JPH0570700A - 液晶性樹脂組成物、その製造方法および成形品 - Google Patents

液晶性樹脂組成物、その製造方法および成形品

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JPH0570700A
JPH0570700A JP23519991A JP23519991A JPH0570700A JP H0570700 A JPH0570700 A JP H0570700A JP 23519991 A JP23519991 A JP 23519991A JP 23519991 A JP23519991 A JP 23519991A JP H0570700 A JPH0570700 A JP H0570700A
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crystalline resin
acid
liquid crystal
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文男 秋山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、機械物性および耐熱性に優れた液晶
性樹脂組成物を提供するものである。 【構成】(A)異方性溶融相を形成する液晶性樹脂1〜
50重量%と (B)該液晶性樹脂(A)の液晶開始温度より低い温度
で溶融成形加工することのできる1種以上の熱可塑性樹
脂99〜50重量%を配合してなる樹脂組成物におい
て、上記液晶性樹脂(A)が平均アスペクト比5以上の
分散粒子となって、上記熱可塑性樹脂(B)のマトリッ
クス相に分散していることを特徴とする熱可塑性樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気・電子機器部品、自
動車部品、機械部品などとして有用な機械物性、耐熱性
および成形性に優れた液晶性樹脂と熱可塑性樹脂からな
る組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年プラスチックの高性能化に対する要
求がますます高まり、種々の新規性能を有するポリマー
が数多く開発されているが、中でも分子鎖の平行な配列
を特徴とする光学異方性の液晶性樹脂が優れた流動性と
機械物性を有する点で注目されている。しかしながら、
分子鎖配向方向と垂直な方向では成形収縮率や機械物性
が異なり、さらに価格が高いなどの理由で用途が制限さ
れているのが現状である。一方、多くの熱可塑性樹脂は
液晶性樹脂と比較して、機械物性および耐熱性も必ずし
も十分でないことが知られている。
【0003】そこで、両者のもつ欠点を解決するため
に、液晶性樹脂と熱可塑性樹脂のブレンドが注目されて
いる(たとえば、特開昭57−25354号公報)。さ
らにブレンド物の機械物性向上のため、液晶性樹脂の液
晶開始温度より10℃以上低い融点を有する熱可塑性樹
脂とを液晶開始温度以上でブレンドし、液晶開始温度以
下で成形することにより、ブレンド時の液晶性樹脂の配
向状態を維持し、スキン−コア構造を改良する方法が提
案されている(特開平3−24911号公報)。しかし
ながら、この方法では液晶性樹脂の配向は十分でなく、
大きな物性向上はみられない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題を
解決し、機械特性および耐熱性に優れた液晶性樹脂組成
物を得ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は (A)異方性溶融相を形成する液晶性樹脂1〜50重量
%と (B)該液晶性樹脂(A)の液晶開始温度より低い温度
で溶融成形加工することのできる1種以上の熱可塑性樹
脂99〜50重量%を配合してなる樹脂組成物におい
て、上記液晶性樹脂(A)が平均アスペクト比5以上の
分散粒子となって、上記熱可塑性マトリックス相に分散
していることを特徴とする液晶性樹脂組成物を提供する
ものである。
【0006】以下、具体的に本発明に用いる化合物につ
いて詳述する。
【0007】本発明で用いる液晶性樹脂(A)とは、異
方性溶融相を形成することができる樹脂である。例え
ば、p−ヒドロキシ安息香酸/ポリエチレンテレフタレ
ート系液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸/6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸系液晶ポリエステル、p
−ヒドロキシ安息香酸/4,4’−ジヒドロキシビフェ
ニル/テレフタル酸/イソフタル酸系液晶ポリエステル
等が挙げられるが、中でも下記構造単位(I)、(I
I)、(IV)または(I)、(II)、(III)、
(IV)からなる液晶ポリエステルが好ましい。
【0008】
【化4】
【0009】(ただし式中R1は
【0010】
【化5】
【0011】から選ばれた一種以上の基を示し、R2は
【0012】
【化6】
【0013】から選ばれた一種以上の基を示す。また、
式中Xは水素原子または塩素原子を示し、構造単位
[(II)+(III)]と構造単位(IV)は実質的
に等モルである。)上記構造単位(I)はp−ヒドロキ
シ安息香酸から生成したポリエステルの構造単位であ
り、構造単位(II)は4,4’−ジヒドロキシビフェ
ニル、3,3’、5,5’−テトラメチル−4,4’−
ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、t−ブチル
ハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジ
ヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
および4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルから
選ばれた芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単
位を、構造単位(III)はエチレングリコールから生
成した構造単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、
イソフタル酸、4,4’−ジフェニルカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキ
シ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス
(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボ
ン酸およびジフェニルエーテルジカルボン酸から選ばれ
た芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位を各々示
す。これらのうち特に構造単位(III)を含む場合
は、R1が
【0014】
【化7】
【0015】であるものが構造単位(II)の70モル
%以上を、R2が
【0016】
【化8】
【0017】であるものが構造単位(IV)の70モル
%以上を占めるものが特に好ましい。上記構造単位
(I)、(II)、(III)および(IV)の共重合
量は任意である。しかし、流動性の点から次の共重合量
であることが好ましい。すなわち、上記構造単位(II
I)を含む場合は、耐熱性および機械特性の点から上記
構造単位[(I)+(II)]は[(I)+(II)+
(III)]の60から95モル%が好ましく、82〜
92モル%がより好ましい。また、構造単位(III)
は[(I)+(II)+(III)]の40〜5モル%
が好ましく、18〜8モル%がより好ましい。また、構
造単位(I)/(II)のモル比は流動性と機械物性の
バランスの点から好ましくは75/25〜95/5であ
り、より好ましくは78/22〜93/7である。ま
た、構造単位(IV)は構造単位[(II)+(II
I)]と実質的に等モルである。
【0018】一方、上記構造単位(III)を含まない
場合は、流動性の点から上記構造単位(I)は[(I)
+(II)]の40〜90モル%であることが好まし
く、60〜88モル%であることが特に好ましく、構造
単位(IV)は構造単位(II)と実質的に等モルであ
る。
【0019】なお、上記好ましい液晶ポリエステルを縮
重合する際には、上記構造単位(I)〜(IV)を構成
する成分以外に3,3’−ジフェニルジカルボン酸、
2,2’−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカル
ボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデ
カンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロ
テレフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロロハイド
ロキノン、メチルハイドロキノン、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェ
ノン等の芳香族ジオール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm
−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸
などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフ
ェノール、p−アミノ安息香酸などを本発明の目的を損
なわない程度の量を共重合してもよい。
【0020】本発明における液晶性樹脂(A)の製造方
法は特に制限がなく、公知のポリエステルの縮重合法に
準じて製造できる。例えば、好ましく用いることができ
る液晶ポリエステルのうち、上記構造単位(III)を
含まない場合は(1)〜(4)、構造単位(III)を
含む場合は(5)の製造法が好ましい。
【0021】(1)p−アセトキシ安息香酸および4,
4’−ジアセトキシビフェニル、パラアセトキシベンゼ
ンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物とテ
レフタル酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢酸縮重合
反応によって製造する方法。
【0022】(2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,
4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの
芳香族ジヒドロキシ化合物、テレフタル酸などの芳香族
ジカルボン酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水
酸基をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって製造
する方法。
【0023】(3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニル
エステルおよび4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハ
イドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とテレフ
タル酸などの芳香族ジカルボン酸のジフェニルエステル
から脱フェノール重縮合反応により製造する方法。
【0024】(4)p−ヒドロキシ安息香酸およびテレ
フタル酸などの芳香族ジカルボン酸に所定量のジフェニ
ルカーボネートを反応させて、それぞれジフェニルエス
テルとした後、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハ
イドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、
脱フェノール重縮合反応により製造する方法。
【0025】(5)ポリエチレンテレフタレートなどの
ポリエステルポリマー、オリゴマーまたはビス(β−ヒ
ドロキシエチル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン
酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で
(1)または(2)の方法により製造する方法。
【0026】重縮合反応に使用する触媒としては、酢酸
第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウム、三酸
化アンチモン、酢酸ナトリウムなどの金属化合物および
マグネシウムなどが代表的であり、特に脱フェノール重
縮合の際に有効である。
【0027】本発明に使用する液晶性樹脂(A)は、ペ
ンタフルオロフェノール中で対数粘度を測定することが
可能なものであり、その際には0.1g/dlの濃度で
60℃で測定した値が0.5以上であることが好まし
く、特に上記構造単位(III)を含まない場合は、
2.0〜10.0dl/gが好ましい。
【0028】また、本発明に使用する液晶性樹脂(A)
の溶融粘度は10から20,000ポイズが好ましく、
特に20〜10,000ポイズがより好ましい。なお、
この溶融粘度は融点(Tm)+10℃の条件で、いずれ
もせん断速度1,000/秒の条件下で高圧式毛管粘度
計により測定した値である。
【0029】ここで、融点(Tm)とは示差熱量測定に
おいて、重合を完了したポリマーを室温から20℃/分
の昇温条件で測定した際に観察される吸熱ピーク温度
(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保
持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し
た後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観察さ
れる吸熱ピーク温度(Tm2)を指す。また、液晶開始
温度は、偏光顕微鏡の試料台に乗せて、昇温加熱し、せ
ん断応力下で乳白光を発する温度である。
【0030】本発明で用いる熱可塑性樹脂(B)の好ま
しい具体例は、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリアリーレンオキシド、ポリアリーレンサル
ファイド、ポリエーテルイミド、ポリオキシメチレン、
ポリスチレンなどが挙げられる。これらの中でも、ポリ
エステル、ポリカーボネートがより好ましい。また、こ
の熱可塑性樹脂は1種でも良いし、2種以上であっても
よい。以下、個々の樹脂について具体的に示す。
【0031】熱可塑性ポリエステルとしては、熱可塑性
であり、かつ芳香環を重合体の連鎖単位に有するポリエ
ステルで、芳香族ジカルボン酸(あるいはそのエステル
形成性誘導体)とジオール(あるいはそのエステル形成
性誘導体)を主成分とする縮合反応により得られる重合
体ないしは共重合体である。ここでいうジカルボン酸と
しては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカ
ルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p
−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボ
ン酸、4,4’−ビフェニルカルボン酸、4,4’−ジ
フェニルエーテルカルボン酸、1,2−ビス(p−カル
ボキシフェノキシ)エタン、あるいはそのエステル形成
性誘導体などが挙げられる。なお、30モル%以下であ
ればアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン
ジオン酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキ
サンジカルボン酸などの脂環族カルボン酸で置換しても
よい。また、ジオール成分としては炭素数2〜10まで
の脂肪族ジオールすなわちエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブチレングリコール、1,5−ペンタ
ングリコール、デカメチレングリコール、3−メチル−
1,3−プロペンジオール、ネオペンチルグリコール、
シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール
などが挙げられるが、これらに限定されるわけではな
い。好ましいポリエステルの具体例としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,
4’−ジカルボキシレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレン
テレフタレートなどおよびポリエチレンテレフタレート
/イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート/イソ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート/セバケー
ト、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシ
レート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレ
フタレート/イソフタレートなどの共重合ポリエステル
が挙げられる。これらのなかで特に好ましいポリエステ
ルとしてはポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン
テレフタレート、およびポリ−1,4−シクロヘキサン
ジメチレンテレフタレートが挙げられる。
【0032】ポリアミドとしては、ω- アミノ酸または
ω- ラクタムから得られるポリアミド、またはジアミン
やm-キシレンジアミンとアジピン酸、セバシン酸、ドデ
カンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸などのジカルボン酸から得られる単
独または共重合体、さらには混合重合体などである。好
ましいポリアミドとしてはナイロン6、ナイロン11、ナ
イロン12、ナイロン46、ナイロン66などのホモポリアミ
ド、およびアジピン酸/テレフタル酸/ヘキサメチレン
ジアミン、アジピン酸/1,4-シクロヘキサンジカルボン
酸/ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸/1,3-シクロ
ヘキサンジカルボン酸/ヘキサメチレンジアミン、テレ
フタル酸/イソフタル酸/ヘキサメチレンジアミン/パ
ラアミノシクロヘキシルメタンなどの共重合ポリアミド
が挙げられる。
【0033】ポリカーボネートとしては、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)、ビス(3,5−ジアルキル−4−
ヒドロキシフェニル)またはビス(3,5−ジハロ−4
−ヒドロキシフェニル)置換を有する炭化水素誘導体を
ベースとするポリカーボネートが好ましく、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノー
ルA)をベースとするポリカーボネートが特に好まし
い。
【0034】ポリアリーレンオキシドとしては、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、
2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメチル
フェノール共重合体、2,6−ジメチルフェノール/
2,3,6−トリエチルフェノール共重合体などが挙げ
られる。ポリアリーレンオキシドには、ポリスチレン、
耐衝撃ポリスチレンなどのスチレン系樹脂を添加するこ
とができる。
【0035】ポリアリーレンスルフィドは、芳香環と硫
黄が結合したものである。好ましいポリアリーレンスル
フィドとしてはポリパラフェニレンスルフィドが挙げら
れ、これは部分的に分岐していても良い。
【0036】なお、本発明の液晶性樹脂組成物を製造す
るにあたり、従来から公知のポリエステルの重合触媒、
耐熱剤、耐候剤、帯電防止剤、染料、着色剤、結晶核
剤、難燃剤などの添加剤や、タルク、クレー、雲母、メ
タケイ酸カルシウム、ケイ砂、ガラスビーズ、ガラスフ
レーク、チタン酸カリウイスカー、石コウ繊維などの無
機充填剤、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維など
の補強剤、ポリエステルおよびポリアミド以外の熱可塑
性ポリマーなどを添加することも可能である。
【0037】液晶性樹脂(A)および熱可塑性樹脂
(B)を混合する方法としては、各種の方法が適用可能
である。溶融混合する装置としては混合ロール、バンバ
リーミキサー、ニーダー、押出機などが挙げられるが、
なかでも押出機が好ましい。この押出機としては単軸、
または二軸以上のスクリューを有するものいずれも使用
可能であるが、特に二軸押出機を使用するのが好まし
い。混練温度は液晶性樹脂(A)の液晶開始温度より高
い温度で行なうことが好ましく、液晶性樹脂(A)の融
点以上で行なうことがより好ましい。
【0038】本発明の液晶性樹脂組成物を製造するため
の好ましい方法としては、溶融ブレンドした溶融ブレン
ド物を伸張させることが挙げられる。ブレンド物を伸張
させる方法としては、種々の方法が考えられるが、ロー
ラーによる巻取またはカッターの引張りによる伸張が好
ましい。特に、押出機から押出された溶融ブレンド物を
そのままローラーにより、伸張させる方法が好ましい。
ここでガットの供給速度に対するローラーによる巻取速
度またはカッターによる引張り速度の比を伸張倍率と定
義すると、この値は4以上であることが好ましく、より
好ましくは6以上である。上記範囲内の場合に液晶相が
十分配向し、大きな物性向上効果が期待できる。
【0039】本発明において、ブレンド物の液晶性樹脂
の分散状態は走査型または透過型電子顕微鏡により観察
することができる。たとえば、樹脂の伸張方向と平行に
伸張ガットを切削し、走査型電子顕微鏡で観察すること
により繊維状配向した液晶性樹脂(A)の各粒子のアス
ペクト比を測定し、平均値を算出し、平均アスペクト比
を求めることができる。この方法により観察したブレン
ド物中の液晶性樹脂の分散粒子の平均アスペクト比は5
以上であることが好ましく、より好ましくは10以上、
さらに好ましくは30以上である。この値が5より小さ
い場合には大きな物性改良効果はみられない。
【0040】本発明の液晶性樹脂組成物から成形品を得
る場合、射出成形、押出成形、ブロー成形などの通常の
方法が適用可能であるが、特に射出成形が好ましい。成
形温度は液晶性樹脂(A)の融点以下であることが好ま
しく、さらに好ましくは液晶性樹脂(A)の液晶開始温
度以下の温度であり、この温度で成形した場合には、伸
張後の分散状態が好適に維持され、試験片内部と表層部
で分散状態がほとんど変らず、物性向上効果を発揮す
る。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、これらの例は本発明の適応範囲を限定するも
のではない。なお、実施例中の部は重量部を表す。
【0042】参考例1 p−ヒドロキシ安息香酸932重量部、4,4’−ジヒ
ドロキシビフェニル210重量部、2,6−ジアセトキ
シナフタレン274重量部、テレフタル酸374重量部
および無水酢酸1010重量部を攪拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、次の条件で脱酢酸重縮合を行なっ
た。
【0043】まず、窒素ガス雰囲気下に100〜250
℃で5時間、250〜330℃で1.5時間反応させた
後、310℃、1.5時間で0.5mmHgに減圧し、
さらに1.0時間反応させ、重縮合を完結させたとこ
ろ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記の理論構造式を有
する液晶ポリエステルを得た。
【0044】
【化9】
【0045】 k/l/m/n=75/12.5/12.5/25 このポリエステルの融点は282℃、液晶開始温度は2
63℃、対数粘度(0.1g/dlの濃度でペンタフル
オロフェノール中、60℃で測定)は4.88dl/g
であり、292℃、せん断速度1000/秒での溶融粘
度は910ポイズであった。
【0046】参考例2 p−ヒドロキシ安息香酸1035重量部、4,4’−ジ
ヒドロキシビフェニル186重量部、無水酢酸1066
重量部、テレフタル酸166重量部および固有粘度が約
0.6dl/gのポリエチレンテレフタレート336重
量部を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、次の
反応条件で脱酢酸重縮合を行なった。
【0047】まず、窒素ガス雰囲気下に100〜250
℃で1.5時間反応させた後、290℃、2時間で0.
5mmHgに減圧し、さらに1.0時間反応させ、重縮
合を完結させたところ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下
記の理論構造式を有する液晶ポリエステルを得た。
【0048】
【化10】
【0049】 k/l/m/n=75/10/15/25 このポリエステルの融点は294℃、液晶開始温度は2
75℃、対数粘度(0.1g/dlの濃度でペンタフル
オロフェノール中、60℃で測定)は1.62dl/g
であり、304℃、せん断速度1000/秒での溶融粘
度は710ポイズであった。
【0050】実施例1〜6、比較例1〜5 (A)液晶ポリエステルA−1またはA−2、(B)ポ
リブチレンテレフタレート(PBT、固有粘度1.20
dl/g)をそれぞれ所定量秤取し、ドライブレンドし
た。270〜300℃に設定した30mmφ二軸押出機で
溶融押出した。押出後の溶融ブレンド物をローラーによ
り種々の巻取速度で伸張させ、液晶性樹脂の分散状態を
制御した。なお、ガットの供給速度に対する巻取速度を
伸張倍率とした。巻取りガットを伸張方向に平行に切削
し、中央部を走査型電子顕微鏡で観察することにより液
晶性樹脂分散粒子の平均アスペクト比を求めた。表1
に、伸張倍率と平均アスペクト比を示す。このガットを
ペレット化し、乾燥後シリンダー温度240℃、金型温
度120℃に設定した射出成形機で、1/8”厚×1/
2”幅×5”長のテストピースおよび1/8”厚のAS
TM No.1ダンベルを成形した。曲げ強度は1/
8”厚×1/2”幅×5”長のテストピースを用い、東
洋ボールドウィン社製テンシロンUTM−200でひず
み速度1mm/分、スパン間距離50mmの条件で測定
を行なった。さらに、ASTM D638に従ってAS
TM No.1ダンベルの引張強度の測定を行なった。
表1にこれらの試験結果を示す。また、成形試験片中央
部を流れ方向に切除し、液晶成樹脂の平均アスペクト比
を求めた。この値は、押出ガットのアスペクト比とほぼ
等しき成形前後で変化はみられなかった。
【0051】
【表1】
【0052】上記表1の結果より、平均アスペクト比が
5以上の場合、3以下のものよりも引張強度および曲げ
強度ともに向上することがわかる。
【0053】実施例7〜9、比較例6〜8 (A)液晶ポリエステルA−2 20部、表2記載の
(B)熱可塑性樹脂80部を秤取し、ドライブレンドし
た。270〜320℃に設定した30mmφ二軸押出機で
溶融押出しした。押出後の溶融ブレンド物をローラーに
より種々の巻取速度で伸張させ、液晶性樹脂の分散状態
を制御した。なお、ガットの供給速度に対する巻取速度
を伸張倍率とした。巻取りガットを伸張方向に平行に切
削し、中央部を走査型電子顕微鏡で観察することにより
液晶性樹脂分散粒子の平均アスペクト比を求めた。ま
た、ガットをペレット化し、乾燥後、実施例1〜6と同
様の試験片を成形し、引張強度と曲げ強度を測定した。
さらに、成形試験片中央部を流れ方向に切削し、液晶性
樹脂の平均アスペクト費を求めたが、押出ガットと成形
試験片ではほぼ等しい値となった。
【0054】
【表2】
【0055】上記表2の結果より、平均アスペクト比が
40の場合には引張強度および曲げ強度ともに向上する
ことがわかる。
【0056】
【発明の効果】本発明による液晶性樹脂組成物から得ら
れる成形品は、機械物性および耐熱性に優れており、電
気および電子機器部品、自動車部品などの用途において
幅広く使用することが可能である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)異方性溶融相を形成する液晶性樹脂
    1〜50重量%と (B)該液晶性樹脂(A)の液晶開始温度より低い温度
    で溶融成形加工することのできる1種以上の熱可塑性樹
    脂99〜50重量%を配合してなる樹脂組成物におい
    て、上記液晶性樹脂(A)が平均アスペクト比5以上の
    分散粒子となって、上記熱可塑性樹脂(B)のマトリッ
    クス相に分散していることを特徴とする液晶性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】異方性溶融相を形成する液晶性樹脂(A)
    が下記構造単位(I)、(II)、(IV)または
    (I)、(II)、(III)、(IV)からなる液晶
    性ポリエステル樹脂である請求項1記載の液晶性樹脂組
    成物。 【化1】 (ただし、式中R1は 【化2】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2は 【化3】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中Xは水素
    原子または塩素原子を示し、構造単位[(II)+(I
    II)]と構造単位(IV)は実質的に等モルであ
    る。)
  3. 【請求項3】請求項1記載の液晶性樹脂(A)と熱可塑
    性樹脂(B)を液晶性樹脂(A)の液晶開始温度以上の
    温度で溶融ブレンドし、その溶融ブレンド物を伸張倍率
    4以上で伸張することを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の液晶性樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の樹脂組成物を液晶性樹脂
    (A)の液晶開始温度以下で成形してなる成形品であっ
    て、該成形品中において、液晶性樹脂(A)が平均アス
    ペクト比5以上の分散粒子となって、熱可塑性樹脂
    (B)のマトリックス相に分散していることを特徴とす
    る成形品。
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