JPH0557289B2 - - Google Patents
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- JPH0557289B2 JPH0557289B2 JP8889427A JP8942788A JPH0557289B2 JP H0557289 B2 JPH0557289 B2 JP H0557289B2 JP 8889427 A JP8889427 A JP 8889427A JP 8942788 A JP8942788 A JP 8942788A JP H0557289 B2 JPH0557289 B2 JP H0557289B2
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Description
[産業上の利用分野]
本発明は高純度フエニルシリコーンラダーポリ
マーの製造法に関する。さらに詳しくは、本発明
は半導体などの保護膜、層間絶縁膜などとして好
適に使用しうる高純度フエニルシリコーンラダー
ポリマーの製造法に関する。 [従来の技術] 従来よりフエニルシリコーンラダーポリマーは
耐熱性ポリマーとしてよく知られており、すでに
いくつかの製造法が提案されている(特公昭40−
15989号公報、、特開昭59−111197号公報、特開昭
50−111198号公報、特開昭50−111199号公報およ
び特開昭57−18729号公報参照)。 これらの製造法によれば、フエニルシリコーン
ラダーポリマーはフエニルトリクロロシランを有
機溶剤中で加水分解することによつてえられる加
水分解物を水洗し、加水分解時に発生する多量の
塩化水素を除いたのち、加水分解物(重量平均分
子量:約約2000)を回収し、さらに有機溶剤中で
高温下で求核試薬を用いて脱水縮合反応を行なう
ことにより製造されている。しかしながら、製造
されたフエニルシリコーンラダーポリマーには多
量の不純物や副生成物が含まれている。これは高
分子量化を固相に近い状態で行なつたり(特公昭
40−15989号公報、特開昭50−111197号公報、特
開昭50−111198号公報参照)、カルボジイミドな
どの触媒を多量に使用する(特開昭57−18729号
公報参照)など、不純物や副生成物が除去され難
い条件で製造されたことによるものである。 すなわち、従来の製造法によつてえられるフエ
ニルシリコーンラダーポリマーは電子デバイスへ
の適用を目的として開発されたものではなかつ
た。 [発明が解決しようとする課題] そこで本発明者らは、前記のごとく従来技術の
問題点に鑑みて、かかる問題点を解決するべく鋭
意研究を重ねた結果、フエニルトリクロロシラン
の有機溶剤溶液に超純水を滴下して加水分解を行
ない、えられた加水分解物を超純水で水洗するこ
とによつて発生した塩化水素を除去し、つぎにこ
の溶液に少量の求核試薬を加えて攪拌下で加熱脱
水縮合反応を行なつて高分子量化し、反応終了後
に電子工業用のメタノール中に反応溶液を滴下し
て反応生成物を沈澱物として回収したばあい、半
導体の保護膜、層間絶縁膜などに好適に使用しう
る高純度フエニルシリコーンラダーポリマーがえ
られることを見出し、本発明を完成するにいたつ
た。 [課題を解決するための手段] すなわち、本発明はナトリウム、カリウム、
鉄、銅、鉛および塩素の各含有量が1ppm以下で
あり、ウランおよびナトリウムの各含有量が
1ppb以下である一般式(): (式中、nは7〜1600の整数を示す)で表わさ
れる高純度フエニルシリコーンラダーポリマーの
製造法に関する。 [実施例] 本発明の製造法によればナトリウム、カリウ
ム、鉄、銅、鉛および塩素の各含有量が1ppm以
下であり、ウランおよびトリウムの各含有量が
1ppb以下である一般式(): (式中、nは7〜16の整数を示す)で表わされ
る高純度フエニルシリコーンラダーポリマーは、、
フエニルトリクロロシランを有機溶剤に溶解し、
超純水を滴下して冷却下で該フエニルトリクロロ
シランを加水分解したのち、超純水を用いて洗浄
することによりえられる。 本発明に用いられるフエニルトリクロロシラン
は、あらかじめ減圧下でチツ素気流中で蒸留して
精製したものであるのが好ましい。精製されたフ
エニルトリクロロシランは空気中の湿気によつて
容易に加水分解し、塩化水素を発生してシリカと
なるので、湿気を含む空気中に曝さないようにし
て取り扱うのが好ましい。 前記フエニルトリクロロシランは、まずはじめ
に有機溶剤に溶解される。該フエニルトリクロロ
シランの有機溶剤溶液中における濃度については
とくに限定はないが、通常有機溶剤溶液中におい
て、えられるプレポリマーの濃度が0.1〜0.3g/
mlとなるように調整されるのが好ましい。かかる
プレポリマーの濃度は0.1g/ml未満であるばあ
い、重合反応速度が遅く、またえられるプレポリ
マーは低分子量であるので、反応停止後に前記洗
浄した加水分解有機溶剤溶液は、有機溶剤相と水
相とに相分離しにくくなり、また0.3g/mlをこえ
るばあい、加水分解時に発生した熱が有効に発散
しないために部分的な重合速度の増加ががもたら
され、前記加水分解有機溶剤溶液はゲル化する傾
向がある。 前記有機溶剤としては加水分解を溶解しうる非
水系の有機溶剤が用いられる。かかる有機溶剤の
具体例としては、たとえばメチルイソブチルケト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジエチ
ルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテ
ル類;キシレン、トルエン、ベンセンなどの芳香
族炭化水素などがあげられるが、これらのなかで
は電子工業用高純度薬品(ELSSグレード)が好
ましい。 つぎにフエニルトリクロロシランを有機溶剤に
溶解した有機溶剤溶液には超純水が滴下される。
本発明において超純水が滴下されるのは、一度に
超純水を添加すれば加水分解熱が激しい発生する
ためであ。したがつて、超純水を滴下する際に
は、有機溶剤溶液を攪拌しながら冷却することが
望ましい。 ここで前記超純水とは、不純物をできるかぎり
除いた比抵抗が16MΩ・cm以上の純水をいう。超
純水の滴下量は、フエニルトリクロロシランの加
水分解を充分に進行させるためにはフエニルトリ
クロロシラン1モル部に対して3〜30モル部であ
るのが好ましい。超純水の滴下量は、3モル部未
満であるばあい、未反応のフエニルトリクロロシ
ランが残留することがあり、また30モル部をこえ
るばあい、さらに添加した量に見合つただけの効
果がえられないのみならず、加水分解を妨げる傾
向にある。 前記有機溶剤溶液を冷却するときには、該有機
溶剤溶液の温度は−10〜20℃となるように調整さ
れるのが好ましい。かかる温度は−10℃よりも低
いばあい、滴下した超純水が凝固したり、加水分
解反応が遅くなる傾向があり、また20℃をこえる
ばあい、反応速度が速くなると同時に発熱が激し
くなるため、えられるプレポリマーの構造は不規
則になりやすくなる。 なお、超純水を滴下し終えたあとは、加水分解
反応を完結するためにさらに2時間攪拌を継続す
るのが好ましい。 反応終了後は、反応液は有機溶剤相と水相の二
相に分離する。 つぎにたとえば分液漏斗などを用いて下相の水
相を除去し、プレポリマーを含む有機溶剤相を回
収する。 回収された有機溶剤相は、つぎに超純水によつ
て洗浄されるが、本発明はかかる洗浄方法によつ
て限定されるものではなく、公知の種々の方法が
採用されうる。その一例をあげれば、たとえば有
機溶剤相を同容量の前記超純水と混合し、攪拌あ
るいは振とうしたのち、有機溶剤相ををり出す方
法があげられる。かかる洗浄方法を採用したばあ
いには、前記した洗浄の操作を3回以上繰り返し
て行なえば、プレポリマー中のナトリウムイオ
ン、カリウムイオンをはじめ、多量に発生する塩
素イオンが容易に取り除かれる。これらの不純物
が除去されるのは、えられたプレポリマーが梯子
型構造を有するものであり、不純物が分子内に取
り込まれにくいためであると考えられる。なお、
前記プレポリマーは、分子量が小さく、適当な溶
媒を用いた通常の沈澱法によつては回収すること
ができないので、溶剤を留去して乾固し、粉末と
して回収するのが好ましい。 かくしてナトリウム、カリウム、鉄、銅、鉛お
よび塩化水素の各含有量が1ppm以下であり、ウ
ランおよびトリウムの各含有量が1ppb以下であ
る重合度(n)が7〜16の前記一般式()で示され
る高純度フエニルシリコーンラダーポリマーが回
収される。 また、前記一般式()において、重合度(n)が
17〜1600である高純度フエニルシリコーンラダー
ポリマーは、記プレポリマーを含む有機溶剤相を
たとえばフツ素樹脂製撹拌棒、還流冷却器および
デーンスタークトラツプを備えた石英ガラス製フ
ラスコに移し、つぎに該フラスコ内に求核試薬を
添加し、加熱することに脱水縮合せしめてえられ
た高分子量物を溶解再沈法によつて精製すること
によりえられる。 前記求核試薬としては、K、Na、Csなどの水
酸化物があげられる。好ましくはELSSグレード
の水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどを用い
るのがよい。該求核試薬量はプレポリマーに対し
て0.05〜5重量%であるのが好ましい。該求核試
薬量は0.05重量%未満であるばあい、触媒活性が
小さくなつてプレポリマーの反応速度が小さくな
り、また5重量%をこえるばあい、求核試薬の存
在で生じるシロキサン結合の解離が優先して高分
子量化しなくなる傾向があり、さらに求核試薬が
不純物として残留することになる。なお、重合度
が350以上の高分子量の高純度フエニルシリコー
ンラダーポリマーとうるばあいには、触媒量は
0.1〜1重量%であるのが好ましい。 つぎに前記求核試薬が添加された有機溶剤相中
で、プレポリマーは還流下、脱水縮合される。こ
の際、還流時間は1時間以上であるのが好まし
い。還流時間は1時間よりも短いばあいには、反
応があまり進まないことがある。 かくして重合度(n)が17〜1600である前記一般式
()で示されるフエニルシリコーンラダーポリ
マーがえられる。該ポリマーの重合度(n)は、溶媒
と触媒の種類およびそれらの使用量ならびに縮合
反応時間を適宜選択することにより調整される。 なお、えられたフエニルシリコーンラダーポリ
マーには、求核試薬が不純物として微量ながら含
有されているため、溶解再沈法によつて精製され
る。 前記溶解再沈法とは、不純物を含有する溶質を
良溶媒に溶解させた溶液を貧溶媒に徐々に滴下し
て再沈澱させる精製方法をいう。前記良溶媒とし
ては本発明においてはエーテル系の溶媒が用いら
れる。かかる良溶媒の代表例としてはテトラヒド
ロフランがあげられる。なお、該良溶媒は、あら
かじめ蒸留され、ついで開孔径が0.5μmのフイル
ターで濾過されていることが好ましい。 前記貧溶媒としては本発明においてはアルコー
ル系の溶媒があげられる。かかる貧溶媒の代表例
としてはメチルアルコールがあげられる。なお、
該貧溶媒としては、ELSSグレードの高純度のも
のを用いることが望ましい。 前記良溶媒は、前記フエニルシリコーンラダー
ポリマーを含むの反応溶液に前記フエニルシリコ
ーンラダーポリマーの濃度が2〜8重量%となる
ように添加される。かかるフエニルシリコーンラ
ダーポリマーの濃度は2重量%未満であるばあ
い、フエニルシリコーンラダーポリマーが再沈し
がたく精製するのが困難となり、また8重量%を
こえるばあい、濃度が高すぎて求核試薬が分子間
に取り込まれやすくなるために、再沈させて精製
することが困難となる傾向にある。 つぎに良溶媒が添加されたフエニルシリコーン
ラダーポリマーを含む反応溶液は貧溶媒に徐々に
滴下される。かかる貧溶媒は、前記反応溶液に対
して該貧溶媒の溶量が5〜20倍となるように添加
されるのが好ましい。該貧溶媒の溶量が5倍未満
であるばあい、不純物イオンを除去しがたくな
り、また20倍をこえるばい、溶媒が無駄となる。
なお、前記貧溶媒が徐々に滴下されるのは不純物
イオンの除去を効率よくするためである。 かくして貧溶媒へ添加することにより沈澱さ
れ、回収されたフエニルシリコーンラダーポリマ
ーは、さらに前記と同様にして良溶媒に溶解さ
れ、ついで貧溶媒に滴下して沈澱物として回収さ
れる。この精製の操作を3〜5回繰返すと求核試
薬の含有量は1ppm以下となる。 かくしてナトリウム、カリウム、鉄、鉛および
塩化水素の核含有量が1ppm以下であり、ウラン
およびトリウムの各含有量が1ppb以下である重
合度(n)が17〜100の前記一般式()で示される
高純度フエニルシリコーンラダーポリマーがえら
れる。 つぎに本発明の高純度フエニルシリコーンラダ
ーポリマーの製造法を実施例に基づいてさらに詳
細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限
定されるものではない。 実施例 1〜7 原料のフエニルトリクロロシランを15mmHgの
減圧チツ素気流下で81〜82℃の温度で蒸留した。
蒸留したフエニルトリクロロシラン317.4gおよび
第1表に示す量のELSSグレードの溶剤を混合し
た溶液を滴下漏斗、温度計および撹拌棒を取り付
けた2容の4つ口フラスコへ移し、第1表に示
す温度(加水分解温度)に冷却した。つぎにかか
る温度が維持されるように冷却しながら攪拌下で
第1表に示す量の超純水を1〜3時間かけて徐々
に滴下した。このとき塩化水素が激しく発生し
た。滴下終了後、さらに攪拌を2時間継続し、加
水分解反応を完結させた。このプレポリマー溶液
を分液漏斗に移して静置し、プレポリマー溶液を
二層に分離させた。つぎに下層の塩化水素を多量
に含む水層を除去し、プレポリマーを含む有機層
を回収し、この有機層に該有機層と同体積の超純
水を加えて振とうして洗浄した。この洗浄操作を
5回繰返したのち、イオンクロマトグラフイー分
析装置(横河北辰電機(株)製、品番:IC−500)に
より、洗浄後のプレポリマーに含有された不純物
量を分析したところ、実施例1〜7でえられたプ
レポリマー中の塩素イオンの含有量はいずれも1
回目の洗浄後では約1000ppm、3回目の洗浄後で
は1ppm以下であつた。また、カリウムイオン濃
度も洗浄の回数にともなつて減少し、3回目の洗
浄後には1ppm以下となつた。 つぎに実施例1〜7でえられた各プレポリマー
の重量平均分子量をゲルパーミエーシヨンクロマ
トグラフイー(日本分光(株)製、品番:TRI−
ROTAR−VI)にて測定した。その結果を第1
表に示す。また3回洗浄したあとのプレポリマー
の不純物含有量は第1表に示すようにナトリウ
ム、カリウム、鉄、銅、鉛および塩素の各含有量
が1ppm以下、放射性元素であるウランおよびト
リウムの各含有量が1ppb以下であつた。 つぎに実施例1〜7でえられた各プレポリマー
の構造を赤外分析法(日本分光(株)製:FT/IR−
111型)で調べたところ、1100cm-1付近にシロキ
サン結合のダブルピークがみられる(ジヤーナ
ル・オブ・ポリマーサイエンス(1963年刊)、C
−1巻、83頁)ことから、これらのプレポリマー
はいずれも一般式(): (式中、nは整数を示す)で表わされる構造を
有することが確認された。 つぎに各実施例でえられたプレポリマーの熱分
解開始温度を以下の方法に基いて調べた。その結
果を第1表に併記する。 (熱分解開始温度) 熱天秤を用いて昇温速度10℃/minで空気中で
えられたプレポリマーを加熱して重量変化を調
べ、重量減少開始温度を熱分解開始温度とした。 比較例 1〜4 第1表に示す配合および加水分解温度としたほ
かは、実施例1〜7と同様にしてフエニルトリク
ロロシランの加水分解を行なつた。比較例1およ
び2では、反応速度が非常に遅く低分子量であ
り、反応停止後、溶液は相分離せず、洗浄によつ
ては精製することができなかつた。比較例3およ
び4では、反応速度がはやいために反応液はゲル
化した。 比較例 5 精製されたフエニルトリクロロシラン105.8gを
キシレン200c.c.に溶解したのち、これを滴下ロー
トに入れた。つぎに超純水1が入れられ、10℃
に冷却された4つ口フラスコのなかに攪拌下で滴
下ロートより前記フエニルトリクロロシランのキ
シレン溶液を滴下して加水分解を行なつた。な
お、滴下終了までに4時間要した。反応液を分液
ロートに移し、有機層を取り出し、超純水で中性
になるまで3回洗浄した。その後、キシレンを除
去して減圧乾燥した。 つぎにえられた粉末に含まれる不純物濃度を原
子吸光分析によつて調べた。その結果を第1表に
示す。
マーの製造法に関する。さらに詳しくは、本発明
は半導体などの保護膜、層間絶縁膜などとして好
適に使用しうる高純度フエニルシリコーンラダー
ポリマーの製造法に関する。 [従来の技術] 従来よりフエニルシリコーンラダーポリマーは
耐熱性ポリマーとしてよく知られており、すでに
いくつかの製造法が提案されている(特公昭40−
15989号公報、、特開昭59−111197号公報、特開昭
50−111198号公報、特開昭50−111199号公報およ
び特開昭57−18729号公報参照)。 これらの製造法によれば、フエニルシリコーン
ラダーポリマーはフエニルトリクロロシランを有
機溶剤中で加水分解することによつてえられる加
水分解物を水洗し、加水分解時に発生する多量の
塩化水素を除いたのち、加水分解物(重量平均分
子量:約約2000)を回収し、さらに有機溶剤中で
高温下で求核試薬を用いて脱水縮合反応を行なう
ことにより製造されている。しかしながら、製造
されたフエニルシリコーンラダーポリマーには多
量の不純物や副生成物が含まれている。これは高
分子量化を固相に近い状態で行なつたり(特公昭
40−15989号公報、特開昭50−111197号公報、特
開昭50−111198号公報参照)、カルボジイミドな
どの触媒を多量に使用する(特開昭57−18729号
公報参照)など、不純物や副生成物が除去され難
い条件で製造されたことによるものである。 すなわち、従来の製造法によつてえられるフエ
ニルシリコーンラダーポリマーは電子デバイスへ
の適用を目的として開発されたものではなかつ
た。 [発明が解決しようとする課題] そこで本発明者らは、前記のごとく従来技術の
問題点に鑑みて、かかる問題点を解決するべく鋭
意研究を重ねた結果、フエニルトリクロロシラン
の有機溶剤溶液に超純水を滴下して加水分解を行
ない、えられた加水分解物を超純水で水洗するこ
とによつて発生した塩化水素を除去し、つぎにこ
の溶液に少量の求核試薬を加えて攪拌下で加熱脱
水縮合反応を行なつて高分子量化し、反応終了後
に電子工業用のメタノール中に反応溶液を滴下し
て反応生成物を沈澱物として回収したばあい、半
導体の保護膜、層間絶縁膜などに好適に使用しう
る高純度フエニルシリコーンラダーポリマーがえ
られることを見出し、本発明を完成するにいたつ
た。 [課題を解決するための手段] すなわち、本発明はナトリウム、カリウム、
鉄、銅、鉛および塩素の各含有量が1ppm以下で
あり、ウランおよびナトリウムの各含有量が
1ppb以下である一般式(): (式中、nは7〜1600の整数を示す)で表わさ
れる高純度フエニルシリコーンラダーポリマーの
製造法に関する。 [実施例] 本発明の製造法によればナトリウム、カリウ
ム、鉄、銅、鉛および塩素の各含有量が1ppm以
下であり、ウランおよびトリウムの各含有量が
1ppb以下である一般式(): (式中、nは7〜16の整数を示す)で表わされ
る高純度フエニルシリコーンラダーポリマーは、、
フエニルトリクロロシランを有機溶剤に溶解し、
超純水を滴下して冷却下で該フエニルトリクロロ
シランを加水分解したのち、超純水を用いて洗浄
することによりえられる。 本発明に用いられるフエニルトリクロロシラン
は、あらかじめ減圧下でチツ素気流中で蒸留して
精製したものであるのが好ましい。精製されたフ
エニルトリクロロシランは空気中の湿気によつて
容易に加水分解し、塩化水素を発生してシリカと
なるので、湿気を含む空気中に曝さないようにし
て取り扱うのが好ましい。 前記フエニルトリクロロシランは、まずはじめ
に有機溶剤に溶解される。該フエニルトリクロロ
シランの有機溶剤溶液中における濃度については
とくに限定はないが、通常有機溶剤溶液中におい
て、えられるプレポリマーの濃度が0.1〜0.3g/
mlとなるように調整されるのが好ましい。かかる
プレポリマーの濃度は0.1g/ml未満であるばあ
い、重合反応速度が遅く、またえられるプレポリ
マーは低分子量であるので、反応停止後に前記洗
浄した加水分解有機溶剤溶液は、有機溶剤相と水
相とに相分離しにくくなり、また0.3g/mlをこえ
るばあい、加水分解時に発生した熱が有効に発散
しないために部分的な重合速度の増加ががもたら
され、前記加水分解有機溶剤溶液はゲル化する傾
向がある。 前記有機溶剤としては加水分解を溶解しうる非
水系の有機溶剤が用いられる。かかる有機溶剤の
具体例としては、たとえばメチルイソブチルケト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジエチ
ルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテ
ル類;キシレン、トルエン、ベンセンなどの芳香
族炭化水素などがあげられるが、これらのなかで
は電子工業用高純度薬品(ELSSグレード)が好
ましい。 つぎにフエニルトリクロロシランを有機溶剤に
溶解した有機溶剤溶液には超純水が滴下される。
本発明において超純水が滴下されるのは、一度に
超純水を添加すれば加水分解熱が激しい発生する
ためであ。したがつて、超純水を滴下する際に
は、有機溶剤溶液を攪拌しながら冷却することが
望ましい。 ここで前記超純水とは、不純物をできるかぎり
除いた比抵抗が16MΩ・cm以上の純水をいう。超
純水の滴下量は、フエニルトリクロロシランの加
水分解を充分に進行させるためにはフエニルトリ
クロロシラン1モル部に対して3〜30モル部であ
るのが好ましい。超純水の滴下量は、3モル部未
満であるばあい、未反応のフエニルトリクロロシ
ランが残留することがあり、また30モル部をこえ
るばあい、さらに添加した量に見合つただけの効
果がえられないのみならず、加水分解を妨げる傾
向にある。 前記有機溶剤溶液を冷却するときには、該有機
溶剤溶液の温度は−10〜20℃となるように調整さ
れるのが好ましい。かかる温度は−10℃よりも低
いばあい、滴下した超純水が凝固したり、加水分
解反応が遅くなる傾向があり、また20℃をこえる
ばあい、反応速度が速くなると同時に発熱が激し
くなるため、えられるプレポリマーの構造は不規
則になりやすくなる。 なお、超純水を滴下し終えたあとは、加水分解
反応を完結するためにさらに2時間攪拌を継続す
るのが好ましい。 反応終了後は、反応液は有機溶剤相と水相の二
相に分離する。 つぎにたとえば分液漏斗などを用いて下相の水
相を除去し、プレポリマーを含む有機溶剤相を回
収する。 回収された有機溶剤相は、つぎに超純水によつ
て洗浄されるが、本発明はかかる洗浄方法によつ
て限定されるものではなく、公知の種々の方法が
採用されうる。その一例をあげれば、たとえば有
機溶剤相を同容量の前記超純水と混合し、攪拌あ
るいは振とうしたのち、有機溶剤相ををり出す方
法があげられる。かかる洗浄方法を採用したばあ
いには、前記した洗浄の操作を3回以上繰り返し
て行なえば、プレポリマー中のナトリウムイオ
ン、カリウムイオンをはじめ、多量に発生する塩
素イオンが容易に取り除かれる。これらの不純物
が除去されるのは、えられたプレポリマーが梯子
型構造を有するものであり、不純物が分子内に取
り込まれにくいためであると考えられる。なお、
前記プレポリマーは、分子量が小さく、適当な溶
媒を用いた通常の沈澱法によつては回収すること
ができないので、溶剤を留去して乾固し、粉末と
して回収するのが好ましい。 かくしてナトリウム、カリウム、鉄、銅、鉛お
よび塩化水素の各含有量が1ppm以下であり、ウ
ランおよびトリウムの各含有量が1ppb以下であ
る重合度(n)が7〜16の前記一般式()で示され
る高純度フエニルシリコーンラダーポリマーが回
収される。 また、前記一般式()において、重合度(n)が
17〜1600である高純度フエニルシリコーンラダー
ポリマーは、記プレポリマーを含む有機溶剤相を
たとえばフツ素樹脂製撹拌棒、還流冷却器および
デーンスタークトラツプを備えた石英ガラス製フ
ラスコに移し、つぎに該フラスコ内に求核試薬を
添加し、加熱することに脱水縮合せしめてえられ
た高分子量物を溶解再沈法によつて精製すること
によりえられる。 前記求核試薬としては、K、Na、Csなどの水
酸化物があげられる。好ましくはELSSグレード
の水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどを用い
るのがよい。該求核試薬量はプレポリマーに対し
て0.05〜5重量%であるのが好ましい。該求核試
薬量は0.05重量%未満であるばあい、触媒活性が
小さくなつてプレポリマーの反応速度が小さくな
り、また5重量%をこえるばあい、求核試薬の存
在で生じるシロキサン結合の解離が優先して高分
子量化しなくなる傾向があり、さらに求核試薬が
不純物として残留することになる。なお、重合度
が350以上の高分子量の高純度フエニルシリコー
ンラダーポリマーとうるばあいには、触媒量は
0.1〜1重量%であるのが好ましい。 つぎに前記求核試薬が添加された有機溶剤相中
で、プレポリマーは還流下、脱水縮合される。こ
の際、還流時間は1時間以上であるのが好まし
い。還流時間は1時間よりも短いばあいには、反
応があまり進まないことがある。 かくして重合度(n)が17〜1600である前記一般式
()で示されるフエニルシリコーンラダーポリ
マーがえられる。該ポリマーの重合度(n)は、溶媒
と触媒の種類およびそれらの使用量ならびに縮合
反応時間を適宜選択することにより調整される。 なお、えられたフエニルシリコーンラダーポリ
マーには、求核試薬が不純物として微量ながら含
有されているため、溶解再沈法によつて精製され
る。 前記溶解再沈法とは、不純物を含有する溶質を
良溶媒に溶解させた溶液を貧溶媒に徐々に滴下し
て再沈澱させる精製方法をいう。前記良溶媒とし
ては本発明においてはエーテル系の溶媒が用いら
れる。かかる良溶媒の代表例としてはテトラヒド
ロフランがあげられる。なお、該良溶媒は、あら
かじめ蒸留され、ついで開孔径が0.5μmのフイル
ターで濾過されていることが好ましい。 前記貧溶媒としては本発明においてはアルコー
ル系の溶媒があげられる。かかる貧溶媒の代表例
としてはメチルアルコールがあげられる。なお、
該貧溶媒としては、ELSSグレードの高純度のも
のを用いることが望ましい。 前記良溶媒は、前記フエニルシリコーンラダー
ポリマーを含むの反応溶液に前記フエニルシリコ
ーンラダーポリマーの濃度が2〜8重量%となる
ように添加される。かかるフエニルシリコーンラ
ダーポリマーの濃度は2重量%未満であるばあ
い、フエニルシリコーンラダーポリマーが再沈し
がたく精製するのが困難となり、また8重量%を
こえるばあい、濃度が高すぎて求核試薬が分子間
に取り込まれやすくなるために、再沈させて精製
することが困難となる傾向にある。 つぎに良溶媒が添加されたフエニルシリコーン
ラダーポリマーを含む反応溶液は貧溶媒に徐々に
滴下される。かかる貧溶媒は、前記反応溶液に対
して該貧溶媒の溶量が5〜20倍となるように添加
されるのが好ましい。該貧溶媒の溶量が5倍未満
であるばあい、不純物イオンを除去しがたくな
り、また20倍をこえるばい、溶媒が無駄となる。
なお、前記貧溶媒が徐々に滴下されるのは不純物
イオンの除去を効率よくするためである。 かくして貧溶媒へ添加することにより沈澱さ
れ、回収されたフエニルシリコーンラダーポリマ
ーは、さらに前記と同様にして良溶媒に溶解さ
れ、ついで貧溶媒に滴下して沈澱物として回収さ
れる。この精製の操作を3〜5回繰返すと求核試
薬の含有量は1ppm以下となる。 かくしてナトリウム、カリウム、鉄、鉛および
塩化水素の核含有量が1ppm以下であり、ウラン
およびトリウムの各含有量が1ppb以下である重
合度(n)が17〜100の前記一般式()で示される
高純度フエニルシリコーンラダーポリマーがえら
れる。 つぎに本発明の高純度フエニルシリコーンラダ
ーポリマーの製造法を実施例に基づいてさらに詳
細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限
定されるものではない。 実施例 1〜7 原料のフエニルトリクロロシランを15mmHgの
減圧チツ素気流下で81〜82℃の温度で蒸留した。
蒸留したフエニルトリクロロシラン317.4gおよび
第1表に示す量のELSSグレードの溶剤を混合し
た溶液を滴下漏斗、温度計および撹拌棒を取り付
けた2容の4つ口フラスコへ移し、第1表に示
す温度(加水分解温度)に冷却した。つぎにかか
る温度が維持されるように冷却しながら攪拌下で
第1表に示す量の超純水を1〜3時間かけて徐々
に滴下した。このとき塩化水素が激しく発生し
た。滴下終了後、さらに攪拌を2時間継続し、加
水分解反応を完結させた。このプレポリマー溶液
を分液漏斗に移して静置し、プレポリマー溶液を
二層に分離させた。つぎに下層の塩化水素を多量
に含む水層を除去し、プレポリマーを含む有機層
を回収し、この有機層に該有機層と同体積の超純
水を加えて振とうして洗浄した。この洗浄操作を
5回繰返したのち、イオンクロマトグラフイー分
析装置(横河北辰電機(株)製、品番:IC−500)に
より、洗浄後のプレポリマーに含有された不純物
量を分析したところ、実施例1〜7でえられたプ
レポリマー中の塩素イオンの含有量はいずれも1
回目の洗浄後では約1000ppm、3回目の洗浄後で
は1ppm以下であつた。また、カリウムイオン濃
度も洗浄の回数にともなつて減少し、3回目の洗
浄後には1ppm以下となつた。 つぎに実施例1〜7でえられた各プレポリマー
の重量平均分子量をゲルパーミエーシヨンクロマ
トグラフイー(日本分光(株)製、品番:TRI−
ROTAR−VI)にて測定した。その結果を第1
表に示す。また3回洗浄したあとのプレポリマー
の不純物含有量は第1表に示すようにナトリウ
ム、カリウム、鉄、銅、鉛および塩素の各含有量
が1ppm以下、放射性元素であるウランおよびト
リウムの各含有量が1ppb以下であつた。 つぎに実施例1〜7でえられた各プレポリマー
の構造を赤外分析法(日本分光(株)製:FT/IR−
111型)で調べたところ、1100cm-1付近にシロキ
サン結合のダブルピークがみられる(ジヤーナ
ル・オブ・ポリマーサイエンス(1963年刊)、C
−1巻、83頁)ことから、これらのプレポリマー
はいずれも一般式(): (式中、nは整数を示す)で表わされる構造を
有することが確認された。 つぎに各実施例でえられたプレポリマーの熱分
解開始温度を以下の方法に基いて調べた。その結
果を第1表に併記する。 (熱分解開始温度) 熱天秤を用いて昇温速度10℃/minで空気中で
えられたプレポリマーを加熱して重量変化を調
べ、重量減少開始温度を熱分解開始温度とした。 比較例 1〜4 第1表に示す配合および加水分解温度としたほ
かは、実施例1〜7と同様にしてフエニルトリク
ロロシランの加水分解を行なつた。比較例1およ
び2では、反応速度が非常に遅く低分子量であ
り、反応停止後、溶液は相分離せず、洗浄によつ
ては精製することができなかつた。比較例3およ
び4では、反応速度がはやいために反応液はゲル
化した。 比較例 5 精製されたフエニルトリクロロシラン105.8gを
キシレン200c.c.に溶解したのち、これを滴下ロー
トに入れた。つぎに超純水1が入れられ、10℃
に冷却された4つ口フラスコのなかに攪拌下で滴
下ロートより前記フエニルトリクロロシランのキ
シレン溶液を滴下して加水分解を行なつた。な
お、滴下終了までに4時間要した。反応液を分液
ロートに移し、有機層を取り出し、超純水で中性
になるまで3回洗浄した。その後、キシレンを除
去して減圧乾燥した。 つぎにえられた粉末に含まれる不純物濃度を原
子吸光分析によつて調べた。その結果を第1表に
示す。
【表】
実施例 8〜21
実施例1〜7において、溶剤の種類およびその
使用量、超純水の使用量、超純水とフエニルトリ
クロロシランのモル比、加水分解温度、生成した
プレポリマーの溶液中の濃度を第2表に示す値に
したほかは実施例1〜7とまつたく同様にして高
純度のプレポリマーを含む溶液を調製した。 つぎにえられた高純度プレポリマーを含む溶液
をフツ素樹脂攪拌棒、デーンスタークトラツプお
よび温度計をつけた石英ガラス製2容の4つ口
フラスコに移した。つぎにメタノール(ELSSグ
レード)に水酸化カリウムを溶解した濃度0.1g/
mlのKOH溶液を触媒としてプレポリマーに対し
て第2表に示す量だけ4つ口フラスコに添加し、
還流下で第2表に示す加熱時間反応を行なつた。
この間の脱水量は約20mlであり、約1時間で留去
された。 つぎに反応溶液を放冷したのち、ポリマー成分
の含有量が第2表に示す濃度となるように精製さ
れたテトラヒドロフランを加えて充分に攪拌して
溶解したのち、この溶液の10倍量のメチルアルコ
ール(ELSSグレード)に滴下し、高分子量のフ
エニルシリコーンラダーポリマーの沈澱物を回収
した。沈澱物を乾燥したのち、前記と同じテトラ
ヒドロフランを添加して前記と同じ濃度のテトラ
ヒドロフラン溶液とし、再度メチルアルコールに
滴下し、沈澱させてフエニルシリコーンラダーポ
リマーを回収した。この操作を4回繰返した。 このようにして合成された高分子量のフエニル
シリコーンラダーポリマーの分子量をゲルパーミ
エーシヨンクロマトグラフイー(日本分光(株)製、
品番:TRI−ROTAR−VI)で、ナトリウムイ
オン、カリウムイオン、鉄イオン、イオン、鉛イ
オンの濃度を原子吸光分析装置(セイコー電子工
業(株)製、SAS−760型)で、また塩素イオン濃度
をイオンクロマトグラフイー(横河北辰電機(株)
製、品番:IC−500)で、放射性元素のウラン、
トリウムの含有量を分光蛍光光度計(日立製作所
(株)製、品番:MPF−4型)で分析した。その結
果を第2表に示す。 つぎに実施例8〜18でえられた各ポリマーの構
造を赤外分光法にて調べたところ、1100cm-1付近
にシロキサン結合のダブルピークがみられること
から、これらのポリマーはいずれも一般式
(): (式中、nは整数を示す)で表わされる構造を
有することが確認された。 第2表からわかるように高純度なフエニルシリ
コーンラダーポリマーがえられた。また不純物イ
オン濃度は再沈回数の増加にともない減少した。 また、えられたフエニルシリコーンラダーポリ
マーの熱分解開始温度を実施例1と同様にして調
べた。 比較例 6〜8 溶剤の種類およびその使用量、超純水の使用
量、超純水とフエニルトリクロロシランのモル
比、加水分解温度、生成したプレポリマーの溶液
中の濃度、触媒量、加熱時間および良溶媒中のポ
リマーの含有量を第2表に示すように調整したほ
かは、実施例8と同様にしてフエニルシリコーン
ラダーポリマーをえた。比較例6においては触媒
量が多すぎて主鎖の分解が進行し、ポリマーの分
子量は小さくなり、また添加した触媒が充分に除
去できなかつた。比較例7では溶液再沈時の溶液
濃度が希薄なために、沈澱液は白濁するのみでポ
リマーは回収できなかつた。また比較例8では溶
液濃度が高いため、充分な精製効果がえられず、
第2表に示すように加えた触媒を充分に除去する
ことができなかつた。 比較例 9 比較例5でえられた低分子量のシロキサンポリ
マー10g、キシレン10gおよび触媒としてメタノ
ール(ELSSグレード)に水酸化カリウムを溶解
した濃度0.1g/mlの水酸化カリウム溶液1mlを加
えてフツ素系樹脂攪拌棒、還流冷却機、温度計を
つけた石英ガラス製4つ口フラスコに移し、還流
下で3時間反応させた。反応終了後、実施例8と
同じようにしてシリコーンポリマーを回収し、再
沈を4回繰り返し精製した。えられたポリマーに
含まれる不純物濃度を実施例8と同様にして調べ
た。その結果を第2表に示す。
使用量、超純水の使用量、超純水とフエニルトリ
クロロシランのモル比、加水分解温度、生成した
プレポリマーの溶液中の濃度を第2表に示す値に
したほかは実施例1〜7とまつたく同様にして高
純度のプレポリマーを含む溶液を調製した。 つぎにえられた高純度プレポリマーを含む溶液
をフツ素樹脂攪拌棒、デーンスタークトラツプお
よび温度計をつけた石英ガラス製2容の4つ口
フラスコに移した。つぎにメタノール(ELSSグ
レード)に水酸化カリウムを溶解した濃度0.1g/
mlのKOH溶液を触媒としてプレポリマーに対し
て第2表に示す量だけ4つ口フラスコに添加し、
還流下で第2表に示す加熱時間反応を行なつた。
この間の脱水量は約20mlであり、約1時間で留去
された。 つぎに反応溶液を放冷したのち、ポリマー成分
の含有量が第2表に示す濃度となるように精製さ
れたテトラヒドロフランを加えて充分に攪拌して
溶解したのち、この溶液の10倍量のメチルアルコ
ール(ELSSグレード)に滴下し、高分子量のフ
エニルシリコーンラダーポリマーの沈澱物を回収
した。沈澱物を乾燥したのち、前記と同じテトラ
ヒドロフランを添加して前記と同じ濃度のテトラ
ヒドロフラン溶液とし、再度メチルアルコールに
滴下し、沈澱させてフエニルシリコーンラダーポ
リマーを回収した。この操作を4回繰返した。 このようにして合成された高分子量のフエニル
シリコーンラダーポリマーの分子量をゲルパーミ
エーシヨンクロマトグラフイー(日本分光(株)製、
品番:TRI−ROTAR−VI)で、ナトリウムイ
オン、カリウムイオン、鉄イオン、イオン、鉛イ
オンの濃度を原子吸光分析装置(セイコー電子工
業(株)製、SAS−760型)で、また塩素イオン濃度
をイオンクロマトグラフイー(横河北辰電機(株)
製、品番:IC−500)で、放射性元素のウラン、
トリウムの含有量を分光蛍光光度計(日立製作所
(株)製、品番:MPF−4型)で分析した。その結
果を第2表に示す。 つぎに実施例8〜18でえられた各ポリマーの構
造を赤外分光法にて調べたところ、1100cm-1付近
にシロキサン結合のダブルピークがみられること
から、これらのポリマーはいずれも一般式
(): (式中、nは整数を示す)で表わされる構造を
有することが確認された。 第2表からわかるように高純度なフエニルシリ
コーンラダーポリマーがえられた。また不純物イ
オン濃度は再沈回数の増加にともない減少した。 また、えられたフエニルシリコーンラダーポリ
マーの熱分解開始温度を実施例1と同様にして調
べた。 比較例 6〜8 溶剤の種類およびその使用量、超純水の使用
量、超純水とフエニルトリクロロシランのモル
比、加水分解温度、生成したプレポリマーの溶液
中の濃度、触媒量、加熱時間および良溶媒中のポ
リマーの含有量を第2表に示すように調整したほ
かは、実施例8と同様にしてフエニルシリコーン
ラダーポリマーをえた。比較例6においては触媒
量が多すぎて主鎖の分解が進行し、ポリマーの分
子量は小さくなり、また添加した触媒が充分に除
去できなかつた。比較例7では溶液再沈時の溶液
濃度が希薄なために、沈澱液は白濁するのみでポ
リマーは回収できなかつた。また比較例8では溶
液濃度が高いため、充分な精製効果がえられず、
第2表に示すように加えた触媒を充分に除去する
ことができなかつた。 比較例 9 比較例5でえられた低分子量のシロキサンポリ
マー10g、キシレン10gおよび触媒としてメタノ
ール(ELSSグレード)に水酸化カリウムを溶解
した濃度0.1g/mlの水酸化カリウム溶液1mlを加
えてフツ素系樹脂攪拌棒、還流冷却機、温度計を
つけた石英ガラス製4つ口フラスコに移し、還流
下で3時間反応させた。反応終了後、実施例8と
同じようにしてシリコーンポリマーを回収し、再
沈を4回繰り返し精製した。えられたポリマーに
含まれる不純物濃度を実施例8と同様にして調べ
た。その結果を第2表に示す。
【表】
【表】
第1表および第2表の結果より、本発明の製造
法によれば、ナトリウム、カリウム、塩素、鉄、
銅、ウランおよびトリウムといつた不純物の含有
量がきわめて少ない高純度のフエニルシリコーン
ラダーポリマーをうることができることがわか
る。 [発明の効果] 前記のように本発明の製造法によれば、きわめ
て高純度のフエニルシリコーンラダーポリマーが
容易に製造され、さらにえられた本発明の高純度
フエニルシリコーンラダーポリマーはすぐれた耐
熱性を有するので、層間絶縁膜などに好適に使用
することができ、したがつて半導体素子の信頼性
の向上に寄与するという効果を奏する。
法によれば、ナトリウム、カリウム、塩素、鉄、
銅、ウランおよびトリウムといつた不純物の含有
量がきわめて少ない高純度のフエニルシリコーン
ラダーポリマーをうることができることがわか
る。 [発明の効果] 前記のように本発明の製造法によれば、きわめ
て高純度のフエニルシリコーンラダーポリマーが
容易に製造され、さらにえられた本発明の高純度
フエニルシリコーンラダーポリマーはすぐれた耐
熱性を有するので、層間絶縁膜などに好適に使用
することができ、したがつて半導体素子の信頼性
の向上に寄与するという効果を奏する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 フエニルトリクロロシランを、えられるプレ
ポリマーの濃度が0.1〜0.3g/mlとなるように有
機溶剤に溶解し、超純水を滴下して−10〜20℃で
該フエニルトリクロロシランを加水分解したの
ち、超純水を用いて洗浄することを特徴とするナ
トリウム、カリウム、鉄、銅、鉛および塩素の各
含有量が1ppm以下、ウランおよびトリウムの各
含有量が1ppb以下である一般式(): (式中、nは7〜16の整数を示す)で表わされ
る高純度フエニルシリコーンラダーポリマーの製
造法。 2 フエニルトリクロロシランを、えられるプレ
ポリマーの濃度が0.1〜0.3g/mlとなるように有
機溶剤に溶解し、超純水を滴下して−10〜20℃で
該フエニルトリクロロシランを加水分解したの
ち、超純水で洗浄し、つぎに該有機溶剤相に求核
試薬を添加し、加熱することにより加水分解物を
脱水縮合せしめてえられた高分子量物を溶解再沈
法によつて精製することを特徴とするナトリウ
ム、カリウム、鉄、銅、鉛および塩素の各含有量
が1ppm以下、ウランおよびトリウムの各含有量
が1ppb以下である一般式(): (式中、nは17〜1600の整数を示す)で表わさ
れる高純度フエニルシリコーンラダーポリマーの
製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63089427A JPH0192224A (ja) | 1987-04-20 | 1988-04-12 | 高純度フェニルシリコーンラダーポリマーの製造法 |
Applications Claiming Priority (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9665187 | 1987-04-20 | ||
| JP62-96651 | 1987-04-20 | ||
| JP63089427A JPH0192224A (ja) | 1987-04-20 | 1988-04-12 | 高純度フェニルシリコーンラダーポリマーの製造法 |
| CA002008679A CA2008679C (en) | 1987-04-20 | 1990-01-26 | High purity phenyl silicone ladder polymer and method for producing the same |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0192224A JPH0192224A (ja) | 1989-04-11 |
| JPH0557289B2 true JPH0557289B2 (ja) | 1993-08-23 |
Family
ID=27168700
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63089427A Granted JPH0192224A (ja) | 1987-04-20 | 1988-04-12 | 高純度フェニルシリコーンラダーポリマーの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0192224A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2613128B2 (ja) * | 1990-10-01 | 1997-05-21 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置 |
| JPH04261049A (ja) * | 1991-01-31 | 1992-09-17 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体装置およびその製造方法 |
| US5492730A (en) * | 1992-12-28 | 1996-02-20 | Aluminum Company Of America | Siloxane coating process for metal or ceramic substrates |
| US5358747A (en) * | 1992-12-28 | 1994-10-25 | Aluminum Company Of America | Siloxane coating process for carbon or graphite substrates |
| JP3214186B2 (ja) * | 1993-10-07 | 2001-10-02 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
| US5527562A (en) * | 1994-10-21 | 1996-06-18 | Aluminum Company Of America | Siloxane coatings for aluminum reflectors |
| TWI586768B (zh) | 2014-11-12 | 2017-06-11 | Nippon Steel & Sumikin Materials Co Ltd | A coating liquid for forming a flattened film, and a metal foil coil with a flattening film |
-
1988
- 1988-04-12 JP JP63089427A patent/JPH0192224A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0192224A (ja) | 1989-04-11 |
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|---|---|---|---|
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