JPH0558836A - 根管充てん用硬化型糊材 - Google Patents

根管充てん用硬化型糊材

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JPH0558836A
JPH0558836A JP3062611A JP6261191A JPH0558836A JP H0558836 A JPH0558836 A JP H0558836A JP 3062611 A JP3062611 A JP 3062611A JP 6261191 A JP6261191 A JP 6261191A JP H0558836 A JPH0558836 A JP H0558836A
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Minoru Matsukura
実 松倉
Tadashi Hiraiwa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】生物学的硬化型根管充てん材として、室内での
長期保存状態ではペースト状を維持し、安定した形態で
保存でき、歯科治療に根管充てん材として用いた場合に
は24時間以内で硬化し、根管を封鎖する根管充てん用
硬化型糊材を提供する。 【構成】Ca429 および/またはCa3 (PO
42 とロジン、カルボン酸、液材とを配合した根管充
てん用硬化型糊材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科治療に用いるペー
スト状根管充てん用硬化型糊材に関する。
【0002】
【従来の技術】歯科治療において抜髄、あるいは感染根
管治療後、空隙となった根管系に対し、根管充てん材を
てん入することによって根端部創傷の保護、治癒を目的
とする根管充てん操作を行う。従って、歯牙の治療処理
に至る前段階としてのこれらの処理は歯科臨床上もっと
も頻度が高く、重要な処理法である。これらの処理は従
来より種々の根管充てん材が使用されてきたが、治療的
な材品で糊材系のもの(例えば水酸化カルシウム系糊
材)、または物理的な封鎖を主体とした固形状のもの
(例えばガッタパーチャーポイント)がある。固形状の
根管充てん材を用いる場合においても根端部の確実な封
鎖を得るためには、他にシーラーと呼ばれる一種の封鎖
材を用いた併用根管充てんを行う必要がある。また、シ
ーラーにも練和後、ある一定時間を経て硬化する硬化固
形状(セメントタイプ)の根管充てんと呼ばれるものも
ある。従来から知られているセメントタイプの根管充て
ん材としては酸化亜鉛を主成分とし、これに酸化亜鉛ユ
ージノールセメントが多く用いられてきた。また酸化亜
鉛の代わりにハイドロキシアパタイトを用いた根管充て
ん材もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】酸化亜鉛ユージノール
セメントは根端部の周囲組織に対し、組織刺激性を有す
るとされ、いわゆる生物学的根管充てん材としては、満
足できるものとはいえず、また、ハイドロキシアパタイ
トを用いても、化学反応性に乏しく硬化性に問題がある
ものである。また、従来から知られているセメントタイ
プの根管充てん材は口腔内外を問わず、一定時間経過後
硬化固形化する為に、混練物をペースト状のまま長期保
存する事は不可能で、使用毎にセメントを混練しなくて
はならず、操作性が悪かった。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】近年、歯牙や
骨など生体硬組織の代替材として注目を集めているリン
酸四カルシウムはそのすぐれた生体適合性から、歯科用
セメント、人工骨セメントなどに応用されているが、本
発明者らはこの様なリン酸四カルシウムの生体、特に歯
髄及び根端部周囲に及ぼす影響、および混練物の硬化性
について多くの研究を重ねた結果、リン酸四カルシウム
および/またはリン酸三カルシウムに対し、ロジン、カ
ルボン酸、液材を配合してして得られるペースト状根管
充てん用硬化型糊材を見い出した。
【0005】本発明の根管充てん用硬化型糊材の主剤で
あるリン酸カルシウムとカルボン酸とロジンの3成分
は、根管充てん用硬化型糊材のうち3成分全量として1
0〜65wt%であるのが好ましく、これら3成分の混合
比率はリン酸カルシウム:カルボン酸:ロジン=0.1
1〜7.7:1:0.4〜8の範囲であるのが好まし
い。これら主剤である3成分の混合比率が適切な硬化時
間にするのに重要なこととなる。すなわち、リン酸カル
シウム量が上記の比率を越えると硬化反応が早くなり、
室内放置時2週間程度で混練ペーストが硬化してしま
い、上記の比率未満では、口腔内での硬化時間が24時
間以上となり、また生体親和性等の効果も少ないことと
なる。
【0006】カルボン酸の量が上記の比率未満では口腔
内での硬化時間が24時間以上となり、上記の比率を越
えると室内放置時早期に硬化が起こってしまう。また、
ロジンは撥水性を有し、その添加量は硬化性に影響し、
上記の比率を越えると口腔内での硬化時間が長くなると
ともにリン酸カルシウム量が少ないと同様の現象が起こ
り、上記の比率未満では撥水性の効果が少なくなり、硬
化反応が早くなりリン酸カルシウム量が多いのと同様の
現象が起こるばかりでなく、根管を埋めた後で体液の浸
入による浸食を防ぐことができなくなる。
【0007】また、本発明たる根管充てん用組成物を長
期にわたってペースト状に維持させるために液材を配合
するが、その液材として、グリセリン、エチレングリコ
ール、シリコーンオイル、植物油、ポリソルベート、低
分子量パラフィン型炭化水素等の不揮発性のものが適し
ている。この液材の添加量は35〜85%が好ましい。
【0008】上記の3成分である主剤および液材の他に
X線造影材や抗菌材を添加混合してもよく、また、リン
酸四カルシウムおよび/またはリン酸三カルシウムのリ
ン酸カルシウム成分に対し更にハイドロキシアパタイト
および/またはリン酸八カルシウムを添加配合してもよ
い。リン酸四カルシウム等自身も弱いX線造影性を有す
るが歯牙をより鮮明に区別するために、次炭酸ビスマ
ス、タンタルパウダー、硫酸バリウム等をX線造影材と
添加してもよいが添加する場合には5〜12wt%添加す
るのが好ましい。
【0009】また、抗菌材としてはヨードホルム、クロ
ルヘキシジン等が用いられ、添加量としては0〜10wt
%が好ましい量である。
【0010】ハイドロキシアパタイトおよび/またはリ
ン酸八カルシウムを更に添加する場合もこれらの成分と
リン酸四カルシウムおよび/またはリン酸三カルシウム
の全添加配合量、比率は前述の場合の配合量、比率と同
じ範囲であるのが好ましい。なお、本発明である根管充
てん用硬化型糊材はシリンジ等に詰めて根管に充てん
し、充てん物については口腔内で硬化するものの、未使
用部についてはシリンジ内等にペースト状のまま室内長
期保存が可能である。
【0011】
【実施例】本発明を実施例により詳細に説明する。本発
明に係わるペースト状硬化型糊材の配合例を実施例1〜
7に示す。 実施例1 リン酸四カルシウム 25% ロジン 12% リンゴ酸 12% 次炭酸ビスマス 12% ヨードホルム 2% グリセリン 37% 実施例2 リン酸三カルシウム 20% ロジン 20% クエン酸 10% 次炭酸ビスマス 5% グリセリン 35% 実施例3 リン酸四カルシウム 15% リン酸三カルシウム 10% ロジン 15% マロン酸 5% 次炭酸ビスマス 10% グリセリン 45% 実施例4 リン酸四カルシウム 10% ハイドロキシアパタイト 5% ロジン 10% リンゴ酸 10% 次炭酸ビスマス 10% エチレングリコール 55% 実施例5 リン酸三カルシウム 15% リン酸八カルシウム 5% ロジン 20% リンゴ酸 10% 次炭酸ビスマス 10% エチレングリコール 40% 実施例6 リン酸四カルシウム 40% ロジン 20% リンゴ酸 5% 次炭酸ビスマス 5% ヨードホルム 5% グリセリン 25% 実施例7 リン酸三カルシウム 5% ロジン 40% クエン酸 10% 次炭酸ビスマス 10% グリセリン 35%
【0012】実施例8 実施例1〜7のペースト状糊材を室内(3〜21℃、4
8〜87RH)および37℃、95RH下に放置し長期
安定性および口腔内における硬化について検討した結果
を表1に示した。この表1から明かな様に、請求範囲内
の配合によるペースト状糊材は室内では1ヶ月以上硬化
せず、37℃、95RH下では24時間以内に硬化する
性質を有する。
【0013】
【表1】
【0014】実施例9 実施例1〜5のペースト状糊材を成犬12頭の下顎前臼
歯120根管に対し適用し、3ヶ月後に屠殺し、病理組
織的に検索したところ表2の様な結果を得た。なお、所
見は軽微(±)、軽度(+)、中程度(++)、強度
(+++)の4段階の程度で判定した。
【0015】
【表2】
【0016】この表2から明かな様に、これらの組成に
よるペースト状糊材はいずれも根端部の生物学的治癒を
助長し、根管充てん材として優れた効果を有するもので
あった。
【0017】
【発明の効果】以上の様に本発明に係わる根管充てん用
硬化型糊材は主成分がリン酸四カルシウム等のリン酸カ
ルシウムであり、金属酸化物である酸化亜鉛を全く含有
しないので生体組織との親和性を有し、組織刺激性が少
なく、根端部周囲組織の治癒を助長し根端部の閉鎖が期
待できる。また、根管充てん物は24時間以内で硬化し
根管を封鎖するものの、室内では長期に渡ってペースト
状を維持し、未使用部についてはシリンジ内等にペース
ト状のまま室内長期保存が可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸四カルシウム(Ca429
    および/またはリン酸三カルシウム(Ca3 (PO42
    )に対し、ロジン、カルボン酸、液材を配合してなる
    根管充てん用硬化型糊材。
JP3062611A 1991-03-04 1991-03-04 根管充てん用硬化型糊材 Expired - Lifetime JP2554402B2 (ja)

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59182263A (ja) * 1983-03-31 1984-10-17 科学技術庁無機材質研究所長 リン酸カルシウム質セメント硬化物の生成法
JPS6283348A (ja) * 1985-10-08 1987-04-16 株式会社アドバンス 医療用硬化性組成物
JPH02200605A (ja) * 1989-01-27 1990-08-08 Ube Ind Ltd 硬化性糊剤根管充填材
JPH02200606A (ja) * 1989-01-27 1990-08-08 Ube Ind Ltd 硬化性糊剤根管充填材

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