JPH0571423U - 塑性変形可能な木材接合用ボルト - Google Patents
塑性変形可能な木材接合用ボルトInfo
- Publication number
- JPH0571423U JPH0571423U JP2509692U JP2509692U JPH0571423U JP H0571423 U JPH0571423 U JP H0571423U JP 2509692 U JP2509692 U JP 2509692U JP 2509692 U JP2509692 U JP 2509692U JP H0571423 U JPH0571423 U JP H0571423U
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- Pending
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- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【考案の名称】 塑性変形可能な木材接合用ボルト
【目的】 本考案は、一面乃至多面せん断を受ける木材
の接合部に使用されるボルトを木材の塑性変形に伴って
変形させ、接合部に無理なせん断力が作用して木材がせ
ん断破壊するのを防止すると共に、接合部のボルト等の
めり込みを防止する木材接合用ボルトを提供することを
目的とする。 【構成】 ボルトの直径dの軸部の中間部に低剛性部を
一体的に形成するもので、具体的一例として軸部をスリ
ット溝で分断し複数個の大きさd′小断面部を形成し、
木材の板厚mとした場合にm/d′>8を満足させるも
の。
の接合部に使用されるボルトを木材の塑性変形に伴って
変形させ、接合部に無理なせん断力が作用して木材がせ
ん断破壊するのを防止すると共に、接合部のボルト等の
めり込みを防止する木材接合用ボルトを提供することを
目的とする。 【構成】 ボルトの直径dの軸部の中間部に低剛性部を
一体的に形成するもので、具体的一例として軸部をスリ
ット溝で分断し複数個の大きさd′小断面部を形成し、
木材の板厚mとした場合にm/d′>8を満足させるも
の。
Description
【0001】
本考案は、木材同士を接合するボルトに係り、特に、木材の架構体の塑性変形 に寄与して架構剛性及び靱性を向上するに好適な塑性変形可能な木材接合用ボル トに関する。
【0002】
一般の構造体に使用されるボルトの場合には、その引張り強度やせん断強度が 必要である。しかしながら、木材の接合部に使用されてせん断力を受ける接合用 の曲げボルトの場合には、前記ボルトの場合と性質が異なり、適度に塑性変形す ることが必要である。すなわち、従来は図4に示すように、例えば、主材11と これを挾む2つの側材12とからなる木材の接合部に使用されるボルト13は、 主材11および側材12を貫通しナット14により締められて配置される。なお 、図示のように木材側へのめり込みを防止するためボルト13およびナット14 と木材側との間には平坦な座金15,16が介設される。引張力を主材11およ び側材12に作用させると、ボルト13にせん断力が生じ、その結果主材11と 側材12との接合面には相対ずれが発生し、図5に示すようにボルト13を変形 させる。すなわち、ボルト13の軸部は主材11等の内部にめり込んで変形する 。主材11および側材12等により組付けられた木材の架構体は接合部の塑性変 形により該架構体の変形を吸収して全体剛性及び靱性を保持する。そのため、接 合部が適度に塑性変形することが必要になる。しかしながら、板厚とボルト13 の直径比率が小さい場合には、前記架構体の応力が吸収されず、図6に示すよう に側材12がボルト13の境目の部分や座金の近くでぜい性的な破壊をする場合 がある。
【0003】
前記したように、木材の架構体の接合部に使用されるボルトは適度な塑性変形 することが必要である。また、ボルトおよびナットと木材との接触面におけるせ ん断力の移行が円滑に行われることが必要である。ボルトに適度な塑性変形を発 生させるための目安として木材の材厚をmとした場合にボルトの直径dがm/d >8を満足することが公知技術として紹介されている。この値は理論的、実験的 に求められたもので、それ等に関しては多くの文献等が存在する。例えば、m/ dが4で直径dが16[mm]の場合には、最大すべり2.7[mm],最大荷 重4.5[t]であり、m/dが8の場合には最大すべりが9.9[mm]で最 大荷重7[t]である。また、m/dが12の場合には最大すべり31[mm] で最大荷重が6.7[t]のデータがある。以上のことから、従来技術では板厚 とボルトの比率m/dに応じたせん断力の許容値が示されていて、かつボルトお よびナットと木材との接触面に平坦な座金を用いてボルト等の木材へのめり込み を防止するものが採用されていた。また、接合部におけるボルトの最大せん断耐 力の許容値を得ようとする場合、m/dに依存するので木材の板厚mが変るたび にボルトの寸法を変える必要があり、極めて煩雑である。また、ボルト管理が必 要になり作業効率の低下の原因となるなどの問題点が生ずる。
【0004】 本考案は、前記従来技術の問題点等を解決するもので、適度に塑性変形し得る と共に、木材の材厚の変化に伴ってボルトのサイズをその都度変える必要がなく 、架構体の接合部の剛性及び靱性の向上と、組付け作業効率の向上が図れる塑性 変形可能な木材接合用ボルトを提供することを目的とする。
【0005】
本考案は、以上の目的を達成するために、木材の接合部に使用され主にせん断 力を受けて塑性変形する木材接合用ボルトであって、前記ボルトの軸部の中間部 に、低剛性部を一体的に形成してなる木材接合用ボルトを構成し、更に具体的に は、ボルトの軸部の中間部にスリットを設け複数個の小断面部に分割し、木材の 材厚と前記小断面部の比率を8以上にする塑性変形可能な木材接合用ボルトを構 成するものである。
【0006】
【作用】 普通の直径dのボルトの軸部の中間部に低剛性部を形成するため、外観上は直 径dのボルトと同一である。そのため、ボルトおよびナットと木材との接触面積 は変化しない。それにより、ボルト等のめり込みが防止される。また、低剛性部 の形成により、ボルトは可撓性が大となり、小断面部の径をd′とするとm/d ′>8を満足させることにより適度の塑性変形が可能になり、木材接合部の応力 を吸収することが出来る。
【0007】
図1は本考案の一実施例を示す。図1は本実施例の平面図であり、図2は図1 のA−A線拡大断面図である。ボルト1はねじ4を先端側に螺刻する軸部5と六 角頭の頭部6から形成される。軸部5のほぼ中間部には図2にも示すようにスリ ット2が形成される。本実施例では互いに直交する2本のスリット2,2が軸部 5の半径方向に沿って貫通形成される。2本のスリット2,2により、直径dの ボルト1の軸部5は4つの小断面部3に分割される。なお、小断面部3の断面寸 法を図示のようにd′とするとd′はほぼd/2の寸法になる。また、本実施例 では小断面部3の寸法d′はm/d′>8を満足するものとする。ここでmはボ ルト1が使用される木材7の材厚を示す(図3)。スリット2による小断面部3 の形成により、ボルト1の中間部は低剛性に形成され、特にせん断力に対して塑 性変形可能な可撓性を有するものになる。
【0008】 図3は本実施例のボルト1を2個の木材7,7の接合部に使用した実施例を示 す。木材7,7の矢印P方向の引張力により木材7,7間に相対ずれが生じ、ボ ルト1にせん断力(一面せん断)が作用する。ボルト1の頭部6と木材7との接 触面側には座金8が介設される。また、ボルト1は座金9およびナット10によ り木材7に締め付け固定される。ボルト1には低剛性の小断面部3が形成されて いるため、それぞれの小断面部3にせん断力が作用し、小断面部3のない無垢の 場合に較べて大きく塑性変形し、木材7,7の接合部の相対ずれに追従してそれ も吸収することが生ずる。一方、ボルト1の頭部6とナット10とはそれぞれ座 金8,9を介して木材7,7に接触し、比較的大きな接触面積で当接するため、 頭部6およびナット10の木材7,7側へのめり込みが防止され、ボルト1と木 材7との接触面に無理な力が作用しない。以上により、木材7,7の接合部はせ ん断力が作用しても無理なく相対ずれすることが出来、木材7,7のぜい性的な 破壊を防止することが出来る。なお、せん断ボルトの長期許容せん断耐力Psは 次式により求められる。 Ps=Co・d2 ここでdはボルトの直径[cm]であり、Coはm/d(又はm/d′)と木材 の種類、加力方向により定められる定数[kg・f/cm2]である。例えば、 図2においてd=1.6cm,d′=0.8cmとしmを6.4cmとし、木材 としてあかまつ,くろまつ及びべいまつを用い木材の繊維方向に加力した場合m /d=6.4/1.6=4に対するCo=210となり、m/d′=6.4/0 .8=8に対するCo=260が求められる。よってd=1.6cmの場合には Ps=210×1.62=0.54[t]となり、d′=0.8cmの場合には Co=260×0.82×4=0.67[t]となり小断面部3を形成した方が 長期許容せん断耐力が向上することがわかる。また、ボルト1に軸線方向のな引 張り力が作用しても、複数個(図示では4個)の小断面部3が全体として抵抗す るため、従来のm/d>8を満足する通常のボルト接合の場合に較べてほぼ同等 の耐力を保持することが出来る。
【0009】 以上の実施例において、2本のスリット2により4個の小断面部3を形成した が、勿論それに限定するものでない。また、ボルト1の軸部5に形成される低剛 性部の形状は前記実施例のような小断面部に限らず、例えば、軸部5の中間部に 複数本の長溝を形成するようなものでもよい。
【0010】
本考案の木材接合用ボルトによれば、次のような効果が上げられる。 (1)一面および多面接合される木材の接合部にせん断力が加わるとボルトが塑 性変形し、木材側に無理なせん断力を作用させない。そのため、木材のせん断破 壊が防止される。 (2)ボルトの軸部に形成される低剛性部はボルトの外観形状を変化させるもの でなく、スリット等により容易に、かつ比較的任意の形に形成することが出来る 。それにより、所望のm/d′>8の値に低剛性部を形成することが出来る。 (3)ボルトの外観形状が変化しないためボルトの頭部およびナットと木材との 接触面積が広くとれ、木材側へのめり込みが防止される。 (4)低剛性部を形成しても、従来の接合に較べてほぼ同等の耐力を有すること が出来る。 (5)木材の材厚に依存しないでボルトが設定され、ボルト管理の手間が低減し 作業効率の向上が図れる。 (6)m/dの値が大きくても、小断面部によりm/d′>8が満足されるため 、曲げボルトとしての長期許容せん断耐力が向上し、ボルトの使用本数の低減が 図れる。
【図1】本考案の一実施例の平面図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】本実施例のボルトと木材との接合状態を示す断
面図である。
面図である。
【図4】従来の二面せん断における木材とボルト等との
係合状態を示す断面図である。
係合状態を示す断面図である。
【図5】図4における木材およびボルトの変形状態を示
す断面図である。
す断面図である。
【図6】図4におけるボルトの塑性変形不足により木材
がせん断破壊された状態を示す断面図である。
がせん断破壊された状態を示す断面図である。
1 ボルト 2 スリット 3 小断面部 4 ねじ 5 軸部 6 頭部 7 木材 8 座金 9 座金 10 ナット
Claims (3)
- 【請求項1】 木材の接合部に使用され主にせん断力を
受けて塑性変形する木材接合用ボルトであって、前記ボ
ルトの軸部の中間部に、低剛性部を一体的に形成するこ
とを特徴とする塑性変形可能な木材接合用ボルト。 - 【請求項2】 前記低剛性部が、ボルトの軸部を半径方
向に貫通するスリットにより複数個の小断面部に分割す
るものからなる請求項1に記載の塑性変形可能な木材接
合用ボルト。 - 【請求項3】 木材の材厚と前記小断面部との比率が8
以上である請求項2に記載の塑性変形可能な木材接合用
ボルト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2509692U JPH0571423U (ja) | 1992-03-07 | 1992-03-07 | 塑性変形可能な木材接合用ボルト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2509692U JPH0571423U (ja) | 1992-03-07 | 1992-03-07 | 塑性変形可能な木材接合用ボルト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0571423U true JPH0571423U (ja) | 1993-09-28 |
Family
ID=12156403
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2509692U Pending JPH0571423U (ja) | 1992-03-07 | 1992-03-07 | 塑性変形可能な木材接合用ボルト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0571423U (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012122529A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Mitsui Home Co Ltd | ネジ及び耐力壁 |
| JP2020012317A (ja) * | 2018-07-19 | 2020-01-23 | 株式会社大林組 | 木質部材の接合構造及び木質部材の接合方法 |
| JP2024022794A (ja) * | 2022-08-08 | 2024-02-21 | Necパーソナルコンピュータ株式会社 | ねじ、電子機器、および螺入用工具 |
| DE102023104264A1 (de) * | 2023-02-21 | 2024-08-22 | Kamax Holding Gmbh & Co. Kg | Verbindungsmittel, Verbindungsmittelrohling und Verfahren zum Herstellen eines Verbindungsmittels |
-
1992
- 1992-03-07 JP JP2509692U patent/JPH0571423U/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012122529A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Mitsui Home Co Ltd | ネジ及び耐力壁 |
| JP2020012317A (ja) * | 2018-07-19 | 2020-01-23 | 株式会社大林組 | 木質部材の接合構造及び木質部材の接合方法 |
| JP2024022794A (ja) * | 2022-08-08 | 2024-02-21 | Necパーソナルコンピュータ株式会社 | ねじ、電子機器、および螺入用工具 |
| DE102023104264A1 (de) * | 2023-02-21 | 2024-08-22 | Kamax Holding Gmbh & Co. Kg | Verbindungsmittel, Verbindungsmittelrohling und Verfahren zum Herstellen eines Verbindungsmittels |
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