JPH06100310B2 - 油侵入防止構造 - Google Patents

油侵入防止構造

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JPH06100310B2
JPH06100310B2 JP62204893A JP20489387A JPH06100310B2 JP H06100310 B2 JPH06100310 B2 JP H06100310B2 JP 62204893 A JP62204893 A JP 62204893A JP 20489387 A JP20489387 A JP 20489387A JP H06100310 B2 JPH06100310 B2 JP H06100310B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、無潤滑圧縮機や熱機関などにおいて、その
運動機構部の潤滑油がそれらの機関の作動空間へ侵入す
るのを防止する油侵入防止構造に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の油侵入防止構造について説明する。第7図,第8
図は「低温工学」Vol.17,No.5(1982)に記載された従
来の無潤滑圧縮機の概略構造を示し、特に油侵入防止構
造に着目した図である。図において、21はクランクケー
ス、22はクランクケース21に保持された軸受で回転自在
に支持されるクランク軸及びフライホイール、23はクラ
ンク軸22の偏心ピン部に嵌合されたコンロッド、24はコ
ンロッド23の他端に連結されたクロスヘッド、25はクロ
スヘッド24に固定されたピストンロッド、26はピストン
である。27aはクランクケース21側に固定され、その内
部にシール部品が組み込まれた第1のパッキンボック
ス、27bは第1のパッキンボックス27aの上部に位置する
第2のパッキンボックス、28はパッキンボックス間の空
間であるディスタンススペース、29はピストン26の往復
運動により圧縮される圧縮空間である。
第8図に第1,第2のパッキンボックス部分の詳細を示
す。ここでは第1のパッキンボックス27aを例にとって
説明する。第1のパッキンボックス27aにはVリングシ
ール30が装着され、その内周部がピストンロッド25に密
着し、ピストンロッド25を圧迫,摺動している。Vリン
グシール30はバネ31により押圧され、ピストンロッド25
への圧迫力を強めている。32はリップシールであり、V
リングシール30と同様にピストンロッド25に密着し、摺
動している。
第9図は例えば特開昭56−38543号公報に示されたクロ
スヘッド構造を持つ熱駆動機関の油侵入防止装置の従来
例である。図中、41はクロスヘッド、42はピストンロッ
ドであり、ピストンロッド42の円筒面に密着摺動するよ
うロッドシール43a,43bが装着されている。44はクロス
ヘッド41摺動面やロッドシール43a,43bにより分離され
た油を回収する機構部である。
次に動作について説明する。
第7図〜第9図に示した無潤滑圧縮機や熱駆動機関で
は、クランク機構やクロスヘッド機構に十分な潤滑油を
供給することにより、機関の信頼性の高い運転を達成し
ている。一方、作動空間への潤滑油の侵入は機関の性能
劣化等を引き起こすため、圧縮空間29への潤滑油の侵入
を防止する必要がある。侵入防止の一例として、従来例
では、前述のようにピストンロッド25にパッキン装置を
装着する構造を採用していた。また、圧縮空間29の高い
圧力を保持するという目的のためにも、パッキン装置が
設けられており、Vリングシール30やリップシール32,
ロッドシール43をピストンロッド25に対して強く圧迫す
ること、及び大きなディスタンススペース28を設けるこ
とで、潤滑油の圧縮空間29や熱機関の作動空間への侵入
を防止していた。
また、第9図に示したように、侵入した潤滑油を回収装
置を設けることによって侵入防止装置としての性能を満
足させていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の油侵入防止構造は以上のように構成されており、
ロッドシールパッキン部において強い圧迫力のため、機
械的摩擦損失が過大であり、また摺動部分での摩耗のた
め十分な信頼性を得ることができなかった。また、油回
収装置が必要であったり、大きなディスタンススペース
が必要であったため小型化が困難であった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、小さなスペースでかつ摩擦損失の増大もな
く、信頼性の高い油侵入防止構造を得ることを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る油侵入防止構造は、クロスヘッドの往復
摺動部にシール機能を持たせるとともに、別途設置した
逆止弁を介してクロスヘッドの上下空間を連通し、その
上下空間の圧力を制御することにより、作動空間等への
潤滑油の侵入を防止したものである。
〔作用〕
この発明においては、新たに設けた逆止弁によりクロス
ヘッド上部空間の平均圧力を下部空間の平均圧力より高
くし、その圧力差を利用してクロスヘッドの往復運動に
伴う潤滑油のクロスヘッド上部空間への侵入を防止す
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図について説明する。第1図に
おいて、第7図と同一符号は同一又は相当部分を示す。
なお、クランクケース下部の構造は省略している。7は
コンロッド23とクロスヘッド24とを連結するピストンピ
ン、8はピストン26の溝部に装着され、クランクケース
21の上部に位置するシリンダ部内周に密着摺動し、圧縮
室29を密閉するピストンリングである。4はクランクケ
ース内空間(クロスヘッド下部空間)、5はピストン26
とクロスヘッド24との間に形成されたクロスヘッド上部
空間である。クロスヘッド24には、ピストンリング11が
装着され、上記両空間4,5を適度にシールしている。10
は本図中では省略したが、クランク軸等の潤滑に要する
潤滑油の飛沫粒子であり、クランク軸の回転にともなっ
て飛散されるものである。6はクロスヘッド24とシリン
ダ9との摺動隙間である。1はクランクケース内空間4
とクロスヘッド上部空間5とを連通する連通管であり、
その配管の途中に油分離器2と逆止弁3が設けられてい
る。なお、逆止弁3は図中に矢印で示すように、下から
上へガスが流通するように構成されている。
次に作用効果について説明する。
通常、この種の機関においては、クランクケース内は加
圧された状態で運転される。クランク軸の回転に同期し
てクロスヘッド24,ピストン26は上下の往復運動を繰り
返す。この際、クランクケース内空間4はクロスヘッド
24の往復に従って、その体積が変化するので、その圧力
も同様に変化する。但し、クロスヘッド上部空間5は体
積の変化がないこと、ピストンリング8のガス漏れ量が
通常少ないことにより、その圧力はほぼ一定値を示す。
今、連通管1が閉塞された場合を考える。この場合、ク
ロスヘッド24にピストンリング11が装着され、密閉性が
良いと、クランクケース内空間4の圧力Pbとクロスヘッ
ド上部空間5の圧力Pdは、通常第2図に示すように観測
される。つまり、両圧力Pb,Pdの平均圧力はほぼ等しく
なる。
次に第1図の配管1がなされている場合を考える。クロ
スヘッド24が往復区間の下方にある場合は、PbはPdより
高く、第2図においてAで示した範囲にある。この時間
帯では逆止弁3を通ってガスがクランクケース内空間4
よりクロスヘッド上部空間5に吸入される。つまり、逆
止弁3を設けることによって圧縮機と同等の機能を持つ
ことになり、この場合、PbとPdの関係は第3図に示すよ
うになり、Pdの平均圧力がPbの平均圧力より高くなる。
そして、連通管1は油分離器2が装着されているので、
クランクケース内空間4から流れるガスに含有される潤
滑油ミストが分離され、ドライなガスのみがクロスヘッ
ド上部空間5に流入する。
ここで周知のごとく、クランク軸の軸受などの潤滑油10
が飛散し、クロスヘッド摺動面6に侵入する。潤滑状態
にあるクロスヘッドが往復運転を行うことによって、そ
の摺動面6にある潤滑油は、ほぼ機関の回転数に比例し
た量がポンプアップされる。本来、このようにポンプア
ップされた潤滑油が作動空間に侵入し、種々の不都合が
発生する。しかし、本実施例のようにクロスヘッド24の
上下間の圧力を第3図に示すように制御することで、機
械的にポンプアップされた油が、その圧力差(Pd−Pb)
により、クロスヘッド下部のクランクケース内空間4側
へ逆流する。即ち、クロスヘッド摺動隙間6を通ってク
ロスヘッド上部5へ流入する潤滑油は抑制され、油侵入
量は微少な量となる。
次に他の実施例について説明する。第4図に示す実施例
では、ピストン26とクロスヘッド24との中間部にシリン
ダ9側に保持される形で油吸着フィルタ12を設けてい
る。このような実施例によれば、微量ながらクロスヘッ
ド上部空間5へ侵入した潤滑油ミストがこの油吸着フィ
ルタ12に吸着し、さらに性能の高い油侵入防止構造が実
現できる。
第5図(a)はクロスヘッド24にピストンリング11を装
着せず、クロスヘッド隙間6に保持される潤滑油でシー
ル機能を持たせた場合である。また、第5図(b)はク
ロスヘッド24の上端面外径をやや小径とし、潤滑油13の
貯留部を設けた実施例であり、これにより、クロスヘッ
ド上平面に潤滑油が貯留しないので、潤滑油の上方への
飛散が抑制できる。この形式はピストンリング11が装着
されるクロスヘッドでも採用できる。
第6図は油吸着フィルタ14がピストンロッド25に接触し
ない程度の狭い隙間を保持して固定された実施例であ
る。この実施例では、ピストンロッド25と油吸着フィル
タ14が接触することによる油のポンプアップ減少が解消
できる。
なお、上記各実施例における油分離器2は連通管1の配
管途中に設置する必要はなく、例えばクランクケース21
内部に設けてもよい。また、ピストンリング11の形式,
材質は規定するものではない。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、クロスヘッドの上下
空間を逆止弁,油分離器等を介して連通し、クロスヘッ
ド上部空間平均圧力を下部空間圧力より高く設定するよ
うにしたので、クロスヘッドより上へ飛散する潤滑油の
量を抑制できる効果がある。また、クロスヘッド上部空
間に油吸着フィルタを設ければ、さらに油飛散防止効果
を向上でき、圧縮室や作動空間への潤滑油の侵入を防止
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による油侵入防止構造を示す
断面概略図、第2図及び第3図はクロスヘッド上下空間
の機関の運転時の圧力状況を示す図、第4図ないし第6
図はそれぞれ本発明の他の実施例を示す断面概略図、第
7図ないし第9図はそれぞれ従来の油侵入防止構造を示
す断面概略図である。 1…連通管、2…油分離器、3…逆止弁、4…クランク
ケース内空間、5…クロスヘッド上部空間、9…シリン
ダ、10…油飛沫粒子、11…ピストンリング、21…クラン
クケース、22…クランク軸、23…コンロッド、24…クロ
スヘッド、25…ピストンロッド、26…ピストン、29…圧
縮空間。 なお図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 通雄 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社中央研究所内 (72)発明者 本田 哲也 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭51−25678(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転運動を往復運動に変換するためのクラ
    ンク軸,コンロッド,クロスヘッド,及びピストンを有
    するクランクケース加圧型の無潤滑圧縮器や熱機関にお
    ける油侵入防止構造であって、 上記クロスヘッド及びピストンの往復運動中において
    も、上記クロスヘッド上部の上記ピストンとの間の中間
    空間が体積変化しないように、又はその変化率が微少で
    あるように構成され、 上記クロスヘッド下部のクランクケース内空間と上記ク
    ロスヘッド上部空間とが、クロスヘッド下部から上部を
    流通方向とする逆止弁を介して連通され、 上記クランクケース内空間から上記クロスヘッド上部空
    間への経路途中に作動流体中の潤滑油を分離する油分離
    器が設けられていることを特徴とする油侵入防止構造。
  2. 【請求項2】上記クロスヘッドにはピストンリングが装
    着されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の油侵入防止構造。
  3. 【請求項3】上記クロスヘッド上部のピストンとの中間
    空間には、油吸着フィルタがシリンダ側に固定されて設
    けられていることを特徴とする特許請求の範囲第1項又
    は第2項記載の油侵入防止構造。
  4. 【請求項4】上記油吸着フィルタは、その内周面と、上
    記クロスヘッドとピストンとを連結するピストンロッド
    との間に隙間を持って装着されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第3項記載の油侵入防止構造。
  5. 【請求項5】上記油分離器は、上記クランクケース内空
    間と上記クロスヘッド上部空間とを連通する連通路途中
    に設けられていることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項ないし第4項のいずれかに記載の油侵入防止構造。
  6. 【請求項6】上記油分離器は、上記クランクケース内に
    設けられていることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    ないし第4項のいずれかに記載の油侵入防止構造。
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