JPH0586405A - 鍛造歯形面が製品歯車歯形面となるAl−Si系合金製鍛造歯車の製造法 - Google Patents
鍛造歯形面が製品歯車歯形面となるAl−Si系合金製鍛造歯車の製造法Info
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- JPH0586405A JPH0586405A JP27678991A JP27678991A JPH0586405A JP H0586405 A JPH0586405 A JP H0586405A JP 27678991 A JP27678991 A JP 27678991A JP 27678991 A JP27678991 A JP 27678991A JP H0586405 A JPH0586405 A JP H0586405A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鍛造ままの歯形面を、実質的にそのままの状
態で製品歯車の歯形面として実用に供することができる
Al−Si系合金製鍛造歯車を製造する。 【構成】 原料粉末として、急冷凝固Al−Si系合金
粉末を用い、歯車圧粉体、熱間鍛造加工金型のダイのキ
ャビティ、および同パンチの外周面の平面形状および平
面寸法を、実質的に製品歯車の歯形面の平面形状および
平面寸法に相当するものとし、 上記歯車圧粉体の加熱温度:300℃〜粉末の再結晶温
度、 上記金型加熱温度:100℃〜粉末の再結晶温度、 の条件で上記歯車圧粉体に熱間鍛造加工を施すことによ
り鍛造歯車を製造する。
態で製品歯車の歯形面として実用に供することができる
Al−Si系合金製鍛造歯車を製造する。 【構成】 原料粉末として、急冷凝固Al−Si系合金
粉末を用い、歯車圧粉体、熱間鍛造加工金型のダイのキ
ャビティ、および同パンチの外周面の平面形状および平
面寸法を、実質的に製品歯車の歯形面の平面形状および
平面寸法に相当するものとし、 上記歯車圧粉体の加熱温度:300℃〜粉末の再結晶温
度、 上記金型加熱温度:100℃〜粉末の再結晶温度、 の条件で上記歯車圧粉体に熱間鍛造加工を施すことによ
り鍛造歯車を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鍛造ままの歯形面
を、実質的にそのままの状態で製品歯車の歯形面として
実用に供することができるAl−Si系合金製鍛造歯車
の製造法に関するものである。
を、実質的にそのままの状態で製品歯車の歯形面として
実用に供することができるAl−Si系合金製鍛造歯車
の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1に回転歯車ポンプを構成する歯車が
概略平面図で例示されている。この歯車は、図示される
通り被動歯車1と駆動歯車2からなり、かつこれらの歯
車は、例えば特開平2−169881号公報に記載され
る方法を用い、急冷凝固Al−Si系合金粉末のリング
状圧粉体に熱間鍛造加工を施すことにより製造されてい
る。
概略平面図で例示されている。この歯車は、図示される
通り被動歯車1と駆動歯車2からなり、かつこれらの歯
車は、例えば特開平2−169881号公報に記載され
る方法を用い、急冷凝固Al−Si系合金粉末のリング
状圧粉体に熱間鍛造加工を施すことにより製造されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来方
法により製造されたAl−Si系合金製鍛造歯車におい
ては、歯形面1a,2aが、上下方向の鍛造方向に対し
て直角の半径方向に材料が流れて形成され、歯形面を構
成する表面部には十分な鍛造が施されないために、歯形
面表面部の緻密化が十分に行なわれず、したがって製品
歯車とするためには、少なくとも歯形面にそって深さ約
1mm程度に亘る材質的に不健全な表面部の除去が不可欠
であり、このことは複雑な形状を有し、高精度の寸法が
要求される歯形面の例えば放電加工などによる成形加工
が必要となることから、コスト高となるのを避けること
ができないのが現状である。
法により製造されたAl−Si系合金製鍛造歯車におい
ては、歯形面1a,2aが、上下方向の鍛造方向に対し
て直角の半径方向に材料が流れて形成され、歯形面を構
成する表面部には十分な鍛造が施されないために、歯形
面表面部の緻密化が十分に行なわれず、したがって製品
歯車とするためには、少なくとも歯形面にそって深さ約
1mm程度に亘る材質的に不健全な表面部の除去が不可欠
であり、このことは複雑な形状を有し、高精度の寸法が
要求される歯形面の例えば放電加工などによる成形加工
が必要となることから、コスト高となるのを避けること
ができないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上記の従来方法のもつ問題点を解決すべく研究を行なっ
た結果、(a) 原料粉末を、重量%で(以下%は重量%
を示す)、 Si:10〜30%、 FeおよびNiのうちの1種または2種:0.5〜10
%、 Cu:0.5〜5%、 Mg:0.3〜2%、 を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組成を有
し、かつガスアトマイズによる急冷凝固で初晶Siの平
均粒径を10μm以下とした粒度:100メッシュ以下
のAl−Si系合金粉末に特定した上で、(b) 上記急
冷凝固Al−Si系合金粉末から、製品歯車の歯形面の
平面形状および平面寸法に相当する歯形面の平面形状お
よび平面寸法を有し、かつ63〜81%の理論密度比を
もった歯車圧粉体を成形し、(c) 上記歯車圧粉体に、
粉末表面の吸着水分を除去すると共に、水酸化物を酸化
物と水素に分解して、水素を除去する目的、さらに上記
原料粉末に潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を添加して混
合した場合には該ステアリン酸亜鉛の除去を目的として
(なお、潤滑剤としてのステアリン酸亜鉛を金型に塗布
した場合には上記原料粉末への添加混合は行なわな
い)、非酸化性雰囲気中、350〜450℃の温度に1
0〜60分間保持の条件で焙焼を施した後、(d) 同じ
く製品歯車の歯形面の平面形状および平面寸法に相当す
る歯形面の平面形状および平面寸法を有する歯車キャビ
ティをもったダイと、前記歯車キャビティと実質的に同
一の外周面形状をもったパンチで構成された金型を用
い、 上記金型の加熱温度:100℃〜粉末の再結晶温度、 上記歯車圧粉体の加熱温度:300℃〜粉末の再結晶温
度、 の条件で熱間鍛造加工を施して、95%以上の理論密度
比に緻密化した鍛造歯車とし、(e) 引続いて、上記鍛
造歯車に、上記熱間鍛造加工の終了温度から直接焼入れ
するか、あるいは熱間鍛造加工後、上記熱間鍛造加熱温
度と同じ300℃〜粉末の再結晶温度に加熱して焼入れ
の溶体化処理と、150〜200℃に5〜20時間保持
の条件での時効処理からなる熱処理を施す、以上(a) 〜
(e) の基本工程により製造されたAl−Si系合金製鍛
造歯車は、歯形面を構成する表面部と内部が材質的に均
一にして、いずれも理論密度比で95%以上に緻密化し
ているので、実質的に歯形面に機械加工を施すことな
く、鍛造ままの歯形面がそのままの状態で製品歯車の歯
形面として実用に供することができるという研究結果を
得たのである。
上記の従来方法のもつ問題点を解決すべく研究を行なっ
た結果、(a) 原料粉末を、重量%で(以下%は重量%
を示す)、 Si:10〜30%、 FeおよびNiのうちの1種または2種:0.5〜10
%、 Cu:0.5〜5%、 Mg:0.3〜2%、 を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組成を有
し、かつガスアトマイズによる急冷凝固で初晶Siの平
均粒径を10μm以下とした粒度:100メッシュ以下
のAl−Si系合金粉末に特定した上で、(b) 上記急
冷凝固Al−Si系合金粉末から、製品歯車の歯形面の
平面形状および平面寸法に相当する歯形面の平面形状お
よび平面寸法を有し、かつ63〜81%の理論密度比を
もった歯車圧粉体を成形し、(c) 上記歯車圧粉体に、
粉末表面の吸着水分を除去すると共に、水酸化物を酸化
物と水素に分解して、水素を除去する目的、さらに上記
原料粉末に潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を添加して混
合した場合には該ステアリン酸亜鉛の除去を目的として
(なお、潤滑剤としてのステアリン酸亜鉛を金型に塗布
した場合には上記原料粉末への添加混合は行なわな
い)、非酸化性雰囲気中、350〜450℃の温度に1
0〜60分間保持の条件で焙焼を施した後、(d) 同じ
く製品歯車の歯形面の平面形状および平面寸法に相当す
る歯形面の平面形状および平面寸法を有する歯車キャビ
ティをもったダイと、前記歯車キャビティと実質的に同
一の外周面形状をもったパンチで構成された金型を用
い、 上記金型の加熱温度:100℃〜粉末の再結晶温度、 上記歯車圧粉体の加熱温度:300℃〜粉末の再結晶温
度、 の条件で熱間鍛造加工を施して、95%以上の理論密度
比に緻密化した鍛造歯車とし、(e) 引続いて、上記鍛
造歯車に、上記熱間鍛造加工の終了温度から直接焼入れ
するか、あるいは熱間鍛造加工後、上記熱間鍛造加熱温
度と同じ300℃〜粉末の再結晶温度に加熱して焼入れ
の溶体化処理と、150〜200℃に5〜20時間保持
の条件での時効処理からなる熱処理を施す、以上(a) 〜
(e) の基本工程により製造されたAl−Si系合金製鍛
造歯車は、歯形面を構成する表面部と内部が材質的に均
一にして、いずれも理論密度比で95%以上に緻密化し
ているので、実質的に歯形面に機械加工を施すことな
く、鍛造ままの歯形面がそのままの状態で製品歯車の歯
形面として実用に供することができるという研究結果を
得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、(a) 原料粉末として、 Si:10〜30%、 FeおよびNiのうちの1種または2種:0.5〜10
%、 Cu:0.5〜5%、 Mg:0.3〜2%、 を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組成を有
するガスアトマイズによる急冷凝固Al−Si系合金粉
末を用い、(b) 上記原料粉末から、製品歯車の歯形面
の平面形状および平面寸法に相当する歯形面の平面形状
および平面寸法を有し、かつ63〜81%の理論密度比
をもった歯車圧粉体を成形し、(c) 上記歯車圧粉体
に、非酸化性雰囲気中で焙焼を施した後、(d) 同じく
製品歯車の歯形面の平面形状および平面寸法に相当する
歯形面の平面形状および平面寸法を有する歯車キャビテ
ィをもったダイと、前記歯車キャビティと実質的に同一
の外周面形状をもったパンチで構成された金型を用い、 上記金型の加熱温度:100℃〜粉末の再結晶温度、 上記歯車圧粉体の加熱温度:300℃〜粉末の再結晶温
度、 の条件で熱間鍛造加工を施して、95%以上の理論密度
比に緻密化した鍛造歯車とし、(e) 引続いて溶体化処
理と時効処理からなる熱処理を施すこと、以上(a) 〜
(e) の基本工程により鍛造歯形面が製品歯車歯形面とな
るAl−Si系合金製鍛造歯車を製造する方法に特徴を
有するものである。
なされたものであって、(a) 原料粉末として、 Si:10〜30%、 FeおよびNiのうちの1種または2種:0.5〜10
%、 Cu:0.5〜5%、 Mg:0.3〜2%、 を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組成を有
するガスアトマイズによる急冷凝固Al−Si系合金粉
末を用い、(b) 上記原料粉末から、製品歯車の歯形面
の平面形状および平面寸法に相当する歯形面の平面形状
および平面寸法を有し、かつ63〜81%の理論密度比
をもった歯車圧粉体を成形し、(c) 上記歯車圧粉体
に、非酸化性雰囲気中で焙焼を施した後、(d) 同じく
製品歯車の歯形面の平面形状および平面寸法に相当する
歯形面の平面形状および平面寸法を有する歯車キャビテ
ィをもったダイと、前記歯車キャビティと実質的に同一
の外周面形状をもったパンチで構成された金型を用い、 上記金型の加熱温度:100℃〜粉末の再結晶温度、 上記歯車圧粉体の加熱温度:300℃〜粉末の再結晶温
度、 の条件で熱間鍛造加工を施して、95%以上の理論密度
比に緻密化した鍛造歯車とし、(e) 引続いて溶体化処
理と時効処理からなる熱処理を施すこと、以上(a) 〜
(e) の基本工程により鍛造歯形面が製品歯車歯形面とな
るAl−Si系合金製鍛造歯車を製造する方法に特徴を
有するものである。
【0006】なお、この発明の方法を実施するに際して
は、上記熱処理後の鍛造歯車に、バリ取りおよび鍛造黒
皮除去の目的でサンドブラストが施され、さらに前記サ
ンドブラストとは別に、あるいはこれと合わせてショッ
トブラストを施してもよく、このショットブラストによ
れば上記サンドブラストの効果のほかに、表面を硬化し
て疲労強度を向上させるという効果がもたらされる。
は、上記熱処理後の鍛造歯車に、バリ取りおよび鍛造黒
皮除去の目的でサンドブラストが施され、さらに前記サ
ンドブラストとは別に、あるいはこれと合わせてショッ
トブラストを施してもよく、このショットブラストによ
れば上記サンドブラストの効果のほかに、表面を硬化し
て疲労強度を向上させるという効果がもたらされる。
【0007】また、同じく鍛造歯車の歯形面に高い寸法
精度が要求される場合には、サンドブラストおよび/ま
たはショットブラスト処理後の鍛造歯車に3〜6ton /
cm2 の圧力で冷間鍛造が施される。
精度が要求される場合には、サンドブラストおよび/ま
たはショットブラスト処理後の鍛造歯車に3〜6ton /
cm2 の圧力で冷間鍛造が施される。
【0008】さらに、同じくサンドブラストおよび/ま
たはショットブラスト処理後、あるいは冷間すえ込み鍛
造後の鍛造歯車には、歯形面を除く上下両面、さらに被
動歯車の場合には外周面に寸法出しのための切削加工が
施される。
たはショットブラスト処理後、あるいは冷間すえ込み鍛
造後の鍛造歯車には、歯形面を除く上下両面、さらに被
動歯車の場合には外周面に寸法出しのための切削加工が
施される。
【0009】つぎに、この発明の方法において、製造条
件を上記の通りに限定した理由を説明する。 A.合金粉末の成分組成 (a) Si Si成分には、平均粒径で10μm以下の初晶Siおよ
び微細な析出Siを形成し、さらに金属間化合物を形成
して耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量が
10%未満では所望のすぐれた耐摩耗性を確保すること
ができず、一方その含有量が30%を越えると、靭性が
低下するようになることから、その含有量を10〜30
%定めた。
件を上記の通りに限定した理由を説明する。 A.合金粉末の成分組成 (a) Si Si成分には、平均粒径で10μm以下の初晶Siおよ
び微細な析出Siを形成し、さらに金属間化合物を形成
して耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量が
10%未満では所望のすぐれた耐摩耗性を確保すること
ができず、一方その含有量が30%を越えると、靭性が
低下するようになることから、その含有量を10〜30
%定めた。
【0010】(b) FeおよびNi これらの成分には、AlやSiと金属間化合物を形成し
て、耐熱性、高温強度、および耐摩耗性を向上させる作
用があるが、その含有量が0.5%未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方その含有量が10%を越え
ると靭性が低下するようになることから、その含有量を
0.5〜10%と定めた。
て、耐熱性、高温強度、および耐摩耗性を向上させる作
用があるが、その含有量が0.5%未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方その含有量が10%を越え
ると靭性が低下するようになることから、その含有量を
0.5〜10%と定めた。
【0011】(c) CuおよびMg これらの成分には、共存した状態で一段と、強度を向上
させる作用があるが、その含有量がそれぞれCu:0.
5%未満およびMg:0.3%未満では所望の強度向上
効果が得られず、一方その含有量がそれぞれCu:5%
およびMg:2%を越えると靭性が低下するようになる
ことから、その含有量をそれぞれCu:0.5〜5%、
Mg:0.3〜2%と定めた。
させる作用があるが、その含有量がそれぞれCu:0.
5%未満およびMg:0.3%未満では所望の強度向上
効果が得られず、一方その含有量がそれぞれCu:5%
およびMg:2%を越えると靭性が低下するようになる
ことから、その含有量をそれぞれCu:0.5〜5%、
Mg:0.3〜2%と定めた。
【0012】B.歯車圧粉体の理論密度比 その理論密度比が63%未満では、取扱上破損が生じ易
く、一方81%を越えた理論密度比にするには高い成形
圧力が必要となり、その分だけ金型寿命が短かくなるこ
とから、その理論密度比を63〜81%と定める。
く、一方81%を越えた理論密度比にするには高い成形
圧力が必要となり、その分だけ金型寿命が短かくなるこ
とから、その理論密度比を63〜81%と定める。
【0013】C.熱間鍛造加工 (a) 金型の加熱温度 その加熱温度が100℃未満では、熱間鍛造後の歯車の
金型内での冷却速度が速く、この結果収縮が大きくなる
ため、例えば被動歯車であれば歯形面から外周面に亀裂
が生じ、一方その加熱温度が再結晶温度を越えると、結
晶粒、並びに初晶Siおよび析出Siが粗大化するよう
になることから、その加熱温度を100℃〜再結晶温度
と定めた。
金型内での冷却速度が速く、この結果収縮が大きくなる
ため、例えば被動歯車であれば歯形面から外周面に亀裂
が生じ、一方その加熱温度が再結晶温度を越えると、結
晶粒、並びに初晶Siおよび析出Siが粗大化するよう
になることから、その加熱温度を100℃〜再結晶温度
と定めた。
【0014】(b) 歯車圧粉体の加熱温度 その加熱温度が300℃未満では、熱間鍛造中に割れが
生じたり、また理論密度比で95%以上に緻密化するの
が困難になり、一方粉末の再結晶温度を越えると、粉末
の急冷凝固組織がそこなわれ、所望の耐摩耗性および強
度を確保することができないことから、その加熱温度を
300℃〜粉末の再結晶温度と定めた。
生じたり、また理論密度比で95%以上に緻密化するの
が困難になり、一方粉末の再結晶温度を越えると、粉末
の急冷凝固組織がそこなわれ、所望の耐摩耗性および強
度を確保することができないことから、その加熱温度を
300℃〜粉末の再結晶温度と定めた。
【0015】D.鍛造歯車の理論密度比 その理論密度比が95%未満では、所望のすぐれた耐摩
耗性および高強度を確保することができないので、その
理論密度比を95%と定めた。
耗性および高強度を確保することができないので、その
理論密度比を95%と定めた。
【0016】つぎに、この発明の方法を実施例により具
体的に説明する。原料粉末として、それぞれ表1に示さ
れる成分組成、並びに空気アトマイズによる急冷凝固で
100メッシュ以下の粒度としたAl−Si系合金粉末
A〜Fを用い、これに潤滑剤として0.8%のステアリ
ン酸亜鉛を加えて混合した状態で、2〜5ton /cm2 の
範囲内の所定の圧力でそれぞれ表2に示される理論密度
比、並びに外径:100mm×歯底径:85mm×歯先径:
70mm(図1の被動歯車を参照されたい)×厚さ:16
mmの寸法をもった歯車圧粉体をプレス成形し、この歯車
圧粉体の歯形面の平面形状および平面寸法は製品歯車の
それに相当するものであり、ついでこの歯車圧粉体に、
N2 雰囲気中、温度:400℃に30分間保持の条件で
焙焼を行なった後、ダイのキャビティにおける歯形面形
成部分およびパンチの外周面部分の平面形状および平面
寸法が製品歯車の歯形面の平面形状および平面寸法に相
当する金型を用い、表2に示される条件で熱間鍛造加工
を施し、引続いて熱間鍛造終了温度から水中に焼入れの
溶体化処理と、大気中、温度:170℃に10時間保持
の条件での時効処理からなる熱処理を施した後、サンド
ブラストを施し、最終的に切削にて外径を98mmとし、
かつ上下両面を切削除去して厚さを14mmとすることに
より本発明法1〜8を実施し、上記歯車圧粉体の歯形面
の平面形状および平面寸法に相当する歯形面の平面形状
および平面寸法をもった被動歯車を製造した。
体的に説明する。原料粉末として、それぞれ表1に示さ
れる成分組成、並びに空気アトマイズによる急冷凝固で
100メッシュ以下の粒度としたAl−Si系合金粉末
A〜Fを用い、これに潤滑剤として0.8%のステアリ
ン酸亜鉛を加えて混合した状態で、2〜5ton /cm2 の
範囲内の所定の圧力でそれぞれ表2に示される理論密度
比、並びに外径:100mm×歯底径:85mm×歯先径:
70mm(図1の被動歯車を参照されたい)×厚さ:16
mmの寸法をもった歯車圧粉体をプレス成形し、この歯車
圧粉体の歯形面の平面形状および平面寸法は製品歯車の
それに相当するものであり、ついでこの歯車圧粉体に、
N2 雰囲気中、温度:400℃に30分間保持の条件で
焙焼を行なった後、ダイのキャビティにおける歯形面形
成部分およびパンチの外周面部分の平面形状および平面
寸法が製品歯車の歯形面の平面形状および平面寸法に相
当する金型を用い、表2に示される条件で熱間鍛造加工
を施し、引続いて熱間鍛造終了温度から水中に焼入れの
溶体化処理と、大気中、温度:170℃に10時間保持
の条件での時効処理からなる熱処理を施した後、サンド
ブラストを施し、最終的に切削にて外径を98mmとし、
かつ上下両面を切削除去して厚さを14mmとすることに
より本発明法1〜8を実施し、上記歯車圧粉体の歯形面
の平面形状および平面寸法に相当する歯形面の平面形状
および平面寸法をもった被動歯車を製造した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】また、比較の目的で、上記の歯車圧粉体に
代って外径:100mm×内径:70mm×厚さ:16mmの
寸法をもったリング状圧粉体を用い、かつ熱間鍛造金型
の加熱を行なわない以外は表3に示される通り同一の条
件で従来法1〜8を行ない、それぞれ被動歯車を製造し
た。
代って外径:100mm×内径:70mm×厚さ:16mmの
寸法をもったリング状圧粉体を用い、かつ熱間鍛造金型
の加熱を行なわない以外は表3に示される通り同一の条
件で従来法1〜8を行ない、それぞれ被動歯車を製造し
た。
【0021】ついで、この結果得られた各種のAl−S
i系合金製鍛造歯車について、平面上外周と歯形面歯底
との中間点(以下内部という)の理論密度比と硬さ(ロ
ックウェル硬さBスケール)を測定すると共に、歯形面
の適宜10ケ所の硬さ(HR B)を測定し、表2,表3
に示した。なお、歯形面硬さは、最高値、最低値、およ
び平均値を示した。
i系合金製鍛造歯車について、平面上外周と歯形面歯底
との中間点(以下内部という)の理論密度比と硬さ(ロ
ックウェル硬さBスケール)を測定すると共に、歯形面
の適宜10ケ所の硬さ(HR B)を測定し、表2,表3
に示した。なお、歯形面硬さは、最高値、最低値、およ
び平均値を示した。
【0022】
【発明の効果】表2,3に示される結果から明らかな通
り、本発明法1〜8で製造された鍛造歯車は、いずれも
内部と歯形面の硬さがほぼ同じて、歯形面における硬さ
のバラツキがきわめて小さく、このことは、緻密にして
健全な歯形面が形成され、このままの状態で実用に供す
ることができることを示しており、一方従来法1〜8で
製造された鍛造歯車は、いずれも内部と歯形面の硬さの
差が大きく、かつ歯形面における硬さが相対的に低く、
しかもバラツキも大きく、これは歯形面表面部の鍛造が
不十分で、空孔が多く存在することを示すものであり、
したがって製品とするにはこの不健全な歯形面表面部の
除去を行なわなければならないものである。
り、本発明法1〜8で製造された鍛造歯車は、いずれも
内部と歯形面の硬さがほぼ同じて、歯形面における硬さ
のバラツキがきわめて小さく、このことは、緻密にして
健全な歯形面が形成され、このままの状態で実用に供す
ることができることを示しており、一方従来法1〜8で
製造された鍛造歯車は、いずれも内部と歯形面の硬さの
差が大きく、かつ歯形面における硬さが相対的に低く、
しかもバラツキも大きく、これは歯形面表面部の鍛造が
不十分で、空孔が多く存在することを示すものであり、
したがって製品とするにはこの不健全な歯形面表面部の
除去を行なわなければならないものである。
【0023】上述のように、この発明の方法によれば、
鍛造ままの歯形面を、実質的にそのままの状態で製品歯
車の歯形面として実用に供することができるAl−Si
系合金製鍛造歯車を製造することができ、この結果生産
性の向上およびコストの低減を大いにはかることができ
るようになるのである。
鍛造ままの歯形面を、実質的にそのままの状態で製品歯
車の歯形面として実用に供することができるAl−Si
系合金製鍛造歯車を製造することができ、この結果生産
性の向上およびコストの低減を大いにはかることができ
るようになるのである。
【図1】回転歯車ポンプの歯車を例示する概略平面図で
ある。
ある。
1 被動歯車 1a 歯形面 2 駆動歯車 2a 歯形面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22F 1/043 9157−4K
Claims (4)
- 【請求項1】 (a) 原料粉末として、 Si:10〜30%、 FeおよびNiのうちの1種または2種:0.5〜10
%、 Cu:0.5〜5%、 Mg:0.3〜2%、 を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組成(以
下重量%)を有するガスアトマイズによる急冷凝固Al
−Si系合金粉末を用い、 (b) 上記原料粉末から、製品歯車の歯形面の平面形状
および平面寸法に相当する歯形面の平面形状および平面
寸法を有し、かつ63〜81%の理論密度比をもった歯
車圧粉体を成形し、 (c) 上記歯車圧粉体に、非酸化性雰囲気中で焙焼を施
した後、 (d) 同じく製品歯車の歯形面の平面形状および平面寸
法に相当する歯形面の平面形状および平面寸法を有する
歯車キャビティをもったダイと、前記歯車キャビティと
実質的に同一の外周面形状をもったパンチで構成された
金型を用い、 上記金型の加熱温度:100℃〜粉末の再結晶温度、 上記歯車圧粉体の加熱温度:300℃〜粉末の再結晶温
度、 の条件で熱間鍛造加工を施して、95%以上の理論密度
比に緻密化した鍛造歯車とし、 (e) 引続いて溶体化処理と時効処理からなる熱処理を
施すこと、を特徴とする鍛造歯形面が製品歯車歯形面と
なるAl−Si系合金製鍛造歯車の製造法。 - 【請求項2】 熱間鍛造加工後の鍛造歯車にサンドブラ
ストおよびショットブラストのいずれか、または両方を
施すことを特徴とする上記請求項1記載のAl−Si系
合金製鍛造歯車の製造法。 - 【請求項3】 熱間鍛造加工後の鍛造歯車の歯形面以外
の面に寸法出しのための切削加工を施すことを特徴とす
る上記請求項1または2記載のAl−Si系合金製鍛造
歯車の製造法。 - 【請求項4】 高い寸法精度を必要とする場合、鍛造歯
車に冷間鍛造を施すことを特徴とする上記請求項1また
は2記載のAl−Si系合金製鍛造歯車の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27678991A JPH0586405A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 鍛造歯形面が製品歯車歯形面となるAl−Si系合金製鍛造歯車の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27678991A JPH0586405A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 鍛造歯形面が製品歯車歯形面となるAl−Si系合金製鍛造歯車の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0586405A true JPH0586405A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17574399
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27678991A Pending JPH0586405A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 鍛造歯形面が製品歯車歯形面となるAl−Si系合金製鍛造歯車の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0586405A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003028211A (ja) * | 2001-07-16 | 2003-01-29 | Showa Denko Kk | ブレーキキャリパーボディーおよびその製造方法 |
| CN115229097A (zh) * | 2022-07-14 | 2022-10-25 | 常州利腾机械有限公司 | 一种缓冲减速摆线齿轮锻件锻造工艺 |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP27678991A patent/JPH0586405A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003028211A (ja) * | 2001-07-16 | 2003-01-29 | Showa Denko Kk | ブレーキキャリパーボディーおよびその製造方法 |
| CN115229097A (zh) * | 2022-07-14 | 2022-10-25 | 常州利腾机械有限公司 | 一种缓冲减速摆线齿轮锻件锻造工艺 |
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