JPH0567797A - 太陽電池用透明導電性基体およびこれを用いた太陽電池 - Google Patents

太陽電池用透明導電性基体およびこれを用いた太陽電池

Info

Publication number
JPH0567797A
JPH0567797A JP3254556A JP25455691A JPH0567797A JP H0567797 A JPH0567797 A JP H0567797A JP 3254556 A JP3254556 A JP 3254556A JP 25455691 A JP25455691 A JP 25455691A JP H0567797 A JPH0567797 A JP H0567797A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
transparent conductive
conductive film
substrate
solar cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3254556A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3132516B2 (ja
Inventor
Kunihiko Adachi
邦彦 安達
Kazuo Sato
一夫 佐藤
Yoshio Goto
芳夫 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP03254556A priority Critical patent/JP3132516B2/ja
Publication of JPH0567797A publication Critical patent/JPH0567797A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3132516B2 publication Critical patent/JP3132516B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】ガラス基体上に酸化錫を主成分とする透明導電
膜が形成された太陽電池用透明導電性基体であって、こ
の透明導電膜は、そのX線回折パタンにおいて、(20
0)面および(110)面による回折ピークを有し、
(200)面による回折強度を100としたとき、(1
10)面による回折強度が20以上120以下であり、
最強回折角度におけるX線散乱強度が、その近傍のバッ
クグラウンドにおけるX線散乱強度の10倍以上である
もの。 【効果】この透明導電性基体の透明導電膜上に、半導体
層、裏面電極を順次積層すると、変換効率の高い太陽電
池が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透光性基体上に酸化錫
を主成分とする透明導電性薄膜が形成された太陽電池用
透明導電性基体および該基体の透明導電膜上に薄膜半導
体、裏面電極を順次形成してなる薄膜太陽電池の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】透光性基体上に、薄膜太陽電池の受光側
電極として、酸化錫を主成分とする透明導電膜(以下導
電膜と称する)を作成する手法は広く用いられている
が、膜の微細構造を検討し導電膜を最適化した例として
は、特開昭60−240166号および特開昭61−1
15354号が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭60−2401
66号によれば、導電膜を受光面(本発明における透光
性基板)に垂直に起立した柱状結晶により形成すること
により9〜9.6%の変換効率を持った非晶質シリコン
太陽電池が作成可能であるとされている。また、特開昭
61−115354号によれば、X線回折パタンが(2
00)面に極めて強く配向した膜を用いることにより、
非晶質シリコン太陽電池の変換効率が9.2%程度まで
向上するとされている。
【0004】従来技術による導電膜上に形成された非晶
質シリコン太陽電池の変換効率が7〜8%程度であるこ
とと比較すれば、これらの発明には明らかに技術的進歩
が認められるが、本発明はさらに高い変換効率が得られ
る太陽電池用透明導電性基体を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上に酸化
錫を主成分とする透明導電膜が形成された太陽電池用透
明導電性基体であって、該透明導電膜はそのX線回折パ
タンにおいて、(200)面および(110)面による
回折ピークを有し、(200)面による回折強度を10
0とした場合に、(110)面による回折強度が20以
上120以下であり、最強回折角度におけるX線散乱強
度が、その近傍のバックグラウンドにおけるX線散乱強
度の10倍以上であることを特徴とする、太陽電池用透
明導電性基体、を提供するものである。
【0006】本発明による導電膜は、酸化錫を主成分と
し、比例係数管等を用いて測定したX線回折パタンにお
いて、最強回折角度におけるX線散乱強度(ピークの高
さ)が、その近傍のバックグラウンドにおけるX線散乱
強度の10倍以上であるようなX線回折パタンを有する
ことが好ましく、以下の実施例が示すように、30倍以
上であれば更に好ましい。
【0007】種々の導電膜を作成し、そのX線回折パタ
ンを測定したときに、最強回折角度(本実施例では(2
00)面の回折角度)での散乱強度比が約10倍となっ
た導電膜上に太陽電池を作成し、その特性を測定した結
果を実施例1に、約30倍以上となった導電膜上に太陽
電池を作成した結果を実施例2、3に、逆に散乱強度比
が約3倍となった導電膜上に太陽電池を作成した結果を
例を比較例4にそれぞれ示す。
【0008】太陽電池の変換効率は比較例10((20
0)面に強く配向した導電膜を用いた基体上に作成した
太陽電池による結果であり詳細は後述する)を100と
した相対値で示してある。実施例1、2、3は比較例1
0に対して太陽電池の変換効率がそれぞれ約10%、2
0%、15%ほど向上する。これに対して比較例4は比
較例10に対して80%程度に低下してしまうことがわ
かる。
【0009】さらに、膜のX線回折パタンを、回折ピー
クの高さと半値幅の積により定義される回折強度により
評価した場合、(200)面による回折強度を100と
した時に、(110)面による回折強度が20以上かつ
120以下であることが好ましく、30以上かつ100
以下であればさらに好ましい。
【0010】実施例1、2、3はいずれもこのような条
件をみたす例であり、いずれも本発明の太陽電池用基体
として好ましい態様である。これに対して、比較例5、
6、7に示すように、導電膜の(110)面からの回折
強度が120以上になると、この上に太陽電池を形成し
ても、本発明による透明導電膜上に太陽電池を形成した
場合(実施例1、2、3)に比べて良好な電池特性を得
ることはできない。また(110)面からの回折強度が
20以下となる導電膜上に太陽電池を形成した場合に
も、比較例3に示すように、本発明になる透明導電基体
を用いた結果に比べると好ましい結果は得られない。
【0011】本発明の透明導電膜は2層からなってお
り、基体に近い方の第1透明導電膜(以後下層膜と記
す)はそのX線回折パタンにおいて(110)面による
回折強度が最も強く、基体から遠い方の第2の透明導電
膜(以後上層膜と記す)はそのX線回折パタンにおいて
(200)面による回折強度が最も強いことが好まし
い。
【0012】「作用」の項において詳細の理由を記述す
るが、第1および第2の透明導電膜の膜厚は、下層膜の
膜厚が500Å以上5000Å以下であり、上層膜の膜
厚が3000Å以上15000Å以下であることが好ま
しく、下層膜の膜厚が1000Å以上4000Å以下で
あり、上層膜の膜厚が3000Å以上6000Å以下で
あればさらに好ましい。
【0013】本発明の基体には、ガラス、プラスチック
等を使用することが可能である。基体がソーダライムガ
ラスのように、その成分としてアルカリ金属を含む場合
には、基体から導電膜へのアルカリ金属の拡散を防止す
るために、基体と導電膜の間にSi、Al、Zr等の金
属の酸化物を主成分とする下地層を形成することがより
好ましい。
【0014】本発明の導電膜の形成方法に関しては特に
限定されないが、基体がガラス等の高温に耐える材料で
ある場合には、スプレー法、常圧CVD法等の化学蒸着
法による方が、スパッタ法等の物理蒸着法によるよりも
良好な導電膜特性が得られる。さらに本発明を実現する
ためには、導電膜を明瞭に2層に分離して成膜する必要
があるため、化学蒸着法のなかでも2段の成膜室を持っ
た常圧CVD法によることが特に好ましい。
【0015】
【作用】透光性基体上に酸化錫を主成分とする透明導電
膜、薄膜半導体、裏面電極を順次形成してなる薄膜太陽
電池に用いられる透明導電性基体としては、透明導電膜
の抵抗が低く、光透過率が高いことが第一の要件であ
る。しかしそれに加えて、透明導電膜を構成する粒子に
粒界等がある場合、これを起点としてその上に形成され
る太陽電池層内に欠陥が発生し、結果として太陽電池の
変換効率が低下することが想像されるため、その透明導
電膜が粒界等の少ない、言い換えれば、粒子を十分に成
長させた膜であることが好ましい。
【0016】一方、ガラス等の基体の上に膜を成長させ
る場合には、基体に接触している膜の粒子は大きく成長
せず、また電気的、光学的性能に乏しい膜が成長しやす
いため、この様な目的にかなう膜を作成する手法とし
て、基体と成長させたい膜の界面に適切な下地層をさし
挟む等の対策が一般的に行われている。
【0017】本発明は、このような公知の技術に加え
て、導電膜の成長過程を詳細に検討することにより、低
抵抗、高透過率を保ちながら適切な粒子構造を実現し、
太陽電池用としてより好ましい透明導電性基体を作成す
る手法を提供するものである。
【0018】詳細な実験を行った結果、酸化錫膜の場
合、厳密な理由は明らかでないが、ガラス等の基体面か
ら膜を成長させる時には、(110)配向の膜を堆積し
た場合に、膜を構成する結晶の粒子が最も大きく成長
し、さらにその比抵抗が他の面に配向した膜と比べて最
も低下することがわかった。この様な膜の例を比較例1
に示す。
【0019】しかし膜が単層構造の場合には、基体上に
適当な下地層を形成しても膜の結晶粒子の成長には限度
があり、単層構造を用いて太陽電池用として好ましい、
結晶粒子が十分に大きな膜を得ることは困難であること
がわかった。本発明は導電膜を2層構造とすることによ
り、太陽電池層と接触する上層膜の粒子を十分に成長さ
せ、この問題を解決しようとするものである。
【0020】一連の実験結果から、酸化錫膜(第1の透
明導電膜)上に酸化錫を再積層すると、再積層した上層
膜(第2の透明導電膜)の結晶は単層膜のときよりも成
長し、しかも、上層膜の結晶の成長は下層膜の結晶状態
と密接な関係を持っており、下層膜の結晶状態が良好で
あるほど上層膜も結晶が成長する傾向にあることがわか
った。
【0021】すなわち本発明の場合にも、(110)に
配向した酸化錫を下層膜として用いた場合に、その上に
積層する酸化錫膜の粒子が最も良好に成長した。また、
これも詳細の理由は明らかでないが、(110)配向の
下層膜の上に上層膜を堆積する場合には、該上層膜を
(200)配向とすると上層膜の結晶が最も良好に成長
することがわかった。さらに、このような膜構成とする
ことにより、導電膜全体の光透過率を変化させることな
く、導電膜の比抵抗を低下させることが可能であること
もわかった。
【0022】上記検討結果をまとめると、高透過率、低
抵抗を実現し、かつ、粒界等の少ない、言い換えれば、
粒子を十分に成長させた導電膜を作成するためには、
(110)配向の下層膜上に(200)配向の上層膜を
形成することが好ましく、導電膜をこのような構造とす
ることにより、この上に作成される太陽電池は高い変換
効率を示すことができるようになると判断された。
【0023】なお導電膜の粒成長という観点から下層膜
の膜厚を検討した結果によれば、(110)に配向した
下層膜の膜厚を500Å未満にすると上層膜は十分に粒
成長せず、下層膜の膜厚を5000Åより大きくしても
粒成長の促進効果が飽和してしまうことから、下層膜と
しての有効膜厚範囲は500Å以上、5000Å以下で
あることがわかった。
【0024】一方導電膜の比抵抗から下層膜を検討する
と、下層膜の膜厚が1000Å以下の場合には導電膜全
体の比抵抗が十分に低下しない。この原因としては結晶
粒子の成長度が低いことに加えて、より低比抵抗である
(110)配向の下層膜が薄いことも影響しているもの
と推定している。下層膜の膜厚と、導電膜全体の比抵抗
およびヘイズ率(粒成長の程度と相関が有ると推定され
る)の関係を図16に示す。これらの検討を通じて、下
層膜の好ましい膜厚が、1000Å以上、5000Å以
下であることがわかった。
【0025】さらに上層膜自体にも、粒成長が生じるた
めにはある程度の膜厚が必要であることがわかった。上
層膜の膜厚が2000Å未満の場合には、1000Å以
上の下層膜があっても上層膜にほとんど粒成長が認めら
れない。一方他の薄膜と同様、酸化錫膜も膜厚の増加に
ともなって粒子は成長するが、膜厚の増加により光吸収
量も増加するため、太陽電池用導電膜の場合には全体の
膜厚の上限を15000Å程度とすることが望ましい。
すなわち上層膜の膜厚の範囲としては、2000Å以
上、14000Å以下ということができる。
【0026】実験結果によれば、上層膜の膜厚が300
0Å以上あれば、結晶が太陽電池用基体として十分に機
能する大きさに成長することから、上層膜による導電膜
の光吸収を最小限にとどめる意味で、上層膜の膜厚を3
000Å以上、6000Å以下程度とすることはさらに
好ましい選択である。
【0027】
【実施例】SnCl4 、CH3OH 、HF、H2O を原料とし、基板
温度を540℃に設定した常圧CVD法により、約50
0ÅのSiO2をコートしたソーダライムガラス基板上に、
各種の導電膜を積層した。比較例2,3,10において
は同様の方法により、ソーダライムガラス基板上に導電
膜を積層した。導電膜のX線回折測定は、銅のKα線を
使用し、比例計数管を用いたレートメーターにより行っ
た。結果を表1及び表2に示す。
【0028】表中の原料組成の SnCl4、CH3OH 、HFの欄
に記入した数字は、各原料を装置に送り込むためのキャ
リヤガス量を示している。ただしH2O に関しては、実際
に装置に供給した水の量を測定し、その値を記入してあ
る。またX線強度は、(200)面による回折強度を1
00とした時の相対強度比を示している。
【0029】以下、番号に従って説明する。本発明によ
る導電膜の下層膜として好ましい膜の例を比較例1に、
好ましくない膜の例を比較例2に示す。比較例1に示し
た膜が強く(110)面に配向しているのに対して比較
例2に示した膜は強く(200)に配向している。下層
膜の(110)配向が強い程、上層膜を積層した太陽電
池基板としては好ましい結果を与える傾向が高く、さら
に下層膜の(110)面への配向度が強いほど導電膜自
体の電気抵抗が低下することは「作用」の項に記した通
りである。なお、導電膜の配向と膜の光吸収量との間に
は直接の相関はなかった。
【0030】太陽電池用透明導電性基体としての性能を
評価するために、実施例として挙げた各導電膜上にp、
i、n各タイプのa−Si(合計約4000Å)および
銀裏面電極(約3000Å)を順に積層して太陽電池を
作成し、変換効率を測定した。
【0031】表中の比較例10は、比較例2と同様にし
て形成した下層膜上に表中の原料比にて上層膜を積層し
たものであり、特開昭61−115354号に示されて
いるような、(200)面に極めて強く配向した導電膜
の例である。以後説明する実施例における電池変換効率
とは、この比較例に示す導電膜上に作成した太陽電池の
変換効率を100として各実施例での変換効率を相対値
で示したものである。
【0032】実施例1、2、3は比較例1と同様にして
形成した膜を下層膜として、その上に表中に示す原料比
による上層膜を積層した結果である。下層膜では、(2
00)面の回折強度に対する(110)面の回折強度
(以後強度比と記す)が約350あるのに対して、上層
膜を積層した後の強度比は約40〜80となっている。
【0033】比較例3は比較例2と同様にして形成した
下層膜上に表中の原料比にて上層膜を積層した結果であ
る。この場合の強度比は約13となり(200)配向の
強い膜が得られる。評価結果から直ちにわかるように、
(200)配向の強い下層膜を用いた場合には、電池の
変換効率は比較例10と同等またはそれ以下となる。な
お、比較例3におけるX線回折の強度比が20より小さ
くなっている点にも留意する必要が有る。
【0034】比較例4は、比較例1と同様にして形成し
た下層膜上に表中の原料比で上層膜を積層したものであ
り、「課題を解決するための手段」の項にも記したよう
に、最強回折角度での散乱強度がバックグラウンドの強
度の約3倍しかない導電膜の例である。導電膜の比抵抗
が十分低いにもかかわらず、このような導電基体を用い
て太陽電池を作成すると電池性能は大幅に低下する。
【0035】比較例5、6、7も、比較例1と同様にし
て形成した下層膜上に表中の原料比で上層膜を積層した
ものであり、「課題を解決するための手段」の項で記述
した例である。これらの例の様に強度比が120を越え
る導電膜を用いた基体上に電池を作成しても変換効率は
改善されない。
【0036】比較例8、9は比較例1と同様にして形成
した膜を下層膜とし、表中の原料比で上層膜を積層して
導電膜を作成し、積層する上下の膜厚配分を変化させた
例である。比較例8のように下層膜を厚く、上層膜を薄
くしても、比較例9のように下層膜を薄く、上層膜を厚
くしても、電池変換効率は低下することがわかる。
【0037】なお、本発明になる導電膜において、上層
膜を積層することによって下層膜の配向が変化すること
は無い。本発明による2層構造の導電膜を作成し、(こ
のX線回折パタンを図14に示す)、その後、その表面
をダイヤモンドペーストを用いて研磨し、上層膜を除去
した導電膜のX線回折パタンを測定した結果を図15に
示す。研磨により上層膜を除去した導電膜のX線回折パ
タンが下層膜単独のパタンと良く一致することから、上
層膜を積層しても下層膜には何等変化が生じないことが
わかる。
【0038】また、表1および表2には(211)面お
よび(101)面による回折強度も併記したが、これら
の回折線の強度が(200)面による強度の20%以下
程度であれば、これらの回折線の強度と太陽電池の性能
の間には直接の相関はなかった。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】特開昭61−115354号に開示され
る、スプレー法による導電膜の成長温度は400〜45
0℃と一般的なスプレー法による導電膜の成長温度より
も低温であり、このような低い温度で膜を成長させるこ
とは、膜の成長速度の観点から判断すれば明らかに不利
な方法である。実際、特許の中に開示してあるように、
これらの導電膜の成長速度は10〜30Å/秒と工業的
応用の観点から致命的な問題点を有していた。
【0042】本発明になる導電膜の場合、下層膜と基体
の界面に例えばSiO2アンダーコート(下地層)をさし挟
むことにより、導電膜の堆積温度を500℃以上に上昇
させることができる。公知の常圧CVD法を用いて、5
00℃以上の十分に高い温度で成膜すれば、導電膜の成
長速度を数100Å/秒以上に向上させることも可能で
あるため、本発明は適切な下地層と組合わせることによ
り、実用的な成膜速度で膜を成長できるという効果も有
している。
【0043】なお、一般に導電膜を高温で成膜した場合
には、基体の成長表面に微小な欠陥が存在すると、膜の
粒子が異常成長するために良質の導電膜が得られないこ
ともあるが、適当な下地層(Si、Al、Zr等の酸化
物が好ましい)を用いることにより、このような問題点
も同時に解決することができる。
【0044】粒子が異常成長した導電膜の上に太陽電池
を積層した場合、巨大な粒子が電池の欠陥になることは
容易に想像できるから、高い変換効率を実現するために
は、導電膜を均質な粒子により構成することが極めて重
要であると推定されるが、本発明による透明導電性基体
を用いた太陽電池が安定して高い変換効率を示すことか
ら、本発明になる導電膜は数100Å/秒以上の膜成長
速度を有しながらも、極めて均質な粒子によって膜が構
成されているものと推定される。
【0045】本発明になる導電膜は、そのX線回折パタ
ンからも想像されるように、膜表面を構成する結晶の粒
子の大きさとの方位が揃っていることが特徴である。こ
のような膜を断面方向から観察すると、結晶粒子はピラ
ミッド状をなし、その頂点はほぼ90〜120度の交差
角度を持っていることが指摘できる。この交差角度は、
例えば特開昭60−240166号において推奨されて
いる膜の頂角に比較すると明らかに交差角度がゆるやか
である。
【0046】一方本発明の導電膜の結晶粒子は、粒子表
面が平面で構成されているため、特開昭61−2168
9号において示されているように、頂部に丸みがつけら
れた膜とも異なった構造である。本発明の導電膜上に太
陽電池を形成した場合に良好な特性が得られる原因は、
頂角の交差角度がゆるやかなために、太陽電池層に構造
的な欠陥が発生しにくいことに加えて、導電膜の頂部に
丸みが無いため、十分な光閉込め効果を確保できるため
と想像される。
【0047】さらに、本発明による導電膜が、十分に成
長し、かつ粒径が均一な粒子によって構成されているこ
とは、X線回折図からも理解することができる。すなわ
ち、(200)面に関する回折パタンの半値幅(回折ピ
ーク強度の半分の値での回折角度2θの幅)は実施例3
の場合には約0.2度であるのに比較例4の場合には約
0.7度〜1度である。
【0048】X線回折パタンの広がりに関する一般的な
理論に従えば、実施例3の膜は比較例4の膜の数倍〜数
十倍の粒径を持っているものと考えられる。すなわち、
導電膜が約90〜120度の頂角を持ち、十分に成長し
た均一で欠陥の少ない粒子により構成されていること
が、薄膜太陽電池の変換効率を向上させる上に最も効果
が有るものと推定される。
【0049】このような導電性基体は、単に薄膜太陽電
池の受光側の電極として効果があるだけではなく、この
ような基体を裏面電極として太陽電池を堆積し、本発明
とは逆の構成の太陽電池(この場合、光透過型の太陽電
池となる)を作成する場合にも好ましい効果が期待でき
る。
【0050】さらに、本発明になる導電膜の表面が太陽
電池用として好ましい頂角(90〜120度)で構成さ
れている点を利用し、本基体の表面に銀やステンレス等
の金属薄膜を堆積し、これを裏面電極として用いて太陽
電池を作成するることも可能である。すなわち、本導電
基体を加工すれば、良好な光閉込め効果を持ち、裏面の
防食封止が不要の太陽電池用金属電極として利用するこ
とも可能である。
【0051】本発明の透明導電性基体は単に太陽電池用
としてのみならず、他の導電基板用途(例えば表示素子
や発熱体)にも十分に使用可能であることは言うまでも
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のX線回折パタンを示す図
【図2】実施例2のX線回折パタンを示す図
【図3】実施例3のX線回折パタンを示す図
【図4】比較例1のX線回折パタンを示す図
【図5】比較例2のX線回折パタンを示す図
【図6】比較例3のX線回折パタンを示す図
【図7】比較例4のX線回折パタンを示す図
【図8】比較例5のX線回折パタンを示す図
【図9】比較例6のX線回折パタンを示す図
【図10】比較例7のX線回折パタンを示す図
【図11】比較例8のX線回折パタンを示す図
【図12】比較例9のX線回折パタンを示す図
【図13】比較例10のX線回折パタンを示す図
【図14】本発明の2層構造の導電膜のX線回折パタン
を示す図
【図15】図14の導電膜の上層膜を除去した導電膜の
X線回折パタンを示す図
【図16】下層膜の膜厚と積層後の導電膜の比抵抗
(ρ)およびヘイズ率との関係を示すグラフ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に酸化錫を主成分とする透明導電膜
    が形成された太陽電池用透明導電性基体であって、該透
    明導電膜はそのX線回折パタンにおいて、(200)面
    および(110)面による回折ピークを有し、(20
    0)面による回折強度を100とした場合に、(11
    0)面による回折強度が20以上120以下であり、最
    強回折角度におけるX線散乱強度が、その近傍のバック
    グラウンドにおけるX線散乱強度の10倍以上であるこ
    とを特徴とする、太陽電池用透明導電性基体。
  2. 【請求項2】透明導電膜は2層からなっており、基体に
    近い方の第1の透明導電膜はそのX線回折パタンにおい
    て(110)面による回折強度が最も強く、基体から遠
    い方の第2の透明導電膜はそのX線回折パタンにおいて
    (200)面による回折強度が最も強いことを特徴とす
    る請求項1記載の太陽電池用透明導電性基体。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の太陽電池用透明導
    電性基体の透明導電膜上に、光電変換層、裏面電極を順
    次形成してなる太陽電池。
JP03254556A 1991-09-06 1991-09-06 太陽電池用透明導電性基体およびこれを用いた太陽電池 Expired - Lifetime JP3132516B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03254556A JP3132516B2 (ja) 1991-09-06 1991-09-06 太陽電池用透明導電性基体およびこれを用いた太陽電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03254556A JP3132516B2 (ja) 1991-09-06 1991-09-06 太陽電池用透明導電性基体およびこれを用いた太陽電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0567797A true JPH0567797A (ja) 1993-03-19
JP3132516B2 JP3132516B2 (ja) 2001-02-05

Family

ID=17266688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03254556A Expired - Lifetime JP3132516B2 (ja) 1991-09-06 1991-09-06 太陽電池用透明導電性基体およびこれを用いた太陽電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3132516B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999025029A1 (en) * 1997-11-10 1999-05-20 Kaneka Corporation Method of producing silicon thin-film photoelectric transducer and plasma cvd apparatus used for the method
US6281429B1 (en) 1999-11-19 2001-08-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Photoelectric conversion element
JP2004311704A (ja) * 2003-04-07 2004-11-04 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 薄膜光電変換装置用基板及びそれを用いた薄膜光電変換装置
WO2005050675A1 (ja) 2003-11-18 2005-06-02 Nippon Sheet Glass Company, Limited 透明導電膜付き透明基体とその製造方法、およびこの基体を含む光電変換素子
US7179527B2 (en) 2001-10-19 2007-02-20 Asahi Glass Company, Limited Substrate with transparent conductive oxide film, process for its production and photoelectric conversion element
JP2008244467A (ja) * 2007-02-28 2008-10-09 Sharp Corp 金属化合物膜、その形成方法および金属化合物膜形成用基体
US7718091B2 (en) * 2003-10-02 2010-05-18 Nederlandse Organisatie Voor Toegepast-Natuurwetenschappelijk Onderzoek Tno Coating which is applied to substrate, a solar cell, and method for applying the coating to the substrate
WO2011051050A3 (de) * 2009-10-30 2012-06-14 Schüco Tf Gmbh & Co. Kg Anordnung umfassend eine transparente elektrisch leitfähige schicht, anordnung umfassend eine photoelektrische vorrichtung und verfahren zur herstellung einer transparenten elektrode
CN105408270A (zh) * 2013-03-08 2016-03-16 康宁公司 分层透明导电氧化物薄膜
US10672921B2 (en) * 2015-03-12 2020-06-02 Vitro Flat Glass Llc Article with transparent conductive layer and method of making the same

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999025029A1 (en) * 1997-11-10 1999-05-20 Kaneka Corporation Method of producing silicon thin-film photoelectric transducer and plasma cvd apparatus used for the method
US6337224B1 (en) 1997-11-10 2002-01-08 Kaneka Corporation Method of producing silicon thin-film photoelectric transducer and plasma CVD apparatus used for the method
US6281429B1 (en) 1999-11-19 2001-08-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Photoelectric conversion element
US7883789B2 (en) 2001-10-19 2011-02-08 Asahi Glass Company, Limited Substrate with transparent conductive oxide film, process for its production and photoelectric conversion element
US7179527B2 (en) 2001-10-19 2007-02-20 Asahi Glass Company, Limited Substrate with transparent conductive oxide film, process for its production and photoelectric conversion element
US7364808B2 (en) 2001-10-19 2008-04-29 Asahi Glass Company, Limited Substrate with transparent conductive oxide film, process for its production and photoelectric conversion element
JP2004311704A (ja) * 2003-04-07 2004-11-04 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 薄膜光電変換装置用基板及びそれを用いた薄膜光電変換装置
US7718091B2 (en) * 2003-10-02 2010-05-18 Nederlandse Organisatie Voor Toegepast-Natuurwetenschappelijk Onderzoek Tno Coating which is applied to substrate, a solar cell, and method for applying the coating to the substrate
EP2091053A2 (en) 2003-11-18 2009-08-19 Nippon Sheet Glass Company Limited Transparent substrate with transparent conductive film, method of manufacturing the same, and photoelectric conversion element including the substrate
US7608294B2 (en) 2003-11-18 2009-10-27 Nippon Sheet Glass Company, Limited Transparent substrate with transparent conductive film, method of manufacturing the same, and photoelectric conversion element including the substrate
US7846562B2 (en) 2003-11-18 2010-12-07 Nippon Sheet Glass Company, Limited Transparent substrate with transparent conductive film, method of manufacturing the same, and photoelectric conversion element including the substrate
CN101477846B (zh) 2003-11-18 2011-01-12 日本板硝子株式会社 带有透明导电膜的透明基体及其制造方法、以及含有该基体的光电转换元件
WO2005050675A1 (ja) 2003-11-18 2005-06-02 Nippon Sheet Glass Company, Limited 透明導電膜付き透明基体とその製造方法、およびこの基体を含む光電変換素子
JP2008244467A (ja) * 2007-02-28 2008-10-09 Sharp Corp 金属化合物膜、その形成方法および金属化合物膜形成用基体
WO2011051050A3 (de) * 2009-10-30 2012-06-14 Schüco Tf Gmbh & Co. Kg Anordnung umfassend eine transparente elektrisch leitfähige schicht, anordnung umfassend eine photoelektrische vorrichtung und verfahren zur herstellung einer transparenten elektrode
CN105408270A (zh) * 2013-03-08 2016-03-16 康宁公司 分层透明导电氧化物薄膜
US10672921B2 (en) * 2015-03-12 2020-06-02 Vitro Flat Glass Llc Article with transparent conductive layer and method of making the same
US12660368B2 (en) 2015-03-12 2026-06-16 Vitro Flat Glass Llc Article with transparent conductive oxide coating

Also Published As

Publication number Publication date
JP3132516B2 (ja) 2001-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4694116A (en) Thin-film solar cell
JP5012793B2 (ja) 透明導電性酸化物膜付き基体および光電変換素子
JP5621764B2 (ja) 透明導電膜と透明導電膜積層体及びその製造方法、並びにシリコン系薄膜太陽電池
JPS627716B2 (ja)
US20110132442A1 (en) Transparent conductive film substrate and solar cell using the substrate
WO2002043079A1 (en) Conductive film, production method therefor, substrate provided with it and photoelectric conversion device
EA016990B1 (ru) Кристаллографически текстурированная металлическая подложка, кристаллографически текстурированное устройство, фотогальванический элемент и фотогальванический модуль, содержащий такое устройство, и способ нанесения тонких слоев
JP3132516B2 (ja) 太陽電池用透明導電性基体およびこれを用いた太陽電池
TW201028487A (en) Transparent conductive layer and transparent electrode comprising the same
JP2001085722A (ja) 透明電極膜の製造方法及び太陽電池
US20130146134A1 (en) Solar cell with nanolaminated transparent electrode and method of manufacturing the same
Groenen et al. Property control of expanding thermal plasma deposited textured zinc oxide with focus on thin film solar cell applications
EP2351091B1 (en) Multiple-junction photoelectric device and its production process
JPH0438147B2 (ja)
JP2003229584A (ja) 光電変換装置用ガラス基板およびそれを用いた光電変換装置
JP2001015787A (ja) 透明導電膜付き基体、その製造方法および太陽電池
JPH0413301B2 (ja)
JP2012084843A (ja) 透明導電性酸化物膜付き基体、および光電変換素子
JPWO1992018990A1 (ja) 透明導電膜の製造方法
JPH02382A (ja) 太陽電池用金属基板、その製造方法及びそれを用いた太陽電池
JPH0510835B2 (ja)
CN103572238A (zh) 一种双层绒面ZnO基薄膜的制备方法
JPH0258876A (ja) 太陽電池用基板の製造方法、ならびに太陽電池
JPH11145499A (ja) シリコン系薄膜光電変換装置の製造方法
CN118630086A (zh) 一种硅异质结太阳电池及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071124

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081124

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091124

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091124

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091124

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091124

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101124

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111124

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111124

Year of fee payment: 11