JPH06100605B2 - ハイブリダイゼ−ション組織化学 - Google Patents

ハイブリダイゼ−ション組織化学

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JPH06100605B2
JPH06100605B2 JP60501715A JP50171585A JPH06100605B2 JP H06100605 B2 JPH06100605 B2 JP H06100605B2 JP 60501715 A JP60501715 A JP 60501715A JP 50171585 A JP50171585 A JP 50171585A JP H06100605 B2 JPH06100605 B2 JP H06100605B2
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ダイアン ペンスチヨウ,ジエニフアー
ウイリアム トリーガー,ジエフリー
デビツド ニール,ヒユー
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ハワ−ド フロ−リ インステイチユ−ト オブ イクスペリメンタル フイジオロジ アンド メデイスン
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明はハイブリダイゼーション組織化学における及
びそれに関連する改良に関する。この発明は特に、限定
的ではないが、医学的診断及び研究においてハイブリダ
イゼーション組織化学を適用するための改良された技法
に関する。
“ハイブリダイゼーション組織化学”と称されるイン−
シチュ(in−situ)−ハイブリダイゼーションは、特に
調製された組織全切片中で、特定のmRNA集団(この存在
が、ある遺伝子が“スイッチ−オン”されていること、
そしてそれ故に特定の蛋白質又はペプチドの生産の可能
性が非常に高いことを示すであろう)を含有する領域の
位置を決定するために開発されている。
核酸の相補鎖間のハイブリダイゼーションは分子生物学
の強力な道具の1つになっている。この方法は、DNA二
重螺旋又はDNA/RANデュプレックス中の2本の相補鎖が
変性によって分離され、そして次に塩基対の水素結合に
好都合な条件下で互にアニール(ハイブリダイズ)され
得るという事実に基いている。ハイブリダイゼーション
技法の最も使用されている用途の1つは、アニールする
鎖の一方が固定化されているイン−シチュ法である。こ
の研究の多くはニトロセルロースを用いてDNAを固定化
することに基礎を置いている。しばしば、相補的ラベル
化鎖が可溶性の放射性ラベル化プローブとして加えら
れ、このプローブは、ハイブリダイゼーション及び未結
合プローブの除去の後、オートラジオグラフィーにより
位置決定されそして半定量される。
我々は最近、イン−シチュ組織ハイブリダイゼーション
のために天然DNA又はRNAを固定化しそして保護し、同時
に正確な組織学的位置決定のために十分な細胞形態を維
持するように細胞又は組織の切片を処理することによ
り、これらの方法を組織の切片に適用することができる
ことを示した。放射性ラベルされたクローン化cDNAを用
いるこれらのイン−シチュハイブリダイゼーション技法
は固定された組織薄片中のエンドルフィン、GH、レラキ
シン、及びカルシトニンmRNAの位置を決定するのに好結
果をもって使用されている。(Hudson,P.,Penschow,J.,
shine,J.,Ryan,G.,Niall,H.及びCoghlan,J.,ハイブリダ
イゼーション組織化学:特定のmRNA集団の組織位置決定
のための“ホーミングプローブ”としての組換DNAの使
用。Endocrinology,1981,108:353−356。Jacobs,J.,Sim
pson,E.,Penschow,J.P.,Hudson,P.,Coghlan,J.及びNial
l,H.,ラット甲状腺中のカルシトニンmRNAの特徴付け及
び位置決定。Endocrinology,1983,113:1616−1622)。
この技法の基礎は放射性ラベルされた組換cDNAと注意深
く調製された組織切片とのインキュベーションである。
適当な洗浄の後、組織を乾燥し、そしてオートラジオグ
ラフィーを用いてプローブを結合する特定の細胞集団又
は組織領域を同定する。従って原理は、螢光、放射能又
はパーオキシダーゼでラベルされた抗体の結合に基礎を
置く広く使用されている免疫組織化学的方法に類似して
いる。
cDNAプローブは、標的mRNAの2本鎖コピーを得るための
標準的クローニング技法により得られる。この2本鎖コ
ピーを変性して単鎖cDNAを生成せしめ、このcDNAからラ
ベルされたコピープローブを作る。
組換DNAプローブは数年来入手可能であったから、この
アプローチが今まで確立されていないことは、我々の知
識にとって驚くべきことであった。純cDNAではなく部分
精製されたプローブを使用した多数の公表された研究が
存在する。これは重要な相違である。なぜなら、その製
造のために使用されるクローニング法により保証される
その絶対的な均一性を有する組換プローブは、特定の分
子種について富化された部分精製プローブとは匹敵し得
ない程度のラベル化特異性をもたらすからである。さら
に最近、放射性ラベルされた、又はハイブリダイゼーシ
ョン部位の螢光、酵素もしくは他のラベルを使用するcD
NAプローブの使用についての他の報告が存在する。
我々の先行研究は、DNAプローブが入手可能であれば特
定の蛋白質を分泌する組織を同定することが可能である
ことを明瞭に示している。この技法の生物学的適用は、
入手し得るプローブの特異性及びタイプによってのみ限
定されるようである。
最近まで、ハイブリダイゼーション組織化学についての
研究のほとんどが天然mRNA又はDNAに由来する組換cDNA
のプローブの使用と関連していた。このことが、この方
法の適用を、天然RNA又はDNAが得られる場合、例えば天
然源からクローン化されている場合又はクローン化する
ことができる場合に限定している。このことは当然に、
必要なRNA又はDNAが入手可能でなくそして/又はその構
造が知られていない多くの潜在的適用分野におけるよう
に、この方法の範囲を限定している。
この発明は、天然源から又はそれを介して得られるcDNA
の代りに合成オリゴヌクレオチドプローブを用いること
に基礎を置いている。我々は、10〜100ヌクレオチド、
好ましくは約20〜40ヌクレオチドの相補的な短いプロー
ブが、必要な選択性を与えるのに十分な特異的構造を通
常有することを見出した。
約100以下のヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチ
ド配列の合成は今や既知の装置及び技法を用いて容易に
達成される。
さらに、ヌクレオチド配列は未知であるがしかしペプチ
ド又は蛋白質の構造についての情報が入手可能な場合に
は、そのペプチド又は蛋白質をコードするDNA又はRNA配
列を相当な正確さをもって予想することが今や可能であ
る。コーンピュータープログラムは今や、あるあいまい
さが存在する場に最も可能性あるヌクレオチド配列(任
意の与えられた種について)を予想することによって遺
伝コードにおける冗長性を解決することを可能にする。
従って、一旦特定のペプチド又は蛋白質の構造が知ら
れ、又は合理的な確実さをもって推定することができれ
ば、対応するmRNA構造を予想することができ、そして次
にマッチする又は相補的なオリゴヌクレオチドプローブ
を造成し、そしてハイブリダイゼーション組織化学の技
法により天然mRNA集団を検索するために使用することが
できる。
通常のオリゴヌクレオチドプローブは7〜10個という少
いアミノ酸の部分配列から造成することができるため、
完全なアミノ酸配列を知ることは通常必要でない。
この方法を用いて、多くのペプチド又は蛋白質ホルモン
が多くの部位(脳、消化管、胎盤)中で作られることを
示す研究を確認しそして拡張することができる。生合成
が貯蔵から区別され得、そして行われるmRNAターンオー
バーを予測する。さらに、不均一な個々の組織(正常組
織であれ新生物組織であれ)において、どの細胞タイプ
が特定の既知生成物を生産するかを同定することが可能
である。解像力の一層の増加と共に、mRNAの細胞下(su
bcellular)配置を研究することが可能であろう。染色
体DNAのある非コード領域に(例えば、介在配列に)相
補的なプローブはまた、最初のmRNA転写物プレmRNA)の
位置及び切り出されたセグメントの運命の研討を可能に
するであろう。特異的なcDNAプローブは、感染された組
織中のウイルスRNA/DNA又はウイルス特異的mRNAを検出
するために使用することができる。特定のウイルスが培
養におい増殖することが困難な場合に、この技法は特に
有用であろう。ハイブリダイゼーション組織化学へのこ
の新しいアプローチはまた臨床診断において特に有用で
あることが明らかであろう。
上記の一般的アプローチはまた、植物細胞及び組織中の
mRMA種又はDNAを検出するための方法、特に特定の植物
遺伝子の活性の状態を検出及び植物病原体、例えば経済
的に重要な植物の病気を担当する植物ウイルス、真菌及
びウイロイドの検出をもたらすことができる。
この発明の1つの観点に従えば、特定のポリヌクレオチ
ド集団の動物又は植物組織中での存在及び位置を決定す
るための方法が提供され、この方法は: (a) 試験されるべき組織の切片を調製し; (b) 該組織をハイブリダイゼーション条件下で、標
的ポリヌクレオチドの代表的部分に相補的な合成された
ラベルされたオリゴヌクレオチドプローブと接触せし
め; (c) 組織切片から未ハイブリダイズプローブ材料を
除去し; そして、 (d) ラベルされたプローブのハイブリダイゼーショ
ンによりラベル化が生じた組織切片中の位置を検出し又
は同定する; ことを含んで成る。
オリゴヌクレオチドプローブの合成あ、溶液法、固相
法、酵素法及びこれらの組み合わせを含む既知の任意の
方法、そして特に、その3′末端に相補的配列の短いス
トレッチを有する合成オリゴヌクレオチド基質のDNAポ
リメラーゼ介在“修復合成”を用いる方法により行うこ
とができる。DNAポリメラーゼ及び4種類のデオキシリ
ボヌクレオチドトリホスフェート(適当にラベルされて
いてもよい)の存在下で、これらのプライマー−鋳型は
十分な長さの2本鎖DNAに転換され、これから単鎖プロ
ーブを得ることができる。(例えば、Rossi,J.J.,Kierz
ek,R.,Huang,T.,Walker,P.A.及びItakura,K.,J.Biol.Ch
em. 257,9226−9229,1982を参照のこと)。
上に示したように、過去におけるプローブラベル化の通
常の方法は、特に32Pを用いて放射性ラベルを用いるこ
と、及びオートラジオグラフィーの通常の方法により段
階(d)を行うことであった。このタイプのラベル化を
この発明の方法において使用することができるが、これ
は複雑でありそして時間を必要とし、さらに必要な放射
性同位体の取扱および廃棄への接近及びそのための装置
を必要とする。これは、ある状況、例えば日常的臨床診
断においては不利である。
従って、この発明の他の態様においては、例えば螢光的
又は酵素的ラベルのごとき非放射性ラベル化が用いら
れ、これらのラベルは免疫組織雅楽分野においてそれ自
体知られており、そしてそれ故に段階(d)がそのよう
なラベルの発色及び/又は同定のための適当な標準的方
法により行われる。
他の態様において、そのスペクトル性又は他の性質によ
り検出することができる特定の分子又は原子を含んで成
る、又は含有する非放射性ラベルを合成プローブに付加
することができる。
すでに示唆されたように、この発明の方法は臨床診断の
分野において特別な用途を有し、そしてこの目的のため
には、この方法を、ハイブリダイゼーション組織化学の
技術において特別な専門的知識を持たない技術スタップ
が利用可能なようにするのが好ましい。
従ってこの発明の他の観点に従えば、上に特定したラベ
ルされた合成オリゴヌクレオチドプローブを含んで成
る、この発明の実施において使用するための診断キット
が提供される。
この発明の方法は組織サンプルの特別な調製を含むの
で、診断キットはその好ましい形態において、組織切片
調製のために必要な試薬、及び必要な場合には、ハイブ
リダイゼーションの後にラベルされた部位を検出するた
めの試薬、及びこの方法を実施するための指示書を含
む。
ハイブリダイゼーション組織化学において合成オリゴヌ
クレオチドプローブを使用することにより達成される利
点は、この発明に従えば、次のことを含む: 便利さ−合成オリゴヌクレオチドプローブは、天然ポリ
ヌクレオチドを単離しそしてクローン化する必要性を伴
わないで容易に得られる。
適合性−合成オリゴヌクレオチドは、任意の所望のレベ
ルのハイブリダイゼーション特異性のために適当な長さ
に正確に“仕立てる”ことができる。非常に長いか又は
非常に短いプローブは非−特異的に失する。ヌクレオチ
ド配列の多様性が容易に得られる。さらに、特異的合成
プローブは、1又は複数の実質上類似するヌクレオチド
配列間の最大の差異領域に対応するように“仕立てる”
ことができる。
入手可能性−無限に多様なプローブの製造が可能である
と共に、合成的方法はまたクローニングにより合理的に
達成され得るのより多量のプローブを製造することを可
能にする。
一慣性及び柔軟性−合成中にラベル化が容易に制御さ
れ、任意の必要な程度及び位置が得られ、従って一層大
きな程度の一慣性及び信頼性が得られる。
有効性−可能なプローブ設計の精密な制御は“天然”プ
ローブにより達成されるのより良好な鮮明度、すなわち
一層明瞭な“像”を提供することができる。例えば、ク
ローン化cDNAプローブはしばしば除去することが困難な
細菌性DNAにより汚染されている。さらに、E.コリ(E.c
oli)プラスミドから得られるcDNAプローブは、高いバ
ックグラウンド妨害のため、胃腸組織又は感染された組
織中の蛋白質の位置決定のために特に効果的ということ
ではない。適当なエンドヌクレアーゼ開裂部位を欠くた
めにしばしば除去することができないクローン化配列中
のポリAテイルの存在のため、非特異的ラベル化が生ず
る場合もある。
この発明の方法がさらに次の検討により例示される。こ
れは関連する基本的技法、及び方法の特定の例を例示す
る。
オリゴヌクレオチドプレーブの調製 オリゴデオキシリボヌクレオチドの合成のための現在使
用可能な方法の最も効果的なものは、固相ホスホラミジ
ト法〔Caruthers等,Cold Spring Harbour Symp.Quant.B
iol.47,411−418(1982);Adams等、J.Am.Chem.Soc. 1
05,661(1983)〕である。この方法においては、固相は
長アルキル鎖調節多孔性ガラス(Adams等,前揚)(CP
G)、すなわち500Aの孔サイズ及び125〜117μmの粒子
サイズを有する多孔性マトリクスである。この支持体は
シリカより大きな機械的強さを有し、そして一層速いカ
ップリング及び一層高い収率を与える。第1のヌクレオ
チドがそのヒドロキシル基を介してエステル結合により
固体支持体に、長アルキル鎖の末端にアミド基を介して
付加されている。サクシネートスペーサーに付与され
る。負荷は支持体g当りヌクレオチドおよそ30μmoleで
ある。この機能化された材料は商業的に得られる。
オリゴデオキシリボヌクレオチド組み立てるために保護
された3′−ホスホラミジトを用いる。これらは商業的
に入手可能であるが、これらは実験室において調製する
ことができる〔McBride,L.J.、及びCaruthers,M.H.,Tet
rahedron Letters、245(1983);Dorper,J.及びWinnack
er,E.C.,Nucleic Acids Res.11,2575(1983);Atkinso
n,T.及びSmith,M.,“Olignucleotide Synthesis:A Prac
tical Approach(M.J.Gait編)、35−81頁、IRLプレ
ス、オックスフォード、1984〕。但しこれは相当な化学
的専門知識を必要とする。我々は最近、オリゴデオキシ
リボヌクレオチド合成のためにApplied BiosystemInc.
のモデル380A DNAシンセサイザーを使用する。この装置
は異る3種類のオリゴデオキシリボヌクレオチドを同時
に合成することができる。合成は、1μmoleの保護され
たヌクレオチドを含む約30mgの固体支持体上で行われ
る。カップリング段階は、乾燥アセトニトリル中適切な
ヌクレオチドホスホアミジト10μmole及び同じ溶剤中50
μmoleのテトラゾールを使用する。水と非常に容易に反
応するであろうプロトン化された(テトラゾールによ
り)ホスホラミジトの高い反応性のため、このカップリ
ング段階は非常に湿度感受性である。カップリング反応
が効果的に起こるように、大過剰のホスホラミジトの幾
らかが残留水と反応する。固相支持体としての調節多孔
性ガラス、及びジイソプロピルホスホラミジトを用い
て、カップリング収量は典型的には97%と99%の間であ
る。乾燥アセトニアリルは、活性化された3A分子篩を用
いてHPLC銘柄の材料を乾燥することにより便利に調製さ
れる〔Burfield等、J.Appl.Chem.Biotechnol.28,23(19
78)〕。これを装置上で使用すべき場合、篩中に存在す
る微細粒子を除去するためシリンダを用いて0.45μmテ
フロンカートリッジフィルターを通して濾過しなければ
ならない。オリゴデオキシリボヌクレオチド鎖の組み立
ては手動的に行うこともできる。この手動的方法のため
の非常に詳細な手法は最近公表された(Atkinson及びSm
itt、前掲)。次の条件下で、最大カップリング効率を
保証するために12倍過剰のホスホラミジトで十分であ
る: (i)使用される反応セルは小ガラスカラムであり、直
径1cm及び長さ3cmであり、中間孔サイズ(NO3)の焼結
ガラスディスクがはめ込まれており、3方タップ及びB1
4クイックフィット−トップを有し、栓をしそして振と
うすることが可能であり、 (ii)固体支持体がカップリング段階に先立って乾燥ア
セトニトリルにより十分に洗浄され(5回)、これが乾
燥窒素圧により濾過され、固体支持体が乾燥窒素により
十分乾燥され、そして窒素のもとに置かれる。
(iii)0.4mlの乾燥テトラヒドロフラン中必要量のデオ
キシリボヌクレオチドホスホラミジト及び0.6mlの乾燥
アセトニトリル中テトラゾール溶液を迅速に加える (カップリングとカップリングの間デシケーター中に保
持された乾燥したガラスシリンダを用いて移送する)。
鎖の組み立て及びチオフェノキシドイオンによるホスフ
ェートメチル保護基の除去の後、濃アンモニウム溶液を
用いて固体支持体からオリゴデオキシリボヌクレオチド
を切り取る。自動化された装置を用いて、オリゴヌクレ
オチド溶液を固体支持体から濾取し、そしてアンモニア
溶液中集合バイアルに供給する。次に、追加の濃アンモ
ニアを(50ml丸底フラスコ中合計容量20ml)粗オリゴデ
オキシリボヌクレオチド溶液に加え、フラスコを密封
し、そして55℃にて16時間処理した。この反応の後、溶
液を蒸発乾燥させ、そして3mlの無菌水に再溶解する。
粗オリゴヌクレオチドは(i)逆相HPLC、(ii)強陰イ
オン交換HPLC、又は(iii)ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により精製することができる。逆相HPLCの場合、
親脂性のジメトキシトリチル基を用いる。最終5′−ジ
メトキシトリチル基が除却されず、そして合成が効率的
なキャップ反応を用いた場合、十分に長い生成物のみ
が、それに付加されたこの親脂性基を有するはずであ
る。これが、目的生成物を逆相カラム(μ−ボンダパッ
クC18、4.6mm×25cm)上に保持させ、他方間違った配列
をボイドボリウムにより溶出させる。例えば30merの場
合、緩衝液グラジエントを20分間にわたって20%から30
%のアセトニトリル(11ml/分、0.1M酢酸トリメチルア
ンモニウム、pH7)で行い、そして生成物は約20分間
で、溶出する。さらに精製するのが望ましい場合、集め
られた材料を80%酢酸を用いて20分間脱トリチル化し、
そして次に同じ緩衝系を用いて15分間にわたる0〜30%
アセトニトリルのグラジエントにより再度流す。この場
合、目的オリゴデオキシリボヌクレオチドは15分で溶出
する。次に、集められた材料を、分子量カット−オフ
2000のスペクトラポル(Spectrapor)6チューブ中で水
に対して十分に透析する。この方法における30μの粗
30merの精製は約1〜20D260ユニットの純オリゴデオキ
シリボヌクレオチドをもたらす。一層長い配列の場合、
最初の試行において有機相の濃度を低下せしめる。
逆相HPLCによる精製は約40ヌクレオチドまでの長さのオ
リゴデオキシリボヌクレオチド配列を精製するために選
択される方法である。一層長い配列のためにはポリアク
リルアミド電気泳動による精製が好ましい。この方法に
おいては、50μの粗サンプルが10μのホルムアミド
混合され、そして厚さ1.5cm、長さ20cmのゲルに負荷さ
れる。サンプルウエルは1.5cm×1.5cmである。ゲルは7M
尿素中にあり、そして20ヌクレオチドまでの長さのオリ
ゴデオキシリボヌクレオチドのためには18%ポリアクリ
ルアミドが使用され、20〜30の長さのためには15%、そ
してさらに長いオリゴヌクレオチドのためには10%が使
用される。これらのゲルは負荷に先立って少なくとも1
時間前−電気泳動され、そして300ボルトにおいて泳動
される。染料トラックは別に泳動される。最良の分離を
得るために、ゲルは最大可能時間にわたって電気泳動さ
れる。ブロモフェノールブルーは、一般に11〜13merの
レベルで移動し、そしてキシレンシアノールは60merの
レベルで移動する。電気泳動の後、tlcシリカゲル(Mer
k DC−Plastikfolien Kieselgel 60F254 No.5735)のシ
ート上に置き、そして紫外線(254nm)を照射し、この
際オリゴデオキシリボヌクレオチドが暗バンドとして現
われる。生成物バンドは通常最後最高分子量バンドであ
る。適切なゲル片を切り出し、生成物を電気溶出し、そ
して次に前記のようにして透析する。この方法による30
0μの粗30merの精製は通常約0.5〜1.0OD260ユニット
の純オリゴデオキシリボヌクレオチドをもたらす。
合成オリゴデオキシリボヌクレオチドを精製するために
Whatman Partisil 10SA×カラムでの強陰イオン交換HPL
Cを使用することもできる。この場合、分離は電荷に基
づき、そしてそれ故に、生成物化合物は一般に最終ピー
クとして溶出する。溶出(30merについて)は60%のボ
ルムアミドを含有する緩衝液中60分間にわたるリン酸塩
グラジエント(1mM〜0.3M)による。この方法は30〜40
ヌクレオチドの長さのオリゴデオキシリボヌクレオチド
についても良好に働く〔Scanlon等、J.Chromatography,
336,189,(1984)〕。しかしながら、これは逆相法に比
べて長時間を要し、そしてイオン交換カラムは一層短い
寿命を有する。それにもかかわらず、これは粗生成物混
合物における不均一性の程度を評価する最良の方法であ
る。
オリゴデオキシリボヌクレオチドの配列は、〔γ−
32P〕ATPにより5′−末端ラベルした後、改変されたMa
xam及びGilbert法〔Maxam,A.M.及びGilbert,W.,Methods
in Exzylomogy,65,499(1980)〕により確認すること
ができる。この方法においては、60μgのtRNAを用いて
100ngのラベルされたゴリゴヌクレオチドが沈澱せし
め、そして塩基特異的反応を20℃にて1時間行う。
オリゴデオキシリボヌクレオチドの末端ラベル 我々は、高pHグリセリン含有緩衝液系の使用(Maxam及
びGilbertにおける方法5A、前揚)がT4ポリヌクレオチ
ドキナーゼ及び〔γ−32P〕ATPによる一慣して高い5′
−末端ラベル化をもたらすことを観察した。この方法を
用いて達成されるラベル化のレベルは非常に高く、オリ
ゴヌクレオチドの末端ラベル化のために通常推奨される
方法(Maxam及びGilbertにおける方法5B)を用いて達成
されるレベルより通常10倍高い。ラベル化は通常100ng
のオリゴデオキシリボヌクレオチド(10pmoleの30merに
相当する)に対して、20pmole〔γ−32P〕ATP及び20ユ
ニットのT4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて、1時間
行われる。次に、ラベルされたプローブをセファデック
スG25カラム(5×0.5cm)上で精製し、エタノール中で
50μgのtRNAを用いてラベルされた生成物を含有する各
画分(各8滴)に沈澱せしめ、真空下で乾燥しそして40
%(42merまで)又は50%のホルムアミドを含有するハ
イブリダイゼーション緩衝液中で400ng/mlに稀釈する。
ハイブリダイゼーション緩衝液は600mM塩化ナトリウ
ム、50mMリン酸ナトリウム(pH7.0)、50mM EDTA、0.02
%フィコール、0.02%ウシ血清アルブミン、0.02%ポリ
ビニルピロリドン、0.01%ニシン精子DNAから成る。比
活性は約9.0×108cpm/μgである。少量のサンプルを10
%ポリアクリルアミド、7M尿素ゲル上での電気泳動によ
り均一性についてチェックする。
ハイブリダイゼーション組織化学の方法 (a) 摘出された組織からの凍結切断の調製組織の凍
結: 凍結すべき組織を収容するのに十分な大きさの、少なく
とも2mmの隙間を有する強力アルミニウム箔の型を用意
する。4℃においてO.C.T.化合物を、底をちょうど覆う
ように加える。20mm3以下の新鮮な組織を型に、好まし
くは摘出して数分以内に、示された方向に位置せしめ、
そしてO.C.T.で覆う。ピンセットを用いて、ドライアイ
スを収容するヘキサンの前冷却された浴に降ろす。凍結
中の組織の亀裂を防止するため、O.C.T.の表面にヘキサ
ンが着かないようにして膨張を可能にする。20mm3より
大きい検体のためには、上向きに区画された表面を有す
る金属ガーゼ担体上の冷媒に降ろされた銅板上で組織を
まず凍結し、次にこの凍結された検体を型に移し、4℃
にて最少のO.C.T.で覆い、そして再凍結するのが好まし
い。他の液体冷媒は50〜10μmの凍結切断においてわず
かに卓越した形態をもたらすであろうが、しかし一般に
一層複雑な装置が必要とされるであろう。記載されたよ
うにして調製されそしてプラスチック中に密封された組
織は−20℃にて6ケ月以内、切片化性、又は検出可能な
mRNAの喪失をほとんど伴わないで貯蔵することができ
る。不適当に密封されたサンプルは、特に低温において
乾燥し、形態を破壊する。
切片化:低温槽中−10〜−20℃にて3〜10ミクロンの切
片を切り、そして0.25%ホルムアルデヒドで硬化した1
%ゼラチンによりプレコートしそして室温にて保持した
乾燥ガラススライド上に解凍した。スライド上の切片を
ドライアイス塊上に置くことによりすぐに凍結し、そし
て少なくとも5分間置く。これがリボヌクレアーゼ活性
を低下せしめそして切片の接着性を助ける。日常的形態
学及びX−線フィルムオートラジオグラフの評価のため
に保持される他の切片は乾燥するまで室温に置かれる。
固定:スライドをドライアイスから新しく調製したグル
タルアルデヒド固定剤〔2%エチレングリコールを含む
0.1Mリン酸緩衝液(pH7.3)中4%グルタルアルデヒド
(電子顕微鏡銘柄)〕に4℃にて移し、撹拌しそして5
分間置いた。日常的形態学のために保持される切片は75
%エタノール中10%ホルムアルデヒド中で10秒間固定
し、水中ですすぎそして染色し又は放置乾燥する。
前−ハイブリダイゼーション:グルタルアルデヒドで固
定した切片をハイブリダイゼーション緩衝液中で室温に
て、次に40℃にてすすぎ、新鮮な緩衝液中で1〜4時間
置いて“前−ハイブリダイズ”せしめる。錆の野線の危
険を回避するため、この段階及び高塩溶液を用いる次の
段階のために、ガラス性又はプラスチック製スライド架
及び容器が推奨される。スライドを、無水エタノールを
2回交換して室温にてすすぎ、そして乾燥するまで置
く。これらは、必要であれば、4℃にて1週間まで又は
−20℃にて1ケ月、形態的劣化の幾らかの危険を伴っ
て、低温にて、エタノール蒸気上で貯蔵することができ
る。
(b) 凍結乾燥した包埋された組織からの切片の調製 この方法は、細胞内顆粒の保持のため、特に顆粒含有細
胞の小組織サンプルにおいて卓越した形態学をもたら
す。
凍結乾燥組織 5mm3より大きくない新鮮な組織のサンプルを、液体窒素
で冷却された液体プロパン中で凍結する。凍結されたサ
ンプルを72時間−45℃及び10-3Torrにて72時間、乾燥剤
として五酸化燐を用いて凍結乾燥する。なお真空下にお
きながら、温度を1時間当り3℃にて0℃まで上昇せし
め、空気を入れ、そしてサンプルを、乾燥シリカゲル及
びパラホルムアルデヒドを収容する真空デシケーターに
移す。次に、サンプルを脱気し、そして37℃にて5時間
置く。
包埋:組織サンプルを、加熱さた真空包埋中50℃のパラ
プラスト(paraplast)を収容する包埋型に直接移し、
そして約0.5時間、又は泡がもはや生じず完全な浸透が
示されるまで脱気する。組織を収容する型を氷のトレイ
に取り出し、そして冷却するまで置き、そして−20℃に
て限定された期間内(2ケ月を越えない)貯蔵する。
切片化: パラフィン切片を通常の回転ミクロトーム上で2〜10μ
mで切断し、室温にて蒸留水に移し、そして1%のゼラ
チンでプレコートされ次に0.25ホルムアルデヒドで硬化
したスライド上に移す。各スライドを必要であれば短時
間加温して平らにしそして切片を乾燥する。次に乾燥切
片を、ハイブリダイズする直後まで−20℃で貯蔵する。
前−ハイブリダイゼーション: 切片を室温に平衡化しそしてキシレンに浸漬(3分間ず
つ2回交換)してパラフィンを除去し、無水エタノール
ですすぎ、そして放置乾燥する。40℃におけるハイブリ
ダイゼーション緩衝液への浸漬、及びその後の手順は凍
結切片の場合(上記参照のこと)と同様である。
ハイブリダイゼーション プローブの適用の前に、切片を真空下室温にて乾燥す
る。プローブを1分間煮沸して鎖を分離し、混合しそし
て遠心分離する。切片のサイズのために適当な容量のプ
ローブをカバースリップに適用し(例えば、22×22mmの
カバースリップについて20μ)、そして滴が拡がりカ
バースリップが毛細管により接着するまで切片を滴に軽
く接触せしめる。ハイブリダイゼーション緩衝液により
加湿された密閉可能な室内で、スライドを、立てられた
プラスチックグリル上に置く。スライドの列を薄いプラ
スチックフィルム片で覆い、室を密閉し、そしてプロー
ブの長さにより決定された温度にて1〜3日間インキュ
ベートする(表を参照のこと)。24時間のインキュベー
ションが適当であるが、ハイブリダイゼーションシグナ
ルは時間と共に増加し、そして週末を介して3日間が良
好な標準である。
ハイブリダイゼーション後の洗浄 スライドを別々に4×SSC(標準食塩−クエン酸塩溶
液、ストック溶液×20は3M塩化ナトリウム、0.3Mクエン
酸ナトリウム、蒸留水中)中で室温にて、カバースリッ
プがはげ落ちるまですすぎ、そして1バッチが完了する
まで2×SSC中に浸漬しておく。1×SSCをプローブの長
さにより決定された温度(表を参照のこと)に前加熱
し、そしてしばしば撹拌しながらスライドを30分間浸漬
する。10スライドのそれぞれについて約200mlずつの溶
液が推奨される。スライドのバッチを短時間一定撹拌し
ながら純エタノールを2回交換しながらすすぎ、そして
室温にて自然乾燥する。
40mer以下のプローブは40%ホルムアミド緩衝液、40mer
より大きなプローブは50%ホルムアミド緩衝液中で。こ
のデータはマウス腺カリクレイン(b)のアミノ酸111〜11
5及び124までに対応する32Pラベル化オリゴデオキシリ
ボヌクレオチドを用いて、標準組織としてマウス腎及び
唾液腺の5μm切片を用いて調製された。
(a) 洗浄溶液は1×SSC。
(b) Richards等、J.Biol.Chem.257,2758(1982)。
全体動物検体 全体動物検体はまずヘキサン/ドライアイス又は他の溶
液中で凍結し、次に2%カルボキシルメチルセルロース
ゲルの型の中に包埋し、最後に肉又は他の凍結−包埋物
を細切し、そして凍結するまで再度ヘキサン/ドライア
イス中に浸漬する。
切片を、適当なスレッジミクロトーム、例えばP.M.V.上
で−20℃にて20〜60μで切る。凍結された組織塊に、シ
リコン接着剤が拡げられた接着テープ、例えば中性硬化
性シリコンルーフ−アンド−グッター−シーラント(ダ
ウコーニング、オーストラリア)の一片を適用すること
により切片を集める。切片を切った後、それは接着テー
プに付着したまま残り、そして0.1Mリン酸緩衝液(pH7.
2)中4%グルタルアルデヒド中で室温にてすぐに固定
し、すすぎ、そして組織切片について上記した手法に従
って42℃にてハイブリダイゼーション緩衝液の皿に浮か
して前−ハイブリダズせしめる。エタノール中ですすい
だ後、テープを平らな支持体、例えばガラスに付着せし
め、そしてこれに続くハイブリダイゼーション及び洗浄
法の組織切片の場合と同様に行う。他の方法として、テ
ープ上の切片をハイブリダイズせしめそして浮遊洗浄せ
しめ、又はプローブ及び洗浄溶液中に浸漬する。
切片を担持するテープを光密カセット中の支持シートに
付着せしめ、薄いプラスチックフィルム〔例えば、“グ
ラッドラップ(Glodwrap)で覆い、そして組織切片につ
いて記載したのと同様にしてオートラジオグラフ処理す
る。32 Pによるオートラジオグラフティー(ハイブリダイゼ
ーション部位の検出) スライドを、フィルムカセット中支持シート(吸い取り
紙)に1〜2mmの間隔を置いてテープで止め、そしてフ
ィルムを平らに置くためにグループの縁にブランクフラ
イドを置く。異る厚さのスライドは別のグループに入れ
るべきである。強化スクリーンは解像度を低下せしめる
ため、これらは、非常に短い暴露が必要な場合、又は
“負”組織の第2暴露の場合にのみ使用する。最も速い
入手可能なX−線フィルムのシート(我々はコダックXA
R5を使用する)をスライドの上に置き、カセットの上に
重りを置き、そして室温にて、又は強化スクリーンを使
用する場合には−80℃において、12〜24時間暴露する。
コダックX−線現像液タイプ2及び定着液中で現像しそ
して定着する。評価において、フィルムをすでに調製さ
れ透過光立体顕微鏡上で観察される染色された切片と比
較することが有用である。XAR5に24時間暴露した後のダ
ークグレーの像はG5については約10日間の暴露、又はK5
乳液については14日間を必要とする。21日後、現像され
た銀粒子の数にはほとんど又は全く増加がない。XAR5上
の非常に明るい像は、乳剤オートラジオグラフ中の適切
なラベル化を予想するには弱すぎるシグナルであるが、
しかし微細粒子単 乳剤コートX−線フィルム(デュポン−MRF32)及び1
〜4週間の暴露の適用により増加した解像度が得られ
る。“ホッター(Hotter)”組織を、乳液を用いるオー
トラジオグラフィーに先立って短暴露(1〜2日間)と
同様に処理することができる。これらの像は、高い強化
においてのみ認識可能なラベルされた領域を正確に指摘
するために有用である。次に、液体乳剤オートラジオグ
ラフティーを本質上常法により行う。要約すれば、スラ
イドを、蒸留水により1:2に稀釈されたG5又はK5乳剤中
に40℃にて浸漬し、室温にてシリカゲル上で暴露し、コ
ダックD19中で2分間現像し、蒸留水中ですすぎ、そし
て1:4に稀釈されたイルフォルド・ハイパム(Ilford Hy
pam)中で定着する。蒸留水での十分なすすぎの後、組
織を常法により染色し、そしてD.P.X.〔キシレン中15%
ジブチルフタレート及び10%ルストレックス・ピックス
(Lustrex Pix)5〕中に配置する。
一般的技法 組織の保存 組織は、液体窒素により冷却されたプロパンもしくはイ
ソ−ペンタン、フレオン、液体窒素スラッシ、又は氷結
晶により組織の構造が破壊されない任意の手段を包含す
る種々の方法により凍結することができる。
新鮮な凍結された組織の使用に代るものは、一般に用い
られる多くの薬剤、例えばホルムアルデヒド、グルタル
アルデヒド、エタノール、酢酸、ピクリン酸、アクリロ
レイン、又はこれらに類するもの(灌流もしくは蒸気に
より導入され、又はその中に組織が浸漬される)の内の
1つは幾つかを用いて化学的に固定された組織である。
ここで、“化学的固定”なる語は、蛋白質を架橋し、酵
素を不活性化し、そして/又は核酸を沈澱せしめる任意
の方法を意味する。
用いられる化学薬剤に依存して、検体をプロテイナー
ゼ、例えばプロテイナーゼKによりハイブリダイゼーシ
ョンに先立って処理することにより組織m−RNA又はDNA
がプローブに接近できるようにすることが必要である。
解剖された又は生検組織検体に代るものは、新鮮組織と
同様にして処理された組織、細胞又は器官の培養物の使
用である(これらはハイブリダイゼーションの前に凍結
されそして/又は化学的に固定される)。このタイプの
標品は一般に固体又は生物学的支持材料、例えばガラス
もしくは寒天に付着し、又は懸濁液の形であるため、他
の手法は必然的に切片化を含まない。細胞懸濁液はまず
ガラス又はプラスチックに付着させることができ、ある
いはハイブリダイゼーション及び洗浄法に進み、そして
オートラジオグラフィー又は観察の前にガラス又はプラ
スチックに付着せしめることができる。
上記の固定された、又は固定されていない組織の−10℃
における切片化は、凍結切片化に代るものである。組織
を支持媒体、例えばゼラチン、パラフィンもしくはプラ
スチック又はこれらに類するものに包埋し、そして回転
式、スレッジ、又は超−ミクロトーム上で切断すること
ができ、あるいは包埋することなく又は最少の支持体
(例えば寒天)を伴って、ビブラトーム又は類似の装置
により切断することができる。
ハイブリダイゼーション濃度及びハイブリダイゼーショ
ン緩衝液のホルムアミド濃度は使用されるプローブの長
さ、及び組織m−RNA配列との相同性に依存して変化す
ることができる。ホルムアミド濃度は0〜60%の範囲で
変化し、そしてハイブリダイゼーションの温度は20℃〜
70℃の範囲であることができる。m−RNAレベルで、プ
ローブの比活性及びハイブリダイゼーションが十分に高
ければ、時間を数時間に短縮することができる。
ハイブリダイゼーション後の洗浄条件もまた、プローブ
の長さ及び組織mRNAとの相同性に従って変化する。この
段階は必然的に過剰のプローブ及び非特異相互作用を除
去する。プローブと組織mRNAとの相同性が確かでない場
合、塩濃度、温度及び洗浄時間のバランスが要求され
る。異る長さの合成プローブのためのハイブリダイゼー
ション及び洗浄条件は表に記載されている。
次の例は、この発明に従って、種々の動物組織中での特
異的ポリヌクレオチド集団の存在及び位置の決定への、
上に詳細に記載された技法の適用を例示する。
例1、及び例3〜7において、引用された領域のmRAN配
列に相補的なホリゴヌクレオチドを合成し、そして32P
γdATPにより末端ラベルした。組織及び切片調製の関連
する方法が各例に引用されている。プローブと切片との
ハイブリダイゼーション及びその後の方法はすでに記載
した方法に従って行った。
例1. マウス腺カリクレイン〔Richards等、J.Biol.chem.、25
7(6)、2758−2761、1982〕のアミノ酸111−120に対
応する合成オリゴヌクレオチド30merを含んで成る単鎖
カリクレインプローブを調製した。 ′GGG CTT CAC AAC ATC TGT GAT GTC AGC AGG 3′ 次に、このプローブをラベルし、そして上記の方法によ
り種々の組織中のカリクレインのmRNAの位置を検出する
ために使用した。第1(a)図は全体雄性スイスマウス
の40μm切片からのX−線フィルムオートラジオグラフ
であって、腎皮質及び唾液腺中に存在するカリクレイン
のmRNAを示す(倍率×2)。第1(b)図は、凍結乾燥
した雄性マウス下顎腺からの3μmパラフィン切片の液
体乳剤オートラジオグラフであって、顆粒状曲、細管の
細胞上に位置するカリクレインのmRNAを示す(倍率×40
0)。第1(c)図は、凍結乾燥したマウス腎からの3
μmパラフィン切片の液体乳剤オートラジオグラフであ
る。皮質のこの領域は遠位曲細管の細胞中に存在するカ
リクレインのmRNAを示す(倍率×800)。
例2. 次の例は、3′−末端に相補配列の短い部分を有する合
成基質の、DNAポリメラーゼに介在される“修復合成”
を用いるオリゴヌクレオチドプローブの合成を例示す
る。Richards等、J.Biol.chem.,257,2758−2761,1982に
より記載されたアミノ酸配列領域104〜113、及び111〜1
20に対応する2種類の30merオリゴヌクレオチドを合成
した。次に示すように、これらのオリゴヌクレオチドは
3′−末端に9ヌクレオチドの相補配列を有する。 ′ATG CTG CTC CGC CTC AGC AAG CCT GCT GAC3 ′GGA CGA CTG TAG TGT CTA CAA CAC TTC GGG5′ 合成30mer(100ng)を、1mM EDTAを含む10mM Triss緩衝
液(pH7.5)を、10μ中に溶解し、5分間煮沸し、そ
して氷上で1分間冷却した。次に、この溶液を次の混合
物に加え、そして37℃にて反応せしめた:32P α−dAT
P、5μ(50μci);10mM dGTP、dCTP、dTTP、1μ
ずつ;10×媒体緩衝液(500mM 塩化ナトリウム;10mM Tri
s−Hcl、pH7.5;100mM 塩化マグネシウム;10mMジチオス
レイトール)2.5μ;E.コリDNAポリメラーゼ1(Kleno
w)、1μ;蒸留水、3μ。30分後、EDTAを加えて1
2.5mMの最終濃度にすることにより反応を停止し、そし
てフェノールクロロホルム(1:1)により抽出した。水
性相を、10mMTris(pH7.5)、1mM EDTA緩衝液中0.1M塩
化ナトリウムにより平衡化されたセファデックスG・25
(媒体銘柄)の10×60mmカラムに通した。ボイドボリウ
ムで溶出するラベルされたプローブをエタノールで沈澱
せしめ、そしてハイブリダイゼーション緩衝液に再溶解
し、そして使用前に煮沸した。
第2(a)図は、凍結された切片の液体乳剤オートラジ
オグラフであり、上記の2本鎖法により調製されたカリ
クレインプローブとハイブリダイズした後の雄性マウス
耳下腺を示す。カリクレインのmRNAは耳下腺の横紋管
(striated ducts)中に位置することが示される(倍率
×500)。
例3. 次の30merオリゴヌクレオチドを、Scott等、Science 22
1、236−240、1983により記載された配列に従うマウス
−プレ−プロ上皮増殖因子(EGF)のアミノ酸16−15に
対応する領域に対して合成した。 ′GCT GAC TAT GCT AAT CTT TAA AAA CAC CAG3′ 次に、このプローブをラベルし、そして前記のようにし
てEGFのmRNAの位置を検出するために使用した。第3
(a)図は、雄性スイスマウスからの凍結乾燥した唾液
腺の3μmパラフィン切片である。EGFのmRNAは下顎腺
の顆粒状曲細管の細胞中に位置することが示される(倍
率×400)。
例4. 次の24merオリゴヌクレオチドを、Kretschmer等、J.Bi
o.Chem.,256,1975−1982,1981により記載された配列に
従うβ−ヘモグロビン(成動物)のアミノ酸9〜16に対
応して合成した。この配列は、γ−ヘモグロビン(胎
児)に対して最大の配列の相違を有するように選択し
た。 ′CTT GCC CCA GAA GCC GGT GAC GGC3′ ラベルした後、このプローブを用いてβ(成動物)ヘモ
グロビンのmRNAの位置を検出した。第4(a)図は、偏
光入射光により写真撮影した5μm凍結切片のオートラ
ジオグラフであって、黒い背景に対して白い銀グラフを
示す。妊娠142日目のヒツジ胎児の肝臓内の造血細胞が
ラベルされ、β(成)ヘモグロビンのmRNAが存在するこ
とが示される。(倍率×1000)。
例5. Craig等、Nature,295,345−347,1982に従うヒトカルシ
トニンのアミノ酸19〜32に対応する次の40merオリゴヌ
クレオチドを合成した。 ′AGG TGC TCC AAC CCC AAT TGC AGT TTG GGG GAA CG
T GTG A3′ ラベルした後、この合成プローブを用いて、前記の方法
によりカルシトニンmRNAの位置を決定した。第5(a)
図は偏光入射光により撮影されたオートラジオグラフで
ある。ヒト甲状腺髄癌の5μm凍結切片は、カルシトニ
ンmRNAが増殖中のC−細胞中で甲状腺胞関に位置するこ
とを示す。(倍率×1000)。
例6. Land等、Nature,302,342−344,1983により記載された配
列に従うウシ−プレ−プロ−AVP−ニューロフィシン(n
europhysin)のアミノ酸−1〜+12に対応する次の39me
rオリゴヌクレオチドを合成した。 ′CCT CTT GCC GCC CCT TGG GCA GTT CTG GAA GTA GC
A AGC3′ このプローブをラベルし、そして前記の方法によりmRNA
の位置を決定するのに用いた。第6(a)図はヒツジ視
床下部からの10μm凍結切片のオートラジオグラフであ
る。プローブは、側室核(paraventricular nucleus)
のニューロン中のmRNAとハイブリダイズした。
例7. Land等、Nature,302,342−344,1983により記載されたウ
シ−オキシトシン−ニューロフィシンIのアミノ酸125
〜134〔プローブA−例7(a)〕及びAVP−ニューロフ
ィシンII〔プローブB−例7(b)〕に対応する別々の
オリゴヌクレオチドを合成した。
プローブA5′ATT GTC ATA ATT CCT AGG GAT GAT TAC AG
A3′ プローブB5′CCC CGC CAG CTG CAC CAG CCG CAG CAA CA
A3′ これは、これら2つのホルモンのためのヌクレオチド配
列における最大差異領域であり、そしてこの例において
は各プローブをラベルし、そして授乳中の雌性羊からの
視床下部の隣接する10μm凍結切片に適用した。両切片
に共通の血管及び神経が第7(a)図及び第7(b)図
中で明らかである。目印として血管B及びB1を用いて、
ホルモン、オキシトシン(a)及びAVP(b)のためのm
RNAが異るニューロンに存在することが明らかである。
(倍率×300)。
例8. この例は、この発明に従うハイブリダイゼーション組織
化学のための診断用キットの標準的構成を例示する。
A.キットに含まれる試薬 150mlの蒸留水中に再構成されるハイブリダイゼー
ション緩衝液用塩。
脱イオンホルムアミド100ml。
400μのハイブリダイゼーション緩衝液中に再構
成される、200μgのt−RNAを含有する乾燥ペレットと
してのラベルされた合成オリゴヌクレオチドプローブ20
0ng。
負対照としての機能する、注目のプローブの配列に
対して相補的であるが上記と同様のラベルされた合成オ
リゴヌクレオチドプローブ200ng。
250mlの蒸留水中に再構成される4×SSCのための
塩。
250mlの蒸留水中に再構成される2×SSCのための
塩。
250mlの蒸留水中に再構成される1×SSCのための
塩。
組織の調製、切片化、固定、前−ハイブリダイゼーショ
ン、ハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション
後洗浄、X−線フィルム及び液体乳剤オートラジオグラ
フィーのための方法を含む指示書。
B.組成 (i)ハイブリダイゼーション緩衝液 600mM 塩化ナトリウム;50mM リン酸ナトリウム、pH7.
0;5.0mM E.D.T.A.;0.02%フィコール;0.02%ウシ血清
アルブミン;0.02%ポリビニルピロリドン;0.1%レミン
グ精子DNA;40%ホルムアミド(脱塩)。
(ii)標準的食塩−クエン酸塩(SSC) 1×SSCは0.15M Nacl;0.015Mクエン酸ナトリウム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トリーガー,ジエフリー ウイリアム オーストラリア,3122,ビクトリア,ホー ソーン,ホーソーン グローブ 62 (72)発明者 ニール,ヒユー デビツド オーストラリア,3184,ビクトリア,エル ウツド,ベンデイゴ アベニユ 3 (56)参考文献 Endocrinology,108 (1),353(1981) Endocrinology,113 (5),1616(1983)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定のメッセンジャ−RNA(mRNA)の動物
    又は植物組織中の存在及び位置を決定するための方法で
    あって: (a)試験されるべき組織の切片を調製し; (b)該組織切片を、ハイブリダイゼーション条件の下
    で、標的mRNAの代表的部分と相補的な合成されラベルさ
    れた10〜100ヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチド
    プローブと接触せしめ; (c)ハイブリダイズしていないプローブ材料を組織切
    片から除去し;そして、 (d)ラベルされたプローブのハイブリダイゼーション
    によるラベル化が生ずる組織切片中の位置を同定する; ことを含んで成る方法。
  2. 【請求項2】前記合成ラベル化オリゴヌクレオチドプロ
    ーブが20〜40ヌクレオチドを含んで成る請求の範囲第1
    項記載の方法。
  3. 【請求項3】前記合成オリゴヌクレオチドプローブが放
    射性ラベルによりラベルされる請求の範囲第1項記載の
    方法。
  4. 【請求項4】前記合成オリゴヌクレオチドプローブが蛍
    光又は酵素ラベルによりラベルされる請求の範囲第1項
    記載の方法。
  5. 【請求項5】段階(b)及び(c)がそれぞれ20℃〜70
    ℃の範囲の温度において行われ、そして該段階が行われ
    る温度を、前記プローブ中のヌクレオチドの数及び/又
    は該プローブと前記標的ポリヌクレチオドとの相同性に
    従って選択する請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】(i)標的mRNAの代表的部分に相補的な合
    成されラベルされた10〜100ヌクレオチドを有するオリ
    ゴヌクレオチドプローブ及び (ii)該ラベルされたプローブのハイブリダイゼーショ
    ンが生ずる動物又は植物組織中の位置を決定するための
    試薬を含んで成る、特定のmRNAの動物又は植物組織中で
    の存在及び位置の決定に使用するための診断用キット。
  7. 【請求項7】前記合成されラベルされたプローブが20〜
    40ヌクレオチドを含んで成る請求の範囲第6項記載の診
    断用キット。
  8. 【請求項8】前記合成オリゴヌクレオチドプローブが放
    射性ラベルでラベルされる請求の範囲第6項記載の診断
    用キット。
  9. 【請求項9】前記合成オリゴヌクレオチドプローブが蛍
    光又は酵素ラベルによりラベルされる請求の範囲第6項
    記載の診断用キット。
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