JPH0577013A - 超音波探傷性の優れた連続鋳造鋳片の製造方法 - Google Patents
超音波探傷性の優れた連続鋳造鋳片の製造方法Info
- Publication number
- JPH0577013A JPH0577013A JP27054091A JP27054091A JPH0577013A JP H0577013 A JPH0577013 A JP H0577013A JP 27054091 A JP27054091 A JP 27054091A JP 27054091 A JP27054091 A JP 27054091A JP H0577013 A JPH0577013 A JP H0577013A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slab
- temperature
- rolling
- flaw detection
- noise
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超音波による介在物検査の際に有害なノイズ
が発生しないよう、鋳片中心部に発生する凝固収縮孔と
稜部に発生する内部割れを同時に圧着する連続鋳造鋳片
の製造方法。 【構成】 鋳片表面温度を1050℃以上に、中心部温
度を1370℃以下でかつ表面温度より100〜250
℃高い温度に制御する。ロール径400mmφ以上10
00mmφ以下の圧延ロールを用い、各方向の圧下比を
1.1以上かつ全圧下比を1.4〜3.0として圧下す
る。 【効果】 広範囲の温度条件で効率的に凝固収縮孔と内
部割れを同時に圧着することが可能となり、超音波によ
る介在物検査の際の有害なノイズ発生防止が容易にな
る。
が発生しないよう、鋳片中心部に発生する凝固収縮孔と
稜部に発生する内部割れを同時に圧着する連続鋳造鋳片
の製造方法。 【構成】 鋳片表面温度を1050℃以上に、中心部温
度を1370℃以下でかつ表面温度より100〜250
℃高い温度に制御する。ロール径400mmφ以上10
00mmφ以下の圧延ロールを用い、各方向の圧下比を
1.1以上かつ全圧下比を1.4〜3.0として圧下す
る。 【効果】 広範囲の温度条件で効率的に凝固収縮孔と内
部割れを同時に圧着することが可能となり、超音波によ
る介在物検査の際の有害なノイズ発生防止が容易にな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造された炭素鋼
鋳片を圧下する連続鋳造鋳片の製造方法に関するもので
ある。特に、矩形断面鋳片の中心部に発生する凝固収縮
孔と稜部に発生する内部割れを同時に操業性よく効率的
に圧着し、超音波による介在物検査の際に有害なノイズ
が発生しない超音波探傷性の優れた連続鋳造鋳片の製造
方法に関する。
鋳片を圧下する連続鋳造鋳片の製造方法に関するもので
ある。特に、矩形断面鋳片の中心部に発生する凝固収縮
孔と稜部に発生する内部割れを同時に操業性よく効率的
に圧着し、超音波による介在物検査の際に有害なノイズ
が発生しない超音波探傷性の優れた連続鋳造鋳片の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鍛造、伸線などの強度の加工を受ける棒
鋼および線材では、鋼中の粗大な非金属介在物が加工時
の割れや破断の原因となるため極めて有害である。しか
し、現状では製鋼段階で有害な非金属介在物を全く含ま
ない鋼材の製造は不可能であるため、超音波による介在
物検査を行って有害な非金属介在物の混入した鋼材を選
別除去している。この検査は、その目的からできるだけ
加工の進行しない段階で行うことが有利である上に、細
物のコイル状線材や棒鋼で行うことは、サイズが多岐に
渡り技術的対応が困難であるばかりでなく長い分だけ効
率が悪く大幅なコスト増加をもたらすため、中間製品で
あるビレットで超音波による介在物検査を行うのが通常
である。
鋼および線材では、鋼中の粗大な非金属介在物が加工時
の割れや破断の原因となるため極めて有害である。しか
し、現状では製鋼段階で有害な非金属介在物を全く含ま
ない鋼材の製造は不可能であるため、超音波による介在
物検査を行って有害な非金属介在物の混入した鋼材を選
別除去している。この検査は、その目的からできるだけ
加工の進行しない段階で行うことが有利である上に、細
物のコイル状線材や棒鋼で行うことは、サイズが多岐に
渡り技術的対応が困難であるばかりでなく長い分だけ効
率が悪く大幅なコスト増加をもたらすため、中間製品で
あるビレットで超音波による介在物検査を行うのが通常
である。
【0003】一方、棒鋼および線材は、鋳片を分塊圧延
して鋼片とし、それをあらためて熱間圧延によって所定
サイズの製品とする工程で製造されている。しかし、こ
の工程では熱エネルギーコストに無駄があることから、
分塊圧延の省略さらには鋳片の直接圧延が指向されてい
る。このような直行化は熱エネルギーの有効利用だけで
なく、製品の歩留り向上に極めて有効であるが、超音波
による介在物検査などの品質保証に不可欠な検査精整な
どの実施が困難となる欠点がある。
して鋼片とし、それをあらためて熱間圧延によって所定
サイズの製品とする工程で製造されている。しかし、こ
の工程では熱エネルギーコストに無駄があることから、
分塊圧延の省略さらには鋳片の直接圧延が指向されてい
る。このような直行化は熱エネルギーの有効利用だけで
なく、製品の歩留り向上に極めて有効であるが、超音波
による介在物検査などの品質保証に不可欠な検査精整な
どの実施が困難となる欠点がある。
【0004】分塊圧延を省略した場合、超音波による介
在物検査を前述したように製品である棒鋼ないし線材で
行うことはコスト的にも技術的にも不可能であるため、
鋳造ままの鋳片で実施することとなる。超音波検査を鋳
造ままの鋳片に対して行うと、鋳片中心部の凝固収縮孔
と粗大な結晶粒からの反射波が検出され、非金属介在物
からの信号に対してはるかに大きなノイズとなるため、
介在物検査の精度が著しく低下する。
在物検査を前述したように製品である棒鋼ないし線材で
行うことはコスト的にも技術的にも不可能であるため、
鋳造ままの鋳片で実施することとなる。超音波検査を鋳
造ままの鋳片に対して行うと、鋳片中心部の凝固収縮孔
と粗大な結晶粒からの反射波が検出され、非金属介在物
からの信号に対してはるかに大きなノイズとなるため、
介在物検査の精度が著しく低下する。
【0005】このため、分塊圧延の省略などの直行化
は、品質がほとんど問題とならない製品分野でしか実施
できず、非金属介在物の含有基準の厳しい強加工が行わ
れる棒線材に対しては、分塊圧延工程の省略は不可能で
あった。なお、従来の分塊法では造塊法あるいは鋳造断
面積の大きい連続鋳造鋳片に高い全圧下比で圧下するた
め、凝固収縮孔は圧着され鋳造時の粗大な結晶粒も微細
化し、超音波による介在物検出に対してノイズの発生は
なかった。
は、品質がほとんど問題とならない製品分野でしか実施
できず、非金属介在物の含有基準の厳しい強加工が行わ
れる棒線材に対しては、分塊圧延工程の省略は不可能で
あった。なお、従来の分塊法では造塊法あるいは鋳造断
面積の大きい連続鋳造鋳片に高い全圧下比で圧下するた
め、凝固収縮孔は圧着され鋳造時の粗大な結晶粒も微細
化し、超音波による介在物検出に対してノイズの発生は
なかった。
【0006】これに対して、特開昭61−82901号
公報や「鉄と鋼」第60巻875〜884頁および99
0〜999頁(1974)には、連続鋳造末期に圧下を
加え凝固収縮孔圧着と粗大な結晶粒の再結晶微細化を狙
った、いわゆる分塊圧延に相当する機能を連続鋳造機内
に取り込んだ工程が開示されている。これらの技術は、
鋳片の中心温度が表面温度より高い状態で圧下して、鋳
片中心部の実質的な圧下比を高く確保し、凝固収縮孔を
効率よく圧着しようとするものである。これにより、分
塊圧延のレベルの強圧下をしなくとも超音波検査での凝
固収縮孔と粗大な結晶粒からのノイズを低減させること
が可能になった。このほかに、連続鋳造鋳片を鋳造機の
機内で圧下する技術には、P偏析の低減を狙い十分な均
熱を行い表面温度と中心温度の差を小さくして圧延する
方法も開示されている(「材料とプロセス」第3巻11
32〜1133頁(1990))。
公報や「鉄と鋼」第60巻875〜884頁および99
0〜999頁(1974)には、連続鋳造末期に圧下を
加え凝固収縮孔圧着と粗大な結晶粒の再結晶微細化を狙
った、いわゆる分塊圧延に相当する機能を連続鋳造機内
に取り込んだ工程が開示されている。これらの技術は、
鋳片の中心温度が表面温度より高い状態で圧下して、鋳
片中心部の実質的な圧下比を高く確保し、凝固収縮孔を
効率よく圧着しようとするものである。これにより、分
塊圧延のレベルの強圧下をしなくとも超音波検査での凝
固収縮孔と粗大な結晶粒からのノイズを低減させること
が可能になった。このほかに、連続鋳造鋳片を鋳造機の
機内で圧下する技術には、P偏析の低減を狙い十分な均
熱を行い表面温度と中心温度の差を小さくして圧延する
方法も開示されている(「材料とプロセス」第3巻11
32〜1133頁(1990))。
【0007】しかし、以上開示された鋳造直後の圧下に
よって凝固収縮孔の圧着と粗大結晶粒の微細化は可能と
なったが、現実には介在物の超音波検査のノイズは減少
しなかった。本発明者らはこのノイズの発生源を詳細に
調査した結果、表層部の柱状晶の樹間に生じた内部割れ
が原因であることを突き止めた。そして、鋳造直後の熱
鋳片を1.4〜3.0の全圧下比で圧下し、あるいは熱
鋳片の表層〜中心の温度分布を限定して圧下することで
超音波探傷による介在物検出を可能とする鋳片の製造方
法を発明した(特願平1−172796号、特願平1−
302575号)。これらの方法は、限定した条件を厳
密に守ることによって目的を達せられるものの、製造条
件としては非常に狭いという欠点があった。
よって凝固収縮孔の圧着と粗大結晶粒の微細化は可能と
なったが、現実には介在物の超音波検査のノイズは減少
しなかった。本発明者らはこのノイズの発生源を詳細に
調査した結果、表層部の柱状晶の樹間に生じた内部割れ
が原因であることを突き止めた。そして、鋳造直後の熱
鋳片を1.4〜3.0の全圧下比で圧下し、あるいは熱
鋳片の表層〜中心の温度分布を限定して圧下することで
超音波探傷による介在物検出を可能とする鋳片の製造方
法を発明した(特願平1−172796号、特願平1−
302575号)。これらの方法は、限定した条件を厳
密に守ることによって目的を達せられるものの、製造条
件としては非常に狭いという欠点があった。
【0008】本発明は、これらの発明を基に、超音波探
傷性の優れた連続鋳造鋳片を容易にかつ安定して製造す
る方法を提供するものである。
傷性の優れた連続鋳造鋳片を容易にかつ安定して製造す
る方法を提供するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】鋳造ままの鋳片の超音
波による介在物検査では、鋳片中心部に凝固収縮孔が、
また稜部表層直下に内部割れが残るため、それが超音波
探傷におけるノイズの発生源となる。この鋳片中心部の
凝固収縮孔は、鋳片の中心温度が表面温度より高い状態
で圧下を加えると低い圧下率でも圧着する。
波による介在物検査では、鋳片中心部に凝固収縮孔が、
また稜部表層直下に内部割れが残るため、それが超音波
探傷におけるノイズの発生源となる。この鋳片中心部の
凝固収縮孔は、鋳片の中心温度が表面温度より高い状態
で圧下を加えると低い圧下率でも圧着する。
【0010】しかし、生産性の向上を狙って鋳造速度を
上昇させると、稜部表層直下の内部割れが増加してノイ
ズが発生する。この稜部表層直下の柱状晶に沿った内部
割れは、鋳片の中心温度を表面温度より高くし、鋳片中
心部の実質的な圧下比を相対的に高く確保する圧下方法
では圧着しにくい。
上昇させると、稜部表層直下の内部割れが増加してノイ
ズが発生する。この稜部表層直下の柱状晶に沿った内部
割れは、鋳片の中心温度を表面温度より高くし、鋳片中
心部の実質的な圧下比を相対的に高く確保する圧下方法
では圧着しにくい。
【0011】本発明は、上記課題に鑑み、鋳片稜部の内
部割れと中心部の凝固収縮孔を同時に圧着して超音波探
傷性の優れた炭素鋼連続鋳造鋳片を製造する方法を提供
するものである。
部割れと中心部の凝固収縮孔を同時に圧着して超音波探
傷性の優れた炭素鋼連続鋳造鋳片を製造する方法を提供
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、連続鋳
造した鋳片を凝固後冷却途中で所定鋼片サイズに圧下す
る工程において、鋳片表面温度を1050℃以上に、中
心部温度を1370℃以下でかつ表面温度より100〜
250℃高い温度に制御し、ロール径400mmφ以上
1000mmφ以下の圧延ロールを用い、各方向の圧下
比を1.1以上かつ全圧下比を1.4〜3.0として圧
下することを特徴とする超音波探傷性の優れた連続鋳造
鋳片の製造方法である。前記圧延ロールとして鋳片の稜
部を拘束する形状のカリバーロールを用いると一層効果
的である。
造した鋳片を凝固後冷却途中で所定鋼片サイズに圧下す
る工程において、鋳片表面温度を1050℃以上に、中
心部温度を1370℃以下でかつ表面温度より100〜
250℃高い温度に制御し、ロール径400mmφ以上
1000mmφ以下の圧延ロールを用い、各方向の圧下
比を1.1以上かつ全圧下比を1.4〜3.0として圧
下することを特徴とする超音波探傷性の優れた連続鋳造
鋳片の製造方法である。前記圧延ロールとして鋳片の稜
部を拘束する形状のカリバーロールを用いると一層効果
的である。
【0013】
【作用】本発明者らは、鋳片の稜部に発生する内部割れ
が十分圧着しない理由を解明するための検討を行った。
その結果、凝固後の鋳片の表面近傍では温度が中心部よ
り低いため、中心部に比べて実質的な圧下量が小さく、
稜部の内部割れを圧着するに足る実質的な圧下量を確保
できないことが判明した。すなわち、稜部の割れを防止
するためには、従来の再加熱材のように中心部より表面
を高温にして圧下するか、少なくとも凝固後の鋳片の表
面温度と中心温度の差を小さくして圧下する必要があ
る。
が十分圧着しない理由を解明するための検討を行った。
その結果、凝固後の鋳片の表面近傍では温度が中心部よ
り低いため、中心部に比べて実質的な圧下量が小さく、
稜部の内部割れを圧着するに足る実質的な圧下量を確保
できないことが判明した。すなわち、稜部の割れを防止
するためには、従来の再加熱材のように中心部より表面
を高温にして圧下するか、少なくとも凝固後の鋳片の表
面温度と中心温度の差を小さくして圧下する必要があ
る。
【0014】一方、鋳片の凝固収縮孔を軽圧下で圧着す
るには、前述したように表面温度を中心温度より低くし
て、その温度差を大きくすることが有利である。すなわ
ち、凝固鋳片を圧下して超音波探傷のノイズを防止する
ためには、中心部の凝固収縮孔と稜部の内部割れの圧着
を両立させる必要があり、そのための鋳片の温度条件は
相反する状態が必要である。
るには、前述したように表面温度を中心温度より低くし
て、その温度差を大きくすることが有利である。すなわ
ち、凝固鋳片を圧下して超音波探傷のノイズを防止する
ためには、中心部の凝固収縮孔と稜部の内部割れの圧着
を両立させる必要があり、そのための鋳片の温度条件は
相反する状態が必要である。
【0015】本発明者らは、この相反する条件を圧下ロ
ールのサイズを変更することで解決し、本発明を完成し
た。
ールのサイズを変更することで解決し、本発明を完成し
た。
【0016】以下に本発明を完成するに至った経緯を説
明する。
明する。
【0017】機械構造用鋼S48Cを、1.8m/mi
nの鋳造速度で220mm×220mmの正方形断面に
鋳造した。この鋳片には、鋳片の稜部に内部割れを生じ
ていることを確認した。この連続鋳造鋳片を表面温度が
900〜1150℃、中心温度が50〜330℃高くな
るように加熱、保温および冷却し、直径150〜100
0mmの矩形孔型ロールを用いて各面方向にそれぞれ1
パスで圧下した。次いで冷却後に超音波探傷検査を行
い、稜部の内部割れと中心部の凝固収縮孔の圧着挙動を
調査した。
nの鋳造速度で220mm×220mmの正方形断面に
鋳造した。この鋳片には、鋳片の稜部に内部割れを生じ
ていることを確認した。この連続鋳造鋳片を表面温度が
900〜1150℃、中心温度が50〜330℃高くな
るように加熱、保温および冷却し、直径150〜100
0mmの矩形孔型ロールを用いて各面方向にそれぞれ1
パスで圧下した。次いで冷却後に超音波探傷検査を行
い、稜部の内部割れと中心部の凝固収縮孔の圧着挙動を
調査した。
【0018】図1に、各面を圧下比約1.2で圧下した
後の稜部および中心部からのノイズの有無に及ぼす表面
と中心の温度差およびロール径の影響を示した。同図に
おいて、○はノイズの発生がバックグラウンド以下であ
ったもの、×はバックグラウンド以上であったものを示
す。従来の知見どおり、温度差が大きくなると中心部か
らのノイズは消滅するものの稜部のノイズは減少せず、
逆に温度差が小さくなると稜部からのノイズは消滅する
ものの中心部のノイズは減少しない。しかし、図1から
明らかなとおり、ロール径を大きくすると中心部と稜部
のノイズを同時に消滅させることのできる温度差の範囲
が拡大する。本発明は、この知見を基にしたものであ
る。
後の稜部および中心部からのノイズの有無に及ぼす表面
と中心の温度差およびロール径の影響を示した。同図に
おいて、○はノイズの発生がバックグラウンド以下であ
ったもの、×はバックグラウンド以上であったものを示
す。従来の知見どおり、温度差が大きくなると中心部か
らのノイズは消滅するものの稜部のノイズは減少せず、
逆に温度差が小さくなると稜部からのノイズは消滅する
ものの中心部のノイズは減少しない。しかし、図1から
明らかなとおり、ロール径を大きくすると中心部と稜部
のノイズを同時に消滅させることのできる温度差の範囲
が拡大する。本発明は、この知見を基にしたものであ
る。
【0019】また、圧延ロールが鋳片の稜部を拘束する
形状の場合、稜部の圧下形状が良好となるだけでなく、
内部割れの圧着が容易となる。図2に稜部を拘束する形
状のカリバーロール1の具体例を示した。
形状の場合、稜部の圧下形状が良好となるだけでなく、
内部割れの圧着が容易となる。図2に稜部を拘束する形
状のカリバーロール1の具体例を示した。
【0020】次に本発明の限定理由を説明する。
【0021】中心部の凝固収縮孔を圧着するためには、
全圧下比で1.4以上が必要であるので下限とした。圧
下比は大きいほど凝固収縮孔や稜部の割れ圧着に有利で
あるが、圧下量を大きくすると必要な設備能力も大きく
なり製造コストも上昇するため、全圧下比の上限は3.
0とした。
全圧下比で1.4以上が必要であるので下限とした。圧
下比は大きいほど凝固収縮孔や稜部の割れ圧着に有利で
あるが、圧下量を大きくすると必要な設備能力も大きく
なり製造コストも上昇するため、全圧下比の上限は3.
0とした。
【0022】圧下は、各面に直角の2方向から実施する
のが通常である。従って、全圧下比は両方向からの圧下
比を含むものであるが、圧下配分が1方向に著しく偏っ
た場合、全圧下比を1.4以上としても稜部のノイズは
消滅しなかった。これは、内部割れの進展方向に直角に
圧下を行えば比較的容易に圧着するが、進展方向への圧
下では圧着が困難であることに起因するものと推定され
る。すなわち、内部割れは凝固時の柱状組織の粒界に生
じていることから、各面の垂直方向に進展している。従
って、圧下が1方向の場合は圧下面直下に生じている内
部割れが圧着できないものと思われる。圧下を1方向に
限り、圧下時の側面直下に生じた内部割れの圧着に及ぼ
す圧下比の影響を検討したところ、少なくとも1.1が
必要であることがわかった。この結果から、1方向の圧
下比の下限を1.1とした。
のが通常である。従って、全圧下比は両方向からの圧下
比を含むものであるが、圧下配分が1方向に著しく偏っ
た場合、全圧下比を1.4以上としても稜部のノイズは
消滅しなかった。これは、内部割れの進展方向に直角に
圧下を行えば比較的容易に圧着するが、進展方向への圧
下では圧着が困難であることに起因するものと推定され
る。すなわち、内部割れは凝固時の柱状組織の粒界に生
じていることから、各面の垂直方向に進展している。従
って、圧下が1方向の場合は圧下面直下に生じている内
部割れが圧着できないものと思われる。圧下を1方向に
限り、圧下時の側面直下に生じた内部割れの圧着に及ぼ
す圧下比の影響を検討したところ、少なくとも1.1が
必要であることがわかった。この結果から、1方向の圧
下比の下限を1.1とした。
【0023】圧下時の温度は、1050℃未満では圧下
によっても柱状の粗大結晶が再結晶によって微細化しな
いため下限とした。また、1370℃を超えると逆に圧
下歪が蓄積せず軟化して再結晶しないため上限とした。
によっても柱状の粗大結晶が再結晶によって微細化しな
いため下限とした。また、1370℃を超えると逆に圧
下歪が蓄積せず軟化して再結晶しないため上限とした。
【0024】また、表面と中心部の温度差は、図1の結
果から100℃未満では中心部の凝固収縮孔が消滅しな
いため下限とし、250℃を超えると稜部の内部割れが
消滅しないため上限とした。
果から100℃未満では中心部の凝固収縮孔が消滅しな
いため下限とし、250℃を超えると稜部の内部割れが
消滅しないため上限とした。
【0025】圧下時のロール径は、400mmφ未満で
は表面と中心部の温度差の限定範囲が200〜250℃
と非常に狭くなるため下限とした。また、1000mm
φを超えると大きな圧延機のパワーが必要となり、設備
コストが増大するため上限とした。
は表面と中心部の温度差の限定範囲が200〜250℃
と非常に狭くなるため下限とした。また、1000mm
φを超えると大きな圧延機のパワーが必要となり、設備
コストが増大するため上限とした。
【0026】本発明は、凝固完了後の連続鋳造鋳片の温
度分布を適正に限定し、大径ロールで圧下することを特
徴としている。この結果、軽圧下にもかかわらず超音波
探傷でのノイズとなる内部割れおよび凝固収縮孔を同時
に圧着するとともに、やはり超音波探傷でのノイズとな
る粗大結晶粒も再結晶微細化して無害化することが可能
となる。特に、各面方向の圧下比の下限を定めたことに
より、内部割れの圧着残りがなくなる。
度分布を適正に限定し、大径ロールで圧下することを特
徴としている。この結果、軽圧下にもかかわらず超音波
探傷でのノイズとなる内部割れおよび凝固収縮孔を同時
に圧着するとともに、やはり超音波探傷でのノイズとな
る粗大結晶粒も再結晶微細化して無害化することが可能
となる。特に、各面方向の圧下比の下限を定めたことに
より、内部割れの圧着残りがなくなる。
【0027】本発明方法の適用によって鋳片段階で介在
物検査が可能となり、介在物許容度の厳しい強加工用棒
線材の分塊工程の省略が可能となる。また、鋳造時の粗
大な結晶粒が微細化され超音波による介在物検査時のノ
イズが消滅するため、使用する超音波周波数などの測定
条件も大幅に緩和することが可能となる。
物検査が可能となり、介在物許容度の厳しい強加工用棒
線材の分塊工程の省略が可能となる。また、鋳造時の粗
大な結晶粒が微細化され超音波による介在物検査時のノ
イズが消滅するため、使用する超音波周波数などの測定
条件も大幅に緩和することが可能となる。
【0028】本発明方法においては、適正な温度分布の
制御も鋳造顕熱を利用することで容易に得ることができ
るため、コスト的にも有利なプロセスの設計が可能であ
る。
制御も鋳造顕熱を利用することで容易に得ることができ
るため、コスト的にも有利なプロセスの設計が可能であ
る。
【0029】
【実施例】機械構造用鋼S48Cを、1.8m/min
の鋳造速度で、220mm×220mmの正方形断面に
鋳造した。この連続鋳造鋳片を中心部と表面がそれぞれ
所定の温度となるよう加熱、保熱および冷却し、種々の
径の矩形孔型ロールを用い、やはり種々の圧下比で各面
方向に圧下した。この試験条件を表1に示した。圧下後
の鋳片は冷却し、次いで超音波探傷を行った。さらに、
鋳片表層部の粗大結晶粒の有無を光学顕微鏡を用いて組
織観察した。これらの結果を表1に併せて示した。
の鋳造速度で、220mm×220mmの正方形断面に
鋳造した。この連続鋳造鋳片を中心部と表面がそれぞれ
所定の温度となるよう加熱、保熱および冷却し、種々の
径の矩形孔型ロールを用い、やはり種々の圧下比で各面
方向に圧下した。この試験条件を表1に示した。圧下後
の鋳片は冷却し、次いで超音波探傷を行った。さらに、
鋳片表層部の粗大結晶粒の有無を光学顕微鏡を用いて組
織観察した。これらの結果を表1に併せて示した。
【0030】
【表1】
【0031】本発明例1〜6では、超音波探傷で内部割
れおよび凝固収縮孔からのノイズが検出されず、粗大な
結晶粒も認められなかった。
れおよび凝固収縮孔からのノイズが検出されず、粗大な
結晶粒も認められなかった。
【0032】一方、比較例7は、温度差は適切であった
が中心部の温度が低過ぎたため粗大結晶粒が再結晶微細
化せず、それに起因するノイズが発生した。比較例8
は、凝固途中で圧下を行わない鋳造ままの鋳片であり、
凝固収縮孔および内部割れの両方に起因するノイズおよ
び粗大結晶粒によるノイズが検出された。比較例9は、
鋳片表面と中心部の温度差が大き過ぎるため稜部の内部
割れが十分圧着されず、それに起因するノイズが発生し
た。比較例10は、圧下が1方向に偏り他方の圧下比が
不足したため、稜部の内部割れからのノイズが検出され
た。比較例11は、温度差が小さ過ぎるため凝固収縮孔
からのノイズが認められた。比較例12は、温度差が小
さく圧下温度も低いため凝固収縮孔からのノイズと鋳造
時の粗大結晶粒に起因するノイズが発生した。比較例1
3は、温度差も圧下温度も適正であったが、圧延ロール
が小径であったため中心部の凝固収縮孔の圧着が不十分
であり、それに起因するノイズが検出された。
が中心部の温度が低過ぎたため粗大結晶粒が再結晶微細
化せず、それに起因するノイズが発生した。比較例8
は、凝固途中で圧下を行わない鋳造ままの鋳片であり、
凝固収縮孔および内部割れの両方に起因するノイズおよ
び粗大結晶粒によるノイズが検出された。比較例9は、
鋳片表面と中心部の温度差が大き過ぎるため稜部の内部
割れが十分圧着されず、それに起因するノイズが発生し
た。比較例10は、圧下が1方向に偏り他方の圧下比が
不足したため、稜部の内部割れからのノイズが検出され
た。比較例11は、温度差が小さ過ぎるため凝固収縮孔
からのノイズが認められた。比較例12は、温度差が小
さく圧下温度も低いため凝固収縮孔からのノイズと鋳造
時の粗大結晶粒に起因するノイズが発生した。比較例1
3は、温度差も圧下温度も適正であったが、圧延ロール
が小径であったため中心部の凝固収縮孔の圧着が不十分
であり、それに起因するノイズが検出された。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、凝固完了後の鋼の
矩形連続鋳造鋳片を厚さ方向の温度分布を適正に制御
し、大径ロールで各面に適正な圧下を加えることで、鋳
片の内部割れと凝固収縮孔を操業性よく効率的に圧着で
きる。本発明によって、内部割れと凝固収縮孔の圧着が
軽圧下で達成でき、超音波探傷によって介在物検出が容
易に可能となる。これによって、従来行われてきた分塊
工程が品質を劣化させることなく省略でき、棒鋼線材な
どの強加工用の鋼材製造におけるコスト低減が可能とな
る。
矩形連続鋳造鋳片を厚さ方向の温度分布を適正に制御
し、大径ロールで各面に適正な圧下を加えることで、鋳
片の内部割れと凝固収縮孔を操業性よく効率的に圧着で
きる。本発明によって、内部割れと凝固収縮孔の圧着が
軽圧下で達成でき、超音波探傷によって介在物検出が容
易に可能となる。これによって、従来行われてきた分塊
工程が品質を劣化させることなく省略でき、棒鋼線材な
どの強加工用の鋼材製造におけるコスト低減が可能とな
る。
【0034】また、この鋳片の軽圧下による介在物検出
技術は、棒鋼線材に圧下される鋳片に対してのみならず
薄板や鋼管に圧延加工される鋳片に対しても適用するこ
とが可能である。
技術は、棒鋼線材に圧下される鋳片に対してのみならず
薄板や鋼管に圧延加工される鋳片に対しても適用するこ
とが可能である。
【図1】各面を圧下比約1.2で圧下した後の稜部およ
び中心部からのノイズの有無に及ぼす表面と中心の温度
差およびロール径の影響を示した図である。
び中心部からのノイズの有無に及ぼす表面と中心の温度
差およびロール径の影響を示した図である。
【図2】鋳片の稜部を拘束する形状のカリバーロールの
例を示す図である。
例を示す図である。
1 カリバーロール
Claims (2)
- 【請求項1】 連続鋳造した鋳片を凝固後冷却途中で所
定鋼片サイズに圧下する工程において、鋳片表面温度を
1050℃以上に、中心部温度を1370℃以下でかつ
表面温度より100〜250℃高い温度に制御し、ロー
ル径400mmφ以上1000mmφ以下の圧延ロール
を用い、各方向の圧下比を1.1以上かつ全圧下比を
1.4〜3.0として圧下することを特徴とする超音波
探傷性の優れた連続鋳造鋳片の製造方法。 - 【請求項2】 前記圧延ロールが鋳片の稜部を拘束する
形状のカリバーロールである請求項1記載の超音波探傷
性の優れた連続鋳造鋳片の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27054091A JPH0577013A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 超音波探傷性の優れた連続鋳造鋳片の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27054091A JPH0577013A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 超音波探傷性の優れた連続鋳造鋳片の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0577013A true JPH0577013A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=17487619
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27054091A Pending JPH0577013A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 超音波探傷性の優れた連続鋳造鋳片の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0577013A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020066007A (ja) * | 2018-10-22 | 2020-04-30 | 日本製鉄株式会社 | 鋳片の置き割れ防止方法 |
-
1991
- 1991-09-24 JP JP27054091A patent/JPH0577013A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020066007A (ja) * | 2018-10-22 | 2020-04-30 | 日本製鉄株式会社 | 鋳片の置き割れ防止方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5754559B2 (ja) | 熱間圧延用チタン鋳片およびその製造方法 | |
| JPH0577013A (ja) | 超音波探傷性の優れた連続鋳造鋳片の製造方法 | |
| JP3333619B2 (ja) | 極厚鋼板の製造方法 | |
| JPH07251265A (ja) | 鋼鋳片のスカーフィング方法 | |
| JPH0569099A (ja) | 鋳片内質改善方法 | |
| JP2004237291A (ja) | 連続鋳造鋳片の製造方法及びその鋳片を加工した鋼材 | |
| JP3945238B2 (ja) | 鋼板の製造方法 | |
| JP3149763B2 (ja) | 軸受鋼の連鋳片の置き割れ防止方法 | |
| JP3952954B2 (ja) | 連続鋳造鋳片の分塊圧延方法 | |
| JPS6219483B2 (ja) | ||
| JPH11254115A (ja) | 連続鋳造・分塊圧延における鋳片・鋼片の表面品質オンライン判定方法および判定装置 | |
| JP2023532288A (ja) | 鋳造スラブの品質を改善するためのスラブの冷却および圧下方法 | |
| JPS5925963A (ja) | Ti合金冷延板の製造方法 | |
| JPH04254559A (ja) | 極細線の製造方法 | |
| JPH084891B2 (ja) | 超音波による連続鋳造鋳片の介在物検出方法 | |
| JP2781285B2 (ja) | ステンレスクラッド鋼板の製造方法 | |
| JPH03161154A (ja) | 連続鋳造鋳片の圧下方法 | |
| JPS5852444B2 (ja) | 熱間圧延時の鋼片表面割れ抑制法 | |
| JPH06306464A (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼熱延板の製造方法 | |
| JPS62134101A (ja) | 内部健全性の優れた厚鋼板の製造方法 | |
| JP3293388B2 (ja) | 強度と靱性に優れ音響異方性の小さい極厚鋼板の製造法 | |
| JPH07227658A (ja) | 優れた内質の厚鋼板の製造方法 | |
| JPS61273201A (ja) | 内部健全性の優れた厚鋼板用連続鋳造スラブの製造方法 | |
| JP2004237292A (ja) | 連続鋳造鋳片の製造方法 | |
| JPH0649904B2 (ja) | 方向性けい素鋼板の熱間圧延方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19991124 |