JPH0559982B2 - - Google Patents
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- JPH0559982B2 JPH0559982B2 JP4563186A JP4563186A JPH0559982B2 JP H0559982 B2 JPH0559982 B2 JP H0559982B2 JP 4563186 A JP4563186 A JP 4563186A JP 4563186 A JP4563186 A JP 4563186A JP H0559982 B2 JPH0559982 B2 JP H0559982B2
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- Powder Metallurgy (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は内燃期間のバルブシート用焼結合金に
係わり、より詳しくは合金自身の耐摩耗性を高め
るとともに、相手バルブに対する攻撃性を弱めた
鉄系焼結合金に関する。 〔従来の技術〕 最近、自動車用内燃機関は高出力、高回転化、
低燃費化が計られ、また排気ガス対策が施される
傾向にある。このため、バルブやバルブシート部
品は従来以上に厳しい条件にさらされるようにな
つている。 このバルブシートには高温での耐摩耗性を高め
るため、Cr、Ni、Co、Mo等の合金元素を添加
した鉄系焼結合金が多用されつつある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、バルブシートは、自身の耐摩耗性を
向上させるとともに相手バルブへの攻撃性の低減
が求められており、バルブシートの材質の選択
は、相手バルブとの相関において決定されるべき
もので、この選択を誤るとバルブ自身の耐摩耗性
を弱めるばかりか、相手部材に対する攻撃性を増
して、バルブ機構全体に思わしくない影響を与え
ることになる。そのため、従来のような、例えば
ただ単にフエロモリブデン等の金属間化合物や複
合炭化物を添加して極度に耐摩耗性を高めたバル
ブシートをそのまま使用すると、エンジンバルブ
の摩耗を増大させる結果となる。 本発明は通常の耐摩耗性が特に高められていな
い汎用エンジンバルブ(例えばJIS NFC 751製)
を相手にした場合にも相手材を摩耗することな
く、又は自身の摩耗を著しく増大させることのな
いようにしようとするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明のバルブシート用鉄系焼結合金は、重量
比で、クロム(Cr)10〜70%、タングステン
(W)5〜20%、モリブデン(Mo)5〜20%、
炭素(C)0.5〜3%、鉄(Fe)20%以下及び残
部コバルト(Co)からなる合金粒子5〜25%を
炭素(C)0.5〜2%、所望によりニツケル(Ni)
1〜10%及び残部鉄(Fe)と不可避不純物から
なるパーライトを主体とする基地中に均一に分散
させたことを特徴とする。 また、本発明は前記焼結合金に鉛(Pb)1〜
20%を溶浸したことを特徴とする。 なお、本発明において%は特記しない限り重量
%を示す。 本発明で用いる各成分元素の限定理由について
説明する。 まず、硬質粒子として加える合金粒子の各成分
元素について説明する。 合金粒子中のCr(クロム)はC(炭素)と化合
して炭化物を形成するとともに一部がCoと合金
を形成し合金粒子の硬さを向上させる効果を有し
ているが、Crが10%未満では上記の効果が不十
分であり、70%を超えるとCrの拡散が周囲の基
地へ進み過ぎ、合金粒子の内部及び周縁に空隙を
生じ、合金粒子がもろくなる。そのためCrは10
〜70%と限定した。しかしながら、40〜70%がさ
らに好ましい。 W(タングステン)は、Cと化合してMC型の
硬質炭化物とCoとの複炭化物を形成し、合金粒
子の硬さを向上させるが、Wが5%未満ではその
効果が発揮されず、20%を超えると合金粒子が硬
くなり過ぎ、相手材であるバルブへの攻撃性が増
大するため、Wは5〜20%とした。 Mo(モリブデン)はCと化合して硬質炭化物
を形成し、合金粒子の硬さを増すが、Moが5%
未満ではその効果が現れず、20%を超えると合金
粒子が硬くなり過ぎて相手部材を攻撃するので5
〜20%とした。 CはCr、Mo及びWと化合して炭化物を形成
し、合金粒子の硬さを向上させるが、Cが0.5%
未満ではその効果が発揮されず、3%を超えると
炭化物量が多すぎてもろくなる。そのため、Cは
0.5〜3%とした。 Co(コバルト)は合金粒子において他の金属成
分の残部をなしており、粒子の耐熱性を向上させ
ると共に、一部が基地に拡散して粒子と基地の接
合性を向上させ、粒子の脱落を防止する効果があ
る。この効果は5%未満では得られにくく、ま
た、30%を超えてもその効果に変化がないため、
5〜30%とするのが好ましい。 Fe(鉄)は特に添加しなくてもよいが、バルブ
シートに必要とする強度等に問題がなければ、高
価なCoの代わりに20%以下の任意の範囲で用い
ることができる。また、Cr、W、Moを単体とし
てではなくフエロアロイとして合金の原料に用い
る場合に添加されることになる。 合金粒子は耐摩耗性の向上に効果があることか
ら用いられる。その粒径は20μm未満では耐摩耗
性が低下し、200μm以上では成形性、圧縮性が低
下し、耐摩耗性が低下する。そのため20〜200μm
とするのが好ましい。また、さらに好ましくは30
〜150μmである。合金粒子の硬さは、Hv1000未
満では粒子が摩耗しやすいため、耐摩耗性が発揮
されない。従つてHv1000以上とするのが好まし
い。合金粒子は、5%未満では得られる焼結合金
の耐摩耗効果が発揮されず、25%を超えると成形
性、圧縮性及び被削性が低下するとともに相手材
であるバルブへの攻撃性が増大するため、合金粒
子は5〜25%と限定した。 次に基地について説明する。 Cは基地のFeに固溶してパーライト組織を形
成し、焼結合金の強度と硬さを向上させ、また、
前記合金粒子中のCr、Mo及びWと化合して硬質
の炭化物を形成し、合金粒子の硬さを更に向上さ
せる効果があるとともに、未反応の遊離黒鉛が、
ある程度基地中に内在することにより、潤滑効果
が発揮されるが、Cが0.5%未満ではその効果が
なく、20%を超えるとセメンタイトが粗大化し遊
離黒鉛が多すぎて基地がもろくなるため、Cは
0.5〜2%とした。 Ni(ニツケル)はFe基地に固溶して基地の強度
を向上させるのに役立つため、更に強度を必要と
する場合に添加されるが、Niが1%未満ではそ
の効果が発揮されず、10%を超えると基地が軟化
し、耐摩耗性が低下するため、Niは1〜10%と
した。 Pb(鉛)の焼結合金への溶浸は、よりきびしい
条件下で使用されるバルブシートの場合に行われ
る。溶浸されたPbは、バルブとバルブシートの
接触部に介在してPb酸化物層を形成することに
より潤滑剤として作用してバルブ及びバルブシー
ト相互の耐摩耗性を向上させるが、Pbの溶浸が
1%未満ではPb溶浸の効果が発揮されず、20%
を超えて溶浸すると焼結合金のスケルトンが弱化
して摩耗が増大することから1〜20%とした。 〔実施例〕 本発明を実施例により説明する。以下の実施例
において%は重量%を表わす。 実施例 1 Cr30%、W10%、Mo10%、Fe10%、C25%及
び残部Coからなる合金アトマイズ粉(−100メツ
シユ)15%、黒鉛粉末(−350メツシユ)1.5%、
カルボニルNi粉末(10μm以下)4%及び残部還
元鉄粉(−100メツシユ)に潤滑剤としてステア
リン酸亜鉛粉末0.8%を混合した後、この混合粉
末を金型内に充てんし、成形圧7t/cm2で成形して
バルブシート粗形状の粉末成形体を得た。 この粉末成形体をアンモニア分解ガス雰囲気中
で1150℃の温度にて60分間焼結して焼結体を得
た。焼結体密度は7.0g/cm2。 得られた焼結体を排気弁座の形状に加工して排
気量2000c.c.4気筒のデイーゼルエンジンに装着
し、全負荷で200時間台上耐久試験を実施し、バ
ルブシート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を測
定した。なお、相手バルブにはJIS NFC 751を
用いた。 実施例 2〜4 各材料を第1表に示す各組成割合にそれぞれ配
合して実施例1と同様に行つて、各焼結体を得
た。なお、実施例3及び4は得られた焼結体を
Pb塊と接触させて再度アンモニア分解ガス雰囲
気中で1050℃の温度にて30分間加熱して焼結体中
にPbを溶浸したものである。 得られた各焼結体を弁座形状に加工し、バルブ
シート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を実施例
1と同様に試験したのち測定した。 実施例 5 Cr45%、W18%、Mo10%、Fe6%、C1%及び
残部Coからなる合金アトマイズ粉(−100メツシ
ユ)15%、黒鉛粉末(−350メツシユ)1.1%、カ
ルボニルNi粉末(10μm以下)2%及び残部還元
鉄粉(−100メツシユ)に潤滑剤としてステアリ
ン酸亜鉛粉末0.8%を混合した後、この混合粉末
を金型内に充てんし、成形圧7t/cm2で成形してバ
ルブシート粗形状の粉末成形体を得た。 この粉末成形体をアンモニア分解ガス雰囲気中
で1140℃の温度にて60分間焼結して焼結体を得
た。焼結体密度は7.0g/cm2。 得られた焼結体を排気弁座の形状に加工して排
気量2000c.c.4気筒のデイーゼルエンジンに装着
し、全負荷で300時間台上耐久試験を実施し、バ
ルブシート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を測
定した。なお、相手バルブにはJIS NFC 751を
用いた。 実施例 6〜8 各材料を第1表に示す各組成割合にそれぞれ配
合して実施例5と同様に行つて、各焼結体を得
た。なお、実施例7及び8は得られた焼結体を
Pb塊と接触させて再度アンモニア分解ガス雰囲
気中で1050℃の温度にて30分間加熱して焼結体中
にPbを溶浸したものである。 得られた各焼結体を弁座形状に加工し、バルブ
シート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を実施例
5と同様に試験したのち測定した。 なお、合金粒子の粒子径及び硬さを第2表に示
す。 比較例1及び2 比較例1としてJIS FC 30鋳鉄、比較例2とし
てJIS耐熱鋼材SUH4Bをそれぞれ用いて弁座形
状に加工し、これらを実施例1と同様に試験して
バルブシート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を
測定した。 以上の測定結果をまとめて第1表に示す。
係わり、より詳しくは合金自身の耐摩耗性を高め
るとともに、相手バルブに対する攻撃性を弱めた
鉄系焼結合金に関する。 〔従来の技術〕 最近、自動車用内燃機関は高出力、高回転化、
低燃費化が計られ、また排気ガス対策が施される
傾向にある。このため、バルブやバルブシート部
品は従来以上に厳しい条件にさらされるようにな
つている。 このバルブシートには高温での耐摩耗性を高め
るため、Cr、Ni、Co、Mo等の合金元素を添加
した鉄系焼結合金が多用されつつある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、バルブシートは、自身の耐摩耗性を
向上させるとともに相手バルブへの攻撃性の低減
が求められており、バルブシートの材質の選択
は、相手バルブとの相関において決定されるべき
もので、この選択を誤るとバルブ自身の耐摩耗性
を弱めるばかりか、相手部材に対する攻撃性を増
して、バルブ機構全体に思わしくない影響を与え
ることになる。そのため、従来のような、例えば
ただ単にフエロモリブデン等の金属間化合物や複
合炭化物を添加して極度に耐摩耗性を高めたバル
ブシートをそのまま使用すると、エンジンバルブ
の摩耗を増大させる結果となる。 本発明は通常の耐摩耗性が特に高められていな
い汎用エンジンバルブ(例えばJIS NFC 751製)
を相手にした場合にも相手材を摩耗することな
く、又は自身の摩耗を著しく増大させることのな
いようにしようとするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明のバルブシート用鉄系焼結合金は、重量
比で、クロム(Cr)10〜70%、タングステン
(W)5〜20%、モリブデン(Mo)5〜20%、
炭素(C)0.5〜3%、鉄(Fe)20%以下及び残
部コバルト(Co)からなる合金粒子5〜25%を
炭素(C)0.5〜2%、所望によりニツケル(Ni)
1〜10%及び残部鉄(Fe)と不可避不純物から
なるパーライトを主体とする基地中に均一に分散
させたことを特徴とする。 また、本発明は前記焼結合金に鉛(Pb)1〜
20%を溶浸したことを特徴とする。 なお、本発明において%は特記しない限り重量
%を示す。 本発明で用いる各成分元素の限定理由について
説明する。 まず、硬質粒子として加える合金粒子の各成分
元素について説明する。 合金粒子中のCr(クロム)はC(炭素)と化合
して炭化物を形成するとともに一部がCoと合金
を形成し合金粒子の硬さを向上させる効果を有し
ているが、Crが10%未満では上記の効果が不十
分であり、70%を超えるとCrの拡散が周囲の基
地へ進み過ぎ、合金粒子の内部及び周縁に空隙を
生じ、合金粒子がもろくなる。そのためCrは10
〜70%と限定した。しかしながら、40〜70%がさ
らに好ましい。 W(タングステン)は、Cと化合してMC型の
硬質炭化物とCoとの複炭化物を形成し、合金粒
子の硬さを向上させるが、Wが5%未満ではその
効果が発揮されず、20%を超えると合金粒子が硬
くなり過ぎ、相手材であるバルブへの攻撃性が増
大するため、Wは5〜20%とした。 Mo(モリブデン)はCと化合して硬質炭化物
を形成し、合金粒子の硬さを増すが、Moが5%
未満ではその効果が現れず、20%を超えると合金
粒子が硬くなり過ぎて相手部材を攻撃するので5
〜20%とした。 CはCr、Mo及びWと化合して炭化物を形成
し、合金粒子の硬さを向上させるが、Cが0.5%
未満ではその効果が発揮されず、3%を超えると
炭化物量が多すぎてもろくなる。そのため、Cは
0.5〜3%とした。 Co(コバルト)は合金粒子において他の金属成
分の残部をなしており、粒子の耐熱性を向上させ
ると共に、一部が基地に拡散して粒子と基地の接
合性を向上させ、粒子の脱落を防止する効果があ
る。この効果は5%未満では得られにくく、ま
た、30%を超えてもその効果に変化がないため、
5〜30%とするのが好ましい。 Fe(鉄)は特に添加しなくてもよいが、バルブ
シートに必要とする強度等に問題がなければ、高
価なCoの代わりに20%以下の任意の範囲で用い
ることができる。また、Cr、W、Moを単体とし
てではなくフエロアロイとして合金の原料に用い
る場合に添加されることになる。 合金粒子は耐摩耗性の向上に効果があることか
ら用いられる。その粒径は20μm未満では耐摩耗
性が低下し、200μm以上では成形性、圧縮性が低
下し、耐摩耗性が低下する。そのため20〜200μm
とするのが好ましい。また、さらに好ましくは30
〜150μmである。合金粒子の硬さは、Hv1000未
満では粒子が摩耗しやすいため、耐摩耗性が発揮
されない。従つてHv1000以上とするのが好まし
い。合金粒子は、5%未満では得られる焼結合金
の耐摩耗効果が発揮されず、25%を超えると成形
性、圧縮性及び被削性が低下するとともに相手材
であるバルブへの攻撃性が増大するため、合金粒
子は5〜25%と限定した。 次に基地について説明する。 Cは基地のFeに固溶してパーライト組織を形
成し、焼結合金の強度と硬さを向上させ、また、
前記合金粒子中のCr、Mo及びWと化合して硬質
の炭化物を形成し、合金粒子の硬さを更に向上さ
せる効果があるとともに、未反応の遊離黒鉛が、
ある程度基地中に内在することにより、潤滑効果
が発揮されるが、Cが0.5%未満ではその効果が
なく、20%を超えるとセメンタイトが粗大化し遊
離黒鉛が多すぎて基地がもろくなるため、Cは
0.5〜2%とした。 Ni(ニツケル)はFe基地に固溶して基地の強度
を向上させるのに役立つため、更に強度を必要と
する場合に添加されるが、Niが1%未満ではそ
の効果が発揮されず、10%を超えると基地が軟化
し、耐摩耗性が低下するため、Niは1〜10%と
した。 Pb(鉛)の焼結合金への溶浸は、よりきびしい
条件下で使用されるバルブシートの場合に行われ
る。溶浸されたPbは、バルブとバルブシートの
接触部に介在してPb酸化物層を形成することに
より潤滑剤として作用してバルブ及びバルブシー
ト相互の耐摩耗性を向上させるが、Pbの溶浸が
1%未満ではPb溶浸の効果が発揮されず、20%
を超えて溶浸すると焼結合金のスケルトンが弱化
して摩耗が増大することから1〜20%とした。 〔実施例〕 本発明を実施例により説明する。以下の実施例
において%は重量%を表わす。 実施例 1 Cr30%、W10%、Mo10%、Fe10%、C25%及
び残部Coからなる合金アトマイズ粉(−100メツ
シユ)15%、黒鉛粉末(−350メツシユ)1.5%、
カルボニルNi粉末(10μm以下)4%及び残部還
元鉄粉(−100メツシユ)に潤滑剤としてステア
リン酸亜鉛粉末0.8%を混合した後、この混合粉
末を金型内に充てんし、成形圧7t/cm2で成形して
バルブシート粗形状の粉末成形体を得た。 この粉末成形体をアンモニア分解ガス雰囲気中
で1150℃の温度にて60分間焼結して焼結体を得
た。焼結体密度は7.0g/cm2。 得られた焼結体を排気弁座の形状に加工して排
気量2000c.c.4気筒のデイーゼルエンジンに装着
し、全負荷で200時間台上耐久試験を実施し、バ
ルブシート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を測
定した。なお、相手バルブにはJIS NFC 751を
用いた。 実施例 2〜4 各材料を第1表に示す各組成割合にそれぞれ配
合して実施例1と同様に行つて、各焼結体を得
た。なお、実施例3及び4は得られた焼結体を
Pb塊と接触させて再度アンモニア分解ガス雰囲
気中で1050℃の温度にて30分間加熱して焼結体中
にPbを溶浸したものである。 得られた各焼結体を弁座形状に加工し、バルブ
シート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を実施例
1と同様に試験したのち測定した。 実施例 5 Cr45%、W18%、Mo10%、Fe6%、C1%及び
残部Coからなる合金アトマイズ粉(−100メツシ
ユ)15%、黒鉛粉末(−350メツシユ)1.1%、カ
ルボニルNi粉末(10μm以下)2%及び残部還元
鉄粉(−100メツシユ)に潤滑剤としてステアリ
ン酸亜鉛粉末0.8%を混合した後、この混合粉末
を金型内に充てんし、成形圧7t/cm2で成形してバ
ルブシート粗形状の粉末成形体を得た。 この粉末成形体をアンモニア分解ガス雰囲気中
で1140℃の温度にて60分間焼結して焼結体を得
た。焼結体密度は7.0g/cm2。 得られた焼結体を排気弁座の形状に加工して排
気量2000c.c.4気筒のデイーゼルエンジンに装着
し、全負荷で300時間台上耐久試験を実施し、バ
ルブシート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を測
定した。なお、相手バルブにはJIS NFC 751を
用いた。 実施例 6〜8 各材料を第1表に示す各組成割合にそれぞれ配
合して実施例5と同様に行つて、各焼結体を得
た。なお、実施例7及び8は得られた焼結体を
Pb塊と接触させて再度アンモニア分解ガス雰囲
気中で1050℃の温度にて30分間加熱して焼結体中
にPbを溶浸したものである。 得られた各焼結体を弁座形状に加工し、バルブ
シート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を実施例
5と同様に試験したのち測定した。 なお、合金粒子の粒子径及び硬さを第2表に示
す。 比較例1及び2 比較例1としてJIS FC 30鋳鉄、比較例2とし
てJIS耐熱鋼材SUH4Bをそれぞれ用いて弁座形
状に加工し、これらを実施例1と同様に試験して
バルブシート当り面幅増加量及びバルブ摩耗量を
測定した。 以上の測定結果をまとめて第1表に示す。
【表】
本発明のバルブシート用鉄系焼結合金は上記し
たように合金粒子をパーライトを主体とする鉄基
地中に均一に分散させたので耐摩耗性に優れ、か
つ相手材であるバルブに対する攻撃性が低く、バ
ルブシート用焼結合金として最適なものである。
たように合金粒子をパーライトを主体とする鉄基
地中に均一に分散させたので耐摩耗性に優れ、か
つ相手材であるバルブに対する攻撃性が低く、バ
ルブシート用焼結合金として最適なものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比で、クロム(Cr)10〜70%、タング
ステン(W)5〜20%、モリブデン(Mo)5〜
20%、炭素(C)0.5〜3%、鉄(Fe)20%以下
及び残部コバルト(Co)からなる合金粒子5〜
25%を炭素(C)0.5〜2%及び残部鉄(Fe)と
不可避不純物からなるパーライトを主体とする基
地中に均一に分散させたことを特徴とするバルブ
シート用鉄系焼結合金。 2 合金粒子の中のクロム(Cr)の含有量が重
量比で40〜70%であることを特徴とする特許請求
の範囲第1項記載のバルブシート用鉄系焼結合
金。 3 合金粒子の粒子径が20〜200μmであり、合金
粒子の硬さがHv1000以上であることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載のバルブシート用鉄
系焼結合金。 4 重量比で、クロム(Cr)10〜70%、タング
ステン(W)5〜20%、モリブデン(Mo)5〜
20%、炭素(C)0.5〜3%、鉄(Fe)20%以下
及び残部コバルト(Co)からなる合金粒子5〜
25%を炭素(C)0.5〜2%、ニツケル(Ni)1
〜10%及び残部鉄(Fe)と不可避不純物からな
るパーライトを主体とする基地中に均一に分散さ
せたことを特徴とするバルブシート用鉄系焼結合
金。 5 合金粒子中のクロム(Cr)の含有量が重量
比で40〜70%であることを特徴とする特許請求の
範囲第4項記載のバルブシート用鉄系焼結合金。 6 合金粒子の粒子径が20〜200μmであり、合金
粒子の硬さがHv1000以上であることを特徴とす
る特許請求の範囲第4項記載のバルブシート用鉄
系焼結合金。 7 重量比で、クロム(Cr)10〜70%、タング
ステン(W)5〜20%、モルブデン(Mo)5〜
20%、炭素(C)0.5〜3%、鉄(Fe)20%以下
及び残部コバルト(Co)からなる合金粒子5〜
25%を炭素(C)0.5〜2%及び残部鉄(Fe)と
不可避不純物からなるパーライトを主体とする基
地中に均一に分散してなる焼結合金に鉛(Pb)
1〜20%を溶浸したことを特徴とするバルブシー
ト用鉄系焼結合金。 8 合金粒子中のクロム(Cr)の含有量が重量
比で40〜70%であることを特徴とする特許請求の
範囲第7項記載のバルブシート用鉄系焼結合金。 9 合金粒子の粒子径が20〜200μmであり、合金
粒子の硬さがHv1000以上であることを特徴とす
る特許請求の範囲第7項記載のバルブシート用鉄
系焼結合金。 10 重量比で、クロム(Cr)10〜70%、タン
グステン(W)5〜20%、モリブデン(Mo)5
〜20%、炭素(C)0.5〜3%、鉄(Fe)20%以
下及び残部コバルト(Co)からなる合金粒子5
〜25%を炭素(C)0.5〜2%、ニツケル(Ni)
1〜10%及び残部鉄(Fe)と不可避不純物から
なるパーライトを主体とする基地中に均一に分散
してなる焼結合金に鉛(Pb)1〜20%を溶浸し
たことを特徴とするバルブシート用鉄系焼結合
金。 11 合金粒子中のクロム(Cr)の含有量が重
量比で40〜70%であることを特徴とする特許請求
の範囲第10項記載のバルブシート用鉄系焼結合
金。 12 合金粒子の粒子径が20〜200μmであり、合
金粒子の硬さがHv1000以上であることを特徴と
する特許請求の範囲第10項記載のバルブシート
用鉄系焼結合金。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12593385 | 1985-06-10 | ||
| JP60-125933 | 1985-06-10 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6296662A JPS6296662A (ja) | 1987-05-06 |
| JPH0559982B2 true JPH0559982B2 (ja) | 1993-09-01 |
Family
ID=14922552
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4563186A Granted JPS6296662A (ja) | 1985-06-10 | 1986-03-03 | バルブシ−ト用鉄系焼結合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6296662A (ja) |
-
1986
- 1986-03-03 JP JP4563186A patent/JPS6296662A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6296662A (ja) | 1987-05-06 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |