JPH0574542B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0574542B2 JPH0574542B2 JP1190540A JP19054089A JPH0574542B2 JP H0574542 B2 JPH0574542 B2 JP H0574542B2 JP 1190540 A JP1190540 A JP 1190540A JP 19054089 A JP19054089 A JP 19054089A JP H0574542 B2 JPH0574542 B2 JP H0574542B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- calcium phosphate
- hydraulic cement
- cement composition
- present
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Landscapes
- Dental Preparations (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
本発明はリン酸カルシウム水硬性セメント組成
物に関する。 <従来の技術> リン酸カルシウム水硬性セメント組成物は凝結
硬化によつて生体内の歯及び骨の主成分に近似し
た化合物に転化するために、歯及び骨の修復材料
として有用であり、更には生体高分子や生体中の
有害な有機物又は無機質イオンの吸着剤として有
用なものである。 従来は、このようなリン酸カルシウム水硬性セ
メント組成物は、硬化液として、塩類及び希薄酸
を組合せて使用したり(例えば、特開昭第59−
88351号公報)、又は不飽和カルボン酸重合体を含
有する酸性溶液を使用していた(例えば、特開昭
第60−253454号公報)。しかしながら、このよう
な従来のリン酸カルシウム水硬性セメント組成物
においては、セメントの硬性が終了するまでは、
硬化液の酸性が強く、生体にかなりの刺激を及ぼ
していた。更に、セメントの硬化終了後も未反応
の酸の溶出によりPHが低下し、その結果として生
体に刺激を与えるという問題もある。 かかる問題の解決のため、水により硬化するリ
ン酸カルシウム水硬性セメント組成物が開発され
ている(例えば、FC REPORT,vol.6(1988),
p.475〜480「バイオセラミツクスとしての水硬性
アパタイト」)。このような水により硬化するリン
酸カルシウム水硬性セメント組成物は現在までに
数種類開発されており、例えば単に水と練和する
のみで37℃において10分程度で硬化するリン酸カ
ルシウム水硬性セメント組成物(特開昭64−
37445号)が知られている。このリン酸カルシウ
ム水硬性セメント組成物はPHもほぼ中性程度であ
り、生体に体する刺激も少なく、従来公知のリン
酸カルシウム水硬性セメント組成物の問題点を解
消するものである。しかし、欠点として、水との
練和時にいわゆる湿り砂状を呈し、操作性が悪い
ことが挙げられる。即ち、水が少ないとボサボサ
の状態であり、水が多すぎると目的とする場所ま
で混和泥を運ぶ途中で落下して使用しにくい。更
に又、混和泥の流動性も悪いため、狭い場所や複
雑な形状の場所への充てんが困難である。 <発明が解決しようとする課題> 従つて、本発明の主要な目的は、練和時に適度
の稠度及び良好な操作性が得られるリン酸カルシ
ウム水硬性セメント組成物を提供することであ
る。 本発明の別の目的は、狭い場所や複雑な形状の
場所であつても確実かつ緊密に充てんが可能であ
るよう、十分な流動性及び濡れ性を示すリン酸カ
ルシウム水硬性セメント組成物を定期用すること
である。 本発明の更に別の目的は、必要に応じて硬化時
間の延長の度合いを任意に選択することが可能な
リン酸カルシウム水硬性セメント組成物を提供す
ることである。 <課題を解決するための手段> 本発明によれば、リン酸カルシウム化合物を主
成分とする水硬性セメント組成物であつて、前記
水硬性セメント組成物が水及び高分子表面活性剤
を含有してなるリン酸カルシウム水硬性セメント
組成物が提供される。 以下本発明を更に詳細に説明する。 本発明においては、リン酸カルシウム水硬性セ
メント組成物中に水及び高分子表面活性剤を含有
することを必須の条件とするが、本発明者らは鋭
意研究の結果、上記高分子表面活性剤を予めセメ
ントの粉末及び水中に含有させることによつて、
所望の目的を達成できることを見出した。 本発明において好ましく使用できる高分子表面
活性剤としては、合成高分子化合物であるポリエ
チレングリコール、ポリビニルアルコール等、生
体高分子であるメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース等及びこれらの化合物の誘導体が挙げられ
るが、生体に体する毒性がない限りは任意の化合
物及びその誘導体が使用できる。これらの化合物
及びその誘導体は1種のみで使用しても、2種以
上の混合物の形で使用してもよい。本発明におい
ては、生体に対する毒性が殆どないうえに、酸敗
したり、カビが繁殖する心配もないところから特
にポリエチレングリコールが好ましい。これらの
高分子化合物は市販のものであつてよい。この際
好ましい分子量及び粘度は、ポリエチレングリコ
ールで分子量4000〜50000、ポリビニルアルコー
ルで重合度1000〜3000、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロースでは、2重量%水溶液の粘度が2000〜
10000cpsの範囲であるのが望ましい。 上記高分子表面活性剤は水溶性であるため、本
発明によるリン酸カルシウム水硬性セメント組成
物中においては、通常は硬化液である水中に予め
含有させておくことが好ましく、又、粉状のまま
セメント粉に含有させても良い。更に、粉液の双
方に含有させておくことも可能である。 本発明においては、硬化水溶液中の高分子表面
活性剤の濃度は、使用する高分子表面活性剤の種
類、分子量及び粘度等、並びに使用するリン酸カ
ルシウム化合物の種類等により相違するが、一般
的には約1〜50重量%の範囲が好ましい。1重量
%未満であると、十分な操作性が得られず、逆に
50重量%を超えると練和時の粘性が高すぎて使用
しにくいので好ましくない。例えば、セメント粉
として、後述するα型第3リン酸カルシウムと第
2リン酸カルシウム2水和物の混合物(Ca/P
モル比=1.33)を使用し、高分子表面活性剤とし
て分子量6000〜20000のポリエチレングリコール
を使用した場合には、硬化水溶液中のポリエチレ
ングリコールの濃度は5〜50重量%が好ましい。 本発明によるリン酸カルシウム水硬性セメント
組成物中においては、使用する硬化水溶液中に、
更に、潤滑剤を硬化水溶液に対して1〜20重量%
添加することが、練和時の操作性の観点から好ま
しい。好ましい潤滑剤としては、例えばグリセリ
ン等を挙げることができる。 本発明によるリン酸カルシウム水硬性セメント
組成物中において好ましく使用できるリン酸カル
シウム化合物としては、例えば、α型第3リン酸
カルシウム、第4リン酸カルシウム、第2リン酸
カルシウム2水和物等を1種又は2種以上の混合
物として使用できる。必要に応じて、β型第3リ
ン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フツ素
アパタイト、ピロリン酸カルシウム等を添加する
ことも好ましい。 本発明においては、特に、α型第3リン酸カル
シウムと第2リン酸カルシウム2水和物とを
Ca/Pモル比で1.20〜1.47の割合で混合した混合
物が好ましい。硬化時間が短く、硬化体の強度も
十分に高いためである。 本発明のリン酸カルシウム水硬性セメント組成
物においては、上記の各成分の他に、更に、必要
に応じ、X線造影剤及び抗菌剤等を任意に含有さ
せることができる。例えば、好ましいX線造影剤
としては硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、ヨード
ホルム等があり、好ましい抗菌剤としてはヨード
ホルム及びクロルヘキシジン等がある。 <実施例> 以下に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、これらの実施例は本発明を如何なる意味に
おいても限定するものではない。 実施例 1 リン酸カルシウム化合物として、α型第3リン
酸カルシウムと第2リン酸カルシウム2水和物を
Ca/Pモル比で1.33に混合した粉末材料及びα型
第3リン酸カルシウムと第4リン酸カルシウムを
Ca/Pモル比で1.67に混合した粉末材料とを各々
使用した。他方、高分子表面活性剤として分子量
6000のポルエチレングリコール(和光純薬(株)製)
の30%水溶液、重合度1750のポリビニルアルコー
ル(東京化成(株)製)5%水溶液、粘度4000のメチ
ルセルロース(信越化学(株)製)の2%水溶液、カ
ルボキシメチルセルロース(標準品、和光純薬(株)
製)の2%水溶液及び粘度4000のヒドロキシメチ
ルセルロース(信越化学(株)製)の2%水溶液を使
用して、上記のリン酸カルシウム化合物粉末を硬
化させた。いずれの組合せにおいても練和時の操
作性が著しく向上すると共に練和時の流動性や濡
れ性をも向上させた。 実施例 2 リン酸カルシウム化合物として、α型第3リン
酸カルシウムと第2リン酸カルシウム2水和物と
をCa/Pモル比で1.20,1.25,1.33,1.45及び
1.47の割合にて混合した粉末材料に、X線造影剤
として硫酸バリウム及び次炭酸ビスマスをセメン
ト粉末の前重量に対して各々15%ずつ含有させた
粉末を使用した。この粉末を、高分子表面活性剤
として分子量20000のポリエチレングリコール
(米山薬品(株)製)の重量%水溶液及びグリセリン
を10重量%含有させた水溶液により硬化させ、硬
化時間及び圧縮強度を測定した。圧縮強度は、硬
化体(7mmφ、14mmL)を37℃の水中に24時間放
置後に取り出し、濡れたまま測定した。測定にあ
たつてはインストロン(株)製の1125型万能試験機を
使用し、荷重速度を0.5mm/分とした。その結果
を表1に示す。 比較例 高分子表面活性剤の代わりに水のみを使用した
以外は、実施例2と同様の方法により、同様に硬
化時間及び圧縮強度を測定した。その結果を表1
に示す。 表1に示す結果より明らかなように、硬化時間
は実施例2の本発明による高分子表面活性剤を使
用した場合のほうがはるかに長いが、しかし、こ
の硬化時間は、例えば、歯牙根管部充てん材とし
て使用する場合には好ましい長さの硬化時間であ
る。これに対して、比較例の水のみを使用した場
合には、硬化時間が短すぎて歯牙根管部充てん材
として使用できない。 更に、表1より明らかなように、圧縮強度は実
施例2の本発明による高分子表面活性剤を使用し
た場合のほうが、比較例の場合よりも同等以上の
値を示した。
物に関する。 <従来の技術> リン酸カルシウム水硬性セメント組成物は凝結
硬化によつて生体内の歯及び骨の主成分に近似し
た化合物に転化するために、歯及び骨の修復材料
として有用であり、更には生体高分子や生体中の
有害な有機物又は無機質イオンの吸着剤として有
用なものである。 従来は、このようなリン酸カルシウム水硬性セ
メント組成物は、硬化液として、塩類及び希薄酸
を組合せて使用したり(例えば、特開昭第59−
88351号公報)、又は不飽和カルボン酸重合体を含
有する酸性溶液を使用していた(例えば、特開昭
第60−253454号公報)。しかしながら、このよう
な従来のリン酸カルシウム水硬性セメント組成物
においては、セメントの硬性が終了するまでは、
硬化液の酸性が強く、生体にかなりの刺激を及ぼ
していた。更に、セメントの硬化終了後も未反応
の酸の溶出によりPHが低下し、その結果として生
体に刺激を与えるという問題もある。 かかる問題の解決のため、水により硬化するリ
ン酸カルシウム水硬性セメント組成物が開発され
ている(例えば、FC REPORT,vol.6(1988),
p.475〜480「バイオセラミツクスとしての水硬性
アパタイト」)。このような水により硬化するリン
酸カルシウム水硬性セメント組成物は現在までに
数種類開発されており、例えば単に水と練和する
のみで37℃において10分程度で硬化するリン酸カ
ルシウム水硬性セメント組成物(特開昭64−
37445号)が知られている。このリン酸カルシウ
ム水硬性セメント組成物はPHもほぼ中性程度であ
り、生体に体する刺激も少なく、従来公知のリン
酸カルシウム水硬性セメント組成物の問題点を解
消するものである。しかし、欠点として、水との
練和時にいわゆる湿り砂状を呈し、操作性が悪い
ことが挙げられる。即ち、水が少ないとボサボサ
の状態であり、水が多すぎると目的とする場所ま
で混和泥を運ぶ途中で落下して使用しにくい。更
に又、混和泥の流動性も悪いため、狭い場所や複
雑な形状の場所への充てんが困難である。 <発明が解決しようとする課題> 従つて、本発明の主要な目的は、練和時に適度
の稠度及び良好な操作性が得られるリン酸カルシ
ウム水硬性セメント組成物を提供することであ
る。 本発明の別の目的は、狭い場所や複雑な形状の
場所であつても確実かつ緊密に充てんが可能であ
るよう、十分な流動性及び濡れ性を示すリン酸カ
ルシウム水硬性セメント組成物を定期用すること
である。 本発明の更に別の目的は、必要に応じて硬化時
間の延長の度合いを任意に選択することが可能な
リン酸カルシウム水硬性セメント組成物を提供す
ることである。 <課題を解決するための手段> 本発明によれば、リン酸カルシウム化合物を主
成分とする水硬性セメント組成物であつて、前記
水硬性セメント組成物が水及び高分子表面活性剤
を含有してなるリン酸カルシウム水硬性セメント
組成物が提供される。 以下本発明を更に詳細に説明する。 本発明においては、リン酸カルシウム水硬性セ
メント組成物中に水及び高分子表面活性剤を含有
することを必須の条件とするが、本発明者らは鋭
意研究の結果、上記高分子表面活性剤を予めセメ
ントの粉末及び水中に含有させることによつて、
所望の目的を達成できることを見出した。 本発明において好ましく使用できる高分子表面
活性剤としては、合成高分子化合物であるポリエ
チレングリコール、ポリビニルアルコール等、生
体高分子であるメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース等及びこれらの化合物の誘導体が挙げられ
るが、生体に体する毒性がない限りは任意の化合
物及びその誘導体が使用できる。これらの化合物
及びその誘導体は1種のみで使用しても、2種以
上の混合物の形で使用してもよい。本発明におい
ては、生体に対する毒性が殆どないうえに、酸敗
したり、カビが繁殖する心配もないところから特
にポリエチレングリコールが好ましい。これらの
高分子化合物は市販のものであつてよい。この際
好ましい分子量及び粘度は、ポリエチレングリコ
ールで分子量4000〜50000、ポリビニルアルコー
ルで重合度1000〜3000、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロースでは、2重量%水溶液の粘度が2000〜
10000cpsの範囲であるのが望ましい。 上記高分子表面活性剤は水溶性であるため、本
発明によるリン酸カルシウム水硬性セメント組成
物中においては、通常は硬化液である水中に予め
含有させておくことが好ましく、又、粉状のまま
セメント粉に含有させても良い。更に、粉液の双
方に含有させておくことも可能である。 本発明においては、硬化水溶液中の高分子表面
活性剤の濃度は、使用する高分子表面活性剤の種
類、分子量及び粘度等、並びに使用するリン酸カ
ルシウム化合物の種類等により相違するが、一般
的には約1〜50重量%の範囲が好ましい。1重量
%未満であると、十分な操作性が得られず、逆に
50重量%を超えると練和時の粘性が高すぎて使用
しにくいので好ましくない。例えば、セメント粉
として、後述するα型第3リン酸カルシウムと第
2リン酸カルシウム2水和物の混合物(Ca/P
モル比=1.33)を使用し、高分子表面活性剤とし
て分子量6000〜20000のポリエチレングリコール
を使用した場合には、硬化水溶液中のポリエチレ
ングリコールの濃度は5〜50重量%が好ましい。 本発明によるリン酸カルシウム水硬性セメント
組成物中においては、使用する硬化水溶液中に、
更に、潤滑剤を硬化水溶液に対して1〜20重量%
添加することが、練和時の操作性の観点から好ま
しい。好ましい潤滑剤としては、例えばグリセリ
ン等を挙げることができる。 本発明によるリン酸カルシウム水硬性セメント
組成物中において好ましく使用できるリン酸カル
シウム化合物としては、例えば、α型第3リン酸
カルシウム、第4リン酸カルシウム、第2リン酸
カルシウム2水和物等を1種又は2種以上の混合
物として使用できる。必要に応じて、β型第3リ
ン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フツ素
アパタイト、ピロリン酸カルシウム等を添加する
ことも好ましい。 本発明においては、特に、α型第3リン酸カル
シウムと第2リン酸カルシウム2水和物とを
Ca/Pモル比で1.20〜1.47の割合で混合した混合
物が好ましい。硬化時間が短く、硬化体の強度も
十分に高いためである。 本発明のリン酸カルシウム水硬性セメント組成
物においては、上記の各成分の他に、更に、必要
に応じ、X線造影剤及び抗菌剤等を任意に含有さ
せることができる。例えば、好ましいX線造影剤
としては硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、ヨード
ホルム等があり、好ましい抗菌剤としてはヨード
ホルム及びクロルヘキシジン等がある。 <実施例> 以下に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、これらの実施例は本発明を如何なる意味に
おいても限定するものではない。 実施例 1 リン酸カルシウム化合物として、α型第3リン
酸カルシウムと第2リン酸カルシウム2水和物を
Ca/Pモル比で1.33に混合した粉末材料及びα型
第3リン酸カルシウムと第4リン酸カルシウムを
Ca/Pモル比で1.67に混合した粉末材料とを各々
使用した。他方、高分子表面活性剤として分子量
6000のポルエチレングリコール(和光純薬(株)製)
の30%水溶液、重合度1750のポリビニルアルコー
ル(東京化成(株)製)5%水溶液、粘度4000のメチ
ルセルロース(信越化学(株)製)の2%水溶液、カ
ルボキシメチルセルロース(標準品、和光純薬(株)
製)の2%水溶液及び粘度4000のヒドロキシメチ
ルセルロース(信越化学(株)製)の2%水溶液を使
用して、上記のリン酸カルシウム化合物粉末を硬
化させた。いずれの組合せにおいても練和時の操
作性が著しく向上すると共に練和時の流動性や濡
れ性をも向上させた。 実施例 2 リン酸カルシウム化合物として、α型第3リン
酸カルシウムと第2リン酸カルシウム2水和物と
をCa/Pモル比で1.20,1.25,1.33,1.45及び
1.47の割合にて混合した粉末材料に、X線造影剤
として硫酸バリウム及び次炭酸ビスマスをセメン
ト粉末の前重量に対して各々15%ずつ含有させた
粉末を使用した。この粉末を、高分子表面活性剤
として分子量20000のポリエチレングリコール
(米山薬品(株)製)の重量%水溶液及びグリセリン
を10重量%含有させた水溶液により硬化させ、硬
化時間及び圧縮強度を測定した。圧縮強度は、硬
化体(7mmφ、14mmL)を37℃の水中に24時間放
置後に取り出し、濡れたまま測定した。測定にあ
たつてはインストロン(株)製の1125型万能試験機を
使用し、荷重速度を0.5mm/分とした。その結果
を表1に示す。 比較例 高分子表面活性剤の代わりに水のみを使用した
以外は、実施例2と同様の方法により、同様に硬
化時間及び圧縮強度を測定した。その結果を表1
に示す。 表1に示す結果より明らかなように、硬化時間
は実施例2の本発明による高分子表面活性剤を使
用した場合のほうがはるかに長いが、しかし、こ
の硬化時間は、例えば、歯牙根管部充てん材とし
て使用する場合には好ましい長さの硬化時間であ
る。これに対して、比較例の水のみを使用した場
合には、硬化時間が短すぎて歯牙根管部充てん材
として使用できない。 更に、表1より明らかなように、圧縮強度は実
施例2の本発明による高分子表面活性剤を使用し
た場合のほうが、比較例の場合よりも同等以上の
値を示した。
【表】
実施例 3
高分子表面活性剤として分子量300000〜500000
のポリエチレングリコール(明成化学(株)製)の2
重量%水溶液を使用し、α型第3リン酸カルシウ
ムと第2リン酸カルシウム2水和物とのCa/P
モル比を1.33とした以外は、実施例2と同様にし
て、硬化体を製造し、同様の方法により硬化時間
を測定した。この場合の硬化時間は12分であつ
た。上記の表1に示すように、実施例2において
高分子表面活性剤として分子量20000のポリエチ
レングリコール(米山薬品(株)製)の30重量%水溶
液及びグリセリンを10重量%含有させた水溶液に
より硬化させた実施例2の場合には80分であり、
又、比較例の硬化液が水のみの場合には9分であ
つたのと比較すると、硬化時間の延長はわずかで
あつた。この場合にも、練和時の稠度及び操作性
は良好に保持されていた。 このように、表面活性剤として使用する高分子
化合物の種類、分子量又は添加割合等を適宜選択
することにより、硬化時間の延長の度合いを任意
に選択することが可能である。 <発明の効果> 以上のように、本発明により、練和時に適度な
稠度及び良好な操作性を有するリン酸カルシウム
水硬性セメント組成物が提供される。かかるリン
酸カルシウム水硬性セメント組成物は狭い場所や
複雑な形状の場所にも、すみずみまで緊密かつ確
実に充てんすることが可能な十分な流動性及び濡
れ性を有しており、その硬化時間も必要に応じて
延長の度合いを任意にすることが可能である。
のポリエチレングリコール(明成化学(株)製)の2
重量%水溶液を使用し、α型第3リン酸カルシウ
ムと第2リン酸カルシウム2水和物とのCa/P
モル比を1.33とした以外は、実施例2と同様にし
て、硬化体を製造し、同様の方法により硬化時間
を測定した。この場合の硬化時間は12分であつ
た。上記の表1に示すように、実施例2において
高分子表面活性剤として分子量20000のポリエチ
レングリコール(米山薬品(株)製)の30重量%水溶
液及びグリセリンを10重量%含有させた水溶液に
より硬化させた実施例2の場合には80分であり、
又、比較例の硬化液が水のみの場合には9分であ
つたのと比較すると、硬化時間の延長はわずかで
あつた。この場合にも、練和時の稠度及び操作性
は良好に保持されていた。 このように、表面活性剤として使用する高分子
化合物の種類、分子量又は添加割合等を適宜選択
することにより、硬化時間の延長の度合いを任意
に選択することが可能である。 <発明の効果> 以上のように、本発明により、練和時に適度な
稠度及び良好な操作性を有するリン酸カルシウム
水硬性セメント組成物が提供される。かかるリン
酸カルシウム水硬性セメント組成物は狭い場所や
複雑な形状の場所にも、すみずみまで緊密かつ確
実に充てんすることが可能な十分な流動性及び濡
れ性を有しており、その硬化時間も必要に応じて
延長の度合いを任意にすることが可能である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 リン酸カルシウム化合物を主成分とする水硬
性セメント組成物であつて、前記水硬性セメント
組成物が水及び高分子表面活性剤を含有してなる
リン酸カルシウム水硬性セメント組成物。 2 前記リン酸カルシウム化合物がα型第3リン
酸カルシウムと、第2リン酸カルシウム2水和物
とをCa/Pモル比で1.20〜1.47の割合で混合した
混合物であることを特徴とする請求項1記載のリ
ン酸カルシウム水硬性セメント組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1190540A JPH0360451A (ja) | 1989-07-25 | 1989-07-25 | リン酸カルシウム水硬性セメント組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1190540A JPH0360451A (ja) | 1989-07-25 | 1989-07-25 | リン酸カルシウム水硬性セメント組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0360451A JPH0360451A (ja) | 1991-03-15 |
| JPH0574542B2 true JPH0574542B2 (ja) | 1993-10-18 |
Family
ID=16259787
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1190540A Granted JPH0360451A (ja) | 1989-07-25 | 1989-07-25 | リン酸カルシウム水硬性セメント組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0360451A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0734816B2 (ja) * | 1991-06-26 | 1995-04-19 | 新田ゼラチン株式会社 | 医科用および歯科用硬化性材料 |
| US7719343B2 (en) | 2003-09-08 | 2010-05-18 | Peregrine Semiconductor Corporation | Low noise charge pump method and apparatus |
| CN112645680B (zh) * | 2020-12-25 | 2022-03-08 | 光华临港工程应用技术研发(上海)有限公司 | 磷酸钙基水泥灌封材料及其制造方法 |
Family Cites Families (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JPH0684289B2 (ja) * | 1987-11-26 | 1994-10-26 | 株式会社トクヤマ | ワンペーストタイプ修復材 |
| JPH0692311B2 (ja) * | 1987-12-21 | 1994-11-16 | 株式会社トクヤマ | 知覚過敏症治癒用組成物 |
| JPH02255606A (ja) * | 1989-03-27 | 1990-10-16 | Sankin Kogyo Kk | 歯科用セメント材料 |
| JPH02307846A (ja) * | 1989-05-23 | 1990-12-21 | Sumitomo Cement Co Ltd | 高強度りん酸カルシウムセメント組成物 |
| JP2877840B2 (ja) * | 1989-06-08 | 1999-04-05 | 三金工業株式会社 | 生体硬組織用セメント材料 |
| JP2754245B2 (ja) * | 1989-06-23 | 1998-05-20 | 大日本塗料株式会社 | 根管充填材 |
-
1989
- 1989-07-25 JP JP1190540A patent/JPH0360451A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0360451A (ja) | 1991-03-15 |
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