JPH0565295A - 新規生理活性ペプチド、該活性ペプチドを有効成分とする胃酸分泌抑制剤、抗潰瘍剤及び飲食品 - Google Patents

新規生理活性ペプチド、該活性ペプチドを有効成分とする胃酸分泌抑制剤、抗潰瘍剤及び飲食品

Info

Publication number
JPH0565295A
JPH0565295A JP3257011A JP25701191A JPH0565295A JP H0565295 A JPH0565295 A JP H0565295A JP 3257011 A JP3257011 A JP 3257011A JP 25701191 A JP25701191 A JP 25701191A JP H0565295 A JPH0565295 A JP H0565295A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
active peptide
gastric acid
acid secretion
food
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3257011A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2907603B2 (ja
Inventor
Hiroshi Kawakami
浩 川上
Rika Matsuno
里香 松野
Isahiro Kawasaki
功博 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP3257011A priority Critical patent/JP2907603B2/ja
Publication of JPH0565295A publication Critical patent/JPH0565295A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2907603B2 publication Critical patent/JP2907603B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 次のアミノ酸配列を有する乳由来の生理活性
ペプチド、該ペプチドを含有せしめてなる胃酸分泌抑制
及び抗潰瘍剤、または、このような作用のある飲食品。 Ile-Leu-Asn-Lys-Pro-Glu-Asp-Glu-Thr-His-Leu-Glu-Ala-Gln-Pro-Pro-Asp-Ala- Ser-Ala-Gln-Phe-Ile-Arg-Asn-Leu-Gln-Ile-Ser-Asn-Glu-Asp-Leu-Ile-Ser-Lys- Glu-Gln-Ile-Val-Ile-Arg 【効果】 生理活性ペプチドは胃酸分泌抑制作用を有
し、副作用がなく経済的に有利な抗潰瘍剤あるいは潰瘍
予防飲食品として用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒト及び哺乳動物の乳
あるいはその加工品に由来する生理活性作用を有する新
規ペプチドに関する。さらに、本発明は、このペプチド
を有効量含有せしめた胃酸分泌抑制及び抗潰瘍作用のあ
る医薬及び飲食品に関する。
【0002】
【従来の技術】抗潰瘍剤には、胃液の消化作用を抑える
制酸剤と、胃液分泌そのものを抑える抗コリン剤、抗ガ
ストリン剤、ヒスタミン受容体拮抗剤などがある。しか
し、炭酸水素ナトリウムなどの制酸剤は、即効性ではあ
るものの作用持続時間が短く、長期の大量投与によりア
ルカローシスを誘発する。炭酸カルシウム製剤は、尿路
結石の原因となる高カルシウム血症を起こし、マグネシ
ウム製剤は、下痢が発生しやすいという欠点がある。ま
た、抗コリン剤も口渇、便秘、心悸亢進などの副作用が
あり、かならずしも満足すべき抗潰瘍剤とはいえない。
さらに、抗ガストリン剤の主流となるペプチド製剤は、
ウロガストロンやセクレチンのように、動物の尿や臓器
から精製しなければならないため、製造コストが高く、
かつ製造量にも限界がある。また、最近ではヒスタミン
受容体拮抗剤が開発されたが、投与をやめると潰瘍が再
発しやすいという問題点を抱えている。特にストレスの
多い現代社会では、胃潰瘍の生涯罹患率は20%といわ
れ、再発する確率も80%以上と非常に高く、再発した
場合には再び抗潰瘍剤の投与を開始しなければならな
い。すなわち、一度胃潰瘍に罹った患者は、定期的に医
薬品である抗潰瘍剤を飲み続けなければならず、副作用
の少ない薬を用いたとしても、人体に与える影響が全く
ないとは言いきれない。
【0003】このような状況から、胃液の分泌抑制効果
が高く、副作用などの危険性を伴わないばかりか、比較
的安価に製造できる抗潰瘍剤、あるいは慢性疾患ともい
える潰瘍の発症や再発を予防する機能性を備えた食品素
材が強く求められている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は、上述し
たような従来の抗潰瘍剤にみられる問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものである。すなわち、潰瘍の
慢性疾患としての特徴を考慮して、その治療及び予防に
有効な医薬あるいは飲食品を提供することを目的として
なされたものである。このことは、比較的安価な原料か
ら得られ、胃液分泌抑制効果が良好であり、潰瘍を治療
するための抗潰瘍剤として用いられ、さらに、潰瘍の発
症や再発を防止するための機能性食品あるいは病態食と
しても利用できる有効成分を提供することを目的とする
ものである。本発明者らは、上記のような特徴のある有
効成分について探索したところ乳に由来するペプチドが
上記作用があることを見出した。
【0005】乳中の生理活性ペプチドには、成長ホルモ
ンや細胞分化・増殖因子などのほかに、カルシウム吸収
促進ペプチド、オピオイドペプチド、アンジオテンシン
転換酵素阻害ペプチドなどがある。
【0006】また、Vasilevskayaら〔Vopr.Pitaniya,4,
21-24,(1977)〕は、κ−カゼインを酵素で分解して得た
κ−カセイングリコマクロペプチド(以下GMPと略
す)が胃酸の分泌を抑制すると報告したが、1987年
にGuilloteauら(Reprod. Nutr.Develop., 27, 287-288,
1987)は、GMPを子ウシに静注投与しても、胃液の分
泌量に変化がなかったと報告している。このように、G
MPの胃液分泌抑制効果については、いまだ明確に結論
が出されていないのが現状である。
【0007】本発明者らは、このような背景にあって、
チーズ製造時に生成するホエー、ホエー蛋白質濃縮物、
除蛋白質チーズホエーなどの、ホエー蛋白質含有溶液を
原料として得られるGMPの胃液分泌抑制効果につい
て、ラットを使って鋭意検討を重ねたところ、GMP自
体に胃酸分泌抑制効果があるのではなく、GMP調製時
にGMP画分に混入する特定のペプチドが、顕著な胃酸
分泌抑制効果あるいは抗潰瘍効果を示すことを見いだし
本発明をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明の課題は、胃酸分泌抑制
及び抗潰瘍作用があり、副作用の少ない新規な生理活性
ペプチドを提供することにある。
【0009】さらに、本発明の課題は、このような生理
活性ペプチドを有効量含有せしめた胃酸分泌抑制及び抗
潰瘍剤あるいは飲食品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のアミノ酸
配列を有する生理活性ペプチドにある。 Ile-Leu-Asn-Lys-Pro-Glu-Asp-Glu-Thr-His-Leu-Glu-Ala-Gln-Pro-Pro-Asp-Ala- Ser-Ala-Gln-Phe-Ile-Arg-Asn-Leu-Gln-Ile-Ser-Asn-Glu-Asp-Leu-Ile-Ser-Lys- Glu-Gln-Ile-Val-Ile-Arg
【0011】また、本発明は、このような生理活性ペプ
チドを有効量含有せしめてなる胃酸分泌抑制剤及び抗潰
瘍剤に関する。
【0012】さらに、本発明は、このような生理活性ペ
プチドを有効量含有せしめてなる胃酸分泌抑制及び抗潰
瘍作用のある飲食品に関する。
【0013】本発明の生理活性ペプチドは、GMP画分
から採取することができる。GMPは、チーズ製造時に
ホエーのなかに遊離してくることは昔から知られてい
る。この原料としてチーズホエーあるいはチーズホエー
を限外濾過して製造されたホエー蛋白濃縮物、または加
熱などの方法でホエー蛋白質を沈殿させて除去したチー
ズホエーや、乳糖母液を用いることができる。GMP画
分を工業的に製造するためには、特公昭59−2735
8号公報に開示された方法、特開平2−276542号
公報に記載された方法、あるいは特願平2−95686
号に記載された方法等を用いるとよい。また、レンネッ
トカゼインカードを製造した残余の液から、特開昭63
−284199号公報に開示された方法で、GMP画分
を得ることもできる。このようにして得たGMP画分か
らイオン交換法や逆相HPLCにより、胃酸分泌抑制効
果をもつ活性中心のペプチドを単離する。また、本発明
によるペプチドは、ペプチド合成装置や通常の有機化学
合成法で構成アミノ酸を原料に合成してもよいし、遺伝
子工学的手法で取得してもよい。
【0014】すなわち、本発明の生理活性ペプチドは、
ヒトあるいはウシ,ヒツジ,ヤギなどの哺乳動物の生
乳、脱脂乳、ホエーあるいはホエー蛋白質濃縮物(WP
C)を原料として調製される。
【0015】この調製方法としての1例を示すと、例え
ば特開平2−276542号公報に開示されているよう
に、まずこれらの原料から得られるチーズホエー、WP
C、除蛋白チーズホエー等を得て、これをpH4未満に
調整した後、分画分子量10,000〜50,000の膜
を用い、限外濾過処理をして透過液を得る。そして、次
にこの透過液をpH4以上に調整し、分画分子量50,
000以下の膜を用いて脱塩し濃縮することによってG
MP画分を得る。
【0016】さらに、このようにして得られたGMP画
分を0.25M食塩を含むpH8.7の緩衝液に溶解
し、pH8.7で陰イオン交換樹脂に吸着させ、同緩衝
液を用いて非吸着部分を溶出させる。次に吸着部分につ
いて0.3M食塩を含むpH8.7の緩衝液を用いて溶出
し、粗ペプチド画分を得る。この粗ペプチド画分を逆相
HPLCで分画して精製された生理活性ペプチドを得る
(実施例1参照)。
【0017】本発明では、この生理活性ペプチドをアミ
ノ酸シークエンサーを用いて分析したところ、上記アミ
ノ酸配列であることが判明した(実施例2参照)。
【0018】乳中の生理活性ペプチドは、前記したよう
に成長ホルモン、細胞分化・増殖因子、カルシウム吸収
促進ペプチド、オピオイドペプチド、アンジオテンシン
転換ペプチド等数多くのペプチドが知られている。
【0019】これらペプチドのアミノ酸配列については
すでに明らかにされているが、本発明のアミノ酸配列を
含むペプチドは含まれておらず、いずれも本発明のペプ
チドとは異なる。また、乳中の抗潰瘍性物質については
特開昭62−277327号公報があるが、具体的な構
造が明らかにされていない。しかもその分離方法からみ
ると本発明の生理活性ペプチドとは構造および特性を異
にしていると考えられる。すなわち、本発明のペプチド
は、陰イオン交換樹脂に結合する特性をもつが、特開昭
62−277327号公報に記載の物質は、陽イオン交
換樹脂に吸着させて回収した物質である。以上の点から
本発明のペプチドを新規なペプチドであると判断した。
【0020】そしてこのペプチドの生理活性について動
物試験を行なったところ実施例3〜6に示すように静脈
注射ばかりではなく経口投与しても胃酸分泌抑制作用が
あり抗潰瘍効果があることを見出した。
【0021】本発明新規ペプチドは、原則として前記ア
ミノ酸配列をもつペプチドを意味するが、アミノ酸が数
個、付加、削除あるいは置換されたペプチドであっても
それが前記ペプチドと同様の生理活性をもつ限り、本発
明の新規ペプチドに包含される。本発明の生理活性ペプ
チドは、注射剤として用いたり、あるいは糖衣錠やタブ
レット、もしくはカプセルなどとして経口剤として投与
したりして胃酸分泌抑制剤あるいは抗潰瘍剤として用い
ることができる。さらに各種飲食品、たとえば清涼飲料
水、果汁飲料、発酵飲料などや、ゼリーやアイスクリー
ムなどに添加することにより、抗潰瘍食品素材として用
いてもよく、さらにガムやキャンディーなどの菓子類に
も添加することができる。
【0022】尚、本発明のペプチドは、乳成分に由来す
るペプチドであり、経口的に摂取する場合には人体に及
ぼす悪影響は何らみられず、その摂取量については特に
制限はない。しかし、実際に抗潰瘍剤あるいは潰瘍予防
食品として経口摂取する場合は、0.001mg/kg
体重/日以上、望ましくは0.01〜1mg/kg体重
/日が適当である。すなわち、0.001mg/kg体
重/日以下では効果が認められず、1mg以上投与して
も何ら障害はないものの効果の顕著な上昇がみられな
い。
【0023】また、上述のようにして得たペプチドは、
乳由来のペプチドとはいえ、抗原性がほとんどなく、ア
レルギー症状などを引き起こす可能性も低い。注射液と
しての投与量は、0.1μg/kg体重/日以上、望ま
しくは1〜100μg/kg体重/日が適当である。す
なわち、0.1μg/kg体重/日以下では効果がな
く、100μg/kg体重/日以上では、何ら障害はな
いものの、特に効果の上昇はみられない。
【0024】本発明における有効量は、この程度の投与
量になるように医薬あるいは飲食品に添加して胃酸分泌
抑制作用及び抗潰瘍作用を生ぜしめるものをいう。
【0025】
【発明の効果】本発明は新規な胃酸分泌抑制作用及び抗
腫瘍作用のあるペプチドを提供するものである。さら
に、本発明の生理活性ペプチドは次のような作用効果を
有する。 (1)通常食品として摂取している乳由来のペプチドで
あるため、投与しても副作用がない。 (2)食品である乳を原料にしているため、従来の抗潰
瘍剤に比べて製造コストが安い。 (3)従来の抗潰瘍剤と比べて大量に調製できるため、
医薬品としてのみならず、食品素材としても広範囲に利
用できる。
【0026】以下、実施例に基づき本発明を具体的に説
明する。
【実施例1】生理活性ペプチドの分離精製 ホエー蛋白質濃縮物(太陽化学製、商品名サンラクトN
−2)1kgを50℃の水50lに溶解し、濃塩酸によ
り、pH3.5に調整した。これを、分画分子量20,
000の限外濾過膜(DDS社 GR61PP)を用
い、50℃、圧力0.4MPa、平均透過液流速52.
4l/m2 ・hにて限外濾過を行った。透過液量が40
lに達した時点で濃縮液に50℃の水40lを加え、連
続して限外濾過を行った。以上の様にして連続運転を行
い、透過液を全量で160l得た。得られた透過液に、
25%苛性ソーダを加え、pH7.0とし、再度同じ条
件、同じ限外濾過膜で、濃縮液が5lになまるで限外濾
過を行い、脱塩濃縮した。続いて50℃の水を加え、濃
縮液量を常に10lに保ちながら、これまでと同じ条
件、同じ限外濾過膜でダイアフィルトレーションを行
い、さらに脱塩した。このダイアフィルトレーションに
より透過液量が80lに達した時点で、濃縮液に水を加
えるのをやめ、濃縮液量が2lになるまで限外濾過にて
濃縮し、この濃縮液を凍結乾燥し、κ−カゼイングリコ
マクロペプチド54gを得た。このものをウレア−SD
S電気泳動法による分析の結果、純度は82%であっ
た。
【0027】得られたGMP画分1gを、0.25M食
塩を含む20mMトリス/塩酸緩衝液(pH8.7)5
0mlに溶解し、同緩衝液で平衡化した陰イオン交換樹
脂DE−52に通した。非吸着画分を同緩衝液で800
mlで溶出した後、0.3M食塩を含む20mMトリス
/塩酸緩衝液(pH8.7)200mlで粗生理活性ペ
プチド画分100mgを溶出し、回収した。こうして得
た粗ペプチド画分100mgを、CAPCELL PA
K C−18 AG120(資生堂)による逆相HPL
Cで分画し、アセトニトリル20%濃度で溶出される生
理活性ペプチド40mgを得た。溶出液は、0.1M
NaClO4 /0.05M H3 PO4 (NaOH)
(pH9)と100%アセトニトリルを用いた。この溶
出パターンを図1に示す。生理活性ペプチド画分はN
o.3である。得られたペプチドを、アプライド・バイ
オシステムズ社のアミノ酸シークエンサー(473A
型)で分析し、前記したアミノ酸配列を決定した。
【0028】
【実施例2】アミノ酸配列のペプチド合成 実施例1で得られたアミノ酸配列に基づき、アプライド
・バイオシステムズ社のペプチドシンセサイザー(43
0A型)を使い、t−Boc法で前記した配列のペプチ
ドを合成した。すなわち、0.5mmolのBoc−L
−Cln−O−CH2 −PAM樹脂および各2mmol
の構成アミノ酸をペプチドシンセサイザーに充填して合
成を行ない、特許請求の範囲1記載のペプチドを結合し
た樹脂を得た。樹脂1.63gに結合しているペプチド
を、チオアニソールおよびエタンジチオールの存在下で
トリフルオロメタンスルホン酸により切り出し、ジエチ
ルエーテルで沈殿させた後10%酢酸で溶解し、同じく
10%酢酸で置換した強塩基性陰イオン交換樹脂Bio
−Rex MSZ 1−X8に通して精製し、ペプチド
150mgを得た。このペプチドをさらにAquapa
c RP−300(アプライド・バイオシステムズ社)
による逆相HPLCで、溶出液として0.1%トリフル
オロ酢酸/水および0.1%トリフルオロ酢酸/アセト
ニトリルを使って精製し、20%アセトニトリルで溶出
した画分から生理活性ペプチドの白色粉末34mgを得
た。
【0029】
【実施例3】静注による胃液分泌抑制効果の確認 16時間絶食させ、かつ2時間給水を制限したウイスタ
ー系ラット(雄、7カ月令、各群8匹)に、生理食塩水
に溶かした本発明のペプチドを0.1,1,10,10
0,1000μg/kg体重、β−ラクトグロブリンを
1mg/kg体重、あるいは生理食塩水だけを静注し、
ただちに胃幽門部を結紮した。4時間後に胃噴門部も結
紮して胃を摘出し、胃内に溜まった胃液を回収して容量
を測定すると共に、滴定により酸度を測定した。その結
果を表1に示す。表に示されるとおり本発明のペプチド
を1μg/kg体重以上投与した群では、胃酸分泌量が
有意に低下した。
【0030】
【表1】 ──────────────────────────────────── サンプル 胃酸分泌量(mEq/4hr) ──────────────────────────────────── ペプチド(0.1μg/kg体重) 0.281±0.105 (1μg/kg体重) 0.108±0.088 (10μg/kg体重) 0.096±0.052 (100μg/kg体重) 0.066±0.092 (1mg/kg体重) 0.058±0.049 β−ラクトグロブリン(1mg/kg体重) 0.291±0.070 生理食塩水 0.327±0.089 ──────────────────────────────────── (平均値±標準偏差(n=8))
【0031】
【実施例4】経口投与による胃液分泌抑制効果の確認 16時間絶食させ、かつ2時間給水を制限したウイスタ
ー系ラット(雄、7カ月令、各群8匹)に、0.2ml
の水に溶かした本発明のペプチドを0.001,0.0
1,0.1,1,10mg/kg体重、あるいは水だけ
を経口投与し、1時間後に胃幽門部を結紮した。4時間
後に胃噴門部も結紮して胃を摘出し、胃内に溜まった胃
液を回収して容量を測定すると共に、滴定により酸度を
測定した。測定結果を表2に示す。表に示す通り、本発
明のペプチドを0.01mg/kg体重以上投与した群
では、胃酸分泌量が有意に低下した。
【0032】
【表2】 ──────────────────────────────────── サンプル 胃酸分泌量(mEq/4hr) ──────────────────────────────────── ペプチド(0.001mg/kg体重) 0.276±0.105 (0.01mg/kg体重) 0.132±0.096 (0.1mg/kg体重) 0.106±0.081 (1mg/kg体重) 0.071±0.046 (10mg/kg体重) 0.089±0.054 水 0.287±0.094 ─────────────────────────────────── (平均値±標準偏差(n=8))
【0033】
【実施例5】静注による胃潰瘍治療効果 16時間絶食させたウイスター系ラット(雄、8週令、
各群6匹)に、70%エタノールを0.5ml経口投与
し、ただちにWPCから分離した本発明によるペプチ
ド、ペプチド合成装置で合成した本発明のペプチド、あ
るいはβ−ラクトグロブリンを生理食塩水に溶解した
後、0.01mg/kg体重の投与量で静注投与した。
5時間後に胃を摘出して大湾切開し、粘膜面を生理食塩
水で洗浄した後、潰瘍度を観察した。潰瘍度は、粘膜出
血病巣の程度に応じて6段階に分けた。結果を表3に示
す。表に示す通り、本発明のペプチドを投与した群で、
明らかな潰瘍の軽減がみられた。
【0034】
【表3】 ──────────────────────────────── サンプル 潰瘍度 ──────────────────────────────── ペプチド(WPC由来) 1.57±1.30 ペプチド(合成品) 1.26±1.19 β−ラクトグロブリン 3.11±1.48 水 3.67±1.38 ペプチド含有乳飲料 1.43±1.21 乳飲料 2.98±1.45 ペプチド含有ゼリー 1.87±1.54 ゼリー 3.01±1.55 ───────────────────────────────── 潰瘍度:0=胃粘膜に潰瘍がみられない。1=発赤の
み。2=1個の出血びらん。3=2〜5個の出血びら
ん。4=6〜9個の出血びらん。5=10個以上の出血
びらん。(平均値±標準偏差(n=6))
【0035】
【実施例6】潰瘍予防食品の例 (1)潰瘍予防用乳飲料の製造 本発明のペプチドを用い、下記配合により潰瘍予防用乳
飲料を調製した。
【0036】 ────────────────────────────── 成 分 配合割合(wt%) ────────────────────────────── 脱脂粉乳 7.7 ブドウ糖 5.0 サフラワー油 2.0 シュガーエステル 0.1 ビタミン類 0.02 ヨーグルトフレーバー 0.18 ペプチド 0.01 水 84.99 ──────────────────────────────
【0037】上記配合割合に基づき、脱脂乳23.1
g、ブドウ糖15g、ビタミン類0.06g、ヨーグル
トフレーバー0.54g、および本発明の乳から分離し
た生理活性ペプチド0.03gを、60℃に加熱した温
水100mlに溶解した液に、サフラワー油6gとシュ
ガーエステル(商品名DKF160)0.3gを60℃
で混合したものを、TKホモミキサーで撹拌しながら徐
々に滴下し乳化した。これを90℃で5分間加熱殺菌し
た後、10℃に冷却し製品とした。また、上記配合表か
らペプチドだけを除いた乳飲料も、同様に製造した。
【0038】次に、これらの乳飲料をラットに与えて、
抗潰瘍効果を調べた。絶食開始と同時に上記ペプチドを
含む乳飲料、あるいはペプチドだけを除いて製造した乳
飲料を自由に飲ませたウイスター系ラット(雄、8週
令、各群6匹)に、16時間後70%アルコールを0.
5mlずつ投与した。さらに5時間後に胃を摘出して大
湾切開し、粘膜面を生理食塩水で洗浄した後、潰瘍度を
観察した。観察結果を表3に示す。表に示す通り、本発
明のペプチドを含む乳飲料を投与した群で、明らかな潰
瘍の軽減がみられた。
【0039】(2)胃潰瘍予防用ゼリーの製造 本発明のペプチドで、下記配合により潰瘍予防用のゼリ
ーを製造した。
【0040】 ─────────────────────────── 成 分 配合量(wt%) ─────────────────────────── 砂糖 15.0 プルーンエキス 4.0 ゼラチン 0.5 ペプチド 0.05 水 80.45 ───────────────────────────
【0041】上記配合割合により、砂糖、ゼラチン、ペ
プチドを水50mlに加え、80℃で加熱して溶解し、
これにプルーンエキスを加えて撹拌した後、容器に移し
て冷却した。また、本発明のペプチドを含まないゼリー
も、同様に製造した。
【0042】次に、これらのゼリーをラットに与えて、
胃潰瘍予防効果を調べた。16時間絶食させたウイスタ
ー系ラット(雄、8週令、各群6匹)に、上記のペプチ
ドを含むゼリー、あるいはペプチドを含まないゼリーを
2gずつ投与した。1時間後70%アルコールを0.5
mlずつ投与し、さらに5時間後に胃を摘出して大湾切
開し、粘膜面を生理食塩水で洗浄した後、潰瘍度を観察
した。観察結果を表3に示す。この表に示す通り、本発
明のペプチド含むゼリーを投与した群で、明らかな潰瘍
の軽減がみられた。
【0043】
【実施例7】潰瘍治療製剤 (1)カプセル剤 本発明のペプチド60mgをゼラチンよりなるソフトカ
プセルに充填して潰瘍治療カプセルを得た。
【0044】(2)静注剤 本発明のペプチド600μgを減菌生理食塩水1mlに
溶解し、これを無菌下でアンプルに充填して静注液を得
た。
【0045】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:42 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ile Leu Asn Lys Pro Glu Asp Glu Thr His Leu Glu Ala Gln Pro Pro Asp Ala 1 5 10 15 Ser Ala Gln Phe Ile Arg Asn Leu Gln Ile Ser Asn Glu Asp Leu Ile Ser Lys 20 25 30 35 Glu Gln Ile Val Ile Arg 40 42
【図面の簡単な説明】
【図1】逆相HPLCにおける本発明の生理活性ペプチ
ドの溶出パターンを示す。
【符号の説明】
3 本発明の生理活性ペプチド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のアミノ酸配列を有する生理活性ペ
    プチド Ile-Leu-Asn-Lys-Pro-Glu-Asp-Glu-Thr-His-Leu-Glu-Ala-Gln-Pro-Pro-Asp-Ala- Ser-Ala-Gln-Phe-Ile-Arg-Asn-Leu-Gln-Ile-Ser-Asn-Glu-Asp-Leu-Ile-Ser-Lys- Glu-Gln-Ile-Val-Ile-Arg
  2. 【請求項2】 ヒト及び哺乳動物の乳あるいはその加工
    品に由来する請求項(1)に記載される生理活性ペプチ
  3. 【請求項3】 請求項(1)に記載される生理活性ペプ
    チドを有効量含有せしめてなる胃酸分泌抑制及び抗潰瘍
  4. 【請求項4】 請求項(1)に記載される生理活性ペプ
    チドを有効量含有せしめてなる胃酸分泌抑制及び抗潰瘍
    作用のある飲食品
JP3257011A 1991-09-09 1991-09-09 新規生理活性ペプチド、該活性ペプチドを有効成分とする胃酸分泌抑制剤、抗潰瘍剤及び飲食品 Expired - Fee Related JP2907603B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3257011A JP2907603B2 (ja) 1991-09-09 1991-09-09 新規生理活性ペプチド、該活性ペプチドを有効成分とする胃酸分泌抑制剤、抗潰瘍剤及び飲食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3257011A JP2907603B2 (ja) 1991-09-09 1991-09-09 新規生理活性ペプチド、該活性ペプチドを有効成分とする胃酸分泌抑制剤、抗潰瘍剤及び飲食品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0565295A true JPH0565295A (ja) 1993-03-19
JP2907603B2 JP2907603B2 (ja) 1999-06-21

Family

ID=17300489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3257011A Expired - Fee Related JP2907603B2 (ja) 1991-09-09 1991-09-09 新規生理活性ペプチド、該活性ペプチドを有効成分とする胃酸分泌抑制剤、抗潰瘍剤及び飲食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2907603B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999049741A1 (en) * 1998-03-31 1999-10-07 Societe Des Produits Nestle S.A. Method for providing glutamine
WO2001007077A1 (fr) * 1999-07-28 2001-02-01 Morinaga Milk Industry Co., Ltd. Agents anti-ulcereux
WO2003013702A1 (en) * 2001-08-06 2003-02-20 Gradipore Limited Separation of components from milk sources
JP2008512473A (ja) * 2004-09-09 2008-04-24 ジェネンテック・インコーポレーテッド 抗体濃縮法とその治療用製品
CN116444610A (zh) * 2022-11-30 2023-07-18 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 乳源活性肽dasaqfir及其制备方法与应用

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999049741A1 (en) * 1998-03-31 1999-10-07 Societe Des Produits Nestle S.A. Method for providing glutamine
US8178487B2 (en) 1998-03-31 2012-05-15 Nestec S.A. Method for providing glutamine
WO2001007077A1 (fr) * 1999-07-28 2001-02-01 Morinaga Milk Industry Co., Ltd. Agents anti-ulcereux
US6815419B1 (en) 1999-07-28 2004-11-09 Morinaga Milk Industry Co., Ltd. Antiulcer agent
WO2003013702A1 (en) * 2001-08-06 2003-02-20 Gradipore Limited Separation of components from milk sources
JP2008512473A (ja) * 2004-09-09 2008-04-24 ジェネンテック・インコーポレーテッド 抗体濃縮法とその治療用製品
US10370456B2 (en) 2004-09-09 2019-08-06 Genentech, Inc. Process for concentration of antibodies and therapeutic products thereof
US11767370B2 (en) 2004-09-09 2023-09-26 Genentech, Inc. Process for concentration of antibodies and therapeutic products thereof
US12371510B2 (en) 2004-09-09 2025-07-29 Genentech, Inc. Process for concentration of antibodies and therapeutic products thereof
CN116444610A (zh) * 2022-11-30 2023-07-18 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 乳源活性肽dasaqfir及其制备方法与应用
CN116444610B (zh) * 2022-11-30 2024-05-17 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 乳源活性肽dasaqfir及其制备方法与应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2907603B2 (ja) 1999-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5834427A (en) Casein phosphopeptide, casein containing same and process for the preparation thereof
JP4688092B2 (ja) 活性型TGF−βが濃縮されたタンパク質画分を得る方法、タンパク質画分および治療的適用
EP1161881B1 (en) Method of producing fractions containing a high concentration of milk basic cystatin and decomposition products thereof
JP2907603B2 (ja) 新規生理活性ペプチド、該活性ペプチドを有効成分とする胃酸分泌抑制剤、抗潰瘍剤及び飲食品
JP4824560B2 (ja) Cox−2介在疾患を治療及び/又は予防するための乳分画及び乳調製品
US20050250693A1 (en) Metalloproteinase inhibitors
JP3018305B2 (ja) プロテオースペプトンコンポーネント8fを有効成分とする胃酸分泌抑制剤、抗潰瘍剤及び飲食品
JP3123618B2 (ja) 新規ペプチド、該ペプチドを有効成分とする胃酸分泌抑制−抗潰瘍剤及び飲食品
JP3575724B2 (ja) カルシウム吸収促進剤
JP3108518B2 (ja) 胃潰瘍予防または治療のための医薬及び食品添加物
JPH06165655A (ja) コレステロール低減用組成物
EP1602284A1 (en) Method of producing fractions containing a high concentration of milk basic cystatin and decomposition products thereof
WO1998006424A1 (fr) Inhibiteurs des metastases cancereuses administres par voie orale
JP3007694B2 (ja) 胃潰瘍予防または治療のための医薬及び飲食品
JP2001206848A (ja) シアロムチンの分泌促進剤
US7763706B1 (en) Arginine/lysine-enriched peptides
JPH08143468A (ja) 抗潰瘍剤
KR20050024313A (ko) 메탈로프로테이나제 저해제
WO1995026984A1 (en) Process for producing composition containing bovine insulin-like growth factor 1
US20230272009A1 (en) Peptide, Peptide Salt, Pharmaceutical Composition and Biological Tissue Calcification Inhibitor
JP2007055938A (ja) カルシウム可溶化剤
JPH01187067A (ja) 経口摂食組成物
JPH01240170A (ja) 経口摂食組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090402

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110402

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350