JPH06105672B2 - 金属蒸着フイルム及びコンデンサ− - Google Patents

金属蒸着フイルム及びコンデンサ−

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JPH06105672B2
JPH06105672B2 JP61039442A JP3944286A JPH06105672B2 JP H06105672 B2 JPH06105672 B2 JP H06105672B2 JP 61039442 A JP61039442 A JP 61039442A JP 3944286 A JP3944286 A JP 3944286A JP H06105672 B2 JPH06105672 B2 JP H06105672B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は、蒸着金属とプラスチックフイルムとの接着性
の改良された金属蒸着フイルム及びかかるフイルムを用
いたコンデンサーに関するものである。
ロ.従来の技術 プラスチックフイルムに金属蒸着を施して使用すること
は、包装用途あるいはコンデンサー用途において極めて
頻繁に行なわれている。
かかる蒸着フイルムとしては、ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムやポリプロピレンフイルムにAlやZnなどを
真空蒸着したものがよく知られている。特にポリオレフ
イン系のフイルムにおいては、蒸着金属とポリマーとの
化学的親和性を付与するために、該フイルム上にコロナ
放電処理を行なつたものに金属蒸着することが普通であ
る(特公昭40−7393等)。
またフイルムコンデンサーとしては、上記蒸着フイルム
を2枚巻回して素子を製造したもの、蒸着フイルムを多
数枚積層し、その後チップ状に裁断したもの等が知られ
ている。また、静電容量の変化(△C)を抑えるため
に、金属蒸着電極のエッジ部に半導電層を形成するなど
特殊な構造を有するコンデンサーも提案されている(特
開昭50−85860、特開昭50−85861)。
ハ.発明が解決しようとする問題点 しかし、プラスチックフイルムの多くは、表面張力が小
さいため、蒸着性に劣る。特に極性基を含まないポリオ
レフインでは、金属蒸着を行なった場合、蒸着金属とポ
リマーとの化学的親和性がないため、容易に蒸着膜が剥
離してしまう。そこでかかるフイルムにコロナ放電処理
を施す場合があるが、かかるコロナ放電処理では、高電
界がフイルムにかかるため電荷注入が生じ、特にポリオ
レフインの様な体積固有抵抗が大きく、かつ無極性のポ
リマーでは注入された電荷は除電処理のプロセスを加え
たとしても、容易に除去することができず、エレクトレ
ツト状態となる。そして、エレクトレツト状態となった
フイルムは、空気中のゴミを吸いつける等の問題の他、
金属蒸着時に加わった熱のために電荷が解放されて放電
現象を生じ、蒸着むらの原因となることがある。
また、コロナ放電処理では、表層に形成された極性基の
モビリティーが大きいために、処理効果は経時と共に低
下し、通常約3カ月程度でその効果が失われる。さら
に、近年、製膜プロセスの高速化、広幅化により、コロ
ナ放電処理の不均一性を生じ、結果として、金属とフイ
ルムの接着力の弱い、かつ蒸着膜の不均一なフイルムと
なっていた。
また、金属蒸着型コンデンサーでは、前述の如く交流印
加時に、次第に静電容量が減少していく現象が発生す
る。この原因は金属蒸着膜のエッジ部あるいは尖頭部に
発生し易いコロナ放電のために、蒸着金属が腐蝕し、酸
化物となり、結果として実効電極面積が減少するためで
ある。近年のコンデンサーの高耐圧化はこの現象を促進
する方向にあり、種々の対策が検討されているが前述の
如き金属蒸着電極のエッジ部に半導電層を形成する技術
では、オーミックロス等が発生し、誘電損失が極めて大
きくなるという欠点があった。また半導体層形成による
コストアップも無視できない問題であった。
本発明は、かかる金属蒸着フイルム及びこれを用いたコ
ンデンサーの欠点を解消し、蒸着膜の均一性、付着性の
高い蒸着フイルム及び電気特性の改良されたコンデンサ
ーを提供せんとするものである。
ニ.問題点を解決するための手段 本発明は、プラスチックフイルムの少なくとも片面に、
融解開始温度が25〜90℃で融解終了温度が100℃以上で
ある1,2ポリブタジエン層を設け、かつ該1,2ポリブタジ
エン層の表面に金属蒸着層を設けたことを特徴とする金
属蒸着フイルム及びこれを用いたコンデンサーに関する
ものである。
本発明において、プラスチックフイルムとは、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフインあるいはポリ
エステル、ポリアミド等をフイルムとしたものであっ
て、特に限定されるものではないが、この中でも、ポリ
オレフインフイルム、すなわちポリエチレンフイルム、
ポリプロピレンフイルム等の場合、後述する1.2ポリブ
タジエン(以下1.2PBDと略す)との接着力が大きいため
好ましい。また、コンデンサー用途においては、電気特
性、熱的安定性の点からポリプロピレンフイルムが特に
好ましい。ここでいうポリプロピレンフイルムとは、ポ
リプロピレンを主体とし、エチレン、ブテン等のコモノ
マーとの共重合体あるいはこれら重合体とのブレンド物
であっても良いが、アイソタクチックインデックス(I
I)は92%以上、より好ましくは95%以上とすることが
絶縁破壊電圧を高くする観点から好ましい。また、極限
粘度[η]は、絶縁破壊電圧及び製膜性を良くするため
には1.3〜2.8dl/g、より好ましくは1.7〜2.5dl/gとす
る。
また該フイルムの配向も、無配向、1軸配向、2軸配向
を用途に応じ選択すれば良いが、機械特性、絶縁破壊特
性の点で2軸配向であることが好ましく、さらに2軸配
向の場合、面配向を5×10-3〜25×10-3とすると絶縁破
壊特性及び機械特性が良好となるので好ましい。
次に該プラスチックフイルムの表面のうち、少なくとも
金属蒸着を行なう面には、1.2PBD層が積層されているこ
とが必要である。
該1.2PBD層の熱特性は、融解開始温度が25〜90℃である
ことが必要であり、好ましくは、40〜80℃である。融解
開始温度が上記範囲よりも低いと、フイルム同士のブロ
ッキングが著しくなり、使用に耐えない。また、融解開
始温度が上記範囲より高いと、蒸着金属付着力が低くな
る。さらに、該1.2PBDの融解終了温度は、100℃以上で
あることが必要であり、好ましくは、120℃以上であ
る。融解終了温度が上記範囲より低いと、蒸着時に、熱
負け(表層ポリマーが溶融し、白化する現象)が生じ、
蒸着面品質が低下する。また、該ポリマーの結晶化度
は、付着力を良好とし、熱負けの発生を減少させるため
には、好ましくは20〜50%、より好ましくは30〜50%で
ある。
また、該ポリマーの1.2倍結合率(R1.2)は、蒸着金属
付着力を向上させるために、好ましくは70%以上、より
好ましくは90%以上とする。また、該ポリマーのメルト
フローインデックス(MFI)は、1〜50g/10分のものが
製膜性が良好となるので好ましい。
また、該ポリマーの結晶化度(XC)は、絶縁破壊特性及
び製膜性を良好とする点から20〜50%、より好ましくは
30〜50%である。
また該ポリマーの灰分が80ppm以下で塩素濃度が20ppm以
下であると、絶縁破壊電圧が向上し、△Cが減少するの
で好ましい。
さらに1.2PBD層の厚みは、熱負けを防ぐ観点から、極力
薄くするのが良く、5μm以下が好ましい。特に、1.2P
BDの絶縁破壊電圧がポリプロピレンのそれより低いこと
からも、より薄くする方が良い。かかる点から、より好
ましくは、2.5μm以下である。下限については特に限
定されないが、1.2PBD層の均一性の点から0.05μm以上
が好ましい。また、上記観点から該層の厚みは基体とな
るプラスチックフイルム厚みの10%を超えないことが好
ましい。
また該1.2PBD層には、耐ブロッキング性を付与するため
に無機粒子を添加しても良い。無機粒子としては、シリ
カ、酸化チタン等が挙げられる。粒径は0.01〜1μm、
添加量としては、0.01〜1wt%の範囲が好ましい。さら
に、1.2PBD層中には、他の樹脂、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン等をブレンドしても良いが、蒸着性を良
好とするために、他の樹脂は20wt%以下、より好ましく
は10wt%以下としておくのが良い。
また、脂肪酸アミド等のすべり剤の添加も、蒸着時にブ
リードアウトし蒸着性が悪化するので好ましくない。極
力添加しないか、添加する場合でも、基体プラスチック
フイルムに添加するのみにしておくのが好ましい。
上記積層フイルムには、全層にわたって、あるには、表
層のみに凹凸加工がほどこされていてもよい。凹凸の程
度は、その目的に応じ変更すればよいが、通常Raは、0.
1〜100μmである。凹凸加工の方法としては、エンボス
加工する方法、基体プラスチックフイルムに非相溶性の
樹脂、無機粒子を添加しておき、延伸することが挙げら
れる。
基体プラスチックフイルムは、原料ペレットを押出機を
用いて溶融押出しし、Tダイや円形ダイにより、シート
状に成形し、必要に応じ1軸あるいは2軸方向に延伸さ
れる。
該ポリオレフインフイルム上に1.2ポリブタジエン層を
形成する方法としては、下記の方法が挙げられる。
共押出方:ポリエチレン等の180℃以下の押出が可
能なポリマーに関し、複数の押出機よりそれぞれのポリ
マーを同一の口金内に巻いて積層し、押出す。押出温度
が180℃を超える場合、ポリブタジエンが分解あるい
は、架橋するため好ましくない。
溶融押出ラミネート:製膜した基体フイルム上に別
の押出機を用いてラミネートする。
ホットメルトコーティング:メルトバス中より溶融
した1.2PBDを口金あるいはコーティングロールを用いて
基体フイルム上にラミネートする。
溶液コーティング:1.2PBDをトルエン、四塩化炭素
等の有機溶媒に溶解し、コーティングする。
1の方法では、1.2PBD層と基体フイルムとは強固に接着
されており、接着性を高めるために後処理は必要としな
い。しかしながら、2〜4の方法では、単にコーティン
グしただけでは、塗膜の接着性がなく、引き続く熱処理
が必要である。処理温度は、1.2PBDの融点以上、プラス
チックフイルムの融点以下とする。また、本手法の中で
極力薄くポリブタジエン層を形成する方法としては、基
体プラスチックフイルムを無配向(未延伸)のまま使用
する場合、4の手法が好ましく、また1軸配向、又は2
軸配向フィルムとして用いる場合は、延伸前に1〜3の
方法によりポリブタジエン層を形成しておき、延伸を行
なうと、ポリブタジエン層が薄くなり好ましい。特にス
テンター式逐次2軸延伸によりフイルムを製膜する場
合、基体プラスチックフイルムを1軸延伸した後にホッ
トメルトコーティングによりポリブタジエン層を形成
し、引き続き横延伸することにより、1μm以下のポリ
ブタジエン層を容易に形成できる。
かかるフイルムを金属蒸着する方法としては、通常の抵
抗加熱、電子ビームによる方法、スパッター、イオンプ
レーティング法等があるが、特に付着強度の小さい抵抗
加熱法、電子ビーム法による蒸着を行なう時に効果的で
ある。さらに、蒸着表面温度は、1.2PBDの融解終了温度
以下にコントロールしておくことが、熱負けを発生させ
ない上で好ましい。
また、蒸着金属については、特に限定はないが、く、A
l、Zn、Ni、Cu、Au、Ag等一般に蒸着し得るものなら何
でも良い。但し、コンデンサー用途に用いる場合は電気
特性の安定性等の点からAl又はZn、あるいはAlとZnの多
層蒸着膜、合金蒸着膜が好ましい。
以上の如き金属蒸着フイルムの形態としては、種々のも
のが考えられる。例えば、基体となるプラスチックフイ
ルムの片面に1.2PBD層を設け該層上にのみ金属蒸着した
もの、反対面(1.2PBD層が設けられていない面)にも金
属蒸着が施されたもの、また基体となるプラスチックフ
イルムの両面に1.2PBD層を設け両面又は片面に金属蒸着
が施されたものなどである。要するに、少なくとも、基
体プラスチックフイルムの片面に1.2PBD層が形成され、
該層に金属蒸着がなされていることを必要とするもので
ある。
かかる金属蒸着フイルムは、前述の如く、蒸着金属のフ
イルムへの接着性が良いため、これをコンデンサーの誘
電体及び電極として用いた場合、いわゆる△Cが小さく
なるなど優れた電気特性を発揮するのである。
コンデンサーの製造に関しては、通常の蒸着型コンデン
サーの製造方法が適用できる。すなわち、片面に蒸着し
たフイルムを用いる場合は、これを2枚併せて巻回す
る。この場合2枚の蒸着フイルムとして本願発明にかか
るフイルムを用いるのが最も良いが、1枚を従来知られ
ている蒸着フイルムとしても差しつかえない。また、両
面に蒸着したフイルムを用いる場合は、もう一方の誘電
体を構成するために、金属蒸着されていないプラスチッ
クフイルムを併せて巻回する。かかる素子に、必要によ
り熱処理、熱プレス等の処理、端部への金属の吹き付
け、リード線の取り付け、絶縁油の含浸、ディッピング
又はケーシング等の工程を付加する。
なお、その他にも蒸着フイルムを多数枚重ね、その後細
かく裁断するチップ型のコンデンサーなど種々の形態が
考えられるが、本発明においては、何らかかる形態を限
定するものではない。
以下に本発明に関する用語及び測定法について説明す
る。
(1)融解開始温度(Ts)、融解終了温度(Te):走査
型熱量計(パーキンエルマー社製DSC−II型)を用い、
融解に伴う吸熱ピークのベースラインからずれ始める温
度をTsとする。また、融解吸熱ピークがベースラインと
再び交わる温度をTeとする。
なお、測定条件は、試料5mg、昇温速度20℃/分、窒素
雰囲気で行う。
(2)1.2結合率(R1.2):試料フイルムより、二硫化
炭素を用いてポリブタジエンを抽出する。抽出されたポ
リブタジエン15mgを再度10mlの二硫化炭素に溶解し、10
00cm-1から700cm-1の赤外吸収スぺクトルを測定する。9
67cm-1の吸光度(AλT)、911cm-1の吸光度
(AλV)及び737cm-1の吸光度(AλC)を読みとり
モレロ法に基づき下式により計算する。
C=(1.7455AλC−0.0151AλT) V=(0.3746AλV−0.0070AλC) T=(0.4292AλT−0.0129AλV −0.0454AλC) R1.2(%)={V/(C+V+T)}×100 (3)結晶化度(Xc):密度勾配管法により、1.2PBD試
料の20℃における密度(ds)を測定し、結晶の密度
(dc)、非晶の密度(da)とすると結晶化度(Xc)は次
の式により得られる。
Xc={(ds−da)/(dc−da)}×100(%) ただし、dc=0.963(g/cm3) da=0.889(g/cm3) (4)メルトフローインデックス(MFI):ASTM D1238に
従い、温度150℃(ポリブタジエン)、190℃(ポリエチ
レン)、荷重2160gにて測定し、g/10分単位で表わす。
(5)平均表面粗さ(Ra):JIS B0601−1976に従い、カ
ットオフ70.25mmで測定する。
(6)金属蒸着性:原反フイルムロールを抵抗加熱式蒸
着にてアルミニウムを約500Åとなる様に蒸着して蒸着
性を評価した。
また、原反フイルムのカットシートを、該フイルムの融
点より10℃低い温度で10分間アニールした後に、ベルジ
ャー式蒸着機にてアルミニウムを約500Åとなるように
蒸着し評価した。
(7)蒸着膜付着力:蒸着面にセロファン粘着テープ
(ニチバン(株)製“セロテープ”)を貼り付け、急速
にテープを剥離し、Al蒸着膜の剥離状態を次の様にして
評価する。
ランク1:蒸着膜のほとんどが剥離する。
ランク2:約25%の蒸着膜が残存する。
ランク3:約50%の蒸着膜が残存する。
ランク4:約75%の蒸着膜が残存する。
ランク5:蒸着膜のほとんどが残存する。
(8)表面ヌレ張力:JIS K6768ポリエチレン及びポリプ
ロピレンフイルムのヌレ試験法に従う。
(9)アイソタクチック度(II):試料のフイルムを約
1cm平方の大きさに切断し、重量W(mg)の試料を取
り、これをソックスレー抽出器に入れて、沸騰n−ヘプ
タンで6時間抽出する。継いで、この試料を取り出し、
アセトンで十分洗浄した後、60℃で6時間真空乾燥し、
重量を測定する。
その重量をW′(mg)とすると、アイソタクチック度は
次式で求められる。
II(%)=100×W′/W (10)極限粘度([η]):ASTM D−1601に従って、135
℃、テトラリン中で測定したもので、dl/g単位で表わ
す。
(11)面配向(△N):アツベの屈折計を用いて、フイ
ルムの長手方向の屈折率(Ny)幅方向の屈折率(Nx)及
び厚み方向の屈折率(Nz)を測定し、次式で求める。
△N=(Nx+Ny)/2−Nz なお、測定時の光源は、ナトリウムD線を用い、マウン
ト液はサリチル酸メチルを用いる。
(12)灰分:ブタジエンポリマーサンプルをJIS−C2330
に従って測定する。なお、ブタジエンポリマーはトルエ
ンにて抽出する。
(13)塩素濃度:ブタジエンポリマーサンプルを放射化
分析法に従い測定する。なお、ブタジエンポリマーは、
トルエンにて抽出する。
(14)シート状絶縁破壊電圧(BDV):ASTM D149に従っ
て室温で測定した。
(15)コンデンサーテスト:以下の条件にてテストを行
なった。
A.蒸着 蒸着金属としては、アルミニウムを表面抵抗が2Ω/□
となるよう蒸着厚みをコントロールした。
B.コンデンサーの作成 容量が5μFとなるよう、常法により作成した。なお、
含浸油としてはポリブテンを用いた。
C.課電テスト ベースフイルム厚み10μmの場合、電圧450V(60Hz)、
14μmの場合600V(60Hz)、雰囲気温度70℃にてテスト
を行ない、40日後での容量変化率を次式で求める。
△C(%)={(C1−C2)/C1}×100 ここで、C1:初期容量(μF) C2:40日後の容量(μF) また、tanδの測定も同様に行った。
ニ.実施例 次に実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1. ポリプロピレン(三井東圧化学(株)“ノーブレン"II
=97%、[η]=2.25dl/g)を押出機を用い、280℃に
て押出し冷却ドラム上で固化した後、145℃にて5倍に
機械方向に延伸した。次に、ホットメルトコーターを用
い、150℃にて溶融したポリブタジエン(Ts=40℃、Te
=130℃、MFI=3g/10分、R1.2=92%)を該1軸延伸フ
イルムに10μm厚みとなるようにコーテイングした。該
積層フイルムを引き続き160℃のステンターに導き、横
方向に10倍に延伸し、5%のリラックスを許しながら熱
固定し、巻き取った。こうして得られた複合フイルムの
構成はPP厚み15μm、ポリブタジエン厚み1μmであっ
た。
このフイルムは、抵抗加熱式蒸着機によりアルミ蒸着を
行ない500Åの厚みとした。該金属化フイルムは第1表
の如く蒸着膜の均一性は良好であり、また接着力も熱処
理前後でセロテープ剥離もランク5と良好であった。
比較例1 実施例1において、1.2PBD層を設けずに製膜した単膜の
2軸配向ポリプロピレンフイルムを放電処理等の表面処
理をせずに、実施例1と同様に蒸着を行なった。こうし
て得られた金属蒸着フイルムの特性を第1表に実施例と
比較して示した。該フイルムは蒸着金属と基体フイルム
との接着力が小さいために、蒸着後巻き取る際に摩擦に
より容易に剥離し、又セロテープ剥離ではランク1であ
った。
比較例2 比較例1の単膜2軸配向フイルムに空気中でコロナ放電
処理を行ない、表面張力を39dyn/cmとした。該処理フイ
ルムは除電処理を行なっているものの、蒸着時にエレク
トレットの放電と思われる蒸着むらを生じることが判っ
た。また、該コロナ放電処理フイルムを150℃、10分間
熱処理した後に蒸着した場合の蒸着強度はセロテープ剥
離でランク2と著しく低下した(第1表)。
実施例2 実施例1において、1.2PBD層を設けずに製膜した単膜の
2軸配向ポリプロピレンフイルムに、粒径0.1μmの酸
化チタンを0.5wt%加えたTs=30℃、Te=120℃、MFI=3
g/10分の1.2PBDを用い、この5wt%のトルエン溶液をコ
ーテイングし、厚さ0.5μmの1.2PBD層を形成した。該
コーテイングフイルムは、さらに150℃の雰囲気で5分
間アニールを行った。
該フイルムを実施例1と同様に蒸着評価したところ、実
施例1と同様に蒸着性及び接着強度共にな良好であり、
熱処理後の変化もなかった(第1表)。
比較例3 1.2PBD(Ts=15℃、Te=95)を実施例2と同様にして、
コーテイング溶液を作成し、0.5μmのポリブタジエン
層を形成し、150℃5分間アニールした。この様にして
得られた積層フイルムをロール状に巻き取り、室温にて
1週間放置した後巻き出そうとしたが、巻き出し時、ブ
ロッキング音を発生し、途中フイルムは破断した。
実施例3 低密度ポリエチレン(MFI=4.0g/10分、密度0.92g/c
m3)と実施例1で用いた1.2PBDとをそれぞれ押出機を用
いて円形ダイに導き、チューブ状に押出し、インフレー
ション製膜により複合フイルムを得た。この結果、低密
度ポリエチレンと1.2PBDとの厚みは、それぞれ14μm、
2μmとなった。該フイルムの蒸着性は、第1表に示す
ように実施例1と同様に良好であった。
実施例4 エチレンプロピレンランダムコポリマー([η]=1.8d
l/g、エチレン含有量4wt%)と実施例1で用いた1.2PBD
とをそれぞれ押出機により溶融押出し、同一のTダイに
導き、サンドブラスト処理を施した冷却ドラム上で冷却
固化した。この時、1.2PBDは非ドラム面側になる様に
し、表面は平滑であり、またドラム面側はサンドブラス
ト面が転写され、Ra=2μmとなる様に粗面化した。こ
の時、エチレンプロピレンランダムコポリマーと1.2PBD
の厚さは40μm、15μmであった。該フイルムを蒸着評
価したところ、1.2PBD層が厚い分だけ曇を生じたが、蒸
着膜の接着性は、アニール前後で変化なく、ランク5と
極めて良好であった。
実施例5 実施例1に従い、複合2軸配向フイルムを得た。但し、
1.2PBD層の厚みは1μm、ポリプロピレンフイルムの厚
みは14μm、面配向15×10-3とした。
該フイルムのシート状のBDVは310V/μmと良好であっ
た。次にコンデンサーとしての特性評価のため前述の方
法でコンデンサーを作成した。その結果、tanδ及び△
Cはそれぞれ0.01%、0.1%と優れた特性であった。
比較例4 比較例2のフイルムを用い、実施例5と同様にコンデン
サーとしての特性を測定した。その結果、tanδは0.03
%、△Cは1.0%と極めて悪いことが判った。ここで、t
anδが悪化する理由は、蒸着金属電極の消失のために、
電極の実質的な抵抗が増大したためである。
実施例6 II=98%、[η]=1.85dl/gのポリプロピレンペレット
からステンター式逐次2軸延伸装置を用いて、面配向16
×10-3、厚み10μmの2軸配向フイルムを得た。
ここで、Ts=40℃、Te=135℃、R1.2=94%、MFI=3g/1
0分のブタジエンジポリマーをトルエンに溶解し、6wt%
の溶液を作成した。
この溶液をコーテイング装置を用い、先に製膜した2軸
配向PPフイルムの片面にコートし、120℃雰囲気で溶媒
を乾燥後、140℃にて空気雰囲気でアニールし、PP厚み1
0μm、ブタジエンポリマー厚み0.5μmの複合フイルム
を得た。
該フイルムのシート状BDVは320V/μmと良好であり、ま
た第1表に示す様にコンデンサーテストでも良好であっ
た。
比較例5 実施例6で製膜した2軸配向PPフイルムにコロナ放電処
理を行い、スパッター蒸着法にてシリコン金属(Si)を
蒸着し、100Åの蒸着膜を形成し、引き続きAlを蒸着
し、コンデンサーを作成した。
その結果、第1表のように極めて悪いものであった。
以上の如く、本発明品は経時変化の小さい安定性良好な
コンデンサーであることが判った。
ホ.発明の効果 本発明の効果を以下に列挙する。
本発明に係る金属蒸着フイルムは、 基体フイルムと蒸着金属の接着力が強固である。
コロナ放電処理を施さないため、ゴミの吸引がな
く、また放電現象による蒸着むらもない。
基体フイルムと蒸着金属の接着力の経時変化が小さ
く、いつまでも均一な蒸着膜を有する。
本発明に係る金属コンデンサーは、 交流電圧印加時の静電容量の経時変化が極めて小さ
く、誘電損失の経時変化も小さい。
コスト的に極めて有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭48−110637(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフイルムの少なくとも片面
    に、融解開始温度が25〜90℃で融解終了温度が100℃以
    上である1,2ポリブタジエン層を設け、かつ該1,2ポリブ
    タジエン層の表面に金属蒸着層を設けたことを特徴とす
    る金属蒸着フイルム。
  2. 【請求項2】プラスチックフイルムの少なくとも片面
    に、融解開始温度が25〜90℃で融解終了温度が100℃以
    上である1,2ポリブタジエン層を設け、かつ該1,2ポリブ
    タジエン層の表面に金属蒸着層を設けた金属蒸着フイル
    ムを用いたことを特徴とするコンデンサー。
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