JPH0565648A - 光学素子およびその製造方法 - Google Patents

光学素子およびその製造方法

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JPH0565648A
JPH0565648A JP3254525A JP25452591A JPH0565648A JP H0565648 A JPH0565648 A JP H0565648A JP 3254525 A JP3254525 A JP 3254525A JP 25452591 A JP25452591 A JP 25452591A JP H0565648 A JPH0565648 A JP H0565648A
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Yoshihiro Someno
義博 染野
Toshio Hirai
敏雄 平井
Makoto Sasaki
眞 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中心部から外周に向かって屈折率が除々に変
化する光学素子を、任意に設計でき、且つ安定した性能
の光学素子を得るようにする。 【構成】 化学気相成長法(例えば熱CVD法)によ
り、棒状の核21を回転させながら外周に薄膜を積層し
ていく。薄膜を構成する反応ガスとしては、AlB
3、N2、N2Oを使用し、時間の経過と共にN2の供給
流量とN2Oの供給流量を除々に変化させていく。その
結果酸素原子と窒素原子の成分比が外周に向かって除々
に変化し核21から外周に向かって屈折率が除々に変化
する光学素子を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中心部から外周に向か
って除々に屈折率の変化するレンズまたは導光部材など
の光学素子ならびに薄膜積層工程によりこの光学素子を
製造する光学素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中心部から外周に向かって除々に屈折率
が変化する光学素子としてセルフォックレンズが知られ
ている。図4はそのセルフォックレンズの製造方法を示
している。この製造方法はイオン交換法と称されるもの
である。
【0003】この方法は、予めガラスロッド1に屈折率
に対する寄与度の大きいイオン(電子分極率の大きいイ
オン)Aをドープしておき、屈折率に対する寄与度の小
さいイオン(電子分極率の小さいイオン)Bを含む溶融
塩2の中に前記ガラスロッド1を浸漬する。そして高温
下で、イオン拡散を生じさせる。その結果図5に示すよ
うに、ガラスロッド1内のイオンAの濃度分布が中心か
ら外周に向かって除々に変化しこのイオンAの濃度に応
じて屈折率が外周に向かって変化する。一定時間経過後
にガラスロッド1を取出し、一定の厚さ寸法に切断する
ことにより、円板形状のセルフォックレンズが形成され
る。前記イオンを選択し、またイオン拡散時の温度や時
間を調整することにより、コリメート系や集光系のレン
ズが製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のセルフォックレンズでは、高温下でのイオン拡散に
より内部の屈折率を変化させているが、このイオン拡散
は可逆反応であるため、例えばセルフォックレンズを高
温下にて使用したような場合に、内部のイオン密度の変
化が生じて屈折率の変化が生じることがあり、安定性に
欠ける欠点がある。また、イオン拡散によりガラスロッ
ド内のイオン濃度を変化させているため、設計の自由度
に限界がある。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、設計の自由度があり且つ性能の安定した光学素
子、ならびにその製造方法を提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による光学素子
は、中心部から外周に向かって屈折率の変化する薄膜が
積層されて棒状あるいは円板状に形成されたものであ
り、例えば薄膜が、酸素原子と窒素原子を含むものであ
り、中心部から外周に向かって酸素原子と窒素原子の成
分比が変ることにより屈折率が変化するものである。
【0007】また本発明による光学素子の製造方法は、
例えば化学気相成長法により棒状の核の外周に薄膜を積
層していく過程において、薄膜材料の成分比例えば酸素
原子と窒素原子の成分比を除々に変化させて、積層され
る薄膜の屈折率を核から外周に向かって変化させること
を特徴とするものである。
【0008】
【作用】上記の光学素子では、中心部から外周に除々に
薄膜が積層され、この積層されていく薄膜の屈折率が外
周に向かって除々に変化することにより屈折率の分布が
決められているものである。よって積層される薄膜材料
の屈折率を自由に変化させることができ、種々のレンズ
例えば非球面レンズに相当するレンズなどを自由に形成
できる。また製造された光学素子は可逆反応により変化
するようなことはなく、安定した性能を発揮できるもの
となる。
【0009】またその製造方法では、薄膜を除々に積層
する際、その薄膜の材料の成分比を変えていくだけで、
屈折率が除々に変化する光学素子を自由に製造すること
が可能である。
【0010】
【実施例】以下、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は、本発明の光学素子の製造方法に使用される
製造装置を示している。この実施例では、薄膜積層方法
として化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Depos
ition)を使用した場合を示し、特に熱CVDを使用し
た場合について示している。
【0011】反応室11には排気路12が設けられ、排
気ポンプ13により反応室11内が真空に近い状態に減
圧される。反応室11内は誘導コイルなどの加熱手段1
4により加熱される。反応室11内には薄膜材料となる
反応ガスの供給管15が設けられており、複数のノズル
15aにより反応室内に反応ガスが噴射される。図の実
施例では、積層される薄膜が、Al、O、Nの各原子に
より構成される場合を示しており、反応ガスとしては、
窒素原子の供給源として窒素ガス(N2)が、酸素原子
の供給源として笑気ガス(N2O)が、アルミニウム原
子の供給源として臭化アルミニウム(AlBr3)が使
用される。(N2)と(N2O)は、それぞれボンベ16
と17からバルブ16aと17aを介して供給される。
また(AlBr3)は、恒温室20内のバブラ19内に
充填されており、ボンベ18から送られる(H2)ガス
が導入ガスとして使用され、気化された(AlBr3
と(H2)ガスとがバルブ20aを介して供給される。
【0012】なお上記の(N2)(N2O)(AlBr3
−H2)の各ガスは三重管などにより別々の経路にて送
られ、供給管15のノズル15aから噴射されたときに
それぞれの混合状態となることが好ましい。反応室11
内には、棒状の核21が設けられている。この核21は
カーボンファイバや石英ファイバなどであり、両端が支
持部22により支持され、核21はモータ23により低
速にて一定の回転数で回転するようになっている。
【0013】次に上記製造装置を使用した光学素子の製
造方法について説明する。図1に示す熱CVD装置で
は、排気ポンプ13により反応室11内を所定圧以下に
減圧する。そして各反応ガス(N2)(N2O)(AlB
3−H2)を供給管15から反応室11内に供給し、ノ
ズル15aから出た時点で各反応ガスを混合する。そし
て加熱手段14により反応室11内を加熱し、高温下に
て核21の外周に薄膜を析出させる。この間、核21を
低速度で回転させることにより、核21の外周に薄膜を
除々に積層させていく。一定時間後に積層膜の厚さが所
定寸法に増大し、その結果核21を中心とした丸棒状の
光学部材25が形成される。
【0014】核21を回転させて薄膜を析出させていく
ことにより、図3(A)に示すように、その外周に薄膜
が除々に太るように積層されていく。ここで反応ガスの
供給流量を除々に変化させることにより、光学部材25
は、中心部から外周に向かって屈折率が除々に変化する
ものとなる。例えば屈折率を外周に向かって除々に高く
していく場合には、最初の時点では(N2O)と(Al
Br3−H2)のみを供給し(N2)の供給を止めてお
く。これにより核21の外周には酸化アルミニウム(ア
ルミナ;Al23)が析出される。この酸化アルミニウ
ムの屈折率は約1.5ないし1.6程度である。その後
時間の経過と共に(N2O)の供給流量を除々に減少さ
せ、逆に(N2)の供給流量を除々に増加させる。そし
て所定時間後には(N2)の供給流量を最大とし(N
2O)の供給を止める。よって光学部材25の最外周部
には窒化アルミニウム(AlN)が析出される。この窒
化アルミニウムの屈折率は約2.1である。
【0015】すなわち核21の周辺は屈折率の低い酸化
アルミニウムで外周部は屈折率の高い窒化アルミニウム
となる。また中間の領域は酸窒化アルミニウム(Al−
N−O)となるが、酸窒化アルミニウムは酸素原子と窒
素原子との成分比に応じて屈折率が変化する。しかもこ
の中間層の酸窒化アルミニウムでは、中心から外周に向
かうにしたがって酸素原子が減少し窒素原子が増加して
いくため、屈折率は外周に向かって除々に高くなる。よ
って積層された光学部材25の断面では、図3(B)に
示すように屈折率が中心部で小さく外周部に向かって除
々に高くなる。
【0016】所定時間の反応により光学部材25が完成
した後、光学部材25を取出し、図2に示すように所定
厚さtにて円板状に切断する。この切断されたものは円
板状のレンズ25aとなる。ここで図3(B)に示す屈
折率の変化は、反応過程において、(N2)と(N2O)
の各反応ガスの供給流量の変化量を変えること自由に設
定できる。よってレンズ25aの設計は自由であり、コ
リメート系、有限集光系、さらには非球面レンズに相当
する収差補正を行えるものも製造可能である。
【0017】また図2に示すように棒状のものをそのま
ま使用すれば、外周に向かって除々に屈折率の変化した
導光路素子として利用できる。本発明による製造方法は
上記実施例に限られるものでなく、他の方法も可能であ
る。例えば図1の装置において、反応ガスとして
(N2)と(N2O)とさらにシリコン原子(Si)の供
給源としてシランガス(SiH4)を使用しこれを窒素
ガス(N2)にて希釈して供給してもよい。これにより
核21の外周に析出される薄膜は(Si−O−N)とな
るが、この場合に最初はシランガスと(N2O)のみを
供給し、時間の経過と共に(N2O)を除々に減らし
(N2)を除々に増加させることにより、酸素原子と窒
素原子との比率が外周に向かって除々に変化し、図3
(B)に示したように中心から外周に向かって屈折率が
除々に増加する光学部材を得ることができる。
【0018】または前記シランガス(SiH4をN2にて
希釈化したもの)と笑気ガス(N2O)のみを使用し、
時間の経過と共に笑気ガスの供給流量を除々に減少させ
れば、中心部に屈折率約1.4の(SiO2)が形成さ
れ外部に向かって除々に屈折率が高くなり、外周部では
屈折率約3.4のアモルファスシリコン(Si)が析出
された光学部材を得ることができる。
【0019】さらに、図1の実施例では熱CVD装置を
使用したが、プラズマCVD、レーザCVDの各装置に
よっても同様にして実施可能である。さらに薄膜の積層
方法としてはCVDに限られず、蒸着法やスパッタリン
グによる方法も可能である。
【0020】また図1の装置では、核21を供給管15
と平行に設けて回転させているが、核21の外周をリン
グ状に囲む供給管から反応ガスを供給し、これと同時に
核21を回転させてもよい。
【0021】さらに図の実施例では、中心部にて屈折率
が低く外周に向かって屈折率が除々に高くなる光学部材
について示したが、例えば図1において最初に(N2
と(AlBr3−H2)を供給し、その後に(N2)の供
給流量を減らし逆に(N2O)の供給流量を増大させれ
ば、図3において(Al23)と(AlN)とが逆にな
り外周に向かって除々に屈折率が低下する光学素子を製
造することも可能である。これはシランガスなどを使用
した場合についても同じである。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、屈折率が
除々に変化する光学素子として可逆反応のない安定した
ものを供給できる。さらに製造過程において析出される
材料の積分を任意に変えることにより、レンズなどの光
学素子の性能を自由に設計できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光学素子の製造装置の一例として熱CVD装置
を示す構成図、
【図2】製造された光学部材の斜視図、
【図3】(A)は製造された光学部材の断面図、(B)
はその内部の屈折率の分布を示す線図、
【図4】従来のセルフォックレンズの製造方法の説明
図、
【図5】セルフォックレンズの内部の屈折率の分布を示
す線図、
【符号の説明】
11 反応室 12 排気路 15 供給管 21 核 25 析出された光学部材
フロントページの続き (72)発明者 平井 敏雄 宮城県仙台市泉区高森3丁目4番地の91 (72)発明者 佐々木 眞 宮城県仙台市若林区南小泉3丁目1番3号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心部から外周に向かって屈折率の変化
    する薄膜が積層されて棒状あるいは円板状に形成された
    ことを特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 薄膜は、酸素原子と窒素原子を含むもの
    であり、中心部から外周に向かって酸素原子と窒素原子
    の成分比が変ることにより屈折率が変化している請求項
    1記載の光学素子。
  3. 【請求項3】 棒状の核の外周に薄膜を積層していく過
    程において、薄膜材料の成分比を除々に変化させて、積
    層される薄膜の屈折率を核から外周に向かって変化させ
    ることを特徴とする光学素子の製造方法
  4. 【請求項4】 化学気相成長法により薄膜を積層し、使
    用される気体の酸素原子と窒素原子の比を除々に変化さ
    せて、積層される薄膜の屈折率を変える請求項3記載の
    光学素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6217719B1 (en) 1998-05-22 2001-04-17 Canon Kabushiki Kaisha Process for thin film formation by sputtering

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01241503A (ja) * 1988-03-23 1989-09-26 Ricoh Co Ltd マイクロレンズおよびその製造方法
JPH0212101A (ja) * 1988-06-30 1990-01-17 Fujikura Ltd 石英ガラス系ロッドレンズ

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