JPH0559697B2 - - Google Patents

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JPH0559697B2
JPH0559697B2 JP27863585A JP27863585A JPH0559697B2 JP H0559697 B2 JPH0559697 B2 JP H0559697B2 JP 27863585 A JP27863585 A JP 27863585A JP 27863585 A JP27863585 A JP 27863585A JP H0559697 B2 JPH0559697 B2 JP H0559697B2
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JP
Japan
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maltose
anhydrous
powder
dehydrated food
powdered
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Masakazu Mihashi
Shuzo Sakai
Toshio Myake
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Original Assignee
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Hayashibara Biochemical Laboratories Co Ltd
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Publication date
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、脱水食品とその製造方法に関する。
更に詳細には、食品、その原材料又は加工中間物
に、無水マルトースを含有させβ−マルトース含
水結晶に変換せしめた脱水食品、及び食品、その
原材料又は加工中間物に、無水マルトースを含有
させβ−マルトース含水結晶に変換せしめること
を特徴とする脱水食品の製造方法に関する。 (従来の技術) 一般に、味付海苔、おかき、おこし、クツキー
などの乾燥食品の場合には、缶、瓶、アルミ・ポ
リエチレンラミネート容器などの防湿容器に封入
され、更に、この容器内は、シリカゲル、酸化カ
ルシウムなどの脱水剤を使用してその雰囲気から
水分を除去し、その相対湿度を低減させて品質の
維持を計つている。 しかしながら、これら脱水剤を誤つて口に入れ
たり、皮膚、粘膜に接触するなどの危険性があ
り、より安全な脱水剤の開発が望まれている。 一方、食品中の水分は、食品の物性だけでな
く、その保存期間に大きな影響を与える。一般
に、含水食品は、微生物汚染を受け易く、更に、
加水分解、酸敗、褐変などの変質劣化を受け易
い。 通常、含水食品の保存期間を延長するために、
食品中の水分を低減する方法として、例えば、ぶ
んたん漬に見られるような砂糖漬、たくあん漬に
見られるような塩漬、粉末味噌、粉末果汁に見ら
れるような乾燥などの各種脱水方法が採用されて
いる。 しかしながら、砂糖は甘味が強すぎて最近の嗜
好に合わず、また、虫歯の主な誘発物質であり、
更に、大量摂取することによつて血中コレステロ
ールの増加を招くなどの欠点を有している。ま
た、食塩についても、その摂り過ぎが、高血圧、
癌などの成人病の主な原因であることが指摘さ
れ、その摂取量をできるだけ低減するように指導
されている。 さらに、乾燥方法は、その工程での香気の揮散
が避けられず、風味の乏しい食品しか得られない
のが現状である。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者等は、乾燥方法などの従来脱水方法に
おける欠点を解消することを目的として、マルト
ースに着目し、その脱水剤への利用について鋭意
検討した。 その結果、無水マルトース、とりわけ、固形物
当り85w/w%以上のマルトースを含有している
無水マルトースを含水食品などの含水物に含有さ
せβ−マルトース含水結晶に変換せしめることに
より、無水マルトースが強力な脱水剤として作用
することを見いだし、風味良好な高品質の脱水食
品を容易に製造し得ることを確認して、本発明を
完成した。 本発明は、従来、脱水剤として全く注目されな
かつた無水マルトースに着目したものであり、こ
の無水マルトースを脱水剤として含有せしめ、含
水物を脱水する方法は、本発明をもつて嚆矢とす
る。 本発明における含水物の脱水方法は、水分を含
有しているもの、とりわけ、結晶水のような結合
水分とは違つた遊離水分を含有しているものの脱
水方法として好ましく、例えば、乾燥食品などを
封入した防湿容器内の雰囲気に含まれる水分を低
減させる場合、更には、食品、その原材料又は加
工中間物など各種含水物の水分を低減させる場合
などに有利に適用できる。 これらの含水物に無水マルトースを含有させる
と、無水マルトースは、その重量の約5%の水分
をβ−マルトース含水結晶の結晶水として含水物
から強力に取り込み、含水物の水分を実質的に低
減し脱水することが判明した。 例えば、味付海苔、クツキーなどの乾燥食品を
封入した防湿容器内に、紙製などの透湿小袋に充
填した無水マルトースを共存させておくことによ
り、また、プレミツクス粉、顆粒調味料、粉末整
腸剤、顆粒消化剤などの粉末状物に無水マルトー
スを配合して包装封入することにより、容器内の
相対湿度を極度に低減させ、乾燥食品、粉末状物
などを高品質、安定に長期間維持し得ることが判
明した。 この際、無水マルトースは、水分を捕捉してβ
−マルトース含水結晶に変換される途上、変換さ
れた後においても、べとついたり、流れたりする
ことがなく、乾燥食品や防湿容器を汚染する心配
はなく、また、粉末状物の付着、固結を防止でき
る。 更に、マルトース自体は、無毒、無害の天然甘
味料であり、何らの危険性もない。 また、例えば、ブランデイー、食酢、ローヤル
ゼリー、生クリーム、マヨネーズなどの液状、ペ
ースト状などの高水分食品の場合には、無水マル
トースを含有させて、β−マルトース含水結晶に
変換せしめることにより、実質的に水分の低減さ
れた高品質の脱水食品、例えば、マスキツト状、
粉末状などの食品をきわめて容易に製造すること
ができる。この方法は、加熱乾燥などの苛酷な条
件を必要としないので、液状又はペースト状の高
水分食品を変質劣化させることなく、風味良好で
水分の低減された脱水食品に容易に変換し得る特
徴を有している。 また、この際、無水マルトースを食品原材料な
どに含まれる水分量に見合う量以上加え、無水マ
ルトースが部分的にβ−マルトース含水結晶に変
換された、換言すれば、β−マルトース含水結晶
とともに無水マルトースを含有している脱水食品
を得て、これを防湿容器内に封入すると容器内雰
囲気中の水分が無水マルトースによりβ−マルト
ース含水結晶として捕捉脱水し、その相対湿度を
極度に低減して、容器内を高度な乾燥状態に維持
し得ることが判明した。 この結果、本発明の方法により得られた脱水食
品は、微生物汚染の防止はもとより、加水分解、
酸敗、褐変などの変質劣化を防止し、風味良好で
高品質な商品を長期に安定に維持することが判明
した。 以上述べたように、本発明の無水マルトースを
用いる脱水剤は、従来知られているシリカゲル、
酸化カルシウムなどの脱水剤とは違つて、可食性
であり、代謝されて栄養補給し得る糖質脱水剤で
あるのみならず、例えば、健康食品などに含まれ
る不安定な有効成分などの安定剤としても有利に
利用できる。 本発明者等は、本発明に先立つて無水マルトー
ス、とりわけ、無水マルトース粉末の製造方法に
ついて研究した。 まず、脱水剤として使用するための無水マルト
ースについて、詳細に検討を加えた結果、固形物
当り85w/w%以上の高純度マルトースが好適で
あることを見いだした。 この原料の高純度マルトースは、市販のβ−マ
ルトース含水結晶を使用してもよいし、常法に従
つて、澱粉を糖化して調製してもよい。 高純度マルトースを澱粉から調製する方法とし
ては、例えば、特公昭56−11437号公報、特公昭
56−17078号公報などに開示されている糊化又は
液化澱粉にβ−アミラーゼを作用させ、生成する
マルトースを高分子デキストリンから分離し、高
純度マルトースを採取する方法、又は、例えば、
特公昭47−13089号公報、特公昭54−3938号公報
に開示されている糊化又は液化澱粉にイソアミラ
ーゼ、プルラナーゼなどの澱粉枝切酵素とβ−ア
ミラーゼとを作用させて高純度マルトースを採取
する方法などがある。 更に、これら方法で得られる高純度マルトース
に含まれるマリトトリオースなどの夾雑糖類に、
例えば、特公昭56−28153号公報、特公昭57−
3356号公報、特公昭56−28154号公報などに開示
されている酵素を作用させてマルトースを生成す
るか、更には、例えば、特開昭58−23799号公報
などに開示されている塩型強酸性カチオン交換樹
脂を用いるカラム分画法により夾雑糖類を除去す
るなどの方法によりマルトース純度を更に高める
ことも好都合である。また、この分画法は、固定
床方式、移動床方式、擬似移動床方式であつても
よい。 次に、このようにして得られる固形物当り
85w/w%以上の高純度マルトースから無水マル
トースの製造方法について述べる。 無水マルトースとしては、例えば、結晶性無水
α−マルトース、結晶性β−マルトース、非晶質
無水マルトースなどが好適である。 結晶性無水α−マルトース粉末を製造するに
は、例えば、先に出願した特願昭59−156744号明
細書に記載しているように、これら高純度マルト
ースを水分約10w/w%未満、望ましくは、
2.0w/w%以上9.5w/w%未満の高濃度シラツ
プとし、このシラツプを種晶共存下で50℃乃至
130℃の温度範囲に維持しつつ結晶性α−マルト
ースを晶出させ粉末化して製造すればよい。 また、結晶性無水β−マルトース粉末を製造す
るには、例えば、β−マルトース含水結晶粉末が
溶融しない条件、例えば、約80〜110℃の温度条
件で真空乾燥するなどの方法を採用すればよい。 また、非晶質無水マルトース粉末を製造するに
は、例えば、市販のβ−マルトース含水結晶を原
料にするか、または、固形物当り85w/w%以上
の高純度マルトース水溶液を用いて製造すればよ
い。 市販のβ−マルトース含水結晶を用いる場合に
は、それが溶融する温度条件、例えば、約120〜
150℃の温度で常圧乾燥又は減圧乾燥した後、粉
砕して製造すればよい。また、高純度マルトース
水溶液を用いる場合には、例えば、濃度約70〜
95w/w%のシラツプを真空乾燥又は凍結乾燥し
た後、粉砕して製造するか、又は、濃度約50〜
85w/w%のシラツプを高圧ノズル法又は回転円
盤法などの噴霧乾燥法により直接粉末を製造する
ことも有利に実施できる。 このようにして製造される本発明の無水マルト
ース粉末は、上品な低甘味を有する白色粉末で、
その水分は低く実質的に無水で、カールフイツシ
ヤー法により、通常、3w/w%未満、望ましく
は2w/w%未満で、また、その流動性は粉末粒
子の形状、大きさの違いなどによつて多少異なる
が、実質的に流動性である。 更に、本発明でいう無水マルトースは、β−マ
ルトース含水結晶に変換され強力な脱水作用を発
揮する実質的な無水マルトースであればよく、例
えば、無水マルトースのβ−マルトース含水結晶
への変換を促進し脱水剤としての効果を高めるた
め、種晶としてできるだけ少量、通常5w/w%
未満、望ましくは1w/w%未満のβ−マルトー
ス含水結晶を共存せしめた実質的非晶質無水マル
トース粉末を利用することも有利に実施できる。 このようにして得られる無水マルトース粉末
は、これを、例えば、食品、医薬品、化粧品、工
業化学品などの含水物に含有させると、それに含
まれる水分をβ−マルトース含水結晶の結晶水と
して捕捉し、固定し、含水物に対して強力な脱水
剤として作用することが判明した。 無水マルトースは、従来市販されているβ−マ
ルトース含水結晶(林原株式会社、登録商標「サ
ンマルト」)とは違つて、水のみならず、有機酸
水溶液、塩類水溶液、蛋白質水溶液、乳化液、ア
ルコール水溶液などの各種水溶液に速かに高濃度
に溶解し得ることが判明した。その性質は、無水
マルトースを脱水剤として利用し、各種含水物か
ら水分の低減された種々の脱水物品を製造する上
で好都合である。 本発明の脱水剤が有利に適用できるものとして
は、防湿容器内の雰囲気を除湿、乾燥する場合、
更には、加熱乾燥、真空乾燥などの工程で変質劣
化を伴い易い含水物又は乾燥困難な含水物などか
ら高品質のマスキツト状、粉末状などの脱水物品
を製造する場合などがある。 除湿、乾燥する場合としては、例えば、味付海
苔、クツキーなどの吸湿防止に利用できるのみな
らず、更には、吸湿して固結し易い粉末状物、例
えば、プリンミツクス粉、ホツトケーキミツクス
粉などのプレミツクス粉、食塩、砂糖、粉末醤
油、粉末味噌、粉末すし酢、粉末ダイの素、粉末
複合調味料などの粉末調味料、粉末パプリカ、粉
末にんにく、粉末シナモン、粉末ナツメグ、粉末
ペパー、粉末セージなどの粉末香辛料、粉末酵素
エキス、粉末ミルク、粉末ヨーグルト、粉末チー
ズ、粉末ジユース、粉末ハーブ、粉末ビタミン、
顆粒スープ、顆粒ブイヨン、魚粉、血粉、骨粉、
粉末乳酸菌剤、粉末酵素剤、顆粒消化剤などの粉
末状物に無水マルトースを配合して包装封入する
ことにより、包装容器内部の相対湿度を低減さ
せ、粉末状物の付着、固結を防止できるので、製
造直後の流動性良好な高品質を長期間維持するな
どの目的にも利用することができる。 また、含水物を脱水する場合としては、例え
ば、動物、植物、微生物由来の器官、組織、細
胞、摩砕物、抽出物、成分、又はこれらからの調
製物など各種含水物を脱水する場合に有利に利用
できる。 例えば、食品、その原材料又は加工中間物の場
合には、生果、ジユース、野菜エキス、豆乳、ゴ
マペースト、ナツツペースト、生あん、糊化澱粉
ペースト、小麦粉ドウなどの農産品、ウニペース
ト、カキエキス、イワシペーストなどの水産品、
生卵、レシチン、牛乳、乳清、生クリーム、ヨー
グルト、バター、チーズなどの畜産物、メープル
シラツプ、蜂蜜、味噌、醤油、マヨネーズ、ドレ
ツシング、カツオエキス、ミートエキス、昆布エ
キス、チキンエキス、ビーフエキス、酵母エキ
ス、きのこエキス、甘草エキス、ステビアエキ
ス、これらの酵素処理物、漬物用調味液などの含
水調味料、日本酒、ワイン、ブランデイー、ウイ
スキー、薬用酒などの酒類、縁茶、紅茶、コーヒ
ーなどの嗜好飲料、ハツカ、ワサビ、ニンニク、
カラシ、サンシヨウ、シンナモン、セージ、ロー
レル、ペパー、柑橘類などから抽出される含水香
辛料、セイヨウアカネ、ベニノキ、ウコウ、パプ
リカ、レードビート、ベニバナ、クチナシ、サフ
ラン、コウリヤン、紅麹菌などから抽出される含
水着色料などの液状乃至ペースト状物から安定で
風味良好な脱水食品を容易に製造することができ
る。 このようにして得られる脱水食品、例えば、粉
末農水畜産品、粉末油脂、粉末香料、粉末着色料
などは、マヨネーズ、スープの素などの調味料、
ハードキヤンデイー、ケーキなどの菓子類、ホツ
トケーキミツクス、即席ジユースなど各種飲食物
の加工材料、例えば、風味良好な天然型バルクフ
レーバーなどとして自由に使用することができ
る。 とりわけ、不安定な有効成分、活性物質が含ま
れる場合、例えば、チアミン、リボフラビン、ア
スコルビン酸、肝油、カロチノイド、エルゴステ
ロール、トコフエロールなどのビタミン含有液、
リパーゼ、エラスターゼ、ウロキナーゼ、プロテ
アーゼ、β−アミラーゼ、イソアミラーゼ、グル
カナーゼ、ラクターゼなどの酵素含有液、薬用人
参エキス、スツポンエキス、クロレラエキス、ア
ロエエキスなどのエキス類、乳酸菌、酵母などの
生菌ペースト、ローヤルゼリーなどの液状乃至ペ
ースト状物も、その有効成分、活性を失うことな
く、安定で高品質の脱水健康食品などを容易に製
造できる。 また、乾燥物品が酵素の場合には、食品、医薬
品、工業原料などの加工用触媒として、また、治
療剤、消化剤などとして、更には酵素洗剤などと
しても有利に利用できる。 含水物に無水マルトースを含有させる方法とし
ては、目的の脱水物品が完成されるまでに、例え
ば、混和、混〓、溶解、浸透、散布、塗布、噴
霧、注入などの公知の方法が適宜に選ばれる。 含水物に対する無水マルトースを含有させる量
は、含水物に含まれる水分量と目的とする脱水物
品の性状によつても変わり、必要ならば、含水物
を他の公知の方法で部分的に脱水または濃縮した
後に、無水マルトースを含有させてもよく、通
常、含水物1重量部に対して、0.01〜500重量部、
望ましくは0.1〜100重量部である。この際、得ら
れる脱水物品、例えば、食品などの品質を更に向
上させるために、適宜な着香料、着色料、呈味
料、安定剤、増量剤などを併用することも有利に
実施できる。 とりわけ、安定剤について、本発明が無水マル
トースによる強力な脱水方法であることから、抗
酸化剤などの低分子化合物に限る必要はなく、従
来、乾燥が困難とされていた水溶液高分子化合
物、例えば、可溶性澱粉、デキストリン、シクロ
デキストリン、プルラン、エルシナン、デキスト
ラン、ザンタンガム、アラビアガム、ローカスト
ビーンガム、グアガム、トラガカントガム、タマ
リンドガム、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルスタ
ーチ、ペクチン、寒天、ゼラチン、アルブミン、
カゼインなどの物質も安定剤として有利に利用で
きる。 これら水溶性高分子化合物を用いる場合には、
例えば、液状乃至ペースト状含水物に、予め水溶
性高分子化合物を均一に溶解せしめ、次いで、こ
れに無水マルトースを混和、混〓などの方法で均
一に含有させることにより、微細なβ−マルトー
ス含水結晶を析出せしめた脱水物品が得られる。
本品は含水物由来の香気成分、有効成分などが高
分子化合物の皮膜で被覆されているか、又は、該
皮膜で囲まれたマイクロカプセル中に微細なβ−
マルトース含水結晶とともに内包されており、ま
た、シクロデキストリンを用いる場合には包接化
合物などを形成して、その揮散、品質劣化が防止
されることから、含水物由来の香気成分、有効成
分の安定保持にきわめて優れている。シクロデキ
ストリンとしては、高純度のものに限る必要はな
く、乾燥しにくく粉末化の困難な低純度のシクロ
デキストリン、例えば、多量のマルトデキストリ
ンとともに各種シクロデキストリンを含有した水
飴状の澱粉部分加水分解物なども有利に利用でき
る。 本発明の脱水物品、とりわけ、粉末状物品を製
造する方法は、種々の方法が採用出来る。例え
ば、食品、その原材料又は加工中間物などの比較
的高水分の含水物に、無水マルトースを水分約
30w/w%以下、望ましくは約5〜25w/w%に
なるように均一に含有せしめた後、バツトなど約
1〜10日間、約10〜50℃、例えば室温に放置し、
β−マルトース含水結晶に変換させて、例えばブ
ロツク状に固化し、これを切削、粉砕などの方法
により製造すればよい。必要ならば、切削、粉砕
などの粉末化工程の後に乾燥工程、分級工程など
を加えることもできる。 また、噴霧方法などにより、直接、粉末品を製
造することもできる。例えば、無水マルトース粉
末を流動させながら、これに液状乃至ペースト状
の含水物を所定量噴霧して接触せしめて造粒し、
次いで、約30〜60℃で約1〜24時間熟成してβ−
マルトース含水結晶に変換せしめるか、又は、無
水マルトースを液状乃至ペースト状含水物に混
和、混〓などした後、これを直ちに、若しくはβ
−マルトース含水結晶への変換を開始させて噴霧
し得られる粉末品を同様に熟成し、β−マルトー
ス含水結晶に変換せしめて粉末品を製造する方法
は、大量生産方法として好適である。 この噴霧方法の場合に、無水マルトースのβ−
マルトース含水結晶への変換を促進するため、無
水マルトースとともに、種晶としてできるだけ少
量のβ−マルトース含水結晶を共存させて、その
熟成期間を短縮させることも有利に実施できる。 このようにして得られた粉末状脱水物品は、そ
のままで、または必要に応じて、増量剤、賦形
剤、結合剤、安定剤などを併用して、更には、顆
粒、錠剤、カプセル剤、棒状、板状、立方体形な
ど適宜な形状に成形して利用することも自由にで
きる。 また、ピーナツツ、アーモンド、キヤンデイー
などの食品や、顆粒、素錠などの成形中間物など
を芯として、これに無水マルトースの約70〜
95w/w%水溶液、望ましくは、水溶性高分子な
どの結合剤を適量共存させた水溶液をコーテイン
グし、次いで、β−マルトース含水結晶に変換し
晶出させて糖衣物を製造することも有利に実施で
きる。 また、高水分含水物に無水マルトースを混和、
混〓などの方法で含有させたものは、無水マルト
ースがβ−マルトース含水結晶に変換し脱水する
際、β−マルトース含水結晶への変換につれてそ
の体積を膨張する。膨張が著しい場合には、約
1.5〜4.0倍にも達する。このように、膨張して固
化したものは、膨張の少ないものと比較して硬度
が低く、粉末化が容易であり、切削機、粉砕機な
どの摩耗も少なく、動力用電力の消費量も大幅に
節約できる特徴を有している。 また、この膨張現象を利用して、各種形状の脱
水食品が製造できる。例えば、花、鳥、魚、人形
など種々の形状をしたプラスチツク製容器など
に、無水マルトースを含有させた高水分含水物を
採り、約5〜90時間、室温に放置し、膨張、固化
させることによつて、各種形状の脱水物品が得ら
れる。必要ならば、この膨張を更に促進するため
に、アルコールなどの気化しやすい溶媒、炭酸ガ
スなどを発生する発泡剤などを無水マルトースと
ともに含有させ、わずかに加熱することも、ま
た、β−マルトース含水結晶への変換を促進しそ
の時間を短縮するために、蒸気雰囲気にさらすこ
ともできる。 このようにして得られた各種形状の脱水物品
は、その形状を楽しむことができ、例えば、菓
子、嗜好物などの食品に有利に利用できる。 また、一般に、澱粉は、その膨潤、糊化のため
に、多量の水分を必要としている。従つて、糊化
澱粉は、きわめて微生物汚染を受け易い。無水マ
ルトースは、このような糊化澱粉の脱水剤として
も有利に利用できる。例えば、求肥などの糊化澱
粉は、これに無水マルトースを含有させβ−マル
トース含水結晶に変換させることにより、実質的
に水分が低減され、微生物汚染を防止することが
できる。 また、無水マルトースは、糊化澱粉に対して容
易、均一に混和し、老化防止剤としても作用する
ことから、糊化澱粉を含有する各種加工食品の商
品寿命を大幅に延長することができる。 また、無水マルトース、例えば、皮むきバナ
ナ、皮むきオレンジ、スライスした蒸しいも、開
いたアジ、生麺、ゆで麺、餅菓子などの表面に微
生物汚染を受け易い高水分有形食品の場合には、
その表面に無水マルトース粉末をまぶしてβ−マ
ルトース含水結晶に変換せしめ、その表面の水分
を実質的に低減し、これら食品の日持ちを向上
し、品質を改良することから、食品の防腐剤、安
定剤、品質改良剤などとして有利に利用できる。
この際、必要ならば、例えば、乳酸、クエン酸、
エタノールなどを併用して、また、真空包装、ガ
ス充填包装、冷蔵などして、その商品寿命を更に
延長させることも自由である。 また、無水マルトースは、アルコールに対し高
い親和性を示す。この性質から、メタノール、エ
タノール、ブタノール、プロピレングリコール、
グリセリン、ポリエチレングリコールなどのアル
コール又はアルコール可溶物などに含まれる水分
の脱水剤としても有利に利用できる。例えば、清
酒、焼酎、ワイン、ブランデー、ウイスキー、ウ
オツカなどの酒類を無水マルトースで脱水し、生
成したβ−マルトース含水結晶にその有効成分、
香気などを保持したマスキツト状、粉末状などの
脱水酒類を有利に製造することができる。このよ
うにして製造した粉末酒類は、菓子、プレミツク
スなどに利用でき、水で復元して飲用に供するこ
ともできる。 この場合には、無水マルトースは、脱水剤、安
定剤としてだけではなく、上品な甘味質、ボデイ
ー、適度な粘度付与剤などとしての効果をも発揮
することができる。 また、沃素などのアルコール溶液を無水マルト
ースと混合し、これに水溶性高分子などを含有す
る水溶液を加えてβ−マルトース含水結晶に変換
せしめることにより、沃素などの有効成分を安定
に保持し、かつ、適度の粘度、延び、付着性を有
するマスキツト状の膏薬などを製造することも有
利に実施できる。 また、無水マルトースは、親水性糖質でありな
がら、意外に大きな親油性を示す。 この性質から、無水マルトースは、油溶性物
質、乳化物、ラテツクスなどに含まれる水分の脱
水剤としても有利に利用できる。 油溶性物質、例えば、大豆油、ナタネ油、芥子
油、ゴマ油、サフラワー油、パーム油、カカオバ
ター、牛脂、豚脂、鶏脂、魚脂、硬化油などの油
脂、柑橘類精油、花精油、スパイス油、ペパーミ
ント油、スペアミント油、コーラナツツエクスト
ラクト、コーヒーエクストラクトなどの油溶性香
辛料、β−カロチン、パプリカ色素、アナトー色
素、クロロフイルなどの油溶性着色料、肝油、ビ
タミンA、ビタミンB2酪酸エステル、ビタミン
E、ビタミンK、ビタミンDなどの油溶性ビタミ
ン、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エ
イコサペンエン酸、ドコサヘキサエン酸などの高
度不飽和脂肪酸などに含まれる微量の水分をも強
力に捕捉する脱水剤として有利に利用できる。 無水マルトースにより脱水された油溶性物質
は、高品質であり、加水分解、変敗などの品質劣
化を受けにくい特徴を有する。 また、無水マルトースに含水油溶性物質、乳化
剤、ラテツクスなどを含浸、混合などして無水マ
ルトースをβ−マルトース含水結晶に変換せし
め、粉末状の油脂、香辛料、香料、着色料、ビタ
ミンなどの食品を製造することも有利に実施でき
る。 この場合には、無水マルトースは、脱水剤とし
てのみならず、β−マルトース含水結晶に変換さ
れて安定剤、保持剤、賦形剤、担体などとしても
作用する。 また、チヨコレート、サンドクリームなどの水
分を嫌う有用性物質含有食品の場合にも、無水マ
ルトースは有利に利用される。この場合には、脱
水剤としてのみならず、加工適性、口溶け、風味
などが良好になることが利用される。更に、得ら
れた製品が、その高品質を長期にわたつて安定に
維持し得る特徴を有している。 以上述べたように、本発明は、無水マルトース
が各種含水物の水分を強力に脱水することを見い
だしことによつて達成されたものであり、その無
水マルトースを脱水剤として利用することによ
り、液状乃至ペースト状などの含水物から、その
風味、香気を劣化、揮散させることなく、水分の
低減された高品質の食品を有利に製造することが
できる。 また、無水マルトースは、以上述べた特殊な場
合だけでなく、マルトース本来の天然甘味料であ
り、虫歯誘発、血中コレストロールの増加などの
懸念もなく、更に、上品な甘味、ボデイの付与、
照りの付与、粘性、保水性などの性質をも有して
いるので広く食品全般の製造に有利に利用でき
る。 次に、その他の使用例を述べる。 無水マルトースは、強力な脱水作用を有する調
味料として使用することができる。 必要ならば、例えば、粉飴、ブドウ糖、異性化
糖、砂糖、蜂蜜、メープルシユガー、ソルビトー
ル、マルチトール、ジヒドロカルコン、ステビオ
シド、α−グリコシルステビオシド、ラカンカ甘
味物、グリチルリチン、ソウマチン、L−アスパ
ラチルフエニルアラニンメチルエステル、サツカ
リン、グリシン、アラニンなどのような他の甘味
料と、また、デキストリン、澱粉、乳糖などのよ
うな増量剤と混合して使用することもできる。 また、無水マルトースは、マルトース本来の上
品な甘味を有し、酸味、塩から味、渋味、旨味、
苦味などの他の呈味を有する各種の物質とよく調
和し、耐酸性、耐熱性も大きいので、一般食品へ
の脱水剤としてのみならず、甘味付に、また呈味
改良、品質改良などに自由に利用できる。 例えば、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味噌、も
ろみ、ひしお、フリカケ、マヨネーズ、ドレツシ
ング、食酢、三杯酢、粉末すし酢、中華の素、天
つゆ、麺つゆ、ソース、ケチヤツプ、焼肉のタ
レ、カレールウ、シチユーの素、スープの素、ダ
シの素、複合調味料、みりん、新みりん、テーブ
ルシユガー、コーヒーシユガーなど各種調味料へ
の脱水剤として、更には、甘味料、呈味改良剤、
品質改良剤などとして自由に使用できる。 また、例えば、せんべい、あられ、おこし、求
肥、餅類、まんじゆう、ういろう、あん類、羊
羹、水羊羹、錦玉、ゼリー、カステラ、飴玉など
の各種和菓子、パン、ビスケツト、クラツカー、
クツキー、パイ、プリン、バタークリーム、カス
タードクリーム、シユークリーム、ワツフル、ス
ポンジケーキ、ドーナツ、チヨコレート、チユー
インガム、キヤラメル、ヌガー、キヤンデイーな
どの各種洋菓子、アイスクリーム、シヤーベツト
などの氷菓、果実のシロツプ漬、氷蜜などのシロ
ツプ類、フラワーペースト、ピーナツツペース
ト、フルーツペーストなどのペースト類、ジヤ
ム、マーマレード、シロツプ漬、糖果などの果
実、野菜の加工食品類、福神漬、べつたら漬、千
枚漬、らつきよう漬などの漬物類、たくあん漬の
素、白菜漬の素などの漬物の素類、ハム、ソーセ
ージなどの蓄肉製品類、魚肉ハム、魚肉ソーセー
ジ、カマボコ、チクワ、天ぶらなどの魚肉製品、
ウニ、イカの塩辛、酢コンブ、さきするめ、ふぐ
のみりん干し、タラ、タイ、エビなどの田麸など
の各種珍味類、海苔、山菜、するめ、小魚、貝な
どで製造されるつくだ煮類、煮豆、ポテトサラ
ダ、コンブ巻などの惣菜食品、乳製品、魚肉、畜
肉、果実、野菜のビン詰、缶詰類、合成酒、増醸
酒、果実酒、洋酒などの酒類、コーヒー、ココ
ア、ジユース、炭酸飲料、乳酸飲料、乳酸菌飲料
などの清涼飲料水、プリンミツクス、ホツトケー
キミツクス、即席ジユース、即席コーヒー、即席
しるこ、即席スープなどの即席飲料などの各種食
品への脱水剤として、更には甘味料、呈味改良
剤、品質改良剤などとして自由に利用できる。 また、家畜、家〓、その他密蜂、蚕、魚などの
飼育動物のための飼料、餌料などを脱水し嗜好性
を向上させる目的で使用することもできる。その
他、タバコ、練歯磨き、口紅、リツプクリーム、
内服薬、トローチ、肝油ドロツプ、口中清涼剤、
口中香錠、うがい薬など、各種固形状、ペースト
状、液状などで嗜好物、化粧品、医薬品などへの
脱水剤として、更には甘味剤、呈味改良剤、矯味
剤などとして自由に利用できる。 以下、本発明を実験を用いて詳細に説明する。 実験1 原料マルトースの比較 原料マルトースは、第1表に示した林原株式会
社製造の各種澱粉糖商品を使用した。 商品名 マルスター 、HN−75などのシラツプ
品の場合には、そのまま蒸発釜にとり、減圧下で
煮つめて水分4.5w/w%とした。 商品名 サンマルト 、マルトースH、マルトー
スHH、マルトースHHHなどのβ−マルトース
含水結晶などの粉末品の場合には、少量の水で、
加熱溶解し、次いで蒸発釜にとり、減圧下で、煮
つめて水分4.5w/w%とした。 このようにして得られた水分約4.5w/w%の
高濃度シラツプを助晶機に移し、これに予じめ、
高純度β−マルトース含水結晶(マルトース
HHH)を約50w/v%熱メタノール溶液から晶
出採取した結晶性無水α−マルトースを、種晶と
して2w/w%加え、120℃で20分間攪拌助晶し、
次いでアルミ製バツトに取り出し、90℃で16時間
熟成されブロツクを調製した。次いで、室温まで
冷却し粉砕して粉末品を得た。また、β−マルト
ース含水結晶(商品名 マルトースHHH)を参
考例5の方法で真空乾燥して結晶性無水β−マル
トースの粉末品を得た。また、β−マルトース含
水結晶(商品名 マルトースHHH)を少量の水
で加熱溶解し、参考例5の方法で真空乾燥して非
晶質無水マルトースの粉末品を得た。これら粉末
品を用いて、C.C.Sweeley et al.、Journal of
American Chemical Society 第85巻、第2497
〜2507頁(1963年)に記載されている方法に準じ
てガスクロマトグラフイーを行ない、マルトース
中の光学異性体α−マルトースの含量を求め、ま
た、F.H.Stodola et al.、Journal of American
Chemical Society、第78巻、第2514〜2518頁
(1956年)に記載されている方法に準じてX線回
折装置(理学電機株式会社製造、商品名ガイガー
フレツクスRAD−B、CuKα線使用)を用い
て粉末X線回折を行ない結晶の有無を調べた。結
果は第1表に示す。そのX線回折図形を第1〜6
図に示す。第1図は、α−マルトース含量48w/
w%である非晶質粉末の、第2図はα−マルトー
ス含量55.6w/w%である結晶性粉末の、第3図
はα−マルトース含量61.4w/w%である結晶性
粉末の、第4図はα−マルトース含量68.7w/w
%である結晶性粉末の、第5図はα−マルトース
含量74.2w/w%である結晶性粉末の、第6図は
結晶性無水β−マルトース粉末のX線回折図形で
ある。 また、非晶質無水マルトースは第1図と同じX
線回折図形を示した。なお、対照実験として、原
料のβ−マルトース含水結晶(マルトース
HHH)粉末のX線回折では、第7図のX線回折
図形が得られた。
【表】 第1表の結果から明らかなように、X線回折に
より新たな結晶の析出が認められたものは、光学
異性体α−マルトースの含量が55w/w%以上を
示し、その原料マルトースとしては、マルトース
含量が固形物当り85w/w%以上が必要であるこ
とが判明した。 実験2 各種糖類の脱水力の比較 無水ブドウ糖、砂糖、実験1のテストNo.1〜8
で調製した各種無水糖類、またはテストNo.5の原
料のβ−マルトース含水結晶を用いて、その粒径
約100〜150μの粉末品とし、直径5cmのプラスチ
ツクシヤーレにそれぞれ1gずつ採り、相対湿度
70%に調製された25℃の雰囲気に放置し、経時的
にこれら糖類の水分(%)を測定して、脱水力の
強さを比較した。 結果は、第2表に示す。
【表】 (注) *は、吸湿してペースト状になつたこ
とを示す。
第2表の結果から明らかなように、固形物当り
85w/w%以上のマルトースを含有した無水マル
トースは、その重量の約5w/w%の水分を捕捉
するまで強力な脱水剤として作用することが判明
した。 また、各サンプルのX線回折図形を経時的に調
べて比較したところ、無水ブドウ糖、砂糖、β−
マルトース含水結晶には変化がなかつた。しか
し、No.3〜8の無水マルトースについては、水分
を捕捉して変化し、約5%の水分でβ−マルトー
ス含水結晶に変換され、平衡水分に達して安定化
することが判明した。 また、同様にして、実験1のNo.5で調製した無
水マルトースを相対湿度92%に調湿された25℃の
雰囲気に置き、経時的にその水分(%)を測定し
たところ、約5%水分でβ−マルトース含水結晶
に変換した後も水分を取り込み、約18%水分で平
衡に達して安定化することが判明した。この場合
にも粉末状を維持し、濡れたり、流れたりする現
象は見られなかつた。 この性質から、無水マルトースは、食品、医薬
品、化粧品、これら原材料または加工中間物など
の脱水剤として有利に利用できることが判明し
た。 実験3 サンドクリームへの各種糖類の利用 各種糖類を用いてサンドクリームを調製し、そ
の脱水作用を比較した。 各種糖類としては、無水ブドウ糖、砂糖、実験
1のテストNo.5で調製した結晶性無水α−マルト
ース、またはその原料のβ−マルトース含水結晶
を使用した。 調製方法は、ミキサーにシヨートニング425g
をとり、これに糖類500gを加えて混合し、次い
で、予じめ大豆油(白絞油)25gとカカオバター
50gとを混合した溶融液を加えてホイツプしサン
ドクリームとした。 なお、糖類として、β−マルトース含水結晶を
使用したものは、混合できず、サンドクリームが
製造できなかつた。 得られたサンドクリームを相対湿度92%に調湿
された29℃の苛酷な雰囲気に放置し、経時的にそ
の水分(%)を測定し、サンドクリームの状態を
観察した。 結果は、第3表に示す。
【表】 * 油脂が分離し、べたついている。
** 油脂が分離もなく、安定でやや硬目
のサンドクリームである。
第3表の結果から明らかなように、相対湿度92
%に調湿された29℃の苛酷な条件下においても、
無水マルトースを使用したサンドクリームは型く
ずれせず、使用した無水マルトースがβ−マルト
ース含水結晶に変換され、雰囲気条件と平衡に達
して安定化されることがが判明した。この事実か
ら、調製したサンドクリームは、例えば、クツキ
ー、ビスケツトなどにはさんで防湿容器などに保
存することにより、雰囲気中の水分を捕捉し、脱
水して、雰囲気の相対湿度を低減するだけでな
く、サンドクリーム自身の品質劣化を起こすこと
なく、長期に安定に維持し得ることも判明した。 実験4 糊化澱粉に対する糖質の比較 もち粉400gを水600mlで溶いて、木枠に濡れ布
きんを敷いたものに流し込み、これを105℃で10
分間蒸して糊化澱粉とする。 これに、実験1のテストNo.5で調製した結晶性
無水α−マルトース、またはその原料であるβ−
マルトース含水結晶の800gをミキサーで混和し、
均一になつたら、更に水飴200gを加え充分に〓
ねて成形し、更に40℃の温風で2時間軽く乾燥し
て求肥を得た。 本品を25℃の室温に開放して放置したところ、
β−マルトース含水結晶を使用したものは、12日
後に黒かびのコロニーの発生を見たが、結晶性無
水α−マルトースを使用したものは、20日後にお
いても微生物の汚染が見られなかつた。 また、20日後のものを切断して、その断面を観
察したところ、結晶性無水α−マルトースを使用
したものは、表層部がやや硬化して結晶が析出し
ているものの、内部は製造直後と同様に半透明
で、適度な艷、粘度を有していた。なお表層部の
結晶は、X線回折図形から結晶性無水α−マルト
ースがβ−マルトース含水結晶に変換しているも
のであることが判明した。 これに対して、β−マルトース含水結晶を使用
したものは、表面にかびが発生したばかりか、そ
の断面も全層にわたつて白濁しており、艷もなか
つた。 この結果、無水マルトースは、糊化澱粉の脱水
剤として作用し、微生物汚染を防止し、更に糊化
澱粉の老化を防止することが判明した。 この性質は、求肥、フラワーペーストなどの糊
化澱粉を用いる各種製品に対して有利に利用でき
る。 以下、無水マルトース粉末の製造方法を参考例
に述べる。 参考例 1 馬鈴薯澱粉1重量部と水10重量部との懸濁液に
市販の細菌液化型α−アミラーゼを加え90℃に加
熱糊化し、直ちに130℃に加熱して酵素反応を止
め、DE約0.5の液化液を得た。この澱粉液化液を
55℃まで急冷してシユードモナス・アミロデラモ
サ(Pseudomonas amyloderamosa)
ATCC21262の培養液から調製したイソアミラー
ゼ(EC 3.2.1.68)を澱粉瓦当り100単位と、大豆
由来のβ−アミラーゼ(EC3.2.1.2)(長瀬産業(株)
製、商品名#1500)を同じく50単位とを加えPH
5.0に保つて40時間糖化し、マルトース含量が固
形物当り92.5w/w%の高純度マルトース液を
得、これを活性炭で脱色し、イオン交換樹脂で脱
塩精製した。本マルトース溶液を濃度75%に濃縮
した後、助晶缶にとり、β−マルトース・モノハ
イドレイト結晶の粉末種晶1%を加え40℃とし、
ゆつくり攪拌しつつ徐冷して、2日間要して30℃
まで下げ、バスケツト型遠心機で分蜜し、結晶を
少量の水でスプレーし洗浄して純度99.0%の高純
度β−マルトース含水結晶を得た。 このようにして得られた高純度マルトースを少
量の水で加熱溶解し、次いで蒸発釜にとり、減圧
下で煮つめ、水分5.5w/w%のシラツプとした。
次いで、助晶機に移し、これに実験1、テストNo.
6の方法で得た結晶性無水α−マルトースをシラ
ツプ固形物当り1w/w%加え、100℃で5分間攪
拌助晶し、次いで、プラスチツク製バツトに取り
出し、70℃で6時間晶出熟成させてブロツクを調
製した。 次いで、本ブロツクを切削機にて紛砕し、流動
乾燥して、光学異性体α−マルトース含量が
73.3w/w%、水分0.42w/w%の結晶性無水α
−マルトース粉末を、原料の高純度β−マルトー
ス含水結晶に対して約92w/w%の収率で得た。 本品は、本発明の食品、医薬品、化粧品、その
原材料、または加工中間物などの含水物の脱水剤
としてのみならず、上品な甘味を有する白色粉末
甘味料としても有利に利用できる。 参考例 2 参考例1の方法で調製したマルトース含量が固
形物当り92.5w/w%の高純度マルトース水溶液
を、水分20w/w%に減圧濃縮し、次いで噴霧乾
燥塔の上部より高圧ポンプにてノズルから噴霧
し、100℃の熱風にて乾燥しつつ、乾燥塔底部の
移動金網コンベア上で、予じめ、流動させている
結晶性無水α−マルトース粉末上に落下せしめ、
コンベアの下より70℃の温風を送りつつ、乾燥塔
外に徐々に移動させ、60分を要して取り出した粉
末を熟成塔に充填して70℃の温風を通気しつつ4
時間晶出熟成させて、光学異性体α−マルトース
含量が66.2w/w%、水分0.55w/w%の結晶性
無水マルトース粉末を原料の高純度マルトースに
対して約94%の収率で得た。 本品は、参考例1の方法で得られた無水マルト
ース粉末と同様に、各種含水物の脱水剤としての
みならず、甘味料としても有利に利用できる。 参考例 3 コンスターチ2重量部と水10重量部との懸濁
液に、市販の細菌液化型α−アミラーゼを加え、
90℃に加熱糊化した後、130℃に加熱して酵素反
応を止め、DE約2の液化液とし、この澱粉液化
液を55℃に急冷してシユードモナス・アミロデラ
モサ(Pseudomonas amyloderamosa)
ATCC21262の培養液から調製したイソアミラー
ゼ(EC3.2.1.68)を澱粉瓦当り120単位と、大豆
由来のβ−アミラーゼを同じく30単位とを加え、
PH5.0に保つて36時間糖化し、参考例1と同様に
精製して、マルトース含量が88.6w/w%の高純
度マルトース溶液を得、次いで、減圧濃縮して水
分3.5w/w%のシラツプとした。 次いで、助晶機に移し、これに参考例2の方法
で得た結晶性無水α−マルトースを、シラツプ固
形物当り2.5w/w%加え、120℃で10分間攪拌助
晶し、次いで、アルミ製バツトに取り出し、70℃
で18時間晶出熟成させ、以後、参考例1と同様に
粉砕、乾燥し、光学異性体α−マルトース含量が
63.9w/w%、水分0.60w/w%の結晶性無水α
−マルトース粉末を、原料の高純度マルトースに
対して約94%の収率で得た。 本品は、参考例1の方法で得られた無水マルト
ース粉末と同様に各種含水物の脱水剤としてのみ
ならず、甘味料としても有利に利用できる。 参考例 4 マルトース含有量79.6%の澱粉糖液(林原株式
会社製造、商品名HN−75)を濃度45w/w%水
溶液にして原糖液とした。分画用樹脂は、アルカ
リ金属型強酸性カチオン交換樹脂(東京有機化学
工業社製造、商品名 XT−1022E、Na+型)を
使用し、内径5.4cmのジヤケツト付ステンレス製
カラムに水懸濁液状で充填した。この際、樹脂層
長5mのカラム4本に充填し、その液が直列に流
れるようにカラム4本を連結して樹脂層全長20m
とした。 カラム内温度を55℃に維持しつつ、原糖液を樹
脂に対して5v/v%加え、これに55℃の温水を
SVO.13の流速で流して分画し、マルトース高含
有画分を採取し、マルトース含量固形物当り
94.4w/w%の高純度マルトース溶液を得た。 上述の分画処理を20回行つて集めた高純度マル
トース溶液を減圧濃縮して水分4.0w/w%のシ
ラツプとし、助晶機に移し、参考例2の方法で得
た結晶性無水α−マルトースをシラツプ固形物当
り2.0w/w%加え、110℃で20分間攪拌助晶し、
次いで、スクリユー型押出し造粒機にかけて顆粒
状粉末とし、乾燥室に移し80℃の熱風で2時間乾
燥させながら晶出熟成させ、光学異性体α−マル
トース含量が69.2w/w%、水分0.48w/w%の
結晶性無水α−マルトース粉末を、原料の高純度
マルトースに対して約93%の収率で得た。 本品は、参考例1の方法で得られた無水マルト
ース粉末と同様に、各種含水物の脱水剤としての
みならず、甘味料としても有利に利用できる。 参考例 5 参考例1の方法で得たβ−マルトース含水結晶
を95℃で2日間真空乾燥し、水分0.36w/w%の
結晶性無水β−マルトース粉末を製造した。 本品は、参考例1の方法で得られた無水マルト
ース粉末と同様に、各種含水物の脱水剤としての
みならず、甘味料としても有利に利用できる。 参考例 6 参考例3の方法で得た高純度マルトース水溶液
を水分25w/w%に減圧濃縮し、次いで、噴霧乾
燥塔の上部より高圧ポンプにてノズルから噴霧し
て160℃の熱風にて乾燥し、乾燥塔底部に集め、
これを塔外に取り出し、水分0.40w/w%の粉末
を得た。この粉末に対して、種晶として、参考例
1の方法で得たβ−マルトース含水結晶を約
0.1w/w%混合して実質的非晶質無水マルトー
ス粉末を製造した。 本品は、参考例1の方法で得られた無水マルト
ース粉末と同様に、各種含水物の脱水剤としての
みならず、甘味料としても有利に利用できる。 参考例 7 参考例4の方法で得た高純度マルトース水溶液
を水分30w/w%に減圧濃縮し、次いで、参考例
6と同様に噴霧乾燥して水分0.45w/w%の非晶
質無水マルトース粉末を製造した。 本品は、参考例1の方法で得られた無水マルト
ース粉末と同様に各種含水物の脱水剤としてのみ
ならず、甘味料としても有利に利用できる。 以下、本発明の実施例、及び優れた効果につい
て述べる。 実施例1 そぼろ風求肥 餅粉4Kgを水6000mlで溶いて木枠に濡れ布きん
を敷いたものに流し込み、これを100℃で20分間
蒸した後、これに参考例7の方法で得た無水マル
トース粉末8Kgおよび砂糖1Kgを捏り込み、次い
で水飴1Kgを加えて充分に捏ねた後に成形し、更
に、室内に16時間放置して、本品の表層部分にお
いて無水マルトースをβ−マルトース含水結晶に
変換させ、これを軽くロール掛けして表面をひび
割れさせ、そぼろ風の求肥を得た。 本品は、風味良好で、微生物汚染を受けにく
く、高品質を長期間にわたつて維持した。 実施例2 いも菓子 さつまいもを厚さ約1cmにスライスし、これを
蒸した後放冷し、これに参考例1のの方法で得た
無水マルトース粉末をまぶしβ−マルトース含水
結晶に変換せしめて脱水し、表面にβ−マルトー
ス含水結晶の付着したいも菓子を製造した。 本品は、風味良好で安定ないも菓子である。 実施例3 マヨネーズ入りフオンダン マヨネーズ5Kgに参考例5の方法で得られた無
水マルトース粉末5Kgを混和しβ−マルトース含
水結晶に変換せしめて、マヨネーズ風のフオンダ
ンを得た。 本品は、各種製菓材料として有利に利用でき
る。 また、本品を冷却し、マヨネーズ風味の冷菓と
して利用することも好適である。 実施例4 粉末フレンチドレツシング フレンチドレツシング2Kgを攪拌しつつ、これ
に参考例3の方法で得られた無水マルトース粉末
8Kgを混合してバツトに移し、2日間放置してβ
−マルトース含水結晶に変換させブロツクを調製
した。 本ブロツクを切削機にかけて粉末化し、分級し
て風味良好な粉末フレンチドレツシングを得た。 本品は、野菜サラダにふりかけたり、サンドイ
ツチにはさむ生野菜の調味料などとして有利に利
用できる。 実施例5 粉末ブランデイー ブランデイー2000mlにプルラン10gを溶解し、
これに参考例6の方法で得た無水マルトース粉末
10Kgを混合した後、実施例4と同様にブロツク化
し、粉末化して粉末ブランデイーを得た。 なお、無水マルトースのβ−マルトース含水結
晶への変換過程で、その体積を2倍強に膨張し、
その硬度が低減され、粉末化が容易であつた。 本品を、口に含めば、適度の甘味を有し、ブラ
ンデイー香の充分な粉末香料である。 本品は、紅茶用香り付けとして、また、プレミ
ツクス、キヤンデイー類などの製菓材料などとし
て有利に利用できる。 また、本粉末を顆粒成形機、打錠機にかけて成
形し、顆粒、錠剤として利用することも有利に実
施できる。 実施例6 粉末味噌 赤味噌1Kgに参考例2の方法で調製した無水マ
ルトース粉末3Kgを混合し、多数の半球状凹部を
設けた金属板に流し込み、これを室温下で一夜静
置して固化し、これを離型して1個当り約4Kgの
固形味噌を得、これを粉砕機にかけて粉末味噌を
得た。 本品は、即席ラーメン、即席吸物などの調味料
として有利に利用できる。 また、固形味噌は、固形調味料としてだけでな
く、味噌菓子などとしても利用できる。 実施例7 粉末醤油 実施例7の方法で得た無水マルトース粉末4重
量部及び市販のβ−マルトース含水結晶0.02重量
部を、コンベア上で流動させつつ、これに対して
薄口醤油を1重量部の割合になるように噴霧し、
次いで熟成塔に移し、30℃で一夜放置して無水マ
ルトースをβ−マルトース含水結晶に変換せしめ
て粉末醤油を得た。 本品は、即席ラーメン、即席吸物などの調味料
として有利に利用できる。 実施例8 粉末卵黄 生卵から調製した卵黄を、プレート式加熱殺菌
機で60〜64℃で殺菌し、得られる液状卵黄1重量
部に対して、参考例6の方法で得られた無水マル
トース粉末4重量部の割合で混合した後、実施例
4と同様にブロツク化し、粉末化して粉末卵黄を
得た。 本品は、プレミツクス、冷菓、乳化剤などの製
菓用材料としてのみならず、経口流動食、経管流
動食などの離乳食、治療用栄養剤などとして有利
に利用できる。 また、美肌剤、育毛剤などとしても有利に利用
できる。 実施例9 粉末バター バター10Kgに参考例2の方法で得られた無水マ
ルトース粉末20Kgをミキサーで混合した後、実施
例4と同様にブロツク化し、粉末化して粉末バタ
ーを得た。 本品は、プレミツクスなど各種製菓材料として
のならず、ポタージユスープ、シチユー、チヤー
ハンなどの調理材料、経管流動食などの治療用栄
養剤剤などとして有利に利用できる。 実施例10 粉末クリーム 生クリーム2Kgに参考例3の方法で得らられた
無水マルトース粉末8Kgを混合した後、実施例4
と同様にブロツク化し、粉末化して粉末クリーム
を得た。 本品は、風味良好な粉末クリームで、コーヒ
ー、紅茶などの味付けに、また、プレミツクス、
冷菓、ケーキ、キヤンデイー類などの製菓材料、
経管流動食などの治療用栄養剤などとして有利に
利用できる。 また、美肌剤、美毛剤などとしても有利に利用
できる。 実施例11 粉末ヨーグルト プレーンヨーグルト2Kgに参考例4の方法で得
られた無水マルトース粉末10Kgを混合した後、実
施例4と同様にブロツク化し、粉末化して粉末ヨ
ーグルトを得た。 本品は、風味良好であるだけでなく、乳酸菌を
生きたまま長期に安定化し得る。また、プレミツ
クス、冷菓、ケーキなどの製菓材料、経管流動食
など治療用栄養剤として、更には、例えば、マー
ガリン、ホイツプクリーム、スプレツド、チーズ
ケーキ、ゼリーなどに含有せしめヨーグルト風味
の製品にするなど有利に利用できる。 さらに、本粉末を顆粒成形機、打錠機などで成
形して乳酸菌製剤とし、整腸剤などとして利用す
ることも有利に実施できる。 実施例12 ホツトケーキミツクス 小麦粉200gに、実施例8の方法で得られた粉
末卵黄60g、実施例9の方法で得られた粉末バタ
ー78g、砂糖10g、ベーキングパウダー12gおよ
び食塩0.5gを配合してホツトケーキミツクスを
得た。 本品は、水または牛乳などで溶いて焼くことに
より、簡単に風味良好なホツトケーキを調製する
ことができる。 実施例13 粉末薬用人参エキス 薬用人参エキス500gに参考例6の方法で得ら
れた無水マルトース粉末1.5Kgを混捏した後、実
施例4と同様にブロツク化し、粉末化して粉末薬
用人参エキスを得た。 本品を適量のビタミンB1およびビタミンB2粉
末とともに顆粒成形機にかけ、ビタミン含有顆粒
状薬用人参エキスとした。 本品は、疲労回復剤、強壮、強精剤などとして
有利に利用できる。また、育毛剤などとして利用
できる。 実施例14 流動食用固体製剤 参考例1の方法で得られた無水マルトース粉末
500重量部、実施例8の方法で得られた粉末卵黄
270重量部、脱脂粉乳209重量部、塩化ナトリウム
4.4重量部、塩化カリウム1.85重量部、硫酸マグ
ネシウム4重量部、チアミン0.01重量部、アスコ
ルビン酸ナトリウム0.1重量部、ビタミンEアセ
テート0.6重量部及びニコチン酸アミド0.04重量
部からなる配合物を調製し、この配合物25gずつ
を防湿性ラミネート小袋に充填し、ヒートシール
して流動食用固体製剤を製造した。 本固体製剤は、小袋内雰囲気の水分を低減し、
低温貯蔵の必要もなく、室温下で長期間安定であ
る。 また、水に対する分散、溶解は良好である。 本固体製剤は、1袋分を約150〜300mlの水に溶
解して流動食とし、経口的、または鼻腔、胃、腸
などへの経管的投与により利用される。 (発明の効果) 上記したことから明らかなように、本発明の無
水マルトースを、食品、その原材料又は加工中間
物などに含有させβ−マルトース含水結晶に変換
せしめて脱水することによる食品を製造する方法
は、加熱乾燥などの苛酷な条件を必要としないの
で、風味、香気、有効成分などの劣化を起さず、
安定で高品質の脱水食品を容易に製造することが
できる。 得られた脱水食品は、微生物汚染が防止され、
加水分解、酸敗、褐変などの変質劣化も防止され
て、その商品の寿命を長期にわたつて安定に維持
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、α−マルトース含量48.0w/w%で
ある非晶質粉末のX線回折図形を示す。第2図
は、α−マルトース含量55.6w/w%である結晶
性粉末のX線回折図形を示す。第3図は、α−マ
ルトース含量61.4w/w%である結晶性粉末のX
線回折図形を示す。第4図は、α−マルトース含
量68.7w/w%である結晶性粉末のX線回折図形
を示す。第5図は、α−マルトース含量74.2w/
w%である結晶性粉末のX線回折図形を示す。第
6図は、結晶性無水β−マルトース粉末のX線回
折図形を示す。第7図は、β−マルトース含水結
晶(マルトースHHH)粉末のX線回折図形を示
す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 食品、その原材料又は加工中間物に、無水マ
    ルトースを含有させβ−マルトース含水結晶に変
    換せしめた脱水食品。 2 無水マルトースが、固形物当り85w/w%以
    上のマルトースを含有する高純度マルトースであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲1項記載の脱
    水食品。 3 無水マルトースが、粉末であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項又は第2項記載の脱水
    食品。 4 無水マルトースが、水分3w/w%未満であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2
    項又は第3項記載の脱水食品。 5 無水マルトースが、結晶性無水α−マルトー
    ス、結晶性無水β−マルトース又は非晶質無水マ
    ルトースであることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項、第2項、第3項又は第4項に記載の脱水
    食品。 6 脱水食品が、糊化澱粉、アルコール又は油溶
    性物質を含有していることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項、第2項、第3項、第4項又は第5
    項記載の脱水食品。 7 脱水食品が、マスキツト、粉末、顆粒又はこ
    れらを成形加工したものである特許請求の範囲第
    1〜6項記載の脱水食品。 8 食品、その原材料又は加工中間物に、無水マ
    ルトースを含有させβ−マルトース含水結晶に変
    換せしめることを特徴とする脱水食品の製造方
    法。 9 無水マルトースが、固形物当り85w/w%以
    上のマルトースを含有する高純度マルトースであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の
    脱水食品の製造方法。 10 無水マルトースが、粉末であることを特徴
    とする特許請求の範囲第8項又は第9項記載の脱
    水食品の製造方法。 11 無水マルトースが、水分3w/w%未満で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第8項、第
    9項又は第10項記載の脱水食品の製造方法。 12 無水マルトースが、結晶性無水α−マルト
    ース、結晶性無水β−マルトース又は非晶質無水
    マルトースであることを特徴とする特許請求の範
    囲第8項、第9項、第10項又は第11項記載の
    脱水食品の製造方法。 13 脱水食品が、糊化澱粉、アルコール又は油
    溶性物質を含有していることを特徴とする特許請
    求の範囲第8項、第9項、第10項又は第11項
    記載の脱水食品の製造方法。 14 脱水食品が、マスキツト、粉末、顆粒又は
    これらを成形加工したものである特許請求の範囲
    第8〜13項記載の脱水食品の製造方法。
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