されるのが望ましい。 本発明において電荷注入阻止層中に含有される
第族原子又は第族原子の含有量としては、本
発明の目的が効果的に達成される様に所望に従つ
て適宜決められるが、好ましくは30〜5×104原
子ppm、より好ましくは50〜1×104原子ppm、
最適には1×102〜5×103原子ppmとされるのが
望ましいものである。 電荷注入阻止層は前記したように酸素原子又
は/及び窒素原子の含有によつて、重点的に長波
長光感光層と電荷注入阻止層との間の密着性の向
上及び電荷注入阻止層と光導電層との間の密着性
の向上又は、該層のハンドギヤツプの調整が図ら
れる。 第13図乃至第19図には電荷注入阻止層に含
有される酸素原子又は/及び窒素原子の層厚方向
の分布状態の典型的例が示される。 第13図乃至第19図の例において横軸は酸素
原子又は/及び窒素原子の分布濃度Cを、縦軸は
電荷注入阻止層の層厚tを示し、tBは支持体側の
界面位置を、tTは支持体側とは反対側の界面の位
置を示す。即ち、電荷注入阻止層はtBよりtT側に
向つて層形成がなされる。 第13図には電荷注入阻止層中に含有される酸
素原子又は/及び窒素原子の層厚方向の分布状態
の第一の典型例が示される。 第13図に示される例では界面位置tBよりもt4
の位置までは、酸素原子又は/及び窒素原子の含
有濃度CがC12なる一定の値を取り乍ら含有され
位置t4より分布濃度Cは界面位置tTに至るまでC13
より徐々に連続的に減少されている。界面位置tT
においては分布濃度CはC14とされる。 第14図に示される例においては、含有される
酸素原子又は/及び窒素原子の分布度Cは位置tB
より位置tTに至るまでC15から徐々に連続的に減
少して位置tTにおいてC16となる様な分布状態を
形成している。 第15図の場合には、位置tBより位置t5までは
酸素原子又は/及び窒素原子の分布濃度CはC17
と一定値とされ、位置t5と位置tTとの間におい
て、徐々に連続的に減少され、位置tTにおいて、
実質的に零とされている。 第16図の場合には、酸素原子又は/及び窒素
原子は位置tBより位置tTに至るまで、分布濃度C
はC19より連続的に徐々に減少され、位置tTにお
いて実質的に零とされている。 第17図に示す例においては、酸素原子又は/
及び窒素原子の分布濃度Cは位置tBより位置t7ま
ではC22の一定値を取り、位置t7より位置tTまでは
C23よりC24まで一次関数的にする分布状態とされ
ている。 第18図に示す例においては、酸素原子又は/
及び窒素原子の分布濃度Cは、位置tBと位置t6間
においては、C20と一定値であり位置tTにおいて
はC21とされる。位置t6と位置tTとの間では、分布
濃度Cは一次関数的に位置t6より位置tTに至るま
で減少されている。 第19図に示される例に於いては、分布濃度C
は位置tBより位置tTまではC25の一定値を取る。 本発明に於て電荷注入阻止層103が酸素原子
又は/及び窒素原子を支持体101側に於て多く
分布する分布状態で含有する場合、酸素原子又
は/及び窒素原子の分布濃度値又は両原子の和の
最大値が、好ましくは500原子ppm以上、好適に
は800原子ppm以上、最適には1000原子ppm以上
とされる様な分布状態となり得る様に層形成され
るのが望ましい。 本発明において電荷注入阻止層中に含有される
酸素原子又は/及び窒素原子の含有量まは両者の
和としては、本発明の目的が効果的に達成される
様に所望に従つて適宜決められるが、好ましくは
0.001〜50原子%、より好ましくは0.002〜40原子
%、最適には0.003〜30原子%とされるのが望ま
しい。 本発明において電荷注入阻止層の層厚は所望の
電子写真特性が得られること及び経済的効果等の
点から、好ましくは0.01〜10μ、より好ましくは
0.05〜8μ、最適には0.1〜5μとされるのが望まし
い。 光導電層 本発明における光導電層は、A−Si(H,X)
で構成され所望の電子写真特性を満足する光導電
特性を有する。 尚、該層の全層領域に伝導性を制御する物質を
該層に要求される特性を損なわない範囲に於いて
含有してもよい。 又、該層の全層領域に該層に要求される特性を
損なわない範囲に於いて炭素原子、酸素原子及び
窒素原子の少なくとも一方を含有してもよい。 前記の伝導性を制御する物質としては前述の電
荷注入阻止層と同様に、第族原子や第族原子
を用いることが出来る。 本発明における光導電層の全層領域に第族原
子又は第族原子を含有する場合は主として伝導
型及び/又は伝導率を制御する効果を奏し、前記
第族原子又は第族原子の含有量は比較的少量
であり、好適には1×10-3〜3×102原子ppm、
より好適には5×10-3〜102原子ppm、最適には
1×10-2〜50原子ppmとされるのが望ましい。 又、本発明における光導電層の全層領域に酸素
原子又は炭素原子を含有する場合は、主として高
暗抵抗化と、電荷注入阻止層と光導電層との間の
密着性の向上等の効果を奏するが、殊に該層10
4の光導電特性を劣化させないために酸素原子又
は炭素原子の含有量は比較的少量とされるがの望
ましい。 窒素原子の場合は、上記の点に加えて、例えば
第族原子、殊にBとの共存に於いて光感度の向
上を計ることが出来る。光導電層104中に含有
される酸素原子又は窒素原子の含有量、又は、両
者の和は、好適には1×10-3〜103原子ppm、よ
り好適には5×10-2〜5×102原子ppm、最適に
は1×10-1〜2×102原子ppmとされるのが望ま
しい。 本発明に於いて、その目的を効果的に達成する
為に、支持体上に形成され、光受容層の一部を構
成する光導電層は下記に示す半導体特性を有し、
照射される光に対して光導電性を示すA−Si(H,
X)で構成される。 p型A−Si(H,X)……アクセプターのみ
を含むもの。或いはドナーとアクセプターとの
両方を含み、アクセプターの相対的濃度が高い
もの。 p−型A−Si(H,X)……のタイプに於
いてアクセプターの濃度(Na)が低いか、又
はアクセプターの相対的濃度が低いもの。 n型A−Si(H,X)……ドナーのみを含む
もの。或いはドナーとアクセプターの両方を含
み、ドナーの相対的濃度が高いもの。 n−型A−Si(H,X)……のタイプに於
いてドナーの濃度(Nd)が低いか、又はドナ
ーの相対的濃度が低いもの。 i型A−Si(H,X)……NaNdOのも
の又は、NaNdのもの。 本発明に於いて、長波長光感光層又は/及び電
荷注入阻止層又は/及び光導電層中に含有される
ハロゲン原子(X)として好適なものはF,Cl,Br,
Iであり、殊にF,Clが望ましいものである。 本発明に於いて、長波長光感光層又は/及び電
荷注入阻止層103又は/及び光導電層を形成す
るには、例えばグロー放電法、マイクロ波放電
法、スパツタリング法、或いはイオンプレーテイ
ング法等の放電現象を利用する真空堆積法によつ
て成される。例えば、グロー放電法によつて多結
晶性シリコンで構成される電荷注入阻止層又は/
及びA−Si(H,X)で構成される光導電層を形
成するには、基本的にはシリコン原子(Si)を供
給し得るSi供給用の原料ガスと共に、水素原子(H)
導入用の又は/及びハロゲン原子(X)導入用の原料
ガスを、内部が減圧にし得る堆積室内に導入し
て、該堆積室内にグロー放電を生起させ、予め所
定位置に設置されてある所定の支持体表面上に多
結晶性シリコン又は/及びA−Si(H,X)から
なる層を形成させれば良い。又、スパツタリング
法で形成する場合には、例えばAr,He等の不活
性ガス又はこれ等のガスをベースとした混合雰囲
気中でSiで構成されたターゲツトをスパツタリン
グする際、水素原子(H)又は/及びハロゲン原子(X)
導入用のガスをスパツタリング用の堆積室に導入
してやれば良い。 又、グロー放電法によつてシリコン原子とゲル
マニウム原子を含有する多結晶材料又は非晶質材
料で構成される長波長光感光層を形成するには、
基本的にはシリコン原子(Si)を供給し得るSi供
給用の原料ガスと共に、ゲルマニウム原子(Ge)
を供給し得るGe供給用の原料ガスと必要に応じ
て、水素原子(H)導入用の又は/及びハロゲン原子
(X)導入用の原料ガスを、内部が減圧にし得る堆積
室内に導入して、該堆積室内にグロー放電を生起
させ、予め所定位置に設置されてある所定の支持
体表面上に層を形成させれば良い。又、スパツタ
リング法で形成する場合には、例えばAr,He等
の不活性ガス又はこれ等のガスをベースとした混
合ガスの雰囲気中でSiで構成されたターゲツト、
或いは、該ターゲツトとGeで構成されたターゲ
ツトの二枚を使用して、又は、SiとGeの混合さ
れたターゲツトを使用して、必要に応じて、He,
Ar等の稀釈ガスで稀釈されたGe供給用の原料ガ
スを、必要に応じて、水素原子(H)又は/及びハロ
ゲン原子(X)導入用のガスをスパツタリング用の堆
積室に導入し、所望のガスのプラズマ雰囲気を形
成することによつて成される。 本発明に於いて使用されるSi供給用の原料ガス
としては、SiH4,Si2H6,Si3H8,Si4H10等のガ
ス状態の又はガス化し得る水素化硅素(シラン
類)有効に使用されるものとして挙げられ、殊
に、層作成作業の扱い易さ、Si供給効率の良さ等
の点でSiH4,Si2H6が好ましいものとして挙げら
れる。 Ge供給用の原料ガスと成り得る物質としては、
GeH4,Ge2H6,Ge3H8,Ge4H10,Ge5H12,
Ge5H14,Ge7H15,Ge8H18,Ge9H20等のガス状
態の又はガス化し得る水素化ゲルマニウムが有効
に使用されるものとして挙げられ、殊に、層作成
作業時の取扱い易さ、Ge供給効率の良さ等の点
で、GeH4,Ge2H6,Ge3H8が好ましいものとし
て挙げられる。 本発明に於いて使用されるハロゲン原子導入用
の原料ガスとして有効なのは、多くのハロゲン化
合物が挙げられ、例えばハロゲンガス、ハロゲン
化物、ハロゲン間化合物、ハロゲンで置換された
シラン誘導体等のガス状態の又はガス化し得るハ
ロゲン化合物好ましく挙げられる。 又、更には、シリコン原子とハロゲン原子とを
構成要素とするガス状態の又はガス化し得る、ハ
ロゲン原子を含む硅素化合物も有効なものとして
本発明に於いては挙げることが出来る。 本発明に於いて好適に使用し得るハロゲン化合
物としては、具体的には、フツ素,塩素,臭素,
ヨウ素のハロゲンガス,BrF,ClF,ClF3,
BrF5,BrF3,IF3,IF7,ICl,IBr等のハロゲン
間化合物を挙げることが出来る。 ハロゲン原子を含む硅素化合物、所謂、ハロゲ
ン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体
的には例えばSiF4,Si2F6,SiCl4,SiBr4等のハ
ロゲン化硅素が好ましいものとして挙げることが
出来る。 この様なハロゲン原子を含む硅素化合物を採用
してグロー放電法によつて本発明の特徴的な光導
電部材を形成する場合には、Siを供給し得る原料
ガスとしての水素化硅素ガスを使用しなくとも、
所定の支持体上にハロゲン原子を構成要素として
含むA−Si:Hから成る層を形成する事が出来
る。 グロー放電法に従つて、ハロゲン原子を含む層
を製造する場合、基本的にはSi供給用の原料ガス
であるハロゲン化硅素ガスとAr,H2,He等のガ
ス等を所定の混合比とガス流量になる様にして所
望の層を形成する堆積室内に導入し、グロー放電
を生起してこれ等のガスのプラズマ雰囲気を形成
することによつて、所定の支持体上に所望の層を
形成得るものであるが、水素原子の導入を計る為
にこれ等のガスに更に水素原子を含む硅素化合物
のガスを所定量混合して層形成しても良い。 又、長波長光感光層を形成する場合には、ハロ
ゲン原子導入用の原料ガスとして上記されたハロ
ゲン化合物或いはハロゲンを含む硅素化合物が有
効なものとして使用されるものであるが、その他
に、GeHF3,GeH2F2,GeH3F,GeHCl3,
GeH2Cl2,GeH3Cl,GeHBr3,GeH2Br2,
GeH2Br,GeHI2,GeH2I2,GeH3I等の水素化ハ
ロゲン化ゲルマニウム、等の水素原子を構成要素
の1つとするハロゲン化物、GeF4,GeCl4,
GeBr4,GeI4,GeF2,GeCl2,GeBr2,GeI2等の
ハロゲン化ゲルマニウム、等々のガス状態の或い
はガス化し得る物質も有効な長波長光感光層形成
用の出発物質として挙げる事が出来る。 又、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で
複数種混合して使用しても差支えないものであ
る。 反応スパツタリング法或いはイオンプレーテイ
ング法に依つてA−Si(H,X)から成る層を形
成するには、例えばスパツタリング法の場合には
Siから成るターゲツトを使用して、これを所定の
ガスプラズマ雰囲気中でスパツタリングし、イオ
ンプレーテイング法の場合には、多結晶シリコン
又は単結晶シリコンを蒸発源として蒸着ボートに
収容し、このシリコン蒸発源を抵抗加熱法、或い
はエレクトロンビーム法(EB法)等によつて加
熱蒸発させ飛翔蒸発物を所定のガスプラズマ雰囲
気中を通過させる事で行う事が出来る。 この際、スパツタリング法、イオンプレーテイ
ング法の何れの場合にも形成される層中にハロゲ
ン原子を導入するには、前記のハロゲン化合物又
は前記のハロゲン原子を含む硅素化合物のガスを
堆積室中に導入して該ガスのプラズマ雰囲気を形
成してやれば良いものである。 又、水素原子を導入する場合には、水素原子導
入用の原料ガス、例えば、H2、或いは前記した
シラン類等のガスをスパツタリング用の堆積室中
に導入して該ガスのプラズマ雰囲気を形成してや
れば良い。 本発明に於いては、ハロゲン原子導入用の原料
ガスとして上記されたハロゲン化合物或いはハロ
ゲンを含む硅素化合物或いはハロゲンを含むゲル
マニウム化合物が有効なものとして使用されるも
のであるが、その他に、HF,HCl,HBr,HI等
のハロゲン化水素、SiH2F2,SiH2I2,SiH2Cl2,
SiHCl3,SiH2Br2,SiHBr3等のハロゲン置換水
素化硅素、等々のガス状態の或いはガス化し得
る、水素原子を構成要素の1つとするハロゲン化
物も有効な長波長光感光層、電荷注入阻止層及び
光導電層形成用の出発物質として挙げる事が出来
る。 これ等の水素原子を含むハロゲン化物は、層形
成の際に形成される層中にハロゲン原子の導入と
同時に電気的或いは光電的特性の制御に極めて有
効な水素原子も導入されるので、本発明に於いて
は好適なハロゲン原子導入用の原料として使用さ
れる。 水素原子を、形成される層中に構造的に導入す
るには、上記の他にH2、或いはSiH4,Si2H6,
Si3H8,Si4H10等の水素化硅素のガスをSiを供給
する為のシリコン化合物と堆積室中に共存させて
放電を生起させる事で行う事が出来る。 例えば、反応スパツタリング法の場合には、Si
ターゲツトを使用し、ハロゲン原子導入用のガス
及びH2ガスを必要に応じてHe,Ar等の不活性ガ
スも含めて堆積室内に導入してプラズマ雰囲気を
形成し、前記Siターゲツトをスパツタリングする
事によつて、基板上に多結晶性シリコンやA−Si
(H,X)から成る層が形成される。 更には、不純物のドーピングも兼ねてB2H6等
のガスを導入してやることも出来る。 本発明に於いて、形成される電子写真用光受容
部材の長波長光感光層、電荷注入阻止層及び光導
電層中に含有される水素原子(H)の量又はハロゲン
原子(X)の量又は水素原子とハロゲン原子の量の和
は好ましくは1〜40原子%、より好適には5〜30
原子%とされるのが望ましい。 形成される層中に含有される水素原子(H)又は/
及びハロゲン原子(X)の量を制御するには、例えば
支持体温度又は/及び水素原子(H)、あるいはハロ
ゲン原子(X)を含有させる為に使用される出発物質
の体積装置系内へ導入する量、放電電力等を制御
してやれば良い。 長波長光感光層、電荷注入阻止層や光導電層
に、第族原子又は第族原子、及び炭素原子、
酸素原子、又は窒素原子を含有させるには、グロ
ー放電法や反応スパツタリング法等による電荷注
入阻止層や光導電層の形成の際に、第族原子又
は第族原子導入用の出発物質、及び酸素原子導
入用、窒素導入用,炭素導入用の出発物質を夫々
前記した電荷注入阻止層や光導電層形成用の出発
物質と共に使用して、形成される層中にその量を
制御し乍ら含有してやる事によつて成される。 その様炭素原子導入用の、酸素原子導入用の又
は/及び窒素原子導入用の出発物質、又は第族
原子又は第族原子導入用の出発物質としては、
少なくとも炭素原子、酸素原子及び窒素原子のい
ずれか、或いは第族原子又は第族原子を構成
原子とするガス状の物質又はガス化し得る物質を
ガス化したものの中の大概のものが使用され得
る。 例えば酸素原子を含有させるものであればシリ
コン原子(Si)を構成原子とする原料ガスと、酸
素原子(O)を構成原子とする原料ガスと、必要に応
じて水素原子(H)又は及びハロゲン原子(X)を構成原
子とする原料ガスとを所望の混合比で混合して使
用するか、又は、シリコン原子(Si)を構成原子
とする原料ガスと、酸素原子(O)及び水素原子(H)を
構成原子とする原料ガスとを、これも又所望の混
合比で混合するか、或いは、シリコン原子(Si)
を構成原子とする原料ガスと、シリコン原子
(Si)、酸素原子(O)及び水素原子(H)の3つを構成原
子とする原料ガスとを混合して使用することが出
来る。 又、別には、シリコン原子(Si)と水素原子(H)
とを構成原子とする原料ガスに酸素原子(O)を構成
原子とする原料ガスを混合して使用しても良い。 酸素原子導入用のおよび窒素原子導入用の出発
物質となるものとして具体的には、例えば酸素
(O2),オゾン(O3),一酸化窒素(NO),二酸化
窒素(NO2),一二酸化窒素(N2O),三二酸化
窒素(N2O3),四二酸化窒素(N2O4),五二酸化
窒素(N2O5),三酸化窒素(NO3),窒素(N2),
アンモニア(NH3),アジ化水素(HN3),ヒド
ラジン(NH2NH2),シリコン原子(Si)と酸素
原子(O)と水素原子(H)とを構成原子とする、例えば
ジシクロキサン(H3SiOSiH3),トリシロキサン
(H3SiOSiH2OSiH3)等の低級シロキサン等を挙
げることが出来る。 炭素原子導入用の原料となる炭素原子含有化合
物としては、例えば炭素数1〜4の飽和炭化水
素、炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数
2〜3のアセチレン系炭化水素等が挙げられる。 具体的には、飽和炭化水素としては、メタン
(CH4),エタン(C2H6),プロパン(C3H8),n
−ブタン(n−C4H10),ペンタン(C5H12),エ
チレン系炭化水素としては、エチレン(C2H4),
プロピレン(C3H6),ブテン−1(C4H8),ブテ
ン−2(C4H8),イソブチレン(C4H8),ペンテ
ン(C5H10),アセチレン系炭化水素としては、
アセチレン(C2H2),メチルアセチレン
(C3H4),ブチン(C4H6)等が挙げられる。 SiとCとHとを構成原子とする原料ガスとして
は、Si(CH3)4,Si(C2H4)4等のケイ化アルキ
ルを挙げる事が出来る。 第族原子又は第族原子の含有される長波長
光感光層、電荷注入阻止層及び光導電層を形成す
るのにグロー放電法を用いる場合、該層形成用の
原料ガスとなる出発物質は、前記した長波長光感
光層、電荷注入阻止層及び光導電層形成用の出発
物質の中から適宜選択したものに、第族原子又
は第族原子導入用の出発物質が加えられたもの
である。そのような第族原子又は第族原子導
入用の出発物質としては第族原子又は第族原
子を構成原子とするガス状態の物質又はガス化し
うる物質をガス化したものであれば、いずれのも
のであつてもよい。 本発明に於いて第族原子導入用の出発物質と
して有効に使用されるものとしては、具体的には
硼素原子導入用として、B2H6,B4H10,B5H9,
B5H11,B6H10,B6H12,B6H14等の水素化硼素、
BF3,BCl3,BBr3等のハロゲン化硼素等を挙げ
る事ができるが、この他AlCl3,GaCl3,InCl3,
TlCl3等も挙げる事ができる。 本発明において第族原子導入用の出発物質と
して有効に使用されるのは、具体的には燐原子導
入用としては、PH3,P2H4等の水素化燐、
PH4I,PF3,PF5,PCl3,PCl5,PBr3,PBr5,
PI3等のハロゲン化燐が挙られる。この他、
AsH3,AsF3,AsCl3,AsBr3,AsF5,SbH3,
SbF3,SbF5,SbCl3,SbCl5,BiH3,BiCl3,
BiBr3等も挙げることができる。 第族原子又は第族原子を含有する長波長光
感光層、電荷注入阻止層及び光導電層導入される
第族原子又は第族原子の含有量は、堆積室中
に流入される第族原子又は第族原子導入用の
出発物質のガス流量、ガス流量比、放電パワー、
支持体温度、堆積室内の圧力等を制御することに
よつて任意に制御されうる。 本発明における目的が効果的に達成される為の
支持体温度は、適宜最適範囲を選択するが多結晶
性材料で構成される、長波長光感光層及び電荷注
入阻止層を形成する場合、好ましくは200℃〜700
℃、より好適には250℃〜600℃、非晶質材料で構
成される長波長光感光層及び光導電層を形成する
場合、好ましくは50℃〜350℃、より好適には100
℃〜300℃とするのが望ましい。 本発明における長波長光感光層、電荷注入阻止
層及び光導電層の形成には、層を構成する原子の
組成比の微妙な制御や層厚の制御が他の方法に比
較して容易であることから、グロー放電法やスパ
ツタリング法の採用が望ましいが、これ等の層形
成法で長波長光感光層、電荷注入阻止層及び光導
電層を形成する場合には、前記の支持体温度と同
様に、層の形成の際の放電パワー、ガス圧が作成
される長波長光感光層、電荷注入阻止層や光導電
層の特性を左右する重要な要因である。 本発明の目的を達成しうる特性を有する長波長
光感光層、電荷注入阻止層及び光導電層を生産性
良く且つ効率的に作成するに当つては、放電パワ
ー条件については、多結晶材料で構成される長波
長光感光層及び電荷注入阻止層を形成する場合、
好ましくは100〜5000W、より好適には200〜
2000Wとするのが望ましく、非晶質材料で構成さ
れる長波長光感光層及び光導電層を形成する場
合、好ましくは10〜1000W、より好適には20〜
500Wとするのが望ましい。又、堆積室内のガス
圧については、多結晶材料で構成される長波長光
感光層及び電荷注入阻止層を形成する場合、好ま
しくは10-3〜0.8Torr、より好適には5×10-3〜
0.5Torr程度とするのが望ましく非晶質材料で構
成される長波長光感光層及び光導電層を形成する
場合、好ましくは0.01〜1Torr、より好適には0.1
〜0.5Torr程度とするのが望ましい。 本発明においては、長波長光感光層、電荷注入
阻止層及び光導電層を作成する為の支持体温度、
放電パワーの望ましい数値範囲として前記した範
囲が挙げられるが、これらの層形成フアクター
は、通常は独立的に別々に決められるものではな
く、所望の特性を有する長波長光感光層、電荷注
入阻止層及び光導電層を形成すべく、相互的且つ
有機的関連性に基づいて、各層作成フアクターの
最適値を決めるのが望ましい。 本発明に於いて、形成される光導電層中に含有
される炭素、酸素または窒素の量は、形成される
電子写真用光受容部材の特性を大きく左右するも
のであつて、所望に応じて適宜決定されねばなな
いが、好ましくは0.005〜30原子%、より好適に
は0.001〜20原子%、最適には0.002〜15原子%と
されるのが望ましい。 光導電層の層厚は、所望のスペクトル特性を有
する光の照射によつて発生されるフオトキヤリア
が効率良く輸送される様に所望に従つて適宜決め
られ、通常は1〜100μ、より好適には2〜50μと
されるのが望ましい。 表面層 光導電層上に形成される表面層は、自由表面を
有し、主に耐湿性、連続繰返し使用特性、電気的
耐圧性使用環境特性、耐久性に於いて本発明の目
的を達成する為に設けられる。 そして本発明の光受容部材にあつては表面層と
光導電層との界面に於いて、量層の光学的バンド
ギヤツプが整合するか又は表面層と光導電層との
界面に於ける入射光の反射を実質的に防止しうる
程度には少なくとも整合するように構成されるこ
とが極めて重要なポイントである。と同時に、こ
れが水素含有率との相関に於いて、極めて特異な
好適条件を現出せしめることも又、重要なポイン
トである。更に本発明に於いては、表面層の表面
に近い領域、少なくとも最表面に於いて含有水素
量を所定の濃度に設定することが必要である。 以上の諸条件を満たす上で、表面層内の構成要
素の分布状態は、厳密な条件制御のもとに決定づ
けられる必要がある。 更に上述の条件に加えて、表面層の自由表面側
の端部に於いては、一表面層の下に設けられてい
る光導電層に到達する入射光の光量が充分に確保
できるようにするため、表面層の自由表面側の端
部に於いては、表面層の有する光学的バンドギヤ
ツプEoptを充分に大きくするように構成される
ことも考慮すべき点である。そして、表面層と光
導電層との界面に於いて光学的バンドギヤツプ
Eoptが整合するように構成するとともに、表面
層の自由表面側の端部に於いて光学的バンドギヤ
ツプEoptを充分に大きくするように構成する場
合、表面層の有する光学的バンドギヤツプが、表
面層の層厚方向に於いて連続的に変化する領域を
少くとも含む様に構成される。 表面層の光学的バンドギヤツプEoptの層厚方
向に於ける値を前述のごとく制御するには、代表
的には光学的バンドギヤツプの主な調整原子であ
るところの炭素原子(C)の表面層に含有せしめる量
を制御することによつて行なえば良く、又、バン
ドギヤツプの変化に応じた形で表面層のその他の
特性を最適条件にマツチングさせる働きを持つ水
素に関しても特定の分布状態になる様に含有量を
制御する。 以下、表面層に於ける炭素原子及び水素原子の
分布状態の典型的な例のいくつかを第25図乃至
第28図によつて説明するが、本発明はこれらの
例によつて限定されるものではない。 第25図乃至第28図に於いて横軸は原子
(C,Si)及び原子(H)の分布濃度C、縦軸は表面
層の層厚tを示しており、図中、tTは感光層と表
面層との界面位置、tFは自由表面位置、実線は炭
素原子(C)の分布濃度の変化、二点鎖線はシリコン
原子(Si)の分布濃度の変化又、一点鎖線は水素
原子(H)の分布濃度の変化をそれぞれ示している。 第25図は、表面層中に含有せしめ炭素原子(C)
とシリコン原子(Si)及び水素原子(H)の層厚方向
の分布状態の第一の典型例を示している。該例で
は、界面位置tTより位置t1まで、炭素原子(C)の分
布濃度Cがゼロより濃度C1となるまで一次関数
的に増加し、一方、シリコン原子の分布濃度は、
濃度C2から濃度C3となるまで一次関数的に減少
し、又、水素原子の分布濃度はC4かC5となるま
で一次関数的に増加し、位置t1から位置tFにいた
るまでは、炭素原子(C)及びシリコン原子及び水素
原子の分布濃度Cは各々濃度C1及び濃度C3及び
濃度C5の一定値を保つ、尚ここでは、説明の便
宜上、各成分とも分布状態の変曲点をt1としたが
互いにずれても実質上何支ら障ない。 第26図に示す例では、位置tTから位置tFま
で、炭素原子(C)はゼロから濃度C6まで又、シリ
コン原子(Si)はC7からC8まで、又、水素原子
(H)はC9からC10まで、夫々一次関数的に変化させ
ている。この例の場合は表面層全域にわたつて成
分が変化するため、成分の不連続に起因する弊害
を尚一層改善することが可能である。 又、例えば第27図乃至第28図のように成分
の変化率が刻々と変わるようなパターン及び第2
5図から第28図で述べた典型例の組合せも可能
で、所望の膜特性又は製造装置上の条件等に応じ
て適宜選択され得る。更に界面に於けるバンドギ
ヤツプの整合性は前述した通り実質的に充分な値
であれば良くその意味に於いてtTに於ける炭素量
を0とは限らず、ある有限の値を有しても良く、
又、分布領域に於いて成分の変化が一定区間停滞
することもこの観点から許され得る。 表面層の形成はグロー放電法、マイクロ波放電
法、スパツタリング法、イオンインプランテーシ
ヨン法、イオンプレーテイング法、エレクトロン
ビーム法等によつて成される。これ等の製造法
は、製造条件、設備資本投下の負荷程度、製造規
模、作製される電子写真用光受容部材に所望され
る特性等の要因によつて適宜選択されて採用され
るが、所望する特性を有する電子写真用光受容部
材を製造する為の作成条件の制御が比較容易であ
る。シリコン原子と共に炭素原子及び水素原子を
作製する表面層中に導入するのが容易に行える等
の利点からグロー放電法或はスパツタリング法が
好適に採用される。 更に本発明に於いては、グロー放電法とスパツ
タリング法とを同一装置系内で併用して表面層を
形成しても良い。 グロー放電法によつて表面層を形成するには、
構成要素の分布領域に於いても一定領域に於いて
も基本的には同一A−(SiXC1-X)y:H1-y形成用の
原料ガスを必要に応じて稀釈ガスと所定量の混合
比で混合して、支持体の設置してある真空堆積用
の堆積室に導入し、導入されたガスをグロー放電
を生起させることでガスプラズマ化して前記支持
体上に既に形成されてある光導電層上にA−(SiX
C1-X)y:H1-yを堆積させれば良い。分布領域の
形成は、変化させる成分、例えば炭素原子含有ガ
ス及びシリコン原子含有ガス及び水素原子等を
夫々スタート時流量から所望の分布パターンにな
る様に設定された特定のシーケンスに従つて増減
させれば用意になされる。 本発明に於てA−(SiXC1-X)y:H1-y形成用の原
料ガスとしては、Si,C,Hの中の少なくとも一
つを構成原子とするガス状の物質又はガス化し得
る物質をガス化したものの中の大概のものが使用
され得る。 Si,C,Hの中の1つとしてSiを構成原子とす
る原料ガスを使用する場合は、例えばSiを構成原
子とする原料ガスと、Cを構成原子とする原料ガ
スと、Hを構成原子とする原料ガスとを所望の混
合比で混合して使用するか、又は、Siを構成原子
とする原料ガスと、C及びHを構成原子とする原
料ガスとを、これも又所望の混合比で混合する
か、或いは、Siを構成原子とする原料ガスと、
Si,C及びHの3つを構成原子とする原料ガスと
を混合して使用することが出来る。 又、別には、SiとHとを構成原子とする原料ガ
スにCを構成原子とする原料ガスを混合して使用
しても良い。又、分夫領域に於いては、上記混合
率を所定のシーケンスに従つて変化させれば良
い。 本発明に於いて、表面層形成用の原料ガスとし
て有効に使用されるのは、SiとHとを構成原子と
するSiH4,Si2H6,Si3H3,Si4H10等のシラン
(Silane)類等の水素化硅素ガス、CとHとを構
成原子とする、例えば炭素数1〜4の飽和炭化水
素、炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数
2〜3のアセチレン系炭化水素等が挙げられる。 具体的には、飽和炭化水素としては、メタン
(CH4),エタン(C2H6),プロパン(C3H8),n
−ブタン(n−C4H10),ペンタン(C5H12)、エ
チレン系炭化水素としては、エチレン(C2H4),
プロピレン(C3H6),ブテン−1(C4H8),ブテ
ン−2(C4H8),イソブチレン(C4H8),ペンテ
ン(C5H10),アセチレン系炭化水素としては、
アセチレン(C2H2),メチルアセチレン
(C3H4),ブチン(C4H6)等が挙げられる。 SiとCとHとを構成原子とする原料ガスとして
は、Si(CH3)4,Si(C2H5)4等のケイ化アルキルを
挙げることが出来る。これ等の原料ガスの他、H
導入用の原料ガスとしては勿論H2も有効なもの
として使用される。 スパツタリング法によつて表面層を形成するに
は、単結晶又は多結晶のSiウエーハー又はCウエ
ーハー又はSiとCが混合されて含有されているウ
エーハーとターゲツトとして、これ等を種々のガ
ス雰囲気中でスパツタリングする事によつて行え
ば良い。 例えば、Siウエーハーをターゲツトとして使用
すれば、CとHを導入する為の原料ガスを、必要
に応じて稀釈ガスで稀釈して、スパツタ用の堆積
室中に導入し、これ等のガスをガスプラズマを形
成して前記Siウエーハーをスパツタリングすれば
良い。この場合の分布領域は、例えばCを含有す
る原料ガス濃度を一定のシーケンスに従つて変化
させれば良い。 又、別には、SiとCとは別々のターゲツトとし
て、又はSiとCの混合した一枚のターゲツトを使
用することによつて、少なくとも水素原子を含有
するガス雰囲気中でスパツタリングすることによ
つて成される。この場合の分布領域は、C又はSi
の少なくともどちらか一方を含有するガスを併用
し、これらのガス濃度を一定のシーケンスに従つ
て変化させる必要がある。 C又はH導入用の原料ガスとしては、先述した
グロー放電の例で示した原料ガスが、スパツタリ
ングの場合にも有効なガスとして使用され得る。
本発明に於いて、表面層をグロー放電法又はスパ
ツタリング法で形成する際に使用される稀釈ガス
としては、所謂・稀ガス、例えばHe,Ne,Ar
等を好適なものとして挙げることが出来る。 本発明に於ける表面層は、前述のとおり本発明
の主旨に従つた分布領域を有すると同時に表面層
全層的な観点からもその要求される特性が所望通
りに与えられる様に注意深く形成される。 即ち、Si,C、及びHを構成原子とする物質は
その作成条件によつて構造的には結晶からアモル
フアスまでの形態を取り、電気物性的には導電性
から導体性、絶縁性までの間の性質を、又光導電
的性質から非光導電的性質までの間の性質を各々
示すので、本発明に於いては、目的に応じた所望
の特性を有するA−SiXC1-Xが形成される様に、
所望に従つてその作成条件の選択が厳密に成され
る。 例えば、表面層を耐圧性の向上を主な目的とし
て設けるには、A−(SiXC1-X)y:H1-yは使用環境
に於いて電気絶縁性的挙動の顕著な非晶質材料と
してアレンジされる。 又、連続繰返し使用特性や使用環境特性の向上
を主たる目的として表面層が設けられる場合には
上記の電気絶縁性の度合はある程度緩和され、照
射される光に対してある程度の感度を有する非晶
質材料としてA−SiXC1-Xがアレンジされる。 光導電層の表面にA−(SiXC1-X)yH1-yから成る
表面層を形成する際、層形成中の支持体温度は、
形成される層の構造及び特性を左右する重要な因
子であつて、本発明に於いては、目的とする特性
を有する(A−SiXC1-X)yH1-yが所望通りに作成
され得る様に層作成時の支持体温度が厳密に制御
されるのが望ましい。 本発明に於ける目的が効果的に達成される為の
表面層を形成する際の支持体温度としては、表面
層の形成法に併せて適宜最適範囲が選択されて、
表面層の形成が実行されるが、好ましくは、50℃
〜350℃、より好適には100℃〜300℃とされるの
が望ましいものである。表面層の形成には、層を
構成する原子の組成比の微妙な制御や層厚の制御
が他の方法に較べて比較的容易である事などの為
に、グロー放電法やスパツタリング法の採用有利
であるが、これ等の層形成法で表面層を形成する
場合には、前記の支持体温度と同様に層形成の際
の放電パワー、ガス圧が作成されるA−(SiX
C1-X)y:H1-yの特性を左右する重要な因子の1
つである。 本発明に於ける目的が達成される為の特性を有
するA−(SiXC1-X)y:H1-yが生産性良く効果的に
作成される為の放電パワー条件としては、好まし
くは、10〜1000W、より好適には20〜500Wとさ
れるのが望ましい。堆積室内のガス圧は好ましく
は0.01〜1Torr、より好適には0.1〜0.5Torr程度
とされるのが望ましい。 本発明に於いては、表面層を作成する為の支持
体温度、放電パワーの望ましい数値範囲として前
記した範囲の値が挙げられるが、これ等の層作成
フアクターは、独立的に別々に決められるもので
はなく、所望特性のA−SiXC1-Xから成る表面層
が形成される様に相互的有機的関連性に基づい
て、各層形成フアクターの最適値が決められるの
が望ましい。 本発明の電子写真用光受容部材に於ける表面層
に含有される炭素原子及び水素原子の量は、前述
した通り表面層の作製条件と同様、本発明の目的
を達成する所望の特性が得られる表面層が形成さ
れる重要な因子である。 本発明に於ける表面層105に含有される炭素
原子の量は、分布領域に於いてはシリコン原子と
炭素原子の総量に対して通常は0〜〜90原子%、
好ましくは0〜85原子%、最適には0〜80原子%
の範囲内で変化させるのが望ましく、一定領域に
於いては通常は1×10-3〜90原子%、好ましくは
1〜90原子%、最適には10〜80原子%とされるの
が望ましいものである。水素原子の含有量として
は、分布領域に於いては構成原子の総量に対し
て、1〜70原子%の範囲内で一定もしくは変化さ
せるのが望ましく、又、一定領域もしくは少なく
とも最表面に於いては通常は41〜70原子%、好適
には45〜60原子%とされるのが望ましい。 記したような量範囲及び前記分布状態更には前
記作製条件のもとに作成された表面層を有する光
受容部材は実際面に於いて従来にない格段に優れ
たものとして充分適用され得るものである。以下
2、3の例によりその作用を説明する。 まず、バンドギヤツプの整合性の面について説
明すると、例えば従来のような表面層と光導電層
との間に明確な光学的界面が存在する場合には、
該界面での入射光の反射が生じるが、これと自由
表面での反射が干渉し合うことにより光導電層へ
の入射光量が多少なりとも左右される現象がみら
れる。殊に光源として可干渉性の光、例えばレー
ザー光などを用いた場合にはこの傾向が顕著であ
る。一方、例えばブレードクリーニング法を用い
た複写機の場合では、長期の使用により表面層が
多かれ少なかれ摩耗するのが避けられないが、こ
の摩耗になる表面層の膜厚変化は前記干渉状態に
変化を及ぼす。すなわち摩耗することによつて光
導電層への入射光量が多少なりとも左右される現
象がみられるということになる。 本発明に於けるバンドギヤツプの整合性の制御
は、一つは前記界面での反射を成分の連続性の面
から最小にするという効果を奏するという一面を
もち、また別にはバンドギヤツプを変化させてい
ることにより光の吸収性それ自体に連続性を持た
せるという2重の好ましい作用を生じる。従つて
既に述べた好ましい電子写真諸特性の中でも、特
に長期使用の際の特性の維持に関し抜群の効果を
示すというのがこの場合の特筆すべき作用である
といえる。 次に表面層中での水素の役割について述べる。 表面層内に存在する欠陥(主にシリコン原子や
炭素原子のダングリングボンド)は電子写真用光
受容部材としての特性に悪影響を及ぼすことが知
られ、例えば自由表面からの電荷の注入による帯
電特性の劣化、使用環境、例えば高い湿度もとで
表面構造が変化することによる帯電特性の変動、
更にコロナ帯電時や光照射時に光導電層より表面
層に電荷が注入し、前記表面層内の欠陥に電荷が
トラツプされることによる繰り返し使用時の残像
現象等があげられる。 しかしながら表面層中の水素含有量を少なくと
も最表面領域に於いて41原子%以上に制御するこ
とで、前記の問題点は全て解消し、殊に従来のも
のに較べて電気的特性面及び高速連続使用性に於
いて飛躍的な向上を計ることが出来る。 一方、前記表面層中の水素含有量が71原子%以
上になると表面層の硬度が低下するために、繰り
返し使用に耐えられない。従つて、表面層中の水
素含有量を前記の範囲内に制御することが格段に
優れた所望の電子写真特性を得る上で非常に重要
な因子の1つである。表面層中の水素含有量は、
H2ガスの流量、支持体温度、放電パワー、ガス
圧等によつて制御し得る。 又、前記バンドギヤツプの整合性と水素含有状
態との間にも特異な相関性があり、特にバンドギ
ヤツプの代表的な変化成分である炭素原子(C)の分
布領域に於いては、水素の含有状態はその領域で
の構造を最適化するように、又はそして、ダング
リングボンドを最少にするようにその含有量が設
定されてあり、かつ前記表面層中での水素の役割
で述べた作用をするのに必要な値になるように、
いいかえれば少なくとも自由表面側に向つて水素
量が増加するような傾向にするのに、最も無理の
ない形に設定されている。 従つて、本発明に於ける表面層の水素含有状態
はバンドギヤツプの整合性の作用と、水素含有率
それ自体による作用が共に最大限に発揮されるよ
うに両者間のマツチングをとるというもう一つの
作用も有しているということができる。 表面層中にはハロゲン原子を含有させてもよ
い。表面層中にハロゲン原子を含有させる方法と
しては、例えば原料ガスにSiF4,SiFH3,Si2F6,
SiF3SiH3,SiCl4等のハロゲン化シリコンガスを
混合させるか、又は/及びCF4,CCl4,CH3CF3
等のハロゲン化炭酸ガスを混合させてグロー放電
分解法又はスパツタリング法で形成すればよい。 本発明に於ける層厚の数値範囲は、本発明の目
的を効果的に達成する為の重要な因子の1つであ
る。 本発明に於ける表面層の層厚の数値範囲は、本
発明の目的を効果的に達成する様に所期の目的に
応じて適宜所望に従つて決められる。 又、表面層の層厚は、光導電層の層厚との関係
に於いても、各々の層領域に要求される特性に応
じた有機的な関連性の下に所望に従つて適宜決定
される必要がある。更に加え得るに、生産性や最
産性を加味した経済性の点に於いても考慮される
のが望ましい。 本発明に於ける表面層の層厚としては、好まし
くは0.003〜30μ、より好適には0.004〜20μ、最適
には0.005〜10μとされるのが望ましいものであ
る。 本発明に於ける電子写真用光受容部材100の
光受容層の層厚としては、目的に適合させて所望
に従つて適宜決定される。 本発明に於いては、光受容層の層厚としては、
光受容層を構成する光導電層と表面層に付与され
る特性が各々有効に活されて本発明の目的が効果
的に達成される様に光導電層と表面層との層厚関
係に於いて適宜所望に従つて決められるものであ
り、好ましくは表面層の層厚に対して光導電層の
層厚が数百〜数千倍以上となる様にされるのが好
ましいものである。 本発明の電子写真用光受容部材に於いては、支
持体101と光導電層とな間に密着性の一層の向
上を計る目的で、例えばSi3N4,SiO2,SiO、水
素原子及びハロゲン原子の少なくとも一方と、窒
素原子、酸素原子の少なくとも一方と、シリコン
原子とを含む非晶質材料等で構成される密着層を
設けても良い。 次にグロー放電分解法によつて形成される光導
電部材の製造方法について説明する。 第24図にグロー放電分解法による電子写真用
光受容部材の製造装置を示す。 図中の1102,1103,1104,110
5,1106のガスボンベには、本発明の夫々の
層を形成するための原料ガスが密封されており、
その一例として例えば1102は、SiH4(純度
99.999%)ボンベ、1103はH2で稀釈された
B2H6ガス(純度99.999%、以下B2H6/H2と略
す。)、1104はH2ガス(純度99.99999%)ボ
ンベ、1105はNOガス(純度99.999%)ボン
ベ、1106はCH4ガス(純度99.99%)ボンベ
である。 これらのガスを反応室1101に流入させるに
はガスボンベ1102〜1106のバルブ112
2〜1126、リークバルブ1135が閉じられ
ていることを確認し、又、流入バルブ1112〜
1116、流出バルブ1117〜1121、補助
バルブ1132、1133が開かれていることを
確認して先づメインバルブ1134を開いて反応
室1101、ガス配管内を排気する。次に真空計
1136の読みが約5×10-6torrになつた時点で
補助バルブ1132,1133、流出バルブ11
17〜1121を閉じる。 次にシリンダー状基体1137上に第1図に示
す層構成の電子写真用光受容部材を形成する場合
の一例をあげると、ガスボンベ1102より
SiH4ガス、ガスボンベ1104よりH2ガスをガ
スボンベ1103よりB2H6/H2ガスを、ガスボ
ンベ1105よりNOガスを夫々バルブ1122
〜1125を開いて出口圧ゲージ1127〜11
30の圧を夫々1Kg/cm2に調整し、流入バルブ1
112〜1115を夫々徐々に開けて、マスフロ
コントローラ1107〜1110内に夫々流入さ
せる。引き続いて流出バルブ1117〜1120
補助バルブ1132を徐々に開いて夫々のガスを
反応室1101に流入させる。このときのSiH4
ガス流量とB2H6/H2ガス流量、NOガス流量と
の比が所望の値になるように流出バルス1117
〜1120を調整し、又、反応室内の圧力が所望
の値になるように真空計1136の読みを見なが
らメインバルブ1134の開口を調整する。そし
て基体シリンダー1137の温度が加熱ヒーター
1138により50〜350℃の範囲の温度に設定さ
れている事を確認された後、電源1140を所望
の電力に設定して反応室1101内にグロー放電
を生起させ、同時にあらかじめ設計された変化率
曲線に従つてB2H6/H2ガス又は/及びNOガス
の流量を手動あるいは外部駆動モータ等の方法に
よつてバルブ1118又は/及び1120を漸次
変化させる操作を行なつて形成される層中に含有
される硼素原子又は/及び酸素原子の層厚方向の
分布濃度を制御する。 上記の様にして、所望層厚に硼素原子と酸素原
子の含有された電荷注入阻止層が形成された時点
で、流出バルブ1120及び1118を閉じ、反
応室1101内へのB2H6/Heガス及びNOガス
の流入を遮断し同時に流出バルブ1117及び1
119を調整してSiH4ガス及びH2ガスの流量を
制御し、引続き層形成を行なうことによつて、酸
素原子及び硼素原子を含有しない光導電層を電荷
注入阻止層上に所望の層厚に形成する。 又、酸素原子又は/及び硼素原子を含有する光
導電層を形成する場合には流出バルブ1118又
は/及び1120を閉じるかわりに所望の流量に
調整すればよい。 電荷注入阻止層及び光導電層中にハロゲン原子
を含有させる場合には上記のガスに例えばSiF4ガ
スを、更に付加して反応室1101内に送り込
む。 各層を形成する際ガス種の選択によつては、層
形成速度を更に高めることが出来る。例えば
SiH4ガスのかわりにSi2H6ガスを用いて層形成を
行なえば、数倍高めることが出来、生産性が向上
する。 上記の様にして作成された光導電層上に表面層
を形成するには、光導電層の形成の際と同様なバ
ルブ操作によつて例えば、SiH4ガス、CH4ガス
及び、必要に応じてH2等の稀釈ガスを、所望の
流量比で反応室1101中に流し、所望の条件に
従つて、グロー放電を生起させることによつて成
される。 表面層中の含有される炭素原子の量は例えば、
SiH4ガスと、CH4ガスの反応室1101内に導
入される流量比を所望に従つて任意に変えること
によつて、所望に応じて制御することが出来る。 又、表面層中に含有される水素原子の量は例え
ば、H2ガスの反応室1101内に導入される流
量を所望に従つて任意に変えることによつて、所
望に応じて制御することが出来る。 夫々の層を形成する際に必要なガス以外の流出
バルブは全て閉じることは言うまでもなく、又、
夫々の層を形成する際、前層の形成に使用したガ
スが反応室1101内、流出バルブ1117〜1
121から反応室1101内に至る配管内に残留
することを避けるために、流出バルブ1117〜
1121を閉じて補助バルブ1132を開いてメ
インバルブ1134を全開して系内を一旦高真空
に排気する操作を必要に応じて行う。 又、層形成を行つている間は層形成の均一化を
図るため基体シリンダー1137は、モータ11
39によつて所望される速度で一定に回転させ
る。 実施例 1 第24図の製造装置を用い、第1表の作製条件
に従つて鏡面加工を施したアルミシリンダー上に
電子写真用光受容部材を形成した。又、第24図
と同型の装置を用い、同一仕様のシリンダー上に
電荷注入阻止層のみを形成したもの及び長波長光
感光層のみを形成したものをそれぞれ分析用サン
プルとして別個に用意した。光受容部材(以後ド
ラムと表現)の方は、780nmの波長を有する半
導体レーザーを光源としたデジタル露光機能の電
子写真装置にセツトして、種々の条件のもとに、
初期の帯電能、残留電位、ゴースト等の電子写真
特性をチエツクし、又、150万枚実機耐久後の帯
電能低下、感度劣化、画像欠陥の増加を調べた。
更に、35℃、85%の高温・高湿雰囲気中でのドラ
ムの画像流れについても評価した。そして、評価
の終了したドラムは、画像部の上・中・下に相当
する部分を切り出し、SIMSを利用して表面層中
に含まれる水素の定量分析に供した。又、電荷注
入阻止層のみのサンプル及び長波長光感光層のみ
のサンプルの方は、同要領で切り出し後、X線回
折装置を使用して回折角27゜付近のSi111に対
応する回析パターンを求め、結晶性の有無を調べ
た。上記の評価結果及び表面層中の水素含有量の
最大値、さらに電荷注入阻止層と長波長光感光層
の結晶性の有無を総合して第2表に示す。第2表
に見られる様に、特に初期帯電能、画像流れ、残
留電位、ゴースト、画像欠陥の増加及び母線方向
光感度ムラ、感度劣化の多項目にわたり、著しい
優位性が認められた。 比較例 1 作製条件を第3表のように変えた以外は、実施
例1と同様の装置、方法でドラム及び分析用サン
プルを作成し、同様の評価・分析に供した。その
結果を第4表に示す。 第4表にみられる様に、実施例1と比べて諸々
の項目について劣ることが認められた。 実施例 2 第24図の製造装置を用い、第5表の作製条件
に従つて鏡面加工を施したアルミシリンダー上に
電子写真用光受容部材を形成した。又、第24図
と同型の装置を用い、同一仕様のシリンダー上に
電荷注入阻止層のみ及び長波長光感光層のみを形
成させたものをサンプルとしてそれぞれ別個に用
意した。光受容部材(以後ドラムと表現)の方
は、780nmの波長を有する半導体レーザーを光
源としたデジタル露光機能の電子写真装置にセツ
トして、種々の条件のもとに、初期の帯電能、残
留電位、ゴースト等の電子写真特性をチエツク
し、又、150万枚実機耐久後の帯電能低下、感度
劣化、画像欠陥の増加を調べた。更に、35℃、85
%の高温・高湿雰囲気中でのドラムの画像流れに
ついても評価した。そして、評価の終了したドラ
ムは、画像部の上・中・下に相当する部分を切り
出し、SIMSを利用して表面層中に含まれる水素
の定量分析に供し、又、表面層中に於けるシリコ
ン原子(Si)、炭素原子(C)、水素原子(H)の層厚方
向での成分プロフアイルを調べた。更に、電荷注
入阻止層に於ける層厚方向でのホウ素(B)、酸素(O)
の成分プロフアイル及び長波長光感光層に於ける
層厚方向でのゲルマニウム(Ge)の成分プロフ
アイルを調べた。一方、電荷注入阻止層のみのサ
ンプル及び長波長光感光層のみのサンプルの方
は、同要領で切り出し後、X線回折装置にて回折
角27゜付近のSi111に対応する回折パターンを
求め、結晶性の有無を調べた。上記の評価結果及
び表面層中の水素含有量の最大値、又、電荷注入
阻止層と長波長光感光層の結晶性の有無を総合し
て第6表に示す。更に上記表面層中の当該元素の
成分プロフアイルを第31図に、上記電荷注入阻
止層中の当該元素の成分プロフアイルと上記長波
長光感光層中の当該元素の成分プロフアイルを第
32図に示す。 第6表に見られる様に、特に初期帯電性、残留
電位、ゴースト、画像流れ、画像欠陥、画像欠陥
の増加、母線方向光感度ムラ、感度劣化及び干渉
縞の多種・多項目にわたり、著しい優位性が認め
られた。 実施例 3(比較例2) 表面層の作製条件を第7表に示す数種の条件に
変え、それ以外は実施例1と同様の条件にて複数
のドラムを形成し、同様の評価に供した。そし
て、評価の終了したドラムを実施例1と同様の方
法で、切り出してサンプルとし、同様の分析にか
けた。以上の結果を、第8表に示す。 実施例 4 光導電層の作製条件を第9表に示す数種の条件
に変え、それ以外は実施例1と同様の条件にて複
数のドラムを用意した。これらのドラムを実施例
1と同様の評価にかけた結果、第10表に示すよう
な結果を得た。 実施例 5 電荷注入阻止層の作製条件を第11表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び電荷注入阻止層のみを形成
させたサンプルを用意した。これらのドラム及び
分析用サンプルを実施例1と同様の評価・分析に
かけた結果、第12表に示すような結果を得た。 実施例 6 電荷注入阻止層の作製条件を第13表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び電荷注入阻止層のみを形成
させたサンプルを用意した。これらのドラム及び
分析用サンプルを実施例1と同様の評価・分析に
かけた結果、第14表に示すような結果を得た。 実施例 7 長波長光感光層の作製条件を第15表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び長波長光感光層のみを形成
させた分析用サンプルを用意した。ドラムの方
は、実施例1と同様の評価にかけ、又、サンプル
の方は、一部を切り出し、X線回折装置にて回折
角27゜付近のSi111に対応する回折パターンを
求め結晶性の有無を調べた。以上の結果を第16表
に示す。 実施例 8 長波長光感光層の作製条件を第17表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び長波長光感光層のみを形成
させた分析用サンプルを用意した。ドラムの方は
実施例1と同様の評価にかけ、又、サンプルの方
は、一部を切り出し、X線回折装置にて回折角
27゜付近のSi111に対応する回折パターンを求
め結晶性の有無を調べた。以上の結果を第18表に
示す。 実施例 9 長波長光感光層の作製条件を第19表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び長波長光感光層のみを形成
させた分析用サンプルを用意した。ドラムの方は
実施例1と同様の評価にかけ、又、サンプルの方
は、一部を切り出し、X線回折装置にて回折角
27゜付近のSi111に対応する回折パターンを求
め結晶性の有無を調べた。以上の結果を第20表に
示す。 実施例 10 長波長光感光層の作製条件を第21表に示す数種
の条件に変え、それ以外は実施例1と同様の条件
にて複数のドラム及び長波長光感光層のみを形成
させた分析用サンプルを用意した。ドラムの方は
実施例1と同様の評価にかけ、又、サンプルの方
は、一部を切り出し、X線回折装置にて回折角
27゜付近のSi111に対応する回折パターンを求
め結晶性の有無を調べた。以上の結果を第22表に
示す。 実施例 11 基体シリンダー上に第23表に示す数種の作製条
件のもとで、密着層を形成し、更にその上に実施
例1と同様の作製条件のもとで光受容部材を形成
した。これと別の密着層のみを形成させたサンプ
ルを用意した。光受容部材の方は、実施例1と同
様の評価にかけ、又、サンプルの方は、一部を切
り出し、X線回折装置にて回折角27゜付近のSi1
11に対応する回折パターンを求め結晶性の有無
を調べた。以上の結果を第24表に示す。 実施例 12 基体シリンダー上に第25表に示す数種の作製条
件のもとで、密着層を形成し、更にその上に実施
例1と同様の作製条件のもとで光受容部材を形成
した。これと別の密着層のみを形成させたサンプ
ルを用意した。光受容部材の方は、実施例1と同
様の評価にかけ、又、サンプルの方は、一部を切
り出し、X線回折装置にて回折角27゜付近のSi1
11に対応する回折パターンを求め結晶性の有無
を調べた。以上の結果を第24表に示す。 実施例 13 鏡面加工を施したシリンダーを更に様々な角度
を持つ剣バイトによる施盤加工に供し、第29図
のような断面形状で第27表のような種々の断面パ
ターンを持つシリンダーを複数本用意した。該シ
リンダーを順次第24図の製造装置にセツトし、
実施例1と同様の作製条件の基にドラム作製し
た。作成されたドラムは、780nmの波長を有す
る半導体レーザーを光源としたデジタル露光機能
の電子写真装置により、種々の評価を行い、第28
表の結果を得た。 実施例 14 鏡面加工を施したシリンダーの表面を、引続き
多数のベアリング用球の落下の基にさらしてシリ
ンダー表面に無数の打痕を生ぜしめる、いわゆる
表面デインプル化処理を施し、第30図のような
断面形状で第29表のような種々の断面パターンを
持つシリンダーを複数本用意した。該シリンダー
を順次第24図の製造装置にセツトし、実施例1
と同様の作製条件の基にドラム作製した。作成さ
れたドラムは、780nmの波長を有する半導体レ
ーザーを光源としたデジタル露光機能の電子写真
装置により、種々の評価を行い、第30表の結果を
得た。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
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【表】
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【表】
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【表】
【表】
【表】
【表】
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【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
本発明の光受容部材は、A−Si(H,X)で構
成された光導電層を有する電子写真用光受容部材
の層構成を前述のごとき特定の層構成としたこと
により、A−Si(H,X)で構成された従来の電
子写真用光受容部材における諸問題を全て解決す
ることができ、特に極めて優れた耐湿性、連続繰
返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性およ
び耐久性等を有するものである。又、残留電位の
影響が全くなく、その電気的特性が安定してお
り、それを用いて得られる画像は、濃度が高く、
ハーフトーンが鮮明に出る等、すぐれた極めて秀
でたものとなる。 特に本発明における電子写真用光受容部材にお
いて、電荷注入阻止層を設けたことにより、比較
的広範囲の波長の光に感度を有する、比較的低抵
抗な光導電層を用いることが可能になつた。しか
も前述のごとき特定の層構成としたことにより光
照射及び熱的に励起された多数の電荷が光導電層
だけでなく電荷注入阻止層や表面層中においても
充分に速く掃き出されるため、いかなる露光条件
のもとでも残留電位やゴーストが全く生じない、
且つ解像度の高い高品質な画像を安定して繰り返
し得ることができる。
成された光導電層を有する電子写真用光受容部材
の層構成を前述のごとき特定の層構成としたこと
により、A−Si(H,X)で構成された従来の電
子写真用光受容部材における諸問題を全て解決す
ることができ、特に極めて優れた耐湿性、連続繰
返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性およ
び耐久性等を有するものである。又、残留電位の
影響が全くなく、その電気的特性が安定してお
り、それを用いて得られる画像は、濃度が高く、
ハーフトーンが鮮明に出る等、すぐれた極めて秀
でたものとなる。 特に本発明における電子写真用光受容部材にお
いて、電荷注入阻止層を設けたことにより、比較
的広範囲の波長の光に感度を有する、比較的低抵
抗な光導電層を用いることが可能になつた。しか
も前述のごとき特定の層構成としたことにより光
照射及び熱的に励起された多数の電荷が光導電層
だけでなく電荷注入阻止層や表面層中においても
充分に速く掃き出されるため、いかなる露光条件
のもとでも残留電位やゴーストが全く生じない、
且つ解像度の高い高品質な画像を安定して繰り返
し得ることができる。
第1−1図、第1−2図は本発明の電子写真用
光受容部材の層構成を説明する為の模式的層構成
図、第2図乃至第7図は各々、長波長光感光層を
構成するゲルマニウム原子の分布状態を説明する
ための説明図、第8図乃至第12図は、各々電荷
注入阻止層を構成する第族原子又は第族原子
の分布状態を説明するための説明図、第13図乃
至第19図は、各々電荷注入阻止層を構成する酸
素原子又は窒素原子の分布状態を説明するための
説明図、第20図乃至第22図は支持体表面の凹
凸形状及び該凹凸形状を作製する方法を説明する
ための模式図、第23図は本発明の別の電子写真
用光受容部材の説明図、第24図は本発明の電子
写真用光受容部材の光受容層を形成するための装
置の一例で、グロー放電法による製造装置の模式
的説明図である。第25図乃至第28図は炭素原
子及び水素原子の分布を示す分布図、第29図、
第30図は支持体の形状を示す模式図、第31図
及び第32図は各原子の層中の分布を示す分布図
である。 第1−1図及び第1−2図について、100…
…光受容層、101……支持体、102……長波
長光感光層、103……電荷注入阻止層、104
……光導電層、105……表面層、106……自
由表面、107……密着層、第23図について、
2300……光受容層、2301……支持体、2
302……長波長光感光層、2303……電荷注
入阻止層、2304……光導電層、2305……
表面層、2306……自由表面、第21図、第2
2図について、1601,1701……支持体、
1602,1702……支持体表面、1603,
1703……剛体真球、1604,1704……
球状痕跡窪み、第24図について、1101……
反応室、1102〜1106……ガスボンベ、1
107〜1111……マスフロコントローラ、1
112〜1116……流入バルブ、1117〜1
121……流入バルブ、1122〜1126……
バルブ、1127〜1131……圧力調整器、1
132,1133……補助バルブ、1134……
メインバルブ、1135……リークバルブ、11
36……真空計、1137……基体シリンダー、
1138……加熱ヒーター、1139……モータ
ー、1140……高周波電源。
光受容部材の層構成を説明する為の模式的層構成
図、第2図乃至第7図は各々、長波長光感光層を
構成するゲルマニウム原子の分布状態を説明する
ための説明図、第8図乃至第12図は、各々電荷
注入阻止層を構成する第族原子又は第族原子
の分布状態を説明するための説明図、第13図乃
至第19図は、各々電荷注入阻止層を構成する酸
素原子又は窒素原子の分布状態を説明するための
説明図、第20図乃至第22図は支持体表面の凹
凸形状及び該凹凸形状を作製する方法を説明する
ための模式図、第23図は本発明の別の電子写真
用光受容部材の説明図、第24図は本発明の電子
写真用光受容部材の光受容層を形成するための装
置の一例で、グロー放電法による製造装置の模式
的説明図である。第25図乃至第28図は炭素原
子及び水素原子の分布を示す分布図、第29図、
第30図は支持体の形状を示す模式図、第31図
及び第32図は各原子の層中の分布を示す分布図
である。 第1−1図及び第1−2図について、100…
…光受容層、101……支持体、102……長波
長光感光層、103……電荷注入阻止層、104
……光導電層、105……表面層、106……自
由表面、107……密着層、第23図について、
2300……光受容層、2301……支持体、2
302……長波長光感光層、2303……電荷注
入阻止層、2304……光導電層、2305……
表面層、2306……自由表面、第21図、第2
2図について、1601,1701……支持体、
1602,1702……支持体表面、1603,
1703……剛体真球、1604,1704……
球状痕跡窪み、第24図について、1101……
反応室、1102〜1106……ガスボンベ、1
107〜1111……マスフロコントローラ、1
112〜1116……流入バルブ、1117〜1
121……流入バルブ、1122〜1126……
バルブ、1127〜1131……圧力調整器、1
132,1133……補助バルブ、1134……
メインバルブ、1135……リークバルブ、11
36……真空計、1137……基体シリンダー、
1138……加熱ヒーター、1139……モータ
ー、1140……高周波電源。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 支持体と該支持体上に、シリコン原子とゲル
マニウム原子とを含有し、無機材料で構成され、
長波長光に感度を有する長波長光感光層と、シリ
コン原子を母体とし、周期律表第族又は第族
に属する原子を含有する多結晶材料で構成された
電荷注入阻止層と、シリコン原子を母体とし、水
素原子及びハロゲン原子の少なくともいずれか一
方を構成要素として含む非晶質材料で構成され、
光導電性を示す光導電層と、シリコン原子と炭素
原子と水素原子とを構成要素として含む非晶質材
料で構成されている表面層と、を有する光受容層
とを有し、前記表面層内において、前記表面層と
前記光導電層との界面に向かつて前記炭素原子の
濃度が減少するように前記構成要素の層厚方向の
濃度分布を変化させてあり、かつ水素原子の層厚
方向の該表面層内最大濃度が41〜70原子%である
ことを特徴とする電子写真用光受容部材。 2 前記表面層の構成要素の分布領域が、該表面
層の支持体側に内在していることを特徴とする特
許請求の範囲第1項に記載の電子写真用光受容部
材。 3 前記表面層の構成要素の分布領域が、該表面
層の全域にわたつていることを特徴とする特許請
求の範囲第1項に記載の電子写真用光受容部材。 4 前記表面層が構成要素の分布領域において表
面側方向に向つて多く分布する分布状態で炭素原
子を含有している特許請求の範囲第2項及び第3
項に記載の電子写真用光受容部材。 5 前記表面層が構成要素の分布領域において表
面側方向に向つて多く分布する分布状態で水素原
子を含有している特許請求の範囲第1項〜第4項
に記載の電子写真用光受容部材。 6 前記表面層にハロゲン原子が含有されている
特許請求の範囲第1項に記載の電子写真用光受容
部材。 7 前記光導電層に炭素原子、酸素原子、窒素原
子の少なくとも1種類を含有する特許請求の範囲
第1項に記載の電子写真用光受容部材。 8 前記電荷注入阻止層が酸素原子及び窒素原子
の少なくとも一方を含有している特許請求の範囲
第1項に記載の電子写真用光受容部材。 9 前記電荷注入阻止層が支持体側に多く分布す
る分布状態で周期律表第族又は第族に属する
原子を含有している特許請求の範囲第1項及び第
8項に記載の電子写真用光受容部材。 10 前記電荷注入阻止層が支持体側に多く分布
する分布状態で酸素原子及び窒素原子の少なくと
も一方を含有している特許請求の範囲第8項及び
第9項に記載の電子写真用光受容部材。 11 前記電荷注入阻止層に含有される酸素原子
及び窒素原子の少なくとも一方が支持体側に内在
している特許請求の範囲第8項乃至第10項に記
載の電子写真用光受容部材。 12 前記長波長光感光層が周期律表第族又は
第族に属する原子、酸素原子、窒素原子のうち
少なくとも1つを含有している特許請求の範囲第
1項〜第11項に記載の電子写真用光受容部材。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61029792A JPS62187357A (ja) | 1986-02-13 | 1986-02-13 | 電子写真用光受容部材 |
| ES87300999T ES2022322B3 (es) | 1986-02-05 | 1987-02-04 | Miembro receptor de luz para electrofotografia |
| DE8787300999T DE3769189D1 (de) | 1986-02-05 | 1987-02-04 | Lichtempfangselement fuer die elektrophotographie. |
| CA000528998A CA1304619C (en) | 1986-02-05 | 1987-02-04 | Light receiving member for electrophotography |
| EP87300999A EP0241111B1 (en) | 1986-02-05 | 1987-02-04 | Light-receiving member for electrophotography |
| CN87102296A CN1012593B (zh) | 1986-02-05 | 1987-02-05 | 用于电子照相的光接收元件 |
| US07/011,507 US4786574A (en) | 1986-02-05 | 1987-02-05 | Layered amorphous silicon containing photoconductive element having surface layer with specified optical band gap |
| AU68532/87A AU605133B2 (en) | 1986-02-05 | 1987-02-05 | Light-receiving member for electrophotography |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61029792A JPS62187357A (ja) | 1986-02-13 | 1986-02-13 | 電子写真用光受容部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62187357A JPS62187357A (ja) | 1987-08-15 |
| JPH0551909B2 true JPH0551909B2 (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=12285846
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61029792A Granted JPS62187357A (ja) | 1986-02-05 | 1986-02-13 | 電子写真用光受容部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62187357A (ja) |
-
1986
- 1986-02-13 JP JP61029792A patent/JPS62187357A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62187357A (ja) | 1987-08-15 |
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