JPH0565042B2 - - Google Patents

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JPH0565042B2
JPH0565042B2 JP62206064A JP20606487A JPH0565042B2 JP H0565042 B2 JPH0565042 B2 JP H0565042B2 JP 62206064 A JP62206064 A JP 62206064A JP 20606487 A JP20606487 A JP 20606487A JP H0565042 B2 JPH0565042 B2 JP H0565042B2
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JP
Japan
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film
alloy
magnetic
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alloy film
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Toshiaki Wada
Masateru Nose
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Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
利用産業分野 この発明は、特に磁気ヘツドに用いるのに好適
な高透磁率、高磁束密度を有する軟磁性膜の製造
方法に係り、所謂センダスト合金薄膜と同等の軟
磁気特性を有し、センダスト合金薄膜より高い飽
和磁束密度を有する軟磁性膜が容易に得られる製
造方法に関する。 背景技術 近年、磁気記録における技術的発展は目覚まし
く、特に記録密度の向上は著しいものがある。 例えば、オーデイオテープレコーダやVTR(ビ
デオテープレコーダ)等の磁気記録再生装置にお
いては、記録信号の高密度化や高品質化等が進め
られており、この高記録密度化に対応して、磁気
記録媒体として磁性粉にFe、Co、Ni等の金属あ
るいは合金からなる粉末を用いた、所謂メタルテ
ープや、強磁性金属材料を真空薄膜形成技術によ
りベースフイルム上に直接被着した、所謂蒸着テ
ープ等が開発され、各分野で実用化されている。 ところで、このような高抗磁力を有する磁気記
録媒体の特性を発揮させるためには、磁気ヘツド
のコア材料の特性として、高い飽和磁束密度を有
するとともに、同一の磁気ヘツドで再生を行なお
うとする場合においては、高透磁率を併せて有す
ることが要求される。 例えば、従来、磁気ヘツドのコア材料として多
用されているフエライト材では飽和磁束密度が低
く、また、パーマロイでは耐摩耗性に問題があ
る。 そこで上述の諸要求を満たすコア材料として、
Fe−Al−Si系合金からなる所謂センダスト合金
が好適であると考えられ、すでに実用に供されて
いる。 しかしながら、このセンダスト合金のように軟
磁気特性に優れた材料においては、磁歪λsと結
晶磁気異方性Kが共に零付近であることが望まし
く、磁気ヘツドに使用可能な材料組成はこれら両
者の値を考慮して決められる。 従つて、飽和磁束密度もこの組成に対応して一
義的に決まり、センダスト合金の場合、10〜
11kGが限界である。 また、上記センダスト合金に代る材料として、
高周波数領域での透磁率の低下が少なく高飽和磁
束密度を有する非晶質、所謂アモルフアス磁性合
金材料が開発されている。 しかし、この非晶質磁性合金材料でも飽和磁束
密度は12kG程度であり、また、熱的に不安定で
結晶化の可能性が大きいため、500℃以上の温度
を長時間加えることはできず、例えば、ガラス融
着のように各種熱処理が必要な磁気ヘツドに使用
するには、製造工程上、種々の制限が生じてい
た。 これらの問題に対して、Fe−C膜やFe−Si膜
とパーマロイ膜との積層膜が提案(インターマグ
カンフアレンス1987ダイジエストDD−08)され
ているが、軟磁気特性が不十分である等の問題が
残されている。 発明の目的 この発明は、磁気記録における高品質化、高記
録密度化を図るための磁気記録媒体の高抗磁力化
の試みも、従来のコア材料を用いる限り飽和磁束
密度の限界から自ずと制約を受けている現状に鑑
み、センダスト合金と同程度の軟磁気特性(透磁
率や抗磁力等)を有し、センダストよりも高い飽
和磁束密度を有する軟磁性薄膜を提供することを
目的とする。 発明の概要 この発明は、すぐれた特性を有する軟磁性膜を
目的に種々検討した結果、基板上にbc.c.構造を有
する強磁性のFeまたはFe合金膜(ただし、Fe−
Si合金膜を除く)を成膜した後、該膜上に該膜に
対する膜厚比が1.5倍以上となるようにFe−Al−
Si合金膜を積層成膜し、少なくとも前記2層以上
の複合金属磁性膜とし、さらに適切な熱処理を施
すことにより、センダスト合金と同程度の軟磁気
特性(透磁率や抗磁力等)を有し、センダストよ
りも高い飽和磁束密度を有する軟磁性薄膜が得ら
れることを知見し、この発明を完成したものであ
る。 この発明は、 基板上に、bc.c.構造を有する強磁性のFeまた
はFe合金膜(ただし、Fe−Si合金膜を除く)を
成膜した後、該膜上にFe−Al−Si合金膜を積層
成膜し、あるいはさらに前記積層膜上にbc.c.構造
を有する強磁性のFeまたはFe合金膜とFe−Al−
Si合金膜を順次交互に積層し、前記FeまたはFe
合金膜に対するFe−Al−Si合金膜の膜厚比が1.5
倍以上となるように積層成膜して少なくとも前記
2層以上の複合金属磁性膜となした後、300℃〜
800℃、1分〜100時間の熱処理を行なうことを特
徴とする軟磁性膜の製造方法である。 詳述すれば、この発明は、スパツタ法、蒸着
法、イオンプレーテイング法等、公知の薄膜形成
法を用いて、各種の基板上に、まずbcc構造を有
する強磁性のFeまたはFe合金膜(ただし、以下
の記載において特別の指示がない限りFe−Si合
金膜はFe合金膜から除くこととする)を成膜し、
その膜上にFe−Al−Si合金膜を成膜積層し、さ
らに必要に応じ前記積層膜上にbcc構造を有する
強磁性のFeまたはFe合金膜とFe−Al−Si合金膜
を順次交互に成膜積層するとともに、前記Feま
たはFe合金膜に対するFe−Al−Si合金膜の膜厚
比を1.5倍以上となるようにかつ所要の厚みで少
なくとも2層以上の複合金属磁性膜となした後、
用途、膜厚み、積層構造及び厚み比率等に応じて
適宜選定した300℃〜800℃、1分〜100時間の熱
処理を行なうことにより、センダスト合金と同程
度の軟磁気特性(透磁率や抗磁力等)を有し、セ
ンダストよりも高い飽和磁束密度を有する軟磁性
薄膜を得ることを要旨とする。 この発明による軟磁性膜は、積層構造の金属磁
性体を特徴とするもので、bcc構造を有する強磁
性のFeまたはFe合金膜とFe−Al−Si系合金膜と
からなる二層以上の多層構造膜はもちろんのこ
と、成膜時または成膜後の熱処理により生成され
る各膜間の拡散層を有する膜構造の場合も含む。 この発明において、軟磁性薄膜を積層成膜する
基板には、用途に応じて、Ni−Znフエライトや
Mn−Znフエライトなどの単結晶フエライト、
HIP処理された焼結フエライトの他、Al2O3
TiC複合セラミツクスや、ZrO2、Si3N4等の各種
セラミツクス並びにガラス、結晶化ガラス等の公
知のあらゆる基板が利用できる。 かかる基板表面に、bcc構造を有する強磁性の
FeまたはFe系合金薄膜とさらにその上にFe−Al
−Si系合金薄膜を成膜するが、その被着方法とし
ては、各種スパツタリング法、真空蒸着、イオン
プレーテイング等の公知の気相成膜方法が利用で
きる。 この発明において、軟磁性膜の積層構成は、金
属磁性体が基板表面に被着されるbcc構造を有す
る強磁性のFeまたはFe系合金薄膜とさらにその
上に被着されるFe−Al−Si系合金薄膜との二層
以上の積層構成であり、かつFeまたはFe合金膜
に対するFe−Al−Si合金膜の各膜厚比を1.5倍以
上とすれば、いかなる積層数、積層厚み比の積層
構成も利用できる。従つて、多層構造の場合の各
層の積層厚み比を一定にする必要もなく、また、
最上層の膜は必ずしもFe−Al−Si系合金薄膜で
ある必要もない。 積層構成中の全Fe−Al−Si系合金薄膜のFeま
たはFe合金膜に対する膜厚比が、1.5倍未満であ
ると、高透磁率、低保磁力が得られないため、少
なくとも1.5倍の厚みが必要で、好ましくは2倍
以上である。 熱処理温度は300℃以上、800℃以下が好まし
く、さらに400℃以上、600℃以下がより好まし
い。処理時間は1分以上、100時間以下が好まし
く、さらには10分以上、10時間以下がより好まし
い。 発明の効果 この発明方法により、所要の基板上に、Fe−
Al−Si合金膜と同等またはそれ以上の軟磁気特
性(透磁率、保磁力)を有し、かつFe−Al−Si
合金膜以上の飽和磁束密度を有する軟磁性膜が得
られる。 従つて、この発明による軟磁性膜を、MIGヘ
ツドの如き強磁性酸化物磁気コアの磁気ギヤツプ
面に形成したり、あるいは薄膜ヘツドの磁極等各
種磁気ヘツドに用いることにより、高保磁力の媒
体に適用でき、高記録密度が得られる。 かかる効果が得られる理由を詳述する。 前述した如く、Fe−Al−Si合金膜において優
れた軟磁気特性を得るためには、磁歪λsと結晶
磁気異方性Kが共に零付近であることが望まし
い。従つて、軟磁性膜として使用される組成範囲
がλsとKから限られるために、得られる飽和磁
束密度は高々10〜11kG以下であつた。 一方、bcc構造を有する強磁性のFeまたはFe合
金においては、飽和磁束密度が10kG以上のもの
は容易に得られる。 例えば、純Fe膜は約22kG、Fe−50%Co合金膜
では12kGの高い飽和磁束密度が得られる。また、
Fe−N合金膜では28kGもの高い飽和磁束密度が
得られることが知られ、その他、Fe−Si、Fe−
Ni合金等の膜でも15〜18kGの飽和磁束密度が得
られることが知られている。 しかし、これらの合金膜はいずれも単層膜では
十分に高い透磁率、低い保磁力が得られない。例
えば、スパツタ法で得られたbcc構造を有する強
磁性のFe膜は、保磁力が約10Oeと高く、透磁率
も数百以下である。 これでは磁気ヘツド等に用いる軟磁性膜として
は不十分であるため、従来はbcc構造を有する強
磁性のFeまたはFe合金を、そのまま軟磁性膜と
して用いる試みは行なわれておらず、パーマロイ
やSiO2の膜との積層構造によりFeの軟磁気特性
を向上させる試みが行なわれているにすぎなかつ
た。 また、Fe−Al−Si合金膜も、1〜数μm程度
の厚みでは優れた軟磁気特性が得られるが、数千
Å以下になると磁気特性が著しく劣化することが
知られている。 従つて、Fe−Al−Si系合金膜とFeまたはFe系
合金膜を組み合わせることも、従来全く考えられ
ていなかつた。 そこで、数千Å以下のFe−Al−Si合金膜につ
いて、本発明者らが種々検討した結果、すぐれた
軟磁気特性が得られないのは、成膜初期において
結晶配向が乱れ易くなり、熱処理を行なつても結
晶面の配向が十分起り難いためであると想定し
た。 一方、Fe−Al−Si合金膜をbcc構造を有するFe
またはFe合金膜の上に所定の膜厚比(Fe−Al−
Si合金膜の膜厚/FeまたはFe合金膜の膜厚≧
1.5)で成膜した場合、Fe−Al−Si合金膜が下地
となるFeまたはFe合金膜の結晶配向に沿つて成
膜され、結晶配向の乱れが少なくなり、所要の熱
処理によつて容易に難磁気特性が向上すると考え
られる。 また、前記FeまたはFe合金膜は、Fe−Al−Si
合金膜との磁気的相互作用により従来得られなか
つたようなすぐれた軟磁気特性を発揮する。 従つて、かかるbcc構造を有するFeまたはFe合
金膜上に該Fe又はFe合金膜に対して膜厚比が1.5
倍以上のFe−Al−Si合金膜を積層し適切な熱処
理を施せば、Fe−Al−Si合金膜と同等またはそ
れ以上の軟磁気特性とFe−Al−Si系合金膜以上
の飽和磁束密度を有する軟磁性膜が容易に得られ
るのである。 発明の好ましい実施態様 組成等 この発明において、FeまたはFe合金膜は、前
述の如く、Fe−Al−Si系合金膜の成膜初期層の
結晶配向を促す目的のために、まず、bcc構造で
あること、そしてFeまたはFe合金膜自体が強磁
性であることが必要である。 また、その飽和磁束密度Bsは、膜全体の飽和
磁束密度をセンダストより高くするためには少な
くとも10kG以上必要であり、望ましくは14kG以
上、さらに望ましくは18kG以上が良い。 保磁力は、数10Oe以下であれば使用可能であ
るが、好ましくは数Oe以下が良い。 このFeまたはFe系合金膜の組成としては、Fe
と不可避な不純物からなるいわゆる純Feでも良
く、また、主成分をFeとし、副成分としてCo、
Ni、Cu、Mn、Cr、V、Mo、Nb、Zr、W、
Ta、Hf、Y、B、C、Al、Ru、Rh、Pd、Pt、
希土類元素の少なくとも1種以上と、不可避な不
純物を含有するFe合金膜でも良い。 しかし、これら副成分の濃度は、前記のbcc構
造と強磁性の条件を満足する範囲を適宜選定する
必要がある。例えば、Feを添加したFe−Ni合金
の場合、Niを約50%以上含有し、fcc構造を有す
る所謂パーマロイといわれる合金膜は、センダス
ト膜の初期層の結晶配向を促すことができないた
め不適当である。 また、B、Zr、Hf等の非晶質形成元素を、お
よそ10原子%〜20原子%添加すると非晶質Fe合
金膜が形成されるので、これも不適当である。 また、Cr、V、Mo、Nb、Zr、W、等の元素
は、Fe合金膜の飽和磁束密度を著しく低下させ
るため、飽和磁束密度が10kG以下にならないよ
うに濃度を定める必要がある。 従つて、前記の副成分の元素は各元素毎に、あ
るいは組み合わせて添加する際に、前述の条件を
満足するFeまたはFe合金膜が形成されるか否か、
公知の技術及び知見によりその濃度を決定すれば
良い。 また、Fe−Ai−Si系合金薄膜は、所謂センダ
スト合金であり、従来より複合型及び薄膜磁気ヘ
ツドに多用されており、磁気ヘツドの用途等に応
じて、公知の組成が適宜選定し得るが、3〜
10wt%Al、6〜15wt%Si、80〜90wt%Feの範囲
の合金を用いることができ、また、必要に応じ
て、Cr、Ti、Ta、Ni、Co、Mo、Zr、希土類元
素などを添加するのも良い。 製造条件 基板表面に、bcc構造を有する強磁性のFeまた
はFe系合金薄膜とさらにその上にFe−Al−Si系
合金薄膜を積層成膜するが、その被着方法として
は、前述の如く各種スパツタリング法、真空蒸
着、イオンプレーテイング、等の公知の気相成膜
方法が利用できる。 好ましい被着条件としては、いずれの方法にお
いても、到達真空度は高い程好ましく、少なくと
も10-6Torr台以下の高真空にする必要があり、
望ましくは2×10-6Torr以下、さに望ましくは
1×10-6Torr以下が良い。 スパツタリング法を用いる場合には、アルゴン
ガス等の不活性ガスをスパツタリングガスとして
用いるが、この圧力はスパツタ装置の構造によつ
て適宜選定すれば良い。 例えば、マグネトロン式スパツタ装置の場合、
ガス圧は1×10-3Torr〜20×10-3Torrが好まし
く、さらに好ましくは2×10-3Torr〜10×
10-3Torrがよい。 また、対向ターゲツト式スパツタ装置の場合ガ
ス圧は0.3×10-3Torr〜8×10-3Torrが好まし
い。 また、基板温度は400℃以下が良いが、望まし
くは300℃以下が良い。 さらに、被着形成するbcc構造を有する強磁性
のFeまたはFe系合金薄膜の膜厚は数Å〜数千Å
と薄いために、基板の表面状態、例えば、残留歪
応力や粗度等に強く影響され、磁気特性が悪化す
る可能性があるため、bcc構造を有する強磁性の
FeまたはFe系合金薄膜を被着する基板粗度を40
Å以下とすることが望ましい。 この発明において、bcc構造有する強磁性のFe
またはFe合金膜とFe−Al−Si合金膜とからなる
金属磁性体厚みは、数百Å以上あれば所定の軟磁
性は得られるが、その用途に応じて適宜選定すれ
ば良い。 例えば、垂直磁気記録用の薄膜ヘツド主磁極で
は0.1〜0.2μm、コンピユータ用長手記録の薄膜
ヘツド、あるいはMIGヘツドでは1〜数μm、
映像用ヘツドでは10〜20μmである。 さらに、この発明の特徴であるbcc構造を有す
るFeまたはFe系合金膜の1層当りの被着厚みは、
Fe−Al−Si合金膜の結晶配向を促す目的のため
には0.001μm以上必要で、好ましくは0.01μm以
上、さらに望ましくは0.03μm以上が好ましい。
しかし2μm以上の厚さになると金属磁性膜全体
の磁気特性が劣化するので2μm以下、望ましく
は1μm以下、さらに望ましくは0.5μm以下が良
い。 また、Fe−Al−Si系合金膜の厚みは、高透磁
率、低保磁力を得るためには前記bcc構造を有す
るFeまたはFe系合金膜の1倍以上の厚さが必要
であり、望ましくは1.5倍以上、さらに望ましく
は2倍以上が良い。 しかし、Fe−Al−Si合金膜がFeまたはFe合金
膜に比べて厚くすればする程、膜全体の飽和磁束
密度がFe−Al−Si合金膜のそれに近づく結果に
なるので、必要な飽和磁束密度に応じてFe−Al
−Si合金膜の膜厚を決める必要がある。 複合金属磁性膜の好ましい積層構成としては、
基板−Fe−センダスト−Fe−センダスト(以下
Fe−センダストの繰り返し)の順である。しか
し、必ずしもセンダストを最上層とする必要はな
い。 このようにして二層以上の多層に被着された金
属磁性膜の磁気特性を向上させる目的で必要に応
じた熱処理を行なう。 熱処理は、成膜後所要の加工前に行なつても良
く、例えば、磁気ヘツド等の部品の形状に加工し
てから行なつても良い。さらにまた、磁気ヘツド
コアの半体対のボンデイング加工を行なう際にガ
ラス溶着のための加熱を熱処理と併用しても良
い。 熱処理の温度と時間は、複合金属磁性膜の磁気
特性を向上させるのに十分な温度と時間を適宜選
定すると同時に、基板との熱膨張係数差、基板耐
熱性、各膜の厚さ、基板とFeまたはFe系合金膜
と、Fe−Al−Si系合金間との3者間の相互拡散
を同時に考慮して選定すべきであつて、使用した
基板及び金属磁性膜の組成によつて適宜選定する
必要がある。 熱処理温度は、300℃未満では、応力の緩和が
不十分で十分に高い透磁率が得られないため好ま
しくなく、また800℃を越えると、基板と膜及び
膜間の相互拡散等により返つて磁気特性が劣化し
たり、膜の剥離が生じ安いため、300℃〜800℃が
好ましく、さらに400℃以上、600℃以下がより好
ましい。 処理時間は、1分未満では、十分に高い透磁率
が得られないため好ましくなく、また100時間を
越えると、返つて磁気特性が劣化するため、1分
〜100時間が好ましく、さらには10分以上、10時
間以下がより好ましい。 冷却速度は、熱処理温度、時間と同様に使用し
た基板及び複合金属磁性膜の組成や構成によつて
適宜選定する必要があるが、通常、1℃/hr以
上、10000℃/hr以下が好ましいが、50℃/hr〜
600℃/hrの範囲が好ましい。 雰囲気は、金属磁性膜及び強磁性酸化物の磁気
特性を著しく劣化させるものでなければどのよう
な雰囲気でも良いが、真空または不活性ガスまた
は窒素ガス中が好ましく、特に10-4Torr以上の
真空が好ましい。 このようにして熱処理を行なつた場合、熱処理
温度及び時間との兼ね合いにより、分析機器で検
出し得る程度の相互拡散層が出来る場合がある。 そして、熱処理条件によつては、FeまたはFe
合金膜とFe−Al−Si系合金膜との間で、ほとん
ど単層膜に近い状態にまで相互拡散が進行して
も、各膜の組成の選択によつてはすぐれた軟磁性
を有する場合もある。 このような場合、この発明による軟磁性膜は、
基板とbcc構造を有する強磁性のFeまたはFe合金
及びFe−Al−Si系合金膜のそれぞれの境界面の
少なくとも一方における拡散層を含む構成とな
る。 実施例 実施例 1 基板に熱膨張係数110×10-7の結晶化ガラスと、
熱膨張係数79×10-7のAl2O3−TiC複合セラミツ
クスを用い、前記基板の主面上に、RF2極マグネ
トロンスパツタリング装置によつて、Al2O3膜を
10〜15μm厚みで被着形成した。 各基板の一主面上のAl2O3膜を、メカノケミカ
ルポリツシユ法により高精度な平坦無歪面に仕上
げた。 この際、タリステツプ表面段差測定器による測
定では、粗度20Å以下であつた。また、表面歪層
の除去状態は、エリプソメトリーによつて確認し
た。 上記の無歪加工された各基板のAl2O3膜上に、
スパツタリング装置によつて、99.3%Fe膜を300
Å厚みで被着形成し、さらにFe−Al−Si膜を900
Å厚みに被着形成し、これを3回繰り返して、複
合金属磁性膜を積層成膜した。 その後、複合金属磁性膜に450℃、1時間の熱
処理を施し、約50℃/Hrの炉冷を行つた。 また、比較のため、結晶化ガラス基板のAl2O3
膜上に、スパツタリング装置によつて、Fe−Al
−Si膜を3600Å厚みに被着形成して単層の金属磁
性膜を設けた。 得られた金属磁性膜の磁気特性は第1表のとお
りであつた。 上記のスパツタ条件は下記のとおりである。 ターゲツト=Fe(0.6%Cr−0.1%Mn−Fe)セン
ダスト(Fe−6Al−10Si) 真空度=1×10-6Torr Ar圧=4.5mTorr 基板温度=約70℃ パワー(RF)=Fe;300w(2極スパツタ) =Fe−Al−Si;500w(2極プレーナーマグネト
ロンスパツタ)
【表】 実施例 2 基板に熱膨張係数93×10-7の結晶化ガラスと、
実施例1と同一のAl2O3膜を設けた結晶化ガラス
を用い、実施例1と同一条件にて、上記の無歪加
工された結晶化ガラス上あるいは同基板のAl2O3
膜上に、スパツタリング装置によつて、99.3%Fe
膜を500Å厚みで被着形成し、さらにFe−Al−Si
膜を1300Å厚みに被着形成し、これを4回繰り返
して、複合金属磁性膜を積層成膜した。 その後、複合金属磁性膜に450℃、1時間の熱
処理を施し、約50℃/Hrの炉冷を行つた。 また、比較のため、実施例1と同様のAl2O3
を形成した結晶化ガラス基板上に、スパツタリン
グ装置によつて、Fe−al−Si膜を1.1μm厚みに被
着形成して単層の金属磁性膜を設けた。 得られた金属磁性膜の磁気特性は第2表のとお
りであつた。
【表】 実施例 3 Mn−Zn単結晶フエライトからなる磁性基板の
一主面を、ダイヤモンドパウダーを用いて、鏡面
したのち、逆スパツタリングを施し、前記主面を
高精度な無歪面を仕上げた。 この際、タリステツプ表面段差測定器による測
定では、粗度40Å以下であつた。また、表面歪層
の除去状態は、エリプソメトリーによつて確認し
た。 上記の無歪加工された磁性基板の主面上に、
RF2極マグネトロンスパツタリング装置によつ
て、99.3%Fe膜を500Å厚みで被着形成し、さら
にFe−6Al−10Si膜を1500Å厚みに被着形成し、
これを8回繰り返して、1.6μm厚みの複合金属磁
性膜を積層成膜した。 複合金属磁性膜の被着形成後、500℃×1時間
の熱処理を施し、100℃/Hrの炉冷を行つた。 なお、前記のスパツタリング条件は、それぞれ
投入電力1kW、Arガス圧力5×10-3Torrであつ
た。 次に、前記基板上に磁気ギヤツプを形成するた
めのAl2O3膜をRF2極マグネトロンスパツタリン
グ装置にて、0.1μm厚みに被着形成した複合磁性
基板を得る。さらに、トラツクを形成するための
トラツク溝及び記録再生のための巻線用巻線溝を
多数形成した。 さらに、複合磁性基板を所定寸法の複数の半体
状態に切り出し、巻線溝を有する半体と巻線溝を
有しない半体を、真空熱処理によつてガラスボン
デイングし、同時に、金属磁性膜の磁気特性を向
上させた後、スライシングし、所定寸法、形状と
なるように外形加工を施し、チツプ化した。 次に、コンポジツトヘツド化し、電磁変換特性
を測定した。 また、比較のために、従来法のFe−Al−Si膜
のみによるコンポジツトヘツドも作製し、電磁変
換特性を測定した。 第1図は従来法およびこの発明によるコンポジ
ツトヘツドの再生波形の模式図であり、(a)は磁気
ギヤツプからの出力で、(b)はセンダスト膜と磁気
コア半体の間の磁気的不連続による疑似ギヤツプ
による出力である。 出力比b/aの測定の結果、本発明のb/aは
0.02、従来法のb/aは0.2であり、この発明に
よるヘツドの場合の方は、疑似ギヤツプの効果は
実質的に問題とならない程度に著しく減少し、良
好な記録再生特性を有することが確認できた。 また、この発明によるコンポジツトヘツドの再
生周波数特性のうねりは大幅に改善され、1dB以
下であつた。 実施例 4 実施例1と同様の熱膨張係数110×10-7の結晶
化ガラスにAl2O3膜を10〜15μm厚みで形成し、
表面を無歪加工した基板を用い、90%Fe−10%
Co膜をRF2極スパツタにより0.05μm厚みに被着
形成し、さらにFe−Al−Si膜を1.45μm厚みに形
成した。 その後、この複合金属磁性膜に500℃、1時間
の熱処理を施し、約100℃/Hrの炉冷を行つた。 また、比較のため、同等結晶化ガラス基板上
に、スパツタリング装置によつて、Fe−Al−Si
膜のみを1.5μm厚みに被着形成し、前記複合金属
磁性膜と同一条件で熱処理を行つた。 なお、スパツタ条件は強磁性Fe合金膜用ター
ゲツトが異なる以外は実施例1と同一である。第
3表に透磁率を示す如く、Fe−Al−Si膜のみの
場合に比べ、倍以上の高い透磁率を示すことが分
かる。
【表】 実施例 5 実施例4で用いた基板と同一基板に、Fe及び
Fe−Al−Si合金膜を種々の膜厚比にて被着形成
した後、450℃〜500℃、0.5〜1時間の熱処理を
施し、約50℃/Hrの炉冷を行つた。 なお、スパツタ条件はFe膜形成用に99.9%Fe
ターゲツトを用いた以外は実施例1と同一であ
る。 得られた複合磁性膜の磁気特性は第4表のとお
りであつた。 第4表の結果から明らかなように、複合磁性膜
はFe−Al−Si膜のみに比較して、倍以上の高い
透磁率を示すことがわかる。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は磁気ヘツドの出力周波数特性の模式図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基板上に、bcc構造を有する強磁性のFeまた
    はFe合金膜(ただし、Fe−Si合金膜を除く)を
    成膜した後、該膜上にFe−Al−Si合金膜を積層
    成膜し、あるいはさらに前記積層膜上にbcc構造
    を有する強磁性のFeまたはFe合金膜とFe−Al−
    Si合金膜を順次交互に積層し、前記FeまたはFe
    合金膜に対するFe−Al−Si合金膜の膜厚化が1.5
    倍以上となるように積層成膜して少なくとも前記
    2層以上の複合金属磁性膜となした後、300℃〜
    800℃、1分〜100時間の熱処理を行なうことを特
    徴とする軟磁性膜の製造方法。
JP20606487A 1987-08-19 1987-08-19 Manufacture of soft magnetic film Granted JPS6449209A (en)

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JPS62274607A (ja) * 1986-05-22 1987-11-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超格子磁性体

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