JPH0575578B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0575578B2 JPH0575578B2 JP58180766A JP18076683A JPH0575578B2 JP H0575578 B2 JPH0575578 B2 JP H0575578B2 JP 58180766 A JP58180766 A JP 58180766A JP 18076683 A JP18076683 A JP 18076683A JP H0575578 B2 JPH0575578 B2 JP H0575578B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal plate
- thickness
- bending
- laminated metal
- yield strength
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
Description
この発明は二枚の金属板の間に粘弾性物質を介
在させたラミネート金属板の創案に係り、通常の
金属板と同等のプレス曲げ加工を施すことの出来
るプレス曲げ加工性の優れたラミネート金属板を
提供しようとするものである。 この種の粘弾性物質を介在させたラミネート金
属板(以下ラミネート金属板と称する)は、特に
振動減衰性能を有する合成樹脂等を介在させるこ
とによつて、振動、騒音の防止に効果があること
から、公害対策として多くの用途に適用されてお
り、また軽量材料あるいは耐食性材料等としても
広く適用されてきている。この場合ラミネート金
属板は平板のままで使用されるよりも何んらかの
加工を施して使用される場合が非常に多い。 従つてラミネート金属板は振動減衰性等の特性
に加えて、プレス加工性も具備すべき重要な特性
の一つになつてきている。 本発明者等はこのような事情に鑑みて、ラミネ
ート金属板のプレス加工性について鋭意研究を行
ない、ラミネート金属板がプレス曲げ加工時に特
異な現象を発生することを見い出した。それらに
ついて図によつて説明する。第1図は一般に用い
られているプレス曲げ加工型具の正面図である。
被加工材3はポンチ1とダイス2との間にセツト
され、プレス曲げ加工が施される。この場合一般
にダイス2のダイス肩幅(WD)を被加工材3の
板厚(t)の6倍から12倍の範囲にとり、かつ該ダイ
ス肩幅(WD)とポンチ1のポンチ肩幅(Wp)
とを等しくとらないと、プレス成形品の形状が損
われることが知られている。 ポンチ1のポンチ肩幅(Wp)がダイス2のダ
イス肩幅(WD)よりも広すぎると被加工材3の
性質に関係なく、第2図に示すようにダイス肩部
4,4′で本来真直であるべきフランジ5,5′が
折れ曲る現象(以下逆折れ現象と称する)を発生
することが知られている。 ところで本発明者等は、ラミネート金属板を使
用したときは、上述した通常のプレス曲げ加工型
具での適正条件でプレス曲げ加工を施しても逆折
れ現象を未だ発生することを見い出した。これを
表1に示す。ここにおいて折れ曲り角(θ)は第
3図において示したものである。
在させたラミネート金属板の創案に係り、通常の
金属板と同等のプレス曲げ加工を施すことの出来
るプレス曲げ加工性の優れたラミネート金属板を
提供しようとするものである。 この種の粘弾性物質を介在させたラミネート金
属板(以下ラミネート金属板と称する)は、特に
振動減衰性能を有する合成樹脂等を介在させるこ
とによつて、振動、騒音の防止に効果があること
から、公害対策として多くの用途に適用されてお
り、また軽量材料あるいは耐食性材料等としても
広く適用されてきている。この場合ラミネート金
属板は平板のままで使用されるよりも何んらかの
加工を施して使用される場合が非常に多い。 従つてラミネート金属板は振動減衰性等の特性
に加えて、プレス加工性も具備すべき重要な特性
の一つになつてきている。 本発明者等はこのような事情に鑑みて、ラミネ
ート金属板のプレス加工性について鋭意研究を行
ない、ラミネート金属板がプレス曲げ加工時に特
異な現象を発生することを見い出した。それらに
ついて図によつて説明する。第1図は一般に用い
られているプレス曲げ加工型具の正面図である。
被加工材3はポンチ1とダイス2との間にセツト
され、プレス曲げ加工が施される。この場合一般
にダイス2のダイス肩幅(WD)を被加工材3の
板厚(t)の6倍から12倍の範囲にとり、かつ該ダイ
ス肩幅(WD)とポンチ1のポンチ肩幅(Wp)
とを等しくとらないと、プレス成形品の形状が損
われることが知られている。 ポンチ1のポンチ肩幅(Wp)がダイス2のダ
イス肩幅(WD)よりも広すぎると被加工材3の
性質に関係なく、第2図に示すようにダイス肩部
4,4′で本来真直であるべきフランジ5,5′が
折れ曲る現象(以下逆折れ現象と称する)を発生
することが知られている。 ところで本発明者等は、ラミネート金属板を使
用したときは、上述した通常のプレス曲げ加工型
具での適正条件でプレス曲げ加工を施しても逆折
れ現象を未だ発生することを見い出した。これを
表1に示す。ここにおいて折れ曲り角(θ)は第
3図において示したものである。
【表】
表1において、比較例として用いた単層金属
板、単層金属板の単純重ね合せあるいは熱拡散圧
接したクラツド板はいずれも全く折れ曲りを発生
していないのに対して、ラミネート金属板は大き
な折れ曲りを発生している。この結果から明らか
なように、プレス曲げ加工におけるラミネート金
属板の逆折れ現象は、ラミネート金属板に特有の
現象である。 プレス曲げ加工時にこのような逆折れ現象が発
生すると、プレス成形品の外観が著しく損われ、
またプレス成形品が所定の寸法形状に仕上がらな
いことから、その後の溶接、ビス止めなどによる
接合や組立にも大きな支障となる。従つてこの逆
折れ現象の発生はプレス曲げ加工における致命的
欠陥となるものである。 本発明者等はこれらラミネート金属板のプレス
曲げ加工時における逆折れ現象の発生の原因を鋭
意究明した結果、ラミネート金属板の逆折れ現象
の発生は、第4図に示すように、プレス曲げ加工
時に板厚方向断面内に材料自身が伸び縮みしない
中立軸が、中央中立軸(y)以外に、ポンチ側中立軸
(x)とダイス側中立軸(z)として発生していることが
原因であることを見出した。ここにおいては、中
央中立軸(y)に対して、ポンチ側中立軸(x)では線長
が過剰となり、逆にダイス側中立軸(z)は線長が不
足する。このような線長の過不足は、曲げ加工部
より外側のフランジに対して本来曲げたい方向と
は逆方向の曲げモーメントが発生する。従つてこ
のラミネート金属板の逆折れ現象は、単層金属板
でプレス曲げ加工型具の条件が不適当である場合
には発生する逆折れ現象とは明らかに異なるもの
である。 本発明等は、このような知見にもとずき、鋭意
研究を重ね、プレス曲げ加工時に、逆折れ現象の
発生しないプレス曲げ加工性の優れたラミネート
金属板を発明するにいたつたものである。 即ち本発明は、ポンチ側に配される第1の金属
板とダイス側に配される第2の金属板の間に粘弾
性物質を介在させたラミネート金属板であつて、
前記第1と第2の金属板は、第1の金属板の板厚
taと第2の金属板の板厚tbの板厚比(ta/tb)が
1を超え4未満で、第1の金属板の降伏強度σa
と第2の金属板の降伏強度σbの降伏強度比
(σa/σb)が0.3以上10以下であり、前記粘弾性物
質は、厚み(tf)が0.005mm以上0.6mm以下で、剪
断密着強度(σf)が0.05Kgf/mm2以上であり、該
第1と第2の金属板の板厚ta、tb及び降伏強度
σa、σbと、該粘弾性物質の厚みtf及び剪断密着強
度σfとが、逆折れ現象を評価する評価指数Qの値
が(Q≦15)となるように、それぞれ下記の(1)式
を満足させる値に設定されていることを特徴とし
ている。 Q=1/σf2(−2.85k+45.6tf+30)≦15 ……(1) 但し、k=(ta/tb)2(σa/σb) 本発明のラミネート金属板を構成する金属板
は、鋼板、銅板、アルミニウム板等が挙げられる
が、特にその種類を問うものではない。また、こ
れらの金属板の上にZn、Sn、Cu、Ni、Cr等の金
属メツキや化成処理、塗布等の表面処理を施して
もよい。さらに第1と第2の金属板の種類が異な
つていてもよい。 次に本発明のラミネート金属板を構成する粘弾
性物質については、ゴム系、樹脂系などの粘弾性
物質が挙げられる。この粘弾性物質については、
その用途によつて選ばれるもので、制振用ラミネ
ート金属板の場合には、制振性能を有する合成樹
脂(ポリスチレン、ポリイソプレン等)の合成ゴ
ム(ニトリル・ゴム等)などを適用することが望
ましい。 次に本発明のラミネート金属板における特性値
の限定理由を第5図、第6図によつて説明する。
第5図は、プレス曲げ加工でのポンチ肩幅とダイ
ス肩幅が等しく、かつダイス肩幅がラミネート金
属板の板厚の6倍から12倍の範囲において加工し
たときのラミネート金属板のフランジ折れ曲り角
(θ)と逆折れ現象を評価する評価指数Qとの関
係図である。この評価指数Qの値は、ポンチ側に
配される第1の金属板の板厚をta、降伏強度を
σa、またダイス側に配される第2の金属板の板
厚をtb、降伏強度をσbとし、さらに粘弾性物質
厚みをtf、剪断密着強度σfとした時に、これらを
種々組み合わせた材料の折れ曲がり角ともつとも
良く対応する指標として統計解析により求めた値
である。図から明らかなように、フランジ折れ曲
り角(θ)は、Q値が小さいほど小さく抑えら
れ、逆折れ現象の解消に効果大であることがわか
る。フランジ折れ曲り角(θ)は、実用上2.5°以
内であれば問題がないと考えられるので、Q値は
15以下となる。 次に、(1)式のQ値に最も影響を与える第1と第
2の金属板の板厚比(ta/tb)について述べる。
第6図は、ラミネート金属板のプレス曲げ加工に
おける折れ曲り角(θ)と第1と第2の金属板の
板厚比(ta/tb)の二乗値との関係図である。図
から明らかなように第1と第2の金属板の板厚比
が、ラミネート金属板のプレス曲げ加工における
折れ曲り角(θ)に顕著な影響を与えている。即
ち該板厚比が大きくなればなるほど、該折れ曲り
角(θ)は益々小さくなつている。 従つて、これらのことから第1と第2の金属板
の厚さには差つけることが必要であり、板厚比
(ta/tb)の下限値は1を越える必要がある。 また、板厚比(ta/tb)の上限値を4未満とし
たのは、以下の理由による。 板厚比(ta/tb)が大きくなればなるほど、
折れ曲り角(θ)は小さくなるが、その上限値
が例えば10以上となるとラミネート金属板の曲
げ加工部に破断を生じやすくなるとともに、ラ
ミネート金属板に要求される他の特性、例えば
制振用ラミネート金属板の場合には逆に制振性
能を劣化するなどの問題を生じる。 実用性を考えれば、板厚比(ta/tb)はでき
る限り小さい値に設定した方が有利であり、そ
の上限を4未満とした。 また、第1と第2の金属板の降伏強度比
(σa/σb)も(1)式のQ値に影響を与える重要な要
件の一つである。該降伏強度比(σa/σb)は大
きくなるほどラミネート金属板のプレス曲げ加工
における折れ曲り角(θ)を減少させる。しかる
に該降伏強度比が10を超えると、相対的に薄い側
の金属板の降伏強度を非常に低くおさえるか、あ
るいは厚い側の金属板の降伏強度を非常に高くす
ることが必要となるため、いずれも金属板の製造
コストが高くなり、実用上問題点となる。従つ
て、該降伏強度比の上限は10以下とした。 また、該降伏強度比の下限は0.3以上にしたの
は、0.3未満では他の要件とのかね合いもあり、
前記折れ曲り角(θ)を実用限界内におさえるこ
とが困難となることによる。 なお、粘弾性物質の剪断密着強度(σf)は高い
ほど(1)式のQ値が小さくなるので上限については
限定しない。しかしながら、剪断密着強度が0.05
Kgf/mm2未満では第1と第2の金属板が剥離しや
すくなるために、下限値0.05Kgf/mm2とした。ま
た、粘弾性物質の厚み(tf)については、本発明
のラミネート金属板の用途において要求される溶
接特性(電気抵抗溶接)と関係がある。第7図
は、ラミネート金属板の粘弾性物質(合成樹脂)
の厚み(mm)とスポツト溶接における分流時間
(サイクル/50Hz)との関係図である。図から明
らかなように、粘弾性物質(合成樹脂)の厚みが
0.6mmを超えると急に分流時間が長くなる。 これらのことから粘弾性物質の厚みの上限値を
0.6mm以下とした。また、該物質の厚みが0.005mm
未満では第1と第2の金属板の間に粘弾性物質を
まんべんなく介在させることが実質的に困難であ
る。従つて下限値を0.005mmとした。 また、本発明のラミネート金属板をプレス曲げ
加工型具を用いてプレス曲げ加工を施す場合に、
プレス曲げ加工型具のダイス肩幅(WD)をラミ
ネート金属板の板厚(t)の6倍から12倍の範囲にと
り、かつダイス肩幅(WD)とポンチ肩幅(Wp)
とを等しくしたのは、これらの条件を外れた場
合、単層の金属板のみでもそのプレス成形品の形
状が損われることによる。 また、ラミネート金属板を板厚の厚い方をポン
チ側になるようにセツトすることに限定したの
は、ラミネート金属板を板厚の厚い方がダイス側
になるようにセツトしたのでは、逆折れ現象の発
生をさけることが出来ず、所定のプレス曲げ加工
の効果が期待出来ないことによる。 本発明のラミネート金属板を前述した条件の下
に種々異ならせてそれぞれプレス曲げ加工した場
合の試験結果を表2に示す。 ここで、プレス曲げ加工型具は、ダイスのダイ
ス肩部がラミネート金属板の厚みの6倍から12倍
の範囲で、該ダイス肩幅とポンチのポンチ肩幅と
は等しくした。ダイスの開き角は90°とし試験片
サイズを50×100mmのものを使用しラミネート金
属板の板厚の厚い方をポンチ側にセツトした。
板、単層金属板の単純重ね合せあるいは熱拡散圧
接したクラツド板はいずれも全く折れ曲りを発生
していないのに対して、ラミネート金属板は大き
な折れ曲りを発生している。この結果から明らか
なように、プレス曲げ加工におけるラミネート金
属板の逆折れ現象は、ラミネート金属板に特有の
現象である。 プレス曲げ加工時にこのような逆折れ現象が発
生すると、プレス成形品の外観が著しく損われ、
またプレス成形品が所定の寸法形状に仕上がらな
いことから、その後の溶接、ビス止めなどによる
接合や組立にも大きな支障となる。従つてこの逆
折れ現象の発生はプレス曲げ加工における致命的
欠陥となるものである。 本発明者等はこれらラミネート金属板のプレス
曲げ加工時における逆折れ現象の発生の原因を鋭
意究明した結果、ラミネート金属板の逆折れ現象
の発生は、第4図に示すように、プレス曲げ加工
時に板厚方向断面内に材料自身が伸び縮みしない
中立軸が、中央中立軸(y)以外に、ポンチ側中立軸
(x)とダイス側中立軸(z)として発生していることが
原因であることを見出した。ここにおいては、中
央中立軸(y)に対して、ポンチ側中立軸(x)では線長
が過剰となり、逆にダイス側中立軸(z)は線長が不
足する。このような線長の過不足は、曲げ加工部
より外側のフランジに対して本来曲げたい方向と
は逆方向の曲げモーメントが発生する。従つてこ
のラミネート金属板の逆折れ現象は、単層金属板
でプレス曲げ加工型具の条件が不適当である場合
には発生する逆折れ現象とは明らかに異なるもの
である。 本発明等は、このような知見にもとずき、鋭意
研究を重ね、プレス曲げ加工時に、逆折れ現象の
発生しないプレス曲げ加工性の優れたラミネート
金属板を発明するにいたつたものである。 即ち本発明は、ポンチ側に配される第1の金属
板とダイス側に配される第2の金属板の間に粘弾
性物質を介在させたラミネート金属板であつて、
前記第1と第2の金属板は、第1の金属板の板厚
taと第2の金属板の板厚tbの板厚比(ta/tb)が
1を超え4未満で、第1の金属板の降伏強度σa
と第2の金属板の降伏強度σbの降伏強度比
(σa/σb)が0.3以上10以下であり、前記粘弾性物
質は、厚み(tf)が0.005mm以上0.6mm以下で、剪
断密着強度(σf)が0.05Kgf/mm2以上であり、該
第1と第2の金属板の板厚ta、tb及び降伏強度
σa、σbと、該粘弾性物質の厚みtf及び剪断密着強
度σfとが、逆折れ現象を評価する評価指数Qの値
が(Q≦15)となるように、それぞれ下記の(1)式
を満足させる値に設定されていることを特徴とし
ている。 Q=1/σf2(−2.85k+45.6tf+30)≦15 ……(1) 但し、k=(ta/tb)2(σa/σb) 本発明のラミネート金属板を構成する金属板
は、鋼板、銅板、アルミニウム板等が挙げられる
が、特にその種類を問うものではない。また、こ
れらの金属板の上にZn、Sn、Cu、Ni、Cr等の金
属メツキや化成処理、塗布等の表面処理を施して
もよい。さらに第1と第2の金属板の種類が異な
つていてもよい。 次に本発明のラミネート金属板を構成する粘弾
性物質については、ゴム系、樹脂系などの粘弾性
物質が挙げられる。この粘弾性物質については、
その用途によつて選ばれるもので、制振用ラミネ
ート金属板の場合には、制振性能を有する合成樹
脂(ポリスチレン、ポリイソプレン等)の合成ゴ
ム(ニトリル・ゴム等)などを適用することが望
ましい。 次に本発明のラミネート金属板における特性値
の限定理由を第5図、第6図によつて説明する。
第5図は、プレス曲げ加工でのポンチ肩幅とダイ
ス肩幅が等しく、かつダイス肩幅がラミネート金
属板の板厚の6倍から12倍の範囲において加工し
たときのラミネート金属板のフランジ折れ曲り角
(θ)と逆折れ現象を評価する評価指数Qとの関
係図である。この評価指数Qの値は、ポンチ側に
配される第1の金属板の板厚をta、降伏強度を
σa、またダイス側に配される第2の金属板の板
厚をtb、降伏強度をσbとし、さらに粘弾性物質
厚みをtf、剪断密着強度σfとした時に、これらを
種々組み合わせた材料の折れ曲がり角ともつとも
良く対応する指標として統計解析により求めた値
である。図から明らかなように、フランジ折れ曲
り角(θ)は、Q値が小さいほど小さく抑えら
れ、逆折れ現象の解消に効果大であることがわか
る。フランジ折れ曲り角(θ)は、実用上2.5°以
内であれば問題がないと考えられるので、Q値は
15以下となる。 次に、(1)式のQ値に最も影響を与える第1と第
2の金属板の板厚比(ta/tb)について述べる。
第6図は、ラミネート金属板のプレス曲げ加工に
おける折れ曲り角(θ)と第1と第2の金属板の
板厚比(ta/tb)の二乗値との関係図である。図
から明らかなように第1と第2の金属板の板厚比
が、ラミネート金属板のプレス曲げ加工における
折れ曲り角(θ)に顕著な影響を与えている。即
ち該板厚比が大きくなればなるほど、該折れ曲り
角(θ)は益々小さくなつている。 従つて、これらのことから第1と第2の金属板
の厚さには差つけることが必要であり、板厚比
(ta/tb)の下限値は1を越える必要がある。 また、板厚比(ta/tb)の上限値を4未満とし
たのは、以下の理由による。 板厚比(ta/tb)が大きくなればなるほど、
折れ曲り角(θ)は小さくなるが、その上限値
が例えば10以上となるとラミネート金属板の曲
げ加工部に破断を生じやすくなるとともに、ラ
ミネート金属板に要求される他の特性、例えば
制振用ラミネート金属板の場合には逆に制振性
能を劣化するなどの問題を生じる。 実用性を考えれば、板厚比(ta/tb)はでき
る限り小さい値に設定した方が有利であり、そ
の上限を4未満とした。 また、第1と第2の金属板の降伏強度比
(σa/σb)も(1)式のQ値に影響を与える重要な要
件の一つである。該降伏強度比(σa/σb)は大
きくなるほどラミネート金属板のプレス曲げ加工
における折れ曲り角(θ)を減少させる。しかる
に該降伏強度比が10を超えると、相対的に薄い側
の金属板の降伏強度を非常に低くおさえるか、あ
るいは厚い側の金属板の降伏強度を非常に高くす
ることが必要となるため、いずれも金属板の製造
コストが高くなり、実用上問題点となる。従つ
て、該降伏強度比の上限は10以下とした。 また、該降伏強度比の下限は0.3以上にしたの
は、0.3未満では他の要件とのかね合いもあり、
前記折れ曲り角(θ)を実用限界内におさえるこ
とが困難となることによる。 なお、粘弾性物質の剪断密着強度(σf)は高い
ほど(1)式のQ値が小さくなるので上限については
限定しない。しかしながら、剪断密着強度が0.05
Kgf/mm2未満では第1と第2の金属板が剥離しや
すくなるために、下限値0.05Kgf/mm2とした。ま
た、粘弾性物質の厚み(tf)については、本発明
のラミネート金属板の用途において要求される溶
接特性(電気抵抗溶接)と関係がある。第7図
は、ラミネート金属板の粘弾性物質(合成樹脂)
の厚み(mm)とスポツト溶接における分流時間
(サイクル/50Hz)との関係図である。図から明
らかなように、粘弾性物質(合成樹脂)の厚みが
0.6mmを超えると急に分流時間が長くなる。 これらのことから粘弾性物質の厚みの上限値を
0.6mm以下とした。また、該物質の厚みが0.005mm
未満では第1と第2の金属板の間に粘弾性物質を
まんべんなく介在させることが実質的に困難であ
る。従つて下限値を0.005mmとした。 また、本発明のラミネート金属板をプレス曲げ
加工型具を用いてプレス曲げ加工を施す場合に、
プレス曲げ加工型具のダイス肩幅(WD)をラミ
ネート金属板の板厚(t)の6倍から12倍の範囲にと
り、かつダイス肩幅(WD)とポンチ肩幅(Wp)
とを等しくしたのは、これらの条件を外れた場
合、単層の金属板のみでもそのプレス成形品の形
状が損われることによる。 また、ラミネート金属板を板厚の厚い方をポン
チ側になるようにセツトすることに限定したの
は、ラミネート金属板を板厚の厚い方がダイス側
になるようにセツトしたのでは、逆折れ現象の発
生をさけることが出来ず、所定のプレス曲げ加工
の効果が期待出来ないことによる。 本発明のラミネート金属板を前述した条件の下
に種々異ならせてそれぞれプレス曲げ加工した場
合の試験結果を表2に示す。 ここで、プレス曲げ加工型具は、ダイスのダイ
ス肩部がラミネート金属板の厚みの6倍から12倍
の範囲で、該ダイス肩幅とポンチのポンチ肩幅と
は等しくした。ダイスの開き角は90°とし試験片
サイズを50×100mmのものを使用しラミネート金
属板の板厚の厚い方をポンチ側にセツトした。
【表】
表2から明らかなように、本発明のラミネート
金属板はQ値を15以下にすることにより、フラン
ジ折れ曲り角(θ)(度)がいずれも実用上問題
のない2.5度以下になつている。 これに対しQ値が15を超えた比較材はいずれも
フランジ折れ曲り角(θ)(度)が高い値を示し
ている。 次に、表2中のラミネート金属板A−1,B−
1,C−1のプレス曲げ加工の試験結果と、これ
らラミネート金属板の板厚の厚い方をダイス側に
セツトしてプレス曲げ加工を施した場合の試験結
果とを表3により比較して示す。 ここで、板厚の厚い方をダイス側とした場合の
他の条件は表2のときと同様にした。
金属板はQ値を15以下にすることにより、フラン
ジ折れ曲り角(θ)(度)がいずれも実用上問題
のない2.5度以下になつている。 これに対しQ値が15を超えた比較材はいずれも
フランジ折れ曲り角(θ)(度)が高い値を示し
ている。 次に、表2中のラミネート金属板A−1,B−
1,C−1のプレス曲げ加工の試験結果と、これ
らラミネート金属板の板厚の厚い方をダイス側に
セツトしてプレス曲げ加工を施した場合の試験結
果とを表3により比較して示す。 ここで、板厚の厚い方をダイス側とした場合の
他の条件は表2のときと同様にした。
【表】
表3から明らかなように、ラミネート金属板の
板厚の厚い方をダイス側にした場合は、フランジ
折れ曲り角θ(度)が高くなり、実用に供するこ
とが出来ない。 以上述べたように、本発明によれば、逆折れ現
象を評価する評価指数の概念を導入して定量的に
折れ曲り角を把握するようにしたので、ラミネー
ト金属板が同種の金属の組合わせで成る場合のみ
ならず、異種の金属の組合わせで成る場合であつ
ても、プレス曲げ加工における致命的欠陥である
逆折れ現象の発生を板厚比をそれほど大きくする
ことなく完全に防止することができ、ラミネート
金属板を従来使用が困難と考えられていたプレス
曲げ加工して使用する用途に広く適用できるとい
う効果がある。
板厚の厚い方をダイス側にした場合は、フランジ
折れ曲り角θ(度)が高くなり、実用に供するこ
とが出来ない。 以上述べたように、本発明によれば、逆折れ現
象を評価する評価指数の概念を導入して定量的に
折れ曲り角を把握するようにしたので、ラミネー
ト金属板が同種の金属の組合わせで成る場合のみ
ならず、異種の金属の組合わせで成る場合であつ
ても、プレス曲げ加工における致命的欠陥である
逆折れ現象の発生を板厚比をそれほど大きくする
ことなく完全に防止することができ、ラミネート
金属板を従来使用が困難と考えられていたプレス
曲げ加工して使用する用途に広く適用できるとい
う効果がある。
第1図は、プレス曲げ加工型具の正面図、第2
図は逆折れ現象を説明する正面図、第3図は逆折
れ角度を説明する正面図、第4図はラミネート金
属板の断面図、第5ないし7図はグラフである。 1……ポンチ、2……ダイス、3……被加工
材。
図は逆折れ現象を説明する正面図、第3図は逆折
れ角度を説明する正面図、第4図はラミネート金
属板の断面図、第5ないし7図はグラフである。 1……ポンチ、2……ダイス、3……被加工
材。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポンチ側に配される第1の金属板とダイス側
に配される第2の金属板の間に粘弾性物質を介在
させたラミネート金属板であつて、前記第1と第
2の金属板は、第1の金属板の板厚taと第2の金
属板の板厚tbの板厚比(ta/tb)が1を超え4未
満で、第1の金属板の降伏強度σaと第2の金属
板の降伏強度σbの降伏強度比(σa/σb)が0.3以
上10以下であり、前記粘弾性物質は、厚み(tf)
が0.005mm以上0.6mm以下で、剪断密着強度(σf)
が0.05Kgf/mm2以上であり、該第1と第2の金属
板の板厚ta、tb及び降伏強度σa、σbと、該粘弾
性物質の厚みtf及び剪断密着強度σfとが逆折れ現
象を評価する評価指数Qの値がQ≦15となるよう
に、それぞれ下記の(1)式を満足させる値に設定さ
れていることを特徴とするプレス曲げ加工性の優
れたラミネート金属板。 Q=1/σf2(−2.85k+45.6tf+30)≦15 ……(1) 但しk=(ta/tb)2(σa/σb)。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18076683A JPS6072724A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | プレス曲げ加工性の優れたラミネ−ト金属板及びそのプレス曲げ加工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18076683A JPS6072724A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | プレス曲げ加工性の優れたラミネ−ト金属板及びそのプレス曲げ加工法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6072724A JPS6072724A (ja) | 1985-04-24 |
| JPH0575578B2 true JPH0575578B2 (ja) | 1993-10-20 |
Family
ID=16088944
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18076683A Granted JPS6072724A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | プレス曲げ加工性の優れたラミネ−ト金属板及びそのプレス曲げ加工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6072724A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60166537U (ja) * | 1984-04-16 | 1985-11-05 | いすゞ自動車株式会社 | 深絞り用積層鋼板 |
| JPS6177239U (ja) * | 1984-10-25 | 1986-05-23 | ||
| JPS62259839A (ja) * | 1986-04-18 | 1987-11-12 | 新日本製鐵株式会社 | プレス成形性およびデント抵抗性に優れたラミネ−ト鋼板 |
| JPS639535A (ja) * | 1986-07-01 | 1988-01-16 | 新日本製鐵株式会社 | プレス成形性に優れた制振鋼板 |
| JPS6372534A (ja) * | 1986-09-16 | 1988-04-02 | 新日本製鐵株式会社 | プレス成形性に優れた制振鋼板 |
| JPS63153126A (ja) * | 1986-12-18 | 1988-06-25 | 新日本製鐵株式会社 | プレス成形性に優れた制振鋼板 |
| JPS63133820U (ja) * | 1987-02-19 | 1988-09-01 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS51103060A (en) * | 1975-03-07 | 1976-09-11 | Nippon Steel Corp | Taimamosei taishogekiseinisugureta fukugokohan |
| JPS5595563A (en) * | 1979-01-16 | 1980-07-19 | Hitachi Cable | Laminate structure material |
-
1983
- 1983-09-30 JP JP18076683A patent/JPS6072724A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6072724A (ja) | 1985-04-24 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4594292A (en) | Metal-resin-metal sandwich laminates suitable for use in press forming | |
| JPH01192546A (ja) | 2層被膜構造を有するラミネート鋼板及びその製造方法 | |
| JPS6072724A (ja) | プレス曲げ加工性の優れたラミネ−ト金属板及びそのプレス曲げ加工法 | |
| JPS6068253A (ja) | 超音波溶接によるステイ−ル製イ−ジ−オ−プンエンド | |
| JPH03193443A (ja) | 高耐蝕性制振鋼板の製造方法 | |
| JP2820544B2 (ja) | 銅又は銅合金の抵抗溶接方法及び抵抗溶接用銅又銅合金製電気・電子部品材料 | |
| KR900013110A (ko) | 저항용접 가능형 제진 강판(抵抗溶接 可能型 制振 鋼板) | |
| JP3116755B2 (ja) | 耐食性に優れた積層鋼板 | |
| JPH05116266A (ja) | 耐食性に優れた抵抗溶接可能型樹脂複合型鋼板の製造方法 | |
| JPH09276949A (ja) | 絞りしごき缶用樹脂被覆アルミニウム合金板 | |
| JPH0564860A (ja) | 樹脂複合型鋼板 | |
| KR950003092B1 (ko) | 저항용접성이 우수한 수지샌드위치형 금속판 및 그 제조방법 | |
| CA1215628A (en) | Metal-resin-metal sandwich laminates suitable for use in working | |
| JP2768242B2 (ja) | 電気抵抗溶接性に優れた制振金属板 | |
| JPS63205227A (ja) | 耐食性および溶接性に優れた積層鋼板 | |
| JPH07180745A (ja) | 密着性及びプレス成形性にすぐれる樹脂塗装複合型制振材 | |
| JPH04238025A (ja) | 部分拘束型制振プレス成形用金属板 | |
| JPS63153127A (ja) | プレス成形性に優れた制振鋼板 | |
| JPS61287734A (ja) | 制振性と比剛性の優れた複層薄鋼板 | |
| Watanabe et al. | Development of Vibration-Damping Sheets | |
| JPS6372536A (ja) | プレス成形性に優れた制振鋼板 | |
| JPS62142640A (ja) | プレス成形性に優れたラミネ−ト金属板 | |
| JPH04353439A (ja) | 端面耐食性の良好な軽量化サンドイッチ鋼板 | |
| JP3287763B2 (ja) | 絞りしごき缶用樹脂被覆アルミニウム合金板 | |
| JPS6040248A (ja) | 成形性の良好な複合積層鋼板 |