JPH0585342A - 車両のスリツプ制御装置 - Google Patents

車両のスリツプ制御装置

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JPH0585342A
JPH0585342A JP24603491A JP24603491A JPH0585342A JP H0585342 A JPH0585342 A JP H0585342A JP 24603491 A JP24603491 A JP 24603491A JP 24603491 A JP24603491 A JP 24603491A JP H0585342 A JPH0585342 A JP H0585342A
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JP
Japan
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wheel speed
wheel
vehicle
sensor
slip control
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP24603491A
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English (en)
Inventor
Makoto Kawamura
誠 川村
Haruki Okazaki
晴樹 岡崎
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輪速センサ112FL〜112RRにより
検出される車両の車輪速に応じてアンチスキッドブレー
キ制御やトラクション制御を行うようにしたスリップ制
御装置に対し、2つの車輪速センサが同時に異常状態に
なってもそれを確実に検出する。 【構成】 最高車輪速Vmax が所定値以上でかつ該最高
車輪速Vmax の変化率が所定範囲以下の状態が一定時間
継続しているとき、もしくは任意の2つの車輪速V1 ,
V2 が所定値以上でかつ該両車輪速V1,V2 の差が所
定範囲以内であるときを車両の安定走行状態と検出し、
そのとき出力信号のない車速センサを異常と判定する。
又は、車両の加速又は減速状態を検出し、その状態で車
輪速センサ112FL〜112RRの出力信号が急変し
たときに、該車輪速センサを異常状態と判定する。上記
センサ112FL〜112RRの異常時にはスリップ制
御を中止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のスリップ制御装
置に関し、特に、そのスリップ制御に使用される車輪速
センサの異常を検出するようにした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の車両用スリップ制御
装置として、例えばアンチスキッドブレーキ装置やトラ
クション制御装置等が知られている。上記アンチスキッ
ドブレーキ装置は、車両のブレーキ油圧を制御して各車
輪の制動力を調節することにより、制動時における車輪
のロックないしはスキッド状態の発生を防止するように
したものである。一方、トラクション制御装置は、車両
の加速時等に駆動輪が過大駆動トルクによりスリップし
て駆動ロスが生じ、加速性が低下することを防止するた
めに、駆動輪のスリップ量を検出し、この駆動輪のスリ
ップ量が路面の摩擦係数に対応する目標スリップ量とな
るように、駆動輪に付与するブレーキ液圧やエンジン出
力を制御する(駆動輪に制動力を付与したり、エンジン
出力を低下させる)ものである。
【0003】このようなスリップ制御装置においては、
各車輪の回転速度(車輪速)を検出する必要があるの
で、そのために例えば電磁ピックアップタイプの車輪速
センサが各車輪に配設されている。そして、この車輪速
検出のための車輪速センサに故障や断線等の異常が生じ
た場合には、アンチスキッドブレーキ制御やトラクショ
ン制御が不安定に行われることから、特開昭49―78
087号公報に開示されるものでは、車輪速センサの出
力信号に異常が生じた時点で、アンチスキッドブレーキ
制御を中止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように車輪速セ
ンサの異常を検出する場合において、1つの車輪速セン
サが異常状態にあるときには、他の残りの車輪速センサ
の出力信号をみることで、その車輪速センサが異常かど
うかを識別判定することができる。
【0005】ところが、2つの車輪速センサが同時に異
常状態に陥ったときには、それに対処することはできな
い。例えば、製造工場から出荷後の段階で、部品の点検
や交換等でサスペンション周りを整備したとき、車輪速
センサの誤組立てや部品の欠落等により異常状態が生じ
ることがある。また、稀有ではあるが、走行中の飛石に
より2つの車輪速センサが同時に損傷を受けることも考
えられ、これらの対策を講じておく意味で、2つの車輪
速センサが異常であってもそれを確実に検出する必要が
ある。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、車輪速センサの異常検出の態様を改
良することで、2つの車輪速センサが同時に異常になっ
たことを確実に検出できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、車輪のうち回転数が最高の1
つの車輪の該回転速度及びその変化の度合いを基に車両
の安定走行状態を検出し、車両が安定走行状態にあると
きに出力信号のない車速センサを異常と判定するように
した。
【0008】具体的には、この発明では、図1に示すよ
うに、車輪7FL〜7RRの回転速度を検出する車輪速
センサ112FL〜112RRを備え、該車輪速センサ
112FL〜112RRにより検出された車輪速に基づ
いてスリップ制御を行うようにしたスリップ制御装置に
おいて、上記複数の車輪速の中の最高車輪速が所定値以
上で、かつ該最高車輪速の変化率が所定範囲以下の状態
が一定時間継続していることを検出して、車両の走行状
態を判定する車両走行判定手段131と、この車両走行
判定手段131により車両が走行していると判定された
とき、出力信号のない車輪速センサ112FL〜112
RRを異常と判定するセンサ異常検出手段132と、こ
のセンサ異常検出手段132により車輪速センサ112
FL〜112RRの異常が検出されたとき、上記スリッ
プ制御を中止する制御中止手段133とを設けたことを
特徴とする。
【0009】請求項2の発明では、任意の2つの車輪速
に基づいて車両の安定走行状態を検出するようにした。
【0010】すなわち、この発明では、上記前提のスリ
ップ制御装置において、複数の車輪速の中の任意の2つ
の車輪速が所定値以上で、かつ該両車輪速の差が所定範
囲以内であることを検出して、車両の走行状態を判定す
る車両走行判定手段131′と、この車両走行判定手段
131′により車両が走行していると判定されたとき、
出力信号のない車輪速センサ112FL〜112RRを
異常と判定するセンサ異常検出手段132と、このセン
サ異常検出手段132により車輪速センサ112FL〜
112RRの異常が検出されたとき、スリップ制御を中
止する制御中止手段133とを設けたことを特徴とす
る。
【0011】請求項3の発明では、車両の加速状態又は
減速状態を検出し、その状態で車輪速センサの出力信号
が急変したときに、該車輪速センサを異常状態と判定す
るようにした。
【0012】すなわち、この発明では、上記前提のスリ
ップ制御装置において、複数の車輪速の中の任意の2つ
の車輪速の差が所定範囲以内で、かつ該両車輪速が所定
値以上で変化していることを検出して、車両の加速又は
減速状態を判定する車両加減速判定手段134と、この
車両加減速判定手段134により車両が加減速状態にあ
ると判定されたとき、上記車輪速信号を出力する車輪速
センサ112FL〜112RR以外でかつ車輪速信号が
急激に変化した車輪速センサ112FL〜112RRを
異常と判定するセンサ異常検出手段132′と、このセ
ンサ異常検出手段132′により車輪速センサ112F
L〜112RRの異常が検出されたとき、上記スリップ
制御を中止する制御中止手段133とを設けたことを特
徴とする。
【0013】請求項4の発明では、上記請求項3のスリ
ップ制御装置において、センサ異常検出手段132′
は、車両加減速判定手段134により車両の加速状態が
判定されたときに、車輪速信号を出力する車輪速センサ
112FL〜112RR以外でかつ車輪速信号が急激に
上昇変化した車輪速センサ112FL〜112RRを異
常と判定するように構成する。
【0014】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、車両
走行判定手段131により、複数の車輪速の中の最高車
輪速が所定値以上で、かつ該最高車輪速の変化率が所定
範囲以下の状態が一定時間継続していることが検出され
ると、そのときに車両が安定走行していると判定され
る。すなわち、最高車輪速が所定値以上となるのは例え
ばジャッキアップして車輪7FL〜7RRを無負荷状態
で回転させる状態でも生じるが、そのときには、車輪速
が短時間で急変する。従って、同時に、最高車輪速の変
化率が所定範囲以下の状態が一定時間継続していること
をみることで、ジャッキアップ等の状況を排除し、車両
が安定して走行していると判定することができる。この
車両の安定走行状態では、車輪速センサ112FL〜1
12RRが正常であれば、それから信号が出力されるの
であるから、この出力信号のない車輪速センサ112F
L〜112RRをセンサ異常検出手段132で異常と判
定し、制御中止手段133によりスリップ制御を中止す
る。このように1つの最高車輪速を基に車両走行状態を
判定し、走行中のセンサ異常を検出するので、2つの車
輪速センサ112FL〜112RRが同時に異常に陥っ
てもそれを確実に検出して、スリップ制御を中止でき
る。その結果、スリップ制御が不安定に継続されるのを
防止できる。
【0015】請求項2の発明では、車両走行判定手段1
31′により、任意の2つの車輪速が所定値以上で、か
つ該両車輪速の差が所定範囲以内であることが検出され
ると、そのときに車両が安定走行していると判定され
る。すなわち、例えばジャッキアップして車輪7FL〜
7RRを回転させる状態では、無負荷状態であるにも拘
らず、ベアリングのばらつき等により一方の駆動輪は停
止し、他方の駆動輪のみが回転する。従って、任意の2
つの車輪が所定値以上で回転し、かつ該両車輪速の差が
所定範囲以内であるのは、ジャッキアップ等の状況下で
はなく、車両が安定して走行している状況と判定するこ
とができる。この車両の安定走行中に、この出力信号の
ない車輪速センサ112FL〜112RRをセンサ異常
検出手段132で異常と判定し、制御中止手段133に
よりスリップ制御を中止する。この発明では、2つの車
輪速信号が要るものの、異常判定を短時間で行うことが
できる。
【0016】請求項3の発明では、加減速判定手段13
4により、任意の2つの車輪速の差が所定範囲以内で、
かつ該両車輪速が所定値以上で変化していることを検出
して、車両が加減速状態にあると判定される。つまり、
任意の2つの車輪速の差が所定範囲以内であれば、上記
の理由により車両の走行状態であり、かつ該両車輪速が
所定値以上で変化していることで、加減速状態と判定す
る。車輪速センサ112FL〜112RRにおいては、
車輪7FL〜7RRと共に回転する部分とその回転を電
気的に検出する検出部分との間は所定の間隙に設定され
ており、何等かの異常により間隙が大きくなると、ある
回転速度のときに出力信号が急激に変化するという特性
を有する。従って、車両加減速判定手段134により車
両が加減速状態にあると判定されたとき、その判定に利
用された車輪速センサ112FL〜112RR以外の車
輪速センサ112FL〜112RRの出力信号が上記特
性により急変したとき、その車輪速センサ112FL〜
112RRを異常と判定することができる。この場合で
も、制御中止手段133によりスリップ制御を中止す
る。
【0017】請求項4の発明では、加減速判定手段13
4により車両の加速状態が判定されたとき、車輪速信号
が急上昇した車輪速センサ112FL〜112RRが異
常と判定され、スリップ制御を停止する。上記請求項3
のスリップ制御装置では、車両の減速中に検出する場
合、車輪7FL〜7RRのロックにより車輪速センサ1
12FL〜112RRの出力信号が急激に減少すること
があり、それと誤って判定することがあるが、こうして
車両の加速中に車輪速センサ112FL〜112RRの
異常を判定することで、上記誤判定が生じる余地はな
く、センサ異常を確実に検出できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2以下の図面に基
づいて説明する。
【0019】(実施例1)図5に示す車両において、1
はエンジン、3はエンジン1にトルクコンバータ2を介
して連結される自動変速機である。7FL,7FRは左
右の前輪、7RL,7RRは左右の後輪であり、この車
両では左右の後輪7RL,7RRが上記エンジン1に自
動変速機3、プロペラシャフト4、デファレンシャル装
置5及び左右の車軸6L,6Rを介して駆動される駆動
輪とされ、左右の前輪7FL,7FRが従動輪でかつ操
舵輪とされている。
【0020】上記自動変速機3は多段変速歯車機構3a
を備えている。この変速歯車機構3aは既知のように油
圧作動式とされており、例えば実施例では前進4段、後
進1段用とされている。すなわち、その油圧回路に組み
込まれた複数のソレノイド39a,39a,…の励磁と
消磁との組合せを変更することで変速が行われる。ま
た、トルクコンバータ2は、油圧作動式のロックアップ
クラッチ2aを有し、その油圧回路に組み込まれたソレ
ノイド39bの励磁と消磁とを切り換えることにより、
締結と締結解除とが行われる。
【0021】上記ソレノイド39a,39bは、自動変
速機3の変速制御用のATコントローラ101によって
制御される。このATコントローラ101は、変速特性
とロックアップ特性とを予め記憶しており、これに基い
て変速制御とロックアップ制御とを行う。このため、A
Tコントローラ101には、吸気通路8におけるメイン
スロットル弁10の開度を検出するメインスロットル開
度センサ102及びサブスロットル弁12の開度を検出
するサブスロットル開度センサ103からの各スロット
ル開度信号と、車速を検出する車速センサ104からの
車速信号(実施例ではプロペラシャフト4の回転数信
号)とが入力される。
【0022】上記各車輪7FL〜7RRにはそれぞれブ
レーキ21FL〜21RRが設けられている。該各ブレ
ーキ21FL〜21RRのキャリパ22FL〜22RR
(ホイールシリンダ)にはそれぞれブレーキ配管23F
L〜23RRを介してブレーキ液圧が供給されている。
このブレーキ液圧の供給のための構成は次のようになっ
ている。まず、ブレーキペダル25の踏込力が、液圧倍
力式の倍力装置26によって倍力されて、タンデム型の
マスタシリンダ27に伝達される。該マスタシリンダ2
7の第1吐出口27aには左前輪用のブレーキ配管23
FLが、また第2吐出口27bには右前輪用のブレーキ
配管23FRがそれぞれ接続されている。
【0023】左前輪用のブレーキ配管23FL及び右前
輪用のブレーキ配管23FRにはそれぞれ電磁式の開閉
弁40A,41Aが介設されているとともに、該開閉弁
40A,41Aの下流に接続されたリリーフ通路42
L,42Rにはそれぞれ電磁式の開閉弁40B,41B
が介設されている。
【0024】上記倍力装置26には配管28を介してポ
ンプ29からの液圧が供給され、余剰液圧はリターン用
配管30を介してリザーバタンク31へ戻される。上記
配管28から分岐した分岐管28aは合流部aに連なっ
ており、この分岐管28aには電磁式の開閉弁32が介
設されている。また、倍力装置26で発生される倍力用
液圧は配管33を介して上記合流部aへと供給されるよ
うになっており、この配管33にも電磁式の開閉弁34
が介設されている。そして、上記配管33には、合流部
aへ向けての流れのみを許容する一方向弁35が開閉弁
34と並列に設けられている。
【0025】上記合流部aには左右後輪用のブレーキ配
管23RL,23RRが接続されている。この配管23
RL,23RRにはそれぞれ電磁式の開閉弁36A,3
7Aが介設されているとともに、該開閉弁36A,37
Aの下流に接続されたリリーフ通路38L,38Rには
それぞれ電磁式の開閉弁36B,37Bが接続されてい
る。
【0026】上記各開閉弁32,34,36A,36
B,37A,37B,40A,40B,41A,41B
はコントローラ111によって制御される。このコント
ローラ111は、マイクロコンピュータを内蔵してい
て、アンチスキッドブレーキ制御及びトラクション制御
を行うためのものである。尚、同図には、コントローラ
111をアンチスキッドブレーキ制御用とトラクション
制御用とで分けずに記載しているが、制御内容はそれぞ
れで異なる。
【0027】この場合、トラクション制御(ブレーキ制
御)を行わないときには、図示のように開閉弁32が閉
じ、開閉弁34が開かれ、かつ開閉弁36B,37Bが
閉じ、開閉弁36A,37Aが開かれる。これにより、
ブレーキペダル25が踏み込まれると、前輪用ブレーキ
21FL,21FRに対してはマスタシリンダ27を介
してブレーキ液圧が供給される。また、後輪用ブレーキ
21RL,21RRに対しては、液圧倍力装置26から
のブレーキペダル25の踏込力に応じた倍力用液圧がブ
レーキ液圧として配管33を介して供給される。
【0028】また、後述するように、トラクション制御
を行うときには開閉弁34が閉じられ、開閉弁32が開
かれる。また、開閉弁36A,36B,37A,37
B,40A,41A,40B,41Bはデューティ制御
に開閉制御されるようになっている。また、分岐管28
aを経たブレーキ液圧は、一方向弁35の作用によっ
て、ブレーキペダル25に対する反力として作用しない
ようになっている。
【0029】トラクション制御の場合、駆動輪7RL,
7RRの駆動トルクを低減するために、駆動輪7RL、
7RRに対するブレーキ制御を行うとともに、駆動輪7
RL,7RRに伝達される駆動力、つまりエンジン1の
発生トルクの低減をも行う。このため、エンジン1の吸
気通路8には、アクセルペダル9に連結された上記メイ
ンスロットル弁10と、スロットル開度調節用アクチュ
エータ11に連結された上記サブスロットル弁12とが
配設され、サブスロットル弁12を上記トラクション制
御用としてのコントローラ111により上記アクチュエ
ータ11を介して制御するようになっている。
【0030】次に、アンチスキッドブレーキ制御及びト
ラクション制御について詳細に説明する。まず、アンチ
スキッドブレーキ制御について説明すると、本実施例で
は、開閉弁40A,40Bの作動によって左前輪7FL
のブレーキ21FLの制動圧を調節する第1チャンネル
と、開閉弁41A,41Bの作動によって右前輪7FR
のブレーキ21FR制動圧を調節する第2チャンネル
と、開閉弁36A,36B,37A,37Bの作動によ
って左右の後輪7RL,7RRのブレーキ21RL,2
1RRの制動圧を調節する第3チャンネルとを備え、こ
れら各チャンネルは互いに独立して制御されるようにな
っている。
【0031】上記第1〜第3のチャンネルを制御するコ
ントローラ111は、ブレーキペダル25が踏まれてい
るか否かを検出するブレーキセンサ115からのブレー
キ信号と、各車輪7FL〜7RRの回転速度Vを検出す
る車輪速センサ112FL〜112RRからの車輪速信
号と、舵角センサ114からの転舵角信号とが入力さ
れ、アンチスキッドブレーキ制御を各チャンネル毎に並
行して行うようになっている。
【0032】その制御内容について具体的に説明する
と、コントローラ111は、疑似車体速設定部と制御閾
値設定部とを備え、制御閾値と車輪加減速度やスリップ
率との比較によってフェーズ0(アンチスキッドブレー
キ非制御状態)、フェーズI(アンチスキッドブレーキ
制御時における制動圧の減圧状態)、フェーズII(減圧
後の保持状態)、フェーズIII (減圧保持後の急増圧状
態)及びフェーズIV(急増圧後の緩増圧状態)からフェ
ーズを選択し、各フェーズに応じた制動圧制御信号を開
閉弁36A,36B,37A,37B,40A,40
B,41A,41Bに出力するようになっている。
【0033】上記疑似車体速Vr は、上記車輪速に基い
て便宜上の車体速度として設定されるものであり、4輪
7FL〜7RRのうちの最高車輪速が疑似車体速Vr と
設定される。一方、速度変化量を路面の摩擦係数に応じ
て高摩擦係数における1.2 G・Δtから低摩擦係数の0.
3 G・Δtまでの間で設定して次のように補正される。
尚、Δtはサンプリング周期(例えば7ms)である。
【0034】 Vr ←Vr −(1.2 G・Δt〜0.3 G・Δt) 制御閾値の設定は各チャンネル毎に独立して行われるも
のであり、制御閾値としては、本実施例の場合、上記フ
ェーズ0(アンチスキッドブレーキ非制御時)からフェ
ーズI(減圧)への移行判定用の第1車輪減速度閾値G1
と、フェーズIからフェーズII(保持)への移行判定用
の第2車輪減速度閾値G2と、フェーズIIからフェーズII
I (急増圧)への移行判定用の第1スリップ率閾値S1
と、フェーズIII からフェーズIV(緩増圧)への移行判
定用の車輪加速度閾値G3と、フェーズIVからフェーズI
への移行判定用の第2スリップ率閾値S2とがある。上記
制御閾値は疑似車体速Vr 及び路面の摩擦係数に応じて
適宜設定される。
【0035】後輪7RL,7RRの車輪速に関しては、
両車輪速のうちの小さい方の車輪速が後輪車輪速として
選択される。また、スリップ率は次式に従って算出され
る。
【0036】 スリップ率=(1−車輪速÷疑似車体速)×100 上記制御閾値の設定は、図6に示すように、路面に対す
る車輪の横抗力係数μL を過度に低くすることなく、路
面と車輪との間の摩擦係数μを高くできるように、つま
りSs の範囲の特性が得られるように設定される。
【0037】車輪の減速度及び加速度は、車輪速の前回
値と今回値との差を上記サンプリング周期Δtで除算
し、その結果を重力加速度に換算して求められる。従っ
て、通常は図7に示すような制動圧の増減制御が行われ
ることになる。すなわち、 定速走行状態からブレーキペダル25が踏み込まれ
ると、制動圧が増加していき、それに伴って車輪速が減
少していく。
【0038】 車輪減速度が第1車輪減速度閾値G1よ
りも大きくなると、アンチスキッドブレーキ制御に移行
してフェーズIが選択され、制動圧は所定の減圧態様に
従って減少される。
【0039】 車輪減速度が第2車輪減速度閾値G2よ
りも小さくなると、フェーズIIが選択され、制動圧は減
圧状態で保持される。
【0040】 上記減圧保持に伴ってスリップ率が減
少し、第1スリップ率閾値S1を越えると、フェーズIII
が選択され、制動圧の急増加が行われる。
【0041】 上記急増圧により、車輪加速度が減少
し車輪加速度閾値G3以下になると、フェーズIVが選択さ
れ、制動圧の緩増加が行われる。
【0042】 上記緩増圧により、スリップ率が第2
スリップ率閾値S2を越えると、フェーズIが選択され
る。
【0043】以上の如くして、第1〜第3の各チャンネ
ルにつき、互いに独立して制動圧が増減制御されること
により、各車輪のロックないしはスキッド状態の発生を
防止し、方向安定性を失わせずに車両を短い制動距離で
停止させることになる。
【0044】トラクション制御に際しては、ブレーキ制
御と、上記スロットル開度調節用アクチュエータ11を
制御することによるエンジン制御と、変速制御用のAT
コントローラ101を介したロックアップ制御とを行
う。コントローラ111には、スロットル開度センサ1
02,103及び車速センサ104からの信号が入力さ
れる他、各車輪7FL〜7RRの速度Vを検出する車輪
速センサ112FL〜112RRからの車輪速信号と、
アクセル開度を検出するアクセル開度センサ113から
のアクセル開度信号と、ハンドル舵角を検出する舵角セ
ンサ114からのハンドル舵角信号と、マニュアル操作
されるスイッチ116からのモード信号とが入力され
る。
【0045】上記コントローラ111によるトラクショ
ン制御の内容をエンジン制御とブレーキ制御とに着目し
て示したのが図8である。同図において、エンジン用の
目標値(駆動輪の目標スリップ値)はSETで示し、ブ
レーキ用の目標値はSETで示している(SBT>SE
T)。
【0046】t1 時点前までは、駆動輪に大きなスリッ
プが生じていないので、エンジン制御は行われておら
ず、従ってサブスロットル弁12は全開であって、スロ
ットル開度Tn(両スロットル弁10,12の合成開度
であって、開度の小さな方のスロットル弁の開度に一致
する)は、アクセル開度に対応したメインスロットル開
度TH・Mである。
【0047】t1 時点では、駆動輪のスリップ値が、エ
ンジン用目標値SETとなった大きなスリップ発生時と
なる。実施例では、この駆動輪のスリップ値がSET以
上となったときにトラクション制御を開始するようにな
っており、このt1 時点で、スロットル開度が下限制御
値SMにまで一挙に低下される(フィードフォワード制
御)。そして、一旦SMとした後は、駆動輪のスリップ
値がエンジン用目標値SETとなるように、サブスロッ
トル弁12の開度がフィードバック制御される。このと
き、スロットル開度Tnはサブスロットル弁開度TH・
Sとなる。
【0048】t2 時点では、駆動輪のスリップ値がブレ
ーキ目標値SBT以上となったときであり、このとき
は、駆動輪のブレーキ21RL,21RRに対してブレ
ーキ液圧が供給され、エンジン制御とブレーキ制御との
両方によるトラクション制御の開始される。ブレーキ液
圧は、駆動輪のスリップ値がブレーキ用目標値SBTと
なるようにフィードバック制御される。
【0049】t3 時点では、駆動輪のスリップ値がブレ
ーキ用目標値SBT未満となったときであり、これによ
ってブレーキ液圧が徐々に低下され、やがてブレーキ液
圧は零となる。但し、エンジンによるスリップ制御は依
然として継続される。
【0050】尚、トラクション制御の終了条件は、実施
例ではアクセル開度が全閉となったときとしている。
【0051】駆動輪のスリップ値は、車輪速センサ11
2FR〜112RLからの検出信号に基いて検出され
る。すなわち、駆動輪の回転速度から従動輪の回転速度
を差し引くことでスリップ値を算出するものである。
尚、このスリップ値の算出にあたっては、エンジン制御
用の場合、駆動輪の回転速度は左右駆動輪のうちの大き
い方が選択され、従動輪の回転速度は左右従動輪の平均
値が用いられる。ブレーキ制御用の場合、従動輪の回転
速度はエンジン制御用と同じであるが、駆動輪の回転速
度は左右駆動輪への制動力を互いに独立して制御する場
合には左右駆動輪の回転速度がそれぞれ用いられる。
【0052】図9は上記目標値SET及びSBTを決定
する回路をブロック図的に示したものであり、決定パラ
メータとしては、車速、アクセル開度、ハンドル舵角、
モードスイッチ116の操作状態及び路面の最大摩擦係
数μmax とがある。
【0053】すなわち、同図において、SETの基本値
STA0とSBTの基本値STB0とが、最大摩擦係数
をパラメータとしてマップ121に記憶されている(S
TB0>STA0)。そして、この基本値STB0,S
TA0にそれぞれ補正ゲイン係数KDを掛け合わせるこ
とでSET,SBTが得られる。
【0054】上記補正ゲイン係数KDは、各ゲイン係数
VG,ACPG,STRG,MODEGを掛け合わせる
ことにより得られる。上記ゲイン係数VGは、車速をパ
ラメータとするもので、マップ122として記憶されて
いる。ゲイン係数ACPGは、アクセル開度をパラメー
タとするもので、マップ123として記憶されている。
ゲイン係数STRGは、ハンドル舵角をパラメータとす
るもので、マップ124として記憶されている。ゲイン
係数MODEGは、運転者にマニュアル選択されるもの
で、テーブル125に記憶されている。このテーブル1
25ではスポーツモード、ノーマルモード及びセーフテ
ィモードの3種類が設けられている。
【0055】上記各車輪速センサ112FL〜112R
Rは電磁ピックアップコイル式のもので構成されてい
る。すなわち、この車輪速センサ112FL〜112R
Rは、図3に示すように、例えば車輪7FL〜7RRに
回転一体に取り付けられた円板からなるロータ51を備
え、そのロータ51の外周縁には複数の突起51a,5
1a,…が等角度間隔をあけて形成されている。ロータ
51近傍の車体にはポール52が先端をロータ51の各
突起51aに対し所定の間隙lがあくように配置固定さ
れ、このポール52は図外の磁石に接続されていて、磁
石によりポール52に磁界を形成するようにしている。
ポール52の外周にピックアップコイル53が巻き付け
られており、車輪7FL〜7RRと一体のロータ51の
回転によりその突起51aがポール52の先端に接離す
るとき、ピックアップコイル53にパルス状の出力電圧
を発生させるようになっている。
【0056】上記各車輪速センサ112FL〜112R
Rに何等かの原因で異常があると、上記したアンチスキ
ッドブレーキ制御やトラクション制御を正確に行うこと
ができない。この車輪速センサ112FL〜112RR
の異常に対処するために、コントローラ111において
図2に示す制御を行う。すなわち、ステップS1 で各車
輪速センサ112FL〜112RRの出力信号から車輪
速V,V,…を読み込み、次のステップS2 で、その読
み込まれた4つの車輪速V,V,…の中から最高車輪速
Vmax を選択してそれが所定値(例えば車速5Km/Hに対
応する値)以上か否かを判定する。この判定がNOのと
きにはステップS7 に進み、アンチスキッドブレーキ制
御及びトラクション制御を通常どおりに行う。判定がY
ESのときには、ステップS3 に進み、上記最高車輪速
Vmax の変化率が所定範囲(例えば±0.5G)以内か
どうかを判定する。この判定がNOのときには、上記ス
テップS7 に進むが、YESのときには、ステップS4
に進み、上記最高車輪速Vmax の変化率が所定範囲以内
となる状態が所定時間(例えば0.5秒)継続したかど
うかを判定する。この判定がNOのときには上記ステッ
プS7 に進む。判定がYESのときには、車両が安定し
た走行状態にあると見做し、ステップS5 に進んで出力
信号のない車輪速センサ112FL〜112RRがある
かどうかを判定する。この判定がNO、つまり車両が走
行している状態で車輪速センサ112FL〜112RR
からいずれも信号が出力されているときには、ステップ
S7 に進むが、YESのとき、つまり走行状態であるに
も拘らず所定の車輪速センサ112FL〜112RRか
ら信号が出力されていないときには、その信号のない車
輪速センサ112FL〜112RRを異常状態と見做
し、ステップS6 で上記アンチスキッドブレーキ制御や
トラクション制御を中止する。
【0057】この実施例では、上記フローのステップS
2 〜S4 により、4つの車輪速センサ112FL〜11
2RRでそれぞれ検出された車輪速の中の最高車輪速V
maxが所定値以上でかつ該最高車輪速Vmax の変化率が
所定範囲以下の状態が一定時間継続していることを検出
することで、車両が走行状態のあることを判定する車両
走行判定手段131が構成される。
【0058】また、ステップS5 により、上記車両走行
判定手段131により車両が走行していると判定された
とき、出力信号のない車輪速センサ112FL〜112
RRを異常と判定するセンサ異常検出手段132が構成
される。
【0059】さらに、ステップS6 により、上記センサ
異常検出手段132により車輪速センサ112FL〜1
12RRの異常が検出されたとき、上記アンチスキッド
ブレーキ制御及びトラクション制御を中止する制御中止
手段133が構成される。
【0060】したがって、この実施例では、4つの車輪
速センサ112FL〜112RRからの信号により車輪
速V,V,…が検出され、その車輪速の中の最高車輪速
Vmax が所定値以上であるかが判定される。この条件は
例えばジャッキアップして車輪7FL〜7RRを無負荷
状態で回転させる状態でも生じるので、それを除くため
に、さらに、上記最高車輪速Vmax の変化率が所定範囲
以下となる状態が一定時間継続しているかどうかが判定
される。上記ジャッキアップの状態では、無負荷である
ので、車輪速が短時間に増減してその変動が大きく、上
記判定基準内に含まれない。このため、最高車輪速Vma
xの変化率が所定範囲以下となる状態が一定時間継続し
ていることが検出されると、そのときに車両が安定走行
していると判定される。この車両の安定走行中は、車輪
7FL〜7RRが回転しているので、車輪速センサ11
2FL〜112RRが正常であれば、信号が出力され
る。このため、出力信号のない車輪速センサ112FL
〜112RRを異常と判定することができ、そのセンサ
異常時にはアンチスキッドブレーキ制御及びトラクショ
ン制御が中止される。
【0061】このように1つの最高車輪速Vmax を基に
車両走行状態を判定して、センサ異常を検出するので、
2つの車輪速センサが同時に異常に陥ってもそれを確実
に検出することができ、アンチスキッドブレーキ制御及
びトラクション制御を中止できる。
【0062】(実施例2)図10は本発明の実施例2を
示し、車両走行状態の判定方法を変えたものである。こ
の実施例では、コントローラ111における制御手順の
みが異なり、その他は実施例1と同様である。すなわ
ち、図10に示す如く、ステップS1 で各車輪速センサ
112FL〜112RRの出力信号を読み込み、次のス
テップS2 ′で、その4つの車輪速V,V,…の中から
任意の2つの車輪速V1 ,V2 を選択し、それが所定値
(例えば車速5Km/Hに対応する値)以上か否かを判定す
る。この判定がNOのときにはステップS7 に進み、ア
ンチスキッドブレーキ制御及びトラクション制御を通常
どおりに行う。判定がYESのときには、ステップS
3′に進み、上記2つの車輪速V1 ,V2 の差が所定範
囲以内かどうかを判定する。この判定がNOのときに
は、上記ステップS7 に進むが、YESのときには、車
両が安定した走行状態にあると見做し、ステップS5 に
進んで出力信号のない車輪速センサ112FL〜112
RRがあるかどうかを判定する。この判定がNOのとき
にはステップS7 に進むが、YESのとき、つまり車輪
速センサ112FL〜112RRから信号が出力されて
いないときには、その信号のない車輪速センサ112F
L〜112RRを異常状態と見做し、ステップS6 で上
記アンチスキッドブレーキ制御やトラクション制御を中
止する。
【0063】この実施例では、上記フローのステップS
2 ′,S3 ′により、4つの車輪速の中の任意の2つの
車輪速V1 ,V2 が所定値以上でかつ該両車輪速V1 ,
V2の差が所定範囲以内であることを検出することで、
車両が走行状態のあることを判定する車両走行判定手段
131′が構成される。
【0064】一般に、例えばジャッキアップして車輪7
FL〜7RRを回転させる状態では、無負荷状態である
にも拘らず、ベアリングのばらつき等により一方の駆動
輪は停止し、他方の駆動輪のみが回転する。従って、こ
の実施例2では、任意の2つの車輪が所定値以上で回転
し、かつ該両車輪の車輪速V1 ,V2 の差が所定範囲以
内であるのは、ジャッキアップ等の条件下ではなく、車
両が安定して走行していると判定することができる。そ
して、実施例1と同様に、この車両の安定走行中に、こ
の出力信号のない車輪速センサ112FL〜112RR
が異常と判定され、センサ異常時にはアンチスキッドブ
レーキ制御及びトラクション制御が中止される。この実
施例2の場合、上記実施例1のように1つの車輪速信号
ではなくて2つの車輪速信号が要るが、その反面ではセ
ンサ112FL〜112RRの異常判定を短時間で行う
ことができる。
【0065】(実施例3)図11は実施例3を示し、車
輪速センサ112FL〜112RRの所定の異常状態を
検出するようにしたものである。すなわち、図3に示す
ように、各車輪速センサ112FL〜112RRは一種
の発電機で、ロータ51の回転速度が高くなるほど出力
信号の電圧レベルが増大し、コントローラ111では、
その信号電圧レベルの所定閾値との大小を比較して、閾
値を越えた分により回転速度を判定する。ロータ51外
周の各突起51aとポール52先端との間の間隙lが適
正であるとき、低い車輪速でも出力信号の電圧レベルが
確実に閾値を越えるので、図4で実線にて示す如く、車
輪7FL〜7RRの回転上昇時(加速時)、コントロー
ラ111で検出される車輪速Vは時間の経過に伴って比
例的に増大する。ところが、ポール53の損傷等により
そのロータ突起51aとの間隙lが増大した場合には、
発電能力が下がるので、実際に車輪7FL〜7RRが回
転しているにも拘らず、電圧レベルが閾値に達せず、図
4に破線にて示すように、コントローラ111では車輪
速VがV=0であると検出され、車輪速Vの上昇により
信号電圧レベルが閾値を越えると、初めて、コントロー
ラ111で高い速度の車輪速Vと判定され、恰も車輪速
Vが急激に上昇したように検出される。車両の減速時に
も同様のことが生じ、このときには逆に、時間の経過に
より車輪速Vが急激に低下したように検出される。
【0066】この実施例では、上記の特性を利用して車
輪速センサ112FL〜112RRの異常状態を検出す
る。具体的には、図11に示す如く、ステップS1 で各
車輪速センサ112FL〜112RRの出力信号を読み
込み、次のステップS2 ′で、その4つの車輪速の中か
ら任意の2つの車輪速V1,V2 を選択し、それが所定
値以上で変化しているか否かを判定する。この判定がN
OのときにはステップS7 に進み、アンチスキッドブレ
ーキ制御及びトラクション制御を通常どおりに行う。判
定がYESのときには、ステップS3 ′に進み、上記2
つの車輪速V1,V2 の差が所定範囲以内かどうかを判
定する。この判定がNOのときには、上記ステップS7
に進むが、YESのときには、車両が加速又は減速状態
にあると見做し、ステップS5 ′に進んで、上記選択さ
れた車輪速V1 ,V2 の信号を出力する車輪速センサ1
12FL〜112RR以外でかつ車輪速信号が急激に変
化した車輪速センサ112FL〜112RRがあるかど
うかを判定する。この判定がNOのときにはステップS
7 に進むが、YESのときには、その車輪速が急変した
車輪速センサ112FL〜112RRを異常状態と見做
し、ステップS6 で上記アンチスキッドブレーキ制御や
トラクション制御を中止する。
【0067】この実施例では、上記フローにおけるステ
ップS2 ′,S3 ′により、4つの車輪速の中の任意の
2つの車輪速V1 ,V2 の差が所定範囲以内で、かつ該
両車輪速V1 ,V2 が所定値以上で変化していることを
検出することで、車両の加速又は減速状態を判定する車
両加減速判定手段134が構成される。
【0068】また、ステップS5 ′により、上記車両加
減速判定手段により車両が加減速状態にあると判定され
たとき、上記車輪速V1 ,V2 の信号を出力する車輪速
センサ112FL〜112RR以外でかつ車輪速信号が
急激に変化した車輪速センサ112FL〜112RRを
異常と判定するセンサ異常検出手段132′が構成され
る。
【0069】この実施例では、車両が加減速状態にある
と判定されたとき、その判定に利用された車輪速センサ
112FL〜112RR以外の車輪速センサ112FL
〜112RRの出力信号の急激な変化を検出し、信号の
急変があると、それは、車輪速センサ112FL〜11
2RRにおけるロータ51の各突起51aとポール52
先端との間の間隙lの増大により生じたものとして、そ
の車輪速センサ112FL〜112RRを異常と判定で
き、この場合でも、上記実施例1,2と同様の作用効果
が得られる。
【0070】特に、上記手順において、車両の加速時の
みを判定し、その加速時に車輪速信号が急激に上昇変化
した車輪速センサ112FL〜112RRを異常と判定
するように限定すると、車両の減速中に検出する場合
の、車輪7FL〜7RRのロックによる車輪速センサ1
12FL〜112RRの出力信号の急激な減少と誤判定
することはなく、センサ異常を確実に検出できる利点が
ある。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、車輪の回転速度を車輪速センサで検出し、その
検出された車輪速に基づいてスリップ制御を行うように
したスリップ制御装置において、複数の車輪速の中の最
高車輪速が所定値以上で、かつ該最高車輪速の変化率が
所定範囲以下の状態が一定時間継続していることをもっ
て車両の安定走行状態を判定し、その状態で出力信号の
ない車速センサを異常と判定してスリップ制御を中止す
るようにしたので、1つの最高車輪速を基に、2つの車
輪速センサが同時に異常に陥ってもそれを確実に検出し
て、スリップ制御を中止できる。
【0072】請求項2の発明によると、複数の車輪速の
中の任意の2つの車輪速が所定値以上で、かつ該両車輪
速の差が所定範囲以内であることを検出して、車両の安
定走行状態を判定し、その状態で出力信号のない車速セ
ンサを異常と判定してスリップ制御を中止するようにし
たので、2つの車輪速を基に、2つの車輪速センサが同
時に異常に陥ってもそれを確実にかつ短時間で検出し
て、スリップ制御を中止できる。
【0073】請求項3の発明によれば、任意の2つの車
輪速の差が所定範囲以内で、かつ該両車輪速が所定値以
上で変化していることを基に車両の加速状態又は減速状
態を検出し、その状態で上記加減速の判定に利用された
センサ以外の車輪速センサの出力信号が急変したとき
に、該車輪速センサを異常状態と判定するようにしたの
で、2つの車輪速センサにおいて回転部分と回転検出部
分との間の間隙が大きくなる異常状態を検出でき、スリ
ップ制御を中止できる。
【0074】請求項4の発明によると、上記車両の加速
状態の検出時、車輪速信号を出力する車輪速センサ以外
でかつ車輪速信号が急激に上昇変化した車輪速センサを
異常と判定するようにしたことにより、その車輪速セン
サの異常の検出を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】本発明の実施例1においてコントローラでの信
号処理手順を示すフローチャート図である。
【図3】車輪速センサの概略正面図である。
【図4】車輪速センサの出力信号の時間変化特性を示す
図である。
【図5】実施例1に係るスリップ制御装置の構成図であ
る。
【図6】スリップ率と摩擦係数、横抗力係数との関係を
示す特性図である。
【図7】アンチスキッドブレーキ制御でのタイムチャー
ト図である。
【図8】トラクション制御でのタイムチャート図であ
る。
【図9】エンジン用及びブレーキ用の各スリップ目標値
を決定するための回路図である。
【図10】実施例2を示す図2相当図である。
【図11】実施例3を示す図2相当図である。
【符号の説明】
1…エンジン 3…自動変速機 7FL,7FR…前輪(操舵輪) 7RL,7RR…後輪 21FL〜21RR…ブレーキ 101…ATコントローラ 111…コントローラ 112FL〜112RR…車輪速センサ 131,131′…車両走行判定手段 132,132′…センサ異常検出手段 133…制御中止手段 134…加減速判定手段 V,V1 ,V2 …車輪速 Vmax …最高車輪速

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪の回転速度を検出する車輪速センサ
    を備え、該車輪速センサにより検出された車輪速に基づ
    いてスリップ制御を行うようにしたスリップ制御装置に
    おいて、 上記複数の車輪速の中の最高車輪速が所定値以上で、か
    つ該最高車輪速の変化率が所定範囲以下の状態が一定時
    間継続していることを検出して、車両の走行状態を判定
    する車両走行判定手段と、 上記車両走行判定手段により車両が走行していると判定
    されたとき、出力信号のない車輪速センサを異常と判定
    するセンサ異常検出手段と、 上記センサ異常検出手段により車輪速センサの異常が検
    出されたとき、上記スリップ制御を中止する制御中止手
    段とを設けたことを特徴とするスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 車輪の回転速度を検出する車輪速センサ
    を備え、該車輪速センサにより検出された車輪速に基づ
    いてスリップ制御を行うようにしたスリップ制御装置に
    おいて、 上記複数の車輪速の中の任意の2つの車輪速が所定値以
    上で、かつ該両車輪速の差が所定範囲以内であることを
    検出して、車両の走行状態を判定する車両走行判定手段
    と、 上記車両走行判定手段により車両が走行していると判定
    されたとき、出力信号のない車輪速センサを異常と判定
    するセンサ異常検出手段と、 上記センサ異常検出手段により車輪速センサの異常が検
    出されたとき、上記スリップ制御を中止する制御中止手
    段とを設けたことを特徴とするスリップ制御装置。
  3. 【請求項3】 車輪の回転速度を検出する車輪速センサ
    を備え、該車輪速センサにより検出された車輪速に基づ
    いてスリップ制御を行うようにしたスリップ制御装置に
    おいて、 上記複数の車輪速の中の任意の2つの車輪速の差が所定
    範囲以内で、かつ該両車輪速が所定値以上で変化してい
    ることを検出して、車両の加速又は減速状態を判定する
    車両加減速判定手段と、 上記車両加減速判定手段により車両が加減速状態にある
    と判定されたとき、上記車輪速信号を出力する車輪速セ
    ンサ以外でかつ車輪速信号が急激に変化した車輪速セン
    サを異常と判定するセンサ異常検出手段と、 上記センサ異常検出手段により車輪速センサの異常が検
    出されたとき、上記スリップ制御を中止する制御中止手
    段とを設けたことを特徴とするスリップ制御装置。
  4. 【請求項4】 センサ異常検出手段は、車両加減速判定
    手段により車両の加速状態が判定されたときに、車輪速
    信号を出力する車輪速センサ以外でかつ車輪速信号が急
    激に上昇変化した車輪速センサを異常と判定するように
    構成されていることを特徴とする請求項3記載のスリッ
    プ制御装置。
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