JPH06101169A - 涼感性繊維構造物の製造方法 - Google Patents
涼感性繊維構造物の製造方法Info
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- JPH06101169A JPH06101169A JP4057045A JP5704592A JPH06101169A JP H06101169 A JPH06101169 A JP H06101169A JP 4057045 A JP4057045 A JP 4057045A JP 5704592 A JP5704592 A JP 5704592A JP H06101169 A JPH06101169 A JP H06101169A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 盛夏に着用しても優れた涼感性を有する繊維
布帛を,ガイド摩耗等のトラブルを生ずることなく製造
する方法を提供する。 【構成】 チタン酸アルカリ金属またはチタン酸アルカ
ル土金属を含有した繊維形成性ポリマー成分がポリエス
テル成分で被覆された複合繊維を用いて布帛を形成し,
しかる後にアルカリ処理してポリエステル成分を溶解除
去する。 【効果】 太陽光を遮り,衣服が昇温するのを抑える涼
感性能の優れた繊維布帛を,ガイド摩耗等のトラブルを
生ずることなく製造することができる。
布帛を,ガイド摩耗等のトラブルを生ずることなく製造
する方法を提供する。 【構成】 チタン酸アルカリ金属またはチタン酸アルカ
ル土金属を含有した繊維形成性ポリマー成分がポリエス
テル成分で被覆された複合繊維を用いて布帛を形成し,
しかる後にアルカリ処理してポリエステル成分を溶解除
去する。 【効果】 太陽光を遮り,衣服が昇温するのを抑える涼
感性能の優れた繊維布帛を,ガイド摩耗等のトラブルを
生ずることなく製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,盛夏に着用しても太陽
光を遮り,優れた涼感性を有する繊維構造物に関するも
のである。
光を遮り,優れた涼感性を有する繊維構造物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より,涼感性を有する繊維布帛の製
法が種々提案されている。例えば,レーヨンや綿等の高
吸水率繊維を肌側に用いて人体から発生する汗を衣服外
へ放出する方法や,強撚糸を肌側に用いて人体との接触
面積を小さくする方法,あるいは高熱伝導率を有する繊
維を肌側に用いたり,高熱伝導率を有する物質を含有す
る樹脂を繊維布帛の裏面にプリントしたりして体熱を奪
いとり,体外へ熱を逃がす方法が挙げられる。しかしな
がら,盛夏に暑さを感じるのは,衣服や人体が太陽光を
吸収して昇温する昇温作用による因子が大きく,上記方
法では,優れた涼感性を得ることができない。
法が種々提案されている。例えば,レーヨンや綿等の高
吸水率繊維を肌側に用いて人体から発生する汗を衣服外
へ放出する方法や,強撚糸を肌側に用いて人体との接触
面積を小さくする方法,あるいは高熱伝導率を有する繊
維を肌側に用いたり,高熱伝導率を有する物質を含有す
る樹脂を繊維布帛の裏面にプリントしたりして体熱を奪
いとり,体外へ熱を逃がす方法が挙げられる。しかしな
がら,盛夏に暑さを感じるのは,衣服や人体が太陽光を
吸収して昇温する昇温作用による因子が大きく,上記方
法では,優れた涼感性を得ることができない。
【0003】上記問題を解決するために,従来より繊維
布帛の表面にアルミニウムを蒸着して太陽光を反射する
方法や,繊維中に酸化チタンを練り込んで太陽光中の可
視光線を反射する方法等が提案されている。しかしなが
ら,前者の方法では,繊維表面が凹凸状をしているた
め,アルミニウムを蒸着させても太陽光を乱反射し,衣
服温度および衣服内温度が上昇するという問題があっ
た。また,後者の方法では,酸化チタンの隠蔽力が強い
ため,太陽光に対する繊維布帛の透過率が低下し,衣服
内温度の上昇が抑えられるとはいうものの,酸化チタン
自身が太陽光を吸収してこれを熱エネルギーに変換する
ので,衣服の温度が上昇するという問題があった。
布帛の表面にアルミニウムを蒸着して太陽光を反射する
方法や,繊維中に酸化チタンを練り込んで太陽光中の可
視光線を反射する方法等が提案されている。しかしなが
ら,前者の方法では,繊維表面が凹凸状をしているた
め,アルミニウムを蒸着させても太陽光を乱反射し,衣
服温度および衣服内温度が上昇するという問題があっ
た。また,後者の方法では,酸化チタンの隠蔽力が強い
ため,太陽光に対する繊維布帛の透過率が低下し,衣服
内温度の上昇が抑えられるとはいうものの,酸化チタン
自身が太陽光を吸収してこれを熱エネルギーに変換する
ので,衣服の温度が上昇するという問題があった。
【0004】本発明者らは,これらの欠点を改善するた
め,特願平3−240412号にてチタン酸アルカリ金
属またはチタン酸アルカリ土金属のうちの少なくとも1
種のセラミック微粒子を含有せしめた涼感性を有する繊
維およびその繊維から構成されてなる涼感性を有する布
帛を提案した。しかしながら,上記発明では,セラミッ
ク微粒子含有成分が露出している場合,繊維の製造時や
織編物の製造時に,セラミック微粒子との接触により糸
ガイド,ローラ,筬,編針等が損傷するという問題があ
った。また,セラミック微粒子含有成分が露出していな
い場合,露出している場合に比べ涼感性の効果が低減す
るという問題があった。
め,特願平3−240412号にてチタン酸アルカリ金
属またはチタン酸アルカリ土金属のうちの少なくとも1
種のセラミック微粒子を含有せしめた涼感性を有する繊
維およびその繊維から構成されてなる涼感性を有する布
帛を提案した。しかしながら,上記発明では,セラミッ
ク微粒子含有成分が露出している場合,繊維の製造時や
織編物の製造時に,セラミック微粒子との接触により糸
ガイド,ローラ,筬,編針等が損傷するという問題があ
った。また,セラミック微粒子含有成分が露出していな
い場合,露出している場合に比べ涼感性の効果が低減す
るという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
現状に鑑みて行われたものであり,繊維製造時や織編物
製造時にガイド摩耗等の問題を生ずることなく,涼感性
に優れた繊維構造物を得ることを目的とするものであ
る。
現状に鑑みて行われたものであり,繊維製造時や織編物
製造時にガイド摩耗等の問題を生ずることなく,涼感性
に優れた繊維構造物を得ることを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するもので,次の構成よりなるものである。
成するもので,次の構成よりなるものである。
【0007】すなわち本発明は,「チタン酸アルカリ金
属またはチタン酸アルカリ土金属のうちの少なくとも1
種のセラミック微粒子を含有せしめた繊維形成性ポリマ
ーよりなるA成分が,ポリエステルよりなるB成分に被
覆されてなる複合繊維を用いて繊維構造物を形成し,し
かる後にアルカリ化合物の水溶液で処理してB成分を溶
解除去することを特徴とする涼感性繊維構造物の製造方
法」を要旨とするものである。
属またはチタン酸アルカリ土金属のうちの少なくとも1
種のセラミック微粒子を含有せしめた繊維形成性ポリマ
ーよりなるA成分が,ポリエステルよりなるB成分に被
覆されてなる複合繊維を用いて繊維構造物を形成し,し
かる後にアルカリ化合物の水溶液で処理してB成分を溶
解除去することを特徴とする涼感性繊維構造物の製造方
法」を要旨とするものである。
【0008】以下,本発明を詳細に説明する。本発明で
いう繊維構造物とは,織物,編物,不織布等の繊維布帛
や縫製品等の繊維製品を意味するものとする。
いう繊維構造物とは,織物,編物,不織布等の繊維布帛
や縫製品等の繊維製品を意味するものとする。
【0009】本発明で用いるチタン酸アルカリ金属やチ
タン酸アルカリ土金属は,酸化チタンとアルカリ金属炭
酸塩もしくはアルカリ土金属炭酸塩等を1000℃前後
で焼成することにより得られる繊維状もしくは板状の形
態を有する複合セラミックで,チタン酸アルカリ金属と
しては,Li2Ti6O13,Na2Ti4O9 ,Na2Ti6O13,
K2Ti2O5 ,K2Ti8O17,Rb2Ti6O13,Cs2Ti4O
9 ,Fr2Ti6O13等が挙げられ,チタン酸アルカリ土金
属としては,CaTiO3 ,SrTiO3 ,BaTiO
3 ,BeTiO3 ,MgTiO3 等が挙げられる。本発
明では,これらのセラミックを単独で,または2種類以
上を併用して使用する。
タン酸アルカリ土金属は,酸化チタンとアルカリ金属炭
酸塩もしくはアルカリ土金属炭酸塩等を1000℃前後
で焼成することにより得られる繊維状もしくは板状の形
態を有する複合セラミックで,チタン酸アルカリ金属と
しては,Li2Ti6O13,Na2Ti4O9 ,Na2Ti6O13,
K2Ti2O5 ,K2Ti8O17,Rb2Ti6O13,Cs2Ti4O
9 ,Fr2Ti6O13等が挙げられ,チタン酸アルカリ土金
属としては,CaTiO3 ,SrTiO3 ,BaTiO
3 ,BeTiO3 ,MgTiO3 等が挙げられる。本発
明では,これらのセラミックを単独で,または2種類以
上を併用して使用する。
【0010】本発明で用いる繊維状または板状のセラミ
ック微粒子の粒度は,長さ方向で好ましくは50μm以
下,さらに好ましくは20μm以下,厚み方向で好まし
くは5μm以下,さらに好ましくは1μm以下である。
一般に球状または無定形状の微粒子を繊維に含有させる
場合の粒度は,好ましくは10μm以下,さらに好まし
くは1μm以下であるが,本セラミック微粒子は,繊維
に含有させる際にセラミックの長さ方向が糸方向に配列
しやすいため,球状または無定形状の微粒子に比べ比較
的粒度が大きくても差し支えないが,本セラミック微粒
子の粒度が上記範囲を超えると,製糸工程の濾材におけ
る目塞がりや糸切れ等による可紡性の低下等の問題が生
じ,たとえ紡糸を行うことができても,延伸工程での糸
切れ発生の問題が生じるので好ましくない。
ック微粒子の粒度は,長さ方向で好ましくは50μm以
下,さらに好ましくは20μm以下,厚み方向で好まし
くは5μm以下,さらに好ましくは1μm以下である。
一般に球状または無定形状の微粒子を繊維に含有させる
場合の粒度は,好ましくは10μm以下,さらに好まし
くは1μm以下であるが,本セラミック微粒子は,繊維
に含有させる際にセラミックの長さ方向が糸方向に配列
しやすいため,球状または無定形状の微粒子に比べ比較
的粒度が大きくても差し支えないが,本セラミック微粒
子の粒度が上記範囲を超えると,製糸工程の濾材におけ
る目塞がりや糸切れ等による可紡性の低下等の問題が生
じ,たとえ紡糸を行うことができても,延伸工程での糸
切れ発生の問題が生じるので好ましくない。
【0011】本発明で用いる繊維形成性ポリマーとして
は,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステル,ポリ
アクリロニトリル等の熱可塑性ポリマーが挙げられる。
は,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステル,ポリ
アクリロニトリル等の熱可塑性ポリマーが挙げられる。
【0012】本発明でB成分に用いるポリエステルとし
ては,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレ
フタレート,ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレン
テレフタレート,ポリエチレン−2,6−ナフタレート等
およびこれらを主体とするポリエステル共重合物,例え
ば,スルホイソフタル酸の金属塩やセバシン酸等を共重
合したポリマーが挙げられる。
ては,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレ
フタレート,ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレン
テレフタレート,ポリエチレン−2,6−ナフタレート等
およびこれらを主体とするポリエステル共重合物,例え
ば,スルホイソフタル酸の金属塩やセバシン酸等を共重
合したポリマーが挙げられる。
【0013】前述のセラミック微粒子の含有量は,繊維
重量に対して0.1重量%以上,20重量%以下,好まし
くは1重量%以上,10重量%以下が適当である。セラ
ミック微粒子の含有量が0.1重量%より少ない場合に
は,目的とする涼感性が得られず,20重量%を超える
場合には,涼感性の効果が飽和に達するばかりか,繊維
の生産性が悪くなり,しかも糸質的に十分な強伸度が得
られない。
重量に対して0.1重量%以上,20重量%以下,好まし
くは1重量%以上,10重量%以下が適当である。セラ
ミック微粒子の含有量が0.1重量%より少ない場合に
は,目的とする涼感性が得られず,20重量%を超える
場合には,涼感性の効果が飽和に達するばかりか,繊維
の生産性が悪くなり,しかも糸質的に十分な強伸度が得
られない。
【0014】セラミック微粒子を繊維に含有せしめる方
法としては,原料ポリマーに直接混合して紡糸する方
法,予め原料ポリマーの一部を用いて高濃度に含有せし
めたマスターバッチを製造し,これを紡糸時に所定の濃
度に希釈調整してから紡糸する方法等がある。
法としては,原料ポリマーに直接混合して紡糸する方
法,予め原料ポリマーの一部を用いて高濃度に含有せし
めたマスターバッチを製造し,これを紡糸時に所定の濃
度に希釈調整してから紡糸する方法等がある。
【0015】ここで,A成分がB成分に被覆されてなる
状態の一例を繊維の断面図によって説明する。図1の
(1)〜(4)は,いずれもアルカリ処理前における本
発明の涼感性繊維構造物に用いる繊維断面を示すもので
あり,セラミック微粒子を含むA成分1,3,5,7が
ポリエステルよりなるB成分2,4,6,8によってそ
れぞれ被覆されている。これらの複合繊維は,公知の溶
融複合紡糸法により製造でき,通常の繊維と同様の方法
で捲縮加工することも可能であり,これら複合繊維を,
あるいは目的に応じて通常の繊維と混合して使用し,織
物,編物,不織布等の繊維構造物に加工する。
状態の一例を繊維の断面図によって説明する。図1の
(1)〜(4)は,いずれもアルカリ処理前における本
発明の涼感性繊維構造物に用いる繊維断面を示すもので
あり,セラミック微粒子を含むA成分1,3,5,7が
ポリエステルよりなるB成分2,4,6,8によってそ
れぞれ被覆されている。これらの複合繊維は,公知の溶
融複合紡糸法により製造でき,通常の繊維と同様の方法
で捲縮加工することも可能であり,これら複合繊維を,
あるいは目的に応じて通常の繊維と混合して使用し,織
物,編物,不織布等の繊維構造物に加工する。
【0016】本発明の涼感性繊維構造物は,前述の繊維
構造物をアルカリ化合物の水溶液で処理することによ
り,成分Bを溶解除去して製造する。ここで使用するア
ルカリ化合物としては,水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,ナトリウムメチ
ラート等が挙げられ,中でも水酸化ナトリウムが特に好
ましい。アルカリ化合物の使用量は,アルカリ化合物の
種類,ポリエステルの種類,処理条件によって異なる
が,通常0.01〜40g/リットルの範囲が好ましい。
また,処理条件としては,通常温度が常温〜100℃の
範囲,時間が1分〜4時間の範囲にあることが好まし
い。
構造物をアルカリ化合物の水溶液で処理することによ
り,成分Bを溶解除去して製造する。ここで使用するア
ルカリ化合物としては,水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,ナトリウムメチ
ラート等が挙げられ,中でも水酸化ナトリウムが特に好
ましい。アルカリ化合物の使用量は,アルカリ化合物の
種類,ポリエステルの種類,処理条件によって異なる
が,通常0.01〜40g/リットルの範囲が好ましい。
また,処理条件としては,通常温度が常温〜100℃の
範囲,時間が1分〜4時間の範囲にあることが好まし
い。
【0017】本発明は,以上の構成よりなるものであ
り,本発明によれば,繊維製造時や織編物製造時にガイ
ド摩耗等の問題を生ずることなく,優れた涼感性を有す
る涼感性繊維構造物を得ることができる。
り,本発明によれば,繊維製造時や織編物製造時にガイ
ド摩耗等の問題を生ずることなく,優れた涼感性を有す
る涼感性繊維構造物を得ることができる。
【0018】
【作 用】本発明方法のごとく,チタン酸アルカリ金属
またはチタン酸アルカリ土金属のうちの少なくとも1種
のセラミック微粒子を含有せしめた繊維形成性ポリマー
よりなるA成分が,ポリエステルよりなるB成分に被覆
されてなる複合繊維を用いて繊維構造物を形成すると,
繊維の製造時や織編物の製造時に糸ガイド,ローラ,筬
および編針等がA成分に含まれているセラミック微粒子
と接触することがなくなるのでこれらを損傷せず,続い
て,繊維構造物の製造後にアルカリ化合物の水溶液処理
によって被覆しているB成分を溶解除去し,セラミック
微粒子含有成分を露出させると,露出していない場合と
比べて太陽光中の可視光線や近赤外線を効率的に反射す
る結果,高度な涼感性を発揮するようになる。
またはチタン酸アルカリ土金属のうちの少なくとも1種
のセラミック微粒子を含有せしめた繊維形成性ポリマー
よりなるA成分が,ポリエステルよりなるB成分に被覆
されてなる複合繊維を用いて繊維構造物を形成すると,
繊維の製造時や織編物の製造時に糸ガイド,ローラ,筬
および編針等がA成分に含まれているセラミック微粒子
と接触することがなくなるのでこれらを損傷せず,続い
て,繊維構造物の製造後にアルカリ化合物の水溶液処理
によって被覆しているB成分を溶解除去し,セラミック
微粒子含有成分を露出させると,露出していない場合と
比べて太陽光中の可視光線や近赤外線を効率的に反射す
る結果,高度な涼感性を発揮するようになる。
【0019】本発明の涼感性繊維構造物は,繊維内部に
チタン酸アルカリ金属またはチタン酸アルカリ土金属よ
りなるセラミック微粒子を含有せしめたものであり,本
セラミックは,隠蔽力が強く,かつ太陽光中の可視光線
や近赤外線を反射する性質を有している。上記性質を有
する物質として,従来から酸化チタンや硫化亜鉛等が用
いられてきたが,酸化チタンや硫化亜鉛は無定形粒子で
あり,これらを繊維内部に含有せしめると,太陽光中の
可視光線や近赤外線を乱反射し,繊維自身が昇温する結
果,優れた涼感性は得られないが,本発明で用いるチタ
ン酸アルカリ金属またはチタン酸アルカリ土金属よりな
るセラミック微粒子は,繊維状または板状粒子であり,
これを繊維内部に含有せしめると,本セラミック繊維の
長さ方向が繊維の糸方向に一致して配列するため,太陽
光の乱反射が少なく,セラミック自身が有する反射性能
を損なわない結果,高度な涼感性を発揮するようにな
る。
チタン酸アルカリ金属またはチタン酸アルカリ土金属よ
りなるセラミック微粒子を含有せしめたものであり,本
セラミックは,隠蔽力が強く,かつ太陽光中の可視光線
や近赤外線を反射する性質を有している。上記性質を有
する物質として,従来から酸化チタンや硫化亜鉛等が用
いられてきたが,酸化チタンや硫化亜鉛は無定形粒子で
あり,これらを繊維内部に含有せしめると,太陽光中の
可視光線や近赤外線を乱反射し,繊維自身が昇温する結
果,優れた涼感性は得られないが,本発明で用いるチタ
ン酸アルカリ金属またはチタン酸アルカリ土金属よりな
るセラミック微粒子は,繊維状または板状粒子であり,
これを繊維内部に含有せしめると,本セラミック繊維の
長さ方向が繊維の糸方向に一致して配列するため,太陽
光の乱反射が少なく,セラミック自身が有する反射性能
を損なわない結果,高度な涼感性を発揮するようにな
る。
【0020】
【実施例】以下,実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが,実施例における繊維布帛の性能の測定評
価は,次の方法で行った。
に説明するが,実施例における繊維布帛の性能の測定評
価は,次の方法で行った。
【0021】(1)衣服温度 温度30℃,湿度60%の恒温恒湿の室内に,エネルギ
ー源として中心波長1μmの写真用100W白色光源を
用い,繊維布帛の表面に白色光源を照射して,30分照
射後の繊維布帛の裏面温度をサーモビュア(赤外線セン
サー,日本電子株式会社製)にて測定した。
ー源として中心波長1μmの写真用100W白色光源を
用い,繊維布帛の表面に白色光源を照射して,30分照
射後の繊維布帛の裏面温度をサーモビュア(赤外線セン
サー,日本電子株式会社製)にて測定した。
【0022】(2)衣服内温度 温度30℃,湿度60%の恒温恒湿の室内に図2に側断
面図で示すごとき温度測定装置を設置し,エネルギー源
として中心波長1μmの写真用100W白色光源9を用
いて,光源9から60cmの位置にある被測定繊維布帛1
0の表面に白色光を10分間照射した時点で,布帛10
の裏面から5mm離れた位置にあり,黒色ポリエステル織
物12の手前にある温度センサー11によって温度を測
定し,繊維布帛10の光遮蔽性を評価した。
面図で示すごとき温度測定装置を設置し,エネルギー源
として中心波長1μmの写真用100W白色光源9を用
いて,光源9から60cmの位置にある被測定繊維布帛1
0の表面に白色光を10分間照射した時点で,布帛10
の裏面から5mm離れた位置にあり,黒色ポリエステル織
物12の手前にある温度センサー11によって温度を測
定し,繊維布帛10の光遮蔽性を評価した。
【0023】(3)耐摩耗性 図3に示すごとき直径3mmの真鍮ワイヤー14のV字部
15に,糸張力が0.50g/d,走行速度150m/mi
n にて繊維構造物の形成前の糸条16を10分間走行さ
せた後,真鍮製ワイヤーの摩耗の深さを顕微鏡で測定
し,次の3段階の基準で判定した。 ○ : 摩耗の深さ200μm以下で,良好 △ : 摩耗の深さ200〜300μmにて,やや悪い × : 摩耗の深さ300μ以上にて,悪い
15に,糸張力が0.50g/d,走行速度150m/mi
n にて繊維構造物の形成前の糸条16を10分間走行さ
せた後,真鍮製ワイヤーの摩耗の深さを顕微鏡で測定
し,次の3段階の基準で判定した。 ○ : 摩耗の深さ200μm以下で,良好 △ : 摩耗の深さ200〜300μmにて,やや悪い × : 摩耗の深さ300μ以上にて,悪い
【0024】実施例1 フェノールとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中
で,濃度0.5g/デシリットル,温度25℃で測定した
相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレート92重量
部と,長さ方向の最大粒子径が25μm,厚み方向の最
大粒子径が0.5μmのK2Ti4 O9 微粒子5重量部
と,長さ方向の最大粒子径が10μm,厚み方向の最大
粒子径が0.2μmのMgTiO3 微粒子3重量部とを溶
融混合したものを芯成分とし,K2Ti4 O9 微粒子と
MgTiO3 微粒子を添加しない同じポリエチレンテレ
フタレートを鞘成分として,芯/鞘重量比が90/10
の同心円型芯鞘複合繊維を溶融紡糸した。この際,紡糸
温度を260℃とし,3000m/分の速度で引取り,
続いて,延伸温度120℃,延伸倍率1.5倍,熱処理温
度160℃にて延伸,熱処理し,本発明のマルチフィラ
メント糸75d/24fを得た。
で,濃度0.5g/デシリットル,温度25℃で測定した
相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレート92重量
部と,長さ方向の最大粒子径が25μm,厚み方向の最
大粒子径が0.5μmのK2Ti4 O9 微粒子5重量部
と,長さ方向の最大粒子径が10μm,厚み方向の最大
粒子径が0.2μmのMgTiO3 微粒子3重量部とを溶
融混合したものを芯成分とし,K2Ti4 O9 微粒子と
MgTiO3 微粒子を添加しない同じポリエチレンテレ
フタレートを鞘成分として,芯/鞘重量比が90/10
の同心円型芯鞘複合繊維を溶融紡糸した。この際,紡糸
温度を260℃とし,3000m/分の速度で引取り,
続いて,延伸温度120℃,延伸倍率1.5倍,熱処理温
度160℃にて延伸,熱処理し,本発明のマルチフィラ
メント糸75d/24fを得た。
【0025】得られたフィラメント糸を経糸,緯糸に用
いて,経糸密度120本/吋,緯糸密度90本/吋の平
織物を製織した。この生機を常法により精練後,20g/
リットル水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理し,1
0重量%のB成分を溶解除去した。引続き,ヒートセッ
ターにて160℃,30秒間の条件でプレセット後,Ka
yalon Polyester Blue 2R−SB(日本化薬株式会社製,
分散染料)2%owf にて青色に染色し,本発明の涼感性
繊維布帛を得た。
いて,経糸密度120本/吋,緯糸密度90本/吋の平
織物を製織した。この生機を常法により精練後,20g/
リットル水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理し,1
0重量%のB成分を溶解除去した。引続き,ヒートセッ
ターにて160℃,30秒間の条件でプレセット後,Ka
yalon Polyester Blue 2R−SB(日本化薬株式会社製,
分散染料)2%owf にて青色に染色し,本発明の涼感性
繊維布帛を得た。
【0026】本発明との比較のため,本実施例において
アルカリ処理を除くほかは,本実施例と全く同一の方法
により比較用の布帛(比較例1とする)を得た。また,
本実施例においてK2Ti4 O9 微粒子とMgTiO3
微粒子に代えて最大粒径1.2μmの酸化チタン微粒子を
使用するほかは,本実施例と全く同一の方法により比較
用の布帛(比較例2とする)を得,本実施例においてK
2Ti4 O9 微粒子とMgTiO3 微粒子を含有したポ
リエチレンテレフタレートを鞘成分,ポリエチレンテレ
フタレートを芯成分とするとともに,アルカリ処理を除
くほかは,本実施例と全く同一の方法により比較用の布
帛(比較例3とする)を得た。さらに,本発明との比較
のため,本実施例において鞘成分として用いたポリエチ
レンテレフタレートを芯成分および鞘成分の両方に用い
るほかは,本実施例と全く同一の方法により比較用の布
帛(比較例4とする)を得た。
アルカリ処理を除くほかは,本実施例と全く同一の方法
により比較用の布帛(比較例1とする)を得た。また,
本実施例においてK2Ti4 O9 微粒子とMgTiO3
微粒子に代えて最大粒径1.2μmの酸化チタン微粒子を
使用するほかは,本実施例と全く同一の方法により比較
用の布帛(比較例2とする)を得,本実施例においてK
2Ti4 O9 微粒子とMgTiO3 微粒子を含有したポ
リエチレンテレフタレートを鞘成分,ポリエチレンテレ
フタレートを芯成分とするとともに,アルカリ処理を除
くほかは,本実施例と全く同一の方法により比較用の布
帛(比較例3とする)を得た。さらに,本発明との比較
のため,本実施例において鞘成分として用いたポリエチ
レンテレフタレートを芯成分および鞘成分の両方に用い
るほかは,本実施例と全く同一の方法により比較用の布
帛(比較例4とする)を得た。
【0027】上述のごとくして得られた本発明および比
較用の布帛の性能を測定し,その結果を併せて表1に示
した。
較用の布帛の性能を測定し,その結果を併せて表1に示
した。
【表1】
【0028】表1より明らかなごとく,本発明方法によ
れば,ガイド摩耗等を生ずることなく,優れた涼感性を
有する繊維構造物を得ることができる。
れば,ガイド摩耗等を生ずることなく,優れた涼感性を
有する繊維構造物を得ることができる。
【0029】
【発明の効果】本発明方法によれば,織編物の製造時に
ガイド摩耗等を生ずることなく,太陽光直射下で衣服温
度,衣服内温度の昇温を抑える涼感性の良好な繊維構造
物を得ることができる。
ガイド摩耗等を生ずることなく,太陽光直射下で衣服温
度,衣服内温度の昇温を抑える涼感性の良好な繊維構造
物を得ることができる。
【図1】(1)〜(4)は,いずれも本発明方法で用い
るセラミック微粒子を含有するA成分が,ポリエステル
よりなるB成分によって被覆されている複合繊維の断面
図である。
るセラミック微粒子を含有するA成分が,ポリエステル
よりなるB成分によって被覆されている複合繊維の断面
図である。
【図2】本発明方法による涼感性繊維構造物の衣服内温
度を測定する装置の要部の側断面図である。
度を測定する装置の要部の側断面図である。
【図3】耐摩耗性を評価する装置の要部の見取図であ
る。
る。
1,3,5,7 セラミック微粒子含有のA成分 2,4,6,8 ポリエステルよりなるB成分 9 写真用100W白色光源 10 本発明の繊維布帛 11 温度センサー 12 黒色染色ポリエステル織物(経糸,緯糸ともに
75d/36f,経糸密度110本/吋,緯糸密度80
本/吋) 13 20mm厚の発泡ポリスチレン(断熱材) 14 真鍮ワイヤー 15 V字部 16 糸 条
75d/36f,経糸密度110本/吋,緯糸密度80
本/吋) 13 20mm厚の発泡ポリスチレン(断熱材) 14 真鍮ワイヤー 15 V字部 16 糸 条
Claims (1)
- 【請求項1】 チタン酸アルカリ金属またはチタン酸ア
ルカリ土金属のうちの少なくとも1種のセラミック微粒
子を含有せしめた繊維形成性ポリマーよりなるA成分
が,ポリエステルよりなるB成分に被覆されてなる複合
繊維を用いて繊維構造物を形成し,しかる後にアルカリ
化合物の水溶液で処理してB成分を溶解除去することを
特徴とする涼感性繊維構造物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4057045A JPH06101169A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 涼感性繊維構造物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4057045A JPH06101169A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 涼感性繊維構造物の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06101169A true JPH06101169A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=13044486
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4057045A Pending JPH06101169A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 涼感性繊維構造物の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06101169A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6335094B1 (en) | 1997-04-28 | 2002-01-01 | Nissan Motor Co., Ltd. | Fiber structure, cloths using same, and textile goods |
| JP2002161473A (ja) * | 2000-11-27 | 2002-06-04 | Unitika Textiles Ltd | 太陽熱遮蔽性を有する繊維およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-02-07 JP JP4057045A patent/JPH06101169A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6335094B1 (en) | 1997-04-28 | 2002-01-01 | Nissan Motor Co., Ltd. | Fiber structure, cloths using same, and textile goods |
| JP2002161473A (ja) * | 2000-11-27 | 2002-06-04 | Unitika Textiles Ltd | 太陽熱遮蔽性を有する繊維およびその製造方法 |
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