JPH06100529A - プロスタグランジンF2βイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 - Google Patents

プロスタグランジンF2βイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤

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JPH06100529A
JPH06100529A JP27803992A JP27803992A JPH06100529A JP H06100529 A JPH06100529 A JP H06100529A JP 27803992 A JP27803992 A JP 27803992A JP 27803992 A JP27803992 A JP 27803992A JP H06100529 A JPH06100529 A JP H06100529A
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JP
Japan
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isopropyl ester
pgf
intraocular pressure
formula
same
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Pending
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JP27803992A
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Inventor
Toru Miyazaki
徹 宮崎
Masanori Kawamura
雅範 川村
Eiichi Shirasawa
榮一 白澤
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I) 【化1】 で示されるプロスタグランジンF2βイソプロピルエス
テル、その製造方法及びそれを有効成分とする薬剤。 【効果】 式(I) のPGF2βイソプロピルエステル
は、眼に対する刺激が少なく、低濃度で十分な眼圧低下
作用を有し、緑内障予防剤および/または治療剤として
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はプロスタグランジン(以下、PG
と略記する。)F2βイソプロピルエステルに関する。
さらに詳しくは、 1) 式(I)
【化5】 で示されるPGF2βイソプロピルエステル、 2) その製造方法、および 3) それを有効成分として含有する緑内障予防剤およ
び/または治療剤に関する。
【0002】
【発明の背景】緑内障は、眼圧が亢進することにより起
こる疾患であり、病状の進行により視野狭搾を生じ、さ
らに進行すると失明を引起こす。眼圧は、主として毛様
体上皮による房水の分泌とシュレム管からの排出のバラ
ンスにより変化するが、このバランスがくずれると眼圧
亢進が引起こされる。
【0003】緑内障の治療は、現在2つの方法、即ち、
外科的手術と眼圧低下剤の投与とが行なわれている。眼
圧低下剤としては、ピロカルピン、カルバコール等の縮
瞳剤や炭酸脱水酵素阻害剤、またはβ−ブロッカー等が
知られている。
【0004】最近の研究の成果として、プロスタグラン
ジン(PG)の誘導体が眼圧の低下に有用であり、しか
も重篤な副作用を示さないことが見出されている。この
中で、PGF2α、PGF2αアルキルエステル、11
−エピ−PGF2αアルキルエステル、PGF2β
が、眼圧を低下させることはすでに知られている(特開
昭59-1418 号、特開平2-501483号)。また、PGF2β
およびそのC1〜6アルキルエステルは、気管支拡張作
用を有する化合物として公知である(米国特許第204304
号)。
【0005】
【先行技術との比較】PGF2αの一異性体であるPG
2βは、古くから合成の中間体等として知られている
が、そのイソプロピルエステルであるPGF2βイソプ
ロピルエステルは、具体的に合成されていないし、また
何らかの活性を有することを記述した文献は存在しな
い。前述の米国特許204304号でも具体的に開示されてい
る化合物はPGF2βのみである。
【0006】一方、これまで知られている種々のPGF
型の化合物について、眼圧の低下作用を追試したとこ
ろ、いずれも作用が弱いか、副作用(結膜および虹彩の
充血、眼圧の初期上昇作用、全身作用等)を有すること
が判明した。副作用を減らすには、薬剤の濃度・投与量
を下げればよいが、そうすると主活性も下がってしま
い、主作用と副作用の分離は困難であった。
【0007】本発明者らは、これらの知見をもとに、様
々な化合物を用いて実験を繰り返した結果、PGF2β
イソプロピルエステルが、眼に対する刺激が少なく、し
かも低濃度で十分な眼圧低下作用を有することを見出
し、本発明を完成した。
【0008】
【発明の開示】本発明は、 1) 式(I)
【化6】 で示される新規なPGF2βイソプロピルエステル、 2) その製造方法、および 3) それを有効成分として含有する緑内障予防剤およ
び/または治療剤に関する。
【0009】式(I) で示されるPGF2βイソプロピル
エステルは、α−、β−あるいはγ−シクロデキストリ
ン、あるいはこれらの混合物を用いて、特公昭50-3363
号、同52-31404号または同61-52146号明細書記載の方法
を用いることによりシクロデキストリン包接化合物に変
換することができる。シクロデキストリン包接化合物に
変換することにより、安定性が増大し、また水溶性が大
きくなるため、薬剤として使用する際好都合である。
【0010】
【本発明化合物の製造方法】式(I) で示される本発明化
合物は式(II)
【0011】
【化7】
【0012】(式中、THPはテトラヒドロピラン−2
−イル基を表わす。)で示される化合物を酸性条件下、
加水分解反応に付すことにより製造することができる。
【0013】酸性条件下での加水分解反応は公知であ
り、例えば、水と混和しうる有機溶媒(テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、メタノール、エタノール等)中、酸
(酢酸、トリクロロ酢酸、塩酸、シュウ酸等)を用い
て、0〜90℃の温度で行なわれる。式(II)で示される
化合物は以下の反応工程式(A)に示される反応により
製造することができる。
【0014】
【化8】
【0015】式(III) で示される化合物は、11,15
−O−ビス(テトラヒドロピラン−2−イル)PGF
2αであり、公知の化合物である。
【0016】
【本発明化合物の薬理活性】式(I) で示される本発明化
合物は、前述したように、眼圧を下げる作用を有してい
る。例えば、実験室の実験では、図1に示す結果を得
た。なお、図2から図4は、同様の実験を公知の化合物
を用いて行なった比較例であり、図2はPGF2αイソ
プロピルエステル(特開昭59-1418 号記載の化合物)
の、図3はPGF2β(特開昭59-1418 号記載の化合
物)の、図4は11−エピ−PGF2αイソプロピルエ
ステル(特開平2-501483号記載の化合物)の眼圧低下作
用を示している。各データは6例の平均値を表わしてい
る。
【0017】
【実験方法】体重3.0 kg前後の雄性日本白色ウサギを、
軽く保定し、0.4 %塩酸オキシプロカインの点眼によ
り、表面麻酔を行ない、アプラネーション・ニューマト
ノグラフ(Applanation Pneumatonogragh )を用いて眼
圧を測定した。被験化合物は基剤(濃グリセリンを2.5
%およびポリソルベート80を2.0 %含む滅菌精製水)
に溶解し、ウサギの左眼に50μl点眼し、対側の右眼
は無処置とし、左眼の眼圧と右眼の眼圧の差を△IOP
(A)とした。対照として、基剤のみを同様に左目に点
眼し、無処置の右眼との眼圧の差を△IOP(B)とし
た。△IOP(A)と△IOP(B)の差△IOP(mm
Hg)を求めた。△IOPの値は、被験化合物自体の眼圧
下降効果を示している。
【0018】
【結果】図1から明らかなように、本発明化合物は、濃
度0.02%において眼圧を低下させ、その最大値は6mmHg
であった。さらに低濃度である0.004 %においても、眼
圧を低下させ、その最大値は4mmHgであった。一方比較
化合物であるPGF2αイソプロピルエステルでは、図
2に示すように、濃度0.02%において、点眼後2時間ま
で眼圧上昇を示した。濃度0.004 %でも同様な結果を示
した。PGF2βは図3に示すように、0.02%の濃度で
も眼圧低下作用を示さなかった。11−エピ−PGF
2αイソプロピルエステルは図4に示すように、0.1 %
の高濃度でも、眼圧低下作用を示さず、点眼後、眼圧上
昇の傾向が見られた。さらに、強い副作用(結膜、虹彩
および瞬膜の充血)も観察された。
【0019】
【結論】緑内障治療剤という眼圧を下げることを目的と
する薬剤にとって、眼圧上昇作用は、たとえ一時的であ
っても好ましいものではなく、公知のPGF2αのイソ
プロピルエステル、11−エピ−PGF2αイソプロピ
ルエステルは好ましいものではないといえる。また、1
1−エピ−PGF2αイソプロピルエステルは、充血等
の副作用もみられ、この点からも好ましくないと言え
る。さらに、効果の面からみると、本発明化合物は0.02
%の濃度、さらに0.004 %の低濃度であっても優れた眼
圧低下を示すのに対し、PGF2αでは0.02%の濃度で
眼圧低下を示さず、11−エピ−PGF2αイソプロピ
ルエステルではさらに高濃度の0.1 %でも眼圧低下をほ
とんど示しておらず、本発明化合物は特に優れたものと
言える。
【0020】
【毒性】本発明化合物の毒性は非常に低いものであり、
医薬として使用するために十分安全であると判断でき
る。
【0021】
【医薬品への適用】ヒトを含めた動物、特にヒトにおい
て眼圧を下げることは、緑内障の予防および治療として
有効な手段である。本発明化合物は、in vivo の系にお
ける実験結果でも明らかなように眼刺激などの副作用を
伴なうことなしに、眼圧を下げる作用を有するため、緑
内障の予防および治療薬として使用しうるものである。
【0022】式(I) で示される化合物を上記の目的で用
いるためには、通常、溶液剤の形で用いられ、汎用され
ている技術を用いて製剤化することができる。例えば点
眼液であれば、精製水に塩化ナトリウム、濃グリセリン
等の等張化剤、リン酸ナトリウム等の緩衝剤、ポリソル
ベート80等の可溶化剤、エデト酸ナトリウム等の安定
化剤、塩化ベンザルコニウム等の防腐剤等を必要に応じ
て適宜選択して調製することができる。
【0023】本発明化合物を点眼の形で投与するには、
症状、年齢、治療効果、処理時間等により異なるが、通
常、0.0001%〜0.5 %溶液として用いられる。好ましく
は0.001 %〜0.05%溶液である。
【0024】
【実施例】以下、参考例、実施例および製剤例を挙げて
本発明を詳述するが、本発明はこれらにより限定される
ものではない。クロマトグラフィによる分離の箇所に示
されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または
展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。特別な記載の
ない場合は、NMRは重クロロホルム溶液中で測定して
いる。
【0025】参考例1 11,15−O−ビス(テトラヒドロピラン−2−イ
ル)PGF2αイソプロピルエステルの合成
【0026】
【化9】
【0027】11,15−O−ビス(テトラヒドロピラ
ン−2−イル)PGF2α(29.1g)および2−プロパ
ノール(85.5ml)を無水テトラヒドロフラン(355ml )
に溶解した。アルゴン雰囲気下、冷却した溶液にN−メ
チル−2−クロロピリジニウムイオジド(28.5g )、ジ
イソプロピルエチルアミン(39.0ml)および4−ジメチ
ルアミノピリジン(3.4g)を加えた。混合溶液を0℃で
5分間、室温で1時間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル
(300ml )を加えて希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶
液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次
洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィ(酢酸エチル:ヘキサン)で精製
し、下記の物性値を有する標題化合物(26.6g )を得
た。 形状:淡黄色油状; TLC:Rf0.32(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)。
【0028】参考例2 9−O−ホルミル−11,15−O−ビス(テトラヒド
ロピラン−2−イル)PGF2βイソプロピルエステル
の合成
【0029】
【化10】
【0030】参考例1で合成した化合物(26.6g )およ
びギ酸(3.2ml )を、無水テトラヒドロフラン(300ml
)に溶解した。アルゴン雰囲気下、この溶液に、トリ
フェニルホスフィン(22.3g )およびジエチルアゾジカ
ルボキシレート(13.4ml)を0℃で加えた。反応混合物
を0℃で30分間撹拌し、酢酸エチル(350ml )で希釈
した。希釈液を氷水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥
し、ろ過し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィ(酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、
下記の物性値を有する標題化合物(21.8g )を得た。 形状:淡黄色油状; TLC:Rf0.49(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)。
【0031】参考例3 11,15−O−ビス(テトラヒドロピラン−2−イ
ル)PGF2βイソプロピルエステルの合成
【0032】
【化11】
【0033】参考例2で合成した化合物(21.8g )を2
−イソプロパール(120ml )に溶解させた。この溶液に
無水炭酸カリウム(15.3g )を加えた。アルゴン雰囲気
下、室温で7時間撹拌した。反応混合物をグラスフィル
タでろ過し、ろ液をジエチルエーテル(300ml )で希釈
した。希釈液を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩
水で洗浄した。有機層を乾燥し、減圧濃縮し、下記物性
値を有する標題粗成物(20.8g )を得た。 TLC:Rf0.20(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)。
【0034】実施例1 PGF2βイソプロピルエステルの合成
【0035】
【化12】
【0036】参考例3で合成した化合物(20.8g )に6
5%酢酸−テトラヒドロフラン(10:1,150ml )を加
え、65℃で1時間30分撹拌した。反応混合物を酢酸
エチル(300ml )で希釈し、氷水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を乾燥し、
減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ(メタノール−塩化メチレン)で精製し、下記の物
性値を有する標題化合物(9.11g )を得た。
【0037】形状:白色固体; TLC:Rf0.44(メタノール:塩化メチレン=1:1
0); NMR:δ5.56-5.35(4H,m), 5.00(1H,m), 4.12-3.92(3
H,m), 3.40(1H,br), 2.98(1H,br), 2,56(1H,br), 2.26
(2H,t), 2.20-1.20(18H,m), 1.22(6H,d), 0.86(3H,t)
【0038】製剤例 滅菌精製水に濃グリセリンおよびポリソルベート80を
加えた後、PGF2βイソプロピルエステルを加え溶解
し、下記処方の点眼液を得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明化合物の眼圧下降効果を示すグラフで
ある。
【図2】 PGF2αイソプロピルエステルの眼圧下降
効果を示すグラフである。
【図3】 PGF2βの眼圧下降効果を示すグラフであ
る。
【図4】 11−エピ−PGF2αイソプロピルエステ
ルの眼圧下降効果を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 で示されるプロスタグランジンF2βイソプロピルエス
    テル。
  2. 【請求項2】 式(II) 【化2】 (式中、THPはテトラヒドロピラン−2−イル基を表
    わす。)で示される化合物を酸性条件下、加水分解反応
    に付すことを特徴とする式(I) 【化3】 で示されるPGF2βイソプロピルエステルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 式(I) 【化4】 で示されるプロスタグランジンF2βイソプロピルエス
    テルを有効成分として含有する緑内障予防剤および/ま
    たは治療剤。
JP27803992A 1992-09-22 1992-09-22 プロスタグランジンF2βイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 Pending JPH06100529A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996010407A1 (en) * 1994-09-30 1996-04-11 Alcon Laboratories, Inc. Use of 9-deoxy prostaglandin derivatives to treat glaucoma

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996010407A1 (en) * 1994-09-30 1996-04-11 Alcon Laboratories, Inc. Use of 9-deoxy prostaglandin derivatives to treat glaucoma

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