JPH0761965A - 13,14−ジヒドロ−プロスタグランジンF2βおよびそのイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 - Google Patents
13,14−ジヒドロ−プロスタグランジンF2βおよびそのイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤Info
- Publication number
- JPH0761965A JPH0761965A JP6152668A JP15266894A JPH0761965A JP H0761965 A JPH0761965 A JP H0761965A JP 6152668 A JP6152668 A JP 6152668A JP 15266894 A JP15266894 A JP 15266894A JP H0761965 A JPH0761965 A JP H0761965A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- formula
- dihydro
- pgf
- intraocular pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Furan Compounds (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 式(I)
【化1】
(式中、R1 は、水素原子またはイソプロピル基を表わ
す。)で示される13,14−ジヒドロ−プロスタグラ
ンジンF2βおよびそのイソプロピルエステル、その製
造方法及びそれを有効成分として含有する薬剤。 【効果】 式(I) の13,14−ジヒドロ−PGF2β
イソプロピルエステルは、眼に対する刺激が少なく、低
濃度で十分な眼圧低下作用を有し、緑内障予防剤および
/または治療剤として有用である。
す。)で示される13,14−ジヒドロ−プロスタグラ
ンジンF2βおよびそのイソプロピルエステル、その製
造方法及びそれを有効成分として含有する薬剤。 【効果】 式(I) の13,14−ジヒドロ−PGF2β
イソプロピルエステルは、眼に対する刺激が少なく、低
濃度で十分な眼圧低下作用を有し、緑内障予防剤および
/または治療剤として有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は13,14−ジヒドロ−
プロスタグランジン(以下、13,14−ジヒドロ−P
Gと略記する。)F2βイソプロピルエステルに関す
る。さらに詳しくは、 1) 式(I)
プロスタグランジン(以下、13,14−ジヒドロ−P
Gと略記する。)F2βイソプロピルエステルに関す
る。さらに詳しくは、 1) 式(I)
【0002】
【化7】
【0003】で示される13,14−ジヒドロ−PGF
2βおよびそのイソプロピルエステル、 2) その製造方法、および 3) それを有効成分として含有する緑内障予防剤およ
び/または治療剤に関する。
2βおよびそのイソプロピルエステル、 2) その製造方法、および 3) それを有効成分として含有する緑内障予防剤およ
び/または治療剤に関する。
【0004】
【発明の背景】緑内障は、眼圧が亢進することにより起
こる疾患であり、病状の進行により視野狭搾を生じ、さ
らに進行すると失明を引起こす。眼圧は、主として毛様
体上皮による房水の分泌とシュレム管からの排出のバラ
ンスにより変化するが、このバランスがくずれると眼圧
亢進が引起こされる。緑内障の治療は、現在2つの方
法、すなわち、外科的手術と眼圧低下剤の投与とが行な
われている。眼圧低下剤としては、ピロカルピン、カル
バコール等の縮瞳剤や炭酸脱水酵素阻害剤、またはβ−
ブロッカー等が知られている。
こる疾患であり、病状の進行により視野狭搾を生じ、さ
らに進行すると失明を引起こす。眼圧は、主として毛様
体上皮による房水の分泌とシュレム管からの排出のバラ
ンスにより変化するが、このバランスがくずれると眼圧
亢進が引起こされる。緑内障の治療は、現在2つの方
法、すなわち、外科的手術と眼圧低下剤の投与とが行な
われている。眼圧低下剤としては、ピロカルピン、カル
バコール等の縮瞳剤や炭酸脱水酵素阻害剤、またはβ−
ブロッカー等が知られている。
【0005】
【従来の技術】最近の研究の成果として、プロスタグラ
ンジン(PG)の誘導体が眼圧の低下に有用であり、し
かも重篤な副作用を示さないことが見出されている。例
えば、一般式(A)
ンジン(PG)の誘導体が眼圧の低下に有用であり、し
かも重篤な副作用を示さないことが見出されている。例
えば、一般式(A)
【0006】
【化8】
【0007】(式中、RA はC1〜5のアルキル基を表
わす。) [上記の一般式は、本発明者らによって書き換えられた
ものである。]で示されるPGF2αアルキルエステル
が眼圧低下作用を有することが開示されている(特開昭
59-1418号)。この中で、具体的に効果の記載のあるP
GF型化合物としては、PGF2αメチルエステル、P
GF2αエチルエステル、PGF2αイソプロピルエス
テル、PGF2α、PGF2β、15−ケト−PGF
2α、16, 16−ジメチル−PGF2α、PGF1α
である。また、一般式(B)
わす。) [上記の一般式は、本発明者らによって書き換えられた
ものである。]で示されるPGF2αアルキルエステル
が眼圧低下作用を有することが開示されている(特開昭
59-1418号)。この中で、具体的に効果の記載のあるP
GF型化合物としては、PGF2αメチルエステル、P
GF2αエチルエステル、PGF2αイソプロピルエス
テル、PGF2α、PGF2β、15−ケト−PGF
2α、16, 16−ジメチル−PGF2α、PGF1α
である。また、一般式(B)
【0008】
【化9】
【0009】(式中、RB はアルキル基およびアルキル
アリール基を表わす。) [上記の一般式は、本発明者らによって書き換えられた
ものである。]で示される11−エピ−PGF2αアル
キルおよびアルキルアリールエステルが眼圧低下作用を
有することが開示されている(特開平 2-501483 号)。
この中で、具体的に効果の記載のある化合物は11−エ
ピ−PGF2αイソプロピルエステルである。さらに、
一般式(C)
アリール基を表わす。) [上記の一般式は、本発明者らによって書き換えられた
ものである。]で示される11−エピ−PGF2αアル
キルおよびアルキルアリールエステルが眼圧低下作用を
有することが開示されている(特開平 2-501483 号)。
この中で、具体的に効果の記載のある化合物は11−エ
ピ−PGF2αイソプロピルエステルである。さらに、
一般式(C)
【0010】
【化10】
【0011】(式中、点線は単結合あるいはシスまたは
トランス配置における二重結合を表わし;AC は−OH
またはその薬学的に許容できる塩あるいはOR5Cであ
り;R1CおよびR2Cは次の組合せ、すなわち−OH/−
OH, =O/−OHまたは−OH/=Oであり;R3Cは
1〜20個の炭素原子を持つ非環式炭化水素、飽和また
は不飽和であるか、あるいはR3Cは−(CH2 )nR4C
(式中、nは0〜10であり;R4Cは3〜7個の炭素原
子の脂肪族環あるいは芳香族またはヘテロ芳香環であ
る)であり;R5Cは1〜10個の炭素原子の脂肪族基で
ある。)で示される15−アシル−PG誘導体が眼圧低
下作用を有することが開示されている(特開平 3-17017
号)。この中で、具体的に効果の記載のある化合物は1
5−アセチル−PGF2α、15−イソブチリル−PG
F2α、15−バレリル−PGF2α、15−イソバレ
リル−PGF2α、15−ピバロイル−PGF2α、P
GF2αである。また、一般式(D)
トランス配置における二重結合を表わし;AC は−OH
またはその薬学的に許容できる塩あるいはOR5Cであ
り;R1CおよびR2Cは次の組合せ、すなわち−OH/−
OH, =O/−OHまたは−OH/=Oであり;R3Cは
1〜20個の炭素原子を持つ非環式炭化水素、飽和また
は不飽和であるか、あるいはR3Cは−(CH2 )nR4C
(式中、nは0〜10であり;R4Cは3〜7個の炭素原
子の脂肪族環あるいは芳香族またはヘテロ芳香環であ
る)であり;R5Cは1〜10個の炭素原子の脂肪族基で
ある。)で示される15−アシル−PG誘導体が眼圧低
下作用を有することが開示されている(特開平 3-17017
号)。この中で、具体的に効果の記載のある化合物は1
5−アセチル−PGF2α、15−イソブチリル−PG
F2α、15−バレリル−PGF2α、15−イソバレ
リル−PGF2α、15−ピバロイル−PGF2α、P
GF2αである。また、一般式(D)
【0012】
【化11】
【0013】[(式中、AD は
【0014】
【化12】
【0015】を表わし;R1Dは
【0016】
【化13】
【0017】(式中、R4DおよびR5Dは同一または異な
り、それぞれ水素原子またはC1〜4のアルキル基を表
わし;R6Dは水素原子またはC1〜3のアルキル基を表
わし;R7Dは水素原子、メチル基またはエチル基を表わ
し;R8Dは水素原子またはメチル基を表わし;R9Dは水
素原子またはメチル基を表わす。ただし、R4D、R5D、
R6D、R7DおよびR8Dは3つ以上同時にアルキル基をと
らない。)およびR1Dはシクロヘキシルまたはシクロペ
ンチルをもつメチル、エチル、プロピル、ブチルを表わ
し;R2Dは水素原子またはC1〜4のアルキル基を表わ
し;R3Dは水素原子を表わす。ただし、R2Dが水素原子
の時、R1Dはn−ペンチル基以外の基を表わす。)で示
される化合物、それらのエステル、それらの酸およびエ
ステルのシクロデキストリンによる包接化合物およびそ
れらの酸の非毒性塩。][上記の一般式および基中の説
明は、本発明者らによって関連のある部分のみを抜粋し
たものである。]で示される13,14−ジヒドロ−P
GF2α誘導体が降圧活性、胃酸分泌および胃潰瘍抑制
活性、気管支拡張活性、黄体退縮活性、子宮収縮刺激活
性、腸管収縮刺激活性を有することが開示されている
(英国特許第 1450691号)。さらに、一般式(E)
り、それぞれ水素原子またはC1〜4のアルキル基を表
わし;R6Dは水素原子またはC1〜3のアルキル基を表
わし;R7Dは水素原子、メチル基またはエチル基を表わ
し;R8Dは水素原子またはメチル基を表わし;R9Dは水
素原子またはメチル基を表わす。ただし、R4D、R5D、
R6D、R7DおよびR8Dは3つ以上同時にアルキル基をと
らない。)およびR1Dはシクロヘキシルまたはシクロペ
ンチルをもつメチル、エチル、プロピル、ブチルを表わ
し;R2Dは水素原子またはC1〜4のアルキル基を表わ
し;R3Dは水素原子を表わす。ただし、R2Dが水素原子
の時、R1Dはn−ペンチル基以外の基を表わす。)で示
される化合物、それらのエステル、それらの酸およびエ
ステルのシクロデキストリンによる包接化合物およびそ
れらの酸の非毒性塩。][上記の一般式および基中の説
明は、本発明者らによって関連のある部分のみを抜粋し
たものである。]で示される13,14−ジヒドロ−P
GF2α誘導体が降圧活性、胃酸分泌および胃潰瘍抑制
活性、気管支拡張活性、黄体退縮活性、子宮収縮刺激活
性、腸管収縮刺激活性を有することが開示されている
(英国特許第 1450691号)。さらに、一般式(E)
【0018】
【化14】
【0019】で示される13,14−ジヒドロ−PGF
2αが血中でのPGF2αの微量代謝物であることが開
示されている(E. Granstrom, Eur. J. Biochem., 27,
462 (1972))。また、その13,14−ジヒドロ−PG
F2αの構造を同定するために13,14−ジヒドロ−
PGF2αメチルエステルへの変換も行なわれている。
また、式(F)
2αが血中でのPGF2αの微量代謝物であることが開
示されている(E. Granstrom, Eur. J. Biochem., 27,
462 (1972))。また、その13,14−ジヒドロ−PG
F2αの構造を同定するために13,14−ジヒドロ−
PGF2αメチルエステルへの変換も行なわれている。
また、式(F)
【0020】
【化15】
【0021】で示されるPGF2βエチルエステルが、
仏国特許第 2290425号中に特定して開示されている。し
かし、この化合物は明細書中に原料として記載されてい
るのみであり、本発明を示唆するものではない。これま
で知られている種々のPGF型の化合物について、眼圧
の低下作用を追試したところ、いずれも作用が弱いか、
副作用(結膜および虹彩の充血、眼圧の初期上昇作用、
全身作用等)を有することが判明した。副作用を減らす
には、薬剤の濃度・投与量を下げればよいが、そうする
と主活性も下がってしまい、主作用と副作用の分離は困
難であった。
仏国特許第 2290425号中に特定して開示されている。し
かし、この化合物は明細書中に原料として記載されてい
るのみであり、本発明を示唆するものではない。これま
で知られている種々のPGF型の化合物について、眼圧
の低下作用を追試したところ、いずれも作用が弱いか、
副作用(結膜および虹彩の充血、眼圧の初期上昇作用、
全身作用等)を有することが判明した。副作用を減らす
には、薬剤の濃度・投与量を下げればよいが、そうする
と主活性も下がってしまい、主作用と副作用の分離は困
難であった。
【0022】
【発明の目的】本発明者らは、これらの知見をもとに、
様々なPGF型化合物を合成し、その薬理効果および物
性を検討した結果、その化学構造として、PGF2αの
(1)9位の水酸基がβ−配置で環に結合している、
(2)13−14位間の二重結合が飽和されている、お
よび(3)カルボン酸部分がイソプロピルエステルにな
っている、ことを特徴とする13,14−ジヒドロ−P
GF2βイソプロピルエステルが、眼圧低下作用、副作
用、物性のいずれの点でも満足できる化合物であること
を見出し、本発明を完成した。本発明は、13,14−
ジヒドロ- PGF2βイソプロピルエステルのみなら
ず、そのフリー体である13,14−ジヒドロ- PGF
2βをも含むものである。この化合物は、13,14−
ジヒドロ−PGF2βイソプロピルエステルの代謝物で
あり、また、眼圧降下作用の活性本体であると考えられ
る。
様々なPGF型化合物を合成し、その薬理効果および物
性を検討した結果、その化学構造として、PGF2αの
(1)9位の水酸基がβ−配置で環に結合している、
(2)13−14位間の二重結合が飽和されている、お
よび(3)カルボン酸部分がイソプロピルエステルにな
っている、ことを特徴とする13,14−ジヒドロ−P
GF2βイソプロピルエステルが、眼圧低下作用、副作
用、物性のいずれの点でも満足できる化合物であること
を見出し、本発明を完成した。本発明は、13,14−
ジヒドロ- PGF2βイソプロピルエステルのみなら
ず、そのフリー体である13,14−ジヒドロ- PGF
2βをも含むものである。この化合物は、13,14−
ジヒドロ−PGF2βイソプロピルエステルの代謝物で
あり、また、眼圧降下作用の活性本体であると考えられ
る。
【0023】
【従来技術との比較】これまで9位の水酸基がβ−配置
であり、かつ13−14位間の二重結合が飽和されてい
るプロスタグランジンは知られていない。すなわち、前
記式(A)または(B)で示される化合物はいずれも9
位の水酸基がα−配置で結合し、13−14位間に二重
結合を有しているので、これらの化合物は本発明の化合
物を含まない。
であり、かつ13−14位間の二重結合が飽和されてい
るプロスタグランジンは知られていない。すなわち、前
記式(A)または(B)で示される化合物はいずれも9
位の水酸基がα−配置で結合し、13−14位間に二重
結合を有しているので、これらの化合物は本発明の化合
物を含まない。
【0024】前記式(C)の化合物はR1Cがβ−配置で
環に結合し、13−14位間が単結合である化合物を含
むような記載はあるが、具体的に合成され、その有用性
が確認されているのはPGF型化合物では、15−アセ
チル−PGF2α、15−イソブチリル−PGF2α、
15−バレリル−PGF2α、15−イソバレリル−P
GF2α、15−ピバロイル−PGF2α、PGF2α
だけであり、13,14−ジヒドロ−PGF2β型の化
合物は、全く記載されていない。
環に結合し、13−14位間が単結合である化合物を含
むような記載はあるが、具体的に合成され、その有用性
が確認されているのはPGF型化合物では、15−アセ
チル−PGF2α、15−イソブチリル−PGF2α、
15−バレリル−PGF2α、15−イソバレリル−P
GF2α、15−ピバロイル−PGF2α、PGF2α
だけであり、13,14−ジヒドロ−PGF2β型の化
合物は、全く記載されていない。
【0025】さらに前記式(C)で示される化合物は1
5位に結合されている水酸基が必ずエステル化されてい
ることを特徴としている点で本発明化合物とは異なる。
さらに、15位の水酸基の修飾を特徴とする式(C)で
示される化合物群から、15位が天然型(フリーの水酸
基)と同じである本発明化合物が眼圧低下作用、副作用
および物性の点で優れていることは予測できないことで
ある。また、式(C)に化合物では、9位の水酸基は天
然体であるα配置および非天然型であるβ配置のどちら
を取ってもよいとされているが、具体的に記載のあるも
のは全て天然型のα配置のものであり、β型の開示はな
い。β型が主作用、副作用ともに満足すべきものである
事を見いだした本発明は式(C)の化合物からは予測さ
れるものでない。
5位に結合されている水酸基が必ずエステル化されてい
ることを特徴としている点で本発明化合物とは異なる。
さらに、15位の水酸基の修飾を特徴とする式(C)で
示される化合物群から、15位が天然型(フリーの水酸
基)と同じである本発明化合物が眼圧低下作用、副作用
および物性の点で優れていることは予測できないことで
ある。また、式(C)に化合物では、9位の水酸基は天
然体であるα配置および非天然型であるβ配置のどちら
を取ってもよいとされているが、具体的に記載のあるも
のは全て天然型のα配置のものであり、β型の開示はな
い。β型が主作用、副作用ともに満足すべきものである
事を見いだした本発明は式(C)の化合物からは予測さ
れるものでない。
【0026】前記式(D)で表わされる化合物は、9位
の水酸基がα−配置で結合している点で本発明化合物と
は異なる。しかも具体的に合成されている13,14−
ジヒドロ−PGF2α誘導体としては、20−ノル−1
3,14−ジヒドロ−PGF2α、16(R)−メチル
−13,14−ジヒドロ−PGF2αのフリーのカルボ
ン酸であって、エステル体は全く合成されていない。ま
た、ここに開示されている13,14−ジヒドロ−PG
F2α誘導体は、降圧活性、胃酸分泌および胃潰瘍抑制
活性、気管支拡張活性、黄体退縮活性、子宮収縮刺激活
性、腸管収縮刺激活性を有していることの記載はある
が、これらの活性は、本発明化合物の眼圧低下作用を予
測させるものではない。
の水酸基がα−配置で結合している点で本発明化合物と
は異なる。しかも具体的に合成されている13,14−
ジヒドロ−PGF2α誘導体としては、20−ノル−1
3,14−ジヒドロ−PGF2α、16(R)−メチル
−13,14−ジヒドロ−PGF2αのフリーのカルボ
ン酸であって、エステル体は全く合成されていない。ま
た、ここに開示されている13,14−ジヒドロ−PG
F2α誘導体は、降圧活性、胃酸分泌および胃潰瘍抑制
活性、気管支拡張活性、黄体退縮活性、子宮収縮刺激活
性、腸管収縮刺激活性を有していることの記載はある
が、これらの活性は、本発明化合物の眼圧低下作用を予
測させるものではない。
【0027】また、前記式(E)で表わされる化合物
も、9位の水酸基がα−配置で結合している点で本発明
化合物とは異なる。しかも13,14−ジヒドロ−PG
F2αは、血中でのPGF2αの代謝物であることが記
載されているだけであり、また13,14−ジヒドロ−
PGF2αメチルエステルは、13,14−ジヒドロ−
PGF2αの構造確認に用いられているだけであるの
で、本発明化合物の眼圧低下作用を予測させるものでは
ない。また、式(F)で示されるPGF2βエチルエス
テルは明細書中に特定して記載されているが、原料とし
て記載されているのみであり、本発明を示唆するもので
はない。
も、9位の水酸基がα−配置で結合している点で本発明
化合物とは異なる。しかも13,14−ジヒドロ−PG
F2αは、血中でのPGF2αの代謝物であることが記
載されているだけであり、また13,14−ジヒドロ−
PGF2αメチルエステルは、13,14−ジヒドロ−
PGF2αの構造確認に用いられているだけであるの
で、本発明化合物の眼圧低下作用を予測させるものでは
ない。また、式(F)で示されるPGF2βエチルエス
テルは明細書中に特定して記載されているが、原料とし
て記載されているのみであり、本発明を示唆するもので
はない。
【0028】以上のことから、本発明化合物である1
3,14−ジヒドロ−PGF2βおよびそのイソプロピ
ルエステルは、新規な化合物であり、また上記の従来技
術からみて、本発明化合物である13,14−ジヒドロ
−PGF2βイソプロピルエステルが眼圧低下作用、副
作用、物性のいずれの点でも満足できる化合物であるこ
とは、全く予測できないことである。
3,14−ジヒドロ−PGF2βおよびそのイソプロピ
ルエステルは、新規な化合物であり、また上記の従来技
術からみて、本発明化合物である13,14−ジヒドロ
−PGF2βイソプロピルエステルが眼圧低下作用、副
作用、物性のいずれの点でも満足できる化合物であるこ
とは、全く予測できないことである。
【0029】
【発明の開示】本発明は、 1) 式(I)
【0030】
【化16】
【0031】(式中、R1 は水素原子またはイソプロピ
ルエステルを表わす。)で示される新規な13,14−
ジヒドロ−PGF2β、そのイソプロピルエステルおよ
び薬学的に許容される非毒性塩、 2) その製造方法、および 3) それを有効成分として含有する緑内障予防剤およ
び/または治療剤に関する。
ルエステルを表わす。)で示される新規な13,14−
ジヒドロ−PGF2β、そのイソプロピルエステルおよ
び薬学的に許容される非毒性塩、 2) その製造方法、および 3) それを有効成分として含有する緑内障予防剤およ
び/または治療剤に関する。
【0032】
【塩およびCD包接化合物】式(I) で示される本発明化
合物において、R1 が水素であるものは、常法により相
当する塩に変換することができる。塩は、非毒性で水溶
性のものが好ましい。好適な塩として例えば、アルカリ
金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属
(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛、アンモニウム
塩、薬学的に許容される有機塩(テトラメチルアンモニ
ウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミ
ン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチ
ルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン、リジン、アルギニン、カフェイン、N- メチル- D
-グルカミン等)等が挙げられる。
合物において、R1 が水素であるものは、常法により相
当する塩に変換することができる。塩は、非毒性で水溶
性のものが好ましい。好適な塩として例えば、アルカリ
金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属
(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛、アンモニウム
塩、薬学的に許容される有機塩(テトラメチルアンモニ
ウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミ
ン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチ
ルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン、リジン、アルギニン、カフェイン、N- メチル- D
-グルカミン等)等が挙げられる。
【0033】式(I) で示される13,14−ジヒドロ−
PGF2βイソプロピルエステルは、α−、β−あるい
はγ−シクロデキストリン、あるいはこれらの混合物を
用いて、特公昭50-3363 号、同 52-31404 号または同 6
1-52146 号明細書記載の方法を用いることによりシクロ
デキストリン包接化合物に変換することができる。シク
ロデキストリン包接化合物に変換することにより、安定
性が増大し、また水溶性が大きくなるため、薬剤として
使用する際好都合である。
PGF2βイソプロピルエステルは、α−、β−あるい
はγ−シクロデキストリン、あるいはこれらの混合物を
用いて、特公昭50-3363 号、同 52-31404 号または同 6
1-52146 号明細書記載の方法を用いることによりシクロ
デキストリン包接化合物に変換することができる。シク
ロデキストリン包接化合物に変換することにより、安定
性が増大し、また水溶性が大きくなるため、薬剤として
使用する際好都合である。
【0034】
【本発明化合物の製造方法】式(I) で示される本発明化
合物のうち、R1 がイソプロピルである式(IB)で示さ
れる化合物は、式(II)
合物のうち、R1 がイソプロピルである式(IB)で示さ
れる化合物は、式(II)
【0035】
【化17】
【0036】(式中、THPはテトラヒドロピラン−2
−イル基を表わし、TBDMSはt−ブチルジメチルシ
リル基を表わす。)で示される化合物を酸性条件下、加
水分解反応に付すことにより製造することができる。酸
性条件下での加水分解反応は公知であり、例えば、水と
混和しうる有機溶媒(テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、メタノール、エタノール等)中、酸(酢酸、トリク
ロロ酢酸、塩酸、シュウ酸等)を用いて、0〜90℃の
温度で行なわれる。
−イル基を表わし、TBDMSはt−ブチルジメチルシ
リル基を表わす。)で示される化合物を酸性条件下、加
水分解反応に付すことにより製造することができる。酸
性条件下での加水分解反応は公知であり、例えば、水と
混和しうる有機溶媒(テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、メタノール、エタノール等)中、酸(酢酸、トリク
ロロ酢酸、塩酸、シュウ酸等)を用いて、0〜90℃の
温度で行なわれる。
【0037】式(II)で示される化合物は以下の反応工
程式(1)に示される反応により製造することができ
る。
程式(1)に示される反応により製造することができ
る。
【0038】
【化18】
【0039】
【化19】
【0040】
【化20】
【0041】反応工程式(1)中、TBDMSはt−ブ
チルジメチルシリル基を表わし、THPはテトラヒドロ
ピラン−2−イル基を表わし、DMFはジメチルホルム
アミドを表わし、DHPは3,4−ジヒドロ−2H−ピ
ランを表わし、CSAはカンファースルホン酸を表わ
し、DIBALはジイソブチルアルミニウムハイドライ
ドを表わし、THFはテトラヒドロフランを表わし、D
MAPは4−ジメチルアミノピリジンを表わし、DEA
Dはジエチルアゾジカルボキシレートを表わす。
チルジメチルシリル基を表わし、THPはテトラヒドロ
ピラン−2−イル基を表わし、DMFはジメチルホルム
アミドを表わし、DHPは3,4−ジヒドロ−2H−ピ
ランを表わし、CSAはカンファースルホン酸を表わ
し、DIBALはジイソブチルアルミニウムハイドライ
ドを表わし、THFはテトラヒドロフランを表わし、D
MAPは4−ジメチルアミノピリジンを表わし、DEA
Dはジエチルアゾジカルボキシレートを表わす。
【0042】出発物質である式(III) で示される化合物
は、2−オキサ−3−オキソ−6−シン−(3′α−ヒ
ドロキシ−1′−トランス−オクテニル)−7−アンチ
−アセトキシ−シス−ビシクロ[3. 3. 0]オクタン
であり、公知である(J. Am.Chem. Soc., 91, 5675 (19
69)参照のこと)。一般式(I) 示される本発明化合物の
うち、R1 が水素原子である式(IA) で示される化合物
は、式(XI)で示される化合物を酸性条件下加水分解
し、さらにアルカリ性条件下、加水分解することにより
製造することができる。酸性条件下の加水分解は前記し
た方法により行なわれる。アルカリ性条件での加水分解
は公知の反応であり、例えば、水と混和する溶媒(メタ
ノール、エタノール、エーテル等)中、アルカリ(水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸リチウム等)の水
溶液を用いて室温から80℃の温度で行われる。
は、2−オキサ−3−オキソ−6−シン−(3′α−ヒ
ドロキシ−1′−トランス−オクテニル)−7−アンチ
−アセトキシ−シス−ビシクロ[3. 3. 0]オクタン
であり、公知である(J. Am.Chem. Soc., 91, 5675 (19
69)参照のこと)。一般式(I) 示される本発明化合物の
うち、R1 が水素原子である式(IA) で示される化合物
は、式(XI)で示される化合物を酸性条件下加水分解
し、さらにアルカリ性条件下、加水分解することにより
製造することができる。酸性条件下の加水分解は前記し
た方法により行なわれる。アルカリ性条件での加水分解
は公知の反応であり、例えば、水と混和する溶媒(メタ
ノール、エタノール、エーテル等)中、アルカリ(水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸リチウム等)の水
溶液を用いて室温から80℃の温度で行われる。
【0043】また、式(IB)で示される化合物は、式
(IA)で示される化合物をアルカリ性条件下、加水分解
することによっても製造することができる。アルカリ性
条件下の加水分解は前記と同じ方法による。
(IA)で示される化合物をアルカリ性条件下、加水分解
することによっても製造することができる。アルカリ性
条件下の加水分解は前記と同じ方法による。
【0044】
【本発明化合物の薬理活性】式(I) で示される本発明化
合物は、前述したように、眼圧を下げる作用を有してい
る。
合物は、前述したように、眼圧を下げる作用を有してい
る。
【0045】実験1 例えば、実験室の実験では、表1、2および図1に示さ
れる結果を得た。同時に下記に示される比較化合物の活
性測定も行った。各データは3例の平均値を表わしてい
る。
れる結果を得た。同時に下記に示される比較化合物の活
性測定も行った。各データは3例の平均値を表わしてい
る。
【実験方法】体重 3.0kg前後の雄性日本白色ウサギ
を、軽く保定し、0.4 %塩酸オキシブプロカインの点眼
により、表面麻酔を行ない、アプラネーション・ニュー
マトノグラフ(Applanation Pneumatonograph )を用い
て眼圧を測定した。被験化合物は基剤(濃グリセリンを
2.5%およびポリソルベート80を 2.0%含む滅菌精製
水)に 0.1%の濃度になるように溶解し、ウサギの左眼
に50μl点眼し、対側の右眼は無処置とした。対照と
して、基剤のみを同様に左目に点眼した、下記の式を用
いて被験化合物の眼圧低下効果である△IOP(mmH
g)を求めた。
を、軽く保定し、0.4 %塩酸オキシブプロカインの点眼
により、表面麻酔を行ない、アプラネーション・ニュー
マトノグラフ(Applanation Pneumatonograph )を用い
て眼圧を測定した。被験化合物は基剤(濃グリセリンを
2.5%およびポリソルベート80を 2.0%含む滅菌精製
水)に 0.1%の濃度になるように溶解し、ウサギの左眼
に50μl点眼し、対側の右眼は無処置とした。対照と
して、基剤のみを同様に左目に点眼した、下記の式を用
いて被験化合物の眼圧低下効果である△IOP(mmH
g)を求めた。
【0046】△IOP=(IOPt −IOPO )−(I
OPvt−IOPvO) IOPt :時間tにおける被験化合物群の眼圧 IOPvt:時間tにおける基剤群の眼圧 IOPO :点眼前の被験化合物群の眼圧 IOPvO:点眼前の基剤群の眼圧
OPvt−IOPvO) IOPt :時間tにおける被験化合物群の眼圧 IOPvt:時間tにおける基剤群の眼圧 IOPO :点眼前の被験化合物群の眼圧 IOPvO:点眼前の基剤群の眼圧
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【結果】表1および図1から明らかなように、本発明化
合物は、濃度 0.1%において点眼初期に眼圧を低下さ
せ、その最大値は 5.5mmHgであった。また、本発明化合
物を点眼した場合、眼球結膜および眼瞼結膜に充血は観
察されなかった。本発明化合物は、強力で、かつ持続的
な眼圧低下作用を示した。また、副作用および物性の点
から見ても、本発明化合物は医薬として使用するために
十分満足のいくものであり、特に優れたものといえる。
表1および図1で示される比較化合物1、2および3
は、以下の通りのものである。
合物は、濃度 0.1%において点眼初期に眼圧を低下さ
せ、その最大値は 5.5mmHgであった。また、本発明化合
物を点眼した場合、眼球結膜および眼瞼結膜に充血は観
察されなかった。本発明化合物は、強力で、かつ持続的
な眼圧低下作用を示した。また、副作用および物性の点
から見ても、本発明化合物は医薬として使用するために
十分満足のいくものであり、特に優れたものといえる。
表1および図1で示される比較化合物1、2および3
は、以下の通りのものである。
【0050】比較化合物1:特開平2-501483 号 実験
1記載の化合物(11−エピ−PGF2αイソプロピル
エステル)、 比較化合物2:特開昭59-1418 号 第3表記載の化合物
(PGF2αイソプロピルエステル)、 比較化合物3:E. Granstrom, Eur. J. Biochem., 27,
462 (1972)記載の化合物(13,14- ジヒドロ- PG
F2αメチルエステル)。
1記載の化合物(11−エピ−PGF2αイソプロピル
エステル)、 比較化合物2:特開昭59-1418 号 第3表記載の化合物
(PGF2αイソプロピルエステル)、 比較化合物3:E. Granstrom, Eur. J. Biochem., 27,
462 (1972)記載の化合物(13,14- ジヒドロ- PG
F2αメチルエステル)。
【0051】
【考察】緑内障治療薬としては、 1)眼圧降下作用が速やかに発現し、その効果が持続さ
れること、 2)初期眼圧上昇等の副作用が少ないこと、 が求められる。そこで、本発明化合物(実施例1)と比
較化合物1、2および3とをこの観点より比較した。
れること、 2)初期眼圧上昇等の副作用が少ないこと、 が求められる。そこで、本発明化合物(実施例1)と比
較化合物1、2および3とをこの観点より比較した。
【0052】まず、1)眼圧降下作用が速やかに発現
し、その効果が持続されることについて比較すると、グ
ラフに示されるように、本発明化合物(実施例1)では
点眼1時間後には、効果を発現し、2時間後には眼圧降
下が 5.5mmHgに達し、6時間後でも同レベルの効果が
維持されている。比較化合物2および3では、点眼後4
時間以降にようやく効果の発現が認められ、6時間後に
初めて本発明化合物の点眼後2時間のレベルに達するに
すぎない。比較化合物1においては、点眼後6時間後に
到っても効果の発現は認められない。
し、その効果が持続されることについて比較すると、グ
ラフに示されるように、本発明化合物(実施例1)では
点眼1時間後には、効果を発現し、2時間後には眼圧降
下が 5.5mmHgに達し、6時間後でも同レベルの効果が
維持されている。比較化合物2および3では、点眼後4
時間以降にようやく効果の発現が認められ、6時間後に
初めて本発明化合物の点眼後2時間のレベルに達するに
すぎない。比較化合物1においては、点眼後6時間後に
到っても効果の発現は認められない。
【0053】眼圧効果作用が持続的に発現している時間
と、その効果の度合いを合わせて考慮すると本発明化合
物の比較化合物に対する優位性はより一層明らかとな
る。すなわち、グラフにおいて眼圧が0mmHg以下の場
合をマイナスとし、0mmHg以上の場合をプラスとして
眼圧効果を面積値でとらえた結果が表2である。本発明
化合物に対する比較化合物に対する優位性を明確に示す
ものである。
と、その効果の度合いを合わせて考慮すると本発明化合
物の比較化合物に対する優位性はより一層明らかとな
る。すなわち、グラフにおいて眼圧が0mmHg以下の場
合をマイナスとし、0mmHg以上の場合をプラスとして
眼圧効果を面積値でとらえた結果が表2である。本発明
化合物に対する比較化合物に対する優位性を明確に示す
ものである。
【0054】次に、2)初期眼圧上昇等の副作用が少な
いことについて比較すると、本発明化合物では、点眼後
の初期眼圧上昇が認められないのに対して、比較化合物
1および3では、いずれも初期眼圧上昇が認められる。
特に比較化合物1では6時間近くまでその眼圧上昇が継
続的に認められる。比較化合物2に至っては、極端な初
期眼圧上昇を引き起こしている。この初期眼圧上昇の観
点からも、本発明化合物の比較化合物に対する優位性は
明らかである。
いことについて比較すると、本発明化合物では、点眼後
の初期眼圧上昇が認められないのに対して、比較化合物
1および3では、いずれも初期眼圧上昇が認められる。
特に比較化合物1では6時間近くまでその眼圧上昇が継
続的に認められる。比較化合物2に至っては、極端な初
期眼圧上昇を引き起こしている。この初期眼圧上昇の観
点からも、本発明化合物の比較化合物に対する優位性は
明らかである。
【0055】薬物点眼後の眼圧の経時変化を示すグラフ
において、眼圧の上昇を示す範囲の面積(mmHg・h
r)、すなわち0mmHg以上の面積、および眼圧の下降
を示す範囲の面積(mmHg・hr)すなわち0mmHg以
下の面積をそれぞれ求め、前者から後者の値を差し引い
た。この値がマイナスの時、眼圧が下降したことを示
し、プラスの時、眼圧が上昇したことを示す。眼圧降下
作用としてはマイナスの値が大きいほどよい化合物であ
ると言える。
において、眼圧の上昇を示す範囲の面積(mmHg・h
r)、すなわち0mmHg以上の面積、および眼圧の下降
を示す範囲の面積(mmHg・hr)すなわち0mmHg以
下の面積をそれぞれ求め、前者から後者の値を差し引い
た。この値がマイナスの時、眼圧が下降したことを示
し、プラスの時、眼圧が上昇したことを示す。眼圧降下
作用としてはマイナスの値が大きいほどよい化合物であ
ると言える。
【0056】実験2
【実験方法】体重約3Kgの雄性日本白色ウサギを用い
て、実施例1の化合物の点眼液を両眼の結膜嚢中に5分
間隔で3回点眼した。最終点眼後1時間して、房水、角
膜、虹彩/毛様体を採取し、ホモジナイズし、液体クロ
マトグラフィー−マススペクトルで測定した。
て、実施例1の化合物の点眼液を両眼の結膜嚢中に5分
間隔で3回点眼した。最終点眼後1時間して、房水、角
膜、虹彩/毛様体を採取し、ホモジナイズし、液体クロ
マトグラフィー−マススペクトルで測定した。
【0057】
【結果】角膜、房水、虹彩/毛様体のいずれにおいて
も、実施例1の化合物は見いだされず、実施例2の化合
物のみが検出された。よって、実施例1の化合物は、角
膜でほとんど全てが加水分解されて、実施例2の化合物
である13,14−ジヒドロ−PGF2βとなり、内眼
部に移行するものと考えられた。従って、フリー体はイ
ソプロピロビルエステルと同様の眼圧低下作用を有して
いるものと考えられる。
も、実施例1の化合物は見いだされず、実施例2の化合
物のみが検出された。よって、実施例1の化合物は、角
膜でほとんど全てが加水分解されて、実施例2の化合物
である13,14−ジヒドロ−PGF2βとなり、内眼
部に移行するものと考えられた。従って、フリー体はイ
ソプロピロビルエステルと同様の眼圧低下作用を有して
いるものと考えられる。
【0058】
【毒性】本発明化合物の毒性は非常に低いものであり、
医薬として使用するために十分安全であると判断でき
る。
医薬として使用するために十分安全であると判断でき
る。
【0059】
【医薬品への適用】ヒトを含めた動物、特にヒトにおい
て眼圧を下げることは、緑内障の予防および治療として
有効な手段である。本発明化合物は、in vivo の系にお
ける実験結果でも明らかなように眼に対する刺激などの
副作用を伴なうことなしに、眼圧を下げる作用を有する
ため、緑内障の予防および治療薬として使用しうるもの
である。
て眼圧を下げることは、緑内障の予防および治療として
有効な手段である。本発明化合物は、in vivo の系にお
ける実験結果でも明らかなように眼に対する刺激などの
副作用を伴なうことなしに、眼圧を下げる作用を有する
ため、緑内障の予防および治療薬として使用しうるもの
である。
【0060】式(I) で示される化合物を上記の目的で用
いるためには、通常、溶液剤の形で用いられ、汎用され
ている技術を用いて製剤化することができる。例えば点
眼液であれば、滅菌精製水に塩化ナトリウム、濃グリセ
リン等の等張化剤、リン酸ナトリウム等の緩衝剤、ポリ
ソルベート80等の可溶化剤、エデト酸ナトリウム等の
安定化剤、塩化ベンザルコニウム等の防腐剤等を必要に
応じて適宜選択して調製することができる。本発明化合
物を点眼の形で投与するには、症状、年齢、治療効果等
により異なるが、通常、0.0001%〜0.5 %溶液として用
いられる。好ましくは 0.001%〜0.2 %溶液である。
いるためには、通常、溶液剤の形で用いられ、汎用され
ている技術を用いて製剤化することができる。例えば点
眼液であれば、滅菌精製水に塩化ナトリウム、濃グリセ
リン等の等張化剤、リン酸ナトリウム等の緩衝剤、ポリ
ソルベート80等の可溶化剤、エデト酸ナトリウム等の
安定化剤、塩化ベンザルコニウム等の防腐剤等を必要に
応じて適宜選択して調製することができる。本発明化合
物を点眼の形で投与するには、症状、年齢、治療効果等
により異なるが、通常、0.0001%〜0.5 %溶液として用
いられる。好ましくは 0.001%〜0.2 %溶液である。
【0061】
【実施例】以下、参考例、実施例および製剤例を挙げて
本発明を詳述するが、本発明はこれらにより限定される
ものではない。クロマトグラフィによる分離の箇所に示
されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または
展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。特別な記載の
ない場合は、IRはKBr錠剤法で測定しており、NM
Rは重クロロホルム溶液中で測定している。
本発明を詳述するが、本発明はこれらにより限定される
ものではない。クロマトグラフィによる分離の箇所に示
されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または
展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。特別な記載の
ない場合は、IRはKBr錠剤法で測定しており、NM
Rは重クロロホルム溶液中で測定している。
【0062】参考例1 2−オキサ−3−オキソ−6−シン−(3′α−ヒドロ
キシオクチル)−7−アンチ−アセトキシ−シス−ビシ
クロ[3. 3. 0]オクタンの合成
キシオクチル)−7−アンチ−アセトキシ−シス−ビシ
クロ[3. 3. 0]オクタンの合成
【0063】
【化21】
【0064】エタノール(300ml)中に二酸化白金
(2.0 g)を加え、水素雰囲気下で10分間撹拌した。
この溶液に2−オキサ−3−オキソ−6−シン−(3′
α−ヒドロキシ−1′−トランス−オクテニル)−7−
アンチ−アセトキシ−シス−ビシクロ[3. 3. 0]オ
クタン(18.25 g)のエタノール(200ml)溶液を
滴下し、反応混合物を水素雰囲気下、室温で2時間撹拌
した。反応終了を確認した後、触媒をセライト(商品
名)を通してろ過することによって除き、ろ液を減圧下
に濃縮して、下記の物性値を有する標題化合物(18.3
g)を得た。 形状:淡褐色油状; TLC:Rf 0.36 (酢酸エチル:ヘキサン=4:
1)。
(2.0 g)を加え、水素雰囲気下で10分間撹拌した。
この溶液に2−オキサ−3−オキソ−6−シン−(3′
α−ヒドロキシ−1′−トランス−オクテニル)−7−
アンチ−アセトキシ−シス−ビシクロ[3. 3. 0]オ
クタン(18.25 g)のエタノール(200ml)溶液を
滴下し、反応混合物を水素雰囲気下、室温で2時間撹拌
した。反応終了を確認した後、触媒をセライト(商品
名)を通してろ過することによって除き、ろ液を減圧下
に濃縮して、下記の物性値を有する標題化合物(18.3
g)を得た。 形状:淡褐色油状; TLC:Rf 0.36 (酢酸エチル:ヘキサン=4:
1)。
【0065】参考例2 2−オキサ−3−オキソ−6−シン−(3′α−t−ブ
チルジメチルシリルオキシオクチル)−7−アンチ−ア
セトキシ−シス−ビシクロ[3. 3. 0]オクタンの合
成
チルジメチルシリルオキシオクチル)−7−アンチ−ア
セトキシ−シス−ビシクロ[3. 3. 0]オクタンの合
成
【0066】
【化22】
【0067】参考例1で合成した化合物(18.3g)のジ
メチルホルムアミド(40ml)溶液にイミダゾール
(12.0g)およびt−ブチルジメチルクロロシラン(1
3.3g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温で1.5 時間撹
拌した。反応終了後、反応混合物を酢酸エチル(100
ml)で希釈し、2N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:5)で精製し、下記の物性値を有す
る標題化合物(17.03g)を得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.69 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
メチルホルムアミド(40ml)溶液にイミダゾール
(12.0g)およびt−ブチルジメチルクロロシラン(1
3.3g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温で1.5 時間撹
拌した。反応終了後、反応混合物を酢酸エチル(100
ml)で希釈し、2N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:5)で精製し、下記の物性値を有す
る標題化合物(17.03g)を得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.69 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
【0068】参考例3 2−オキサ−3−オキソ−6−シン−(3′α−t−ブ
チルジメチルシリルオキシオクチル)−7−アンチ−ヒ
ドロキシ−シス−ビシクロ[3. 3. 0]オクタンの合
成
チルジメチルシリルオキシオクチル)−7−アンチ−ヒ
ドロキシ−シス−ビシクロ[3. 3. 0]オクタンの合
成
【0069】
【化23】
【0070】参考例2で合成した化合物(17.03 g)の
メタノール溶液(160ml)に無水炭酸カリウム(5.
53g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温で1時間撹拌し
た後、メタノールを留去した。残留物にジエチルエーテ
ル(150ml)を加えてろ過した。ろ液を減圧濃縮
し、下記の物性値を有する標題化合物(15.4g)を得
た。 TLC:Rf 0.41 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
メタノール溶液(160ml)に無水炭酸カリウム(5.
53g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温で1時間撹拌し
た後、メタノールを留去した。残留物にジエチルエーテ
ル(150ml)を加えてろ過した。ろ液を減圧濃縮
し、下記の物性値を有する標題化合物(15.4g)を得
た。 TLC:Rf 0.41 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
【0071】参考例4 2−オキサ−3−オキソ−6−シン−(3′α−t−ブ
チルジメチルシリルオキシオクチル)−7−アンチ−テ
トラヒドロピラン−2−イルオキシ−シス−ビシクロ
[3, 3, 0]オクタンの合成
チルジメチルシリルオキシオクチル)−7−アンチ−テ
トラヒドロピラン−2−イルオキシ−シス−ビシクロ
[3, 3, 0]オクタンの合成
【0072】
【化24】
【0073】参考例3で合成した化合物(15.4g)の塩
化メチレン溶液(150ml)にジヒドロピラン(7.3
ml)およびカンファースルホン酸(464mg)を加
え、アルゴン雰囲気下、室温で1.5 時間撹拌した。反応
混合物を塩化メチレン(100ml)で希釈し、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィ(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で
精製し、下記の物性値を有する標題化合物(15.06 g)
を得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.75 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
化メチレン溶液(150ml)にジヒドロピラン(7.3
ml)およびカンファースルホン酸(464mg)を加
え、アルゴン雰囲気下、室温で1.5 時間撹拌した。反応
混合物を塩化メチレン(100ml)で希釈し、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィ(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で
精製し、下記の物性値を有する標題化合物(15.06 g)
を得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.75 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
【0074】参考例5 2−オキサ−3−ヒドロキシ−6−シン−(3′α−t
−ブチルジメチルシリルオキシオクチル)−7−アンチ
−テトラヒドロピラン−2−イルオキシ−シス−ビシク
ロ[3. 3. 0]オクタンの合成
−ブチルジメチルシリルオキシオクチル)−7−アンチ
−テトラヒドロピラン−2−イルオキシ−シス−ビシク
ロ[3. 3. 0]オクタンの合成
【0075】
【化25】
【0076】参考例4で合成した化合物(15.06 g)の
トルエン(150ml)溶液を−78℃に冷却し、ジイ
ソブチルアルミニウムハイドライド(28ml, 1.5M
のトルエン溶液)を滴下した。反応混合物を−78℃で
15分間撹拌した後、メタノール(2mlを加え反応を
止めた。この混合物に水を加えて室温で1時間撹拌し、
生じた沈澱物をろ過し、ろ液を減圧濃縮して、下記の物
性値を有する標題化合物(15.0g)を得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.47 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
トルエン(150ml)溶液を−78℃に冷却し、ジイ
ソブチルアルミニウムハイドライド(28ml, 1.5M
のトルエン溶液)を滴下した。反応混合物を−78℃で
15分間撹拌した後、メタノール(2mlを加え反応を
止めた。この混合物に水を加えて室温で1時間撹拌し、
生じた沈澱物をろ過し、ろ液を減圧濃縮して、下記の物
性値を有する標題化合物(15.0g)を得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.47 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
【0077】参考例6 9α−ヒドロキシ−11α−テトラヒドロピラン−2−
イルオキシ−15α−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−5Z−プロステン酸の合成
イルオキシ−15α−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−5Z−プロステン酸の合成
【0078】
【化26】
【0079】十分乾燥した4−カルボキシルブチルトリ
フェニルホスフィンブロミド(42.5g)のトルエン(3
50ml)溶液にカリウムt−ブチトキシド(20.83
g)を加え、80℃で40分間撹拌した。反応混合物を
0℃に冷却し、参考例5で合成した化合物(15.0g)の
トルエン(115ml)溶液を滴下した。反応混合物を
0℃で1時間撹拌した後、酢酸エチル(200ml)で
希釈し、1N塩酸水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶
液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧濃縮して、下記の物性値を有する標題化合物(36.3
g)を得た。 形状:淡褐色油状; TLC:Rf 0.30 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
フェニルホスフィンブロミド(42.5g)のトルエン(3
50ml)溶液にカリウムt−ブチトキシド(20.83
g)を加え、80℃で40分間撹拌した。反応混合物を
0℃に冷却し、参考例5で合成した化合物(15.0g)の
トルエン(115ml)溶液を滴下した。反応混合物を
0℃で1時間撹拌した後、酢酸エチル(200ml)で
希釈し、1N塩酸水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶
液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧濃縮して、下記の物性値を有する標題化合物(36.3
g)を得た。 形状:淡褐色油状; TLC:Rf 0.30 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)。
【0080】参考例7 9α−ヒドロキシ−11α−テトラヒドロピラン−2−
イルオキシ−15α−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−5Z−プロステン酸イソプロピルエステルの合成
イルオキシ−15α−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−5Z−プロステン酸イソプロピルエステルの合成
【0081】
【化27】
【0082】参考例6で合成した化合物(36.3g)およ
び2−プロパノール(100ml)を無水テトラヒドロ
フラン(400ml)に溶解した。アルゴン雰囲気下、
冷却した溶液に2−クロロ−1−メチルピリジニウムイ
オダイド(33.5g)、ジイソプロピルエチルアミン(4
6ml)および4−ジメチルアミノピリジン(4.0 g)
を加えた。混合溶液を室温で2時間撹拌した。反応溶液
に酢酸エチル(400ml)を加えて希釈し、1N塩酸
水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化
ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィ(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精
製し、下記の物性値を有する標題化合物(14.32 g)を
得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.20 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
5)。
び2−プロパノール(100ml)を無水テトラヒドロ
フラン(400ml)に溶解した。アルゴン雰囲気下、
冷却した溶液に2−クロロ−1−メチルピリジニウムイ
オダイド(33.5g)、ジイソプロピルエチルアミン(4
6ml)および4−ジメチルアミノピリジン(4.0 g)
を加えた。混合溶液を室温で2時間撹拌した。反応溶液
に酢酸エチル(400ml)を加えて希釈し、1N塩酸
水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化
ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィ(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精
製し、下記の物性値を有する標題化合物(14.32 g)を
得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.20 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
5)。
【0083】参考例8 9β−ホルミルオキシ−11α−テトラヒドロピラン−
2−イルオキシ−15α−t−ブチルジメチルシリルオ
キシ−5Z−プロステン酸イソプロピルエステルの合成
2−イルオキシ−15α−t−ブチルジメチルシリルオ
キシ−5Z−プロステン酸イソプロピルエステルの合成
【0084】
【化28】
【0085】参考例7で合成した化合物(14.32 g)お
よびギ酸(1.63ml)を、無水テトラヒドロフラン(1
55ml)に溶解した。アルゴン雰囲気下、この溶液
に、トリフェニルホスフィン(11.33 g)およびジエチ
ルアゾジカルボキシレート(6.8 ml)を0℃で加え
た。反応混合物を0℃で50分間撹拌した。反応混合物
を酢酸エチル(200ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸
エチル:ヘキサン=1:10)で精製し、下記の物性値
を有する標題化合物(9.9 g)を得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.38 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
5)。
よびギ酸(1.63ml)を、無水テトラヒドロフラン(1
55ml)に溶解した。アルゴン雰囲気下、この溶液
に、トリフェニルホスフィン(11.33 g)およびジエチ
ルアゾジカルボキシレート(6.8 ml)を0℃で加え
た。反応混合物を0℃で50分間撹拌した。反応混合物
を酢酸エチル(200ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸
エチル:ヘキサン=1:10)で精製し、下記の物性値
を有する標題化合物(9.9 g)を得た。 形状:無色油状; TLC:Rf 0.38 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
5)。
【0086】参考例9 9β−ヒドロキシ−11α−テトラヒドロピラン−2−
イルオキシ−15α−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−5Z−プロステン酸イソプロピルエステルの合成
イルオキシ−15α−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−5Z−プロステン酸イソプロピルエステルの合成
【0087】
【化29】
【0088】参考例8で合成した化合物(4.9 g)の2
−イソプロパール(47ml)溶液に無水炭酸カリウム
(3.26g)を加え、アルゴン雰囲気下、50℃で4時間
撹拌した。反応混合物で生じた沈澱物をろ過し、ろ液を
減圧濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(4.7 g)
を得た。 TLC:Rf 0.12 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
5)。
−イソプロパール(47ml)溶液に無水炭酸カリウム
(3.26g)を加え、アルゴン雰囲気下、50℃で4時間
撹拌した。反応混合物で生じた沈澱物をろ過し、ろ液を
減圧濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(4.7 g)
を得た。 TLC:Rf 0.12 (酢酸エチル:ヘキサン=1:
5)。
【0089】実施例1 13,14−ジヒドロ−PGF2βイソプロピルエステ
ルの合成
ルの合成
【0090】
【化30】
【0091】参考例9で合成した化合物(4.7 g)に6
5%酢酸−テトラヒドロフラン(10:1,80ml)
を加え、80℃で40分撹拌した。反応混合物を室温ま
で冷却した後、酢酸エチル(150ml)で希釈し、飽
和炭酸水素カリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水
溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ(酢酸エチル:ヘキサン=4:1→9:1)で精製
し、下記の物性値を有する標題化合物(2.51g)を得
た。 形状:白色結晶; TLC:Rf 0.41 (メタノール:塩化メチレン=1:
10); NMR:δ5.48 (2H, m), 4.99 (1H, septet, J=6Hz),
4.03 (2H, m), 3.60 (1H, br), 2.33-1.20 (27H, m),
1.22 (6H, d, J=6Hz), 0.86 (3H, t, J=7Hz) ; IR:3270, 3012, 2982, 2927, 2857, 1729, 1459, 13
77, 1353, 1317, 1250,1188, 1146, 1112, 1038, 968,
949, 864, 823, 724, 521 cm-1 ; 融点:74.5℃。
5%酢酸−テトラヒドロフラン(10:1,80ml)
を加え、80℃で40分撹拌した。反応混合物を室温ま
で冷却した後、酢酸エチル(150ml)で希釈し、飽
和炭酸水素カリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水
溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ(酢酸エチル:ヘキサン=4:1→9:1)で精製
し、下記の物性値を有する標題化合物(2.51g)を得
た。 形状:白色結晶; TLC:Rf 0.41 (メタノール:塩化メチレン=1:
10); NMR:δ5.48 (2H, m), 4.99 (1H, septet, J=6Hz),
4.03 (2H, m), 3.60 (1H, br), 2.33-1.20 (27H, m),
1.22 (6H, d, J=6Hz), 0.86 (3H, t, J=7Hz) ; IR:3270, 3012, 2982, 2927, 2857, 1729, 1459, 13
77, 1353, 1317, 1250,1188, 1146, 1112, 1038, 968,
949, 864, 823, 724, 521 cm-1 ; 融点:74.5℃。
【0092】実施例2 13,14−ジヒドロ−プロスタグランジンF2βの合
成
成
【0093】
【化31】
【0094】参考例8で合成した化合物(400mg)
を65%酢酸−THF(20+2ml)に溶解させ、5
0℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却し、氷冷した飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)に注いだ。こ
れを酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮し
た。残留物をメタノール(15ml)に溶解させ、これ
に2N−水酸化リチウム水溶液(3ml)を加えた。こ
の混合液を室温で、1.5 時間、50℃で40分間撹拌し
た。その後、溶媒を減圧下に留去した。残留物に水(2
0ml)を加え、エーテルで抽出した。水層に2N塩酸
を加えて、pHを3に調整し、酢酸エチルで抽出した。
有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(酢酸/酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、下記の物
性値を有する標題化合物を得た。 形状: 白色結晶; TLC : Rf 0.19(酢酸:メタノール:塩化メチ
レン=1:10:100); NMR: δ 5.60-5.35 (2H, m), 4.00-3.75 (2H, m),
3.60-3.40 (1H, br), 2.40-2.00 (6H, m), 1.87-1.20
(18H, m), 0.89 (3H, t)。
を65%酢酸−THF(20+2ml)に溶解させ、5
0℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却し、氷冷した飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)に注いだ。こ
れを酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮し
た。残留物をメタノール(15ml)に溶解させ、これ
に2N−水酸化リチウム水溶液(3ml)を加えた。こ
の混合液を室温で、1.5 時間、50℃で40分間撹拌し
た。その後、溶媒を減圧下に留去した。残留物に水(2
0ml)を加え、エーテルで抽出した。水層に2N塩酸
を加えて、pHを3に調整し、酢酸エチルで抽出した。
有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(酢酸/酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、下記の物
性値を有する標題化合物を得た。 形状: 白色結晶; TLC : Rf 0.19(酢酸:メタノール:塩化メチ
レン=1:10:100); NMR: δ 5.60-5.35 (2H, m), 4.00-3.75 (2H, m),
3.60-3.40 (1H, br), 2.40-2.00 (6H, m), 1.87-1.20
(18H, m), 0.89 (3H, t)。
【0095】製剤例 滅菌精製水に濃グリセリンおよびポリソルベート80を
加えた後、13,14−ジヒドロ−PGF2βイソプロ
ピルエステルを加え溶解し、下記処方の点眼液を得た。
加えた後、13,14−ジヒドロ−PGF2βイソプロ
ピルエステルを加え溶解し、下記処方の点眼液を得た。
【0096】 処方1 13,14−ジヒドロ−PGF2βイソプロピルエステル … 0.001 g 濃グリセリン ……………………………………………………… 2.5 g ポリソルベート80 ……………………………………………… 0.2 g 滅菌精製水 ………………………………………………………… 適量 計 100ml
【0097】 処方2 13,14−ジヒドロ−PGF2βイソプロピルエステル … 0.01g 濃グリセリン ……………………………………………………… 2.5 g ポリソルベート80 ……………………………………………… 2.0 g 滅菌精製水 ………………………………………………………… 適量 計 100ml
【0098】 処方3 13,14−ジヒドロ−PGF2βイソプロピルエステル … 0.1 g 濃グリセリン ……………………………………………………… 2.5 g ポリソルベート80 ……………………………………………… 2.0 g 滅菌精製水 ………………………………………………………… 適量 計 100ml
【0099】 処方4 13,14−ジヒドロ−PGF2βイソプロピルエステル … 0.2 g 濃グリセリン ……………………………………………………… 2.5 g ポリソルベート80 ……………………………………………… 2.0 g 滅菌精製水 ………………………………………………………… 適量 計 100ml
【図1】 本発明化合物および比較化合物の眼圧下降効
果を示すグラフである。
果を示すグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、R1 は、水素原子またはイソプロピル基を表わ
す。)で示される13,14−ジヒドロ−プロスタグラ
ンジンF2βまたはそのイソプロピルエステル、または
R1 が水素原子である場合その薬学的に許容される塩、
またはシクロデキストリン包接化合物。 - 【請求項2】 化合物が13,14−ジヒドロ−プロス
タグランジンF2βイソプロピルである請求項1記載の
化合物。 - 【請求項3】 化合物が13,14−ジヒドロ−プロス
タグランジンF2βである請求項1記載の化合物。 - 【請求項4】 式(II) 【化2】 (式中、THPはテトラヒドロピラン−2−イル基を表
わし、TBDMSはt−ブチルジメチルシリル基を表わ
す。)で示される化合物を酸性条件下、加水分解反応に
付すことを特徴とする式(IB) 【化3】 で示される13,14−ジヒドロ−PGF2βイソプロ
ピルエステルの製造方法。 - 【請求項5】 式(IB) 【化4】 で示される化合物をアルカリ性条件下で加水分解反応に
付すことを特徴とする式(IA) 【化5】 で示される13,14−ジヒドロ−PGF2βの製造方
法。 - 【請求項6】 式(I) 【化6】 (式中、R1 は、水素原子またはイソプロピル基を表わ
す。)で示される13,14−ジヒドロ−プロスタグラ
ンジンF2βまたはそのイソプロピルエステルまたはR
1 が水素原子の場合、その薬学的に許容される塩、また
はシクロデキストリン包接物を有効成分として含有する
緑内障予防剤および/または治療剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6152668A JPH0761965A (ja) | 1993-06-14 | 1994-06-10 | 13,14−ジヒドロ−プロスタグランジンF2βおよびそのイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-167531 | 1993-06-14 | ||
| JP16753193 | 1993-06-14 | ||
| JP6152668A JPH0761965A (ja) | 1993-06-14 | 1994-06-10 | 13,14−ジヒドロ−プロスタグランジンF2βおよびそのイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0761965A true JPH0761965A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=26481521
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6152668A Pending JPH0761965A (ja) | 1993-06-14 | 1994-06-10 | 13,14−ジヒドロ−プロスタグランジンF2βおよびそのイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0761965A (ja) |
-
1994
- 1994-06-10 JP JP6152668A patent/JPH0761965A/ja active Pending
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0850926B1 (en) | Difluoroprostaglandin derivatives and their use | |
| JP2592204B2 (ja) | 眼圧降下剤 | |
| JP2791544B2 (ja) | クロプロステノール及びフルプロステノールの各類似体 | |
| US6723748B2 (en) | Use of cloprostenol and fluprostenol analogues to treat glaucoma and ocular hypertension | |
| EP0930296B1 (en) | Fluorinated prostaglandin derivatives and medicines | |
| US5194429A (en) | Ocular hypotensive agents | |
| JPH11502234A (ja) | 眼圧降下剤としてのプロスタグランジンの置換テトラヒドロフランアナログ | |
| EP0366279A2 (en) | Ocular hypotensive agents | |
| EP0968183A2 (en) | 13-thia prostaglandins for use in glaucoma therapy | |
| WO1994002457A1 (fr) | Derive de prostaglandine | |
| US6531614B2 (en) | Method of prostaglandin synthesis | |
| US5599838A (en) | Prostaglandin derivatives | |
| JPH0761965A (ja) | 13,14−ジヒドロ−プロスタグランジンF2βおよびそのイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 | |
| JPS624390B2 (ja) | ||
| EP0686628A2 (en) | Prostaglandin F esters | |
| EP0628545A1 (en) | 13,14-Dihydro-PGF2BETA and its isopropyl ester | |
| JPH10251225A (ja) | 含フッ素プロスタグランジン誘導体および医薬 | |
| JPH06100529A (ja) | プロスタグランジンF2βイソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 | |
| JPH07309833A (ja) | プロスタグランジンfエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 | |
| US4473587A (en) | Prostaglandin E1 analogues | |
| JPH0739343B2 (ja) | 眼圧降下剤 | |
| JPH06220011A (ja) | 13,14−ジヒドロ−9−エピ−プロスタグランジン▲d2▼イソプロピルエステル、その製造方法およびそれを含有する薬剤 | |
| JPH0739344B2 (ja) | 眼圧降下剤 | |
| JPS5845420B2 (ja) | プロスタグランジン類似化合物およびその製造方法 | |
| JPH027309B2 (ja) |