JPH059524B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH059524B2 JPH059524B2 JP57135628A JP13562882A JPH059524B2 JP H059524 B2 JPH059524 B2 JP H059524B2 JP 57135628 A JP57135628 A JP 57135628A JP 13562882 A JP13562882 A JP 13562882A JP H059524 B2 JPH059524 B2 JP H059524B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- speed
- strength
- twisted
- polyester
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明はゴム補強用ポリエステル加撚糸条の製
造方法に関する。更に詳しくは、ゴム補強用とし
てタイヤコード、ベルト等に用いられる、高度に
改良された耐疲労性と寸法安定性、その上高い強
度とを兼備したポリエステル加撚糸条の製造方法
に関する。 〔従来の技術〕 ポリエステル糸条はポリアミド糸条にくらべ
て、初期モジユラスが高く寸法安定性が良好で乗
用車のラジアルタイヤのベルト材、カーカス材と
しての要求性能を満すことから、近年その使用量
が増加している。 しかしながら、ポリエステル糸条はポリアミド
糸条にくらべて、タイヤコードとして使用した場
合タイヤ内での耐疲労性が劣り、乗用車以外の例
えば軽トラツク或いはトラツク、バス用のタイヤ
コードとしては用いられていないのが実情であ
る。ポリアミド繊維に近い耐疲労性を付与するこ
とができれば、タイヤコードとしての使用量が飛
躍的に増加することが予想されるほか、タイヤコ
ードとして加工する際の加撚数を減少させること
が可能となり、ポリエステル糸条のもつ高モジユ
ラス、高寸法安定性という性能をより有効に利用
することが可能となる。 本発明者らは先に、紡糸速度(引取速度)
2000m/分以上の高速紡糸により製造したポリエ
ステル糸条を延伸速度100m/分以下で延伸する
ことにより、従来のゴム補強用ポリエステル糸条
に比較して、強度、初期モジユラス、寸法安定
性、耐疲労性を顕著に改良し得ることを発見し、
特許を出願した(特開昭58−186607号公報)。し
かしながらその発明の方法に従つて高速紡糸・低
速延伸して得た延伸糸条は、常法に従つて、巻取
つた後に200〜600回/mの加撚を行つた場合に、
加撚した糸条の強度と原延伸糸条の強度との比、
すなわち下撚り撚糸強力利用率が未だ充分高くな
く、延伸糸条の強力を充分有効に利用するには到
らないという欠陥が未だ存在することが判明し
た。(延伸と加撚(下撚)とを別個の工程で行う
方法は、第3図および第4図を参照して後に説明
する。) 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は特開昭58−186607号公報で提案した製
造方法によつても改善されなかつた問題点を解決
して、優れた耐疲労性、寸法安定性及び高強度を
併せ有するデイツプコードを作ることができる加
撚糸条を作ることができるゴム補強用ポリエステ
ル加撚糸条の製造方法を提供することを目的とす
る。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは、特開昭58−186607号公報記載の
方法をさらに改良すべく鋭意研究を重ねた結果、
紡糸速度(引取速度)2000m/分以上の高速紡糸
により製造したポリエステル未延伸糸条を延伸速
度40m/分以下で延伸して、しかも一旦巻き取る
ことなく直ちに連続して加撚することにより、下
撚り撚糸強力利用率が向上するという全く予想し
得なかつた効果が得られることを見い出し、本発
明に達した。 すなわち、本発明に係るゴム補強用ポリエステ
ル加撚糸条の製造方法は、固有粘度が0.65〜1.2
のポリエステルポリマーを溶融して紡糸口金より
吐出し、冷却固化した後、引取速度2000m/分以
上で一旦巻き取り、複屈折率20×10-3以上のマル
チフイラメント未延伸糸条となし、しかのち延伸
速度40m/分以下の速度で熱延伸し、直ちに連続
して200〜600回/mに相当する加撚を行い、加撚
糸条として巻き取ることを特徴とする。 本発明で用いるポリエステルは、その反復単位
の85モル%以上がエチレンテレフタレートよりな
るものであつて、特にテレフタル酸またはその機
能的誘導体とエチレングリコールとから製造され
るポリエチレンテレフタレートを主たる対象とす
る。しかしながら、ポリエチレンテレフタレート
を構成する酸成分であるテレフタル酸またはその
機能的誘導体の一部を15モル%未満、好ましくは
10モル%未満の例えばイソフタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、ナフタール酸、
P−オキシ安息香酸、2,5−ジメチルテレフタ
ル酸のような2官能性酸、またはその等の機能的
誘導体のうち少なくとも一種で置き換えるか、も
くしは、グリコール成分であるエチレングリコー
ルの一部を15モル%未満の例えばジエチレングリ
コール、1,4−ブタジオール等の2価アルコー
ルのうち少なくとも一種で置き換えた共重合体で
あつてもよい。また、これ等のポリエステルに酸
化防止剤、難燃剤、接着性向上剤、艶消剤、着色
剤等を含有させても差しつかえない。 本発明方法において、ゴム補強用ポリエステル
加撚糸条の製造を用いるポリエステルポリマーの
固有粘度は0.65ないし1.2であることが必要であ
る。固有粘度が0.65未満では得られるポリエステ
ル糸条の強度が低く、本発明の目的が達成されな
い。逆に、1.2を超える固有粘度を有するポリエ
ステルポリマーを本発明方法における様な高速で
紡糸すると、紡口直下での糸切れが頻発し、安定
した紡糸が困難であるのみならず、強度も期待ど
おりには高くならず、寸法安定性も悪くなる。ポ
リエステルポリマーは溶融紡糸時に粘度低下をき
たす(例えば、固有粘度1.2のポリマーは通常約
1.10に低下する。)。強度と寸法安定性、耐疲労性
のパランスから、ポリエステル糸条の固有粘度は
0.65ないし約1.1とすべきである。 ここで言うポリエステルポリマーの固有粘度
は、式lim c→olnηr/C〔式中ηrはポリマー稀薄溶液 を同温度(35℃)で測定した使用溶媒(オルト−
クロロフエノール)粘度で除した相対粘度を表わ
し、Cは溶液100ml中のグラム数で表わしたポリ
マー濃度である。〕で計算する。 本発明のポリエステル溶融紡糸においては、引
取速度2000m/分以上であることが必要である。
引取速度が2000m/分未満では、高強度のポリエ
ステル糸条が得られるものの、デイツプコードに
した際の寸法安定性、耐疲労性の改善が不充分で
ある。また、紡糸速度が増大するにつれ、寸法安
定性、耐疲労性は向上するが、充分な強度を得る
ことが困難になる。より好ましい引取速度の範囲
は2500m/分ないし5000m/分である。 ここで言う耐疲労性の測定方法は500回/mの
S方向の下撚りを有する1000デニールのポリエス
テルマルチフイラメント糸条2本に500回/mの
Z方向の上撚りをかけて、約2200デニールの上撚
り撚糸を作る。更に上撚り撚糸をリツツラー・コ
ンピユートトーター(Litzler Computreater)
を用いて常法によりデイツプ処理を行ないデイツ
プコードを作る。このデイツプコードを、JIS L
−1017 1・3・2・1A法に準じてチユーブ疲労
試験を行なう。試験機はグツドイヤー
(Goodyear)式で、デイツプコードを同心円状に
埋設したゴムチユーブを曲げ角度95゜で3.5Kg/cm2
Gの内圧をかけ、チユーブの回転数850rpmで回
転させ、デイツプコードの疲労によりチユーブが
破裂するまでの時間を測定する。 本発明方法における高配向ポリエステル未延伸
糸条の複屈折率は、20×10-3以上であることが必
要である。20×10-3未満では、ポリエステルの重
合度を大きく或いは小さくしてみても耐疲労性の
改善が充分とは言えず、また加熱体と糸条とが接
触すると、糸条が融解してしまう。複屈折率が20
×10-3より増大するにつれ耐疲労性は向上する
が、充分な強度を得ることが段々と困難になる。
より好ましい複屈折率の範囲は20×10-3ないし
110×10-3である。 複屈折率は偏光顕微鏡にとりつけられたベレク
のコンペンセータを用いて測定することができ、
本発明ではオリンパスPOM型を用い、オリーブ
油を浸漬液とし、25℃で測定した値である。 本発明方法においては、巻取工程と延伸加撚工
程とは分離されることが前提となつている。延伸
速度の延伸糸物性に及ぼす影響は極めて大きく、
本発明の構成の重要な要素である。延伸速度は
40m/分以下であることが必須であり、これを超
えるとスピンドルの回転数が過大となり、加撚糸
条の強度が低下してしまう。より好適な範囲は2
〜30m/分である。 本発明における延伸は1段で行なうことが望ま
しく、従来高強力糸条の製造では必須と考えられ
ていた多段延伸を行なう必要は全くない。また、
延伸ロールの温度は、従来高強力糸を製造する場
合、室温より高い温度に保つことが通常行なわれ
るが、本発明の高速紡糸と低速延伸撚糸との巧み
な組み合せにおいては、第1、第2延伸ロールを
ともに室温に保持しても延伸が何ら支障なく行な
える。この現象は1段延伸と相つて従来の常識を
大きく超えるものである。 延伸糸の寸法安定性を高めるためには、第1延
伸ロールと第2延伸ロールとの間には、加熱体を
設け、糸条を該加熱体と接触加熱せしめつつ延伸
することが必要である。所定の寸法安定性を得る
ためには、加熱体の温度を200ないし255℃、接触
時間は2秒ないし0.2秒とする。200℃未満では2
秒以上でも寸法安定性が不充分であり、逆に255
℃を超えると糸切れした際に糸が溶融したり、糸
に付与した仕上剤の熱劣化がひどく、これによる
毛羽発生等の障害が発生する。未延伸糸の複屈折
率が高い程、高い温度で延伸すると良い。 また、本発明方法の大きな特徴の一つは、従来
は延伸工程と200〜600回/mに相当する加撚(下
撚り)工程とが分離されていたもの(第3図及び
第4図参照)を、連続した一つの工程として行う
ことである(第2図参照)。すなわち本発明方法
に従い延伸と200〜600回/mの加撚とを連続した
一つの工程で行うと、下撚り撚糸強力利用率を向
上させることができる。これは延伸直後の未だ易
動性の残る状態のフイラメントに200〜600回/m
に相当する加撚を行うので、加撚により与えられ
る局部的応力集中が緩和されるためと考えられ
る。 このように延伸と加撚を連続して行うことによ
り下撚り撚糸強力利用率を高くすることができ、
相対的に高い値の強度を有する下撚り撚糸を得る
ことができ、その結果後述の実施例で詳述するよ
うに上撚り撚糸(生コード)及びデイツプコード
の強度も従来の製造方法(延伸と加撚を別工程で
行う製造方法)に比較して高い値にすることがで
きる。 なお、加撚数はタイヤの特性設計により通常は
決定され、例えば1100dの糸条の場合約500回/
m、1500dの糸条の場合約400回/mが選ばれる
が、本発明方法では高耐疲労性を達成できるの
で、加撚数を200〜300回/mに減少させることが
できる。 本発明の方法の実施に好適な装置の例を第1図
に紡糸工程、第2図に延伸加撚工程として示す
が、本発明はこの例に限定されない。 第1図において溶融ポリエステルポリマーは多
数の細孔を持つ紡糸口金1より吐出され、紡糸口
金直下に設けた加熱筒2により糸条近傍の温度が
調整された雰囲気を通り、次いで冷風チヤンバー
3より定速で吹き出す冷風により冷却固化され、
オイリングロール4で仕上剤を付与せしめた後、
室温の引き取りロール5で引き取りながらワイン
ダー6にて未延伸糸パツケージ7として巻き取ら
れる。この様にして巻き取られた未延伸糸条パツ
ケージ7は第2図の延伸加撚工程の原糸として延
伸熱処理加撚装置に供給され、それぞれセパレー
ターロールを持つたゴデツトロール8と10との
間で延伸される。ゴデツトロール8と10との間
には糸条加熱体9が設置され、熱処理が行なわれ
る。かくして延伸熱処理された糸条11は送りロ
ール12,14及びプレスロール13のまわりに
巻回把持され、一定の速度で加撚部に送り出さ
れ、滑走トラベラを配したリング15を介してス
ピンドルに嵌挿されたボビン16上に200〜600
回/m加撚された下撚り糸条17として巻き取ら
れる。18は延伸ピン、19および20は糸ガイ
ドであり、必要に応じ適宜用いられる。 第3図および第4図は、それぞれ常法による代
表的な延伸工程および加撚工程を実施するための
装置の例の概略を示す。紡糸して巻取られた未延
伸糸条パツケージ7′は第3図の延伸工程の原糸
として延伸熱処理装置に供給され、糸ガイド1
9′を通過した後、それぞれセパレーターロール
を持つたゴデツトロール8′と10′との間で延伸
される。ゴデツトロール8′と10′との間には糸
条加熱体9′が設置され、熱処理が行なわれる。
かくして延伸熱処理された糸は延伸糸パーン2
1′として巻取られる。第4図に示すように延伸
糸21′は送りロール12′,14′およびプレス
ロール13′のまわりに巻回把持され、一定の速
度で加撚部に送り出され、滑送トラベラを配した
リング15′を介してスピンドルに嵌挿されたボ
ビン16′上に下撚り糸条17′として巻取られ
る。19″,19および20′は糸ガイドであ
る。 以上に詳述した如く、構成要件を巧みに組合わ
せた本願発明の製造方法によつて、高強度でかつ
寸法安定性、耐疲労性を兼備したラジアルタイヤ
のカーカス材やベルト用ゴム補強材などに好適な
ポリエステル加撚糸条を安定して得ることができ
ると共に、延伸と加撚とを一つの工程で行うこと
ができる。 〔実施例〕 以下、実施例をもつて本発明の具体的に説明す
る。実施例において、各測定値は以下の方法で測
定した。 (1) 切断強度、切断伸度 引張り試験機を用い、糸長25cm、引張り速度30
cm/分の条件で、気温25℃および湿度60%の雰囲
気で測定する。 (2) 乾燥収縮率 糸を無荷重で160℃の空気浴中に30分間熱処理
する。熱処理前後の糸長をそれぞれL1,L2とし
て測定し、次式によつて乾燥収縮率を算出する。 乾燥収縮率(%)=L1−L2/L1×100 (3) 耐疲労性 JIS L−1017,1・3・2・1A法に準じ、グ
ツドイヤー法のチユーブ疲労試験を行なつた。 チユーブ形状 内径 12.7mm 外径 26.0mm 長さ 230mm 曲げ強度 95゜ 内 圧 3.5Kg/cm2G 回転数 850rpm 上記条件下に疲労試験を行ない、デイツプコー
ドの疲労によりチユーブが破裂するまでの時間を
測定した。 実施例 1 固定粘度0.95〔35゜のオルトクロロフエノールで
測定〕のポリエチレンテレフタレートを、第1図
に示す装置で溶融紡糸し一度未延伸糸条として巻
き取り、次に第2図の装置にて延伸加撚し、約
1000デニール、384フイラメントのマルチフイラ
メント加撚糸条(下撚り撚糸)を得た。すなわ
ち、第1図において、0.30mmの直径を有するオリ
フイス384個を穿設せる紡糸口金1を使用し、紡
糸温度310℃にて紡糸し、長さ50cmの加熱筒2の
内側の表面温度を350℃に保持して糸条を加熱し、
冷却チヤンバー3により20℃の冷風にて冷却固化
せしめ、オイリングロール4で紡糸仕上剤を付与
した後、室温で回転する引き取りロール5とワイ
ンダー6を実質的に等速となる様に、第1表に示
す速度に設定し、一度巻き取つた。次いで第2図
に示す延伸装置で未延伸糸条7をフリーロールを
伴なつたゴデツトロール8と10との間で、直径
15mmのセラミツク製延伸ピンを用いて第1表に示
す延伸倍率にて延伸した。その際ゴデツトロール
8を100℃に、ゴデツトロール8と10との間に
設置した加熱体9を230℃となした。ゴデツトロ
ール10は160℃とし、その表面速度は13m/分
になるように設定した。送りロール12および1
4の表面速度は、ゴデツトロール10の表面速度
に対し1%増速し、張力を付与した。次いで
6000rpmで回転するボビン上にS方向で500回/
mの下撚りが加えられた加熱糸条(下撚り撚糸)
として巻き取つた。この下撚り撚糸2本に500
回/mのZ方向の上撚りをかけて2250デニールの
上撚り撚糸、すなわち生コードを得た。この生コ
ードをリツツラー・コンピユートリーターを用い
てデイツプコードを作つた。下撚り撚糸、生コー
ドおよびデイツプコードの物性を第1表に示す。 なお、比較のために、特開昭58−186607号公報
に記載されるように延伸と加撚とを分離された別
工程で行う他は上記と同一条件下に延伸および加
撚を行つた(試験No.10)。 第1表中に記載された延伸糸強度(本願発明で
は下撚り撚糸は得られるが延伸糸自体は得られな
い)は第2図の延伸熱処理加撚装置の送りロール
12,14及びプレスロール13より送り出され
た糸を採取し、その強度を測定したものである。
下撚り撚糸強力利用率および上撚り撚糸強力利用
率は共に前記延伸糸強度に対する強力利用率であ
り、前記従来例(試験No.10)に比し強力利用率が
本願発明の製造法において上昇していることが判
る。この事は第1表の上撚り撚糸(生コード)強
度およびデイツプコード強度の欄に示す強度の絶
対値でも示されている(したがつて後述の実施例
2〜実施例5での性能効果は上撚り撚糸(生コー
ド)及びデイツプコードの強度の値で示すことに
する)。又第1表より上撚り撚糸強力利用率は下
撚り撚糸強力利用率より約3%づつ下がるが試験
例間の順位の変動がなく、上撚り撚糸強度の値を
左右するのは下撚り撚糸強力利用率であることが
判る。 又引取速度3000m/分の試験No.10(比較例)と
引取速度5000m/分の試験No.9のデイツプコード
物性の欄を比較すれば判るように、本発明の製造
方法を用いれば5000m/分という高速の引取速度
であつても強度的には従来法による引取速度
3000m/分に相当するデイツプコードが得られ
る。 第1表から明らかなように、引取速度が
2000m/分以上の範囲において、強度、耐疲労
性、寸法安定性全てが優れたデイツプコードとな
る加撚糸条(下撚り撚糸)が得られた。また、特
開昭58−186607号公報記載の方法よりも強度がよ
り優れていることが判る。
造方法に関する。更に詳しくは、ゴム補強用とし
てタイヤコード、ベルト等に用いられる、高度に
改良された耐疲労性と寸法安定性、その上高い強
度とを兼備したポリエステル加撚糸条の製造方法
に関する。 〔従来の技術〕 ポリエステル糸条はポリアミド糸条にくらべ
て、初期モジユラスが高く寸法安定性が良好で乗
用車のラジアルタイヤのベルト材、カーカス材と
しての要求性能を満すことから、近年その使用量
が増加している。 しかしながら、ポリエステル糸条はポリアミド
糸条にくらべて、タイヤコードとして使用した場
合タイヤ内での耐疲労性が劣り、乗用車以外の例
えば軽トラツク或いはトラツク、バス用のタイヤ
コードとしては用いられていないのが実情であ
る。ポリアミド繊維に近い耐疲労性を付与するこ
とができれば、タイヤコードとしての使用量が飛
躍的に増加することが予想されるほか、タイヤコ
ードとして加工する際の加撚数を減少させること
が可能となり、ポリエステル糸条のもつ高モジユ
ラス、高寸法安定性という性能をより有効に利用
することが可能となる。 本発明者らは先に、紡糸速度(引取速度)
2000m/分以上の高速紡糸により製造したポリエ
ステル糸条を延伸速度100m/分以下で延伸する
ことにより、従来のゴム補強用ポリエステル糸条
に比較して、強度、初期モジユラス、寸法安定
性、耐疲労性を顕著に改良し得ることを発見し、
特許を出願した(特開昭58−186607号公報)。し
かしながらその発明の方法に従つて高速紡糸・低
速延伸して得た延伸糸条は、常法に従つて、巻取
つた後に200〜600回/mの加撚を行つた場合に、
加撚した糸条の強度と原延伸糸条の強度との比、
すなわち下撚り撚糸強力利用率が未だ充分高くな
く、延伸糸条の強力を充分有効に利用するには到
らないという欠陥が未だ存在することが判明し
た。(延伸と加撚(下撚)とを別個の工程で行う
方法は、第3図および第4図を参照して後に説明
する。) 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は特開昭58−186607号公報で提案した製
造方法によつても改善されなかつた問題点を解決
して、優れた耐疲労性、寸法安定性及び高強度を
併せ有するデイツプコードを作ることができる加
撚糸条を作ることができるゴム補強用ポリエステ
ル加撚糸条の製造方法を提供することを目的とす
る。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは、特開昭58−186607号公報記載の
方法をさらに改良すべく鋭意研究を重ねた結果、
紡糸速度(引取速度)2000m/分以上の高速紡糸
により製造したポリエステル未延伸糸条を延伸速
度40m/分以下で延伸して、しかも一旦巻き取る
ことなく直ちに連続して加撚することにより、下
撚り撚糸強力利用率が向上するという全く予想し
得なかつた効果が得られることを見い出し、本発
明に達した。 すなわち、本発明に係るゴム補強用ポリエステ
ル加撚糸条の製造方法は、固有粘度が0.65〜1.2
のポリエステルポリマーを溶融して紡糸口金より
吐出し、冷却固化した後、引取速度2000m/分以
上で一旦巻き取り、複屈折率20×10-3以上のマル
チフイラメント未延伸糸条となし、しかのち延伸
速度40m/分以下の速度で熱延伸し、直ちに連続
して200〜600回/mに相当する加撚を行い、加撚
糸条として巻き取ることを特徴とする。 本発明で用いるポリエステルは、その反復単位
の85モル%以上がエチレンテレフタレートよりな
るものであつて、特にテレフタル酸またはその機
能的誘導体とエチレングリコールとから製造され
るポリエチレンテレフタレートを主たる対象とす
る。しかしながら、ポリエチレンテレフタレート
を構成する酸成分であるテレフタル酸またはその
機能的誘導体の一部を15モル%未満、好ましくは
10モル%未満の例えばイソフタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、ナフタール酸、
P−オキシ安息香酸、2,5−ジメチルテレフタ
ル酸のような2官能性酸、またはその等の機能的
誘導体のうち少なくとも一種で置き換えるか、も
くしは、グリコール成分であるエチレングリコー
ルの一部を15モル%未満の例えばジエチレングリ
コール、1,4−ブタジオール等の2価アルコー
ルのうち少なくとも一種で置き換えた共重合体で
あつてもよい。また、これ等のポリエステルに酸
化防止剤、難燃剤、接着性向上剤、艶消剤、着色
剤等を含有させても差しつかえない。 本発明方法において、ゴム補強用ポリエステル
加撚糸条の製造を用いるポリエステルポリマーの
固有粘度は0.65ないし1.2であることが必要であ
る。固有粘度が0.65未満では得られるポリエステ
ル糸条の強度が低く、本発明の目的が達成されな
い。逆に、1.2を超える固有粘度を有するポリエ
ステルポリマーを本発明方法における様な高速で
紡糸すると、紡口直下での糸切れが頻発し、安定
した紡糸が困難であるのみならず、強度も期待ど
おりには高くならず、寸法安定性も悪くなる。ポ
リエステルポリマーは溶融紡糸時に粘度低下をき
たす(例えば、固有粘度1.2のポリマーは通常約
1.10に低下する。)。強度と寸法安定性、耐疲労性
のパランスから、ポリエステル糸条の固有粘度は
0.65ないし約1.1とすべきである。 ここで言うポリエステルポリマーの固有粘度
は、式lim c→olnηr/C〔式中ηrはポリマー稀薄溶液 を同温度(35℃)で測定した使用溶媒(オルト−
クロロフエノール)粘度で除した相対粘度を表わ
し、Cは溶液100ml中のグラム数で表わしたポリ
マー濃度である。〕で計算する。 本発明のポリエステル溶融紡糸においては、引
取速度2000m/分以上であることが必要である。
引取速度が2000m/分未満では、高強度のポリエ
ステル糸条が得られるものの、デイツプコードに
した際の寸法安定性、耐疲労性の改善が不充分で
ある。また、紡糸速度が増大するにつれ、寸法安
定性、耐疲労性は向上するが、充分な強度を得る
ことが困難になる。より好ましい引取速度の範囲
は2500m/分ないし5000m/分である。 ここで言う耐疲労性の測定方法は500回/mの
S方向の下撚りを有する1000デニールのポリエス
テルマルチフイラメント糸条2本に500回/mの
Z方向の上撚りをかけて、約2200デニールの上撚
り撚糸を作る。更に上撚り撚糸をリツツラー・コ
ンピユートトーター(Litzler Computreater)
を用いて常法によりデイツプ処理を行ないデイツ
プコードを作る。このデイツプコードを、JIS L
−1017 1・3・2・1A法に準じてチユーブ疲労
試験を行なう。試験機はグツドイヤー
(Goodyear)式で、デイツプコードを同心円状に
埋設したゴムチユーブを曲げ角度95゜で3.5Kg/cm2
Gの内圧をかけ、チユーブの回転数850rpmで回
転させ、デイツプコードの疲労によりチユーブが
破裂するまでの時間を測定する。 本発明方法における高配向ポリエステル未延伸
糸条の複屈折率は、20×10-3以上であることが必
要である。20×10-3未満では、ポリエステルの重
合度を大きく或いは小さくしてみても耐疲労性の
改善が充分とは言えず、また加熱体と糸条とが接
触すると、糸条が融解してしまう。複屈折率が20
×10-3より増大するにつれ耐疲労性は向上する
が、充分な強度を得ることが段々と困難になる。
より好ましい複屈折率の範囲は20×10-3ないし
110×10-3である。 複屈折率は偏光顕微鏡にとりつけられたベレク
のコンペンセータを用いて測定することができ、
本発明ではオリンパスPOM型を用い、オリーブ
油を浸漬液とし、25℃で測定した値である。 本発明方法においては、巻取工程と延伸加撚工
程とは分離されることが前提となつている。延伸
速度の延伸糸物性に及ぼす影響は極めて大きく、
本発明の構成の重要な要素である。延伸速度は
40m/分以下であることが必須であり、これを超
えるとスピンドルの回転数が過大となり、加撚糸
条の強度が低下してしまう。より好適な範囲は2
〜30m/分である。 本発明における延伸は1段で行なうことが望ま
しく、従来高強力糸条の製造では必須と考えられ
ていた多段延伸を行なう必要は全くない。また、
延伸ロールの温度は、従来高強力糸を製造する場
合、室温より高い温度に保つことが通常行なわれ
るが、本発明の高速紡糸と低速延伸撚糸との巧み
な組み合せにおいては、第1、第2延伸ロールを
ともに室温に保持しても延伸が何ら支障なく行な
える。この現象は1段延伸と相つて従来の常識を
大きく超えるものである。 延伸糸の寸法安定性を高めるためには、第1延
伸ロールと第2延伸ロールとの間には、加熱体を
設け、糸条を該加熱体と接触加熱せしめつつ延伸
することが必要である。所定の寸法安定性を得る
ためには、加熱体の温度を200ないし255℃、接触
時間は2秒ないし0.2秒とする。200℃未満では2
秒以上でも寸法安定性が不充分であり、逆に255
℃を超えると糸切れした際に糸が溶融したり、糸
に付与した仕上剤の熱劣化がひどく、これによる
毛羽発生等の障害が発生する。未延伸糸の複屈折
率が高い程、高い温度で延伸すると良い。 また、本発明方法の大きな特徴の一つは、従来
は延伸工程と200〜600回/mに相当する加撚(下
撚り)工程とが分離されていたもの(第3図及び
第4図参照)を、連続した一つの工程として行う
ことである(第2図参照)。すなわち本発明方法
に従い延伸と200〜600回/mの加撚とを連続した
一つの工程で行うと、下撚り撚糸強力利用率を向
上させることができる。これは延伸直後の未だ易
動性の残る状態のフイラメントに200〜600回/m
に相当する加撚を行うので、加撚により与えられ
る局部的応力集中が緩和されるためと考えられ
る。 このように延伸と加撚を連続して行うことによ
り下撚り撚糸強力利用率を高くすることができ、
相対的に高い値の強度を有する下撚り撚糸を得る
ことができ、その結果後述の実施例で詳述するよ
うに上撚り撚糸(生コード)及びデイツプコード
の強度も従来の製造方法(延伸と加撚を別工程で
行う製造方法)に比較して高い値にすることがで
きる。 なお、加撚数はタイヤの特性設計により通常は
決定され、例えば1100dの糸条の場合約500回/
m、1500dの糸条の場合約400回/mが選ばれる
が、本発明方法では高耐疲労性を達成できるの
で、加撚数を200〜300回/mに減少させることが
できる。 本発明の方法の実施に好適な装置の例を第1図
に紡糸工程、第2図に延伸加撚工程として示す
が、本発明はこの例に限定されない。 第1図において溶融ポリエステルポリマーは多
数の細孔を持つ紡糸口金1より吐出され、紡糸口
金直下に設けた加熱筒2により糸条近傍の温度が
調整された雰囲気を通り、次いで冷風チヤンバー
3より定速で吹き出す冷風により冷却固化され、
オイリングロール4で仕上剤を付与せしめた後、
室温の引き取りロール5で引き取りながらワイン
ダー6にて未延伸糸パツケージ7として巻き取ら
れる。この様にして巻き取られた未延伸糸条パツ
ケージ7は第2図の延伸加撚工程の原糸として延
伸熱処理加撚装置に供給され、それぞれセパレー
ターロールを持つたゴデツトロール8と10との
間で延伸される。ゴデツトロール8と10との間
には糸条加熱体9が設置され、熱処理が行なわれ
る。かくして延伸熱処理された糸条11は送りロ
ール12,14及びプレスロール13のまわりに
巻回把持され、一定の速度で加撚部に送り出さ
れ、滑走トラベラを配したリング15を介してス
ピンドルに嵌挿されたボビン16上に200〜600
回/m加撚された下撚り糸条17として巻き取ら
れる。18は延伸ピン、19および20は糸ガイ
ドであり、必要に応じ適宜用いられる。 第3図および第4図は、それぞれ常法による代
表的な延伸工程および加撚工程を実施するための
装置の例の概略を示す。紡糸して巻取られた未延
伸糸条パツケージ7′は第3図の延伸工程の原糸
として延伸熱処理装置に供給され、糸ガイド1
9′を通過した後、それぞれセパレーターロール
を持つたゴデツトロール8′と10′との間で延伸
される。ゴデツトロール8′と10′との間には糸
条加熱体9′が設置され、熱処理が行なわれる。
かくして延伸熱処理された糸は延伸糸パーン2
1′として巻取られる。第4図に示すように延伸
糸21′は送りロール12′,14′およびプレス
ロール13′のまわりに巻回把持され、一定の速
度で加撚部に送り出され、滑送トラベラを配した
リング15′を介してスピンドルに嵌挿されたボ
ビン16′上に下撚り糸条17′として巻取られ
る。19″,19および20′は糸ガイドであ
る。 以上に詳述した如く、構成要件を巧みに組合わ
せた本願発明の製造方法によつて、高強度でかつ
寸法安定性、耐疲労性を兼備したラジアルタイヤ
のカーカス材やベルト用ゴム補強材などに好適な
ポリエステル加撚糸条を安定して得ることができ
ると共に、延伸と加撚とを一つの工程で行うこと
ができる。 〔実施例〕 以下、実施例をもつて本発明の具体的に説明す
る。実施例において、各測定値は以下の方法で測
定した。 (1) 切断強度、切断伸度 引張り試験機を用い、糸長25cm、引張り速度30
cm/分の条件で、気温25℃および湿度60%の雰囲
気で測定する。 (2) 乾燥収縮率 糸を無荷重で160℃の空気浴中に30分間熱処理
する。熱処理前後の糸長をそれぞれL1,L2とし
て測定し、次式によつて乾燥収縮率を算出する。 乾燥収縮率(%)=L1−L2/L1×100 (3) 耐疲労性 JIS L−1017,1・3・2・1A法に準じ、グ
ツドイヤー法のチユーブ疲労試験を行なつた。 チユーブ形状 内径 12.7mm 外径 26.0mm 長さ 230mm 曲げ強度 95゜ 内 圧 3.5Kg/cm2G 回転数 850rpm 上記条件下に疲労試験を行ない、デイツプコー
ドの疲労によりチユーブが破裂するまでの時間を
測定した。 実施例 1 固定粘度0.95〔35゜のオルトクロロフエノールで
測定〕のポリエチレンテレフタレートを、第1図
に示す装置で溶融紡糸し一度未延伸糸条として巻
き取り、次に第2図の装置にて延伸加撚し、約
1000デニール、384フイラメントのマルチフイラ
メント加撚糸条(下撚り撚糸)を得た。すなわ
ち、第1図において、0.30mmの直径を有するオリ
フイス384個を穿設せる紡糸口金1を使用し、紡
糸温度310℃にて紡糸し、長さ50cmの加熱筒2の
内側の表面温度を350℃に保持して糸条を加熱し、
冷却チヤンバー3により20℃の冷風にて冷却固化
せしめ、オイリングロール4で紡糸仕上剤を付与
した後、室温で回転する引き取りロール5とワイ
ンダー6を実質的に等速となる様に、第1表に示
す速度に設定し、一度巻き取つた。次いで第2図
に示す延伸装置で未延伸糸条7をフリーロールを
伴なつたゴデツトロール8と10との間で、直径
15mmのセラミツク製延伸ピンを用いて第1表に示
す延伸倍率にて延伸した。その際ゴデツトロール
8を100℃に、ゴデツトロール8と10との間に
設置した加熱体9を230℃となした。ゴデツトロ
ール10は160℃とし、その表面速度は13m/分
になるように設定した。送りロール12および1
4の表面速度は、ゴデツトロール10の表面速度
に対し1%増速し、張力を付与した。次いで
6000rpmで回転するボビン上にS方向で500回/
mの下撚りが加えられた加熱糸条(下撚り撚糸)
として巻き取つた。この下撚り撚糸2本に500
回/mのZ方向の上撚りをかけて2250デニールの
上撚り撚糸、すなわち生コードを得た。この生コ
ードをリツツラー・コンピユートリーターを用い
てデイツプコードを作つた。下撚り撚糸、生コー
ドおよびデイツプコードの物性を第1表に示す。 なお、比較のために、特開昭58−186607号公報
に記載されるように延伸と加撚とを分離された別
工程で行う他は上記と同一条件下に延伸および加
撚を行つた(試験No.10)。 第1表中に記載された延伸糸強度(本願発明で
は下撚り撚糸は得られるが延伸糸自体は得られな
い)は第2図の延伸熱処理加撚装置の送りロール
12,14及びプレスロール13より送り出され
た糸を採取し、その強度を測定したものである。
下撚り撚糸強力利用率および上撚り撚糸強力利用
率は共に前記延伸糸強度に対する強力利用率であ
り、前記従来例(試験No.10)に比し強力利用率が
本願発明の製造法において上昇していることが判
る。この事は第1表の上撚り撚糸(生コード)強
度およびデイツプコード強度の欄に示す強度の絶
対値でも示されている(したがつて後述の実施例
2〜実施例5での性能効果は上撚り撚糸(生コー
ド)及びデイツプコードの強度の値で示すことに
する)。又第1表より上撚り撚糸強力利用率は下
撚り撚糸強力利用率より約3%づつ下がるが試験
例間の順位の変動がなく、上撚り撚糸強度の値を
左右するのは下撚り撚糸強力利用率であることが
判る。 又引取速度3000m/分の試験No.10(比較例)と
引取速度5000m/分の試験No.9のデイツプコード
物性の欄を比較すれば判るように、本発明の製造
方法を用いれば5000m/分という高速の引取速度
であつても強度的には従来法による引取速度
3000m/分に相当するデイツプコードが得られ
る。 第1表から明らかなように、引取速度が
2000m/分以上の範囲において、強度、耐疲労
性、寸法安定性全てが優れたデイツプコードとな
る加撚糸条(下撚り撚糸)が得られた。また、特
開昭58−186607号公報記載の方法よりも強度がよ
り優れていることが判る。
【表】
【表】
** 延伸糸強度に対する強度の割合
実施例 2 実施例1において引取速度を3000m/分とな
し、他は同じ条件で製造した未延伸糸条を、同じ
く実施例1の延伸加撚方法にて、廷伸速度のみ、
第2表に示す条件に設定し、加撚糸条(下撚り撚
糸)を得た。 この加撚糸条を用いて実施例1と同じ方法で生
コートセ及びデイツプコードを得た。物性を第2
表に示す。
実施例 2 実施例1において引取速度を3000m/分とな
し、他は同じ条件で製造した未延伸糸条を、同じ
く実施例1の延伸加撚方法にて、廷伸速度のみ、
第2表に示す条件に設定し、加撚糸条(下撚り撚
糸)を得た。 この加撚糸条を用いて実施例1と同じ方法で生
コートセ及びデイツプコードを得た。物性を第2
表に示す。
【表】
別工程として実施した。
特開昭58−186607号公報記載の方法よりも強度
が向上していることが判る。 実施例 3 下撚り数を200回/mとする以外は実施例2と
同じ条件にて生コード及びデイツプコードを得
た。物性を第3表に示す。
特開昭58−186607号公報記載の方法よりも強度
が向上していることが判る。 実施例 3 下撚り数を200回/mとする以外は実施例2と
同じ条件にて生コード及びデイツプコードを得
た。物性を第3表に示す。
【表】
【表】
別工程として実施した。
実施例 4 引取速度を3000m/分とした以外は実施例1と
同じ条件で2180デニール/384フイラメントの未
延伸糸条を得た。この未延伸糸条を第2図の装置
にて延伸速度を13m/分にて延伸撚糸した。この
際、ロールや加熱体の温度条件、延伸非は第4表
の様に設定した。延伸条件と、得られた下撚り撚
糸から実施例1と同じ条件で生コード及びデイツ
プコードを得、その物性を第4表に示す。 第1ロール及び第2ロールともに室温に保持し
ても、何ら支障なく延伸加撚を行うことができ、
またデイツプコードも第1、第2ロールを加熱し
た場合とほぼ同一の物性を得ることができること
が判る。
実施例 4 引取速度を3000m/分とした以外は実施例1と
同じ条件で2180デニール/384フイラメントの未
延伸糸条を得た。この未延伸糸条を第2図の装置
にて延伸速度を13m/分にて延伸撚糸した。この
際、ロールや加熱体の温度条件、延伸非は第4表
の様に設定した。延伸条件と、得られた下撚り撚
糸から実施例1と同じ条件で生コード及びデイツ
プコードを得、その物性を第4表に示す。 第1ロール及び第2ロールともに室温に保持し
ても、何ら支障なく延伸加撚を行うことができ、
またデイツプコードも第1、第2ロールを加熱し
た場合とほぼ同一の物性を得ることができること
が判る。
【表】
実施例 5
実施例1と同様に第1図および第2図に示す装
置を用い、ポリエチレンテレフタレートの重合度
を変えて、一定の引取速度3000m/分で紡糸を行
ない、延伸速度13m/分で延伸し、500回/mの
連続的加撚を行ない下撚り撚糸を得た。この下撚
り撚糸を用いて実施例1と同一の条件で得た生コ
ードおよびデイツプコードの物性を第5表に示
す。
置を用い、ポリエチレンテレフタレートの重合度
を変えて、一定の引取速度3000m/分で紡糸を行
ない、延伸速度13m/分で延伸し、500回/mの
連続的加撚を行ない下撚り撚糸を得た。この下撚
り撚糸を用いて実施例1と同一の条件で得た生コ
ードおよびデイツプコードの物性を第5表に示
す。
【表】
【表】
して実施した。
〔発明の効果〕 本発明の製造方法では引取速度(紡糸速度)を
2000m/分することにより耐疲労性の向上を達成
することができ、且つ加撚を延伸に連続させた延
伸熱処理加撚方法を採用することにより下撚り撚
糸強力利用率を向上させることができ、その結果
優れた耐疲労性、寸法安定性及び高強度を併せ有
するデイツプコードを作ることができる加撚糸条
(下撚り撚糸)を得ることができる。
〔発明の効果〕 本発明の製造方法では引取速度(紡糸速度)を
2000m/分することにより耐疲労性の向上を達成
することができ、且つ加撚を延伸に連続させた延
伸熱処理加撚方法を採用することにより下撚り撚
糸強力利用率を向上させることができ、その結果
優れた耐疲労性、寸法安定性及び高強度を併せ有
するデイツプコードを作ることができる加撚糸条
(下撚り撚糸)を得ることができる。
第1図は本発明のポリエステル未延伸糸条を製
造するための代表的な溶融紡糸の装置配置図であ
り、第2図は延伸熱処理加撚装置の配置図の例で
ある。また、第3図および第4図は、従来法のそ
れぞれ延伸装置および加撚装置の配置図の例であ
る。 1…紡糸口金、2…加熱筒、3…冷風チヤンバ
ー、4…オイリングロール、5…引取りロール、
6…ワインダー、7,7′…未延伸糸条パツケー
ジ、8,8′…第1延伸ロール、9,9′…糸条加
熱体、10,10′…第2延伸ロール、11,1
1′…延伸糸条、12,12′,14,14′…送
りロール、13,13′…プレスロール、15,
15′…リング、16,16′…ボビン、17,1
7′…加撚糸条(下撚り撚糸)、18,18′…延
伸ピン、19,19′,19″,19,20,2
6…糸ガイド、21′…延伸糸パーン。
造するための代表的な溶融紡糸の装置配置図であ
り、第2図は延伸熱処理加撚装置の配置図の例で
ある。また、第3図および第4図は、従来法のそ
れぞれ延伸装置および加撚装置の配置図の例であ
る。 1…紡糸口金、2…加熱筒、3…冷風チヤンバ
ー、4…オイリングロール、5…引取りロール、
6…ワインダー、7,7′…未延伸糸条パツケー
ジ、8,8′…第1延伸ロール、9,9′…糸条加
熱体、10,10′…第2延伸ロール、11,1
1′…延伸糸条、12,12′,14,14′…送
りロール、13,13′…プレスロール、15,
15′…リング、16,16′…ボビン、17,1
7′…加撚糸条(下撚り撚糸)、18,18′…延
伸ピン、19,19′,19″,19,20,2
6…糸ガイド、21′…延伸糸パーン。
Claims (1)
- 1 ゴム補強用ポリエステル加撚糸条の製造方法
において、固有粘度が0.65〜1.2のポリエステル
ポリマーを溶融して紡糸口金より吐出し、冷却固
化した後、引取速度2000m/分以上で一旦巻き取
り、複屈折率20×10-3以上のマルチフイラメント
未延伸糸条となし、しかるのち延伸速度40m/分
以下の速度で熱延伸し、直ちに連続して200〜600
回/mに相当する加撚を行い、加撚糸条として巻
き取ることを特徴とするゴム補強用ポリエステル
加撚糸条の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13562882A JPS5926518A (ja) | 1982-08-05 | 1982-08-05 | 高強力ポリエステル加撚糸条の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13562882A JPS5926518A (ja) | 1982-08-05 | 1982-08-05 | 高強力ポリエステル加撚糸条の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5926518A JPS5926518A (ja) | 1984-02-10 |
| JPH059524B2 true JPH059524B2 (ja) | 1993-02-05 |
Family
ID=15156244
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13562882A Granted JPS5926518A (ja) | 1982-08-05 | 1982-08-05 | 高強力ポリエステル加撚糸条の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5926518A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61245307A (ja) * | 1985-04-23 | 1986-10-31 | Toray Ind Inc | ポリエステル特殊フイラメントの製造法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS584089B2 (ja) * | 1974-11-06 | 1983-01-25 | 帝人株式会社 | ポリエステルセンイノ セイゾウホウホウ |
| US4195052A (en) * | 1976-10-26 | 1980-03-25 | Celanese Corporation | Production of improved polyester filaments of high strength possessing an unusually stable internal structure |
| US4101525A (en) * | 1976-10-26 | 1978-07-18 | Celanese Corporation | Polyester yarn of high strength possessing an unusually stable internal structure |
-
1982
- 1982-08-05 JP JP13562882A patent/JPS5926518A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5926518A (ja) | 1984-02-10 |
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