JPH0555034U - 磁歪式トルクセンサ - Google Patents

磁歪式トルクセンサ

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JPH0555034U
JPH0555034U JP11252391U JP11252391U JPH0555034U JP H0555034 U JPH0555034 U JP H0555034U JP 11252391 U JP11252391 U JP 11252391U JP 11252391 U JP11252391 U JP 11252391U JP H0555034 U JPH0555034 U JP H0555034U
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政彦 島村
英樹 狩野
信章 小林
敦巳 保科
治 桜井
秀樹 上岡
一徳 千崎
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日本電子機器株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁歪式トルクセンサに用いるコア部材の磁気
特性のばらつきを抑え、振動によって磁気特性が変動す
るのを防止し、組み立て作業を容易にする。 【構成】 コア片22の衝合部25の先端内周側には軸
方向に向けて突出する筒状突起27を設け、他方のコア
片23には衝合部30の内周側に前記筒状突起27に係
合する形状の筒状凹部32を設け、各コア片22,23
のボビン収容部26,31内にコイルボビン8等を収容
させるように、各コア片22,23を衝合させるとき
に、筒状突起27を筒状凹部32内に係合させて各コア
片22,23を一体化し、コア部材21を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば自動車用エンジンの出力軸等に発生するトルクを検出するの に用いて好適な磁歪式トルクセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
図7ないし図10に従来技術による磁歪式トルクセンサとして、2コイル型の 磁歪式トルクセンサを自動車用エンジンのトルク検出に用いた場合を例に挙げて 示す。
【0003】 図において、1は自動車の車体(図示せず)に固定された筒状のケーシング、 2は該ケーシング1内に軸受3,3を介して回転自在に配設され、例えばプロペ ラシャフト、アウトプットシャフトまたはドライブシャフト等を構成する磁歪シ ャフトを示し、該磁歪シャフト2は、例えばクロムモリブデン鋼等の磁歪材料か ら円柱状に形成され、軸方向中間にはセンサ部2Aが一体形成されている。また 、該センサ部2Aの外周面には、下向き45°の角度をもって刻設された多数の 一側スリット溝4,4,…と、該各一側スリット溝4に対向して位置し、上向き 45°の角度をもって刻設された多数の他側スリット溝5,5,…とが設けられ ている。
【0004】 6,6はコア部材を示し、該各コア部材6はケーシング1の内周の一側と他側 に2箇所設けられ、各コア部材6は磁歪シャフト2との間に微小なエアギャップ δを形成し、磁歪シャフト2等と共に図10に示す磁気回路を形成するものであ る。ここで、各コア部材6はフェライト等の磁性材料からなり、後述のコア片7 ,7を軸方向に衝合させることによって構成されている。
【0005】 7,7,…はコア部材6を構成する一対の半割体としてのコア片を示し、該各 コア片7は中央にシャフト挿通穴7Aが穿設され、ケーシング1の内径に対応し た外径をもって環状に形成された環状板部7Bと、該環状板部7Bの外周側から 軸方向に延設され、先端面が平坦になった筒状の衝合部7Cとから構成されてい る。ここで、該各コア片7の内側には、ボビン収容部7Dが設けられ、該ボビン 収容部7Dは2個のコア片7,7を軸方向(図8に示す矢示A方向)に衝合して コア部材6を形成したときに、コア部材6の内側に後述するコイルボビン8,9 、コイル10,11等を収容するようになっている。
【0006】 8,9はそれぞれ各コア部材6の内周側に設けられた一側コイルボビン,他側 コイルボビンを示し、該各コイルボビン8,9は樹脂材料から筒状に形成された 筒部8A,9Aと、該各筒部8A,9Aの両端側に一体形成された環状鍔部8B ,9Bとから構成されている。10,11は該各コイルボビン8,9の軸部8A ,9A外周側に巻回された励磁および検出コイルとしての一側コイル,他側コイ ルをそれぞれ示し、該各コイル10,11は、調整抵抗と共にブリッジ回路を構 成し、発振器および差動増幅器等からなる検出回路(いずれも図示せず)に接続 されている。ここで、前記各コイル10,11は、発振器からの高周波電圧によ り励磁されて磁束を発生する励磁コイルと、図10に示す磁気回路中を通る磁束 を検出する検出コイルとを兼ねて構成されている。
【0007】 12,12はコア部材6,6の端部に設けられた外側スペーサ、13は各コア 部材6,6間に配設された内側スペーサをそれぞれ示し、該各スペーサ12,1 3は各コア部材6を構成する各コア片7を軸方向両側から挟持するものである。 そして、該各スペーサ12,13によって挟持された状態に保持されたコア部材 6,6等は、止め輪14によってケーシング1の内周側に図7に示す如く固定さ れている。
【0008】 従来技術による磁歪式トルクセンサは上述の如き構成を有するもので、各コイ ル10,11に検出回路の発振器から交流電圧を印加すると、例えば図9中に二 点鎖線で示す如く、該各コイル10,11から生じた磁束によって各コア部材6 から磁歪シャフト2に亘って磁気回路が形成される。
【0009】 ここで、この磁気回路は、図10に示す如く各コア部材6の磁気抵抗R1 と、 エアギャップδの磁気抵抗R2 ,R2 と、コイルボビン8,9の磁気抵抗R3 と 、磁歪シャフト2の磁気抵抗R4 とから構成され、該各磁気抵抗R1 ,R2 ,R 3 ,R4 の値は、
【0010】
【数1】 として求められる。
【0011】 また、各コイル10,11の自己インダクタンスLは、各磁気抵抗R1 ,R2 ,R3 ,R4 を合成した総磁気抵抗をRt、コイル巻数をNとすると、
【0012】
【数2】 L=N2 /Rt として求めることができる。
【0013】 そして、磁歪シャフト2の一端側に図7に示す如く、反時計方向のトルクTが 加えられると、一側スリット溝4に沿って引っ張り応力+σが発生すると共に、 他側スリット溝5に沿って圧縮応力−σが発生する。これにより、一側スリット 4側の磁歪シャフト2の透磁率μは正磁歪のシャフトの場合、引っ張り応力+σ により大きくなって該磁歪シャフト2の磁気抵抗R4 が減少し、一方、他側スリ ット5側の磁歪シャフト2の透磁率μは圧縮応力−σにより小さくなって磁気抵 抗R4 が大きくなる。この結果、一側コイル10は総磁気抵抗Rtが小さくなっ て自己インダクタンスLが増大し、一方、他側コイル11は総磁気抵抗Rtが大 きくなって自己インダクタンスLが減少するため、ブリッジ回路の平衡が崩れて 差動増幅器にトルクTに応じた出力電圧が現われる。
【0014】 また、これとは逆に、磁歪シャフト2の一端側に時計方向のトルクを加えたと きは、正磁歪シャフトの場合、一側スリット溝4に沿って圧縮応力−σが生じて 透磁率μが小さくなり、他側スリット溝5に沿って引っ張り応力+σが生じて透 磁率μが大きくなるから、一側コイル10の自己インダクタンスLが減少し、他 側コイル11の自己インダクタンスLが増大して、差動増幅器からこの逆向きの トルクに応じた電圧が出力される。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による磁歪式トルクセンサでは、各コイル10, 11に交流電圧を印加して磁束を生じせしめ、図10に示す如く、各コア部材6 ,6、エアギャップδ、磁歪シャフト2に亘る磁気回路を形成し、外部から伝達 されたトルクにより磁歪シャフト2の磁気抵抗R4 が変化するのを利用して、こ のトルクを検出している。
【0016】 しかし、従来技術では2個一組のコア片7,7を互いの衝合部7Cで単に衝合 させてコア部材6を形成しているに過ぎないから、各コア片7の衝合部7Cを衝 合させた状態でこれらをケーシング1内に位置決めしたり、環状板部7Bと各ス リット溝4,5との相対的な位置を揃えて磁歪式トルクセンサを組立てることが 難しいという問題がある。特に、一側コイル10側と他側コイル11側の磁気抵 抗を一定に揃えることが困難で、製品毎にトルク検出特性にばらつきが生じると いう問題がある。
【0017】 また、エンジンや車体の振動が磁歪式トルクセンサのケーシング1に伝わると 、これにより、コア部材6を構成する各コア片7が個別に振動してコア部材6の 磁気抵抗R1 が変動することがあり、このため正確なトルク検出ができないこと があるという問題がある。
【0018】 さらに、各コア片7の衝合部7Cが平坦に形成されているため、コア片7,7 同士が滑り易く、組立時に各コア片7が位置ずれしてコア部材6が変形し、組立 作業が困難であるという問題がある。
【0019】 本考案は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、トルク検出特性のば らつきを抑え、振動による誤検出を防止することができると共に、組立作業を容 易にできるようにした磁歪式トルクセンサを提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために第1の考案が採用する構成の特徴は、コア部材を磁 歪シャフトの軸方向で2分割される一対の半割体から構成し、該各半割体のうち 、一方の半割体には他方の半割体との衝合部に軸方向に突出する筒状突起を設け 、他方の半割体には一方の半割体との衝合部の位置に該筒状突起と係合する筒状 凹部を設けたことにある。
【0021】 また、第2の考案が採用する構成の特徴は、コア部材を、前記磁歪シャフトの 軸方向で2分割される一対の半割体と、該各半割体を軸方向から挟持して一体的 に固定するクランプ部材とから構成したことにある。
【0022】 そして、第3の考案が採用する構成の特徴は、コア部材を各環状板部を含んで 磁歪シャフトの径方向に2分割される一対の半割体から構成し、該各半割体の衝 合部には、各環状板部の位置で互いに係合する凸部と凹部とを形成したことにあ る。
【0023】 さらに、第4の考案が採用する構成の特徴は、コア部材を、各環状板部を含ん で磁歪シャフトの径方向に二分割される一対の半割体と、該各半割体を径方向外 側から挟持して一体的に固定するクランプ部材とから構成したことにある。
【0024】
【作用】 上記構成により、各半割体に設けた突起あるいは凸部と凹部を係合させるか、 または2個の半割体をクランプ部材で挟持するようにすれば、各半割体を衝合部 で衝合させた状態で簡単に位置決めすることができ、各半割体同士が位置ずれす るのを防止できる。これによって、コア部材としての磁気抵抗を一定に揃えるこ とができ、エンジン等の振動によって各半割体が個別に振動してコア部材全体と しての磁気抵抗が変化したり、組立作業時にコア部材が変形したりするのを防止 することができる。
【0025】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図1ないし図6に基づき説明する。なお、実施例では 上述した従来技術と同一の構成要素に同一符号を付しその説明を省略する。
【0026】 まず、図1および図2は本考案の第1の実施例を示している。
【0027】 図中、21は本実施例で用いるコア部材を示し、該コア部材21は従来技術で 述べたコア部材6とほぼ同様に、フェライト等の磁性材料からなる一対の半割体 としてのコア片22,コア片23とから構成されている。
【0028】 ここで、22は一方の半割体としてのコア片を示し、該コア片22は従来技術 で述べたコア片7とほぼ同様に、中央にシャフト挿通穴24Aが穿設された環状 板部24と、筒状の衝合部25およびボビン収容部26とから構成されるものの 、該コア片22の衝合部25には先端面の内周側から軸方向に突出する筒状突起 27が設けられ、さらに、該コア片22の外側表面には、環状板部24のシャフ ト挿通穴24Aの外側の1箇所から径方向外向きに形成され、衝合部25の軸方 向先端側まで伸長する矩形の浅いクランプ装着用溝28が形成されている。
【0029】 そして、他方の半割体としてのコア片23も前記コア片7とほぼ同様に、シャ フト挿通穴29Aを有する環状板部29、筒状の衝合部30およびボビン収容部 31とからなるものの、該コア片23の衝合部30には、先端側の内周に、前記 筒状突起27と係合する筒状凹部32が形成され、該コア片23の外側表面には 前記コア片22と同様なクランプ装着用溝33が形成されている。
【0030】 34はクランプ部材としてのコ字状クランプを示し、該コ字状クランプ34は 例えば鉄等の磁性材料からばね性を有する薄い金属板として形成され、前記各ク ランプ装着用溝28,33と同一幅で中間に連結部34Aが、該連結部34Aの 両端には該連結部34Aから同一側に屈曲された挟持部34B,34Bが形成さ れた略コ字状をなしている。
【0031】 そして、各ボビン収容部26,31内にコイルボビン8等を収容し、筒状突起 27を筒状凹部32の内側に係合させ、各クランプ装着用溝28,33を一致さ せるように各コア片22,23を図1中の矢示B方向に衝合する。ここで、各ク ランプ装着用溝28,33内にコ字状クランプ34を図2中の矢示Cで示す向き に嵌込むと、コ字状クランプ34の各挟持部34Bは連結部34Aの両端から環 状板部24,29を押圧してコア片22,23を堅固に一体化させる。ここで、 各クランプ装着用溝28,33は各コア片22,23の表面に浅く形成され、コ ア部材21,磁歪シャフト2等から磁気回路が構成される際には、これらのクラ ンプ装着用溝28,33の形状やコ字状クランプ34が磁束に悪影響を及ぼすこ とがないように考慮されている。
【0032】 かくして、コア部材21は完成され、該コア部材21は従来技術で述べたコア 部材6と同様に、ケーシング1の内周側で一側と他側の2箇所に装着され、シャ フト挿通穴24A,29A内に磁歪シャフト2を挿通して磁歪式トルクセンサと して組立てられる。
【0033】 本実施例による磁歪式トルクセンサは以上に述べた構成を有するもので、その 基本的な作動においては従来技術によるものと格別差異はない。
【0034】 然るに、本実施例では、コア片22には衝合部25の内周側から軸方向先端側 に突出する筒状突起27と、外側表面に環状板部24から衝合部25の軸方向先 端側まで伸長するクランプ装着用溝28を設け、コア片23には衝合部30の先 端側内周に筒状突起27と係合する筒状凹部32を設け、外側表面にコア片22 と同様なクランプ装着用溝33を設け、各コア片22,23を軸方向に衝合して コア部材21を構成し、各コア片22,23のクランプ装着用溝28,33内に コ字状クランプ34を嵌込んでコア片22,23を挟持させる構成としたから、 筒状突起27が筒状凹部32の内側に係合して各コア片22,23が位置決めさ れ、コア片22の衝合部25とコア片23の衝合部30が軸方向にずれたり、エ ンジン等の振動によって各コア片22,23の相対位置が変動し、コア部材21 全体としての磁気抵抗が変動するのを防止することができる。
【0035】 特に、本実施例では各コア片22,23が衝合される方向にコ字状クランプ3 4によって強く押圧,挟持されるため、各コア片22,23を隙間なく密着させ ることができ、振動に対する安定性を高めることができる。
【0036】 従って、磁歪式トルクセンサを組み立てた時に製品毎のトルク検出特性にばら つきが生じるのを抑えることができ、エンジンの振動等による誤検出を防止する ことができると同時に、各コア片22,23をコア部材21として一体に扱うこ とができ、組立て時の取扱いの不便さを解消することができる。
【0037】 なお、前記実施例では、各コア片22,23を軸方向に衝合させたときに各衝 合部25,30の筒状突起27と筒状凹部32とを係合させ、この状態でコ字状 クランプ34を装着する場合を例に挙げて説明したが、本考案はこれに限るもの ではなく、例えばコ字状クランプ34を用いることなく、筒状突起27と筒状凹 部32とを係合させることによってコア部材21として一体化するようにしても よく、逆に、コ字状クランプ34のみによって各コア片22,23を一体化させ るようにしてもよいものである。
【0038】 また、前記実施例では各コア片22,23には一箇所ずつのクランプ装着用溝 28,33を設け、1個のコ字状クランプ34によって挟持する場合を例に挙げ て説明したが、各コア片22,23にはクランプ装着用溝28,33を2個以上 設け、コ字状クランプ34も同数装着するようにしてもよい。
【0039】 次に、図3は本考案の第2の実施例を示し、本実施例の特徴は、コア部材を磁 歪シャフトの軸方向に2分割される一対の半割体としての2個のコア片とによっ て構成し、一方のコア片の衝合部には筒状突起としての雄ねじ部を設け、他方の コア片の衝合部には筒状凹部としての雌ねじ部を設けたことにある。
【0040】 図中、41は本実施例で用いるコア部材を示し、該コア部材41は一対の半割 体としてのコア片42およびコア片43とから構成されている。
【0041】 ここで、42は一方の半割体としてのコア片を示し、該コア片42は前記第1 の実施例のコア片22とほぼ同様に、中央にシャフト挿通穴44Aが穿設された 環状板部44と、筒状の衝合部45およびボビン収容部46とから構成されるも のの、該コア片42の衝合部45には、先端側内周から軸方向に突出する筒状突 起としての雄ねじ部47が設けられ、該雄ねじ部47の外周側にはねじ溝47A が形成されている。
【0042】 また、他方の半割体としてのコア片43も、前記コア片23とほぼ同様に、シ ャフト挿通穴48Aを有する環状板部48、筒状の衝合部49およびボビン収容 部50とからなるものの、該コア片43の衝合部49には、内周側に前記雄ねじ 部47と係合する筒状凹部としての雌ねじ部51が形成され、該雌ねじ部51の 内周面にはねじ溝51Aが形成されている。
【0043】 そして、各コア片42,43のボビン収容部46,50内にコイルボビン8等 を収容し、衝合部45,49を対向させて矢示D方向に衝合させ、互いに周方向 に回転させて雄ねじ部47をコア片43の雌ねじ部51に螺着させることにより コア部材41として一体化され、該コア部材41は前記実施例のコア部材21と 同様に磁歪式トルクセンサとして組立てられる。
【0044】 本実施例は以上に述べた構成を有するもので、本実施例によっても前記第1の 実施例と同様の作用効果を得ることができるが、特に本実施例によれば、コア部 材41の外側にクランプ部材のような付属物を用いず、部品点数を増加すること なくコア部材41を強固に構成することができ、一旦コア部材41を構成してし まえば各コア片42,43は雄ねじ部47と雌ねじ部51とが強固に固定され、 磁歪式トルクセンサに組み立てたときに外部からの振動に対する安定性や、組立 作業時の取り扱いの容易さをより一層向上させることができる。
【0045】 次に、図4ないし図6は本考案の第3の実施例を示し、本実施例の特徴は、コ ア部材を磁歪シャフトの径方向に2分割される一対の半割体としての2個のコア 片によって構成し、該各コア片の両端側にはそれぞれ環状板部を2分割した半環 状板部を設けたことにある。
【0046】 図中、61は本実施例で用いるコア部材を示し、該コア部材61は後述するコ ア片62を径方向に2個組合わせて衝合することにより構成されている。
【0047】 62,62はフェライト等の磁性材料から構成された半割体としてのコア片を 示し、該各コア片62は図5に示す如く、円筒を径方向に2分割することにより 形成され、内側がボビン収容部63となる半円筒部64と、該半円筒部64の軸 方向両端側に位置し、径方向内向きに延設された半環状板部65,66によって 大略構成され、各半環状板部65,66の内周側には半円形状のシャフト挿通溝 65A,66Aがそれぞれ形成されている。そして、半環状板部65,66の端 面は半円筒部64の両端と共に相手方のコア片62に対する衝合部65B,66 B,64Aを構成している。
【0048】 ここで、各半環状板部65の衝合部65Bには、シャフト挿通溝65Aの径方 向両側に位置して四角形状の切欠きからなる凹部67,67が、各半環状板部6 6の衝合部66Bには各凹部67に対応する位置に各凹部67に係合する四角形 状の凸部68,68がそれぞれ形成されている。
【0049】 一方、各コア片62の半円筒部64には、周方向一側端から外周面に沿い10 0°以上に亘って伸長する浅いクランプ装着用溝69が形成されている。
【0050】 70はクランプ部材としてのC字状クランプを示し、該C字状クランプ70は 例えば前記第1の実施例で述べたコ字状クランプ34と同様の金属板材を円弧状 に曲げて縮,拡径可能に形成されている。
【0051】 そして、2個のコア片62,62は図4に示す如く、各半環状板部65と半環 状板部66が各凹部67と凸部68とによって係合するように、一方のコア片6 2を180°反転させて相手方のコア片62に衝合させることにより、コア部材 61を構成する。このとき、各コア片62の半円筒部64の外周側に形成された クランプ装着用溝69は、コア部材61の周方向に約2/3周に亘り連続して伸 長するから、該各ばね装着用溝69,69内に前記C字状クランプ70を拡径さ せて挿入すれば、該C字状クランプ70が自動的に縮径することによって、各コ ア片62はC字状クランプ70で挟持され、コア部材61として堅固に一体化さ れる。
【0052】 また、コア部材61には、各半環状板部65,66が衝合されることによって 両端側にコア部材61の環状板部が形成され、各シャフト挿通溝65A,66A によってシャフト挿通穴が形成されるようになっている。
【0053】 そして、該コア部材61はケーシング1内の一側と他側に装着され、シャフト 挿通溝65A,66Aからなるシャフト挿通穴内に図示しない磁歪シャフト2を 挿通してトルクセンサとして組立てられる。このとき、各コア片62のクランプ 装着用溝69はコア片62の外側表面から浅く形成され、C字状クランプ70に は磁性を有する鉄等の金属板を用いているから、各コア部材61と磁歪シャフト 2等によって磁気回路が構成された際にクランプ装着用溝69の形状やC字状ク ランプ70が磁束に悪影響を及ぼすことがないように考慮されている。
【0054】 本実施例は以上に述べた構成を有するもので、その基本的な作動においては従 来技術によるものと格別差異はない。
【0055】 然るに、本実施例では2個のコア片62,62を径方向に衝合させたときに各 衝合部65B,66Bに設けた各凹部67と各凸部68が係合して位置決めを行 い、各コア片62,62の外周面には約2/3周に亘るクランプ装着用溝69, 69が形成されると共に、該クランプ装着用溝69,69には縮径方向にばね力 を付与するC字状クランプ70を拡径させて挿入するようにしたから、各凹部6 7と各凸部68とを係合させることにより各コア片62が径方向に位置ずれする のを防止でき、各コア片62のボビン収容部63内にコイルボビン8または9を 収容した状態で、C字状クランプ70を装着すれば各コア片62を強固に一体化 した状態に保持でき、全体を単一部品として取扱うことが可能となる。
【0056】 そして、各コア片62は径方向両側からC字状クランプ70で強く挟持される ことにより、各衝合部64A,65B,66B間に形成される図示しない微小な 隙間を実質的になくすことができ、コア部材61の磁気抵抗を最小にして、一定 に揃えることができる。
【0057】 従って、本実施例によっても各コア片62の位置が互いに径方向,周方向にず れて変形するのを防止することができると共に、エンジン等の振動によって各コ ア片62の相対位置が変動し、コア部材61の磁気抵抗が変動するのを防止する ことができるから、磁歪式トルクセンサを構成したときに製品毎にトルク検出特 性にばらつきが生じるのを抑えることができ、振動による誤検出を防止すること ができると共に、組立て時のコア部材61の取扱い上の不便さを解消することが できる。
【0058】 さらに、本実施例では、単一のコア片62に各凹部67,凸部68,クランプ 装着用溝69を備えるように構成したから、一種類のコア片62のみによってコ ア部材61を構成することができ、コア部材の部品点数が増加してコスト増加と なるのを防止することができる。
【0059】 なお、前記実施例では各コア片62を径方向に衝合させたときに各衝合面65 B,66Bの各凹部67と各凸部68とを係合させ、この状態でC字状クランプ 70を装着するものとして述べたが、本考案はこれに限るものではなく、例えば C字状クランプ70を用いることなく、各凹部67と各凸部68とを係合させる ことによって各コア片62をコア部材61として一体化するようにしてもよく、 逆に、C字状クランプ70のみによって各コア片62を一体化させるようにして もよい。
【0060】
【考案の効果】
以上詳述した通り、本考案によれば、コア部材を磁歪シャフトの軸方向で2分 割される一対の半割体から構成し、該各半割体のうち、一方の半割体には他方の 半割体との衝合部に軸方向に突出する筒状突起を設け、他方の半割体には一方の 半割体との衝合部の位置に該筒状突起と係合する筒状凹部を設けたから、筒状突 起が筒状凹部の内側に係合して各半割体が位置決めされ、コア部材がほぼ一体と なって、各半割体の衝合部同士が軸方向にずれたり、エンジン等の振動によって 各半割体が別個に振動し、互いの相対位置が変動してコア部材全体としての磁気 抵抗が変動するのを防止することができる。
【0061】 また、該各半割体を軸方向から挟持して一体的に固定するクランプ部材を用い るようにすれば、クランプ部材が各半割体の衝合部同士を軸方向両側から押圧す ることによって各衝合部間の隙間を最小にして、一定に揃えることができる。
【0062】 一方、コア部材を各環状板部を含んで磁歪シャフトの径方向に2分割される一 対の半割体から構成し、該各半割体の衝合部には、各環状板部の位置で互いに係 合する凸部と凹部とを形成するようにしても、該各凸部と凹部とが係合して位置 決めされることによって各半割体が互いに径方向にずれるのを防止でき、コア部 材の変形や磁気特性の変動を防止することができる。
【0063】 さらに、各半割体を径方向外側から挟持して一体的に固定するクランプ部材を 用いるようにすれば、各半割体の衝合部は径方向両側からクランプ部材により押 圧されて各衝合部間に形成される微小な隙間を最小かつ一定に保持することがで きると共に、各半割体は外周側からクランプ部材に囲繞されるから軸方向の位置 がずれることも防止でき、コア部材の磁気特性のばらつきを小さく、一定に揃え ることができる。
【0064】 かくして、コア部材としての磁気特性のばらつきを一定に抑えて保持すること ができ、エンジン等の振動に対する磁気特性の安定性が向上できると共に、組立 作業時の取り扱いを容易にすることができるから、磁歪式トルクセンサの信頼性 ,安定性,組立作業性の総合的な向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例による磁歪式トルクセン
サのコア部材等を分解した状態で示す縦断面図である。
【図2】図1に示すコア部材およびコ字状クランプの分
解斜視図である。
【図3】本考案の第2の実施例による磁歪式トルクセン
サのコア部材を分解した状態で示す縦断面図である。
【図4】本考案の第3の実施例によるコア部材のコア片
を示す分解斜視図である。
【図5】図4に示すコア片の斜視図である。
【図6】図4中のコア部材およびC字状クランプを示す
分解斜視図である。
【図7】従来技術による磁歪式トルクセンサを示す縦断
面図である。
【図8】図7中のコア部材およびコイルボビン等を示す
一部破断の分解斜視図である。
【図9】図7中の要部を拡大して示す縦断面図である。
【図10】コア部材、磁歪シャフト等によって構成され
る磁気回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 磁歪シャフト 21,41,61 コア部材 8,9 コイルボビン 10 一側コイル(励磁および検出コイル) 11 他側コイル(励磁および検出コイル) 22,23,42,43,62 コア片(半割体) 27 筒状突起 32 筒状凹部 34 コ字状クランプ(クランプ部材) 47 雄ねじ部(筒状突起) 51 雌ねじ部(筒状凹部) 67 凹部 68 凸部 70 C字状クランプ(クランプ部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小林 信章 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本電 子機器株式会社内 (72)考案者 保科 敦巳 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本電 子機器株式会社内 (72)考案者 桜井 治 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本電 子機器株式会社内 (72)考案者 上岡 秀樹 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本電 子機器株式会社内 (72)考案者 千崎 一徳 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本電 子機器株式会社内

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のケーシングと、該ケーシング内に
    回転自在に配設された磁歪シャフトと、該磁歪シャフト
    の外周側を取り囲むように前記ケーシング内に設けら
    れ、軸方向両端側にそれぞれ環状板部が形成された筒状
    のコア部材と、該コア部材の内周側に設けられたコイル
    ボビンと、前記磁歪シャフトに作用するトルクを電気信
    号として検出すべく、該コイルボビンに巻回された少な
    くとも一対の励磁および検出コイルとからなる磁歪式ト
    ルクセンサにおいて、前記コア部材は前記磁歪シャフト
    の軸方向で2分割される一対の半割体から構成し、該各
    半割体のうち、一方の半割体には他方の半割体との衝合
    部に軸方向に突出する筒状突起を設け、他方の半割体に
    は一方の半割体との衝合部の位置に該筒状突起と係合す
    る筒状凹部を設けたことを特徴とする磁歪式トルクセン
    サ。
  2. 【請求項2】 筒状のケーシングと、該ケーシング内に
    回転自在に配設された磁歪シャフトと、該磁歪シャフト
    の外周側を取り囲むように前記ケーシング内に設けら
    れ、軸方向両端側にそれぞれ環状板部が形成された筒状
    のコア部材と、該コア部材の内周側に設けられたコイル
    ボビンと、前記磁歪シャフトに作用するトルクを電気信
    号として検出すべく、該コイルボビンに巻回された少な
    くとも一対の励磁および検出コイルとからなる磁歪式ト
    ルクセンサにおいて、前記コア部材は、前記磁歪シャフ
    トの軸方向で2分割される一対の半割体と、該各半割体
    を軸方向から挟持して一体的に固定するクランプ部材と
    から構成したことを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  3. 【請求項3】 筒状のケーシングと、該ケーシング内に
    回転自在に配設された磁歪シャフトと、該磁歪シャフト
    の外周側を取り囲むように前記ケーシング内に設けら
    れ、軸方向両端側にそれぞれ環状板部が形成された筒状
    のコア部材と、該コア部材の内周側に設けられたコイル
    ボビンと、前記磁歪シャフトに作用するトルクを電気信
    号として検出すべく、該コイルボビンに巻回された少な
    くとも一対の励磁および検出コイルとからなる磁歪式ト
    ルクセンサにおいて、前記コア部材は各環状板部を含ん
    で前記磁歪シャフトの径方向に2分割される一対の半割
    体から構成し、該各半割体の衝合部には、各環状板部の
    位置で互いに係合する凸部と凹部とを形成したことを特
    徴とする磁歪式トルクセンサ。
  4. 【請求項4】 筒状のケーシングと、該ケーシング内に
    回転自在に配設された磁歪シャフトと、該磁歪シャフト
    の外周側を取り囲むように前記ケーシング内に設けら
    れ、軸方向両端側にそれぞれ環状板部が形成された筒状
    のコア部材と、該コア部材の内周側に設けられたコイル
    ボビンと、前記磁歪シャフトに作用するトルクを電気信
    号として検出すべく、該コイルボビンに巻回された少な
    くとも一対の励磁および検出コイルとからなる磁歪式ト
    ルクセンサにおいて、前記コア部材は、各環状板部を含
    んで前記磁歪シャフトの径方向に二分割される一対の半
    割体と、該各半割体を径方向外側から挟持して一体的に
    固定するクランプ部材とから構成したことを特徴とする
    磁歪式トルクセンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118601348A (zh) * 2024-06-06 2024-09-06 中国建筑第八工程局有限公司 一种钢结构管桁架对接连接快速定位装置及其施工方法
JPWO2024202664A1 (ja) * 2023-03-24 2024-10-03

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