JPH0570172A - 高膨張性複合材料 - Google Patents

高膨張性複合材料

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JPH0570172A
JPH0570172A JP3262763A JP26276391A JPH0570172A JP H0570172 A JPH0570172 A JP H0570172A JP 3262763 A JP3262763 A JP 3262763A JP 26276391 A JP26276391 A JP 26276391A JP H0570172 A JPH0570172 A JP H0570172A
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Toshiro Yamanaka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 90〜220×10-7/℃程度の高い熱膨張
係数を有し、しかも機械的強度が高く、金属製ICパッ
ケージやサーミスタの被覆に好適な複合材料を得る。 【構成】 低融点ガラス粉末45〜95体積%と、トリ
ジマイト粉末5〜50体積%と、セラミック粉末0〜4
0体積%を混合してなる。なおセラミック粉末としては
アルミナ、ジルコニア、マグネシア、カルシア、すず酸
亜鉛、すず酸カルシウム等の酸化物粉末を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高膨張性複合材料に関
し、より詳しくは金属製ICパッケージの気密封着やサ
ーミスタの被覆等に使用される高膨張性複合材料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ICを実装するための高信頼性パッケー
ジには、アルミナセラミックが広く用いられているが、
近年、ICの大型化に伴い、ICから発生する熱を効率
良く放散するために、より熱伝導率の大きい材料を用い
てパッケージを作製することが検討されている。このよ
うなものとして、例えばアルミニウム、銅、及びこれら
をベースとした合金を使用した金属製パッケージが提案
されている。
【0003】ところがこの金属製パッケージは、熱膨張
係数が140〜230×10-7/℃と高いために、アル
ミナセラミック製パッケージに使用されている低膨張の
封着材料を使用することができない。
【0004】このような事情から、米国特許第4819
730号において、PbO−B2 O3 系、PbO−Zn
O−B2 O3 系等の低融点ガラス粉末と、フッ化カルシ
ウム粉末やフッ化バリウム粉末を混合した高膨張の封着
材料が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記米
国特許に開示の封着材料は、機械的強度が不十分であ
り、実用に耐えないという問題を有している。
【0006】また、Ni、Mn、Co等の酸化物を焼結
した半導体であるサーミスタは、素子を保護するために
その表面をガラスで被覆しているが、このガラスには、
PbO−B2 O3 −SiO2 系等の被覆用ガラスが用い
られている。
【0007】しかしながら、従来使用されている被覆用
ガラスは、熱膨張係数がサーミスタのそれ(100〜1
10×10-7/℃)よりかなり低い70〜80×10-7
/℃程度であり、しかも機械的強度が低いために、クラ
ックが発生し易いという問題を有している。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
90〜220×10-7/℃程度の高い熱膨張係数を有
し、しかも機械的強度が高く、金属製ICパッケージの
気密封着やサーミスタの被覆に好適な高膨張性複合材料
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は種々の研究を
行った結果、トリジマイト(SiO2 )粉末をフィラー
として添加することにより、上記目的が達成できること
を見いだし、本発明として提案するものである。
【0010】即ち、本発明の高膨張性複合材料は、低融
点ガラス粉末 45〜95体積%、トリジマイト粉末
5〜50体積%、セラミック粉末 0〜40体積%が混
合されてなることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の高膨張性複合材料は、低融点ガラス粉
末、トリジマイト粉末、及びセラミック粉末が混合され
てなり、30〜250℃において90〜220×10-7
/℃の熱膨張係数を有し、また高い機械的強度を有する
ものである。
【0012】本発明の高膨張性複合材料において、フィ
ラーとして使用するトリジマイト粉末は30〜250℃
における熱膨張係数が300×10-7/℃と非常に高
く、しかも機械的強度の高いものである。なおトリジマ
イト粉末の形状を球形にしたり、またこれらの表面にZ
nOからなる被膜を形成しておくことにより、複合材料
の流動性を改善することが可能である。
【0013】トリジマイト粉末の混合割合を上記のよう
に限定した理由は、トリジマイト粉末が5体積%より少
ないと熱膨張係数の高い複合材料が得られなくなるとと
もに機械的強度が低下し、一方50体積%より多いと複
合材料の熱膨張係数が大きくなりすぎるためである。
【0014】本発明の高膨張性複合材料において、セラ
ミック粉末としてアルミナ、ジルコニア、マグネシア、
カルシア、すず酸亜鉛、すず酸カルシウム等の酸化物粉
末を40体積%以下混合することができる。即ち、トリ
ジマイト粉末は、上記したように熱膨張係数が極めて高
いため、これのみをフィラーとして使用すると、複合材
料の熱膨張係数が高くなりすぎることがある。このよう
な場合、上記したようなセラミック粉末を1種又は2種
以上混合することによって、所望の熱膨張係数に調整す
ることが可能である。
【0015】セラミック粉末の混合割合を上記のように
限定した理由は、これらのフィラーを40体積%より多
くするとトリジマイト粉末を添加する余地が小さくな
り、熱膨張係数の高い複合材料が得られなくなることに
よる。
【0016】また本発明の高膨張性複合材料において、
低融点ガラス粉末としては、例えばPbO−B2 O3
系、PbO−ZnO−B2 O3 系、PbO−PbF2 −
B2 O3 系、PbO−V2 O5 系、PbO−V2 O5 −
TeO2 系、PbO−V2 O5−P2 O5 系、PbO−
Bi2 O3 −B2 O3 −TeO2 系ガラス等を使用する
ことができる。なお、ICパッケージの封着に使用する
場合、実装するICに悪影響を及ぼさないように封着温
度を500℃以下にする必要がある。このような場合、
350℃以下の転移点を有する低融点ガラスを使用する
ことが好ましい。
【0017】低融点ガラス粉末の混合割合を上記のよう
に限定した理由は、低融点ガラス粉末が45体積%より
少ないと複合材料の流動性が低下し、95体積%より多
いと複合材料の機械的強度が不十分になるためである。
【0018】
【実施例】以下、本発明の高膨張性複合材料を実施例及
び比較例に基づいて説明する。
【0019】(実施例1)低融点ガラス粉末、トリジマ
イト粉末、立方晶ジルコニア粉末をそれぞれ体積%で6
0%、25%、15%の割合で混合し、金属製ICパッ
ケージ封着用複合材料を作製した。
【0020】低融点ガラス粉末は次のようにして調製し
た。
【0021】重量%でPbO 84.3%、B2 O3 1
1.9%、ZnO 2.8%、SiO2 1.0%の組成
になるように、鉛丹、硼酸、亜鉛華、及び珪石粉を調合
し、白金るつぼを用いて900℃で1時間溶融した後、
水冷ローラーにより、薄板状に成形した。次いでこの成
形物をボールミルにて粉砕し、250メッシュの篩を通
過させて低融点ガラス粉末を得た。このガラスは30〜
250℃における熱膨張係数が112×10-7/℃、転
移点が300℃であった。
【0022】トリジマイト粉末は、平均粒径6μmの石
英粉末を1450℃で16時間加熱してトリジマイト化
したものを使用した。
【0023】立方晶ジルコニアは次のようにして調製し
た。まず、低α線タイプのジルコニア原料及び炭酸カル
シウムをZrO2 80mol%、CaO 20mol%
の割合になるように調合し、1550℃で16時間焼成
した。その後、この焼成物をボールミルにて粉砕し、3
50メッシュの篩を通過させて平均粒径5μmの立方晶
ジルコニアを得た。
【0024】この複合材料は、30〜250℃における
熱膨張係数が160×10-7/℃、、封着温度が430
℃、曲げ強度が580kg/cm2 であり、誘電率が1
2.5であった。
【0025】さらにこの複合材料を用いて、Al 70
重量%、Si 30重量%よりなり、160×10-7/
℃の熱膨張係数を有する金属製パッケージ(18リー
ド)の封着を行った。封着は、通常行われているように
ビークルを用いて複合材料をペースト化し、パッケージ
にスクリーン印刷した後、空気中、430℃で10分間
熱処理した。このようにして得られた封着物は気密性の
高いものであった。
【0026】なお、熱膨張係数は、外径4mm、長さ5
0mmに加熱成形した試料を用いて、石英押棒式熱膨張
計により測定し、曲げ強度は、複合材料を加熱して作製
したブロックから10×10×50mmの大きさに切り
出した試料を用いて3点曲げ試験により求めた。また誘
電率は、外径35mm、厚さ1.5mmの円板状に加熱
成形した試料を用いて、LCRメーター(25℃、1M
Hz)によって測定した。
【0027】(比較例)実施例1において使用した低融
点ガラス粉末60体積%と、フッ化カルシウム粉末40
体積%を混合して複合材料を得た。
【0028】この複合材料は、30〜250℃における
熱膨張係数が148×10-7/℃、封着温度が430
℃、誘電率が11.9であり、実施例1の複合材料とほ
ぼ同等の値を示した。またこの複合材料を用いて、実施
例1で使用した金属製パッケージを同様の方法で封着し
たところ、気密性の高い封着物が得られた。しかしなが
ら、曲げ強度は400kg/cm2 であり、実施例1の
複合材料に比べて180kg/cm2 も低かった。
【0029】なお、フッ化カルシウム粉末は、原料粉末
を1000℃で5時間焼成して粒成長させた後、ボール
ミルにて粉砕し、350メッシュの篩を通過させて、平
均粒径5μmの粉末としたものを使用した。
【0030】(実施例2)低融点ガラス粉末90体積%
と、トリジマイト粉末10体積%を混合し、サーミスタ
被覆用複合材料を得た。
【0031】低融点ガラス粉末は次のようにして調製し
た。
【0032】重量%でPbO 70.0%、B2 O3 1
7.0%、ZnO 3.0%、SiO2 10.0%の組
成になるように、鉛丹、硼酸、亜鉛華、及び珪石粉を調
合し、白金るつぼを用いて1100℃で1時間溶融した
後、水冷ローラーにより、薄板状に成形した。次いでこ
の成形物をボールミルにて粉砕し、250メッシュの篩
を通過させて低融点ガラス粉末を得た。このガラスは3
0〜250℃における熱膨張係数が81×10-7/℃、
転移点が400℃、曲げ強度が300kg/cm2 であ
った。
【0033】トリジマイト粉末は、実施例1と同様にし
て作製した。
【0034】この複合材料は、30〜250℃における
熱膨張係数が92×10-7/℃、熱処理温度が500
℃、曲げ強度が500kg/cm2 であった。
【0035】さらにこの複合材料を用いて、NiOを焼
結してなるサーミスタ(熱膨張係数100×10-7/
℃)を被覆したところ、クラックは全く認められなかっ
た。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の低融点高膨
張性複合材料は、熱膨張係数が90〜220×10-7/
℃と高く、しかも機械的強度が高いため、金属製ICパ
ッケージの気密封着やサーミスタの被覆に好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低融点ガラス粉末 45〜95体積%、
    トリジマイト粉末5〜50体積%、セラミック粉末 0
    〜40体積%が混合されてなることを特徴とする高膨張
    性複合材料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006151774A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Nippon Electric Glass Co Ltd 封着材料
JP2008032753A (ja) * 2002-08-07 2008-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 荷重センサ及びその製造方法
JP2015205801A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 株式会社ノリタケカンパニーリミテド ガラス接合材
JP2015205800A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 高熱膨張フィラー組成物およびその製造方法

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