JPH058825U - 高圧耐火電線 - Google Patents

高圧耐火電線

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JPH058825U
JPH058825U JP4361992U JP4361992U JPH058825U JP H058825 U JPH058825 U JP H058825U JP 4361992 U JP4361992 U JP 4361992U JP 4361992 U JP4361992 U JP 4361992U JP H058825 U JPH058825 U JP H058825U
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至 原島
秀蔵 古山
英一 伊東
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昭和電線電纜株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 架橋ポリエチレン絶縁層を有するケーブル本
体10の外周には、水酸化アルミニウム及び発泡剤を配
合したテープの巻回層より成る吸熱性耐火層11が設け
られ、この吸熱性耐火層11の外周には、エポキシガラ
スクロスもしくは難燃紙の巻回層より成る断熱性耐火層
12及び難燃性のポリ塩化ビニルから成るジャケット層
13が設けられている。 【効果】 水トリーが発生する恐れが少なく、また、ジ
ャケットの内部に存在する断熱性耐火層が直接火炎に触
れるのを防止でき、更に、断熱性耐火層の断熱効果によ
り、ケーブル内部への熱伝達を遅らせることができる
上、吸熱性耐火層の存在によって、ケーブル本体への熱
の伝達をより遅延させることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ビルその他の内部配線用として使用する場合に有用な高圧耐火電線 に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、建築物の高層化に伴ない、火災対策が重視され、火災時における被害 を最小限に止めるために、火災発生初期に建物内の消防設備、避難設備などの防 災機器に30分以上通電可能な3.3〜6.6kVの高圧耐火電線が使用されて いる。 従来、このような目的で使用される高圧耐火電線としては図1に示されるよう に、導体1上にマイカテープの巻回層(厚さ 0.12mm,1/2ラップ巻 1 5層)より成る耐火層2を設け、この上に、一般の架橋ポリエチレン絶縁ビニル シースケーブル(以下CVケーブルという)と同様に架橋ポリエチレン絶縁層3 及び遮蔽層4を設け、更に、この上にガラスクロステープの1/2ラップ巻 1 層により形成される耐火保護層5及び難燃性ビニルシース6を施したいわゆる内 部耐火層型の高圧耐火電線が知られている。 しかしながら、かかる構成の内部耐火層型高圧耐火電線においては、マイカテ ープ巻回層の上に直接架橋ポリエチレンを押出被覆し、これを架橋すると、架橋 時の蒸気圧(15kg/cm2 程度)によりマイカテープ巻回層にシワが発生し、マ イカテープの一部が架橋ポリエチレン絶縁層3に食い込む難点があった。また、 導体1上のマイカテープ巻回層が水トリー進展の促進要素となる難点もある。す なわち、近時においては、高圧耐火電線が非常電源専用として使用されるほか常 用電源として共用されるケースが多くなってきており、しかして、この電線が高 湿度の環境下で長期間使用されると、マイカテープのマイカ層の微小突起やこの 層と架橋ポリエチレン絶縁層間のギャップ等が水トリー進展の発端となり、当然 、一般のCVケーブルで遭遇している水トリーの問題がクローズアップされるこ とになる。更に、かかる構成においては、高価なマイカテープを多数枚巻付ける ため高価となる難点もあった。
【0003】 このため、図2に示すように、一般のCVケーブル7上に、外部耐火層8及び 保護ジャケット9を設けた、いわゆる外部耐火層型高圧耐火電線が開発されてい るが、かかる構成の外部耐火層型の高圧耐火電線においては、外部耐火層がアス ベストテープ等の無機質テープを巻回したもので形成されているため、機械的強 度が一般の材料に比較して劣り、電線布設時あるいは使用中におけるケーブル線 路の点検時等において損傷を受け易い難点があり、また無機質テープを多数枚巻 き付けるため、無機質テープの巻付工程が多くなり、必然的に高価となる難点が あった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、このような点に着目してなされたもので、架橋ポリエチレン絶縁層 に水トリーが発生する恐れがなく、また電線布設時あるいは使用中におけるケー ブル線路の点検時等において損傷を受ける恐れがない上、安価な高圧耐火電線を 提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案の高圧耐火電線は、架橋ポリエチレン絶縁層を有するケーブル本体上に 、水酸化アルミニウム及び発泡剤を配合したテープの巻回層より成る吸熱性耐火 層を設け、この吸熱性耐火層の上にエポキシガラスクロスもしくは難燃紙の巻回 層より成る断熱性耐火層を設け、更にこの断熱性耐火層の上に難燃性のポリ塩化 ビニルから成るジャケットを設けて成ることを特徴としている。
【0006】
【作用】
本考案の高圧耐火電線においては、最外層に難燃性のポリ塩化ビニルから成る ジャケットが存在するので、火災が生じると、先ず、この難燃性ポリ塩化ビニル が燃焼して炭化層を形成し、この炭化層によって、ジャケットの内部に存在する 断熱性耐火層が直接火炎に触れるのを防止することができる。また、断熱性耐火 層の断熱効果により、ケーブル内部への熱伝達を遅らせ、次に、断熱性耐火層の 内側に存在する吸熱性耐火層の熱により生起する吸熱性化学反応によって、ケー ブル本体への熱の伝達を遅延させることが可能になる。
【0007】
【実施例】
以下、本考案を一実施例の図面に基づいて説明する。 図3において、本考案に係る高圧耐火電線は、架橋ポリエチレン絶縁層を有す るCVケーブルあるいはシースを有しない、架橋ポリエチレン絶縁線心のより合 せ体等より成るケーブル本体10と、この上に設けられる吸熱性耐火層11と、 この吸熱性耐火層11の外周に設けられる断熱性耐火層12と、この断熱性耐火 層12の外周に設けられる難燃性のポリ塩化ビニルから成るジャケット層13と で構成されている。 吸熱性耐火層11は、後述する水酸化アルミニウム及び発泡剤を配合したテー プの巻回層により、また、断熱性耐火層12は、後述するエポキシガラスクロス もしくは難燃紙の巻回層により、それぞれ形成されている。 ところで、高圧耐火電線の外部耐火層としては、火災時において外部より加え られる熱(JIS A1304による標準火災曲線では、30分間で840℃ま で昇温させる)に対して(イ)断熱性が大きく、外部よりの熱を内部絶縁体にな るべく伝達しないこと、(ロ)外部よりの加熱時、耐火層としての形状を保持す ること(亀裂、滴下など内部ケーブルへ熱伝達を助成する現象を生じないこと) 及び(ハ)加熱により生ずる化学反応又は相変化において、これらの反応又は相 変化が吸(潜)熱タイプであること(内部ケーブルの温度上昇の阻止)等の基本 性能が要求される。しかして、本考案者等は上記の3性能を評価するために、後 述するような試験方法により、各種素材の選定試験を実施した。先ず、最初に、 断熱特性比較の試験方法について述べる。図4に示すように、直径70mm、厚さ 10mmの銅円板14上に試料15を載せ、下部よりブンゼンバーナー16で加熱 し、銅円板14及び試料15表面の温度変化を熱電対17,18でそれぞれ測定 する。図中19は500g の耐火レンガを示している。 表1は、以上の試験方法によって試験した場合の各種素材の測定結果を示して いる。
【0008】
【表1】 表1より、断熱効果に寄与する要因としては、単に物理的な熱伝導性の大小の 他に、加熱時の発泡又は熱軟化等により銅円板(熱源)との距離を大きく(小さ く)するような形状変化の効果もかなり寄与していることが判るが、これらの詳 細については後述する。
【0009】 次に、示差熱分析(以下DTAという)による各種素材の吸熱特性の調査結果 について述べる。ここにDTAとは、物質が、加熱あるいは冷却されることによ って生じる溶解、蒸発等の相変化や熱分解などの化学反応を起す時に、図5に示 すように、潜熱又はある温度範囲にわたって吸熱あるいは発熱などのエネルギー 変化を検出する一つの方法である。 高圧耐火電線の外部耐火層としては、加熱時にこれらの素材が吸熱反応即ち、 内部への熱伝達を減少させる挙動を示すものが望ましい。 なお、DTA曲線20は図6に示すように、電気炉20内に基準物質21と試 料22を収納し、電気炉20の温度を上昇させることによって得られる。すなわ ち、基準物質21と試料22間に温度差が生ずると、両者の下部位置に配置した 熱電対23,24を介しその差がDTA回路ユニット25に導入され、その出力 がレコーダ26に記録される。
【0010】 図5は、フレームシールでのDTA曲線の測定例を示しているが、素材(試料 )の吸熱性の比較は、点線で示すようにベースライン27を引き、このベースラ イン27と吸熱側のDTA曲線20とで囲まれた面積Sを求め、この面積Sの大 小により相対比較される。すなわち面積Sが大のものは素材の吸熱性が優れてい ることを示し、小のものはその吸熱特性で小であることを意味している。図中、 28は重量変化曲線、29は炉温を示している。 なお、最近、低発煙性の難撚剤として用いられるようになってきている水酸化 アルミ(AL(OH)3 )は、加熱時に、下式のように分解しH2 O(水蒸気) を放出する。
【0011】 2AL((OH)3 )→AL2 3 +3H2 O(水蒸気)◎ 水酸化アルミの難燃効果はこのような水分の吸熱作用によるものである。 以上により測定した素材選別試験の結果は前述の表1に記載されており、これ によると、各種素材は、(イ)加熱時に、発泡現象により熱伝導性を減小せしめ るタイプのもの、(ロ)熱分解時における吸熱特性に顕著な効果を示すもの、 (ハ)熱分解生成物が炭化層を形成し、内部絶縁体を保護するもの及び(ニ)上 記(イ)、(ロ)及び(ハ)の効果を合せもつものに大別される。 これらの試験結果から、3×14mm2 の6.6kV CVケーブルの上に、表 1で選別した各種材料を表2に示す厚さで巻回し、更にその上にポリ塩化ビニル 系のジャケットを押出被覆して図3に示す構造の各種のケーブル(資料:1〜1 4)を作成した。
【0012】
【表2】 これらの各種のケーブル試料について、消防庁告示第7号に規定された方法に 従って耐火性能試験を実施した結果は、表2に示すとおりであった。 なお、消防庁告示第7号に定められた規格は、6.6kVケーブルの場合、燃 焼時間30分で840℃まで昇温させ、その間4.4kV、その後7.6kVで 10分間の耐圧試験に耐え、且つ、燃焼開始後30分に至る直前の絶縁抵抗が1 メグオーム以上という内容のものである。 しかして、表2に示す合否の判定は、上記3項目の規格のいずれをも満足する ものを合格とした。表2より、一般CVケーブルのシース上に吸熱性及び断熱性 を有する2種類の耐火層を巻回し、更にその上に難燃性のポリ塩化ビニルジャケ ットを施したケーブルは、従来のケーブルより著しく耐火性能が、優れているこ とが判明した。
【0013】 かかる構成の高圧耐火電線においては、導体と架橋ポリエチレン絶縁層間にマ イカテープの巻回層が存在しないので、水トリーが発生する恐れが少なく、また 、最外層に難燃性ポリ塩化ビニルより成るジャケットが存在するので、火災が生 じると、先ず、この難燃性ポリ塩化ビニルが燃焼して炭化層を形成し、この炭化 層によって、ジャケットの内部に存在する断熱性耐火層が直接火炎に触れるのを 防止することができる。更に、断熱性耐火層の断熱効果により、ケーブル内部へ の熱伝達を遅らせ、また、断熱性耐火層の内側に存在する吸熱性耐火層の熱によ り生起する吸熱性化学反応によって、ケーブル本体への熱の伝達をより遅延させ ることが可能になる。また、エポキシガラスクロスもしくは難燃紙の巻回層より 成る断熱性耐火層の外側に、難燃性ポリ塩化ビニルより成るジャケットが存在す るので、電線布設時あるいは使用中におけるケーブル線路の点検時等において断 熱性耐火層が損傷を受ける恐れがない上、エポキシガラスクロスもしくは難燃紙 の少数枚の巻き付けによって断熱性耐火層を形成しうるので、安価な高圧耐火電 線を提供することができる。
【0014】
【考案の効果】
上記から明らかなように、本考案の高圧耐火電線においては、水トリーが発生 する恐れが少なく、また、ジャケットの内部に存在する断熱性耐火層が直接火炎 に触れるのを防止でき、更に、断熱性耐火層の断熱効果により、ケーブル内部へ の熱伝達を遅らせることができる上、吸熱性耐火層の存在によって、ケーブル本 体への熱の伝達をより遅延させることができる。また、電線布設時あるいは使用 中におけるケーブル線路の点検時等において断熱性耐火層が損傷を受ける恐れが なく、もって消防庁告示第7号に規定された規格を満足し、かつ安価にして特性 の安定した高圧耐火電線を提供することかなできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の高圧耐火電線の横断面図
【図2】従来の高圧耐火電線の横断面図
【図3】本考案の高圧耐火電線の横断面図
【図4】各種素材の断熱特性比較の試験状況を示す説明
【図5】示差熱分析の(DTA)の測定例を示す説明図
【図6】DTAの測定状況を示す説明図
【符号の説明】
10…………ケーブル本体 11…………吸熱性耐火層 12…………断熱性耐火層 13…………ジャケット

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】架橋ポリエチレン絶縁層を有するケーブル
    本体上に、水酸化アルミニウム及び発泡剤を配合したテ
    ープの巻回層より成る吸熱性耐火層を設け、この吸熱性
    耐火層の上にエポキシガラスクロスもしくは難燃紙の巻
    回層より成る断熱性耐火層を設け、更にこの断熱性耐火
    層の上に難燃性のポリ塩化ビニルから成るジャケットを
    設けて成ることを特徴とする高圧耐火電線。
JP1992043619U 1992-06-23 1992-06-23 高圧耐火電線 Expired - Lifetime JPH0722007Y2 (ja)

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JPH058825U true JPH058825U (ja) 1993-02-05
JPH0722007Y2 JPH0722007Y2 (ja) 1995-05-17

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN121075754A (zh) * 2025-11-05 2025-12-05 锐洋集团东北电缆有限公司 多层复合包裹耐高温抗老化电缆

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JPS5895515U (ja) * 1981-12-21 1983-06-29 三菱電線工業株式会社 耐火ケ−ブル

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