JPH06100520A - 2,3−ブタジエンニトリルの製造方法 - Google Patents

2,3−ブタジエンニトリルの製造方法

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JPH06100520A
JPH06100520A JP4247994A JP24799492A JPH06100520A JP H06100520 A JPH06100520 A JP H06100520A JP 4247994 A JP4247994 A JP 4247994A JP 24799492 A JP24799492 A JP 24799492A JP H06100520 A JPH06100520 A JP H06100520A
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dichloropropene
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butadiene nitrile
mol
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将人 関口
Kazuya Minamizaka
和也 南坂
Shinzaburo Masaki
真三郎 正木
Kenji Saito
憲治 齋藤
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 医農薬および写真薬中間体として有用である
2,3−ブタジエンニトリルの工業的製法に関する。 【構成】 本発明は、2,3−ジクロロプロペンと青酸
とをpH6〜8で反応させることにより一工程で2,3
−ブタジエンニトリルを得る方法および2,3−ジクロ
ロプロペンと青酸とをpH3〜8で反応させ、さらにつ
づいて塩基を反応させて2,3−ブタジエンニトリルを
得る方法を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2,3−ジクロロプロ
ペンと青酸との反応による2,3−ブタジエンニトリル
の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来2,3−ブタジエンニトリルの製法
としては、2,3−ジブロモプロぺンと青酸化合物か
ら得られる3-ブロモ-3- ブテノニトリルに炭酸ナトリウ
ムを反応させる方法(Compt. Rend. 253,676(1961) およ
び255,3424(1962)) 、プロパルギルハライドと青酸ま
たはアルカリ金属シアン化合物とを反応させる方法(Co
mpt. Rend. 259,1142(1964))等が知られていた。
【0003】しかしながらの方法では3-ブロモ-3- ブ
テノニトリルの2,3−ジブロモプロぺンからの収率が
26% と低く、の方法では爆発の危険性のあるプロパル
ギルハライドを用いなければならないという問題点があ
り、工業的な製造方法としては両者とも必ずしも十分な
ものとは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、爆発
の危険性のあるプロパルギルハライドを用いることな
く、工業的に入手容易な2,3-ジクロロプロペンを原料と
して一工程ないしは3-クロロ-3−ブテノニトリルを中間
に経る工程によって目的物である2,3−ブタジエンニ
トリルを好収率で得るための工業的製法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、2,
3−ジクロロプロペンを青酸と反応させ2,3−ブタジ
エンニトリルを直接に得る方法あるいは2,3−ジクロ
ロプロペンを青酸と反応させ中間体として生成する3−
クロロ−3−ブテノニトリルを得、これを単離するかま
たは単離せずそのまま塩基と反応させることにより2,
3−ブタジエンニトリルを得る方法を提供するものであ
る。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の第1は、2,3−ジクロロプロペンと青酸を、水
と一価の銅塩の存在下、pH6〜8で反応させ、2,3
−ブタジエンニトリルを製造する方法である。
【0007】本発明の原料である2,3−ジクロロプロ
ペンは公知であって、工業的に入手容易であり、これと
反応させる青酸の使用量は2,3−ジクロロプロペン1
当量に対して通常1〜2当量である。本反応には一価の
銅塩が触媒として用いられ、該銅塩としては塩化第一
銅、シアン化第一銅があげられる。その使用量は2,3
−ジクロロプロペン1当量に対して通常0.01〜1当
量、好ましくは0.05〜0.3当量である。水の使用
量は一価の銅塩に対して、通常10重量倍以上である。
反応温度は通常50〜100℃、好ましくは80〜85
℃である。
【0008】反応溶媒としては上記水が最も好ましく使
用されるが、この他にもエチレングリコール、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒、ト
ルエンに代表される芳香族炭化水素溶媒やヘキサン、ヘ
プタン等の炭化水素溶媒あるいはこれらの混合物を水に
添加してもよい。これら溶媒を水に添加して用いるとき
の使用量は2,3−ジクロロプロペンに対して1〜10
重量倍である。本反応は溶媒と一価の銅塩の混合物中に
2,3−ジクロロプロペンと青酸をそれぞれ別個にある
いは混合物として滴下する方法で通常実施される。
【0009】この時、塩基を滴下しながら反応液中のp
Hを6〜8に保って反応を行うことにより2,3−ブタ
ジエンニトリルを好収率で得ることができる。このとき
反応液のpHが6より低いと目的とする2,3−ブタジ
エンニトリルの生成量は少なく、中間体である3−クロ
ロ−3−ブテノニトリルが多く生成する。また反応液の
pHが8を越える範囲であるとタール化が激しく目的と
する2,3−ブタジエンニトリルはほとんど得られな
い。
【0010】pHを調節するために用いられる塩基とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカ
リ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウ
ムなどのアルカリ土類金属水酸化物、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム
などのアルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属重炭酸
塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどのアルカリ
土類金属炭酸塩、蟻酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなど
の低級カルボン酸のアルカリ金属塩、ナトリウムメチラ
ート、ナトリウムエチラート、カリウムブトキサイド等
のアルカリ金属アルコラートまたはトリエチルアミン、
ピリジン等の有機塩基が挙げられる。これらの塩基は、
そのまま、あるいは水溶液、あるいは水懸濁液として使
用することができる。これら塩基のなかでも好ましくは
水酸化カルシウム、炭酸カルシウムが用いられ、その使
用量は、2,3−ジクロロプロペン1当量に対して、
0.1〜3当量、好ましくは1 〜2 当量である。
【0011】本反応には上記の一価の銅塩の他に銅粉を
併用してもよく、銅粉としては通常30〜100メッシ
ュ程度のものが用いられる。銅粉を併用する場合、その
使用量は1価の銅塩1当量に対して0.5当量程度まで
である。またヨウ化ナトリウムを併用することにより、
反応速度を向上させることができ、ヨウ化ナトリウムを
使用する場合、その使用量は2,3−ジクロロプロペン
1当量に対して通常0.5当量、好ましくは0.05当
量程度までである。
【0012】反応終了後は通常の後処理法である濾過、
分液により少量の3−クロロ−3−ブテノニトリルを含
む2,3−ブタジエンニトリルが得られるが、さらに必
要により抽出等の操作を行う。反応、抽出に有機溶媒を
用いた場合、後処理後得られた上記ニトリル類の溶液か
ら溶媒を留去して目的物を取り出すことができる。さら
に必要により蒸留等の手段により2,3−ブタジエンニ
トリルを精製することができる。
【0013】このように、2,3−ジクロロプロペンと
青酸を、水と一価の銅塩の存在下、pH6〜8で反応を
行った場合には、少量の3−クロロ−3-ブテノニトリル
を含む2,3−ブタジエンニトリルが得られるが、この
反応をpH3から6未満の範囲で行った場合には、2,
3−ブタジエンニトリルを少量含む3−クロロ−3-ブテ
ノニトリルが得られ、この3−クロロ−3-ブテノニトリ
ルは塩基との反応により容易に2,3−ブタジエンニト
リルへ導くことができる。
【0014】本発明の第2は、このような3−クロロ−
3−ブテノニトリルを含む反応混合物より2,3−ブタ
ジエンニトリルを製造する方法であって、2,3−ジク
ロロプロペンと青酸を、水と一価の銅塩の存在下、pH
3〜8の範囲で反応させ3−クロロ−3−ブテノニトリ
ルを含む反応混合物を得、次いで該反応混合物に塩基を
反応させることからなる2,3−ブタジエンニトリルの
製造法である。この方法における2,3−ジクロロプロ
ペンと青酸との反応はpH範囲が一部異なる以外は先に
のべたのと同様である。
【0015】前記したように2,3−ジクロロプロペン
と青酸との反応において、反応液のpHによって3−ク
ロロ−3-ブテノニトリルと2,3−ブタジエンニトリル
との生成割合が異なるが、これらの反応混合物を分離す
ることなく、そのまま塩基と反応させることにより、混
合物中の3−クロロ−3−ブテノニトリルのみが脱塩化
水素反応により2,3−ブタジエンニトリルへ変換し、
その結果2,3−ジクロロプロペンと青酸から直接2,
3−ブタジエンニトリルを得るより有利に該ニトリルを
製造することができる。従って、この方法は3−クロロ
−3-ブテノニトリルが多く生成する反応条件であるpH
3以上6未満で第一工程の反応を行った場合により有利
に適用される。
【0016】この反応に用いる塩基としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化
物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアル
カリ土類金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカ
リ金属炭酸塩またはアルカリ金属重炭酸塩、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属炭酸
塩、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カ
リウムブトキサイド等のアルカリ金属アルコラートまた
はトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基が挙げられ
る。これらの塩基は、そのまま、あるいは水溶液、ある
いは水懸濁液として使用することができる。これら塩基
のなかでも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水
酸化カルシウムが好ましく用いられ、なかでも水酸化カ
ルシウムが特に好ましい。その使用量は、反応混合物中
の3−クロロ−3−ブテノニトリル1当量に対して、
0.1〜3当量、好ましくは0.5〜1.5当量、より
好ましくは、1〜1.2当量である。
【0017】この方法の第二工程である脱塩化水素反応
は、第一工程で得た3−クロロ−3−ブテノニトリルを
含む反応混合物中に塩基を添加するか該反応混合液と塩
基を反応器中に通常、併注して行われる。この場合反応
液のpHが6〜13.5の範囲になるように調整しなが
ら塩基と反応させることが好ましい。pHが6未満であ
ると反応は遅くなり、また反応液のpHが13.5を越
える範囲であると、目的物である2,3−ブタジエンニ
トリルの収率は悪くなる。
【0018】反応の温度は通常0〜100℃、好ましく
は10〜50℃である。この方法は2,3−ジクロロプ
ロペンと青酸との反応により得られる3−クロロ−3-ブ
テノニトリルを含む反応混合物をそのまま脱塩化水素反
応に用いる方法であるが、該反応混合物から単離した3
−クロロ−3-ブテノニトリルを原料とする場合について
も脱塩化水素反応が行えることは勿論である。
【0019】反応終了後は通常の後処理法である濾過、
分液により2,3−ブタジエンニトリルが得られるが、
さらに必要により抽出等の操作を行う。反応、抽出に有
機溶媒を用いた場合、後処理後得られた上記ニトリルの
溶液から溶媒を留去して目的物を取り出すことができ
る。さらに必要により蒸留等の手段により2,3−ブタ
ジエンニトリルを精製することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の方法では爆発の危険性のあるプ
ロパルギルハライドを用いることなく工業的に入手容易
な2,3-ジクロロプロペンから直接あるいは中間に3-クロ
ロ-3-ブテノニトリルを経由して2,3-ブタジエンニトリ
ルを好収率で得ることができる。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0022】実施例1 塩化第1銅186.3g(1.80mol) 、銅粉15.7g(0.25mol)、水
2400g を仕込んだ10リットルのセパラブルフラスコに攪
拌下、65℃で青酸97.2g(3.60mol)と20% 水酸化カルシウ
ムスラリー655.4g(1.77mol) を併注し、pHを6.5 とし
た。その後80℃まで昇温し2,3-ジクロロプロペン1344g
(12.00mol) と青酸388.8g(14.40mol)の混合液を反応マ
スに80℃で3 時間かけて滴下した。この間20% 水酸化カ
ルシウムスラリー2571.3g(6.94mol)を滴下し、pHを6.0
〜7.0 の範囲に保った。さらに2 時間同温度で保温し、
この間20% 水酸化カルシウムスラリー398.9g(1.08mol)
を滴下し、pHを6.0 〜7.0 の範囲に保った。反応終了
後、20℃まで冷却した反応マスを濾過、分液して3-クロ
ロ-3- ブテノニトリル60.9g (0.60mol)と2,3−ブタ
ジエンニトリル371.1g(5.70mol) を含む531.9gの粗2,3-
ブタジエンニトリルの茶色のオイルを得た。この粗2,3-
ブタジエンニトリルの茶色のオイルを蒸留し2,3-ブタジ
エンニトリル352.0g(5.41mol, 収率45.1%)と3-クロロ-3
- ブテノニトリル31.0g(0.31mol,収率2.6%) を含む392.
1gの留分を得た。
【0023】実施例2 塩化第1銅186.3g(1.80mol) 、銅粉15.7g(0.25mol)、水
2400g を仕込んだ10リットルのセパラブルフラスコに攪
拌下、65℃で青酸97.2g(3.60mol)と20% 水酸化カルシウ
ムスラリー580.7g(1.57mol) を併注し、pHを3.5 とし
た。その後80℃まで昇温し2,3-ジクロロプロペン1344g
(12.00mol) と青酸388.8g(14.40mol)の混合液を反応マ
スに80℃で4.5 時間かけて滴下した。この間20% 水酸化
カルシウムスラリー1948.7g(5.26mol)を滴下し、pHを3.
3 〜3.9 の範囲に保った。さらに2 時間同温度で保温
し、この間20% 水酸化カルシウムスラリー353.0g(0.95m
ol) を滴下し、pHを3.3 〜3.9 の範囲に保った。反応終
了後、20℃まで冷却した反応マスを濾過、分液して3-ク
ロロ-3- ブテノニトリル985.6g(9.71mol, 2,3-ジクロ
ロプロペン基準の収率80.9%)と2,3−ブタジエンニト
リル19.2g(0.30mol, 2,3- ジクロロプロペン基準の収率
2.5%) を含む1108.4g の粗3-クロロ-3- ブテノニトリル
の茶色のオイルを得た。この粗3-クロロ-3- ブテノニト
リルの茶色のオイル34.24gと水120gを仕込み30℃に昇温
した500ml フラスコ中の反応液のpHを9.4 〜10.0に保ち
ながら28% 水酸化ナトリウム水溶液42.86g( 水酸化ナト
リウム0.300mol) を8 時間かけて滴下した。滴下終了
後、静置分液して茶色のオイル20.15gを得た。次いで水
層をジクロロメタン120gで抽出し、オイル層と合わせて
蒸留し2,3-ブタジエンニトリル17.23g(0.265mol)を含む
19.95gの留分を得た。2,3-ブタジエンニトリルの収率7
2.1%(2,3-ジクロロプロペン基準) であった。
【0024】実施例3 3−クロロ−3−ブテノニトリル30.49g(0.30mol) と
2,3−ブタジエンニトリル2.46g(0.04mol)を含むオイ
ル33.70gと水120gを仕込み30℃に昇温した50mlフラス
コ中の反応液のpHを8.9 〜9.5 に保ちながら28% 水酸化
ナトリウム水溶液40.50g(水酸化ナトリウム0.28mol)を
7 時間かけて滴下した。滴下終了後、静置分液して茶色
のオイル19.57gを得た。次いで水層をジクロロメタン12
0gで抽出し、オイル層と合わせて蒸留し2,3-ブタジエン
ニトリル19.14g(0.294mol,収率86.5%)を含む20.40gの留
分を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 憲治 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,3−ジクロロプロペンと青酸を、水と
    一価の銅塩の存在下、pH6〜8の範囲で反応させるこ
    とを特徴とする2,3−ブタジエンニトリルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】2,3−ジクロロプロペンと青酸を、水と
    一価の銅塩の存在下、pH3〜8の範囲で反応させて3
    −クロロ−3−ブテノニトリルを含む反応混合物を得、
    ついでこの反応混合物に塩基を反応させることを特徴と
    する2,3−ブタジエンニトリルの製造方法。
  3. 【請求項3】3−クロロ−3−ブテノニトリルに塩基を
    反応させることを特徴とする2,3−ブタジエンニトリ
    ルの製造方法。
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