JPH0581647A - 磁性塗料および磁気記録媒体 - Google Patents
磁性塗料および磁気記録媒体Info
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- JPH0581647A JPH0581647A JP3243082A JP24308291A JPH0581647A JP H0581647 A JPH0581647 A JP H0581647A JP 3243082 A JP3243082 A JP 3243082A JP 24308291 A JP24308291 A JP 24308291A JP H0581647 A JPH0581647 A JP H0581647A
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- fatty acid
- powder
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁性粉として強磁性金属粉末を用いた塗布型
の磁気テープ用、磁気デイスク用等の磁性塗料および磁
気記録媒体において、塗膜の削れやその削れ粉によるド
ロップアウトや出力変動が発生するという課題を解決
し、新規な磁性塗料の設計により、高い電磁変換特性を
維持した状態で優れた耐久性を有する磁気記録媒体を提
供する。 【構成】溶剤中に強磁性金属粉末、研磨剤、カーボンブ
ラック、バインダおよび脂肪酸や脂肪酸エステル等を含
む磁性塗料中の遊離脂肪酸と遊離脂肪酸エステルとの合
計量を、磁性粉に対して0.5〜2.0wt%とし、上
記磁性塗料に硬化剤を添加後、これを塗布して磁性層を
構成する磁気記録媒体の磁性層からテトラヒドロフラン
(THF)に溶出される脂肪酸と脂肪酸エステルとの合
計量を磁性層に対して0.2〜1.0wt%とする。
の磁気テープ用、磁気デイスク用等の磁性塗料および磁
気記録媒体において、塗膜の削れやその削れ粉によるド
ロップアウトや出力変動が発生するという課題を解決
し、新規な磁性塗料の設計により、高い電磁変換特性を
維持した状態で優れた耐久性を有する磁気記録媒体を提
供する。 【構成】溶剤中に強磁性金属粉末、研磨剤、カーボンブ
ラック、バインダおよび脂肪酸や脂肪酸エステル等を含
む磁性塗料中の遊離脂肪酸と遊離脂肪酸エステルとの合
計量を、磁性粉に対して0.5〜2.0wt%とし、上
記磁性塗料に硬化剤を添加後、これを塗布して磁性層を
構成する磁気記録媒体の磁性層からテトラヒドロフラン
(THF)に溶出される脂肪酸と脂肪酸エステルとの合
計量を磁性層に対して0.2〜1.0wt%とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性粉として強磁性金
属粉末(以下、単に磁性粉という)を用いた塗布型の磁
気テープ、磁気デイスク等の磁性塗料および磁気記録媒
体に関する。
属粉末(以下、単に磁性粉という)を用いた塗布型の磁
気テープ、磁気デイスク等の磁性塗料および磁気記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に磁気記録媒体は、磁性粉およびバ
インダ等を主成分とする磁性塗料をポリエチレンテレフ
タレート(PET)等よりなる非磁性支持体上に塗布、
乾燥することによって製造される。
インダ等を主成分とする磁性塗料をポリエチレンテレフ
タレート(PET)等よりなる非磁性支持体上に塗布、
乾燥することによって製造される。
【0003】近年、特に高密度記録への要求が高まり、
ビデオ機器、オーデイオ機器、コンピューター等に用い
られる磁気テープ、磁気デイスク等の磁気記録媒体で
は、記録波長とトラック幅の微少化、磁性層ならびに支
持体の薄膜化を実現することが不可欠となってきてい
る。このため従来の酸化物系磁性粉に比べて、保磁力
(Hc)および飽和磁化(σs)が大きく、しかも微粒
子化している磁性粉が採用されるようになってきた。さ
らに磁気記録再生装置のポータブル化、カメラ一体型等
の普及により、磁気記録媒体の使用環境はいままで以上
に幅広く、過酷なものになることが予想されるため、磁
性層の耐久性をより向上させることが極めて重要とな
る。
ビデオ機器、オーデイオ機器、コンピューター等に用い
られる磁気テープ、磁気デイスク等の磁気記録媒体で
は、記録波長とトラック幅の微少化、磁性層ならびに支
持体の薄膜化を実現することが不可欠となってきてい
る。このため従来の酸化物系磁性粉に比べて、保磁力
(Hc)および飽和磁化(σs)が大きく、しかも微粒
子化している磁性粉が採用されるようになってきた。さ
らに磁気記録再生装置のポータブル化、カメラ一体型等
の普及により、磁気記録媒体の使用環境はいままで以上
に幅広く、過酷なものになることが予想されるため、磁
性層の耐久性をより向上させることが極めて重要とな
る。
【0004】これらの対策として高周波数領域の出力や
C/N比等の電磁変換特性を改善するためとしては、磁
性粉の微粒子化、高充填化、高配向化および表面性の向
上という点からの検討が行われている。高密度記録すな
わち記録波長が短くなると、記録された媒体上の微小磁
石からの漏れ磁束は、媒体から遠くに届かなくなるた
め、媒体、磁気ヘッド間の間隔(以下、スペースと呼
ぶ)が再生出力電圧の低下となって現れる。このため、
DATや8mmVTRおよびハイバンド8mmVTR用等の
テープの表面は、超平滑に仕上げられている。このよう
な超平滑面では、機器の起動時や停止時には必然的に表
面凹凸によって決まる数nmのスペースしか保てないわけ
であるから、磁気ヘッド、媒体間の分子間力の到達距離
から考えて、その際には見かけの接触面の全体に分子間
力が直接に作用する結果となる。この作用が荷重を増加
させるように働くから、時として予想外に大きな損傷を
与えることになり、磁性層表面の傷の発生ならびに磁性
粉の磁性層からの脱落などがおこりやすく、その結果と
してドロップアウト等の問題が発生しやすくなった。
C/N比等の電磁変換特性を改善するためとしては、磁
性粉の微粒子化、高充填化、高配向化および表面性の向
上という点からの検討が行われている。高密度記録すな
わち記録波長が短くなると、記録された媒体上の微小磁
石からの漏れ磁束は、媒体から遠くに届かなくなるた
め、媒体、磁気ヘッド間の間隔(以下、スペースと呼
ぶ)が再生出力電圧の低下となって現れる。このため、
DATや8mmVTRおよびハイバンド8mmVTR用等の
テープの表面は、超平滑に仕上げられている。このよう
な超平滑面では、機器の起動時や停止時には必然的に表
面凹凸によって決まる数nmのスペースしか保てないわけ
であるから、磁気ヘッド、媒体間の分子間力の到達距離
から考えて、その際には見かけの接触面の全体に分子間
力が直接に作用する結果となる。この作用が荷重を増加
させるように働くから、時として予想外に大きな損傷を
与えることになり、磁性層表面の傷の発生ならびに磁性
粉の磁性層からの脱落などがおこりやすく、その結果と
してドロップアウト等の問題が発生しやすくなった。
【0005】これら耐久性を改善するためとしては、塗
膜の機械的強度、耐熱性、耐ヘッド摩耗性、ベースフイ
ルムへの密着性等を考慮して、バインダ樹脂の検討や、
塗膜表面の高潤滑化(摩擦係数低下)の取り組みが行わ
れている。バインダとしては、一般的に熱可塑性、熱硬
化性樹脂が多用され分子量数万の塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−ビニルアルコ−ル共重合体や、ポリウレタン樹脂が
用いられ、実際の塗料化に際しては、これらの複数種類
の樹脂が混合して用いられている。しかし、高密度記録
化に向けて磁性粉の粒子サイズの小さいものが使用され
るようにつれて、十分な磁性粉の分散を促進するため磁
性粉表面に良く吸着する極性基を分子鎖中に適当量配位
させる方法(特開平2−35621号公報等)や、バイ
ンダの機械的強度や分子量を特定する方法(特開昭60
−111325号公報)が提案されている。また、高潤
滑化の方策としては、表面張力の小さいバインダの使用
や、高級脂肪酸の種類や量の検討、カーボン等の固体潤
滑剤の添加、あるいは、機械的強度の大きいバインダの
使用等が行われていた。しかしこれらの方法では、その
効果に限界があり、今後さらに高密度化に向けての電磁
変換特性の向上と、走行耐久性を両立することが困難で
あるという課題が生じてきた。
膜の機械的強度、耐熱性、耐ヘッド摩耗性、ベースフイ
ルムへの密着性等を考慮して、バインダ樹脂の検討や、
塗膜表面の高潤滑化(摩擦係数低下)の取り組みが行わ
れている。バインダとしては、一般的に熱可塑性、熱硬
化性樹脂が多用され分子量数万の塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−ビニルアルコ−ル共重合体や、ポリウレタン樹脂が
用いられ、実際の塗料化に際しては、これらの複数種類
の樹脂が混合して用いられている。しかし、高密度記録
化に向けて磁性粉の粒子サイズの小さいものが使用され
るようにつれて、十分な磁性粉の分散を促進するため磁
性粉表面に良く吸着する極性基を分子鎖中に適当量配位
させる方法(特開平2−35621号公報等)や、バイ
ンダの機械的強度や分子量を特定する方法(特開昭60
−111325号公報)が提案されている。また、高潤
滑化の方策としては、表面張力の小さいバインダの使用
や、高級脂肪酸の種類や量の検討、カーボン等の固体潤
滑剤の添加、あるいは、機械的強度の大きいバインダの
使用等が行われていた。しかしこれらの方法では、その
効果に限界があり、今後さらに高密度化に向けての電磁
変換特性の向上と、走行耐久性を両立することが困難で
あるという課題が生じてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高周波領域での再生出
力とC/N比向上のために、磁性粉の微細化とその高分
散塗料化およびバインダシステムの選択の仕方等によ
り、表面性向上を達成するのはそう困難なことではない
が、この表面状態を維持したまま摩擦係数をいかに低下
させられるかによってVTR等の機器での走行耐久性が
決定されるといっても過言ではない。磁気テープ等の磁
気記録媒体の摩擦係数が高いと、VTR等の機器での走
行中において磁性層と磁気ヘッドや走行ポスト等の装置
系との接触により、短時間の使用で磁気テープ磁性層が
損傷をうけ、塗膜の削れやその削れ粉の磁気ヘッドへの
付着といったことが起こり、ドロップアウト(DO)の
増加や出力変動が、あるいは磁性層の剥離、テープの切
断といったことが発生する。また、摩擦係数の増大は、
特にスチールモードにおける磁性層の寿命(スチルライ
フ)を短くする原因となる。そして、これらは高温高湿
あるいは低温下での使用条件において著しく加速される
ことから表面平滑磁性層の摩擦係数の低下を実現するこ
とが走行耐久性を確保する上で不可欠の課題である。
力とC/N比向上のために、磁性粉の微細化とその高分
散塗料化およびバインダシステムの選択の仕方等によ
り、表面性向上を達成するのはそう困難なことではない
が、この表面状態を維持したまま摩擦係数をいかに低下
させられるかによってVTR等の機器での走行耐久性が
決定されるといっても過言ではない。磁気テープ等の磁
気記録媒体の摩擦係数が高いと、VTR等の機器での走
行中において磁性層と磁気ヘッドや走行ポスト等の装置
系との接触により、短時間の使用で磁気テープ磁性層が
損傷をうけ、塗膜の削れやその削れ粉の磁気ヘッドへの
付着といったことが起こり、ドロップアウト(DO)の
増加や出力変動が、あるいは磁性層の剥離、テープの切
断といったことが発生する。また、摩擦係数の増大は、
特にスチールモードにおける磁性層の寿命(スチルライ
フ)を短くする原因となる。そして、これらは高温高湿
あるいは低温下での使用条件において著しく加速される
ことから表面平滑磁性層の摩擦係数の低下を実現するこ
とが走行耐久性を確保する上で不可欠の課題である。
【0007】本発明は、上記課題を解決するものであ
り、高出力、高C/N比と同時に走行耐久性に優れた磁
気記録媒体およびそれを実現するための磁性塗料を提供
することを目的とする。
り、高出力、高C/N比と同時に走行耐久性に優れた磁
気記録媒体およびそれを実現するための磁性塗料を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、溶剤中に強磁性金属粉末(磁性粉)、研磨
剤、カーボンブラック、バインダおよび脂肪酸や脂肪酸
エステル等を含む磁性塗料中の遊離脂肪酸と遊離脂肪酸
エステルとの合計量が、磁性粉に対して0.5〜2.0
wt%である磁性塗料であり、上記磁性塗料に硬化剤を
添加後、これを塗布して磁性層を構成する磁気記録媒体
の、磁性層からテトラヒドロフラン(THF)に溶出さ
れる脂肪酸と脂肪酸エステルとの合計量が磁性層に対し
て0.2〜1.0wt%であることを必須の条件として
構成するものである。
に本発明は、溶剤中に強磁性金属粉末(磁性粉)、研磨
剤、カーボンブラック、バインダおよび脂肪酸や脂肪酸
エステル等を含む磁性塗料中の遊離脂肪酸と遊離脂肪酸
エステルとの合計量が、磁性粉に対して0.5〜2.0
wt%である磁性塗料であり、上記磁性塗料に硬化剤を
添加後、これを塗布して磁性層を構成する磁気記録媒体
の、磁性層からテトラヒドロフラン(THF)に溶出さ
れる脂肪酸と脂肪酸エステルとの合計量が磁性層に対し
て0.2〜1.0wt%であることを必須の条件として
構成するものである。
【0009】
【作用】したがって本発明によれば、磁気テープ等の電
磁変換特性、耐久性に大きく影響する磁性塗膜中の遊離
潤滑剤量を規定し、分散終了磁性塗料中の遊離潤滑剤量
を制御することによって、特に高周波領域の高出力と高
C/Nを維持した状態で高耐久性を実現できる。以下に
その具体的作用について説明する。
磁変換特性、耐久性に大きく影響する磁性塗膜中の遊離
潤滑剤量を規定し、分散終了磁性塗料中の遊離潤滑剤量
を制御することによって、特に高周波領域の高出力と高
C/Nを維持した状態で高耐久性を実現できる。以下に
その具体的作用について説明する。
【0010】磁性層表面の潤滑効果を促進させる方法と
しては、イ)低表面エネルギー層の形成、ロ)接触面積
の低減、ハ)固体潤滑層の形成、ニ)機械的強度の大き
い表面層の形成等が考えられるが、ここでは磁性塗料中
遊離(磁性粉やその他の無機粉体に吸着していない)脂
肪酸および脂肪酸エステル量を制御することにより、形
成された磁性塗膜中に含まれる遊離(磁性粉やその他の
無機粉体およびバインダに拘束されていない)脂肪酸お
よび脂肪酸エステル量を制御した低表面エネルギー効果
を取り入れたものである。
しては、イ)低表面エネルギー層の形成、ロ)接触面積
の低減、ハ)固体潤滑層の形成、ニ)機械的強度の大き
い表面層の形成等が考えられるが、ここでは磁性塗料中
遊離(磁性粉やその他の無機粉体に吸着していない)脂
肪酸および脂肪酸エステル量を制御することにより、形
成された磁性塗膜中に含まれる遊離(磁性粉やその他の
無機粉体およびバインダに拘束されていない)脂肪酸お
よび脂肪酸エステル量を制御した低表面エネルギー効果
を取り入れたものである。
【0011】通常の塗料作製方法において脂肪酸や脂肪
酸エステル等の潤滑剤は、磁性粉やその他の無機粉体の
分散が終了した後添加して用いられる。低表面エネルギ
ー効果を発揮させるためには、できるだけ磁性粉やその
他の無機粉体に吸着されずに遊離の状態で存在し、塗膜
形成時に塗膜表面層あるいは開空孔(Open Por
e)へ必要量だけ偏析させるような設計にしなければな
らない。この量が少なすぎると潤滑効果が半減し、また
多すぎると潤滑剤の浮き出しによるブロッキング(磁性
層とベースフイルム間の接着現象)が発生することか
ら、その量は厳密に制御することが必要である。
酸エステル等の潤滑剤は、磁性粉やその他の無機粉体の
分散が終了した後添加して用いられる。低表面エネルギ
ー効果を発揮させるためには、できるだけ磁性粉やその
他の無機粉体に吸着されずに遊離の状態で存在し、塗膜
形成時に塗膜表面層あるいは開空孔(Open Por
e)へ必要量だけ偏析させるような設計にしなければな
らない。この量が少なすぎると潤滑効果が半減し、また
多すぎると潤滑剤の浮き出しによるブロッキング(磁性
層とベースフイルム間の接着現象)が発生することか
ら、その量は厳密に制御することが必要である。
【0012】最近は、高出力、高C/Nを実現するため
に磁性粉は、ますます微細化の方向に進んでいる。磁性
粉の表面エネルギーは、比表面積(BET)に対応して
大きくなることから、潤滑剤を添加してもそのほとんど
が磁性粉に吸着してしまうことから、これを防ぐために
磁性粉に表面処理を施し、潤滑剤を多量用いることなく
遊離潤滑剤量を制御することができる。
に磁性粉は、ますます微細化の方向に進んでいる。磁性
粉の表面エネルギーは、比表面積(BET)に対応して
大きくなることから、潤滑剤を添加してもそのほとんど
が磁性粉に吸着してしまうことから、これを防ぐために
磁性粉に表面処理を施し、潤滑剤を多量用いることなく
遊離潤滑剤量を制御することができる。
【0013】また、高BET磁性粉をそのまま用いる場
合は、あらかじめ磁性粉に高吸着能でかつ吸着強度の大
きいバインダ(たとえば−COOHや−SO3M等、こ
こでM:H,K,Na等の極性基を有するもの)で磁性
粉の吸着点を十分にふさいでおくことにより遊離潤滑剤
量を制御することができる。以上のことから必要量の潤
滑剤が塗膜表層あるいは開空孔に存在するのは、塗料中
で磁性粉に全て吸着されない遊離潤滑剤によるものと考
えられる。この結果磁性塗膜の表面粗度と摩擦係数を両
立させることができ、それによって優れた電磁変換特性
を維持したまま、高耐久性を実現できる。
合は、あらかじめ磁性粉に高吸着能でかつ吸着強度の大
きいバインダ(たとえば−COOHや−SO3M等、こ
こでM:H,K,Na等の極性基を有するもの)で磁性
粉の吸着点を十分にふさいでおくことにより遊離潤滑剤
量を制御することができる。以上のことから必要量の潤
滑剤が塗膜表層あるいは開空孔に存在するのは、塗料中
で磁性粉に全て吸着されない遊離潤滑剤によるものと考
えられる。この結果磁性塗膜の表面粗度と摩擦係数を両
立させることができ、それによって優れた電磁変換特性
を維持したまま、高耐久性を実現できる。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例の磁気記録媒体および
その製造方法について、図面を参照しながら説明する。
なお、実施例における成分比の部数は全て重量部によっ
て示している。
その製造方法について、図面を参照しながら説明する。
なお、実施例における成分比の部数は全て重量部によっ
て示している。
【0015】(実施例1)磁性粉として強磁性金属粉末
(平均粒子サイズ:長軸=0.17μm、針状比=1
0、保磁力=127kA/m、比表面積=50m2/g、
吸着H2O量=0.4%)を用い、(表1)に示した配
合比で以下に示した工程により磁気記録媒体の実施例サ
ンプルとして8mmビデオテープを作成した。
(平均粒子サイズ:長軸=0.17μm、針状比=1
0、保磁力=127kA/m、比表面積=50m2/g、
吸着H2O量=0.4%)を用い、(表1)に示した配
合比で以下に示した工程により磁気記録媒体の実施例サ
ンプルとして8mmビデオテープを作成した。
【0016】
【表1】
【0017】まず、磁性粉とカーボンブラックと混合溶
剤(メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノ
ン)および(表2)に示したバインダ1、2、3を用い
てプラネタリーミキサー(PLM)で混練後、溶剤を添
加して希釈し、サンドミル(SM)による一次分散を行
う。これに酸化アルミニウムを加え、さらにSMによる
二次分散を行う。次に潤滑剤、硬化剤を加え、0.4μ
mのフィルターを通したものを10μm厚のポリエステル
フイルム(PET)上に塗布、磁場配向、乾燥、スーパ
ーカレンダー(表面処理機)による磁性層の表面処理加
工等を行った後、熱硬化処理を行う。さらに、磁性層と
反対側のPET上にカーボンブラックを主成分とするバ
ックコート層を塗布後、8mm巾に裁断して8mmビデオ
テープを得た。
剤(メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノ
ン)および(表2)に示したバインダ1、2、3を用い
てプラネタリーミキサー(PLM)で混練後、溶剤を添
加して希釈し、サンドミル(SM)による一次分散を行
う。これに酸化アルミニウムを加え、さらにSMによる
二次分散を行う。次に潤滑剤、硬化剤を加え、0.4μ
mのフィルターを通したものを10μm厚のポリエステル
フイルム(PET)上に塗布、磁場配向、乾燥、スーパ
ーカレンダー(表面処理機)による磁性層の表面処理加
工等を行った後、熱硬化処理を行う。さらに、磁性層と
反対側のPET上にカーボンブラックを主成分とするバ
ックコート層を塗布後、8mm巾に裁断して8mmビデオ
テープを得た。
【0018】
【表2】
【0019】(実施例2,3)実施例1と同様の製造工
程および組成(潤滑剤は別)により、(表3)に示した
潤滑剤(C18およびC18−C4)を表に示す割合で
添加して8mmビデオテープを作成した。
程および組成(潤滑剤は別)により、(表3)に示した
潤滑剤(C18およびC18−C4)を表に示す割合で
添加して8mmビデオテープを作成した。
【0020】
【表3】
【0021】(比較例1,2)実施例1と同様の製造工
程および組成(潤滑剤は別)により、(表3)に示した
潤滑剤(C18およびC18−C4)を表に示す割合で
添加して比較例サンプルの8mmビデオテープを作成し
た。
程および組成(潤滑剤は別)により、(表3)に示した
潤滑剤(C18およびC18−C4)を表に示す割合で
添加して比較例サンプルの8mmビデオテープを作成し
た。
【0022】(実施例4,5,6)実施例1と同様の製
造工程により、磁性粉として強磁性金属粉末(平均粒子
サイズ:長軸=0.17μm、針状比=9、保磁力=1
26kA/m、比表面積=58m2/g、吸着H2O量=
0.4%)を、また(表2)に示したバインダ1、2、
4を用い、(表3)に示した潤滑剤(C18およびC1
8−C4)を表に示す割合で添加して8mmビデオテープ
を作成した。
造工程により、磁性粉として強磁性金属粉末(平均粒子
サイズ:長軸=0.17μm、針状比=9、保磁力=1
26kA/m、比表面積=58m2/g、吸着H2O量=
0.4%)を、また(表2)に示したバインダ1、2、
4を用い、(表3)に示した潤滑剤(C18およびC1
8−C4)を表に示す割合で添加して8mmビデオテープ
を作成した。
【0023】(比較例3,4)実施例4と同様の製造工
程および組成(潤滑剤は別)により、(表3)に示した
潤滑剤(C18およびC18−C4)を表に示す割合で
添加して8mmビデオテープを作成した。
程および組成(潤滑剤は別)により、(表3)に示した
潤滑剤(C18およびC18−C4)を表に示す割合で
添加して8mmビデオテープを作成した。
【0024】(実施例7,8,9)実施例4と同様の製
造工程および組成(潤滑剤は別)により、(表3)に示
した潤滑剤(C14,C18,C22およびC18−C
4)を表に示す割合で添加して8mmビデオテープを作成
した。
造工程および組成(潤滑剤は別)により、(表3)に示
した潤滑剤(C14,C18,C22およびC18−C
4)を表に示す割合で添加して8mmビデオテープを作成
した。
【0025】以上の各サンプルの諸特性を(表4),
(表5)および図1にまとめて示した。
(表5)および図1にまとめて示した。
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】そして、その評価方法を以下に記す。 (1)磁性粉へのバインダ吸着量 50mlのポリエチレン容器に磁性粉2gと混合溶剤
(メチルエチルケトン:トルエン:シクロヘキサノン=
1:1:1)20gおよび1mmφsusビーズ30gを
加え、これをペイントシェーカーで30分間振とう後、
遠心分離機(2×104rpmで1時間)で上澄み液を
分離する。この上澄み液10mlをホットプレート上で蒸
発乾固後重量を測定して非吸着量を求め、磁性塗料に含
まれる総バインダ量からの差を計算し、これを吸着量と
する。
(メチルエチルケトン:トルエン:シクロヘキサノン=
1:1:1)20gおよび1mmφsusビーズ30gを
加え、これをペイントシェーカーで30分間振とう後、
遠心分離機(2×104rpmで1時間)で上澄み液を
分離する。この上澄み液10mlをホットプレート上で蒸
発乾固後重量を測定して非吸着量を求め、磁性塗料に含
まれる総バインダ量からの差を計算し、これを吸着量と
する。
【0029】(2)塗料中の遊離潤滑剤量 潤滑剤添加後の塗料に混合溶剤を添加し、固形分濃度を
10%に調製したものを、遠心分離機(2×104rp
mで1時間)で上澄み液を分離する。この上澄み液10
mlをホットプレート上で蒸発乾固後重量を測定する。そ
して蒸発乾固物にTHFを加えて溶解した溶液を、GP
C(ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィ)で分
析し、これより遊離潤滑剤量を求める。
10%に調製したものを、遠心分離機(2×104rp
mで1時間)で上澄み液を分離する。この上澄み液10
mlをホットプレート上で蒸発乾固後重量を測定する。そ
して蒸発乾固物にTHFを加えて溶解した溶液を、GP
C(ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィ)で分
析し、これより遊離潤滑剤量を求める。
【0030】(3)磁性塗膜からの抽出潤滑剤量(塗膜
中遊離潤滑剤量) 20mlのバイアル瓶にB.C層を剥離した1/2”テ
ープを2mと、THF20mlを加え、これを20〜2
5 ℃の条件下で超音波振動を30分間加える。テープ
を取り出した後、この上澄み液10mlをホットプレート
上で蒸発乾固後重量を測定する。そして蒸発乾固物にT
HFを加えて溶解した溶液を、GPCで分析し、これよ
り抽出潤滑剤量を求める。
中遊離潤滑剤量) 20mlのバイアル瓶にB.C層を剥離した1/2”テ
ープを2mと、THF20mlを加え、これを20〜2
5 ℃の条件下で超音波振動を30分間加える。テープ
を取り出した後、この上澄み液10mlをホットプレート
上で蒸発乾固後重量を測定する。そして蒸発乾固物にT
HFを加えて溶解した溶液を、GPCで分析し、これよ
り抽出潤滑剤量を求める。
【0031】(4)動摩擦係数 ドローイング式により、23℃−60%RH雰囲気で、
SUS303テストピースを用い、20パス目の値(μ
K20)を求めた。
SUS303テストピースを用い、20パス目の値(μ
K20)を求めた。
【0032】(5)表面粗度 触針式表面粗度計(タリステップ:テーラーホプソン
製)を用いて各8mmVTR用ビデオテープの磁性層表面
の二乗平均平方根粗さ(Rrms:nm)を測定した。
製)を用いて各8mmVTR用ビデオテープの磁性層表面
の二乗平均平方根粗さ(Rrms:nm)を測定した。
【0033】(6)C/N(5MHz/4.5MHz) 5MHzにおける信号と4.5MHzにおけるノイズの
比を、C/N測定用8mmビデオテープレコーダー(MV
S−5000:KODAK(株)製)で測定した。記録
再生ヘッドはアモルファス合金を使用し、市販の8mmビ
デオテープのC/Nを基準(0dB)として相対値にて
示した。
比を、C/N測定用8mmビデオテープレコーダー(MV
S−5000:KODAK(株)製)で測定した。記録
再生ヘッドはアモルファス合金を使用し、市販の8mmビ
デオテープのC/Nを基準(0dB)として相対値にて
示した。
【0034】(7)スチルライフ スチル測定用に改造した8mmビデオテープレコーダーを
用い、−10℃の環境で、30g荷重の条件であらかじ
め録画しておいた静止画を再生し、その画像信号が3d
B落ち込むまでの時間(分)で示した。
用い、−10℃の環境で、30g荷重の条件であらかじ
め録画しておいた静止画を再生し、その画像信号が3d
B落ち込むまでの時間(分)で示した。
【0035】(8)ドロップアウト C/N測定用と同様の8mmビデオテープレコーダーを用
い、ビデオテープ試料を40℃/80%RHの環境下で
200パス走行させる前後について1分間に15μsで
16dB以上の出力の低下の発生回数(固数/分)を測
定し、初期値からの増加倍数で示した。
い、ビデオテープ試料を40℃/80%RHの環境下で
200パス走行させる前後について1分間に15μsで
16dB以上の出力の低下の発生回数(固数/分)を測
定し、初期値からの増加倍数で示した。
【0036】(表4),(表5)および図1から、塗料
中遊離潤滑剤量が0.5〜2.0wt%であり、かつ塗
膜中遊離潤滑剤量が0.2〜1.0wt%のものについ
ては、高いC/N比を保った状態で良好な走行耐久性を
得た。しかし、その範囲より外れるものについては、C
/N比や耐久性に不都合を生じる結果となった。
中遊離潤滑剤量が0.5〜2.0wt%であり、かつ塗
膜中遊離潤滑剤量が0.2〜1.0wt%のものについ
ては、高いC/N比を保った状態で良好な走行耐久性を
得た。しかし、その範囲より外れるものについては、C
/N比や耐久性に不都合を生じる結果となった。
【0037】
【発明の効果】以上、8mmビデオテープの例を述べた
が、本発明は、高密度記録、高耐久性に適したものであ
り、業務用、民生用のビデオテープ、デイジタルオーデ
イオテープ等にも適用できるものである。
が、本発明は、高密度記録、高耐久性に適したものであ
り、業務用、民生用のビデオテープ、デイジタルオーデ
イオテープ等にも適用できるものである。
【0038】上記実施例から明らかなように本発明は、
溶剤中に強磁性金属粉末、研磨剤、カーボンブラック、
バインダおよび脂肪酸や脂肪酸エステル等を含む磁性塗
料中の遊離脂肪酸と遊離脂肪酸エステルの合計量を、磁
性粉に対して0.5〜2.0wt%とする磁性塗料であ
り、また上記磁性塗料に硬化剤を添加後、これを塗布し
て形成した磁性層を有する磁気記録媒体であり、その磁
性層からテトラヒドロフラン(THF)に溶出される脂
肪酸と脂肪酸エステルの合計量を磁性層に対して0.2
〜1.0wt%とする磁気記録媒体であるために、高い
電磁変換特性を維持した状態で良好な走行耐久性を確保
できるものである。
溶剤中に強磁性金属粉末、研磨剤、カーボンブラック、
バインダおよび脂肪酸や脂肪酸エステル等を含む磁性塗
料中の遊離脂肪酸と遊離脂肪酸エステルの合計量を、磁
性粉に対して0.5〜2.0wt%とする磁性塗料であ
り、また上記磁性塗料に硬化剤を添加後、これを塗布し
て形成した磁性層を有する磁気記録媒体であり、その磁
性層からテトラヒドロフラン(THF)に溶出される脂
肪酸と脂肪酸エステルの合計量を磁性層に対して0.2
〜1.0wt%とする磁気記録媒体であるために、高い
電磁変換特性を維持した状態で良好な走行耐久性を確保
できるものである。
【図1】本発明の一実施例における磁気記録媒体の磁性
塗膜からの遊離潤滑剤量と耐久性との関係を表わした特
性図。
塗膜からの遊離潤滑剤量と耐久性との関係を表わした特
性図。
Claims (2)
- 【請求項1】溶剤中に強磁性金属粉末、研磨剤、カーボ
ンブラック、バインダおよび脂肪酸や脂肪酸エステル等
を含む磁性塗料であって、その磁性塗料中の遊離脂肪酸
と遊離脂肪酸エステルとの合計量が、前記強磁性金属粉
末に対して0.5〜2.0wt%である磁性塗料。 - 【請求項2】請求項1に記載の磁性塗料に硬化剤を添加
後、これを塗布して磁性層を構成する磁気記録媒体であ
って、その磁性層からテトラヒドロフラン(THF)に
溶出される脂肪酸と脂肪酸エステルとの合計量が前記磁
性層に対して0.2〜1.0wt%である磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3243082A JPH0581647A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 磁性塗料および磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3243082A JPH0581647A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 磁性塗料および磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0581647A true JPH0581647A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=17098515
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3243082A Pending JPH0581647A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 磁性塗料および磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0581647A (ja) |
-
1991
- 1991-09-24 JP JP3243082A patent/JPH0581647A/ja active Pending
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