JPH0568688A - 義歯安定用永久磁石組立体 - Google Patents

義歯安定用永久磁石組立体

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JPH0568688A
JPH0568688A JP3232129A JP23212991A JPH0568688A JP H0568688 A JPH0568688 A JP H0568688A JP 3232129 A JP3232129 A JP 3232129A JP 23212991 A JP23212991 A JP 23212991A JP H0568688 A JPH0568688 A JP H0568688A
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seal
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性が高く、磁気的吸引力を大幅に増大さ
せた義歯安定用永久磁石組立体を提供する。 【構成】 耐食性磁性材料により縦断面形状をU字形に
形成したケースと、軸方向に着磁されかつケース内に収
納された永久磁石と、耐食性材料からなりケース内を密
封するようにケースの開口端に嵌合固着されたシールプ
レートとからなる義歯安定用永久磁石組立体において、
シールプレートを、磁性材料により永久磁石の端面に臨
むように形成されたシール板と、非磁性材料により永久
磁石の外周縁近傍に臨むように形成されたシール縁部材
とによって形成すると共に、シール縁部材の幅寸法を0.
03〜0.07mmに形成し、少なくともケースとシールプ
レートとの突合せ部をシ−ム溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は永久磁石による磁気吸引
力を利用して義歯を保持する補綴方法に使用するための
義歯安定用永久磁石組立体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】義歯を口腔内に固定するに際して、永久
磁石と軟磁性合金との間に作用する磁気吸引力を利用す
る試みは従来からすでに種々行なわれており、例えば
「T. R.Jackson :オッセオインテグレーテッド・イン
プラントに対しての希土類磁石による維持装置の応用、
オーラル・マキシロフェイシャル・インプラント,Vol.
1(1987).No.2,77〜89頁」に種々記載されている。
【0003】この種の義歯を実用化するためには、人体
に対して無害であることが立証されている材料からなる
ケース内に永久磁石が完全に密閉されていること、外部
への漏洩磁束が小さいことなどが必要条件とされてお
り、例えば図5に示すような構成の永久磁石組立体が使
用されてきた。図5において(a) は外観を示す斜視図、
(b) は縦断面図である。図5に示すように、例えば希土
類コバルト系材料により円柱状に形成され、かつ矢印で
示す軸方向に着磁された永久磁石1を、例えば耐食性に
優れかつ磁性を有するステンレス鋼により、縦断面形状
をU字形に形成されたケース2内に収容し、例えば耐食
性に優れた非磁性のステンレス鋼により薄肉円板状に形
成された蓋板3によって密閉すると共に、これらの構成
部材を接着剤4によって接合し、密閉構造の永久磁石組
立体10を形成する。
【0004】図6は従来の永久磁石組立体を使用した義
歯固定手段の例を示す要部縦断面図である。図6におい
て、7は根面部材であり、軟磁性合金により例えば縦断
面形状をT字形に形成すると共に、歯槽9内に埋設す
る。8は義歯床であり、この義歯床8内に前記図5に示
す永久磁石組立体10を、その蓋板3側が根面部材7と
対向するように埋設する。上記の構成により、永久磁石
組立体10と根面部材7との間には磁気的吸引力が作用
し、この磁気的吸引力によって義歯床8は歯槽9に押し
付けられ、義歯11を口腔内に安定させることができる
のである。
【0005】この場合永久磁石1から出る磁束は、永久
磁石1→根面部材7→ケース2→永久磁石1の経路から
なる磁路を通るため、外部への漏洩磁束は極めて小であ
る。またケース2および蓋板3は何れもステンレス鋼に
よって形成してあるため、耐食性および義歯11の噛合
力に対する耐摩耗性は実用上充分であり、また接着剤4
についても、その接着力、口腔中で使用するときの密閉
性、化学的安定性などが充分実用可能なものであるとさ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記構成
の永久磁石組立体10には下記のような問題点がある。
すなわち構成部材相互間の接合に使用される接着剤4
は、実用上充分な接合特性を有するとはいいながら、有
機化合物によって構成されているために、長期間に亘る
化学的安定性の維持、接着強度などについて不安があ
り、より信頼性の高い密閉方式の永久磁石組立体の実現
が望まれている。また磁気回路の構成が、外部への漏洩
磁束を小さくする点では優れているものの、肝心の吸引
力の点では必ずしも充分ではなく、より吸引力が大であ
り、安定して義歯を保持できるものが望まれている。
【0007】上記問題点を解決するために、本出願人は
すでに、永久磁石と、永久磁石を収納する凹部を有する
耐食性磁性材料からなるケースと、ケース凹部の開口部
から前記永久磁石が露出しないように覆うための耐食性
材料からなるシールプレートとを有し、該シールプレー
トは耐食性非磁性材料からなるシール縁部材と該シール
縁部材の内周形状に略同じ外周形状の耐食性軟磁性材料
からなるシール板の2種の部品から構成されており、ケ
ースおよびシールプレートの突合せ部がシーム溶接され
ていることを特徴とする義歯安定用永久磁石組立体につ
いて出願している(特願平2-157285号および同3-141691
号)。
【0008】上記の発明により、図5に示すような接着
剤4を永久磁石組立体10の外周面に露出させることな
く、若しくは接着剤4を全く使用することなく永久磁石
1を完全に封止することができるので、密閉の信頼性を
高めることができる。また図6の永久磁石1と根面部材
7との間の磁気空隙が極めて小となるので、吸引力の増
加、摩耗に対する余裕度の向上を図ることができるとい
う効果を奏し得る。しかしながら、近年のこの種の永久
磁石組立体10に対する要求は更に厳しくなってきてお
り、更に磁気的吸引力の高いものの出現が望まれてい
る。
【0009】また前記特願平2-157285号および同3-1416
91号によって提案した義歯安定用永久磁石組立体の場合
には、ケースとシールプレートとの突合せ部およびシー
ル縁部材とシール板との突合せ部が各々レ−ザによって
シーム溶接されている。このようにケースとシールプレ
ートとの突合せ部をレーザ溶接すると、溶接時の熱によ
る歪のために、シール縁部材とシール板との突合せ部に
空隙が生じたり、凹凸が生じたりするため、シール縁部
材とシール板との突合せ部のレーザ溶接がやりにくいと
共に、組立寸法のバラツキが大きくなるという問題点が
ある。
【0010】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
を解決し、より信頼性が高く、磁気的吸引力を大幅に増
大させた義歯安定用永久磁石組立体を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、耐食性磁性材料により縦断面形
状をU字形に形成したケースと、軸方向に着磁されかつ
ケース内に収納された永久磁石と、耐食性材料からなり
ケース内を密封するようにケースの開口端に嵌合固着さ
れたシールプレートとからなる義歯安定用永久磁石組立
体において、シールプレートを、磁性材料により永久磁
石の端面に臨むように形成されたシール板と、非磁性材
料により永久磁石の外周縁近傍に臨むように形成された
シール縁部材とによって形成すると共に、シール縁部材
の幅寸法を0.03〜0.07mmに形成し、少なくともケー
スとシールプレートとの突合せ部をシ−ム溶接する、と
いう技術的手段を採用した。
【0012】本発明において、シール縁部材の幅寸法が
0.03mm未満であると、シール板とケースとの間の磁気
空隙が小さくなりすぎ、磁気吸引力に貢献すべき磁束が
根面部材に作用しなくなるため不都合である。またシー
ル縁部材の幅寸法が0.07mmを超えると、磁気的吸引力
が低下するため好ましくない。本発明の場合、磁気的吸
引力の最大値はシール縁部材の幅寸法が0.05mmの近傍
に存在するが、永久磁石組立体の磁気的吸引力のバラツ
キを、上記最大値の±3%に抑えるため、シール縁部材
の幅寸法を0.03〜0.07mmと限定した。
【0013】次にケースとシールプレートとの金属によ
る封止手段としては、ろう付、はんだ付等多くのものが
あるが、構造上着磁した永久磁石を密閉するための封止
であると共に、永久磁石の磁気特性を低下させるおそれ
のない処理であること、人体に対して無害であることが
充分確認されている金属のみを使用し、かつ封止処理に
よっても構成部材の材質が殆ど変化しないこと、および
封止部が極めて微細な寸法であることなどの理由によ
り、本発明においては特にシーム溶接に限定した。
【0014】以上のようにシール縁部材の幅寸法を、0.
03〜0.07mmに限定したために、通常のレーザ溶接条
件である、ビード幅0.15〜0.20mm、ビード深さ0.1
5〜0.20mmでレーザ溶接すると、ケースとシールプレ
ートとの突合せ部およびシール縁部材とシール板との突
合せ部が同時に溶接されるため、従来のものにおける2
回に亘るレーザ溶接が必要であるという欠点が排除され
得るのである。
【0015】また、本発明において使用する永久磁石と
しては、小型でできるだけ強い磁束が得られることが必
要であり、このため、Sm Co 系磁石またはNd Fe 系
磁石などのような希土類磁石が使用される。また、その
形状は、使用される個所にもよるが、通常は円筒状また
は円柱状のものが使用される。このため、シール縁部材
としてはリング状薄肉部材が、シール板としては円板状
薄板部材が使用されることが多い。また、永久磁石の着
磁は、通常、ケースに入れる前に行うが、永久磁石体を
組み立てた後に着磁しても良い。
【0016】
【作用】上記の構成により、永久磁石からの磁束が容易
にシール板の表面まで到達し、対向して設けた根面部材
との間の磁気的吸引力を増大させることができる。また
非磁性材料からなるシール縁部材が、シール板とケース
との間に介在しているため、シール板とケースとの磁気
的短絡を防ぎ、上記磁気的吸引力の増大に寄与する。
【0017】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す縦断面図であ
り、同一部分は前記図5と同一の参照符号で示す。図1
において、5はシールプレートであり、例えば磁性ステ
ンレス鋼からなり、永久磁石1の端面に臨むように形成
されたシール板6aと、例えば硬質クロムメッキ層から
なり、永久磁石1の外周縁近傍に臨むように形成された
シール縁部材6bとによって一体に形成する。そしてシ
ールプレート5をケース2の開口端に嵌着すると共に、
突合せ部をレーザビーム照射によって溶接し、永久磁石
1をケース2内に密封する。この場合レーザビームの照
射方向は、ケース2の軸線と平行とし、かつシール縁部
材6bの幅の中心部に直接に照射するようにして溶接す
る。
【0018】図2はシール縁部材の幅寸法tと磁気的吸
引力との関係を示す図であり、磁気的吸引力は最大値1
00に対する相対値で示してある。この場合、図1にお
ける永久磁石1はSm −Co 系永久磁石(日立金属製
H22A)により、外径3.2mm、高さ1.4mmに形成し、
フエライト系ステンレス鋼(磁性)、例えばSUS44
7J1により、外径4.4mm、内径3.4mm、高さ2.1mm、
深さ1.6mmに形成したケース2内に収納し、外径3.4m
m、厚さ0.25mmのシールプレート5によって密閉封止
した。なおシールプレート5は、例えばSUS447J
1により外径(3.4−2t)mm、厚さ0.25mmに形成し
たシール板6aと、硬質クロムメッキ層により外径3.4
mm、内径(3.4−2t)mm、半径方向の厚さ0.25mmに
形成したシール縁部材6bとを一体にして構成されてい
る。なおシールプレート5とケース2との突合せ部は、
窒素雰囲気中においてレーザスポット径0.15〜0.20
mmとしてレーザ溶接により密閉封止した。
【0019】図2から明らかなように、シール縁部材6
bの幅寸法tを変えることにより、図1に示す永久磁石
組立体10の磁気的吸引力が変化し、上記幅寸法t=0.
05mmの近傍に最大値が存在する。すなわちシール縁部
材6bの幅寸法tを小さくすることにより磁気的吸引力
が増大するが、これは上記幅寸法tを小さくすることに
より、図1に示すシール板6aの外径が大となるためと
考えられる。しかしながら、上記幅寸法tがあまり小さ
くなりすぎると、シール板6aとケース2の開口端との
間隙が小さくなるため、短絡磁束が増加し、根面部材
(図示せず)に作用する実効磁束が減少する結果、磁気
的吸引力が減少する。磁石組立体の磁気吸引力は品質の
バラツキを少なくするために最大値の97%に抑えた。
【0020】図3は図1に示すシールプレート5を製作
する手段の例を示す説明図である。図3において6Aは
シール板素材であり、例えばSUS447J1により丸
棒状に形成する。6Bはシール縁部材素材であり、例え
ば硬質クロムメッキ層により形成し、シール板素材6A
に固着する。上記構成のシール板素材6A(例えば外径
3.4mm)とシール縁部材素材6B(例えば厚さ50μm
)とを図3に鎖線で示すようにスライス加工すること
により、図1に示すシールプレート5を得ることができ
る。
【0021】図4は本発明の永久磁石組立体を使用した
義歯固定手段の例を示す要部縦断面図であり、同一部分
は前記図6と同一の参照符号で示す。図4において12
はキーパーであり、例えばSUS447J1のような高
透磁率材料により円板状に形成し、根面部材7の端面に
埋設する。このような構成により、磁気的吸引力を更に
向上させることができ、口腔中における義歯11の安定
がより確実になる。
【0022】本実施例においては、ケース2、シール板
6aをSUS447J1によって形成した例について説
明したが、他の耐食性磁性材料を使用してもよい。また
シール縁部材6bについても、クロムに限らず、他の耐
食性非磁性材料によって形成することができる。更にケ
ース2内に永久磁石1を固定するに際して接着剤4を使
用する例について説明したが、ケース2内に永久磁石1
を装着した後、シールプレート5を載置し、シールプレ
ート5を約1kg/mm2 の加圧力で押圧しながらシーム溶
接することにより、接着剤4を使用することなくケース
2内に永久磁石1を固定することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上記述するような構成および
作用であるから、永久磁石をケース内に完全に密閉封止
することができ、また永久磁石と根面部材との間の磁気
空隙が極めて小であるため、磁気的吸引力の増大、摩耗
に対する余裕度の向上が図れる。更にシールプレートを
構成するシール縁部材による磁気空隙の寸法を最適化す
ることにより、磁気的吸引力を大幅に増大させ得る。ま
た更にシール縁部材の幅寸法が小であるため、シーム溶
接に要する時間を略半減することができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図2】シール縁部材の幅寸法tと磁気的吸引力との関
係を示す図である。
【図3】図1に示すシールプレートを製作する手段の例
を示す説明図である。
【図4】本発明の永久磁石組立体を使用した義歯固定手
段の例を示す要部縦断面図である。
【図5】従来の永久磁石組立体の例を示す図であり、
(a) は外観を示す斜視図、(b) は縦断面図である。
【図6】従来の永久磁石組立体を使用した義歯固定手段
の例を示す要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 永久磁石 2 ケース 5 シールプレート 6a シール板 6b シール縁部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐食性磁性材料により縦断面形状をU字
    形に形成したケースと、軸方向に着磁されかつケース内
    に収納された永久磁石と、耐食性材料からなりケース内
    を密封するようにケースの開口端に嵌合固着されたシー
    ルプレートとからなる義歯安定用永久磁石組立体におい
    て、 シールプレートを、磁性材料により永久磁石の端面に臨
    むように形成されたシール板と、非磁性材料により永久
    磁石の外周縁近傍に臨むように形成されたシール縁部材
    とによって形成すると共に、シール縁部材の幅寸法を0.
    03〜0.07mmに形成し、少なくともケースとシールプ
    レートとの突合せ部をシ−ム溶接したことを特徴とする
    義歯安定用永久磁石組立体。
  2. 【請求項2】 シール縁部材をシール板の外周にメッキ
    手段によって固着したことを特徴とする請求項1記載の
    義歯安定用永久磁石組立体。
  3. 【請求項3】 シール板の外形寸法を永久磁石の横断面
    外形寸法以下に形成したことを特徴とする請求項1若し
    くは2記載の義歯安定用永久磁石組立体。
  4. 【請求項4】 永久磁石およびケースの横断面形状を円
    形としたことを特徴とする請求項1ないし3何れかに記
    載の義歯安定用永久磁石組立体。
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