JPH0597532A - 接合用組成物 - Google Patents
接合用組成物Info
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- JPH0597532A JPH0597532A JP26064391A JP26064391A JPH0597532A JP H0597532 A JPH0597532 A JP H0597532A JP 26064391 A JP26064391 A JP 26064391A JP 26064391 A JP26064391 A JP 26064391A JP H0597532 A JPH0597532 A JP H0597532A
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- Japan
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- metal
- ceramics
- bonding
- bonding composition
- ceramic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、セラミックスと金属との熱膨
脹係数差による熱応力に起因する欠陥の発生が少なく、
信頼性が高いセラミックス−金属接合体を高い歩留りで
効率よく製造できる接合用組成物を提供することにあ
る。 【構成】本発明に係る接合用組成物は、重量比でCuを
60〜80%、InおよびSnの少くとも一方を5〜1
5%、TiおよびZrの少くとも一方を1〜10%含有
し、残部が実質的にAgから成る混合体で形成されたこ
とを特徴とする。また上記組成にWおよびMoの少くと
も一方を10〜30%添加してもよい。
脹係数差による熱応力に起因する欠陥の発生が少なく、
信頼性が高いセラミックス−金属接合体を高い歩留りで
効率よく製造できる接合用組成物を提供することにあ
る。 【構成】本発明に係る接合用組成物は、重量比でCuを
60〜80%、InおよびSnの少くとも一方を5〜1
5%、TiおよびZrの少くとも一方を1〜10%含有
し、残部が実質的にAgから成る混合体で形成されたこ
とを特徴とする。また上記組成にWおよびMoの少くと
も一方を10〜30%添加してもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱膨脹係数が大きく異な
る金属とセラミックスとの接合体を形成する際に使用す
る接合用組成物に係り、特にクラック等の欠陥の発生が
少なく信頼性が高い接合体を形成することが可能な接合
用組成物に関する。
る金属とセラミックスとの接合体を形成する際に使用す
る接合用組成物に係り、特にクラック等の欠陥の発生が
少なく信頼性が高い接合体を形成することが可能な接合
用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりセラミックスと金属とを接合す
る方法として、一般に高融点金属法や活性金属法が広く
利用されている。すなわち高融点金属法は、Mo、W、
Mo−Mn等の高融点金属の微粉末をセラミックス表面
上で焼結してコーティング層を形成し、さらにろう材と
のなじみをもたせるためにコーティング層表面にNiめ
っき層を形成した後にろう材で金属と一体に接合する方
法である。
る方法として、一般に高融点金属法や活性金属法が広く
利用されている。すなわち高融点金属法は、Mo、W、
Mo−Mn等の高融点金属の微粉末をセラミックス表面
上で焼結してコーティング層を形成し、さらにろう材と
のなじみをもたせるためにコーティング層表面にNiめ
っき層を形成した後にろう材で金属と一体に接合する方
法である。
【0003】また活性金属法は、Ti、ZrおよびHf
に代表される周期律表IVa族元素を用い、Ag−Cu
やNi等とともに高温度に加熱して発生する融液を介し
てセラミックスと金属とを一体に接合する方法である。
ここでTiは、セラミックスおよび金属に対して強い親
和力を有する元素であり、酸化物セラミックス、窒化物
セラミックス、炭化物セラミックスと各種金属とを強固
に接合することが可能である。
に代表される周期律表IVa族元素を用い、Ag−Cu
やNi等とともに高温度に加熱して発生する融液を介し
てセラミックスと金属とを一体に接合する方法である。
ここでTiは、セラミックスおよび金属に対して強い親
和力を有する元素であり、酸化物セラミックス、窒化物
セラミックス、炭化物セラミックスと各種金属とを強固
に接合することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記高融
点金属法や活性金属法によって接合体を形成しようとす
る場合には、いずれもセラミックスおよび金属の両部材
を高温度に加熱する必要があるため、冷却時に両部材の
熱膨脹係数差によって熱応力が発生し、これに起因して
セラミックスのクラックや接合面の剥離等の欠陥が発生
し易く、製品歩留りおよび信頼性が低下し易くなる問題
点があった。
点金属法や活性金属法によって接合体を形成しようとす
る場合には、いずれもセラミックスおよび金属の両部材
を高温度に加熱する必要があるため、冷却時に両部材の
熱膨脹係数差によって熱応力が発生し、これに起因して
セラミックスのクラックや接合面の剥離等の欠陥が発生
し易く、製品歩留りおよび信頼性が低下し易くなる問題
点があった。
【0005】例えば、活性金属法において従来一般的に
使用されている接合用組成物として、AgとCuとの共
晶組成(72%Ag−28%Cu)を有するAg−Cu
ろう材に対して活性金属としてのTiを2重量%程度添
加した接合用組成物がある。しかしながら、この組成物
を使用して金属とセラミックスとを接合する際には共晶
化合物の液相を生成させるために820〜830℃程度
の高温度に加熱する必要があり、冷却時に作用する熱応
力によって、セラミックスにクラック等が発生し易い欠
点があった。
使用されている接合用組成物として、AgとCuとの共
晶組成(72%Ag−28%Cu)を有するAg−Cu
ろう材に対して活性金属としてのTiを2重量%程度添
加した接合用組成物がある。しかしながら、この組成物
を使用して金属とセラミックスとを接合する際には共晶
化合物の液相を生成させるために820〜830℃程度
の高温度に加熱する必要があり、冷却時に作用する熱応
力によって、セラミックスにクラック等が発生し易い欠
点があった。
【0006】また活性金属としてのTiとセラミックス
との接合強度が極めて強いために、却って熱応力の集中
によって割れを誘発し易いことも本発明者らの実験によ
って確認された。
との接合強度が極めて強いために、却って熱応力の集中
によって割れを誘発し易いことも本発明者らの実験によ
って確認された。
【0007】そこで冷却時に熱応力が衝撃的に作用する
ことを防止するために、加熱接合後、接合体を数10時
間以上かけて常温まで徐冷する方法も試行されたが、長
大な冷却時間を要し、製造効率が大幅に低下してしまう
問題点があった。
ことを防止するために、加熱接合後、接合体を数10時
間以上かけて常温まで徐冷する方法も試行されたが、長
大な冷却時間を要し、製造効率が大幅に低下してしまう
問題点があった。
【0008】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、セラミックスと金属との熱膨脹係数
差による熱応力に起因する欠陥の発生が少なく、信頼性
が高いセラミックス−金属接合体を高い歩留りで効率よ
く製造できる接合用組成物を提供することを目的とす
る。
されたものであり、セラミックスと金属との熱膨脹係数
差による熱応力に起因する欠陥の発生が少なく、信頼性
が高いセラミックス−金属接合体を高い歩留りで効率よ
く製造できる接合用組成物を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するため、各種の接合用組成物を調製し、その組成物
を接合剤として多数の接合体を製造し、各接合体の特性
を比較したところ下記のような知見を得た。
成するため、各種の接合用組成物を調製し、その組成物
を接合剤として多数の接合体を製造し、各接合体の特性
を比較したところ下記のような知見を得た。
【0010】すなわち、セラミックスと金属とを接合す
る場合に、接合時の加熱温度を低くすることによって、
熱膨脹差により発生する熱応力が小さく、割れの発生も
少くなる。そして、接合時の加熱温度を低くするために
は、所定量のIn、Snを添加すると有効である。
る場合に、接合時の加熱温度を低くすることによって、
熱膨脹差により発生する熱応力が小さく、割れの発生も
少くなる。そして、接合時の加熱温度を低くするために
は、所定量のIn、Snを添加すると有効である。
【0011】また活性金属を添加した従来の銀−銅ろう
材と比較してCuの含有量を、Ag−Cu共晶組成より
多めに添加することによりAg−Cu共晶化合物を形成
する以外の過剰なCu成分が、固溶層を形成し、その軟
弾性によりセラミックスと金属との間の熱応力を緩和す
る作用を発揮し、割れの発生が少ない接合体を得ること
ができる。また過剰なCu相にTiが拡散してセラミッ
クスとTiとの反応に関与するTi成分量が制御される
ことにより、セラミックスとTiとの間において極端に
強固な接合が形成されることが防止される。そのため応
力集中による割れの発生が減少する。
材と比較してCuの含有量を、Ag−Cu共晶組成より
多めに添加することによりAg−Cu共晶化合物を形成
する以外の過剰なCu成分が、固溶層を形成し、その軟
弾性によりセラミックスと金属との間の熱応力を緩和す
る作用を発揮し、割れの発生が少ない接合体を得ること
ができる。また過剰なCu相にTiが拡散してセラミッ
クスとTiとの反応に関与するTi成分量が制御される
ことにより、セラミックスとTiとの間において極端に
強固な接合が形成されることが防止される。そのため応
力集中による割れの発生が減少する。
【0012】さらにMo、Wなど、セラミックスに近い
熱膨脹係数を有する所定量の高融点金属を、接合用組成
物に添加することにより、金属とセラミックスとの接合
界面に発生する応力を効果的に低減できるという知見を
得た。
熱膨脹係数を有する所定量の高融点金属を、接合用組成
物に添加することにより、金属とセラミックスとの接合
界面に発生する応力を効果的に低減できるという知見を
得た。
【0013】本発明は上記知見に基づいて完成されたも
のである。すなわち本発明に係る接合用組成物は、重量
比でCuを60〜80%、InおよびSnの少くとも一
方を5〜15%、TiおよびZrの少くとも一方を1〜
10%含有し、残部が実質的にAgから成る混合体で形
成されたことを特徴とする。
のである。すなわち本発明に係る接合用組成物は、重量
比でCuを60〜80%、InおよびSnの少くとも一
方を5〜15%、TiおよびZrの少くとも一方を1〜
10%含有し、残部が実質的にAgから成る混合体で形
成されたことを特徴とする。
【0014】また、重量比でCuを60〜80%、Wお
よびMoの少くとも一方を10〜30%、InおよびS
nの少くとも一方を5〜15%、TiおよびZrの少く
とも一方を1〜10%含有し、残部が実質的にAgから
成る混合体で形成してもよい。
よびMoの少くとも一方を10〜30%、InおよびS
nの少くとも一方を5〜15%、TiおよびZrの少く
とも一方を1〜10%含有し、残部が実質的にAgから
成る混合体で形成してもよい。
【0015】本発明に係る接合用組成物を構成するCu
は、加熱時にAgと共晶組成物(72重量%Ag−28
重量%Cu)を生成し、セラミックスと金属とを強固に
接合するために添加される。従来から一般に市販されて
いるAg−Cuろう剤は、上記共晶組成物の液相の生成
量を最大にするために上記共晶組成物と同一組成比でC
u粉とAg粉とを混合して製造されていた。
は、加熱時にAgと共晶組成物(72重量%Ag−28
重量%Cu)を生成し、セラミックスと金属とを強固に
接合するために添加される。従来から一般に市販されて
いるAg−Cuろう剤は、上記共晶組成物の液相の生成
量を最大にするために上記共晶組成物と同一組成比でC
u粉とAg粉とを混合して製造されていた。
【0016】しかるに本願発明ではCuの添加量は重量
比で60〜80%に設定することがひとつの大きな特徴
である。すなわち接合剤として機能する硬いAg−Cu
の共晶化合物を生成するために必要な最少量のCu成分
に加えて、さらに過剰量のCu成分を添加し、この過剰
量のCu成分を含む軟弾性に富んだCuの固溶相によっ
て、接合面に作用する熱応力の緩衝吸収を行うことがで
きる。
比で60〜80%に設定することがひとつの大きな特徴
である。すなわち接合剤として機能する硬いAg−Cu
の共晶化合物を生成するために必要な最少量のCu成分
に加えて、さらに過剰量のCu成分を添加し、この過剰
量のCu成分を含む軟弾性に富んだCuの固溶相によっ
て、接合面に作用する熱応力の緩衝吸収を行うことがで
きる。
【0017】Cuの添加量が60wt%未満の場合に
は、上記緩衝作用が不充分である一方、添加量が80w
t%を越える場合には、金属とセラミックスとの接合強
度が低下してしまうため、Cuの添加量は60〜80w
t%の範囲に設定される。
は、上記緩衝作用が不充分である一方、添加量が80w
t%を越える場合には、金属とセラミックスとの接合強
度が低下してしまうため、Cuの添加量は60〜80w
t%の範囲に設定される。
【0018】InおよびSnは接合用組成物において液
相共晶化合物を生成する温度を低減するために5〜15
重量%添加されるものである。すなわち共晶組成を有す
る従来の銀−銅ろう材においては接合時に820℃程度
の高温度に加熱する必要があったが、本発明に係る接合
用組成物においては、Inおよび/またはSnによる液
相発生温度の低減作用によって接合時に加熱する温度を
700〜750℃程度まで低減できる。そのため、加熱
接合後の冷却工程における冷却温度幅が狭く接合体に発
生するクラックを大幅に低減することができる。
相共晶化合物を生成する温度を低減するために5〜15
重量%添加されるものである。すなわち共晶組成を有す
る従来の銀−銅ろう材においては接合時に820℃程度
の高温度に加熱する必要があったが、本発明に係る接合
用組成物においては、Inおよび/またはSnによる液
相発生温度の低減作用によって接合時に加熱する温度を
700〜750℃程度まで低減できる。そのため、加熱
接合後の冷却工程における冷却温度幅が狭く接合体に発
生するクラックを大幅に低減することができる。
【0019】InおよびSnの少くとも一方の添加量が
5wt%未満である場合には、加熱温度の低減効果が不
充分となる一方、添加量が15wt%を越える過量とな
る場合には、金属とセラミックスとの接合強度の低下を
招く。
5wt%未満である場合には、加熱温度の低減効果が不
充分となる一方、添加量が15wt%を越える過量とな
る場合には、金属とセラミックスとの接合強度の低下を
招く。
【0020】またTiおよびZrは、セラミックスに対
する接合用組成物の濡れ性を高める活性金属として作用
し、セラミックスと金属との接合強度を高めるために1
〜10wt%の範囲で添加される。上記Tiなどの活性
金属を含有させた接合用組成物を使用することにより、
従来法のようにNiめっき層を形成することなく、金属
材をセラミックスに直接接合することができる。
する接合用組成物の濡れ性を高める活性金属として作用
し、セラミックスと金属との接合強度を高めるために1
〜10wt%の範囲で添加される。上記Tiなどの活性
金属を含有させた接合用組成物を使用することにより、
従来法のようにNiめっき層を形成することなく、金属
材をセラミックスに直接接合することができる。
【0021】上記Ti等の活性金属の添加量が1wt%
未満と少ない場合には、濡れ性の改善効果が不充分とな
る一方、添加量が10wt%を越える過量となる場合に
は、Ag−Cuろう材が流れ易くなり、特に、導体回路
パターンを形成した金属板とセラミックス基板とを接合
してセラミックス回路基板を製造する場合には、ろう材
の流れによる短絡が生じ易く、回路基板の動作信頼性が
低下してしまう。
未満と少ない場合には、濡れ性の改善効果が不充分とな
る一方、添加量が10wt%を越える過量となる場合に
は、Ag−Cuろう材が流れ易くなり、特に、導体回路
パターンを形成した金属板とセラミックス基板とを接合
してセラミックス回路基板を製造する場合には、ろう材
の流れによる短絡が生じ易く、回路基板の動作信頼性が
低下してしまう。
【0022】またWおよびMoは、セラミックスと金属
との接合部における応力緩和を図るために有効な成分で
あり、10〜30重量%添加される。すなわち熱膨脹係
数がセラミックスに比較的に近い高融点金属であるWお
よびMoを接合用組成物に添加することにより、金属と
セラミックスとの中間の熱膨脹係数を有する接合層を形
成することができ、金属とセラミックスとの接合層に熱
応力緩和作用を発揮させることができる。そのため、高
い接合強度を有し、かつヒートサイクル特性に優れたセ
ラミックス・金属接合体を得ることができる。
との接合部における応力緩和を図るために有効な成分で
あり、10〜30重量%添加される。すなわち熱膨脹係
数がセラミックスに比較的に近い高融点金属であるWお
よびMoを接合用組成物に添加することにより、金属と
セラミックスとの中間の熱膨脹係数を有する接合層を形
成することができ、金属とセラミックスとの接合層に熱
応力緩和作用を発揮させることができる。そのため、高
い接合強度を有し、かつヒートサイクル特性に優れたセ
ラミックス・金属接合体を得ることができる。
【0023】上記WおよびMoの少くとも一方の元素成
分添加量が10wt%未満の場合は、接合層における応
力緩和作用が不充分となる一方、添加量が30wt%を
越える過量となる場合には、接合強度が低下するととも
に本来のセラミックスの伝熱特性や絶縁特性が損なわれ
る。従ってWおよびMoの添加量は10〜30重量%の
範囲に設定される。
分添加量が10wt%未満の場合は、接合層における応
力緩和作用が不充分となる一方、添加量が30wt%を
越える過量となる場合には、接合強度が低下するととも
に本来のセラミックスの伝熱特性や絶縁特性が損なわれ
る。従ってWおよびMoの添加量は10〜30重量%の
範囲に設定される。
【0024】上記接合用組成物は、少量のバインダを添
加した後に加圧成形して薄板形状で接合面に介装して使
用してもよいが、通常は上記所定の組成に調整された混
合体を、溶媒としてのテレピネオール等にバインダーと
してのエチルセルロース等を溶解したバインダー溶液と
混練せしめてペースト状に調製して使用される。
加した後に加圧成形して薄板形状で接合面に介装して使
用してもよいが、通常は上記所定の組成に調整された混
合体を、溶媒としてのテレピネオール等にバインダーと
してのエチルセルロース等を溶解したバインダー溶液と
混練せしめてペースト状に調製して使用される。
【0025】セラミックス材料としては窒化アルミニウ
ム(AlN)、アルミナ(Al2 O3 )などが使用され
る一方、金属材料としてはCu、Fe、Cr、Fe−N
i合金などが使用される。そして上記金属材料とセラミ
ックス材料との接合面に上記薄板状またはペースト状の
接合用組成物を介在させた状態で、真空中あるいは
N2 、Ar等の不活性ガス雰囲気、または非酸化性雰囲
気中において温度700〜750℃にて10〜30分間
加熱することによって、セラミックスと金属とが強固に
一体化した接合体が形成される。なお組成物に含有され
るTiは水素と反応し易いため、H2 ガスを加熱雰囲気
ガスとして使用することは好ましくない。
ム(AlN)、アルミナ(Al2 O3 )などが使用され
る一方、金属材料としてはCu、Fe、Cr、Fe−N
i合金などが使用される。そして上記金属材料とセラミ
ックス材料との接合面に上記薄板状またはペースト状の
接合用組成物を介在させた状態で、真空中あるいは
N2 、Ar等の不活性ガス雰囲気、または非酸化性雰囲
気中において温度700〜750℃にて10〜30分間
加熱することによって、セラミックスと金属とが強固に
一体化した接合体が形成される。なお組成物に含有され
るTiは水素と反応し易いため、H2 ガスを加熱雰囲気
ガスとして使用することは好ましくない。
【0026】
【作用】上記構成に係る接合用組成物によればInおよ
びSnを含有しているため、液相の生成温度が従来のA
g−Cuろう材と比較して低くなり、加熱接合温度を低
く抑制することができ、冷却工程において金属とセラミ
ックスとの熱膨脹係数差に起因するクラックの発生が効
果的に防止でき、信頼性が高い接合体を得ることができ
る。
びSnを含有しているため、液相の生成温度が従来のA
g−Cuろう材と比較して低くなり、加熱接合温度を低
く抑制することができ、冷却工程において金属とセラミ
ックスとの熱膨脹係数差に起因するクラックの発生が効
果的に防止でき、信頼性が高い接合体を得ることができ
る。
【0027】また、従来のAg−Cuろう材と比較し
て、Cuを過剰に含有しているため、軟弾性に富むCu
相が接合面に形成され、接合面に作用する熱応力を吸収
する緩衝作用が発揮される。そのため金属とセラミック
スとの剥離等が少なく、ヒートサイクル特性が優れた接
合体を得ることができる。
て、Cuを過剰に含有しているため、軟弾性に富むCu
相が接合面に形成され、接合面に作用する熱応力を吸収
する緩衝作用が発揮される。そのため金属とセラミック
スとの剥離等が少なく、ヒートサイクル特性が優れた接
合体を得ることができる。
【0028】
【実施例】次に本発明に係る接合用組成物の一実施例に
ついて、下記の接合体に適用した例で説明する。
ついて、下記の接合体に適用した例で説明する。
【0029】実施例1 実施例1として重量比でTi粉末を2%、Ag粉末を2
4%、Cu粉末を60%およびIn粉末を14%含有す
る粉末混合体100重量部に対して、溶媒としてのテレ
ピネオールにバインダーとしてのエチルセルロースを溶
解したバインダー溶液を20重量部添加して、擂回機で
混合後、三段ロールで混練してペースト状の接合用組成
物を調製した。
4%、Cu粉末を60%およびIn粉末を14%含有す
る粉末混合体100重量部に対して、溶媒としてのテレ
ピネオールにバインダーとしてのエチルセルロースを溶
解したバインダー溶液を20重量部添加して、擂回機で
混合後、三段ロールで混練してペースト状の接合用組成
物を調製した。
【0030】一方厚さ0.635mmの窒化アルミニウム
(AlN)製のセラミックス基板の両面に上記ペースト
状接合用組成物を介在させ、それぞれ厚さ0.3mmの銅
回路板を接触配置して3層構造の積層体を多数形成し
た。
(AlN)製のセラミックス基板の両面に上記ペースト
状接合用組成物を介在させ、それぞれ厚さ0.3mmの銅
回路板を接触配置して3層構造の積層体を多数形成し
た。
【0031】次に得られた各積層体を加熱炉内に配置
し、炉内を10-4Torrの真空度に調整した後、温度73
0℃にて10分間加熱してAlNセラミックス基板と銅
回路板とを一体に接合し、多数の接合体を得た。
し、炉内を10-4Torrの真空度に調整した後、温度73
0℃にて10分間加熱してAlNセラミックス基板と銅
回路板とを一体に接合し、多数の接合体を得た。
【0032】実施例2 また実施例2として重量比でTi粉末を2%、Cu粉末
を60%、W粉末を10%、In粉末を10%、Ag粉
末を18%含有する粉末混合体を使用した以外は、実施
例1と全く同一の処理条件で処理し、同一寸法の接合体
を多数製造した。
を60%、W粉末を10%、In粉末を10%、Ag粉
末を18%含有する粉末混合体を使用した以外は、実施
例1と全く同一の処理条件で処理し、同一寸法の接合体
を多数製造した。
【0033】比較例 一方、比較例として、共晶組成(72wt%Ag−28
wt%Cu)を有する市販のAg−Cuろう材にTi粉
末を2wt%添加して、加圧成形した厚さ0.3mmの薄
板状接合用組成物を実施例1において用意したAlN製
セラミックス基板と銅回路板との間に介装して積層体を
多数調製した。そして得られた各積層体を真空中(10
-4Torr)で温度830℃で10分間加熱して比較例の接
合体を多数製造した。ここで、加熱温度(830℃)
は、Ag−Cu共晶化合物の作業温度である。
wt%Cu)を有する市販のAg−Cuろう材にTi粉
末を2wt%添加して、加圧成形した厚さ0.3mmの薄
板状接合用組成物を実施例1において用意したAlN製
セラミックス基板と銅回路板との間に介装して積層体を
多数調製した。そして得られた各積層体を真空中(10
-4Torr)で温度830℃で10分間加熱して比較例の接
合体を多数製造した。ここで、加熱温度(830℃)
は、Ag−Cu共晶化合物の作業温度である。
【0034】こうして加熱接合された実施例1〜2およ
び比較例に係る各接合体を常温まで冷却後、セラミック
ス基板の表面および断面について、肉眼および浸透探傷
法で検査し、クラック、剥離等の欠陥の発生割合を計測
した。その結果、実施例1に係る接合体では0.6%、
実施例2では0%であったが比較例の接合体では21%
であった。
び比較例に係る各接合体を常温まで冷却後、セラミック
ス基板の表面および断面について、肉眼および浸透探傷
法で検査し、クラック、剥離等の欠陥の発生割合を計測
した。その結果、実施例1に係る接合体では0.6%、
実施例2では0%であったが比較例の接合体では21%
であった。
【0035】すなわち実施例1においては、比較例の場
合と比較して、接合時の加熱温度が約100℃も低いた
め、冷却時に接合面に作用する熱応力も相対的に小さ
く、クラックの発生が少ない。さらに弾性の高いCuが
従来のAg−Cuろう材と比較して過量に添加されてい
るため、接合面に作用する熱応力が緩衝される結果、よ
り健全な接合体が得られる。また過量のCu中にTiの
一部が拡散するため、Tiの反応性が適度に抑制制御さ
れる。そのためTiNによって強固に接合された部位に
熱応力が集中することがなく、クラックの発生も少な
い。
合と比較して、接合時の加熱温度が約100℃も低いた
め、冷却時に接合面に作用する熱応力も相対的に小さ
く、クラックの発生が少ない。さらに弾性の高いCuが
従来のAg−Cuろう材と比較して過量に添加されてい
るため、接合面に作用する熱応力が緩衝される結果、よ
り健全な接合体が得られる。また過量のCu中にTiの
一部が拡散するため、Tiの反応性が適度に抑制制御さ
れる。そのためTiNによって強固に接合された部位に
熱応力が集中することがなく、クラックの発生も少な
い。
【0036】また実施例2においては、セラミックスに
近い熱膨脹係数を有するWが添加されているため、接合
層とセラミックス基板との熱膨脹係数を近似させること
ができ、熱膨脹係数差に起因する熱応力を低減すること
ができ、セラミックス基板の欠陥をほぼ解消することが
できた。
近い熱膨脹係数を有するWが添加されているため、接合
層とセラミックス基板との熱膨脹係数を近似させること
ができ、熱膨脹係数差に起因する熱応力を低減すること
ができ、セラミックス基板の欠陥をほぼ解消することが
できた。
【0037】また各接合体の耐久性および信頼性を評価
するため、実施例1〜2および比較例の各接合体を使用
して、−65℃〜+150℃の範囲で加熱し、引き続い
て+150℃〜−65℃に冷却する操作を1サイクルと
するヒートサイクル試験(TCT)を繰り返して実施し
たところ、実施例1〜2の接合体では1000サイクル
後においても、マイクロクラック、割れ、剥離等の欠陥
の発生率は0%であった。一方、比較例の接合体では1
00サイクル後に45%の割合でクラックが発生した。
するため、実施例1〜2および比較例の各接合体を使用
して、−65℃〜+150℃の範囲で加熱し、引き続い
て+150℃〜−65℃に冷却する操作を1サイクルと
するヒートサイクル試験(TCT)を繰り返して実施し
たところ、実施例1〜2の接合体では1000サイクル
後においても、マイクロクラック、割れ、剥離等の欠陥
の発生率は0%であった。一方、比較例の接合体では1
00サイクル後に45%の割合でクラックが発生した。
【0038】
【発明の効果】以上説明の通り本発明に係る接合用組成
物によればInおよびSnを含有しているため、液相の
生成温度が従来のAg−Cuろう材と比較して低くな
り、加熱接合温度を低く抑制することができ、冷却工程
において金属とセラミックスとの熱膨脹係数差に起因す
るクラックの発生が効果的に防止でき、信頼性が高い接
合体を得ることができる。
物によればInおよびSnを含有しているため、液相の
生成温度が従来のAg−Cuろう材と比較して低くな
り、加熱接合温度を低く抑制することができ、冷却工程
において金属とセラミックスとの熱膨脹係数差に起因す
るクラックの発生が効果的に防止でき、信頼性が高い接
合体を得ることができる。
【0039】また、従来のAg−Cuろう材と比較し
て、Cuを過剰に含有しているため、軟弾性に富むCu
相が接合面に形成され、接合面に作用する熱応力を吸収
する緩衝作用が発揮される。そのため金属とセラミック
スとの剥離等が少なく、ヒートサイクル特性が優れた接
合体を得ることができる。
て、Cuを過剰に含有しているため、軟弾性に富むCu
相が接合面に形成され、接合面に作用する熱応力を吸収
する緩衝作用が発揮される。そのため金属とセラミック
スとの剥離等が少なく、ヒートサイクル特性が優れた接
合体を得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 那波 隆之 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内
Claims (2)
- 【請求項1】 重量比でCuを60〜80%、Inおよ
びSnの少くとも一方を5〜15%、TiおよびZrの
少くとも一方を1〜10%含有し、残部が実質的にAg
から成る混合体で形成されたことを特徴とする接合用組
成物。 - 【請求項2】 重量比でCuを60〜80%、Wおよび
Moの少くとも一方を10〜30%、InおよびSnの
少くとも一方を5〜15%、TiおよびZrの少くとも
一方を1〜10%含有し、残部が実質的にAgから成る
混合体で形成されたことを特徴とする接合用組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26064391A JPH0597532A (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 接合用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26064391A JPH0597532A (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 接合用組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0597532A true JPH0597532A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=17350770
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26064391A Pending JPH0597532A (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 接合用組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0597532A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5807626A (en) * | 1995-07-21 | 1998-09-15 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Ceramic circuit board |
| JP2003034585A (ja) * | 2001-07-19 | 2003-02-07 | Toshiba Corp | 窒化物系セラミックス部材と金属部材の接合体およびそれを用いた窒化物系セラミックス回路基板 |
| JPWO2019044752A1 (ja) * | 2017-08-29 | 2019-11-07 | 京セラ株式会社 | 回路基板およびこれを備える電子装置 |
| US12431406B2 (en) * | 2020-07-27 | 2025-09-30 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Bonded body, circuit board, semiconductor device, and method for manufacturing bonded body |
-
1991
- 1991-10-08 JP JP26064391A patent/JPH0597532A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5807626A (en) * | 1995-07-21 | 1998-09-15 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Ceramic circuit board |
| JP2003034585A (ja) * | 2001-07-19 | 2003-02-07 | Toshiba Corp | 窒化物系セラミックス部材と金属部材の接合体およびそれを用いた窒化物系セラミックス回路基板 |
| JPWO2019044752A1 (ja) * | 2017-08-29 | 2019-11-07 | 京セラ株式会社 | 回路基板およびこれを備える電子装置 |
| US12431406B2 (en) * | 2020-07-27 | 2025-09-30 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Bonded body, circuit board, semiconductor device, and method for manufacturing bonded body |
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